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JP2965502B2 - 表面増強ラマン散乱測定による分析方法 - Google Patents

表面増強ラマン散乱測定による分析方法

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Publication number
JP2965502B2
JP2965502B2 JP3174396A JP3174396A JP2965502B2 JP 2965502 B2 JP2965502 B2 JP 2965502B2 JP 3174396 A JP3174396 A JP 3174396A JP 3174396 A JP3174396 A JP 3174396A JP 2965502 B2 JP2965502 B2 JP 2965502B2
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JP
Japan
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raman
active substance
substance
enzyme
analysis method
Prior art date
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Application number
JP3174396A
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利夫 高間
昌雄 河野
暁鳴 竇
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Arkray Inc
Original Assignee
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Publication date
Application filed by Kyoto Daiichi Kagaku KK filed Critical Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Publication of JPH09222395A publication Critical patent/JPH09222395A/ja
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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば、臨床検
査、生化学分析、医薬品の品質管理等の分野において微
量成分の検出や定量に使用される分析方法であり、詳し
くは、酵素反応を利用した表面増強ラマン散乱測定によ
る分析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】臨床検査、生化学分析、医薬品の品質管
理等の分野において微量成分の検出や定量に使用される
分析方法としては、抗原抗体反応を利用した免疫学的分
析法(イムノアッセイ)が汎用されている。また、この
イムノアッセイの方法として、表面増強ラマン散乱測定
を利用する方法が報告されている。この方法は、金属粒
子等の表面にラマン活性物質を吸着させると、ラマン散
乱が増幅されるという現象を利用するものであり、例え
ば、特開平6−174723号公報および特開平7−1
46295号公報に記載の方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分析方法では、検出感度に一定の限界がある。例えば、
前記特開平6−174723号公報に記載の方法は、被
分析物質やその特異的結合物質を特有のラマン散乱パタ
ーンを有するラマン活性標識で標識し、これからのラマ
ン散乱を検出することにより、被分析物質を検出しある
いはその量を測定するものである。しかし、この方法
は、表面増強ラマン散乱を利用するが、ラマン活性標識
自体のラマン散乱のみを検出するため、その測定感度
は、前記標識のラマン散乱の検出感度に限定され、それ
以上の感度にすることは理論上不可能となる。例えば、
現在報告されている中で、表面増強ラマン散乱強度が最
も高い色素であるローダミン6Gの検出感度は10-14
