JP2977813B1 - キャップ構造 - Google Patents
キャップ構造Info
- Publication number
- JP2977813B1 JP2977813B1 JP10261800A JP26180098A JP2977813B1 JP 2977813 B1 JP2977813 B1 JP 2977813B1 JP 10261800 A JP10261800 A JP 10261800A JP 26180098 A JP26180098 A JP 26180098A JP 2977813 B1 JP2977813 B1 JP 2977813B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cap
- plate
- projection
- ring
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Closures For Containers (AREA)
- Gasket Seals (AREA)
Abstract
【要約】
【課題】O-リングを使用して開口部を密閉状に閉塞す
るキャップの鋳造品質改善による歩留まり向上を図り、
また、エンジンのブリーザ装置に利用するのに有利なキ
ャップ構造を提供する。 【解決手段】開口部2に嵌合する円輪状突起3をキャッ
プ面に設け、キャップ1に固着した当板4の周縁部4a
を、突起先端から水平に突出させて突起回りに断面コ字
状のO-リング嵌挿溝7を形成する。突起内側の当板で
覆われた空間をブリーザ装置のブリーザ室20に形成す
る。
るキャップの鋳造品質改善による歩留まり向上を図り、
また、エンジンのブリーザ装置に利用するのに有利なキ
ャップ構造を提供する。 【解決手段】開口部2に嵌合する円輪状突起3をキャッ
プ面に設け、キャップ1に固着した当板4の周縁部4a
を、突起先端から水平に突出させて突起回りに断面コ字
状のO-リング嵌挿溝7を形成する。突起内側の当板で
覆われた空間をブリーザ装置のブリーザ室20に形成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開口部内壁面にO
-リングを圧着させて開口部を密閉状に閉塞するキャッ
プ構造に関するものであり、更に詳しくは、車両用エン
ジン等において、シリンダヘッドの側面に開口させたカ
ムシャフト設置空間の開口部等を密閉状に閉塞するキャ
ップに好適するキャップ構造に関するものである。
-リングを圧着させて開口部を密閉状に閉塞するキャッ
プ構造に関するものであり、更に詳しくは、車両用エン
ジン等において、シリンダヘッドの側面に開口させたカ
ムシャフト設置空間の開口部等を密閉状に閉塞するキャ
ップに好適するキャップ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、キャップで開口部を密閉状に
閉塞するのに、キャップと開口部間にO-リングを介装
して閉塞することが多い。例えば、車両等に搭載される
オーバヘッド・カムシャフト式のエンジンでは、シリン
ダヘッドに吸気弁及び排気弁を装着し、これらの弁をカ
ムシャフトに形成したカムにより所定のタイミングで開
閉するようにし、シリンダヘッドの側面に設けたカムシ
ャフト設置空間の開口部をキャップで密閉状に閉塞し、
キャップを取り外すことによってカムシャフト設置空間
内の各部品等の保守点検を行い得るようにしている。
閉塞するのに、キャップと開口部間にO-リングを介装
して閉塞することが多い。例えば、車両等に搭載される
オーバヘッド・カムシャフト式のエンジンでは、シリン
ダヘッドに吸気弁及び排気弁を装着し、これらの弁をカ
ムシャフトに形成したカムにより所定のタイミングで開
閉するようにし、シリンダヘッドの側面に設けたカムシ
ャフト設置空間の開口部をキャップで密閉状に閉塞し、
キャップを取り外すことによってカムシャフト設置空間
内の各部品等の保守点検を行い得るようにしている。
【0003】ここで、使用されるキャップは、一般に、
キャップ面に、開口部に嵌合する円輪状突起を設け、こ
の突起回りに設けた断面コ字状のO-リング嵌挿溝にO-
リングを嵌挿し、このO-リングを相対する開口部内壁
面に圧着させて開口部を密閉状に閉塞するようにしてい
る。
キャップ面に、開口部に嵌合する円輪状突起を設け、こ
