JP2964671B2 - ビス(3,5−ジブロモ−4−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンの分離回収法 - Google Patents
ビス(3,5−ジブロモ−4−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンの分離回収法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビス[3,5−ジブロ
モ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プ
ロパン(以下、TBA−BPと略記する)をその製造過
程により得られた溶液から粉体として分離回収する方法
に関する。
モ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プ
ロパン(以下、TBA−BPと略記する)をその製造過
程により得られた溶液から粉体として分離回収する方法
に関する。
【0002】TBA−BPは、ポリオレフィン樹脂等の
難燃剤として有用なものであり、特にポリプロピレン、
ポリスチレン等の難燃剤として極めて有用であることが
特開昭60−240750号、特開昭61−25225
6号公報などに述べられている。
難燃剤として有用なものであり、特にポリプロピレン、
ポリスチレン等の難燃剤として極めて有用であることが
特開昭60−240750号、特開昭61−25225
6号公報などに述べられている。
【0003】
【従来の技術】TBA−BPは、一般にビス(4−アリ
ルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(以
下、TBA−BAと略記する)を原料にした場合、TB
A−BAをハロゲン化炭化水素溶媒に溶解させた後、臭
素との反応により製造される。従って、生成TBA−B
Pは良溶媒であるハロゲン化炭化水素溶媒の溶液として
得られる。このTBA−BP溶液からTBA−BPを粉
体として分離回収する方法としては、TBA−BP溶液
からハロゲン化炭化水素溶媒を蒸発除去した後、再結晶
等の精製工程を経て結晶化する方法、または、TBA−
BP溶液をTBA−BPの溶解度の小さい溶媒、即ち貧
溶媒中に再沈殿させる方法が知られている(特開昭49
−125348号、特開昭55−111429号、特公
昭57−289号公報)。
ルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(以
下、TBA−BAと略記する)を原料にした場合、TB
A−BAをハロゲン化炭化水素溶媒に溶解させた後、臭
素との反応により製造される。従って、生成TBA−B
Pは良溶媒であるハロゲン化炭化水素溶媒の溶液として
得られる。このTBA−BP溶液からTBA−BPを粉
体として分離回収する方法としては、TBA−BP溶液
からハロゲン化炭化水素溶媒を蒸発除去した後、再結晶
等の精製工程を経て結晶化する方法、または、TBA−
BP溶液をTBA−BPの溶解度の小さい溶媒、即ち貧
溶媒中に再沈殿させる方法が知られている(特開昭49
−125348号、特開昭55−111429号、特公
昭57−289号公報)。
【0004】しかしながら、再結晶化方法では、一旦反
応溶媒を留去させた後再結晶を行うため、操作が非常に
繁雑になる問題があり、一方、再沈殿方法では、多量の
種晶の添加若しくは強力な剪断力を有する特殊な装置を
使用しなければTBA−BPが樹脂状物となってしまう
欠点を有していた。また、両方法共に再沈澱後の濾液に
TBA−BPが溶解するため、回収が定量的でなく、得
られる結晶が低品質になる(低融点、着色等)という問
題を有していたため、工業規模の分離回収方法として、
必ずしも未だ満足出来なかった。
応溶媒を留去させた後再結晶を行うため、操作が非常に
繁雑になる問題があり、一方、再沈殿方法では、多量の
種晶の添加若しくは強力な剪断力を有する特殊な装置を
使用しなければTBA−BPが樹脂状物となってしまう
欠点を有していた。また、両方法共に再沈澱後の濾液に
TBA−BPが溶解するため、回収が定量的でなく、得
られる結晶が低品質になる(低融点、着色等)という問
題を有していたため、工業規模の分離回収方法として、
必ずしも未だ満足出来なかった。
【0005】そこで、本発明者らは上記問題を解決すべ
く、簡易的な再沈澱方法によりTBA−BPを粉体とし
て分離回収する方法について鋭意検討した結果、TBA
−BP溶液中に、攪拌下、良溶媒よりも沸点の高い貧溶
媒を滴下し、滴下終了後、直ちに蒸溜により良溶媒を留
去すると、短時間のうちにTBA−BP粉体を分離回収
出来るだけでなく、得られたTBA−BPは高品質であ
ることを見出だし、先に特許出願をした(特願平2−4
15384号)。
く、簡易的な再沈澱方法によりTBA−BPを粉体とし
て分離回収する方法について鋭意検討した結果、TBA
−BP溶液中に、攪拌下、良溶媒よりも沸点の高い貧溶
媒を滴下し、滴下終了後、直ちに蒸溜により良溶媒を留
去すると、短時間のうちにTBA−BP粉体を分離回収
出来るだけでなく、得られたTBA−BPは高品質であ
ることを見出だし、先に特許出願をした(特願平2−4
15384号)。
【0006】しかし、該方法に於いても、多量の有機溶
剤を貧溶媒に使用するため経済的に有利でなく、また再
沈澱後の濾液中の残存する良溶媒及び貧溶媒の分離回収
操作が必要となること、更に作業環境上問題となる有機
溶剤に暴露される問題等を有していたため、工業的方法
としては未だ充分満足出来るものではなかった。