Mであり(Applied Spectroscopy,49,6,1985)、これに
準ずるクリスタルバイオレットは3×10-11M(Anal.
Chem. 58,1116,1986)であると報告されている。よっ
て、特開平6−174723号公報に記載の方法に、こ
れらの色素をラマン活性標識として用いたとしても、そ
れ以上の検出感度を望むことはできない。また、特開平
6−174723号公報には、実際に表面増強ラマン散
乱をイムノアッセイに適用した例が示されているが、こ
の方法でも検出感度は、最高で、10-11 Mである。そ
して、被分析物質をラマン活性標識で標識すると、フリ
ーの状態のラマン活性標識に比べ、検出感度が低下する
傾向がある。このため、表面増強ラマン散乱をイムノア
ッセイに適用しても、ラマン活性標識自身の検出感度以
下となり、高感度分析に十分対応できるとは言えない。
【0004】本発明は、前記従来の問題点を解決するた
めに、表面増強ラマン散乱を増幅することにより高感度
の分析方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1番目の分析方法は、第1の特異的結合
物質と、ラマン活性物質生成酵素を備えた第2の特異的
結合物質と、被分析物質とを結合反応させて前記三者の
複合体を形成し、この複合体と前記複合体の形成に関与
しない前記第2の特異的結合物質とを分離した後、前記
複合体に対しラマン活性物質生成基質を供給して前記第
2の特異的結合物質の前記酵素と反応させ、ついで生成
したラマン活性物質を表面増強ラマン散乱生起基質に捕
捉し、この状態で前記ラマン活性物質に対し励起光を照
射し、発生する表面増強ラマン散乱を測定するという構
成をとる。
【0006】また、本発明の第2番目の分析方法は、特
異的結合物質に対し被分析物質と競合結合反応する競合
物質として、第2の非活性サブユニットと会合すると活
性型のラマン活性物質生成酵素が生成し、前記競合物質
が前記特異的結合物質と結合すると前記第2の非活性サ
ブユニットと会合しない第1の非活性サブユニットを備
えた被分析物質を用いる分析方法であり、前記特異的結
合物質に対し前記競合物質と被分析物質とを競合結合反
応させて複合体を形成し、ついで前記第2の非活性サブ
ユニットを供給して前記複合体の形成に関与しなかった
競合物質の第1の非活性サブユニットに前記第2の非活
性サブユニットを会合させて活性型のラマン活性物質生
成酵素を形成させ、このラマン活性物質生成酵素にラマ
ン活性物質生成基質を供給して反応させ、ついで生成し
たラマン活性物質を表面増強ラマン散乱生起基質に捕捉
し、この状態で、前記ラマン活性物質に対し励起光を照
射し、発生する表面増強ラマン散乱を測定するという構
成をとる。
【0007】そして、本発明の第3番目の分析方法は、
特異的結合物質に、被分析物質とラマン活性物質生成酵
素を備えた競合物質とを競合結合反応させて複合体を形
成し、この複合体と前記複合体の形成に関与しなかった
前記ラマン活性物質生成酵素を備えた競合物質とを分離
した後、前記複合体に対しラマン活性物質生成基質を供
給して前記競合物質のラマン活性物質生成酵素と反応さ
せ、生成したラマン活性物質を表面増強ラマン散乱生起
基質に捕捉し、この状態で前記ラマン活性物質に対し励
起光を照射し、発生する表面増強ラマン散乱を測定する
という構成をとる。
【0008】すなわち、本発明の分析方法は、ラマン活
性物質生成酵素とラマン活性物質生成基質とを用い、被
分析物質の量に比例(正比例あるいは反比例)した量の
ラマン活性物質を生成させる方法である。このようにす
れば、表面増強ラマン散乱を著しく増幅させることが可
能となる。この結果、従来の分析方法をはるかに上回る
感度で分析することが可能となる。
【0009】なお、本発明において、第1の特異的結合
物質および第2の特異的結合物質ならびに特異的結合物
質とは、被分析物質のみに選択的に結合するものをい
い、例えば、抗体、オリゴDNA、レクチン、レセプタ
ーがあげられる。また、前記抗体の具体例としては、臨
床検査で用いられる抗インスリン抗体、抗α−フェトプ
ロテイン抗体、抗CEA抗体、抗T4 抗体等があげられ
る。
【0010】また、本発明において、「ラマン活性」と
は、励起光を照射すればラマン散乱が生じることをい
い、「ラマン活性物質」とは、前記ラマン活性を有する
物質をいう。そして、「ラマン活性物質生成酵素」と
は、酵素反応により特定の基質をラマン活性物質に変換
