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JP2971213B2 - pH計の異常検出装置 - Google Patents

pH計の異常検出装置

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JP2971213B2
JP2971213B2 JP3262040A JP26204091A JP2971213B2 JP 2971213 B2 JP2971213 B2 JP 2971213B2 JP 3262040 A JP3262040 A JP 3262040A JP 26204091 A JP26204091 A JP 26204091A JP 2971213 B2 JP2971213 B2 JP 2971213B2
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meter
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丞二 千代谷
岡田  稔
雅教 太田
雅彦 倉品
久和 中東
利明 青木
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Nikkiso Co Ltd
Kansai Electric Power Co Inc
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Kansai Denryoku KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はpH計の異常検出装置に
関し、さらに詳しくは、たとえば火力発電プラントにお
ける配管系を循環する水のpHを測定するpH計の異常
の有無を診断する、pH計の異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、火力発電プラントにおいては、発
電機に結合されたタービンに蒸気を噴出させてタービン
を回転させ、タービンの回転という仕事を完了した蒸気
を冷却して水に戻し、戻された水をイオン交換樹脂を通
過させてイオン物質を除去すると共に脱気し、イオン物
質や溶存酸素等を除去した清浄水を再びボイラーで加熱
して蒸気にし、この蒸気を再度タービンに噴出させると
いう、水の循環システムを有している。ここで、前記蒸
気の冷却は通常海水で行われている。
【0003】このような火力発電プラントにおける水循
環システムにおいて重要なことは、循環する水質の管理
である。つまり、循環する水の質が低劣であるとボイラ
ー、タービン、配管等の腐食等を生じ、水循環系の寿命
が短くなるという不都合を生じるからである。
【0004】そこで、従来の発電プラントにおける水循
環システムにおける水の品質管理として、まず水の導
電率、水のpH、水中の溶存酸素濃度、ヒドラジ
ンの濃度、水中の溶存水素濃度、水中の全鉄濃度、
水の濁度、水中の塩素濃度、および水中のナトリ
ウムイオンの濃度等の管理を挙げることができる。
【0005】このような水の品質管理は、火力発電プラ
ントの運転中は勿論のこと、一旦火力発電プラントを停
止した後にその運転を再開するときに特に必要である。
火力発電プラントの運転中において、循環水の品質の低
下が発見されたときには、配管やボイラーの腐食等を迅
速に防止するために、循環水の品質低下の原因を迅速に
追求する必要があり、また停止していた火力発電プラン
トの運転を再開するときには、水循環系中を正常な循環
水に置き換え、運転の停止中に循環系中に滞留していた
滞留水により生じていたかも知れない循環系中の故障部
分の迅速な発見とその修理とを図らねばならないからで
ある。
【0006】そのような必要を満たすために前記水の
導電率を管理するのは、蒸気を冷却するために使用され
た海水が水循環系に混入する可能性を監視する等のため
である。もし海水が循環水中に混入するとすれば塩素イ
オン等のイオン物質の濃度が上昇するはずであり、イオ
ン物質の濃度が上昇すると循環水の導電率の上昇が起こ
るはずであるからである。また、次に説明する水のpH
の監視と合わせて、アンモニウムイオンの検出を行うこ
とができるからである。
【0007】水のpHを監視するのは、循環水のpH
を弱アルカリ性に維持することにより鉄の腐食を防止す
るためなどであり、水中の溶存酸素濃度を監視するの
は、配管やボイラーあるいはタービン等の腐食を防止す
るためなどであり、ヒドラジンの濃度の監視は、循環
水中から脱酸素のために添加されたヒドラジンの消費の
程度をチェックすることにより、循環水中の溶存酸素の
存在の監視をするためなどである。水中の溶存水素濃
度の監視は、タービンにおける腐食発生などの異常状態
の診断に利用することができる。水中の全鉄濃度およ
び水の濁度の監視はスケール発生の有無を検出するこ
とができる。水中の塩素濃度および水中のナトリウ
ムイオンの濃度の監視は海水の混入のチェックをするこ
とができる。
【0008】ところで、上述した各監視項目のうち、水
のpHを監視する手段としては、従来配管系のうちの復
水系や給水系に設置した多数のpH計を定期的に点検
し、定期的な採取データを採取してこの採取データから
水のpHの監視や各pH計の異常の有無を判断すること
が行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような採取データを基に各pH計の指示値が配管系を