の突起回りに設けた断面コ字状のO-リング嵌挿溝にO-
リングを嵌挿し、このO-リングを相対する開口部内壁
面に圧着させて開口部を密閉状に閉塞するようにしてい
る。
【0004】また、4ストロークエンジンは、燃焼室内
のガスがピストンの摺動面を通してクランク室へ吹き抜
ける現象、すなわち、ブローバイガスを生じることがあ
り、クランク室内の圧力が上昇するので、ブローバイガ
スをクランク室から排出するブリーザ装置を設備するこ
とが一般的に行われている。この場合、ブローバイガス
には、エンジンオイルがミスト状(油滴に近い)になっ
て混在するので、ガス中に含まれるオイル分を分離する
ために、シリンダヘッドの側面に取着したキャップの内
部空間をブリーザ室とした構成のものも提案されてい
る。先行技術としては、例えば、特開昭61−1388
11号公報がある。
のガスがピストンの摺動面を通してクランク室へ吹き抜
ける現象、すなわち、ブローバイガスを生じることがあ
り、クランク室内の圧力が上昇するので、ブローバイガ
スをクランク室から排出するブリーザ装置を設備するこ
とが一般的に行われている。この場合、ブローバイガス
には、エンジンオイルがミスト状(油滴に近い)になっ
て混在するので、ガス中に含まれるオイル分を分離する
ために、シリンダヘッドの側面に取着したキャップの内
部空間をブリーザ室とした構成のものも提案されてい
る。先行技術としては、例えば、特開昭61−1388
11号公報がある。
【0005】この公報に記載のものは、キャップの内部
空間を内壁部材で覆い、この内壁部材面を内壁とし、キ
ャップ面を外壁とし、両壁面から互い違いにリブを突出
させて対向する内壁及び外壁間でブローバイガスを蛇行
流動させるガス通路を画成し、内壁部材中央部に設けた
ガス導入口からブローバイガスを導入してガス通路を流
動する間にガス中に含まれるオイル分を分離し、分離さ
れたオイル分(ブリーザドレン)をブリーザ室下部に設
けたオイル戻し孔からクランクケースのオイルパンに戻
し、オイル分が分離された後のガス分だけをブリーザ室
上部に設けたガス導出口からブリーザチューブ等を介し
てエアクリーナに送出するようにしている。
空間を内壁部材で覆い、この内壁部材面を内壁とし、キ
ャップ面を外壁とし、両壁面から互い違いにリブを突出
させて対向する内壁及び外壁間でブローバイガスを蛇行
流動させるガス通路を画成し、内壁部材中央部に設けた
ガス導入口からブローバイガスを導入してガス通路を流
動する間にガス中に含まれるオイル分を分離し、分離さ
れたオイル分(ブリーザドレン)をブリーザ室下部に設
けたオイル戻し孔からクランクケースのオイルパンに戻
し、オイル分が分離された後のガス分だけをブリーザ室
上部に設けたガス導出口からブリーザチューブ等を介し
てエアクリーナに送出するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記するように、エン
ジンのシリンダヘッドに設けたカムシャフト設置空間の
開口部を密閉状に閉塞するような従来のダイカスト製の
キャップでは、キャップを鋳造する段階で素材形状とし
て突起回りにO-リング嵌挿溝を設けることが一般に行
われているが、キャップ形状によっては突起回りに直接
にO-リング嵌挿溝を鋳抜くことができないことがあ
る。このような場合、ダイカスト材の肉厚部分にO-リ
ング嵌挿溝を加工することになって加工代が増えるの
で、鋳巣が仕上げ面に露出して不良品とされる可能性が
高くなる。これでは歩留まりが悪くなるし、加工した後
に鋳巣が発見されるのでそこまでの加工工数が無駄にな
る。
ジンのシリンダヘッドに設けたカムシャフト設置空間の
開口部を密閉状に閉塞するような従来のダイカスト製の
キャップでは、キャップを鋳造する段階で素材形状とし
て突起回りにO-リング嵌挿溝を設けることが一般に行
われているが、キャップ形状によっては突起回りに直接
にO-リング嵌挿溝を鋳抜くことができないことがあ
る。このような場合、ダイカスト材の肉厚部分にO-リ
ング嵌挿溝を加工することになって加工代が増えるの
で、鋳巣が仕上げ面に露出して不良品とされる可能性が
高くなる。これでは歩留まりが悪くなるし、加工した後
に鋳巣が発見されるのでそこまでの加工工数が無駄にな
る。
【0007】また、エンジンのブリーザ装置としてキャ