する酵素をいい、「ラマン活性物質生成基質」とは、前
記特定の基質をいう。
【0011】また、「表面増強ラマン散乱生起基質」と
は、その表面にラマン活性物質を捕捉すると、ラマン散
乱を増強させる性質を有する物質をいう。そして、「ラ
マン活性物質を表面増強ラマン散乱生起基質に捕捉し」
とは、ラマン活性物質を表面増強ラマン散乱生起基質に
接近させ、両者の距離を、通常0〜100nm、好まし
くは0〜50nmとすることをいう。また、捕捉の手段
は、例えば、吸着現象を利用する方法や、電位をかけて
電気的に吸着させる方法、ラマン活性物質と反応結合す
る官能基をつけた表面増強ラマン散乱生起基質質に反応
させる方法がある。
【0012】前記本発明の第2番目の分析方法におい
て、競合物質として、第1の非活性サブユニットを備え
た被分析物質に代えて、第1の非活性サブユニットを備
えた被分析物質類似物を用いてもよい。
【0013】前記本発明の第3番目の分析方法におい
て、操作の簡易性や迅速性の理由から、競合物質がラマ
ン活性物質生成酵素を備えた被分析物質であり、前記競
合物質中のラマン活性物質生成酵素は、前記競合物質中
の被分析物質と特異的結合物質とが結合すると失活する
酵素であり、複合体と前記複合体の形成に関与しなかっ
た前記ラマン活性物質生成酵素を備えた競合物質とを分
離することなく前記ラマン活性物質生成酵素の反応を行
うことが好ましい。
【0014】また、前記競合結合反応を利用する本発明
の第3番目の分析方法において、ラマン活性物質生成酵
素を備えた競合物質として、ラマン活性物質生成酵素を
備えた被分析物質に代えて、ラマン活性物質生成酵素を
備えた被分析物質類似物であってもよい。
【0015】なお、本発明において、「被分析物質類似
物」とは、その一部の構造が被分析物質と近似し、この
結果、前記特異的結合物質と結合するものをいう。ま
た、この被分析物質と被分析物質類似物の具体例として
は、エストラジオールとエストラジオール−6−カルボ
キシメチルオキシム、テストステロンとテストステロン
−21−ヘミサクシネート等があげられる。
【0016】そして、操作の容易性や迅速性の理由か
ら、第1の特異的結合物質、あるいは前記競合結合反応
を利用する分析方法における特異的結合物質は、固相に
固定されていることが好ましい。
【0017】高い測定精度を確保するという理由から、
前記本発明全てに共通して使用するラマン活性物質生成
酵素は、その基質がラマン活性を有せずかつ酵素反応生
成物のみがラマン活性を有するもの、または前記酵素基
質がラマン活性を有するが酵素反応生成物のラマン活性
シグナルと区別できるものであることが好ましい。そし
て、このラマン活性物質生成酵素およびラマン活性物質
生成基質の具体的好適例は、以下に示すとおりである。
これらの酵素および基質は、ラマン散乱シグナルが強い
ことはもちろんであるが、生成するラマン活性物質が着
色物質であることから共鳴ラマン効果も期待でき、これ
らを用いることにより、さらに高感度の検出や測定が可
能となる。
【0018】まず、ラマン活性物質生成酵素がペルオキ
シダーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、2,2´
−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−サ
ルフォニックアシッド)[2,2−Azino−bis
(3−ethylbenzthiazoline−6−
sulfonic acid)]、o−フェニレンジア
ミン[o−Phenylenediamine(OP
D)]、3,3´,5,5´−テトラメチルベンジジン
[3,3′,5,5′−Tetramethylben
zidine]、o−ジアニシジン[o−Dianis
idine]、5−アミノサリシリックアシッド[5−
Aminosalicylic acid]、3,3´
−ジアミノベンゼン[3,3′−Diaminoben
ze]、3−アミノ−9−エチルカルバゾール[3−A
mino−9−ethylcarbazole]、4−
クロロ−1−ナフトール[4−Chloro−1−na
phthol]からなる群から選択された少なくとも一
つであることが好ましい。
【0019】また、ラマン活性物質生成酵素が、アルカ
リフォスファターゼであり、ラマン活性物質生成基質
が、p−ニトロフェニルフォスフェイト[p−Nitr