剤を貧溶媒に使用するため経済的に有利でなく、また再
沈澱後の濾液中の残存する良溶媒及び貧溶媒の分離回収
操作が必要となること、更に作業環境上問題となる有機
溶剤に暴露される問題等を有していたため、工業的方法
としては未だ充分満足出来るものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ように従来製造工程上繁雑でかつ経済的にも問題があっ
たTBA−BPの粉体としての分離回収方法に於いて、
経済的に有利な、かつ従来のプロセスを簡略化した工業
的方法を提供することである。
ように従来製造工程上繁雑でかつ経済的にも問題があっ
たTBA−BPの粉体としての分離回収方法に於いて、
経済的に有利な、かつ従来のプロセスを簡略化した工業
的方法を提供することである。
【0008】更に作業環境上問題となる有機溶剤に暴露
される機会を少なくし、可燃性有機溶剤の引火等を防止
して安全性を高めた工業的プロセスを開発することであ
る。
される機会を少なくし、可燃性有機溶剤の引火等を防止
して安全性を高めた工業的プロセスを開発することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記現状
に鑑み、加熱水中にTBA−BP溶液を滴下し、同時に
脱溶媒を行いながらTBA−BPを水中に分散させた粉
体として分離回収する方法について、鋭意検討を行った
ところ、TBA−BPの疎水性が極めて高いため、脱溶
媒時に脱溶媒途中の粘稠なTBA−BPが凝集し、脱溶
媒槽内壁や攪拌羽根に付着したり、団塊状となって、T
BA−BPは粉体として得られず、また操作の遂行も困
難であることが判明した。
に鑑み、加熱水中にTBA−BP溶液を滴下し、同時に
脱溶媒を行いながらTBA−BPを水中に分散させた粉
体として分離回収する方法について、鋭意検討を行った
ところ、TBA−BPの疎水性が極めて高いため、脱溶
媒時に脱溶媒途中の粘稠なTBA−BPが凝集し、脱溶
媒槽内壁や攪拌羽根に付着したり、団塊状となって、T
BA−BPは粉体として得られず、また操作の遂行も困
難であることが判明した。
【0010】この問題を解決するために、TBA−BP
の水中での分散剤の探索を精力的に行ったところ、カチ
オン、アニオン及びノニオン型の多くの界面活性剤で
は、少量の添加の場合分散の効果がみられず、添加量を
増し分散を向上すると溶媒のストリッピング時の泡立ち
が激しく操作継続が満足に出来ないことも明らかとなっ
た。
の水中での分散剤の探索を精力的に行ったところ、カチ
オン、アニオン及びノニオン型の多くの界面活性剤で
は、少量の添加の場合分散の効果がみられず、添加量を
増し分散を向上すると溶媒のストリッピング時の泡立ち
が激しく操作継続が満足に出来ないことも明らかとなっ
た。
【0011】これによる弊害、例えばTBA−BP中に
残留する分散剤の悪影響、分散剤による工場排水の汚
染、分散剤コストの製品コストへの影響などがあるた
め、極めて少量の添加量でTBA−BPを粉体として取
上げることが出来る分散剤が望まれる。
残留する分散剤の悪影響、分散剤による工場排水の汚
染、分散剤コストの製品コストへの影響などがあるた
め、極めて少量の添加量でTBA−BPを粉体として取
上げることが出来る分散剤が望まれる。
【0012】そこで、更に分散剤の探索をを行ったとこ
ろ、ノニオン系の界面活性剤の中で、特にポリオキシア
リキレンソルビタン脂肪酸エステルを用いた場合には、
極めて少量の添加量でTBA−BPの水相への分散が可
能となってTBA−BPを粉体として得ることが出来、
しかも脱溶媒時の発泡も少なく操作性が極めて良いこと
を見出だして、本発明を完成するに至った。
ろ、ノニオン系の界面活性剤の中で、特にポリオキシア
リキレンソルビタン脂肪酸エステルを用いた場合には、
極めて少量の添加量でTBA−BPの水相への分散が可
能となってTBA−BPを粉体として得ることが出来、
しかも脱溶媒時の発泡も少なく操作性が極めて良いこと
を見出だして、本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明の要旨は、TBA−BAの臭
素化反応で製造したTBA−BPを粉体として分離回収
する方法に於いて、製造工程で得られたTBA−BPの
溶液を、ポリオキシアリキレンソルビタン脂肪酸エステ
ルを含む加熱水中に滴下し、同時に溶媒を留去しながら
TBA−BPを水中に分散した粉体として回収すること
を特徴とするTBA−BPの分離回収法にある。
素化反応で製造したTBA−BPを粉体として分離回収
する方法に於いて、製造工程で得られたTBA−BPの
溶液を、ポリオキシアリキレンソルビタン脂肪酸エステ
ルを含む加熱水中に滴下し、同時に溶媒を留去しながら
TBA−BPを水中に分散した粉体として回収すること
を特徴とするTBA−BPの分離回収法にある。
【0014】以下その詳細について説明する。
【0015】
【作用】本発明によるTBA−BPの分離回収は、製造
工程で得られたTBA−BPの溶液を、ポリオキシアリ
キレンソルビタン脂肪酸エステルを含む加熱水中に滴下
し、同時に溶媒を留去しながらTBA−BPを水中に分
散した粉体として取上げる事により達成される。
工程で得られたTBA−BPの溶液を、ポリオキシアリ
キレンソルビタン脂肪酸エステルを含む加熱水中に滴下
し、同時に溶媒を留去しながらTBA−BPを水中に分
散した粉体として取上げる事により達成される。
【0016】本発明の方法でTBA−BAを原料に、臭
素を用いてTBA−BPを製造する反応は、次の反応式
を用いて説明することが出来る。