ップの内部空間をブリーザ室に利用する上記公報に記載
のものは、キャップ面(外壁)及び内壁部材面(内壁)
から互い違いにリブを突出させる構成のために、キャッ
プと、これに組み合わせる内壁部材はともにダイカスト
製のものとなる。
ップの内部空間をブリーザ室に利用する上記公報に記載
のものは、キャップ面(外壁)及び内壁部材面(内壁)
から互い違いにリブを突出させる構成のために、キャッ
プと、これに組み合わせる内壁部材はともにダイカスト
製のものとなる。
【0008】そこで、本発明の課題は、ダイカスト製の
キャップと板材からなる当板とを組み合わせ、鋳造品質
改善による歩留まり向上を図り、また、4ストロークエ
ンジンのブリーザ装置に利用するのにも有利なキャップ
構造を提供することを目的としたものである。
キャップと板材からなる当板とを組み合わせ、鋳造品質
改善による歩留まり向上を図り、また、4ストロークエ
ンジンのブリーザ装置に利用するのにも有利なキャップ
構造を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、キャップ面
に、キャップで閉塞される開口部に嵌合する円輪状突起
を設け、キャップに円盤状の当板を固着し、該当板周縁
部を、突起先端から水平に突出させて突起回りに、突起
外周面を底面とする断面コ字状のO-リング嵌挿溝を形
成したキャップ構造において、前記当板をプレス加工し
て当板周縁部と当板主部との間に円輪状段差部を設け、
該段差部に突起先端を当接させ、当板主部を固定ねじで
キャップに固着したことを特徴とする。
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、キャップ面
に、キャップで閉塞される開口部に嵌合する円輪状突起
を設け、キャップに円盤状の当板を固着し、該当板周縁
部を、突起先端から水平に突出させて突起回りに、突起
外周面を底面とする断面コ字状のO-リング嵌挿溝を形
成したキャップ構造において、前記当板をプレス加工し
て当板周縁部と当板主部との間に円輪状段差部を設け、
該段差部に突起先端を当接させ、当板主部を固定ねじで
キャップに固着したことを特徴とする。
【0010】このように構成すると、キャップに当板を
固着するのに、突起の内側空間に当板主部を入れるだけ
で段差部外側に突起先端が当接して自然に位置決めさ
れ、そのままキャップは定位置にしっかり固着できる。
また、当板面には円輪状の段差部が存在するので、当板
の剛性が高まり、O-リング嵌挿溝の一方の壁面とされ
る当板周縁部の平面性を維持し、O-リング嵌挿溝の形
態的精度を安定させる。
固着するのに、突起の内側空間に当板主部を入れるだけ
で段差部外側に突起先端が当接して自然に位置決めさ
れ、そのままキャップは定位置にしっかり固着できる。
また、当板面には円輪状の段差部が存在するので、当板
の剛性が高まり、O-リング嵌挿溝の一方の壁面とされ
る当板周縁部の平面性を維持し、O-リング嵌挿溝の形
態的精度を安定させる。
【0011】4ストロークエンジンにおいて、カムシャ
フト設置空間の開口部に取着されるキャップの場合は、
請求項2記載の発明のように、当板で覆われた突起内側
空間をブリーザ室にすることができる。この場合に、ブ
リーザ室におけるオイル分の分離性をよくするために、
請求項3記載の発明のように、キャップ面に、突起内側
空間にガス通路を画成する円弧状隔壁と、当板を固着す
る固定ねじ取着座を設けた構成とするのが好ましい。
フト設置空間の開口部に取着されるキャップの場合は、
請求項2記載の発明のように、当板で覆われた突起内側
空間をブリーザ室にすることができる。この場合に、ブ
リーザ室におけるオイル分の分離性をよくするために、
請求項3記載の発明のように、キャップ面に、突起内側
空間にガス通路を画成する円弧状隔壁と、当板を固着す
る固定ねじ取着座を設けた構成とするのが好ましい。
【0012】ここで、分割構成で径の異なる複数の円弧
状隔壁と複数個の固定ねじ取着座を適切に配置し、当板
をこれら隔壁先端及び固定ねじ取着座先端に当接させて
周方向に蛇行するガス通路を画成する。
状隔壁と複数個の固定ねじ取着座を適切に配置し、当板
をこれら隔壁先端及び固定ねじ取着座先端に当接させて
周方向に蛇行するガス通路を画成する。
【0013】このように構成すると、ガス通路の始端に