ophenyl phosphate]、5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリルフォスフェイト[5−Br
omo−4−chloro−3−indolyl ph
osphate]、ファーストレッドフォスフェイト
[Fast red phosphate]、4−メチ
ルアンベリフェリルホスフェイト[4−Methylu
mbelliferyl phosphate]からな
る群から選択された少なくとも一つであることが好まし
い。
【0020】そして、ラマン活性物質生成酵素が、グル
コシダーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、p−ニ
トロフェニルグルコサイド[p−Nitropheny
lglucoside]および4−メチルアンベリフェ
リルグルコサイド[4−Methylumbellif
erylglucoside]の少なくとも一つである
ことが好ましい。
【0021】また、ラマン活性物質生成酵素が、ガラク
トシダーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、p−ニ
トロフェニルガラクトサイド[p−Nitrophen
ylgalactoside]および4−メチルアンベ
リフェリルガラクトサイド[4−Methylumbe
lliferylgalactoside]の少なくと
も一つであることが好ましい。
【0022】そして、ラマン活性物質生成酵素が、サル
ファターゼであり、ラマン活性物質生成基質が、p−ニ
トロフェニルサルフェイト[p−Nitropheny
lsulfate]および4−メチルアンベリフェリル
サルフェイト[4−Methylumbellifer
yl sulfate]の少なくとも一つであることが
好ましい。
【0023】さらに、ラマン活性物質生成酵素が、ウレ
アーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、尿素および
ブロモクレゾールパープル[Bromocresol
purple]の少なくとも一つであることが好まし
い。
【0024】前記本発明に共通して用いられる表面増強
ラマン散乱生起基質としては、導電性物質が表面増強ラ
マン散乱を生起しやすいという理由から、金属コロイ
ド、金属フィルム、金属フォイル、電極、導電体および
半導体からなる群から選択された少なくとも一つである
ことが好ましい。具体的には、銀コロイド、金コロイ
ド、銀電極、銀フィルム、CaP等があげられる。
【0025】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を具体的に説明す
る。
【0026】本発明の第1番目の分析方法の一例を図1
に基づき説明する。この例は、抗原抗体反応を利用した
例である。
【0027】すなわち、まず、第1の特異的結合物質で
ある抗体1を、固相7に固定する。この固相7として
は、ポリスチレン、ラテックス、セファロース、ポリア
クリルアミド、アミノ基導入ラテックス等があげられ
る。また、固定の方法は、例えば、物理的吸着法、化学
結合法等があげられる。そして、抗体1に対し、被分析
物質である抗原8を添加し、抗体1に結合させる。そし
て、第2の特異的結合物質である抗体2を添加し、抗原
8に結合させる。この抗体2は、ラマン活性物質生成酵
素3を標識したものである。このようにすると、抗体1
および抗体2が、被分析物質(抗原)8を挟んでサンド
イッチ状に結合して、前記三者が複合体を形成する。な
お、被分析物質(抗原)8と抗体2の添加は同時に行っ
てもよい。そして、前記複合体の形成に関与しなかった
抗体2をB/F分離(Bound/Free分離)して
除去する。この分離の方法は、イムノアッセイに適用さ
れる従来公知の方法が使用でき、例えば、緩衝液での洗
浄や、クロマト現象を利用した方法等があげられる。つ
いで、前記複合体に対し、ラマン活性物質生成基質4を
添加して酵素反応によりラマン活性物質(生成物)5を
生じさせる。そして、このラマン活性物質を表面増強ラ
マン散乱生起基質(SERS化基質)6で捕捉する。こ
の捕捉は、先に述べた吸着法等により行うことができ
る。そして、この状態で、前記ラマン活性物質(生成
物)5に対し、励起光を照射し、発生する表面増強ラマ
ン散乱光を測定する。この表面増強ラマン散乱は、生成
したラマン活性物質の量に応じたものであることから、