流れる水の実際のpH値を正確に示しているか否かを判
断することは難しく、このため従来においては標準液を
用いた手分析によるpH値チェックを併用しているのが
実情である。
【0010】また、火力発電プラントの復水系や給水系
のpH値を適正に維持することはこの火力発電プラント
の配管系の腐食防止の点からも極めて重要であり、も
し、各pH計の異常による誤ったpH値を信じて長期間
火力発電プラントを運転した場合、配管系の腐食が進行
して重大な事故を招来してしまうという問題がある。
【0011】本発明は前記事情に基づいて完成されたも
のである。すなわち、本発明の目的は、例えば火力発電
プラントにおける配管系に設置したpH計の異常の有無
を常時自動的かつ適確に診断できる、pH計の異常検出
装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ための本発明の構成は、火力発電プラントにおける配管
系を循環する水のpH値を測定するpH計と、このpH
計と同じ測定位置における水の導電率を測定する導電率
計と、この導電率計で測定した導電率を基に前記測定位
置での換算pH値を求めるpH換算手段と、このpH換
算手段で求めた換算pH値と前記pH計で測定したpH
値とを比較し、前記pH計の異常の有無を判定する異常
判定手段と、この異常判定手段の判定結果を表示する表
示手段とを有するpH計の異常検出装置である。
【0013】
【作用】以下に上述したpHの異常検出装置の作用を説
明する。
【0014】このpH計の異常検出装置におけるpH計
は、例えば火力発電プラントにおける配管系を循環する
水のpH値を測定し、測定結果を送出する。また、導電
率計はこのpH計と同じ測定位置における水の導電率を
測定し、測定結果を送出する。
【0015】前記pH換算手段は、前記導電率計で測定
した導電率を基に前記測定位置での換算pH値を求め、
この換算pH値を送出する。前記異常判定手段は、前記
pH換算手段で求めた換算pH値と前記pH計で測定し
たpH値とを比較し、前記pH計の異常の有無を判定
し、判定結果を表示手段に送出する。これにより、配管
系に設置したpH計の異常の有無を常時自動的かつ適確
に判定することができる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例装置を含む火力発電
プラントについて詳述する。
【0017】この火力発電プラントの概要を図1に示
す。
【0018】(A)火力発電プラントにおける水循環系 −水循環系の構成− 図1に示すように、復水系は、仕事を終えた蒸気を、海
水を導通する冷却管STで凝結して液としての水に変換
する蒸気凝結器Cと、凝結した水を貯留する凝結水貯留
槽HWと、凝結水貯留槽HWから排出される水を送水す
る復水ポンプCPと、復水ポンプCPにより送水された
水中のイオン物質をイオン交換樹脂で除去するを復水脱
塩装置DEMIと、イオン物質の除去された水(脱塩
水)を送水する復水ブースターポンプCBPと、送水さ
れた水を加温する低圧加熱器LPHTRと、低圧加熱器
LPHTRで加熱された加温水中から酸素を除去する脱
気装置DEAと、これらを直列に結合する配管とを有す
る。なお、凝結水貯留槽HWには補給水タンクTから蒸
留水が配管を通じて供給されるようになっている。
【0019】また、この復水系においては、復水ポンプ
CPと復水脱塩装置DEMIとを結合する配管から分岐
する分岐管に第1バルブV1 を備え、復水ポンプCPと
復水脱塩装置DEMIとを結合する配管から、復水脱塩
装置DEMIをバイパスする側管に第2バルブV2 が設
けられ、復水ブースターポンプCBPと低圧加熱器LP
HTRとを結合する配管から凝結水貯留槽HWへ戻る側
管に第3バルブV3 が設けられ、脱気装置DEAから分
岐する配管に第4バルブV4 が設けられ、脱気装置DE
Aと高圧加熱器HPHTRとを結合する配管から凝結水
貯留槽HWへ戻る側管に第5バルブV5 が設けられてい
る。
【0020】前記復水脱塩装置DEMIと復水ブースタ
ーポンプCBPとを結合する配管には、アンモニアを水
循環系に注入するアンモニア注入管(図示せず。)およ
びヒドラジンを水循環系に注入するヒドラジン注入管
(図示せず。)が結合されている。給水系は、前記脱気
装置DEAから排出される水を細径に絞り込まれた配管
に送出することにより高圧水を作り出す高圧給水ポンプ
BFPと、高圧給水ポンプBFPから送り出された高圧
水を予備加熱する高圧加熱器HPHTRと、高圧加熱器
HPHTRで予備加熱された高圧水をさらに高温に予備
加熱する節炭器ECOと、節炭器ECOで高温に予備加
熱された高圧高熱水を高圧蒸気に変換するウォターウォ
ールWWと、このウォターウォールWWで蒸気に変換さ
れた高圧蒸気と蒸気に変換されなかった高圧高熱水を分
離するウォターセパレータWSとを有する。
【0021】この給水系には、また、節炭器ECOと高
圧加熱器HPHTRとを結ぶ配管から凝結水貯留槽HW
へ戻る側管に第6バルブV6 が取りつけられ、この第6
バルブV6 と高圧加熱器HPHTRとを結ぶ配管から分
岐した分岐管に第7バルブV7 が取りつけられ、ウォタ
ーセパレータWSから凝結水貯留槽HWへ戻る側管に第
8バルブV8 が取りつけられ、第8バルブV8 とウォタ
ーウォールWWとを結ぶ配管から分岐する分岐管に第9
バルブV9 が設けられている。