連通するガス導入口と、ブリーザ室からオイルを排出す
るオイル戻し孔は、当板に打ち抜き加工で簡単に設ける
ことができる。また、当板に対してはガス通路を画成す
る上から特別な加工を必要としないので、当板は、板材
からの打ち抜き加工及び簡単なプレス加工で作ることが
できる。
連通するガス導入口と、ブリーザ室からオイルを排出す
るオイル戻し孔は、当板に打ち抜き加工で簡単に設ける
ことができる。また、当板に対してはガス通路を画成す
る上から特別な加工を必要としないので、当板は、板材
からの打ち抜き加工及び簡単なプレス加工で作ることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態を示すキャップ
構造の縦断面図、図2は本発明の実施の形態を示すキャ
ップの一部拡大断面図、図3は本発明の実施の形態を示
す当板の一部拡大断面図である。
構造の縦断面図、図2は本発明の実施の形態を示すキャ
ップの一部拡大断面図、図3は本発明の実施の形態を示
す当板の一部拡大断面図である。
【0016】図1において、キャップ1は、ダイカスト
製のもので、キャップ面1aに、キャップ1で閉塞され
る開口部2に嵌合する円輪状突起3を設け、板材から打
ち抜き加工で得られた円盤状の当板4を、キャップ1に
設けた固定ねじ取着座5に固定ねじ6を使用して固着
し、当板周縁部4aを突起先端から水平に突出させて突
起回りに、突起外周面7aを底面とする断面コ字状のO
-リング嵌挿溝7を形成し、このO-リング嵌挿溝7にO
-リング8を嵌挿している。
製のもので、キャップ面1aに、キャップ1で閉塞され
る開口部2に嵌合する円輪状突起3を設け、板材から打
ち抜き加工で得られた円盤状の当板4を、キャップ1に
設けた固定ねじ取着座5に固定ねじ6を使用して固着
し、当板周縁部4aを突起先端から水平に突出させて突
起回りに、突起外周面7aを底面とする断面コ字状のO
-リング嵌挿溝7を形成し、このO-リング嵌挿溝7にO
-リング8を嵌挿している。
【0017】キャップ1は仕上げる段階で、突起外周面
7aやシリンダヘッドの開口部端面2bに当接するキャ
ップ面1aを仕上げるとともに、図2に示すように、突
起外周面7aに連接するO-リング嵌挿溝壁面1bを、
段差tを付けて僅かにキャップ面1aより高くし、この
O-リング嵌挿溝壁面1bと、これに対向する当板周縁
部4aをほぼ同径にしている。こうして、キャップ面1
aとO-リング8間に若干の位置的ずれを生じさせ、開
口部2に突起3とともにO-リング8が出入りする際
に、開口部内壁面2aに対するO-リング8の弾力的な
当接摺動をし易くし、また、段差t分だけO-リング8
が開口部端縁より奥まった位置で開口部内壁面2a(図
1参照)に圧着して気密性を安定させるようにしてい
る。
7aやシリンダヘッドの開口部端面2bに当接するキャ
ップ面1aを仕上げるとともに、図2に示すように、突
起外周面7aに連接するO-リング嵌挿溝壁面1bを、
段差tを付けて僅かにキャップ面1aより高くし、この
O-リング嵌挿溝壁面1bと、これに対向する当板周縁
部4aをほぼ同径にしている。こうして、キャップ面1
aとO-リング8間に若干の位置的ずれを生じさせ、開
口部2に突起3とともにO-リング8が出入りする際
に、開口部内壁面2aに対するO-リング8の弾力的な
当接摺動をし易くし、また、段差t分だけO-リング8
が開口部端縁より奥まった位置で開口部内壁面2a(図
1参照)に圧着して気密性を安定させるようにしてい
る。
【0018】当板4はプレス加工により、図3に示すよ
うに、その当板周縁部4aと当板主部4bとの間に円輪
状段差部4cを設けている。これにより、キャップ1に
当板4を固着するのに、突起3の内側に当板主部4bを
入れると、段差部4c外側に突起先端が当接して自然に
当板4が位置決めされ、そのまま定位置にしっかり固着
できる。また、当板4には段差部4cが存在するので当
板4の剛性を高め、当板周縁部4aの全周的な平面性を
維持し、O-リング嵌挿溝7の形態的精度を安定させ
る。
うに、その当板周縁部4aと当板主部4bとの間に円輪
状段差部4cを設けている。これにより、キャップ1に
当板4を固着するのに、突起3の内側に当板主部4bを
入れると、段差部4c外側に突起先端が当接して自然に
当板4が位置決めされ、そのまま定位置にしっかり固着