ラマン活性物質の量が増加すれば強度を高くすることが
可能である。したがって、本発明の分析方法では、被分
析物質の量に比例して検出感度を向上させることが可能
であり、従来の方法では達成できなかったレベルの高感
度分析が可能である。
【0028】なお、前記励起光の照射および表面増強ラ
マン散乱の測定は、一般的なラマン散乱測定装置を用い
ることができる。また、測定条件は、用いる酵素や基質
の種類および添加量並びに被分析物質の濃度等により適
宜決定されるが、通常は、アルゴンイオンレーザーの強
度が50mW〜200mWで、この強度が高い程良い。
また、ラマン散乱生起基質は、前記酵素によって生成さ
れたラマン活性物質よりも大過剰であることが望まし
い。
【0029】つぎに、本発明の第2番目の分析方法は、
サブユニット構造をとるラマン活性物質生成酵素を用
い、かつ競合結合反応を利用する方法である。
【0030】この方法の具体例を図2に示す。この具体
例は、前述の本発明の第1の方法と同様に、抗原抗体反
応を利用したものである。なお、図において、操作の流
れは、左から右へとなっている。図示のように、まず、
被分析物質(抗原)8とその競合物質である前記第1の
非活性サブユニット3aを備えた被分析物質8とを準備
し、これに特異的結合物質である抗体1を供給する。す
ると、競合物質が多い場合は、主として競合物質と抗体
1とが複合体を形成し、被分析物質8が多い場合は、主
として被分析物質8と抗体1とが複合体を形成する。同
図では、競合物質において、複合体を形成する場合と複
合体を形成しない場合を示している。そして、これらに
第2の非活性サブユニット3bを供給すると、複合体を
形成しない競合物質中の第1の非活性サブユニットにの
み上記第2の非活性サブユニット3bが会合し、活性化
されたラマン活性物質生成酵素3が形成される。このと
き複合体における第1の非活性サブユニット3aは立体
的な構造変化が生じて第2の非活性サブユニット3bと
会合不能となっている。この状態で、ラマン活性物質生
成基質を供給すると、酵素反応により、複合体形成に関
与しない競合物質の量に応じて、ラマン活性物質が生成
する。ついで、このラマン活性物質を表面増強ラマン散
乱生起基質に捕捉し、この状態で前記ラマン活性物質に
対し励起光を照射し、発生する表面増強ラマン散乱を測
定するのである。
【0031】このように競合結合反応を利用すれば、被
分析物質の量とラマン散乱強度とが正比例の関係にな
る。前述のように、被分析物質が競合物質より多けれ
ば、主として被分析物質が特異的結合物質と結合し、複
合体形成に関与しない競合物質が増加して発生するラマ
ン散乱強度が強くなる。これとは逆に、被分析物質の量
が競合物質より少なければ、主として競合物質が特異的
結合物質と結合するため、複合体形成に関与しない競合
物質が少なくなりラマン散乱強度が低くなるのである。
【0032】また、この分析方法では、サブユニット構
造をとるラマン活性物質生成酵素を用い、複合体と複合
体形成に関与しなかった物質との分離操作を省略可能と
しており、分析操作が簡単である。
【0033】なお、この分析方法に使用されるサブユニ
ット構造をとるラマン活性物質生成酵素としては、例え
ば、β−ガラクトシダーゼがあげられる。
【0034】つぎに、本発明の第3番目の分析方法は、
前述の本発明第2の方法と同様に競合結合反応を利用す
る方法である。この方法は、特異的結合物質に対し、被
分析物質とラマン活性物質生成酵素を備えた競合物質と
を競合結合反応させて複合体を形成し、この複合体と前
記複合体の形成に関与しなかった前記ラマン活性物質生
成酵素を備えた競合物質とを分離した後、前記複合体に
対しラマン活性物質生成基質を供給して前記ラマン活性
物質生成酵素と反応させ、生成したラマン活性物質を表
面増強ラマン散乱生起基質に捕捉し、この状態で前記ラ
マン活性物質に対し励起光を照射し、発生する表面増強
ラマン散乱を測定する方法である。
【0035】この方法では、前述の本発明の第2の方法
とは逆に、被分析物質の量とラマン散乱強度とが反比例
の関係になる。すなわち、被分析物質が競合物質より多
ければ、主として被分析物質が特異的結合物質と結合
し、発生するラマン散乱強度が弱くなる。これとは逆
に、被分析物質の量が競合物質より少なければ、主とし
て競合物質が特異的結合物質と結合するため、ラマン散
乱強度が高くなるのである。
【0036】そして、この競合結合法を利用した分析方