【0022】蒸気系は、前記ウォターウォールWWで変
換された高圧蒸気の温度を更に高めるスーパーヒータS
Pと、スーパーヒータSPで高温に高められた高圧蒸気
を噴出して発電機を駆動する高圧タービンHPと、高圧
タービンHPを経由した蒸気を再度加熱する再加熱器R
Hと、再加熱器RHで再加熱された高圧蒸気を噴出して
発電機を駆動する中圧タービンIPと、中圧タービンI
Pを経由した高圧蒸気を噴出して発電機を駆動する低圧
タービンLPとを有する。
【0023】−水循環系におけるプラント運転時の水の
動き− 上記構成の水の循環系では、火力発電プラントの運転時
に、以下のように水が循環する。
【0024】すなわち、低圧タービンLPでの仕事を終
えた蒸気は蒸気凝結器Cに供給され、蒸気凝結器Cにお
いて蒸気は冷却管STで冷却され、凝結して液体として
の水に変換される。蒸気から水に変換されて得られた凝
結水は、凝結水貯留槽HWに一旦貯留され、復水ポンプ
CPにより凝結水貯留槽HWから復水脱塩装置DEMI
に送水される。復水脱塩装置DEMIにより凝結水はイ
オン交換され、イオン物質の除去された精製水が復水ブ
ースターポンプCBPにより低圧加熱器LPHTRに送
水される。低圧加熱器LPHTRで精製水は予備加熱さ
れ、脱気装置DEAに送水される。脱気装置DEAでは
精製水が脱気され、主として酸素ガスが除去される。
【0025】主として酸素ガスの除去された脱気精製水
は高圧給水ポンプBFPにより高圧水として高圧加熱器
HPHTRに送出される。高圧加熱器HPHTRではこ
の脱気精製水は予備加熱される。予備加熱された脱気精
製水は節炭器ECOにて更に高温度に予備加熱される。
予備加熱された高圧の脱気精製水は、ウォターウォール
WWにて高温高圧の蒸気に変換される。
【0026】ウォターウォールWWで変換された高温高
圧の蒸気は、スーパーヒータSPでさらに高温度に加熱
され、得られる高温高圧の蒸気が高圧タービンHPに噴
出され、高圧タービンHPを経由し、温度の低下した高
圧蒸気は再加熱器RHにて再度高温度に加熱され、その
後に中圧タービンIPに供給され、中圧タービンIPを
駆動する。中圧タービンIPを経由した蒸気は低圧ター
ビンLPに供給される。これらの高圧タービンHP、中
圧タービンIPおよび低圧タービンLPにより発電機が
駆動され、電力が出力する。低圧タービンLPを経由し
た蒸気は、蒸気凝結器Cに戻され、前述したのと同じサ
イクルを繰り返す。
【0027】−火力発電プラントの起動時における水の
動き− 火力発電プラントは、定期点検時、電力需要の減少時、
異常状態の発生時等にはその運転が停止される。運転が
停止されている間、この水循環系の主要な配管中にはな
お多くの循環水が残留している。この残留水は、火力発
電プラントの停止期間の長さに応じてその水質が劣化す
る。あるいは、配管中に汚れが発生する。そこで、この
火力発電プラントの運転を再開するときには、この水循
環系を洗浄する必要がある。
【0028】その洗浄操作は以下のようにして行われ
る。すなわち、第1バルブV1 を解放するとともに第2
バルブV2 および復水脱塩装置DEMIの入口を閉鎖
し、補給水タンクTから蒸気凝結器C中に補給水を補給
する。補給水は蒸気凝結器Cから凝結水貯留槽HWに貯
留される。その後、復水ポンプCPを駆動することによ
り、補給水を第1バルブV1 から外部に排出する。補給
水タンクTから供給される補給水を、蒸気凝結器C、凝
結水貯留槽HWおよび復水ポンプCPを経由して、第1
バルブV1 から系外に排出することによって、蒸気凝結
器C、凝結水貯留槽HW、復水ポンプCPおよびこれら
を連結する配管内が補給水で洗浄されることになる。
【0029】上記洗浄操作を一定時間行った後に、第2
バルブV2 および第3バルブV3 を解放すると共に第1
バルブV1 および低圧加熱器LPHTRの入口を閉鎖
し、凝結水貯留槽HW、復水ポンプCP、第2バルブV
2 を有する側管、復水ブースターポンプCBPおよび第
3バルブV3 を有する側管で形成される循環系で、水を
循環させる。循環を一定時間かけて行った後、復水脱塩
装置DEMIの入口を開放すると共に第2バルブV2
閉鎖し、凝結水貯留槽HW、復水ポンプCP、復水脱塩
装置DEMI、復水ブースターポンプCBPおよび第3
バルブV3 を有する側管で形成された循環系を循環させ
る。このとき、復水脱塩装置DEMIにより循環する水
は脱塩水となり、洗浄されることになる。
【0030】以後、同様の操作を繰り返すことにより、
低圧加熱器LPHTR、脱気装置DEA、高圧加熱器H
PHTR、節炭器ECO、ウォターウォールWW、ウォ
ターセパレータWSおよびこれらを結合する配管中の洗
浄が行われる。
【0031】(B)水質監視システム 以上に説明した水循環系における水質は、以下に述べる
水質監視システムにより監視される。そして、監視結果
がリアルタイムに表示される。
【0032】−水質監視システムの構成− 図2は、水質監視システムの構成を示すものである。
【0033】図2に示すように、この水質監視システム
は、前記水循環系におけるプロセス信号発生手段1と、
このプロセス信号発生手段1から出力される電圧値信号
をデジタル信号に変換するAD変換器2と、水循環系に
設置されると共に水の品質を検出してこれを電圧値デー
タとして出力する水質検出手段3と、水質検出手段3か
ら出力される電圧値データをデジタル値に変換するAD