できる。また、当板4には段差部4cが存在するので当
板4の剛性を高め、当板周縁部4aの全周的な平面性を
維持し、O-リング嵌挿溝7の形態的精度を安定させ
る。
【0019】図4は本発明をエンジンに適用したエンジ
ンの概略要部の断面図、図5は本発明をエンジンに適用
した実施の形態を示すキャップの正面図、図6は本発明
をエンジンに適用した実施の形態を示す当板の正面図で
ある。
ンの概略要部の断面図、図5は本発明をエンジンに適用
した実施の形態を示すキャップの正面図、図6は本発明
をエンジンに適用した実施の形態を示す当板の正面図で
ある。
【0020】図4において、本発明を適用した4ストロ
ークエンジンが示されている。同エンジンは、クランク
ケース9上にシリンダ10が結合され、このシリンダ1
0内に摺嵌したピストン11をコンロッド12を介して
クランクケース9のクランク室9aに軸支したクランク
シャフト13と連結している。なお、図中9bはクラン
クケース9の底部に形成したオイルパンである。
ークエンジンが示されている。同エンジンは、クランク
ケース9上にシリンダ10が結合され、このシリンダ1
0内に摺嵌したピストン11をコンロッド12を介して
クランクケース9のクランク室9aに軸支したクランク
シャフト13と連結している。なお、図中9bはクラン
クケース9の底部に形成したオイルパンである。
【0021】シリンダ10に結合したシリンダヘッド1
4には、カムシャフト設置空間15を形成し、この空間
15にカムシャフト16を軸支し、このカムシャフト1
6をチェーンスプロケット伝導機構17を介してクラン
クシャフト13と連結している。このチェーンスプロケ
ット伝導機構17を構成するチェーン17aは、シリン
ダ10及びシリンダヘッド14内に形成されたチェーン
トンネル18に通されている。また、このチェーントン
ネル18によって前記カムシャフト設置空間15とクラ
ンク室9aは連通されている。
4には、カムシャフト設置空間15を形成し、この空間
15にカムシャフト16を軸支し、このカムシャフト1
6をチェーンスプロケット伝導機構17を介してクラン
クシャフト13と連結している。このチェーンスプロケ
ット伝導機構17を構成するチェーン17aは、シリン
ダ10及びシリンダヘッド14内に形成されたチェーン
トンネル18に通されている。また、このチェーントン
ネル18によって前記カムシャフト設置空間15とクラ
ンク室9aは連通されている。
【0022】シリンダヘッド14の一方の側面にカムシ
ャフト設置空間15の開口部15aを設け、この開口部
15aにキャップ19を取着して密閉状に閉塞してい
る。本実施の形態では、このキャップ19にブリーザ装
置のブリーザ室20を形成している。このブリーザ室2
0は、キャップ19のキャップ面に設けた円輪状突起2
1の内側空間を当板22で覆って形成される。
ャフト設置空間15の開口部15aを設け、この開口部
15aにキャップ19を取着して密閉状に閉塞してい
る。本実施の形態では、このキャップ19にブリーザ装
置のブリーザ室20を形成している。このブリーザ室2
0は、キャップ19のキャップ面に設けた円輪状突起2
1の内側空間を当板22で覆って形成される。
【0023】なお、本実施の形態、すなわち、本発明を
エンジンに適用した実施の形態のものも、前述の図1〜
3に示す実施の形態において、ダイカスト製のキャップ
1に板材からなる当板4を組み合わせ、キャップ1に当
板4を固定ねじ6を使用して固着し、突起回りにO-リ
ング嵌挿溝7を形成し、このO-リング嵌挿溝7に嵌挿
したO-リング8を開口部内壁面に圧着させて開口部を
密閉状に閉塞するようにしたキャップの基本構成では共
通する。
エンジンに適用した実施の形態のものも、前述の図1〜
3に示す実施の形態において、ダイカスト製のキャップ
1に板材からなる当板4を組み合わせ、キャップ1に当
板4を固定ねじ6を使用して固着し、突起回りにO-リ
ング嵌挿溝7を形成し、このO-リング嵌挿溝7に嵌挿
したO-リング8を開口部内壁面に圧着させて開口部を
密閉状に閉塞するようにしたキャップの基本構成では共
通する。
【0024】本実施の形態では、図5に示すように、突
起21の内側のキャップ面に、適切に配置された分割構
成で径の異なる複数の円弧状隔壁23を突設する他に、
当板22を固着するための複数の固定ねじ取着座24等