素を用いてTBA−BPを製造する反応は、次の反応式
を用いて説明することが出来る。
【0017】
【化1】 本発明の方法でいう製造工程で得られたTBA−BP溶
液の有機溶媒とは、TBA−BPを溶解する良溶媒を指
し、TBA−BAの臭素化反応に於いて不活性なハロゲ
ン化炭化水素であり、かつ100℃以下で蒸留若しくは
水との共沸蒸留が出来る溶媒である。例えば、四塩化炭
素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、ト
リクロロエタン、テトラクロロエタン等である。
液の有機溶媒とは、TBA−BPを溶解する良溶媒を指
し、TBA−BAの臭素化反応に於いて不活性なハロゲ
ン化炭化水素であり、かつ100℃以下で蒸留若しくは
水との共沸蒸留が出来る溶媒である。例えば、四塩化炭
素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、ト
リクロロエタン、テトラクロロエタン等である。
【0018】また、TBA−BP溶液の濃度は特に制限
ないが通常5〜50重量%程度が用いられる。
ないが通常5〜50重量%程度が用いられる。
【0019】本発明で使用されるポリオキシアリキレン
ソルビタン脂肪酸エステルとは、一般にソルビトールの
分子内脱水で得られる1,5−ソルビタン、1,4−ソ
ルビタン、3,6−ソルビタン、1,4,3,6−ソル
ビド等からなる混合物を脂肪酸の部分エステル誘導体と
した後、更に未反応の水酸基部分にポリオキシアルキレ
ン鎖を導入した化合物である。即ち、化2、化3、化4
ソルビタン脂肪酸エステルとは、一般にソルビトールの
分子内脱水で得られる1,5−ソルビタン、1,4−ソ
ルビタン、3,6−ソルビタン、1,4,3,6−ソル
ビド等からなる混合物を脂肪酸の部分エステル誘導体と
した後、更に未反応の水酸基部分にポリオキシアルキレ
ン鎖を導入した化合物である。即ち、化2、化3、化4
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】 (式中、置換基R1は脂肪酸残基、置換基R2,R3,
R4は脂肪酸残基若しくは(CmH2m+1O)nH
(ここでm=2〜4,n=1〜50の整数を表す)で示
されるポリオキシアルキレン基を表し、各化合物の置換
基の少なくとも1つはポリオキシアルキレン基である)
で表わされる化合物若しくはそれらの混合物である。本
化合物の脂肪酸部分としては、炭素数10〜18の直鎖
カルボン酸が選ばれ、具体的にはラウリン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。
R4は脂肪酸残基若しくは(CmH2m+1O)nH
(ここでm=2〜4,n=1〜50の整数を表す)で示
されるポリオキシアルキレン基を表し、各化合物の置換
基の少なくとも1つはポリオキシアルキレン基である)
で表わされる化合物若しくはそれらの混合物である。本
化合物の脂肪酸部分としては、炭素数10〜18の直鎖
カルボン酸が選ばれ、具体的にはラウリン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。
【0023】更に、本化合物のHLB(親水性親油性バ
ランス)値は、8〜18の範囲のものである。例えば、
具体的にはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシ
エチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシプロピ
レンソルビタンモノラウレート等である。この界面活性
剤の使用量は、運転条件によって若干異なるが、TBA
−BP粉体100重量部に対して通常0.05〜5重量
部、好ましくは1.0〜3.0重量部である。
ランス)値は、8〜18の範囲のものである。例えば、
具体的にはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシ
エチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシプロピ
レンソルビタンモノラウレート等である。この界面活性
剤の使用量は、運転条件によって若干異なるが、TBA
−BP粉体100重量部に対して通常0.05〜5重量
部、好ましくは1.0〜3.0重量部である。
【0024】この界面活性剤の使用量が0.05重量部
未満の場合は、脱溶媒時に析出したTBA−BPが熱水
中に良好に分散せず、一部固結して均一な粉体として得
られない。
未満の場合は、脱溶媒時に析出したTBA−BPが熱水
中に良好に分散せず、一部固結して均一な粉体として得
られない。
【0025】また、界面活性剤の使用量が5重量部を越
える場合は、脱溶媒時の発泡が大きくなり操作性が劣る
事及び前述の弊害があるため、好ましくはない。
える場合は、脱溶媒時の発泡が大きくなり操作性が劣る
事及び前述の弊害があるため、好ましくはない。
【0026】この界面活性剤は、通常予め熱水中に混合
しておいて使用するが、操作の面から、一部を滴下する
TBA−BP溶液に混合しておいてもかまわない。
しておいて使用するが、操作の面から、一部を滴下する
TBA−BP溶液に混合しておいてもかまわない。
【0027】脱溶媒槽の熱水の量は、脱溶媒終了後のT
BA−BPのスラリー濃度により決まり、スラリーとし
て取扱いが可能でかつ経済的に有利な量が選ばれる。通
常、TBA−BP100gに対して0.2〜10リット
ル程度が選ばれる。
BA−BPのスラリー濃度により決まり、スラリーとし