変換器2と、AD変換器2を介して水質検出手段3およ
びプロセス信号発生手段1からのデータを工学値データ
に変換するデータ収録部4と、プロセス信号発生手段
1、水質検出手段3および後述する異常警報発生手段7
から出力されるデータを基にして水循環系をグラフィッ
ク表示すると共に、各水質検出部位における水質データ
およびプロセスデータを一括表示し、水循環系における
水循環部位を例えば水色で表示するように、データを処
理するプロセス状態図作成手段5と、プロセス信号発生
手段1、および水質検出手段3から出力されるデータを
入力し、指定された水質項目に関しその変化を時経列に
グラフ表示するように、データを処理するトレンド図作
成手段6と、プロセス信号発生手段1、および水質検出
手段3から出力されるデータを入力し、異常な水質に関
し、その異常な水質の項目およびその発生箇所、発生日
時、異常の内容等を表示するように、データを処理する
異常警報発生手段7と、プロセス信号発生手段1、およ
び水質検出手段3から出力されるデータを入力し、か
つ、過去の水質データを後述する第1記憶手段9から入
力し、火力発電プラントの運転を支援する診断情報や異
常な水質を生じた原因を診断し、その内容を表示するよ
うに、データを処理する診断処理手段8と、プロセス信
号発生手段1、および水質検出手段3から出力されるリ
アルタイムのデータおよび過去のデータ等を格納する第
1記憶手段9と、プロセス状態図作成手段5、トレンド
図作成手段6、異常警報発生手段7および診断処理手段
8から出力される各データを、4分割された表示画面の
各画素に対応する番地に格納する第2記憶手段10と、
第2記憶手段から画像データを読み出して表示手段12
に出力する表示駆動手段11と、表示駆動手段11から
出力される画像データを入力し、プロセス状態図作成手
段5から出力されるデータを基にし、火力発電プラント
における給水系、蒸気系および復水系を循環する水の循
環系における各部での現在の水質に関する水質情報を表
示するプロセス状態図、トレンド図作成手段6から出力
されるデータを基にし、前記循環系の各部における水質
の履歴に関する水質履歴情報を表示するトレンド図、異
常警報発生手段7から出力されるデータを基にし、水質
に関する運転支援情報、および診断処理手段8から出力
されるデータを基にした異常状態の発生原因を診断し、
水質管理に関する水質情報を、画面上の4領域に独立に
表示する表示手段12と、前記各手段を制御し、演算す
る制御演算手段13と、制御演算手段13に動作を指令
し、あるいは所定のデータを入力するための入力手段1
4とを備える。
【0034】なお、この実施例においては、表示手段1
2としてCRT画面が採用され、CRT画面の左側のほ
ぼ上半分の領域にプロセス状態が表示され、CRT画面
の右側のほぼ上半分に水質履歴情報であるトレンド図が
表示され、CRT画面の左側のほぼ下半分の領域に運転
支援情報である診断内容が表示され、CRT画面の右側
のほぼ下半分の領域に水質情報である診断内容が表示さ
れる。
【0035】−水質監視システムにおける各手段− 上記各手段を更に詳述する。
【0036】(A) プロセス信号発生手段1 プロセス信号発生手段1としては、水循環系における復
水ブースターポンプCBPの入口における水流量を測定
する復水系流量測定装置、および節炭器ECO入口にお
ける水流量を測定する給水系流量測定装置を挙げること
ができる。この復水系流量測定装置および給水系流量測
定装置により測定された水流量は、電圧値データとして
AD変換器に出力される。
【0037】(B) 水質検出手段3 水質検出手段3による検出項目は、 水の導電率、 水のpH、 水中の溶存酸素濃度、 ヒドラジンの濃度、 水中の溶存水素濃度、 水中の全鉄濃度 水の濁度、 水中の塩素濃度、および 水中のナトリウムイオンの濃度である。
【0038】水の導電率を測定する水質検出手段3は、
導電率計である。この導電率を監視することにより、冷
却水である海水の循環系への混入のチェックを行うこと
ができると共に、循環系における水中のアンモニア濃度
を監視することができる。この導電率は、図1に示す水
循環系において、凝結水貯留槽HW内、復水ポンプCP
の出口、復水脱塩装置DEMIの出口、低圧加熱器LP
HTR内、脱気装置DEA入口および脱気装置DEA
内、高圧加熱器HPHTR内、節炭器ECO内、ウォタ
ーセパレータWSの出口等から分岐管を介して設けられ
た水質検出手段3のひとつである導電率計により測定さ
れる。なお、図1では、復水ブースターポンプCBPの
出口に分岐管を介して設けた導電率計21のみを代表的
に示す導電率計により計測された水の導電率についての
電圧値データはAD変換器2に出力されるようになって
いる。尚、前記表示手段12におけるCRT画面ではM
SまたはKMSで表示される。
【0039】水のpHを測定する水質検出手段3は、p
H計である。このpHを監視することにより鉄の腐食を
監視することができる。このpHは、復水ポンプCPの
出口、復水ブースターポンプCBPの出口、節炭器EC
Oの入口等から分岐管を介して設けられたpH計により
測定される。なお、図1では、復水ブースターポンプC
BPの出口に分岐管を介して設けられたpH計22のみ
を代表的に示す。pH計で測定された水のpHの値は、
電圧値データとしてAD変換器2に出力されるようにな
っている。なお、前記表示手段12におけるCRT画面
では、pHの値はPHで示される。
【0040】ここで、水質監視システムに包含される本
実施例のpH計の異常検出装置について図3を参照して
説明する。
【0041】このpH計の異常検出装置は、復水ブース
ターポンプCBPの出口に分岐管を介して設けたpH計
22および導電率計21と、前記AD変換器2を構成す
るA/D変換器2a,2bと、前記データ収録部4と、
前記診断処理手段8に設けられ、前記導電率計21から
のデータを基に、下記式 換算pH値=log(導電率)+8.5656 による演算を行い、換算pH値を求めるpH換算手段2
3と、前記復水ブースターポンプCBPの出口に分岐管
を介して設けたpH計22からのデータを取り込み、そ
のpH値と前記換算pH値と予め設定した閾値とを比較
し、pH計22の異常の有無を判定する異常判定手段2
5と、前記pH換算手段23、異常警報発生手段7、前
記第1記憶手段9、前記第2記憶手段10等の制御を行
う制御演算手段13と、前記表示駆動手段11および表
示手段12とにより構成している。
【0042】一方、水中の溶存酸素量を測定する水質検
出手段3は、溶存酸素計である。溶存酸素濃度を監視す
ると、循環系における腐食を防止することができる。溶
存酸素濃度が増加すると鉄の腐食が進行する傾向が認め
られているからである。この溶存酸素濃度は、復水ポン
プCP出口、低圧加熱器LPHTR内、脱気装置DEA
内および脱気装置DEA出口、高圧給水ポンプBFP出
口、高圧加熱器HPHTR内、節炭器ECO入口等から
分岐管を介して設けられた溶存酸素計で測定される。溶
存酸素計で測定された水中の溶存酸素濃度は、電圧値デ
ータとしてAD変換器2に出力されるようになってい
る。尚、前記表示手段12におけるCRT画面では、溶
存酸素濃度は、DOで示される。
【0043】水中のヒドラジン濃度を測定する水質検出
手段3は、ヒドラジン濃度計である。ヒドラジンの濃度
を監視することにより、溶存酸素濃度の監視の助けにな
る。ヒドラジンは、溶存酸素を消費するために循環系中
に注入される。この注入量は、節炭器ECOにおいてわ
ずかにヒドラジンが残存するように決定される。もし、
ヒドラジンの注入量に不足を生じると、水中の溶存酸素
を完全に除去することができなくなり、溶存酸素が存在
するままの水を例えば蒸気にし、タービンに噴射する
と、タービンの酸化ないし腐食が促進されて、発電プラ
ントの運転可能な寿命が短縮されるという不都合が生じ
るからである。そこで、火力発電プラントにおいては、
節炭器ECOに至るまでにヒドラジンの全てが溶存酸素
に消費されて、節炭器ECOではわずかにヒドラジンが
残存するように、所定量のヒドラジンを配管中に注入す
るのが望ましい。そこで、ヒドラジン濃度計は、脱気装
置DEAの入口、および節炭器ECO入口等から分岐す
る分岐管を介して設けられる。ヒドラジン濃度計で測定
されたヒドラジン濃度は、電圧値データとしてAD変換
器2に出力されるようになっている。なお、前記表示手
段12におけるCRT画面では、ヒドラジン濃度はN2
H4にて表示される。
【0044】溶存水素の濃度を測定する水質検出手段3
は、溶存水素濃度計である。水素濃度を監視することに
より、タービンにおける異常状態発生を検知することが
できる。水中の溶存水素の濃度を測定するための溶存水
素濃度計は、再加熱器RH内、中圧タービンIPの出
口、節炭器ECO、スーパーヒータSP内に設けられ
る。溶存水素濃度計で測定された水中の溶存水素の濃度
は、電圧値データとしてAD変換器2に出力されるよう
になっている。なお、前記表示手段12におけるCRT
画面では、溶存水素の濃度はDHにて表示される。
【0045】全鉄濃度を測定する水質検出手段3は、全
鉄分析計である。この全鉄濃度の測定は、次に説明する
水の濁度と合わせて配管中におけるスケールの発生を監
視することができる。全鉄分析計は、復水ポンプCP出
口、低圧加熱器LPHTR内、節炭器ECO等からサン
プリングされた水中の鉄イオンを、バッチ処理にて分析
する。全鉄分析計は、例えば、サンプリングした試料水
を試料計量槽で計量し、この一定量の試料水を加熱槽に
導きチオグリコール酸溶液を加えて加熱して懸濁鉄を溶
解すると共に第2鉄イオンを第1鉄イオンに還元した後
に冷却器を介して反応槽に導き、酢酸アンモニウム緩衝
液を加えてpHの調製後、TPTZ試薬を加えて発色さ
せた試料水を測定槽に導き吸光度を測定し、得られた測
定データを電圧値データとしてAD変換器2に出力する
ようになっている。全鉄分析計で分析された全鉄濃度
は、前記表示手段12におけるCRT画面ではTFEに
て表示される。
【0046】ところで、前記全鉄分析計による全鉄濃度
はバッチ処理であるから、得られるデータは時間的に不
連続であり、また、前記濁度計によるデータは直接に鉄
分濃度を測定する原理によるものではないから、水中に
存在するイオン状の鉄や粒子径のバラツキにより誤差を
生じるから精度の高い分析をすることができない。
【0047】全鉄分析計および濁度計のこのような不都
合を解消するために後述する演算システムのデータも採
用する。すなわち、濁度計からのデータXは経時的に連
続して第1記憶手段9に格納される。この濁度計から出
力されるデータは、水循環系中の水の濁度(透明度)を
示すものであって、直接には鉄分濃度を示すものではな
い。もっとも、濁度とマニュアル分析(手分析)により
得られる鉄分濃度とは相関関係にある。
【0048】第1記憶手段9には、濁度計のデータと水
中の鉄分濃度についてのマニュアル分析によるデータと
の相関関数が予め格納されている。この相関関数は、例
えば、次の一次回帰線式 Y=a+bX (ただし、Yはマニュアル分析によるデータ[全鉄濃度
換算値]、Xは濁度計によるデータ、aおよびbは発電
プラントなどにおける水により相違する係数である。)
この相関関数に従うと、濁度計からの出力データと水中
の鉄分濃度についてのマニュアル分析によるデータとの
相関性は少なくとも相関係数γ=0.7程度である。第
1記憶手段9内に格納されている濁度計からのデータと
前記相関関数とを読み出して制御演算手段13により、
このデータを相関関数に代入して、鉄分濃度換算値Lを
算出する。算出された鉄分濃度換算値Lは第1記憶手段
9に格納される。全鉄分析計から出力されるデータYも
この第1記憶手段9に格納される。このデータYは、鉄
分濃度を示す。
【0049】制御演算手段13は、経時的に連続して出
力される濁度計の出力Xと全鉄分析計の出力Yとの同期
を取る。両出力が同期したときには、第1記憶手段9か
ら同期したときの鉄濃度換算値Lを読み出し、この鉄濃
度換算値Lで全鉄分析計から得られた鉄分濃度値Yを除
算することによって補正ファクタZを算出する。この補
正ファクタZは、第1記憶手段9に格納される。この補
正ファクタZは、次に両出力が同期するまで更新されず
に第1記憶手段9内に保管される。又、補正鉄分濃度の
精度の向上を図るのであれば、前記両出力が同期する毎
に算出される補正ファクタZを例えば3同期分第1記憶
手段9に格納しておき、3同期分の補正ファクタZの重
み平均あるいは加重平均を制御演算手段13で演算し、
得られる平均補正ファクタZを第1記憶手段9に格納す
るようにしても良い。制御演算手段13は、補正ファク
タZを読み出してこの補正ファクタZ’と鉄分濃度換算
値Lとを乗算して鉄分濃度を第1記憶手段9に格納す
る。
【0050】制御演算手段13は、濁度計からの出力デ
ータXと全鉄分析計からの出力データYとが同期してい
ないときには、第1記憶手段9に格納してあるところ
の、直前に同期したときのデータから得られた補正ファ
クタZ’あるいは平均補正ファクタZ’を読み出し、制
御演算手段13で、この補正ファクタZ’と鉄分濃度換
算値Lとを乗算し、得られる鉄分濃度を第1記憶手段9
に格納する。
【0051】濁度を測定する水質検出手段3は、濁度計
である。この濁度の測定により、循環水中の固形分とし
ての鉄の濃度を測定することができ、前記全鉄濃度と合
わせて、配管中におけるスケールの発生を監視すること
ができる。濁度計は、復水ポンプCP出口、低圧加熱器
LPHTR内、節炭器ECO等から引き出された分岐管
に設けられる。濁度計としては、吸光光度式あるいは散
乱光式のいずれの方式によっても良い。この濁度計から
は、測定データが電圧値データとしてAD変換器2に出
力される。濁度計で分析された濁度は、前記表示手段1
2におけるCRT画面ではTVにて表示される。
【0052】水中の塩素濃度を測定する水質検出手段3
は、塩素濃度計である。塩素濃度の測定により、次に述
べるナトリウムイオンの検出と合わせて、循環水中への
海水の混入を検出することができる。塩素濃度計は、復
水ポンプCP出口から引き出された分岐管の端部に設け
られる。塩素濃度計により測定された水中の塩素濃度
は、電圧値データとしてAD変換器2に出力される。
【0053】水中のナトリウム濃度を測定する水質検出
手段3は、ナトリウムイオン濃度計である。ナトリウム
イオン濃度の測定により前記塩素濃度の測定と合わせ
て、循環水中への海水の混入を検出することができる。
ナトリウムイオン濃度計は、復水脱塩装置DEMI出口
から引き出された分岐管の端部に設けられる。ナトリウ
ムイオン濃度計により測定された水中のナトリウムイオ
ン濃度は、電圧値データとしてAD変換器2に出力され
る。
【0054】(C) AD変換器2 AD変換器2は、前記プロセス信号発生手段1から出力
されるプロセス信号である電圧値データをデジタルデー
タに変換し、また水質検出手段3から出力される電圧値
データとしての各種水質に関するアナログデータをデジ
タルデータに変換する。このAD変換器2は、変換した
デジタルデータをデータ収録部4に出力する。
【0055】(D) データ収録部4 データ収録部4は、AD変換器2から出力されたデジタ
ルデータを工学値データに変換し、第1記憶手段9に転
送してこれを記憶する。
【0056】(E) プロセス状態図作成手段5 プロセス状態図作成手段5は、表示手段12におけるC
RT画面の所定領域例えばCRT画面の左上半分の領域
に、水循環系をグラフィック表示すると共に、水質検出
手段3で検出された前記各種の水質データおよびプロセ
ス信号発生手段1で検出された水循環系における水の流
量を一定時間毎に表示することができるように、第1記
憶手段9から必要なデータを読み出し、水循環系を簡略
な図形として表示するグラフィックデータ、水循環系に
おける水循環部位をカラー表示するためのカラー表示信
号、水循環系における水流量を示すプロセスデータ、水
循環系における各部での水質を表示する水質データを第
2記憶手段10に出力する。さらに、このプロセス状態
図作成手段5は、異常警報発生手段7から出力される異
常状態にある水質に関するデータを入力し、異常状態に
ある水質をCRT画面上で赤色反転表示する表示データ
を第2記憶手段10に出力する。
【0057】(F) トレンド図作成手段6 トレンド図作成手段6は、表示手段12におけるCRT
画面の所定領域例えば右上半分の領域に、指定された水
質についての一定期間の変化を縦軸横軸のグラフに表示
することができるように、第1記憶手段9に格納されて
いる指定された水質に関する一定期間に渡るデータを読
み出し、その水質をグラフ図形に表示するグラフィック
表示データに変換してこれを第2記憶手段10に出力す
る。
【0058】(G) 異常警報発生手段7 この異常警報発生手段7は、前記水質検出手段3および
プロセス信号発生手段1から出力され、第1記憶手段9
に格納されているデータをリアルタイムに読み出し、予
め設定されている各データについての閾値と比較し、第
1記憶手段9から読み出したデータが閾値を越えるとき
には、その閾値を越えるデータ(異常データ)が発生し
た日時、その異常データが示す水質項目、その異常デー
タの発生した部署の名称、および異常内容を表示するア
ラーム情報表示データを水質情報として格納する。ま
た、異常データをプロセス状態図作成手段5に出力し、
前述したように、CRT画面において、プロセス状態図
において異常状態の水質を赤色反転表示するようにす
る。
【0059】(H) 診断処理手段8 この診断処理手段8は、海水漏洩診断、起動工程水質診
断、薬注関係診断及びエアリーク判定補助診断等を行う
ようになっている。次に、上述した火力発電プラントの
作用を前記pH計の異常検出装置の動作を主にし、か
つ、図4に示すフローチャートをも参照して説明する。
【0060】前記水質監視システムが起動した後、前記
復水ブースターポンプCBPの出口が開いてから10分
以上たったか否かがまず判断され(ST1)、10分以
上たっていなければ前記制御演算手段13の制御の基に
表示手段12の画面には、「復水ブースターポンプ出口
サンプル調整中」と表示される(ST2)。
【0061】次に、導電率計の異常を判定する導電率の
クロスチェック診断が実行されない場合(ST3否
定)、又は導電率のクロスチェック診断が実行され(S
T3肯定)、さらに、前記導電率計21が正常であると
判断された場合(ST4)には、制御演算手段13の制
御の基に前記pH換算手段23は前記復水ブースターポ
ンプCBPの出口に設けた前記導電率計21の測定デー
タを前記A/D変換器2a、データ収録部5を介して取
り込み、既述した式によりpH値に換算する(ST
6)。尚、上述したステップ4で前記導電率計21が異
常であると判断された場合(ST4否定)には、再スタ
ートとなる(ST5)。
【0062】次に、前記異常判定手段25は、制御演算
手段13の制御の基に前記復水ブースターポンプCBP
の出口に設けた測定データを前記A/D変換器2b、デ
ータ収録部5を介して取り込み、前記pH換算手段23
で換算した換算pH値と前記pH計22のpH値と予め
設定した閾値との比較を行う(ST7)。そして、前記
pH計22のpH値が閾値における設定上限値よりも大
きければ(ST7肯定)、制御演算手段13の制御の基
に前記復水ブースターポンプCBPの出口におけるpH
値警報出力が異常警報発生手段7により出されているか
否かを判別し(ST8)、出されていなければpH値警
報情報を表示駆動手段11を介して表示手段12に送
る。これにより、表示手段12の画面には、「復水ブー
スターポンプ出口pH計指示値高」のメッセッージが表
示される(ST9)。また、ステップ8でpH値警報出
力が出されている場合には、これが前回復水ブースター
ポンプ出口でのpH計警報出力されたか否かが判別され
(ST10)、前回もpH計警報出力されていれば表示
手段12の画面には、「復水ブースターポンプ出口pH
計指示値高」のメッセッージの表示が継続表示される
(ST9)。また、前回はpH計警報出力されていなけ
れば(ST10否定)、表示手段12の画面には、「復
水ブースターポンプ出口pH計出力 pH計診断中」の
メッセッージが表示される(ST11)。
【0063】次に、ステップ7で前記pH計22のpH
値が閾値における設定上限値よりも小さい場合には、p
H計22のpH値が閾値における設定下限値と比較され
(ST12)、設定下限値よりも小さい場合には(ST
12肯定)、制御演算手段13の制御の基に、前記復水
ブースターポンプCBPの出口におけるpH値警報出力
が異常警報発生手段7により既に出されているか否かを
判別し(ST13)、出されていなければpH値警報情
報を表示駆動手段13を介して表示手段12に送る。こ
れにより、表示手段12の画面には、「復水ブースター
ポンプ出口pH計指示値低」のメッセッージが表示され
る(ST14)。また、ステップ13でpH値警報出力
が出されている場合には、これが前回復水ブースターポ
ンプ出口pH計警報出力されたか否かが判別され(ST
15)、前回もpH計警報出力されていれば表示手段1
2の画面には、「復水ブースターポンプ出口pH計指示
値低」のメッセッージが継続表示される(ST14)。
また、前回はpH計警報出力されていなければ(ST1
5否定)、表示手段12の画面には、「復水ブースター
ポンプ出口pH計出力pH計診断中」のメッセッージが
表示される(ST16)。
【0064】次に、ステップ12で、pH計22のpH
値が閾値における設定下限値よりも大きいと判別された
場合には、前記異常判定手段25はpH計22が正常で
ある旨判断し、制御演算手段13の制御の基に、前記復
水ブースターポンプCBPの出口におけるpH値警報出
力が既に出されているか否か判別し(ST17)、出さ
れていなければ前記異常警報発生手段7の判断結果に基
づきpH計22が正常である旨の情報を前記を表示手段
12に送る。これにより、表示手段12の画面には、
「復水ブースターポンプ出口pH計正常」とのメッセー
ジが表示される(ST18)。
【0065】また異常判定手段25は、制御演算手段1
3の制御の基に、前記復水ブースターポンプCBPの出
口におけるpH値警報出力が既に出されていると判断と
した場合には、表示手段12の画面には、「復水ブース
ターポンプ出口pH値警報出力 pH計正常」とのメッ
セージが表示される(ST19)。
【0066】本発明は上述した実施例の他、その要旨の
範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上述
した実施例では、復水ブースターポンプCBPの出口に
設けた導電率計21及びpH計22を用いてpH計の異
常検出装置を構成した場合について説明したが、導電率
計21及びpH計22として水質監視システムの各所に
配置したものを用いて実施可能である。また、上述した
実施例では、火力発電プラントに適用する場合について
説明したが、この他原子力発電プラント等にも換算式の
変更等により同様に適用可能である。
【0067】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたので、導電率計の指示値を利用して火力発電
プラントにおける配管系に設置したpH計の異常の有無
を常時自動的かつ適確に判断することが可能なpH計診
断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例装置を含む火力発電プ
ラントの概略構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施例装置を含む火力発電プ
ラントにおける水質監視システムのブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施例装置のブロック図であ
る。
【図4】図4は、本発明の実施例装置の診断動作を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
ST 冷却管 C 蒸気凝結器 HW 凝結水槽 CP 復水ポンプ DEMI 復水脱塩装置 CBP 復水ブースターポンプ LPHTR 低圧加圧器 DEA 脱気装置 V1 第1バルブ V2 第2バルブ V3 第3バルブ V4 第4バルブ V5 第5バルブ BFP 高圧ポンプ HPHTR 高圧加熱器 ECO 節炭器 WW ウォーターウォール WS ウォーターセパレーター V6 第6バルブ V7 第7バルブ V8 第8バルブ SP スーパーヒータ HP 高圧タービン RH 再加熱器 IP 中圧タービン LP 低圧タービン 1 プロセス信号発生手段 2 AD変換器 3 水質検出手段 4 データ収録部 5 プロセス状態図作成手段 6 トレンド図作成手段 7 異常警報発生手段 8 診断処理手段 9 第1記憶手段 10 第2記憶手段 11 表示駆動手段 12 表示手段 13 制御演算手段 14 入力手段 21 導電率計 22 pH計 23 pH換算手段 25 異常判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 稔 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 太田 雅教 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 倉品 雅彦 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日 機装株式会社内 (72)発明者 中東 久和 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日 機装株式会社内 (72)発明者 青木 利明 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日 機装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−147593(JP,A) 特開 昭60−205345(JP,A) 特開 昭50−94303(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/416 G01N 27/06 G01N 27/26 391

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火力発電プラントにおける配管系を循環
    する水のpH値を測定するpH計と、このpH計と同じ
    測定位置における水の導電率を測定する導電率計と、こ
    の導電率計で測定した導電率を基に前記測定位置での換
    算pH値を求めるpH換算手段と、このpH換算手段で
    求めた換算pH値と前記pH計で測定したpH値とを比
    較し、前記pH計の異常の有無を判定する異常判定手段
    と、この異常判定手段の判定結果を表示する表示手段と
    を有することを特徴とするpH計の異常検出装置。
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