を一体に設け、当板22をこれら円弧状隔壁23及び固
定ねじ取着座24の上端に気密的に当接(図4参照)さ
せて周方向に蛇行するガス通路25を画成し、このガス
通路25の終端に連通してキャップ上部を貫通してオイ
ル分の分離されたガス分を外部に排出するガス導出口2
6を設けている。
起21の内側のキャップ面に、適切に配置された分割構
成で径の異なる複数の円弧状隔壁23を突設する他に、
当板22を固着するための複数の固定ねじ取着座24等
を一体に設け、当板22をこれら円弧状隔壁23及び固
定ねじ取着座24の上端に気密的に当接(図4参照)さ
せて周方向に蛇行するガス通路25を画成し、このガス
通路25の終端に連通してキャップ上部を貫通してオイ
ル分の分離されたガス分を外部に排出するガス導出口2
6を設けている。
【0025】また、ブローバイガスをブリーザ室20に
導入するガス導入口27は、図6に示すように、当板2
2の上部に設け、ブリーザ室20で分離されたオイル分
を外部に排出するオイル戻し孔28を当板22の下部に
設けている。
導入するガス導入口27は、図6に示すように、当板2
2の上部に設け、ブリーザ室20で分離されたオイル分
を外部に排出するオイル戻し孔28を当板22の下部に
設けている。
【0026】上記構成において、図4におけるクランク
室9aからのブローバイガスがチェーントンネル18を
経て当板上部のガス導入口27(図6参照)からブリー
ザ室20に導入されると、ガス通路25(図5参照)を
蛇行流動する間にオイル分が分離され、このオイル分
は、ブリーザ室20を構成する各面に付着して自然流下
して当板下部に達してオイル戻し孔28(図6参照)か
ら排出されてオイルパン9aに戻される。オイル分が分
離されたガス分は、ガス通路終端に達してガス導出口2
6(図5参照)からブリーザチューブ等を介してエアク
リーナ(図示せず)などへ送給される。
室9aからのブローバイガスがチェーントンネル18を
経て当板上部のガス導入口27(図6参照)からブリー
ザ室20に導入されると、ガス通路25(図5参照)を
蛇行流動する間にオイル分が分離され、このオイル分
は、ブリーザ室20を構成する各面に付着して自然流下
して当板下部に達してオイル戻し孔28(図6参照)か
ら排出されてオイルパン9aに戻される。オイル分が分
離されたガス分は、ガス通路終端に達してガス導出口2
6(図5参照)からブリーザチューブ等を介してエアク
リーナ(図示せず)などへ送給される。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、本発明によれば、キャップ面に円輪状突起を設
けたキャップに、円盤状の当板を固着し、該当板周縁部
を突起先端から水平に突出させて突起回りにO-リング
嵌挿溝を形成したキャップ構造において、キャップに当
板を固着するのに、当板周縁部に設けた円輪状段差部の
外側に、円輪状突起の先端を当接させて自然に当板が位
置決めされるので、キャップに対して当板は定位置にし
っかり固着できる。また、当板面に円輪状の段差部が存
在するので、当板の剛性が高まり、O-リング嵌挿溝の
一方の壁面とされる当板周縁部の平面性を維持し、O-
リング嵌挿溝の形態的精度を安定させる。
施され、本発明によれば、キャップ面に円輪状突起を設
けたキャップに、円盤状の当板を固着し、該当板周縁部
を突起先端から水平に突出させて突起回りにO-リング
嵌挿溝を形成したキャップ構造において、キャップに当
板を固着するのに、当板周縁部に設けた円輪状段差部の
外側に、円輪状突起の先端を当接させて自然に当板が位
置決めされるので、キャップに対して当板は定位置にし
っかり固着できる。また、当板面に円輪状の段差部が存
在するので、当板の剛性が高まり、O-リング嵌挿溝の
一方の壁面とされる当板周縁部の平面性を維持し、O-
リング嵌挿溝の形態的精度を安定させる。
【0028】また、車両用エンジン等において、シリン
ダヘッドのカムシャフト設置空間の開口部を閉塞するキ
ャップとしては、O-リング嵌挿溝を構成する突起の内
部空間を有効利用してブリーザ室を形成するので、ブリ
ーザ装置をコンパクト化できる。
ダヘッドのカムシャフト設置空間の開口部を閉塞するキ
ャップとしては、O-リング嵌挿溝を構成する突起の内
部空間を有効利用してブリーザ室を形成するので、ブリ