法において、ラマン活性物質生成酵素として、ラマン活
性物質生成酵素を備えた被分析物質において、この被分
析物質が特異的結合物質と結合すると失活する酵素を用
いれば、複合体と複合体形成に関与しなかった競合物質
の分離操作を省略することができることは、先に述べた
とおりである。このような酵素としては、例えば、β−
ガラクトシダーゼがあげられる。
【0037】つぎに、実施例について説明する。なお、
以下にいう「SERS]とは、表面増強ラマン散乱をい
う。
【0038】
【実施例1】 (銀コロイド溶液の調製)1mM硝酸銀50mlと2m
M水素化ホウ素ナトリウム150mlを氷冷下にて攪拌
しながら混和し還元させて、銀コロイド溶液を調製し
た。この最大吸収波長は、390nmであった。なお、
使用したビーカ等の器具類は、精製水または蒸留水で洗
浄し、極力、塩類等のコンタミネーションを避けるよう
に注意した。
【0039】(酵素反応条件)10-6mol/mlo−
フェニレンジアミン10ml(100mM燐酸緩衝液・
pH5に溶解)に30%過酸化水素13.6μlを添加
した。これに5μg/mlペルオキシダーゼ(POD,
オリエンタル酵母社製)10μlを添加し、30℃で2
0分間酵素反応させたところ、最大吸収波長420nmの
アゾ化合物が生成した。このアゾ化合物の生成反応を図
3に示す。
【0040】(SERS生起条件)前記銀コロイド溶液
と酵素反応液を9:1の体積割合で混合し、アルゴンレ
ーザー(励起波長514nm、出力50mW)でSER
S測定(波数1442cm-1)を行った。なお、このとき
の測定装置は、プリンストン社製のものを用いた。その
SERSスペクトルを図4に示す。なお、酵素反応前の
各試薬は、SERSが生起しないことを予め確認した。
すなわち、酵素反応時と同じ濃度の0.136%過酸化
水素、0.1%POD及び10-6mol/mlo−フェ
ニレンジアミンのSERSを測定した。その結果、それ
ぞれ図5、図6および図7のグラフに示すように、いず
れもSERSの生起は認められなかった。
【0041】(SERS−酵素イムノアッセイ)免疫測
定用マイクロプレートに10μg/mlヤギ抗マウスI
gG(ポリクローナル抗体、MBL社製)100μlを
添加し、室温で2時間インキュベートした後、0.5%
BSA(牛血清アルブミン)でブロッキングを4℃で1
2時間行った。この感作プレートに、10、5、2.
5、1.25、0.625、0.315、0.1575n
g/mlのマウスIgG(ダコ社製)を100μlずつ
添加し、室温で1時間反応させた後、B/F分離後、洗
浄した。これに、抗マウスIgG−POD標識抗体(ダ
コ社製)100μl添加して、1時間反応させた後、B
/F分離洗浄した。ついで、0.1M燐酸クエン酸緩衝
液(pH5.0)に溶解した12mMo−オルトフェニ
レンジアミン−0.136%過酸化水素00μlを添加
し、20分間反応させた。その反応液について、前記の
SERS生起条件と同様にしてSERS測定を行った。
その強度とマウスIgG(抗原)の濃度との関係をプロ
ットしたところ、図8に示す検量線が得られた。
【0042】これによれば、検出限界は、0.5ng/
ml未満であり、従来の分析方法に比べ、高感度である
ことがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の分析方法は、従
来の表面増強ラマン散乱を利用した分析方法がなし得な
かった高いレベルの検出および測定が可能な分析方法で
ある。また、その操作も簡便なものであることから、実
施が容易である。したがって、本発明の分析方法の適用
により、臨床検査、生化学分析、医薬品の品質管理等の
分野において、検査や分析の信頼性が向上するようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例における概念を説明する模式図で
ある。
【図2】本発明のその他の例における概念を説明する模
式図である。
【図3】本発明の一実施例におけるPODによるo−フ
ェニレンジアミンと過酸化水素の酸化縮合反応を示す図
である。
【図4】前記実施例における酵素反応生成物のSERS
スペクトル図である。
【図5】前記実施例における過酸化水素液のSERSス
ペクトル図である。
【図6】前記実施例におけるペルオキシダーゼのSER
Sスペクトル図である。
【図7】前記実施例におけるo−フェニレンジアミンの
SERSスペクトル図である。
【図8】前記実施例におけるSERSー酵素イムノアッ
セイにおけるマウスIgG濃度とSERS強度との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 抗体 2 抗体 3 酵素 4 酵素基質 5 生成物 6 SERS化基質 7 固相 8 抗原
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−164195(JP,A) 特開 平7−146295(JP,A) Analytical Bioche mistry Vol.182(1989)p 388−398 J.Electroanal.Che m.Vol.308(1991)p227−237 ActaBiochimiicaPo lonica Vol.26,No.4 (1979)p327−333 Adv.Spectrosc.Vo l.16(1988)p91−153 化学の領域増刊号No.140(1983) p83−100 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/64 - 21/65 G01N 33/543 G01N 33/566 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) WPI/L(QUESTEL)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の特異的結合物質と、ラマン活性物
    質生成酵素を備えた第2の特異的結合物質と、被分析物
    質とを結合反応させて、前記三者の複合体を形成し、こ
    の複合体と前記複合体の形成に関与しない前記第2の特
    異的結合物質とを分離した後、前記複合体に対しラマン
    活性物質生成基質を供給して前記第2の特異的結合物質
    の前記酵素と反応させ、ついで生成したラマン活性物質
    を表面増強ラマン散乱生起基質に捕捉し、この状態で前
    記ラマン活性物質に対し励起光を照射し、発生する表面
    増強ラマン散乱を測定する分析方法。
  2. 【請求項2】 第1の特異的結合物質が、固相に固定さ
    れている請求項1記載の分析方法。
  3. 【請求項3】 特異的結合物質に対し被分析物質と競合
    結合反応する競合物質として、第2の非活性サブユニッ
    トと会合すると活性型のラマン活性物質生成酵素が生成
    し、前記競合物質が前記特異的結合物質と結合すると前
    記第2の非活性サブユニットと会合しない第1の非活性
    サブユニットを備えた被分析物質を用いる分析方法であ
    り、前記特異的結合物質に対し前記競合物質と被分析物
    質とを競合結合反応させて複合体を形成し、ついで前記
    第2の非活性サブユニットを供給して前記複合体の形成
    に関与しなかった競合物質の第1の非活性サブユニット
    に前記第2の非活性サブユニットを会合させて活性型の
    ラマン活性物質生成酵素を形成させ、このラマン活性物
    質生成酵素にラマン活性物質生成基質を供給して反応さ
    せ、ついで生成したラマン活性物質を表面増強ラマン散
    乱生起基質に捕捉し、この状態で、前記ラマン活性物質
    に対し励起光を照射し、発生する表面増強ラマン散乱を
    測定する分析方法。
  4. 【請求項4】 競合物質として、第1の非活性サブユニ
    ットを備えた被分析物質に代えて、第1の非活性サブユ
    ニットを備えた被分析物質類似物を用いる請求項3記載
    の分析方法。
  5. 【請求項5】 特異的結合物質に、被分析物質とラマン
    活性物質生成酵素を備えた競合物質とを競合結合反応さ
    せて複合体を形成し、この複合体と前記複合体の形成に
    関与しなかった前記ラマン活性物質生成酵素を備えた競
    合物質とを分離した後、前記複合体に対しラマン活性物
    質生成基質を供給して前記競合物質のラマン活性物質生
    成酵素と反応させ、生成したラマン活性物質を表面増強
    ラマン散乱生起基質に捕捉し、この状態で前記ラマン活
    性物質に対し励起光を照射し、発生する表面増強ラマン
    散乱を測定する分析方法。
  6. 【請求項6】 競合物質がラマン活性物質生成酵素を備
    えた被分析物質であり、前記競合物質中のラマン活性物
    質生成酵素は、前記競合物質中の被分析物質と特異的結
    合物質が結合すると失活する酵素であり、複合体と前記
    複合体の形成に関与しなかった前記ラマン活性物質生成
    酵素を備えた競合物質とを分離することなく前記ラマン
    活性物質生成酵素の反応を行う請求項5に記載の分析方
    法。
  7. 【請求項7】 競合物質として、ラマン活性物質生成酵
    素を備えた被分析物質に代えて、ラマン活性物質生成酵
    素を備えた被分析物質類似物を用いる請求項6記載の分
    析方法。
  8. 【請求項8】 特異的結合物質が固相に固定されている
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の分析方法。
  9. 【請求項9】 ラマン活性物質生成酵素が、その基質が
    ラマン活性を有せずかつ酵素反応生成物のみがラマン活
    性を有するもの、または前記酵素基質がラマン活性を有
    するが酵素反応生成物のラマン活性シグナルと区別でき
    るものである請求項1〜8のいずれか一項に記載の分析
    方法。
  10. 【請求項10】 ラマン活性物質生成酵素がペルオキシ
    ダーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、2,2´−
    アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−サル
    フォニックアシッド)、o−フェニレンジアミン、3,
    3´,5,5´−テトラメチルベンジジン、o−ジアニ
    シジン、5−アミノサリシリックアシッド、3,3´−
    ジアミノベンゼン、3−アミノ−9−エチルカルバゾー
    ル、4−クロロ−1−ナフトールからなる群から選択さ
    れた少なくとも一つのラマン活性物質生成基質である請
    求項1〜9のいずれか一項に記載の分析方法。
  11. 【請求項11】 ラマン活性物質生成酵素が、アルカリ
    フォスファターゼであり、ラマン活性物質生成基質が、
    p−ニトロフェニルフォスフェイト、5−ブロモ−4−
    クロロ−3−インドリルフォスフェイト、ファーストレ
    ッドフォスフェイト、4−メチルアンベリフェリルホス
    フェイトからなる群から選択された少なくとも一つのラ
    マン活性物質生成基質である請求項1〜9のいずれか一
    項に記載の分析方法。
  12. 【請求項12】 ラマン活性物質生成酵素が、グルコシ
    ダーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、p−ニトロ
    フェニル−グルコサイドおよび4−メチルアンベリフェ
    リルグルコサイドの少なくとも一つのラマン活性物質生
    成基質である請求項1〜9のいずれか一項に記載の分析
    方法。
  13. 【請求項13】 ラマン活性物質生成酵素が、ガラクト
    シダーゼであり、ラマン活性物質生成基質が、p−ニト
    ロフェニル−ガラクトサイドおよび4−メチルアンベリ
    フェリルガラクトサイドの少なくとも一つのラマン活性
    物質生成基質である請求項1〜9のいずれか一項に記載
    の分析方法。
  14. 【請求項14】 ラマン活性物質生成酵素が、サルファ
    ターゼであり、ラマン活性物質生成基質が、p−ニトロ
    フェニルサルフェイトおよび4−メチルアンベリフェリ
    ルサルフェイトの少なくとも一つのラマン活性物質生成
    基質である請求項1〜9のいずれか一項に記載の分析方
    法。
  15. 【請求項15】 ラマン活性物質生成酵素が、ウレアー
    ゼであり、ラマン活性物質生成基質が、尿素およびブロ
    モクレゾールパープルの少なくとも一つのラマン活性物
    質生成基質である請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    分析方法。
  16. 【請求項16】 表面増強ラマン散乱生起基質が、金属
    コロイド、金属フィルム、金属フォイル、電極、導電体
    および半導体からなる群から選択された少なくとも一つ
    である請求項1〜15のいずれか一項に記載の分析方
    法。
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