て取扱いが可能でかつ経済的に有利な量が選ばれる。通
常、TBA−BP100gに対して0.2〜10リット
ル程度が選ばれる。
【0028】脱溶媒の熱水の温度は、TBA−BP溶液
の沸点若しくは水との共沸温度のいずれか以上であり、
通常40〜100℃程度である。脱溶媒中、脱溶媒槽内
は、TBA−BPが水中に均一に分散するように十分な
攪拌を行っておくことが望ましい。熱水中へのTBA−
BP溶液の添加は、加熱水面へ滴下する方法や口径の小
さいノズルから熱水へ噴出させる方法が選ばれる。
の沸点若しくは水との共沸温度のいずれか以上であり、
通常40〜100℃程度である。脱溶媒中、脱溶媒槽内
は、TBA−BPが水中に均一に分散するように十分な
攪拌を行っておくことが望ましい。熱水中へのTBA−
BP溶液の添加は、加熱水面へ滴下する方法や口径の小
さいノズルから熱水へ噴出させる方法が選ばれる。
【0029】また、熱水中へのTBA−BP溶液の滴下
速度は、TBA−BPの固結を防ぐため、有機溶媒の留
出速度以下にすることが望ましい。
速度は、TBA−BPの固結を防ぐため、有機溶媒の留
出速度以下にすることが望ましい。
【0030】本発明の方法は、通常常圧下で行われる
が、減圧下でも実施可能である。
が、減圧下でも実施可能である。
【0031】TBA−BP溶液を上記の界面活性剤を含
む熱水中に滴下し、同時に前述の操作により脱溶媒を行
うとTBA−BPは短時間のうちに析出し、水中に均一
に分散した粉体となる。従って、析出したTBA−BP
粉体は、そのスラリー液から慣用の方法で容易に分離出
来る。例えば、遠心分離,吸引濾過,スプレードライ等
により分離出来る。
む熱水中に滴下し、同時に前述の操作により脱溶媒を行
うとTBA−BPは短時間のうちに析出し、水中に均一
に分散した粉体となる。従って、析出したTBA−BP
粉体は、そのスラリー液から慣用の方法で容易に分離出
来る。例えば、遠心分離,吸引濾過,スプレードライ等
により分離出来る。
【0032】これらの方法により、TBA−BPを製造
工程より得られた反応液から粉体として定量的に分離回
収出来る。
工程より得られた反応液から粉体として定量的に分離回
収出来る。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかな様に、本発明の
方法によれば水からのTBA−BP粉体の分離回収が可
能となる。従って、従来の有機溶媒を用いた再沈殿方法
に比べ、経済的にも有利に、また濾液中の溶媒の分離回
収が必要で無くなるため、大幅な製造工程の簡略化が図
れた。
方法によれば水からのTBA−BP粉体の分離回収が可
能となる。従って、従来の有機溶媒を用いた再沈殿方法
に比べ、経済的にも有利に、また濾液中の溶媒の分離回
収が必要で無くなるため、大幅な製造工程の簡略化が図
れた。
【0034】更に、作業環境上、有機溶剤に暴露される
機会が少なくなるため、労働衛生上好ましく、加えて可
燃性有機溶剤の攪拌,混合,濾過等の取扱い操作を避け
得るため作業の安全性も著しく向上出来、工業的にも有
利なTBA−BPの分離回収が可能になった。
機会が少なくなるため、労働衛生上好ましく、加えて可
燃性有機溶剤の攪拌,混合,濾過等の取扱い操作を避け
得るため作業の安全性も著しく向上出来、工業的にも有
利なTBA−BPの分離回収が可能になった。
【0035】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】実施例1 温度計、攪拌翼及び冷却管を有する容量5リットルのフ
ラスコに、塩化メチレン3500g(2646ml)及
びTBA−BA1750g(2.8mol)を仕込み、
臭素941g(5.9mol)を24〜28℃で1.2
時間かけて滴下し、滴下後、1時間その温度で熟成を行
った。
ラスコに、塩化メチレン3500g(2646ml)及
びTBA−BA1750g(2.8mol)を仕込み、
臭素941g(5.9mol)を24〜28℃で1.2
時間かけて滴下し、滴下後、1時間その温度で熟成を行
った。
【0037】反応後、残存臭素を亜硫酸水素ナトリウム
水溶液で還元し、更に水洗を行い、TBA−BP258
4g(2.74mmol)、塩化メチレン3384g
(2558ml)を含む溶液5996g(4002m
l)を得た。この溶液について、液体クロマトグラフィ
ーによる分析を行った結果、TBA−BPの収率は9
7.8%、TBA−BAの転化率は100%であった。
以下、この得られたTBA−BPを含む塩化メチレン溶
液を処理液と呼ぶ。この処理液より、TBS−BP18
5g(196mmol)、塩化メチレン242g(18
3ml)を含む溶液429g(287ml)を次の分離
回収で用いた。
水溶液で還元し、更に水洗を行い、TBA−BP258
4g(2.74mmol)、塩化メチレン3384g
(2558ml)を含む溶液5996g(4002m
l)を得た。この溶液について、液体クロマトグラフィ
ーによる分析を行った結果、TBA−BPの収率は9
7.8%、TBA−BAの転化率は100%であった。
以下、この得られたTBA−BPを含む塩化メチレン溶
液を処理液と呼ぶ。この処理液より、TBS−BP18
5g(196mmol)、塩化メチレン242g(18
3ml)を含む溶液429g(287ml)を次の分離
回収で用いた。
【0038】温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量
1000mlの四ツ口フラスコに、水800ml及びH
LB値15.6のポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミテート1.23gを溶解させ90℃に加熱した。
1000mlの四ツ口フラスコに、水800ml及びH
LB値15.6のポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミテート1.23gを溶解させ90℃に加熱した。
【0039】この加熱水に、攪拌下、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノパルミテート2.47gを溶解させた
上記の処理液を0.07リットル/hrの滴下速度で滴
下しながら、塩化メチレンを連続的に留去した。尚、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノパルミテートの合計の
使用量は、TBA−BP100重量部に対して2.0重
量部に相当する。蒸留時、発泡は殆ど見られずTBA−
BPは直ちに析出し粉体となって水中に均一に分散し
た。
ンソルビタンモノパルミテート2.47gを溶解させた
上記の処理液を0.07リットル/hrの滴下速度で滴
下しながら、塩化メチレンを連続的に留去した。尚、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノパルミテートの合計の
使用量は、TBA−BP100重量部に対して2.0重
量部に相当する。蒸留時、発泡は殆ど見られずTBA−
BPは直ちに析出し粉体となって水中に均一に分散し
た。
【0040】処理液の滴下終了後、得られたTBA−B
Pの水スラリーを濾過し、さらに水洗を行い、乾燥させ
て白色の粉体189.9gを得た。この得られた粉体に
ついて、液体クロマトグラフィーによる分析を行った結
果、TBS−BPの純度は97.3%、処理液からのT
BS−BPの回収率は99.9%とほぼ定量的であっ
た。
Pの水スラリーを濾過し、さらに水洗を行い、乾燥させ
て白色の粉体189.9gを得た。この得られた粉体に
ついて、液体クロマトグラフィーによる分析を行った結
果、TBS−BPの純度は97.3%、処理液からのT
BS−BPの回収率は99.9%とほぼ定量的であっ
た。
【0041】実施例2 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量1000ml
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値11.
0のポリオキシエチレンソルビタントリオレエート1.
85gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシエ
チレンソルビタントリオレエートの使用量は、TBA−
BP100重量部に対して1.0重量部に相当する。
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値11.
0のポリオキシエチレンソルビタントリオレエート1.
85gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシエ
チレンソルビタントリオレエートの使用量は、TBA−
BP100重量部に対して1.0重量部に相当する。
【0042】次に、実施例1により製造した処理液より
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)をを取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ
0.08リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩
化メチレンを連続的に留去した。蒸留時、発泡は殆ど見
られずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって水中に
均一に分散した。
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)をを取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ
0.08リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩
化メチレンを連続的に留去した。蒸留時、発泡は殆ど見
られずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって水中に
均一に分散した。
【0043】処理液の滴下終了後、得られたTBS−B
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.2gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.7%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.2gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.7%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
【0044】実施例3 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量2.0リット
ルの四ツ口フラスコに、水1.5リットル及びHLB値
16.7のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト5.55gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポキシ
エチレンソルビタントリオレエートの使用量は、TBA
−BP100重量部に対して3.0重量部に相当する。
ルの四ツ口フラスコに、水1.5リットル及びHLB値
16.7のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト5.55gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポキシ
エチレンソルビタントリオレエートの使用量は、TBA
−BP100重量部に対して3.0重量部に相当する。
【0045】次に、実施例1により製造した処理液より
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
07リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去した。蒸留時、発泡は殆ど見られ
ずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって水中に均一
に分散した。
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
07リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去した。蒸留時、発泡は殆ど見られ
ずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって水中に均一
に分散した。
【0046】処理液の滴下終了後、得られたTBA−B
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.7gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.4%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.7gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.4%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
【0047】実施例4 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量1000ml
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値14.
9のポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
2.78gを溶解させ95℃に加熱した。尚、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノステアレートの使用量は、T
BA−BP100重量部に対して1.5重量部に相当す
る。
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値14.
9のポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
2.78gを溶解させ95℃に加熱した。尚、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノステアレートの使用量は、T
BA−BP100重量部に対して1.5重量部に相当す
る。
【0048】次に、実施例1により製造した処理液より
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
05リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去した。蒸留時、発泡は殆ど見られ
ずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって水中に均一
に分散した。
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
05リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去した。蒸留時、発泡は殆ど見られ
ずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって水中に均一
に分散した。
【0049】処理液の滴下終了後、得られたTBA−B
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.4gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.6%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.4gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.6%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
【0050】実施例5 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量5000ml
の四ツ口フラスコに、水400ml及びHLB値15.
6のポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート
1.23gを溶解させ90℃に加熱した。
の四ツ口フラスコに、水400ml及びHLB値15.
6のポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート
1.23gを溶解させ90℃に加熱した。
【0051】実施例1により製造した処理液よりTBA
−BP185g(196mmol)、塩化メチレン24
2g(183ml)を含む溶液429g(287ml)
を取りだし、クロロホルムと溶媒置換を行い、更にポリ
オキシエチレンソルビタンモノパルミテート2.47g
を溶解させて290mlのクロロホルム溶液にした。
尚、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテートの
合計の使用量は、TBA−BP100重量部に対して
2.0重量部に相当する。
−BP185g(196mmol)、塩化メチレン24
2g(183ml)を含む溶液429g(287ml)
を取りだし、クロロホルムと溶媒置換を行い、更にポリ
オキシエチレンソルビタンモノパルミテート2.47g
を溶解させて290mlのクロロホルム溶液にした。
尚、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテートの
合計の使用量は、TBA−BP100重量部に対して
2.0重量部に相当する。
【0052】次にこの溶液を上記の攪拌している加熱水
中へ0.06リットル/hrの滴下速度で滴下しなが
ら、クロロホルムを連続的に留去した。蒸留時、発泡は
殆ど見られずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって
水中に均一に分散した。
中へ0.06リットル/hrの滴下速度で滴下しなが
ら、クロロホルムを連続的に留去した。蒸留時、発泡は
殆ど見られずTBA−BPは直ちに析出し粉体となって
水中に均一に分散した。
【0053】処理液の滴下終了後、得られたTBA−B
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.4gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.6%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
P水スラリーを実施例1と同様に処理し、白色の粉体1
89.4gを得た。この得られた粉体について、液体ク
ロマトグラフィーによる分析を行った結果、TBS−B
Pの純度は97.6%、処理液からのTBS−BPの回
収率は99.9%とほぼ定量的であった。
【0054】比較例1 実施例1で製造した処理液よりTBA−BP185g
(196mmol)、塩化メチレン242g(183m
l)を含む溶液429g(287ml)を取りだし、攪
拌しているイソプロパノール549ml中へ0.20リ
ットル/hrの滴下速度で滴下した。滴下終了後、TB
A−BPは多量の樹脂状物を含むスラリー溶液となって
いた。得られた結晶を吸引濾過し、水洗後、乾燥させて
多量の樹脂状物を含む黄色の結晶177.6gを得た。
この得られた結晶について、液体クロマトグラフィーに
よる分析を行った結果、TBA−BPの純度は97.9
%、処理液からのTBA−BPの回収率は94.0%で
あった。
(196mmol)、塩化メチレン242g(183m
l)を含む溶液429g(287ml)を取りだし、攪
拌しているイソプロパノール549ml中へ0.20リ
ットル/hrの滴下速度で滴下した。滴下終了後、TB
A−BPは多量の樹脂状物を含むスラリー溶液となって
いた。得られた結晶を吸引濾過し、水洗後、乾燥させて
多量の樹脂状物を含む黄色の結晶177.6gを得た。
この得られた結晶について、液体クロマトグラフィーに
よる分析を行った結果、TBA−BPの純度は97.9
%、処理液からのTBA−BPの回収率は94.0%で
あった。
【0055】比較例2 実施例1で製造した処理液よりTBA−BP185g
(196mmol)、塩化メチレン242g(183m
l)を含む溶液429g(287ml)を取りだし、攪
拌しているメタノール915ml中へ0.10リットル
/hrの滴下速度で滴下した。滴下終了後、TBA−B
Pは多量の樹脂状物を含むスラリー溶液となっていた。
得られた結晶を吸引濾過し、水洗後、乾燥させて多量の
樹脂状物を含む黄色の結晶174.6gを得た。この得
られた粉体について、液体クロマトグラフィーによる分
析を行った結果、TBS−BPの純度は98.3%、処
理液からのTBS−BPの回収率は92.8%であっ
た。
(196mmol)、塩化メチレン242g(183m
l)を含む溶液429g(287ml)を取りだし、攪
拌しているメタノール915ml中へ0.10リットル
/hrの滴下速度で滴下した。滴下終了後、TBA−B
Pは多量の樹脂状物を含むスラリー溶液となっていた。
得られた結晶を吸引濾過し、水洗後、乾燥させて多量の
樹脂状物を含む黄色の結晶174.6gを得た。この得
られた粉体について、液体クロマトグラフィーによる分
析を行った結果、TBS−BPの純度は98.3%、処
理液からのTBS−BPの回収率は92.8%であっ
た。
【0056】比較例3 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量1000ml
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値11.
0のポリオキシエチレンソルビタントリオレエート0.
04gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシエ
チレンソルビタントリオレエートの使用量は、TBA−
BP100重量部に対して0.02重量部に相当する。
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値11.
0のポリオキシエチレンソルビタントリオレエート0.
04gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシエ
チレンソルビタントリオレエートの使用量は、TBA−
BP100重量部に対して0.02重量部に相当する。
【0057】次に、実施例1により製造した処理液より
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
05リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去を行った。蒸留時、析出するTB
A−BPは水中への分散が悪く、大半は攪拌羽根や器壁
に樹脂状に付着したため、粉体として得ることは出来な
かった。
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
05リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去を行った。蒸留時、析出するTB
A−BPは水中への分散が悪く、大半は攪拌羽根や器壁
に樹脂状に付着したため、粉体として得ることは出来な
かった。
【0058】比較例4 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量1000ml
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値15.
6のポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート1
3.0gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノパルミテートの使用量は、TB
A−BP100重量部に対して7.5重量部に相当す
る。
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値15.
6のポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート1
3.0gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノパルミテートの使用量は、TB
A−BP100重量部に対して7.5重量部に相当す
る。
【0059】次に、実施例1により製造した処理液より
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
05リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去を試みたが、泡立ちが激しく操作
の遂行は出来なかった。
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
05リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去を試みたが、泡立ちが激しく操作
の遂行は出来なかった。
【0060】また、析出するTBA−BPは水中への分
散が悪く、大半は器壁に樹脂状に付着したため、粉体と
して得ることは出来なかった。
散が悪く、大半は器壁に樹脂状に付着したため、粉体と
して得ることは出来なかった。
【0061】比較例5 温度計、攪拌翼及び蒸留装置を有する容量1000ml
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値15.
1のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル3.7
0gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルの使用量は、TBA−BP
100重量部に対して2.0重量部に相当する。
の四ツ口フラスコに、水800ml及びHLB値15.
1のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル3.7
0gを溶解させ90℃に加熱した。尚、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルの使用量は、TBA−BP
100重量部に対して2.0重量部に相当する。
【0062】次に、実施例1により製造した処理液より
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
08リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去を行った。蒸留時、析出するTB
A−BPは水中への分散が悪く、大半は攪拌羽根や器壁
に樹脂状に付着したため、粉体として得ることは出来な
かった。
TBA−BP185g(196mmol)、塩化メチレ
ン242g(183ml)を含む溶液429g(287
ml)を取りだし、上記の攪拌している加熱水中へ0.
08リットル/hrの滴下速度で滴下しながら、塩化メ
チレンを連続的に留去を行った。蒸留時、析出するTB
A−BPは水中への分散が悪く、大半は攪拌羽根や器壁
に樹脂状に付着したため、粉体として得ることは出来な
かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 41/34 C07C 43/225 C07C 41/22 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】ビス(4−アリルオキシ−3,5−ジブロ
モフェニル)プロパンの臭素化反応で製造したビス
[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキ
シ)フェニル]プロパンを粉体として分離回収する方法
に於いて、製造工程で得られたビス[3,5−ジブロモ
−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プロ
パンの溶液を、ポリオキシアリキレンソルビタン脂肪酸
エステルを含む加熱水中に滴下し、同時に溶媒を留去し
ながらビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロ
モプロポキシ)フェニル]プロパンを水中に分散した粉
体として回収すること特徴とするビス[3,5−ジブロ
モ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プ
ロパンの分離回収法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5307791A JP2964671B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | ビス(3,5−ジブロモ−4−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンの分離回収法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5307791A JP2964671B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | ビス(3,5−ジブロモ−4−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンの分離回収法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04270236A JPH04270236A (ja) | 1992-09-25 |
JP2964671B2 true JP2964671B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=12932741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5307791A Expired - Fee Related JP2964671B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | ビス(3,5−ジブロモ−4−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンの分離回収法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2964671B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2784882B2 (ja) * | 1994-04-28 | 1998-08-06 | 第一工業製薬株式会社 | 粉末状高融点2,2−ビス[4′−(2″,3″−ジブロモプロポキシ)−3′,5′−ジブロモフェニル]プロパンの製造方法 |
CN105622362B (zh) * | 2016-03-25 | 2017-08-25 | 江苏丹霞新材料有限公司 | 甲基八溴醚类阻燃剂的制备方法 |
-
1991
- 1991-02-26 JP JP5307791A patent/JP2964671B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04270236A (ja) | 1992-09-25 |
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