ーザ装置をコンパクト化できる。
【図1】本発明の実施の形態を示すキャップ構造の縦断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すキャップの一部拡大
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す当板の一部拡大断面
図である。
図である。
【図4】本発明をエンジンに適用したエンジンの概略要
部の断面図である。
部の断面図である。
【図5】本発明をエンジンに適用した実施の形態を示す
キャップの正面図である。
キャップの正面図である。
【図6】本発明をエンジンに適用した実施の形態を示す
当板の正面図である。
当板の正面図である。
1 キャップ 1a キャップ面 1b O-リング嵌挿溝壁面 2 開口部 2a 開口部内壁面 2b 開口部端面 3 円輪状突起 4 当板 4a 当板周縁部 4b 当板主部 4c 円輪状段差部 5 取着座 6 固定ねじ 7 O-リング嵌挿溝 7a 突起外周面 8 O-リング 9 クランクケース 9a クランク室 9b オイルパン 10 シリンダ 11 ピストン 12 コンロッド 13 クランクシャフト 14 シリンダヘッド 15 カムシャフト設置空間 15a 開口部 16 カムシャフト 17 チェーンスプロケット伝導機構 17a チェーン 18 チェーントンネル 19 キャップ 20 ブリーザ室 21 突起 22 当板 23 円弧状隔壁 24 固定ねじ取着座 25 ガス通路 26 ガス導出口 27 ガス導入口 28 オイル戻し孔
Claims (3)
- 【請求項1】キャップ面に、キャップで閉塞される開口
部に嵌合する円輪状突起を設け、キャップに円盤状の当
板を固着し、該当板周縁部を、突起先端から水平に突出
させて突起回りに、突起外周面を底面とする断面コ字状
のO-リング嵌挿溝を形成したキャップ構造において、
前記当板をプレス加工して当板周縁部と当板主部との間
に円輪状段差部を設け、該段差部に突起先端を当接さ
せ、当板主部を固定ねじでキャップに固着したことを特
徴とするキャップ構造。 - 【請求項2】当板で覆われた突起内側空間をブリーザ室
にしたことを特徴とする請求項1記載のキャップ構造。 - 【請求項3】キャップ面に、突起内側空間にガス通路を
画成する隔壁と、当板を固着する固定ねじ取着座を設け
たことを特徴とする請求項1又は2記載のキャップ構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10261800A JP2977813B1 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | キャップ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10261800A JP2977813B1 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | キャップ構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2977813B1 true JP2977813B1 (ja) | 1999-11-15 |
JP2000088106A JP2000088106A (ja) | 2000-03-31 |
Family
ID=17366894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10261800A Expired - Fee Related JP2977813B1 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | キャップ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2977813B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1378635A2 (en) * | 2002-07-03 | 2004-01-07 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Assembly opening portion closing structure in engine |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5085874U (ja) * | 1973-12-08 | 1975-07-22 | ||
JPS6032543U (ja) * | 1983-08-09 | 1985-03-05 | 本田技研工業株式会社 | シリンダとウエツトライナ間のシ−ル装置 |
-
1998
- 1998-09-16 JP JP10261800A patent/JP2977813B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1378635A2 (en) * | 2002-07-03 | 2004-01-07 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Assembly opening portion closing structure in engine |
EP1378635A3 (en) * | 2002-07-03 | 2008-12-17 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Assembly opening portion closing structure in engine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000088106A (ja) | 2000-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4373135B2 (ja) | 空気掃気型の2サイクルエンジン | |
JPH03483B2 (ja) | ||
EP1467069A2 (en) | Crankcase emission control device | |
JP3967552B2 (ja) | エンジン用気液分離装置 | |
EP1524414A3 (en) | Oil separator combined with cylinder head cover | |
JP2003232210A (ja) | エンジンのブリーザ装置 | |
JP2003074320A (ja) | エンジンのラダフレーム | |
JP4409062B2 (ja) | 内燃機関のオイルセパレータ構造 | |
CA2444376C (en) | Breather structure of overhead-valve internal combustion engine | |
US5697350A (en) | Crank chamber venting arrangement for an internal combustion engine | |
JPS649446B2 (ja) | ||
US6223709B1 (en) | Four cycle engine | |
JP2000087739A (ja) | 排気2次エア通路の形成方法及び排気2次エア通路構造 | |
JP2000087722A (ja) | 4サイクルエンジンのブリーザ構造 | |
JP2977813B1 (ja) | キャップ構造 | |
JP2576924B2 (ja) | 筒形ピストン内燃機関のハウジング | |
JP3917382B2 (ja) | エンジンのブリーザ構造 | |
JP3154004B2 (ja) | 内燃機関のブリーザ装置 | |
JPH0645612Y2 (ja) | Dohcエンジンのブローバイガス還元装置 | |
JP2002339724A (ja) | エンジンのブリーザ構造 | |
JP7260580B2 (ja) | 内燃機関のブリーザー構造 | |
JP2992274B1 (ja) | エンジンのブリーザ装置 | |
JP2706955B2 (ja) | 水平対向形エンジンのブローバイガス・オイル分離装置 | |
JPH03160107A (ja) | 頭上弁型エンジンにおけるブリーザ装置 | |
JPS645074Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990831 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |