JP2960859B2 - 自己ドープ型導電性ポリマー水溶液及びその製造方法 - Google Patents
自己ドープ型導電性ポリマー水溶液及びその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は総括的には導電性ポリマ
ーの分野に関する。より詳細には、本発明はブレンステ
ッド酸基をポリマーの主鎖に共有結合させた自己ドープ
型(self−doped)導電性ポリマー水溶液及び
その製造方法に関する。 【0002】 【従来技術】電子及び他の産業において用いる導電性ポ
リマーについての要求は益々厳しくなっている。また、
電子部品の小型軽量化を可能とし及びそれ自体長期安定
性や優れた性能を有する材料の要求も増大している。 【0003】かかる要求を満足させるものとして、近年
新しい導電性高分子或はポリマー材料の開発が盛んに行
われてきており、また、かかる高分子化合物を利用する
用途についても多くの提案がなされてきている。例え
ば、ピー・ジェー・ナイグレイ(P.J.Nigre
y)等はケミカルコミュニケーション(Chem.Co
mm)、1979年、591頁以降にポリアセチレンを
二次電池電極として用いることを開示している。また、
ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサイァティ
(J.Electrochem.Soc.)、1981
年、1651頁以降、特開昭56−136469号、同
57−121168号、同59−3870号、同59−
3872号、同59−3873号、同59−19656
6号、同59−196573号、同59−203368
号及び同59−203369号はポリアセチレン、シツ
フ塩基を有するキナゾンポリマー、ポリアリーレンキノ
ン類、ポリ−パラ−フェニレン、ポリ−2,5−チエニ
レン等の高分子化合物が二次電池の電極材料として使用
され得ることを教示している。 【0004】また、高分子化合物のその他の用途を提案
するものとして、ポリアニリン〔ジャーナル・オブ・エ
レクトロアナリティカル・ケミストリー、第111巻、
111頁(1980年)、エー・エフ・デイアズ等又は
同第161巻、419頁(1984年)、米山等〕、ポ
リピロール〔ジャーナル・オブ・エレクトロアナリティ
カル・ケミストリー、第149巻、101頁(1983
年)、エー・エフ・ディアズ等〕、ポリチオフェン〔ジ
ャーナル・ド・フィージク、第44巻、6月号、C3−
595頁(1983年)、エム・エー・ドルィ等、又は
ジャパン・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジック
ス、22巻、7号、L412頁(1983年)、金藤
ら〕のエレクトロタロミック材料への使用が挙げられ
る。 【0005】当分野において知られているこれら導電性
の高いポリマーは代表的にはアクセプター又はドナーに
よるドーピングプロセスにより導電性になる。アクセプ
タードーピングでは、アクセプタードープ型ポリマーの
主鎖を酸化し、それにより正の電荷をポリマー鎖に導入
する。同様に、ドナードーピングでは、ポリマーを還元
し、それにより負の電荷をポリマー鎖に導入する。ドー
プ型ポリマーの導電性を誘起するのは、外部よりポリマ
ー鎖に導入するこれら移動性の正或は負の電荷である。
加えて、このような「p−タイプ」(酸化)或いは「n
−タイプ」(還元)のドーピングは、ドーピングした後
に実質的に全ての電子構造の変化、例えば光学や赤外吸
収スペクトルの変化を含む変化を誘起する。 【0006】すなわち、従来のドーピング方法では、全
て、対イオンを外部のアクセプター或はドナー機能から
誘導している。中性及びイオン状態の間の電気化学的サ
イクルの間に、対イオンがポリマー本体を出たり入った
りしなければならない。外部より導入する対イオンのこ
の固体状態の拡散が循環プロセスにおいて律速段階とな
ることはしばしばである。これより、電気化学的或はエ
レクトロクロミックドーピング及び脱ドーピング操作に
おいてこの制限を解消し、それにより応答時間を短縮す
ることが望ましい。応答時間は、対イオンの移動に要す
る時間を短くできれば短縮し得ることを見出した。本発
明はこの知見に基づくものである。従来、水溶性の導電
性ポリマー或は自己ドープ型導電性ポリマーは知られて
いなかった。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は迅速にドーピン
グ及び脱ドーピングすることができ、従来技術の導電性
ポリマーに比べて安定なドーピング状態を長期に保つこ
とができる導電性ポリマー水溶液及びその製造方法を提
供する。本発明の水溶液として得られるポリマーの優れ
た性質は導電性ポリマーを「自己ドーピング」状態で作
り得る、すなわち、導電性を付与する対イオンをポリマ
ー自体に共有結合させることができるという知見から生
じる。よって、従来技術のポリマーと対照して、対イオ
ンを外部導入する必要を排除し、上述した律速拡散段階
をも同様に排除する。 【0008】本発明において用いられるポリマーは少な
くとも約1S/cm程度の導電率を示すことができる。
自己ドープ型ポリマーは電気化学セルにおける電極とし
て、エレクトロクロミックディスプレー、電界効果トラ
ンジスター、ショットキーダイオード等における導電層
として、或は迅速なドーピングカイネティクスを示す高
導電性ポリマーが望ましい数多くの用途において使用す
ることができる。 【0009】本発明は、最も広い態様において、ポリマ
ー主鎖中、該単位の約0.01〜100モル%は少なく
とも1つのブレンステッド酸基を共有結合させて成る、
主鎖に沿ってπ電子共役系を有する導電性自己ドープ型
ポリマーの水溶液及びその製造方法を指向するものであ
る。本発明において用いられる自己ドープ型ポリマーに
は該ポリマーの両性イオン形をも含む。本発明において
用いられる自己ドープ型ポリマーの主鎖骨格を形成する
ことができるポリマー鎖には、例えばポリピロール、ポ
リチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、
ポリ−p−フェニレン及びこれらのコポリマーが含まれ
る。 【0010】好ましい具体例では、上述した自己ドープ
型導電性ポリマー水溶液及びその製造方法において用い
られるポリマーは下記の構造(II)の繰り返し構造を
有し、これに他の繰り返し構造、例えば下記の構造
(I)の繰り返し構造を組み合わせてもよい: 【化9】【化10】 ここで、I式においてHtはヘテロ基であり、Y1は水
素または−R1−X−M1であり;M1は酸化した場合
に一価カチオンを生じる原子或は基であり;Xはブレン
ステッド酸アニオンであり;R1は炭素数1〜10の線
状或は枝分れアルキレン又はエーテル、エステルもしく
はアミド結合基を有するアルキレンである。II式にお
いて、Y2、Y3及びY4は独立に水素及び−R2−X
−M2から成る群より選び、R2は存在しないかあるい
は炭素数1〜10の線状又は枝分れアルキレン又はエー
テル結合基を有するアルキレンであり、M2は酸化した
場合に一価カチオンを生じる原子或は基である。 【0011】発明の更に別の好ましい具体例では、下記
の(IIa)に従う繰返しの両性イオン構造、及び必要
に応じて他の両性イオン構造、例えば下記の(Ia)に
従う繰り返しの両性イオン構造を有する導電性ポリマー
の水溶液及びその製造方法を提供する: 【化11】 【化12】 (式中、Ht、R1、R2及びXは先に規定した通りで
ある)。本発明は更に、上記の自己ドープ型ポリマーを
製造するのに有用なモノマー、ポリマーの合成方法及び
ポリマーを用いた装置を指向するものである。 【0012】「導電性」なる用語はイオン化原子或は電
子を通すことによって電荷を伝達する能力を言う。「導
電性」化合物とは移動性イオン或は電子を包含する或は
加入させた化合物、並びに酸化して移動性イオン或は電
子を包含する或は加入させることができる化合物を含
む。「自己ドープ型」なる用語は、慣用のドーピング技
法によってイオンを外部導入しないで物質を導電性にさ
せ得ることを意味する。本明細書中に開示する自己ドー
プ型ポリマーでは、対イオンになり得るものをポリマー
の主鎖に共有結合させる。「ブレンステッド酸」なる用
語は、1つ又はそれ以上のプロトン源として、すなわち
プロトンードナーとして働くことができる化学種を言う
のに用いる。例えば、マグローヒルの化学及び技術用語
辞典(第3版、1984年)、220頁を参照のこと。
これより、ブレンステッド酸の例はカルボン酸、スルホ
ン酸、リン酸を含む。 【0013】本明細書中で用いる通りの「ブレンステッ
ド酸基」なる用語は、上に規定した通りのブレンステッ
ド酸、ブレンステッド酸アニオン(すなわち、プロトン
を取り去った場合)、ブレンステッド酸アニオンと一価
のカチオン性対イオンとを会合させたブレンステッド酸
の塩を意味する。本明細書中で用いる通りの「モノマー
単位」とはポリマーの繰り返し構造単位を言う。特定の
ポリマーの個々のモノマー単位は、ホモポリマーの場合
のように同一であっても或はコポリマーの場合のように
異なってもよい。 【0014】本発明において用いられる自己ドープ型ポ
リマーはコポリマーであっても或はホモポリマーであっ
てもよく、π電子共役系を与える主鎖構造を有する。か
かるポリマー主鎖の例はポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリ−p−
フェニレン及びこれらのコポリマーを含み、これらに制
限されない。上述した本発明のポリマーは、1つ又はそ
れ以上の「−R2−X−M2」置換基で置換したモノマ
ー単位約0.01〜約100モル%から構成されるのが
よい。高導電率を必要とする用途では、本発明において
用いられる自己ドープ型ポリマーは、該置換基を有する
モノマー単位が通常少なくとも約10モル%、代表的に
は約50〜100モル%から構成されるのがよい。半導
体の用途では、該基を有するモノマー単位は約10モル
%より少ないのが普通であるが、約0.1〜約0.01
モル%程に少ないことが時にはある。 【0015】I及びIa式によって表わすポリヘテロサ
イクルモノマー単位は、−R1−X−M1置換基により
一置換か或は二置換のいずれかを表わしたモノマー単位
を含む。同様に、IIびIIa式で表わすポリアニリン
モノマー単位は、「−R2−X−M2」置換基1、2、
3又は4個で置換したモノマー単位を含む。本発明にお
いて用いられる自己ドープ型ポリマーは、これらの異な
るタイプの置換されたモノマー単位を含むコポリマーを
も同様に意図する。本発明の水溶液における自己ドープ
型ホモポリマー及びコポリマーの両方において、ポリマ
ーの約0.01〜100モル%がブレンステッド酸基を
備えるべきである。 【0016】好ましい具体例では、本発明において用い
られる自己ドープ型ポリマーには上記II式で与える繰
り返し構造の電気的に中性のポリマーが含まれ、これに
他の繰り返し構造、例えば上記I式で与えられる繰り返
し単位が含まれてもよい。ポリマーを導電性にさせるた
めに、ポリマーを酸化して少なくとも1つのM1または
M2成分を除き及びIa或はIIaに従う繰り返しの両
性イオン構造を含有するポリマーを生じなければならな
い。好ましい具体例において、例えばHtはNH、S、
O、Se及びTeから成る群より選ぶのがよく;M1お
よびM2はそれぞれ独立にH、Na、Li或はKにする
のがよく;XはCO2、SO3或はHPO3にするのが
よく;R1は直鎖のアルキレン或はエーテル基〔すなわ
ち、−(CH2)x−或いは−(CH2)yO(C
H2)z−(ここで、x及び(y+2)は1〜約10で
ある)〕であり、R2が存在する場合には上記R1と同
様の二価基である。特に好ましい具体例では、HtはN
H或はSであり;M1およびM2はH、Li或はNaで
あり;XはCO2或はSO3であり;R1およびR2は
炭素数2〜約4の線状アルキルであり;ポリマー中の置
換したモノマー単位は−R1−X−M1基又は−R2−
X−M2基で一置換か或いは二置換されている。 【0017】ポリマーの両性イオン形を「脱ドーピング
する」ためには、電荷をドーピングで用いたのと反対方
向に供給すればよい(代りに、温和な還元剤を上で検討
した通りに用いてもよい)。M1又はM2をポリマー中
に移動させてX−アニオンを中和する。こうして、脱ド
ーピングプロセスはドーピングプロセスと同じように速
い。 【0018】スキームI及びスキームIIは上記のポリ
マー(モノ置換の具体例を示す)の酸化及び還元、すな
わち電気的に中性形と導電性の両性イオン形との間の転
移を表わす: 【化13】 【化14】 XがCO2である場合、上記の電気化学的転移はpH1
〜6の範囲で強くpHに依存する(I式でX=CO2及
びM1=Hの場合のpKaは約5である)。他方、Xが
SO3である場合、上記の電気化学反応は約1〜14の
ずっと広いpHの範囲にわたりpHに依存しない(II
式でX=SO3及びM2=Hの場合のpKaは約1であ
る)。すなわち、スルホン酸誘導体は実質的には任意の
pHにおいて荷電され、カルボン酸誘導体は低い水素イ
オン濃度においてのみ電荷される。それで、ポリマー溶
液のpHを変えることにより、カルボン酸誘導体の導電
率を調節することが対応するスルホン酸誘導体の導電率
を調節するよりも一層容易である。すなわち、特定のブ
レンステッド酸成分の選定は特定の用途による。これら
の自己ドープ型ポリマーが有する導電率は少なくとも約
1S/cm(参考例14参照)であり、及び代表的には
鎖の長さは約数百のモノマー単位である。代表的には鎖
の長さはモノマー単位約100〜約500の範囲であ
り、高い分子量が好ましい。 【0019】本発明の実施において、ブレンステッド酸
基をポリマー中に導入してポリマーを自己ドープ型にす
る。ブレンステッド酸基をポリマーに導入した後に重合
或は共重合させてもよい。また、II式の未置換のモノ
マーのポリマー或はコポリマーを作り、次いでブレンス
テッド酸基をポリマーの主鎖に導入してもよい。 【0020】ブレンステッド酸基をポリマー或はポリマ
ーに共有結合させることは当分野の技術の範囲内であ
る。例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサィアティー、70巻、1556頁(1948)参
照。例として、スキームIIIに示す通りに、N−ブロ
モスタシンイミド(NBS)を用いてモノマー或はポリ
マー主鎖上のアルキル基をハロゲン化アルキルに連結す
ることができる: 【化15】 次いで、ハロゲン化物をシアン化ナトリウム/水酸化ナ
トリウム或は亜硫酸ナトリウムで処理した後に加水分解
してそれぞれカルボン酸或はスルホン酸にする。この反
応をスキームIVに示す: 【化16】 エーテル結合基を有するブレンステッド酸基の付加を示
す別の例をスキームVに示す: 【化17】【0021】本発明の実施において有用な種々のモノマ
ーの合成を下記の参考例1〜12に示す。本発明におい
て用いられるポリマーは、例えばエス・ホッタ等のSy
nth.Metals 9巻、381頁(1984年)
に記載されている電気化学的方法により、或はウドル
(Wudl)等のJ.Org.Chem.49巻、33
82頁(1984年)、ウドル等のMol.Crys
t.Liq.Cryst.118巻、199頁(198
5年)、エム・コバヤシ等のSynth.Metal
s.9巻、77頁(1984年)に記載されているよう
な化学的カップリング法によって合成することができ
る。 【0022】電気化学的方法によって(すなわち、陽極
上に)合成する場合、高分子両性イオンを直接作る。化
学的カップリング法を用いれば中性ポリマーが生ずる。
好ましい合成法は電気化学的方法であり、下記に置換ポ
リヘテロサイクリック種の製造により例示する。モノマ
ーIII: 【化18】 (式中、Ht、Y1、R1、X及びM1は上述した通り
である)を含有する溶液を、電解質、例えばテトラブチ
ルアンモニウムパークロレート或はテトラブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートと共に、適当な溶媒、例
えばアセトニトリル(スルホン酸誘導体、すなわちX=
SO3である場合に特に適している)中に与える。白
金、ニッケル、インジウムスズオキシド(ITO)を被
覆したガラス或は他の適当な材料の作用電極を準備し、
白金或はアルミニウム、好ましくは白金の対向電極(陰
極)を準備する。約0.5〜5mA/cm2の電流を電
極にかけ、所望の重合の程度(或は基体上の高分子フィ
ルムの厚さ)に応じて電解重合反応を数分〜数時間行な
う。重合反応の温度は約−30℃〜約25℃の範囲にす
ることができるが、好ましくは約5℃〜約25℃であ
る。 【0023】このようにして製造した両性イオン形ポリ
マーを中性の脱ドープ形に還元することは、電気化学的
還元により、或は任意の温和な還元剤、例えばアセトン
中のメタノール或はヨウ化ナトリウムで処理して行なう
ことができる。このプロセスは、反応の完了を確実にす
るために少なくとも数時間進行させるべきである。スル
ホン酸モノマー(X=SO3)を炭素数1〜2のアルキ
ルエステル、例えばメチルエステルとして重合させ(参
考例14及び15を参照)、一方、カルボン酸誘導体
(X=CO2)を酸の形で調製してもよい。スルホン酸
誘導体を重合させた後に、ヨウ化ナトリウム等による処
理においてメチル基を除去する。 【0024】II及びIIa式によって表わされるポリ
アニリンは上記の通りにして電気化学的に合成すること
ができ、或はフェニレンジアミンを適当に置換したシク
ロヘキサンジオンと反応させて作ることができる。下記
のスキームVIはこの後者の合成を例示する: 【化19】(R2及びM2は先に規定した通りである)I或いはI
I式で表わされる異なるタイプのモノマーの共重合は、
上述した同じ手順に従って行なうことができる。好まし
い具体例では、大部分のモノマーを上述した通りに少な
くとも1つの−R1−X−M1基又は−R2−X−M2
基で置換する。 【0025】I及びII式のポリマーの複合材料を、水
溶性ポリマー、例えばポリビニルアルコール(参考例1
7参照)あるいは多糖と共に作ることができる。本発明
において用いられる自己ドープ型ポリマーは構造によっ
てはかなり脆性になる場合もあるので高分子材料を更に
用いて複合材料を作ることにより、柔軟性が増し脆性の
減少したポリマーが得られる。1種又はそれ以上の追加
の水溶性ポリマーをも所定量含有するII式によって与
えるポリマーの水溶液からフィルムをキャストすること
ができる。この工程において手順上キーとなる基準はこ
れら2種又はそれ以上のポリマーを水に溶解することで
あるので、追加のポリマーについての唯一の実用的制限
は、ポリマーが水溶性であることである。 【0026】本発明の自己ドープ型導電性ポリマー水溶
液から水を、乾燥等の手段によって除くことによって、
自己ドープ型導電性ポリマーが得られる。本発明のポリ
マー水溶液から得られる自己ドープ型導電性ポリマーは
電気化学セルにおける電極として用いられる、外来のド
ーパントイオンを必要とする慣用の導電性ポリマーを越
える特有の利点を提供する。対イオンがポリマーに共有
結合されているため、セル容量は電解質の濃度や溶解度
によって制限されない。このことは、最適化セルでは、
電解質及び溶媒の全量を相当に低減することができ、こ
うして得られるセルのエネルギー密度を高めることがで
きる。新規な自己ドーピング機構が与えるイオン輸送の
容易に得られるカイネティクスは、迅速な充電、放電並
びに一層速いエレクトロクロミックスイッチングに至
る。本発明のポリマーを用いて作られる電極は、これら
のポリマーから或はこれらのポリマーを被覆した慣用の
基体から作ることができる。慣用の基体は、例えばイン
ジウムスズオキシドを被覆したガラス、白金、ニッケ
ル、パラジウム或はその他任意の適当な陽極材料を含む
ことができる。電極として用いる場合、ポリマーの内部
自己ドーピングはスキームIによって表わす転移を生じ
る。 【0027】本発明のポリマー水溶液から得られる自己
ドープ型導電性ポリマーは、また、長期の性能が、ドー
パントイオンが絶えず移動性でないことを要する種々の
デバイス用途において用いるのに、移動性ドーパントを
用いる慣用の導電性ポリマーを越える特有の利点を提供
する。このような用途の例はショットキーダイオード、
電界効果型トランジスター等の加工を含む。自己ドープ
型ポリマーでは、ドーパントイオンはポリマー鎖に共有
結合されているため、イオンの拡散の問題(例えば、接
合部或はインターフェースの近辺)は解決される。更
に、本発明の導電性ポリマー水溶液は、媒体が水である
から、有機溶媒の使用に伴う不都合、例えば毒性、公害
等を排除することができ、また費用のかかる有機溶媒を
用いずかつ毒性、公害対策をする必要がないことから、
安価に製造することができる。また、本発明の自己ドー
プ型導電性ポリマーと他の水溶性ポリマーとの複合体
は、導電性ポリマーの脆性を減じ、柔軟性を増加させる
ことができ、例えばフィルムキャストできる利点を有す
る。 【0028】発明を好ましい特定の実施態様に関して説
明したが、上記の説明並びに下記の例は請求の範囲に記
載する発明の範囲を例示するもので制限するつもりのも
のではない。発明の範囲内のその他の態様、利点及び変
更は発明が関係する当業者にとり明白である。 【0029】 【実施例】参考例1 2−(3−チエニル)−エチルメタンスルホネートの合
成 新しく蒸留した乾燥ピリジン10mlに2−(3−チエ
ニル)エタノール(アルドリッチケミカル社製)5.0
g(3.9×10−2モル)を溶解した溶液に、温度5
〜10℃で、メタンスルホニルクロリド3.62mlを
ピリジン20mlに溶かした溶液を添加した。添加は約
15〜20分かけて徐々に行った。反応混合物を室温に
おいて一晩撹拌し、次いで水とエーテルを入れた分液漏
斗に注ぎ入れて急冷した。層が分離され、水性相をエー
テルで3回抽出した。有機抽出分を合体し、10%塩酸
で1度抽出し、次いで水で抽出し、Na2SO4で乾燥
した。溶剤を蒸発させ、5.3gの明褐色油(収率65
%)を得た。またtlc(CHCl3)は単一スポット
を示した。シリカゲルでクロマトグラフィー精製を行っ
て明黄色油を得た。 【0030】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):2.9s、3H;3.1t、2H;4.4t、2
H;7.0〜7.4m、3H。 IR(ニート、νcm−1):3100w、2930
w、2920w、1415w、1355s、1335
s、1245w、1173s、1080w、1055
w、970s、955s、903m、850m、825
w、795s、775s、740w。 マススペクトル(MS)206.0。 【0031】参考例2 2−(3−チエニル)−エチルアイオダイドの合成 上記のメタンスルホネート(5.3g、2.6×10
−2モル)を、NaI7.7gの30mlアセトン溶液
に加え、室温で24時間反応させた。沈澱したCH3S
O3Naをろ別した。ろ液を水に注ぎ込み、クロロホル
ムで抽出し、有機相をMgSO4で乾燥した。溶剤を蒸
発したところ、明褐色油が得られ、クロマトグラフィー
精製して5.05gの明黄色油(収率82.5%)を得
た。NMR及びIRスペクトルは次の通りであった。 【0032】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):3.2m、4H;7.0〜7.4m、3H。 IR(KBr、νcm−1):3100m、2960
s、2920s、2850w、1760w、1565
w、1535w、1450m、1428s、1415
s、1390w、1328w、1305w、1255
s、1222m、1170s、1152m、1100
w、1080m、1020w、940m、900w、8
57s、840s、810w、770s、695s、6
33m。 MS 238。 【0033】参考例3 2−(3−チエニル)エタンスルホン酸ナトリウムの合
成 Na2SO35.347g(4.2×10−2モル)の
水溶液10mlに、上記アイオダイド5.05gを添加
し、この反応混合物を70℃に45時間加熱した。得ら
れた混合物を蒸発乾固させ、クロロホルムで洗滌して未
反応アイオダイド(0.45g)を除去し、またアセト
ンで洗滌してヨウ化ナトリウムを除去した。残りの固形
物は所望のナトリウム塩が過剰の亜硫酸ナトリウムで汚
染された混合物であり、これをさらに精製しないで次工
程に用いた。NMR及びIRスペクトルは次の通りであ
った。 【0034】NMR(D2O、TMSプロパンスルホネ
ートに対するδ):3.1s、4H;7.0〜7.4
m、3H; IR(KBr、νcm−1、Na2SO3ピークは差
引):1272m、1242s、1210s、1177
s、1120m、1056s、760m、678w。 【0035】参考例4 2−(3−チエニル)エタンスルホニルクロリドの合成 参考 例3で調製した塩混合物2gの撹拌した懸濁液に、
2mlの蒸留塩化チオニルを滴下した。混合物を30分
間撹拌した。氷水で急冷して得た白色固形物をろ別し、
クロロホルム−ヘキサンから再結晶して800mgの白
色結晶を得た。融点は57〜58℃であった。NMR及
びIRスペクトルは次の通りであった。 【0036】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):3.4m、2H;3.9m、2H;7.0〜7.
4m、3H。 IR(KBr、νcm−1):3100w、2980
w、2960w、2930w、1455w、1412
w、1358s、1278w、1260w、1225
w、1165s、1075w、935w、865m、8
30m、790s、770w、750m、678s、6
25m。 元素分析は次の通りであった。 計算値:C34.20、 H3.35、 Cl16.83、 S30.43 C6H7ClO2S2 実測値:C34.38、 H3.32、 Cl16.69、 S30.24 【0037】参考例5 2−(3−チエニル)−エタンスルホン酸メチル(別
称:チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸メチ
ル))の合成 上記の酸クロリド(上記参考例4により製造したもの)
105mg(5×10−4モル)を1.5mlの新しく
蒸留した(モレキュラーシーブから)メタノールに加え
た撹拌溶液に、室温で1.74mlのN,N−ジイソプ
ロピルエチルアミンを添加した。反応混合物を12時間
撹拌し、次いで希塩酸水溶液を収容する分液漏斗に移
し、クロロホルムで3回抽出した。有機相を合体し、N
a2SO4で乾燥し、溶剤を留去して明褐色油を得た。
これをクロロホルムを溶離剤としてシリカゲルでクロマ
トグラフィー精製した。得られた無色固形分(収率90
%)は融点27〜28.5℃を有した。IR、紫外、N
MRスペクトルは次の通りであった。 【0038】IR(ニートフィルム、νcm−1):3
100w、2960w、2930w、1450m、14
15w、1355s、1250w、1165s、985
s、840w、820w、780m、630w、615
w。 UV−可視〔λ max、MeOH、nm(ε)〕:2
34(6×103)。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):7.42〜
7.22q、1H;7.18〜6.80m、2H;3.
85s、3H;3.6〜2.9m、4H。 元素分析は次の通りであった。 計算値: C 40.76、 H 4.89、 S 31.08 C7H10O3S2 実測値: C 40.90、 H 4.84、 S 30.92 【0039】参考例6 2−カルボキシエチル−4−(3−チエニル)ブタン酸
エチルの合成 新しく蒸留したDMF60mlに11.2g(69.9
4ミリモル)のマロン酸ジエチルを溶解した撹拌溶液
に、NaHの60%油分散液2.85g(69.94ミ
リモル)を添加した。30分間かき混ぜた後、20ml
のDMF中に15.86g(66.61ミリモル)の2
−(3−チエニル)エチルアイオダイド(前述の方法で
製造したもの)を溶解したものを10分間かけて滴下す
ることにより添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌
し、次いで140℃に4時間加熱した。冷却した後、反
応物を氷冷希塩酸中に注入し、次いでエーテルで6回抽
出した。有機相を合体し、水洗し、Na2SO4で乾燥
し、蒸発を行って褐色油を得た。シリカゲル(クロロホ
ルム中ヘキサン50%)でクロマトグラフィー分離した
ところ、98%の収率で無色油を得た。元素分析の結果
は次の通りであった。また、NMR、IRスペクトルも
示す。 【0040】 計算値: C 57.76、 H 6.71、 S 11.86 C13H18O4S 実測値: C 57.65、 H 6.76、 S 11.77。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):7.40〜
7.20t、1H;7.10〜6.86d、2H;4.
18q、4H;3.33t、1H;2.97〜1.97
m、4H;1.23t、6H。 IR(ニートフィルム、νcm−l):2980w、1
730s、1450w、1370w、775w。 【0041】参考例7 2−カルボキシ−4−(3−チエニル)ブタン酸の合成 1.4g(24.96ミリモル)の水酸化カリウムを
7.0mlの50%エタノール水溶液に溶解した溶液
に、参考例6で調製したジエステル(765mg、2.
83ミリモル)を加えた。得られた反応物を室温で2時
間かき混ぜ、次いで1晩還流した。得られた混合物を水
−10%HCl中に注ぎ入れ、次いでエーテル抽出を3
回行なった。有機相を合体し、Na2SO4で乾燥して
収率90%で白色固形分を得た。これをクロロホルム−
ヘキサンから再結晶させ無色針状結晶を得た。次の特性
を有した。 【0042】融点:118〜119℃。 NMR(DMSO/d6、TMSに対するδ):12.
60、2H;7.53〜6.80m、3H;3.20
t、1H;2.60t、2H;1.99q、2H。 IR(KBr、νcm−1):2900w、1710
s、1410w、1260w、925w、780s。 元素分析値は次の通りであった。 計算値: C 56.45、 H 5.92、 S 18.83 C9H10O4S 実測値: C 56.39、 H 5.92、 S 18.67。 【0043】参考例8 4−(3−チエニル)ブチルメタンスルホネートの合成 4−(3−チエニル)ブタン酸(CA69:18565
x、72:121265k)を参考例7で調製したカル
ボン酸の標準的な熱脱カルボキシル化により製造した。
この化合物を同じく標準的な方法を用いて還元して4−
(3−チエニル)ブタノール(CA70:68035
r、72:121265k)を得た。1.05g(6.
7×10−3モル)の4−(3−チエニル)ブタノール
を25mlの新しく蒸留した乾燥ピリジンに溶解した溶
液に、25℃で0.85gのメタンスルホニルクロリド
を添加した。この添加は数分間にわたって徐々に行っ
た。反応混合物を室温で6時間かき混ぜ、次いで水−H
Cl及びエーテルを収容した分液漏斗に注ぎ入れて急冷
した。有機相を分離し、水性相を一度10%塩酸で抽出
し、水で抽出し、Na2SO4で乾燥した。溶媒の蒸発
により、1.51gの明褐色油(収率95%)を得た。
tlc(CHCl3)は単一スポットを示した。分析の
結果は次の通りであった。 【0044】 計算値: C 46.13、 H 6.02、 S 27.36 C9H14O3S2 実測値: C 45.92、 H 5.94、 S 27.15。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):2.0〜
1.5brs、4H;2.67brt、2H;2.97
s、3H;4.22t、2H;7.07〜6.80d、
2H:7.37〜7.13、1H。 【0045】参考例9 4−(3−チエニル)ブチルアイオダイドの合成 参考 例8で調製した上記のメタンスルホネート(1.5
1g、6.4×10− 3モル)を1.93gのNaIを
14mlのアセトンに溶かした溶液に加え、室温で1晩
反応させた。反応混合物を加熱して5時間還流させた。
沈殿したCH3SO3Naをろ別した。ろ液を水に注入
し、クロロホルムで抽出し、有機相をMgSO4で乾燥
した。溶剤を蒸発して明褐色油を得、これをクロマトグ
ラフィー精製(シリカゲル、クロロホルム中60%ヘキ
サン)し、1.34gの無色油(収率78%)を得た。
測定値は次の通りであった。 【0046】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):1.53〜2.20m、4H;2.64t、2
H;3.17t、2H;6.83〜7.10d、2H;
7.13〜7.37t、1H。 IR(KBr、νcm−l):2960s、2905
s、2840s、1760w、1565w、1535
w、1450s、1428s、1415s、1190
s、750s、695m、633m。 MS 266.0。 元素分析は次の通りであった。 計算値:C 36.10、H 4.17、I 47.68、S 12.05 C8H11IS 実測値:C 37.68、H 4.35、I 45.24、S 12.00。 【0047】参考例10 4−(3−チエニル)ブタンスルホン酸ナトリウムの合
成 1.271g(1×10−2モル)のNa2SO3の2
ml水溶液に、参考例9で調製した上記アイオダイド
1.34gを加えた。反応混合物を加熱して18時間還
流した。得られた混合物を蒸発乾固させ、次いでクロロ
ホルムで洗滌して未反応アイオダイドを除去し、アセト
ンで洗滌してヨウ化ナトリウムを除去した。残りの固形
分は所望のナトリウム塩が過剰の亜硫酸ナトリウムで汚
染された混合物であり、さらに精製することなく後続工
程で用いた。測定値は次の通りであった。 【0048】NMR(D2O、TMSプロパンスルホネ
ートに対するδ):1.53〜1.97m、4H;2.
47〜3.13m、4H;6.97〜7.20d、2
H;7.30〜7.50q、1H。 IR(KBr、νcm−1、Na2SO3ピーク差
引):2905w、1280m、1210s、1180
s、1242m、1210s、1180s、1130
s、1060s、970s、770s、690w、63
0s、605s。 【0049】参考例11 4−(3−チエニル)ブタンスルホニルクロライド 上記塩混合物(参考例10から)1.00gを10ml
の新たに蒸留したDMSに懸濁した撹拌液に、1.43
gの蒸留塩化チオニルを滴下した。混合物を3時間かき
混ぜた。氷水で急冷した液をエーテルで2回抽出し、次
いでその有機相をNa2SO4で乾燥して淡黄色油56
6mgを単離し、この油をクロマトグラフィー(シリカ
ゲル、及びクロロホルム使用)にかけた後にゆっくり晶
出させた(融点26〜27℃)。NMR等は次の通りで
あった。 【0050】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):1.45〜2.38m、4H;2.72t、2
H;3.65t、2H;6.78〜7.12d、2H;
7.18〜7.42、1H。 IR(ニートフィルム、νcm−1):3120w、2
920s、2870m、1465m、1370s、12
78w、1260w、1160s、1075w、935
w、850w、830m、776s、680m、625
w、585s、535s、510s。 元素分析は次の通りであった。 計算値:C 40.25、H 4.64、Cl 14.85、S 26.86 C8H11ClO2S2 実測値:C 40.23、H 4.69、Cl 14.94、S 26.68。 【0051】参考例12 4−(3−チエニル)ブタンスルホン酸メチル(別称:
チオフェン−3−(4−ブタンスルホン酸メチル))の
合成 参考 例11で調製した上記酸クロリド362mg(1.
5×10−3モル)を6mlの新たに蒸留(モレキュラ
ーシーブによる)したメタノールに溶解した撹拌溶液
に、392mgのN,N−ジイソプロピルエチルアミン
を室温で加えた。反応混合物を2時間かき混ぜ、次いで
希HCl水溶液を収容した分液漏斗に移し、クロロホル
ムで3回抽出した。有機相を合体させ、Na2SO4で
乾燥した後に、溶剤を蒸発させて明褐色油を得た。この
油をヘキサン40%のクロロホルムを溶離剤として用い
てシリカゲルによりクロマトグラフィで精製した。得ら
れた無色油(収率84%)は次の性質を有した。 【0052】元素分析値: 計算値: C 46.13、 H 6.02、 S 27.36 C9H14S2O3 実測値: C 45.97、 H 5.98、 S 27.28。 IR(ニートフィルム、νcm−1):3100w、2
970m、2860w、1460m、1410w、13
50s、1250w、1160s、982s、830
m、800m、770s、710w、690w、630
w、613w、570m。 UV−vis〔λ max、MeOH、nm(ε)〕:
220(6.6×103)。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):7.33〜
7.13(t、1H)、7.03〜6.77(d、2
H)、3.83(s、3H)、3.09(t、2H)、
2.67(t、2H)、2.2〜1.5(m、4H)。 【0053】参考例13 チオフェン−3−酢酸の重合 【化20】 エス・ホッタ等の「Synth.Metals」(既
述)に記載の電気化学的重合法に従がい、アセトニトリ
ルを溶剤とし、LiClO4を電解質として用いて、室
温において上式IVのチオフェン−3−酢酸を重合し
た。青黒色フィルムが生成した。これは、式Ia(Y1
=H、R1=−CH2−、Ht=S、X=CO2)の両
性イオンポリマーの形成を示している。このポリマーフ
ィルムを電気化学的にサイクルさせたところ、青黒色か
ら黄褐色に変色することを観察した。これはポリマーが
両性イオン形から式Iで示される中性形へ還元したこと
を示す。赤外スペクトルは提案した構造と一致した。 【0054】参考例14 ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸)ナト
リウム塩) チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸メチル)(式
V)を既述の方法で製造した。 【化21】 この単量体の重合は、重合温度を−27℃に保った点を
除いて参考例13と同じ方法によった。得られたポリマ
ー(「P3−ETSメチル」、VI式)をアセトン中の
ヨウ化ナトリウムで処理してスルホン酸官能基からメチ
ル基を除去し、ポリマーの対応したナトリウム塩すなわ
ちポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸)ナ
トリウム塩)(「P3−ETSNa」)(式VII)を
充分な収率(約98%)で得た。 【化22】 【化23】 上記のポリマーメチルエステル及びポリマーナトリウム
塩は赤外及び可視紫外線吸収スペクトル計及び元素分析
により特性を調べた(図1及び図2参照)。ナトリウム
塩は水に全ての比率で溶解することが分り、水性溶液か
らフィルム状に流延(キャスティング)成形し得ること
が分かった。 【0055】電気化学セルをガラス中に構成し、電気化
学ドーピング及び電荷蓄積を現場(In Situ)光
電気化学スペクトル計により立証した。セルはITO被
覆ガラス(アノードとして役立つ)上に上記ポリマーの
フィルムを形成したもの、白金対電極(カソード)、銀
/塩化銀基準電極、及びテトラブチルアンモニウムパー
クロレート電解質より構成された。図5は、順次に高電
開路電圧に荷電したセルについてとったP3−ETSN
aの一連の可視近赤外スペクトルを示している。π−π
*遷移が消尽し、それに伴って振動子強度の2つの特性
近赤外バンドへの移行するという点で、得られた結果は
導電性ポリマーに典型的なものである。図5の結果は可
逆電荷蓄積及びエレクトロクロミズムの両方を立証して
いる。 【0056】電気伝導度は、全接点を予め付着したガラ
ス基体上に、水から重合体フィルムをキャストしたもの
を用いた、標準の4プローブ技術により測定した。臭素
蒸気に露出すると、P3−ETSNaの電気伝導度は約
1S/cmに上昇した。 【0057】参考例15 ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン酸)ナト
リウム塩) チオフェン−3−(4−ブタンスルホン酸メチル)(式
VIII)を既述の方法で製造した。 【化24】 重合は参考例13、14に記載したと同一の条件及び方
法で行った。得られたポリマー(「P3−BTSメチ
ル」、式IXをアセトン中ヨウ化ナトリウムで処理した
ところ、充分な収率でポリ(チオフエン−3−(4−ブ
タンスルホン酸)ナトリウム塩)(「P3−BTSN
a」、式X)が得られた。 【化25】 【化26】 重合メチルエステル(式IX)及び対応するナトリウム
塩(式X)は分光測定(IR、UV可視)及び元素分析
により特性を調べた。ナトリウム塩は水に全ての割合で
溶解し、水溶液からのキャスティングによるフィルム形
成を可能にするものであった。 【0058】電気化学セルを参考例14に従って構成し
て、現場(In Situ)光電気化学分光測定を経て
電気化学的ドーピング及び電荷蓄積を立証した。図6〜
7はP3−BTSNa及びP3−BTSメチルの順次に
増大する開路電圧まで荷電したセルについてとった一連
の可視近赤外スペクトルを示す。参考例14と同様に、
π−π*遷移が消尽し、それに伴って振動子強度が2つ
の特性赤外バンドにシフトする点で、導電性ポリマーに
典型的なものであることが分った。参考例14と同様
に、図6〜7の結果は、可逆的電荷蓄積及びエレクトロ
クロミズムの両方を立証する。 【0059】参考例16 ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸))の
製造と分析 既述の方法によりチオフェン−3−(2−エタンスルホ
ン酸)のナトリウム塩重合体(式I)(Ht=S、Y1
=H、R1=−CH2CH2−、X=SO3、M1=N
a)を製造し、水に溶解し、酸性形の陽イオン交換樹脂
のイオン交換クロマトグラフ分離にかけ、ポリ(チオフ
ェン−3−(2−エタンスルホン酸))の水溶液を調製
した。暗赤褐色流出物の原子吸光分析により、水素がナ
トリウムで完全に置換されていることが分った。図8は
ポリマーフィルムに対して行ったサイクリックボルタン
メトリーの結果を示す(「P3−ETSH」/ITOガ
ラス作用電極、白金対電極、アセトニトリル中銀/塩化
銀基準電極、フッ化ホウ酸−トリフルオル酢酸電解
質)。同図は、P3−ETSHが、強酸性媒体中で銀/
塩化銀に対し+0.1Vと+1.2Vの間でサイクルし
たとき、電気化学的に強じんな重合体であることを示し
ている。図には間隔が密接した2本の酸化波が示されて
おり、第1のものはオレンジ色から緑色への変化に対応
している。重合体はサイクルでき、100mV/秒にお
いて安定性が認め得る程に変動しないで対応した色変化
が観測された。 【0060】電気化学セルをガラス中に構成し、現場
(In Situ)光電気化学分光測定により、電気化
学的ドーピング及び電荷蓄積を立証した。セルはITO
ガラス(アノード)上のポリマーフィルム、白金対電極
(カソード)、アセトニトリル中銀/塩化銀基準電極、
フッ化ホウ酸−トリフルオル酢酸電解質より成るもので
あった。図9は順次高い開路電圧に荷電したセルについ
て測定したP3−ETSHの可視近赤外スペクトルを示
す。この場合、ポリマーは強酸性電解液中で自然にドー
プすることが観測された。図9の結果は、可逆的な電荷
蓄積及びエレクトロクロミズムの両方を立証する。短時
間に自己ドーピングレベルを制御することは、平衡回路
電圧よりも低い電圧を印加することにより達成された。 【0061】参考例17 重合体複合体の調製 ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸))
(式I)(Ht=S、Y1=H、R1=−CH2CH2
−、X=SO3、M1=H、「P3−ETSH」)を参
考例16により製造し、これを次のように複合体の製造
に用いた。上記化合物をポリビニルアルコール水溶液と
混合し、中性ポリマーをキャストし乾燥してフィルムと
した。自立性の濃いオレンジ色のフィルム(青黒色両性
イオン性ポリマーとは違って電荷的に中性)はすぐれた
機械特性(柔軟で、平滑で、可撓性)を有し、補償によ
り化学ドーピング及び脱ドーピングすることができた。
この導電性ポリマー複合体の製造方法は、P3−ETS
HまたはP3−BTSHに関連して任意の水溶性ポリマ
ーの使用に広く応用しうる。 【0062】参考例18 2,5−ジエトキシカルボニル−1,4−シクロヘキサ
ンジオン及びp−フェニレンジアミンのポリマーの製造 新しく蒸留したブタノール380ml中に8.51g
(33.21ミリモル)の2,5−ジエトキシカルボニ
ル−1,4−シクロヘキサンジオンを懸濁させ、これに
ブタノール20mlに3.59gのp−フェニレンジア
ミンを溶解したものを添加し、次いで40mlの氷酢酸
を加えた。得られた混合物を加熱して36時間還流さ
せ、次いで12時間酸素に露出して還流させ、熱ろ過
し、固形分をエーテルで洗滌し、ソックスレー抽出器中
で次の溶剤により抽出した。クロロホルム(6日間)、
クロルベンゼン(5日間)、及びエーテル(4日間)。
この処理により、黒ずんだ固形分8.42gが得られ
た。元素分析及びIRは次の通りであった。 【0063】 計算値: C 65.84、 H 6.14、 N 8.53 C13H18N2O4 実測値: C 65.55、 H 6.21、 N 8.71。 IR(KBr、νcm−1):3350w、3240
w、2980m、2900w、1650s、1600
s、1510s、1440m、1400w、1220
s、1090w、1065s、820w、770m、6
00w、495w。 【0064】実施例1 ポリアニリンジカルボン酸 上記ポリマー(ジエステル体)をDMF中に懸濁し、水
酸化ナトリウム50%(重量)水溶液で処理した。反応
混合物を厳密な無酸素条件下で100℃に48時間加熱
した。混合物を冷却し、それを氷/HCl混合物中に投
入し、ろ過した。この生成物の赤外吸収(IR)スペク
トルは次の固有吸収ピークを示した。3100〜290
0br、1600s、1500s、1210s。
ーの分野に関する。より詳細には、本発明はブレンステ
ッド酸基をポリマーの主鎖に共有結合させた自己ドープ
型(self−doped)導電性ポリマー水溶液及び
その製造方法に関する。 【0002】 【従来技術】電子及び他の産業において用いる導電性ポ
リマーについての要求は益々厳しくなっている。また、
電子部品の小型軽量化を可能とし及びそれ自体長期安定
性や優れた性能を有する材料の要求も増大している。 【0003】かかる要求を満足させるものとして、近年
新しい導電性高分子或はポリマー材料の開発が盛んに行
われてきており、また、かかる高分子化合物を利用する
用途についても多くの提案がなされてきている。例え
ば、ピー・ジェー・ナイグレイ(P.J.Nigre
y)等はケミカルコミュニケーション(Chem.Co
mm)、1979年、591頁以降にポリアセチレンを
二次電池電極として用いることを開示している。また、
ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサイァティ
(J.Electrochem.Soc.)、1981
年、1651頁以降、特開昭56−136469号、同
57−121168号、同59−3870号、同59−
3872号、同59−3873号、同59−19656
6号、同59−196573号、同59−203368
号及び同59−203369号はポリアセチレン、シツ
フ塩基を有するキナゾンポリマー、ポリアリーレンキノ
ン類、ポリ−パラ−フェニレン、ポリ−2,5−チエニ
レン等の高分子化合物が二次電池の電極材料として使用
され得ることを教示している。 【0004】また、高分子化合物のその他の用途を提案
するものとして、ポリアニリン〔ジャーナル・オブ・エ
レクトロアナリティカル・ケミストリー、第111巻、
111頁(1980年)、エー・エフ・デイアズ等又は
同第161巻、419頁(1984年)、米山等〕、ポ
リピロール〔ジャーナル・オブ・エレクトロアナリティ
カル・ケミストリー、第149巻、101頁(1983
年)、エー・エフ・ディアズ等〕、ポリチオフェン〔ジ
ャーナル・ド・フィージク、第44巻、6月号、C3−
595頁(1983年)、エム・エー・ドルィ等、又は
ジャパン・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジック
ス、22巻、7号、L412頁(1983年)、金藤
ら〕のエレクトロタロミック材料への使用が挙げられ
る。 【0005】当分野において知られているこれら導電性
の高いポリマーは代表的にはアクセプター又はドナーに
よるドーピングプロセスにより導電性になる。アクセプ
タードーピングでは、アクセプタードープ型ポリマーの
主鎖を酸化し、それにより正の電荷をポリマー鎖に導入
する。同様に、ドナードーピングでは、ポリマーを還元
し、それにより負の電荷をポリマー鎖に導入する。ドー
プ型ポリマーの導電性を誘起するのは、外部よりポリマ
ー鎖に導入するこれら移動性の正或は負の電荷である。
加えて、このような「p−タイプ」(酸化)或いは「n
−タイプ」(還元)のドーピングは、ドーピングした後
に実質的に全ての電子構造の変化、例えば光学や赤外吸
収スペクトルの変化を含む変化を誘起する。 【0006】すなわち、従来のドーピング方法では、全
て、対イオンを外部のアクセプター或はドナー機能から
誘導している。中性及びイオン状態の間の電気化学的サ
イクルの間に、対イオンがポリマー本体を出たり入った
りしなければならない。外部より導入する対イオンのこ
の固体状態の拡散が循環プロセスにおいて律速段階とな
ることはしばしばである。これより、電気化学的或はエ
レクトロクロミックドーピング及び脱ドーピング操作に
おいてこの制限を解消し、それにより応答時間を短縮す
ることが望ましい。応答時間は、対イオンの移動に要す
る時間を短くできれば短縮し得ることを見出した。本発
明はこの知見に基づくものである。従来、水溶性の導電
性ポリマー或は自己ドープ型導電性ポリマーは知られて
いなかった。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は迅速にドーピン
グ及び脱ドーピングすることができ、従来技術の導電性
ポリマーに比べて安定なドーピング状態を長期に保つこ
とができる導電性ポリマー水溶液及びその製造方法を提
供する。本発明の水溶液として得られるポリマーの優れ
た性質は導電性ポリマーを「自己ドーピング」状態で作
り得る、すなわち、導電性を付与する対イオンをポリマ
ー自体に共有結合させることができるという知見から生
じる。よって、従来技術のポリマーと対照して、対イオ
ンを外部導入する必要を排除し、上述した律速拡散段階
をも同様に排除する。 【0008】本発明において用いられるポリマーは少な
くとも約1S/cm程度の導電率を示すことができる。
自己ドープ型ポリマーは電気化学セルにおける電極とし
て、エレクトロクロミックディスプレー、電界効果トラ
ンジスター、ショットキーダイオード等における導電層
として、或は迅速なドーピングカイネティクスを示す高
導電性ポリマーが望ましい数多くの用途において使用す
ることができる。 【0009】本発明は、最も広い態様において、ポリマ
ー主鎖中、該単位の約0.01〜100モル%は少なく
とも1つのブレンステッド酸基を共有結合させて成る、
主鎖に沿ってπ電子共役系を有する導電性自己ドープ型
ポリマーの水溶液及びその製造方法を指向するものであ
る。本発明において用いられる自己ドープ型ポリマーに
は該ポリマーの両性イオン形をも含む。本発明において
用いられる自己ドープ型ポリマーの主鎖骨格を形成する
ことができるポリマー鎖には、例えばポリピロール、ポ
リチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、
ポリ−p−フェニレン及びこれらのコポリマーが含まれ
る。 【0010】好ましい具体例では、上述した自己ドープ
型導電性ポリマー水溶液及びその製造方法において用い
られるポリマーは下記の構造(II)の繰り返し構造を
有し、これに他の繰り返し構造、例えば下記の構造
(I)の繰り返し構造を組み合わせてもよい: 【化9】【化10】 ここで、I式においてHtはヘテロ基であり、Y1は水
素または−R1−X−M1であり;M1は酸化した場合
に一価カチオンを生じる原子或は基であり;Xはブレン
ステッド酸アニオンであり;R1は炭素数1〜10の線
状或は枝分れアルキレン又はエーテル、エステルもしく
はアミド結合基を有するアルキレンである。II式にお
いて、Y2、Y3及びY4は独立に水素及び−R2−X
−M2から成る群より選び、R2は存在しないかあるい
は炭素数1〜10の線状又は枝分れアルキレン又はエー
テル結合基を有するアルキレンであり、M2は酸化した
場合に一価カチオンを生じる原子或は基である。 【0011】発明の更に別の好ましい具体例では、下記
の(IIa)に従う繰返しの両性イオン構造、及び必要
に応じて他の両性イオン構造、例えば下記の(Ia)に
従う繰り返しの両性イオン構造を有する導電性ポリマー
の水溶液及びその製造方法を提供する: 【化11】 【化12】 (式中、Ht、R1、R2及びXは先に規定した通りで
ある)。本発明は更に、上記の自己ドープ型ポリマーを
製造するのに有用なモノマー、ポリマーの合成方法及び
ポリマーを用いた装置を指向するものである。 【0012】「導電性」なる用語はイオン化原子或は電
子を通すことによって電荷を伝達する能力を言う。「導
電性」化合物とは移動性イオン或は電子を包含する或は
加入させた化合物、並びに酸化して移動性イオン或は電
子を包含する或は加入させることができる化合物を含
む。「自己ドープ型」なる用語は、慣用のドーピング技
法によってイオンを外部導入しないで物質を導電性にさ
せ得ることを意味する。本明細書中に開示する自己ドー
プ型ポリマーでは、対イオンになり得るものをポリマー
の主鎖に共有結合させる。「ブレンステッド酸」なる用
語は、1つ又はそれ以上のプロトン源として、すなわち
プロトンードナーとして働くことができる化学種を言う
のに用いる。例えば、マグローヒルの化学及び技術用語
辞典(第3版、1984年)、220頁を参照のこと。
これより、ブレンステッド酸の例はカルボン酸、スルホ
ン酸、リン酸を含む。 【0013】本明細書中で用いる通りの「ブレンステッ
ド酸基」なる用語は、上に規定した通りのブレンステッ
ド酸、ブレンステッド酸アニオン(すなわち、プロトン
を取り去った場合)、ブレンステッド酸アニオンと一価
のカチオン性対イオンとを会合させたブレンステッド酸
の塩を意味する。本明細書中で用いる通りの「モノマー
単位」とはポリマーの繰り返し構造単位を言う。特定の
ポリマーの個々のモノマー単位は、ホモポリマーの場合
のように同一であっても或はコポリマーの場合のように
異なってもよい。 【0014】本発明において用いられる自己ドープ型ポ
リマーはコポリマーであっても或はホモポリマーであっ
てもよく、π電子共役系を与える主鎖構造を有する。か
かるポリマー主鎖の例はポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリ−p−
フェニレン及びこれらのコポリマーを含み、これらに制
限されない。上述した本発明のポリマーは、1つ又はそ
れ以上の「−R2−X−M2」置換基で置換したモノマ
ー単位約0.01〜約100モル%から構成されるのが
よい。高導電率を必要とする用途では、本発明において
用いられる自己ドープ型ポリマーは、該置換基を有する
モノマー単位が通常少なくとも約10モル%、代表的に
は約50〜100モル%から構成されるのがよい。半導
体の用途では、該基を有するモノマー単位は約10モル
%より少ないのが普通であるが、約0.1〜約0.01
モル%程に少ないことが時にはある。 【0015】I及びIa式によって表わすポリヘテロサ
イクルモノマー単位は、−R1−X−M1置換基により
一置換か或は二置換のいずれかを表わしたモノマー単位
を含む。同様に、IIびIIa式で表わすポリアニリン
モノマー単位は、「−R2−X−M2」置換基1、2、
3又は4個で置換したモノマー単位を含む。本発明にお
いて用いられる自己ドープ型ポリマーは、これらの異な
るタイプの置換されたモノマー単位を含むコポリマーを
も同様に意図する。本発明の水溶液における自己ドープ
型ホモポリマー及びコポリマーの両方において、ポリマ
ーの約0.01〜100モル%がブレンステッド酸基を
備えるべきである。 【0016】好ましい具体例では、本発明において用い
られる自己ドープ型ポリマーには上記II式で与える繰
り返し構造の電気的に中性のポリマーが含まれ、これに
他の繰り返し構造、例えば上記I式で与えられる繰り返
し単位が含まれてもよい。ポリマーを導電性にさせるた
めに、ポリマーを酸化して少なくとも1つのM1または
M2成分を除き及びIa或はIIaに従う繰り返しの両
性イオン構造を含有するポリマーを生じなければならな
い。好ましい具体例において、例えばHtはNH、S、
O、Se及びTeから成る群より選ぶのがよく;M1お
よびM2はそれぞれ独立にH、Na、Li或はKにする
のがよく;XはCO2、SO3或はHPO3にするのが
よく;R1は直鎖のアルキレン或はエーテル基〔すなわ
ち、−(CH2)x−或いは−(CH2)yO(C
H2)z−(ここで、x及び(y+2)は1〜約10で
ある)〕であり、R2が存在する場合には上記R1と同
様の二価基である。特に好ましい具体例では、HtはN
H或はSであり;M1およびM2はH、Li或はNaで
あり;XはCO2或はSO3であり;R1およびR2は
炭素数2〜約4の線状アルキルであり;ポリマー中の置
換したモノマー単位は−R1−X−M1基又は−R2−
X−M2基で一置換か或いは二置換されている。 【0017】ポリマーの両性イオン形を「脱ドーピング
する」ためには、電荷をドーピングで用いたのと反対方
向に供給すればよい(代りに、温和な還元剤を上で検討
した通りに用いてもよい)。M1又はM2をポリマー中
に移動させてX−アニオンを中和する。こうして、脱ド
ーピングプロセスはドーピングプロセスと同じように速
い。 【0018】スキームI及びスキームIIは上記のポリ
マー(モノ置換の具体例を示す)の酸化及び還元、すな
わち電気的に中性形と導電性の両性イオン形との間の転
移を表わす: 【化13】 【化14】 XがCO2である場合、上記の電気化学的転移はpH1
〜6の範囲で強くpHに依存する(I式でX=CO2及
びM1=Hの場合のpKaは約5である)。他方、Xが
SO3である場合、上記の電気化学反応は約1〜14の
ずっと広いpHの範囲にわたりpHに依存しない(II
式でX=SO3及びM2=Hの場合のpKaは約1であ
る)。すなわち、スルホン酸誘導体は実質的には任意の
pHにおいて荷電され、カルボン酸誘導体は低い水素イ
オン濃度においてのみ電荷される。それで、ポリマー溶
液のpHを変えることにより、カルボン酸誘導体の導電
率を調節することが対応するスルホン酸誘導体の導電率
を調節するよりも一層容易である。すなわち、特定のブ
レンステッド酸成分の選定は特定の用途による。これら
の自己ドープ型ポリマーが有する導電率は少なくとも約
1S/cm(参考例14参照)であり、及び代表的には
鎖の長さは約数百のモノマー単位である。代表的には鎖
の長さはモノマー単位約100〜約500の範囲であ
り、高い分子量が好ましい。 【0019】本発明の実施において、ブレンステッド酸
基をポリマー中に導入してポリマーを自己ドープ型にす
る。ブレンステッド酸基をポリマーに導入した後に重合
或は共重合させてもよい。また、II式の未置換のモノ
マーのポリマー或はコポリマーを作り、次いでブレンス
テッド酸基をポリマーの主鎖に導入してもよい。 【0020】ブレンステッド酸基をポリマー或はポリマ
ーに共有結合させることは当分野の技術の範囲内であ
る。例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサィアティー、70巻、1556頁(1948)参
照。例として、スキームIIIに示す通りに、N−ブロ
モスタシンイミド(NBS)を用いてモノマー或はポリ
マー主鎖上のアルキル基をハロゲン化アルキルに連結す
ることができる: 【化15】 次いで、ハロゲン化物をシアン化ナトリウム/水酸化ナ
トリウム或は亜硫酸ナトリウムで処理した後に加水分解
してそれぞれカルボン酸或はスルホン酸にする。この反
応をスキームIVに示す: 【化16】 エーテル結合基を有するブレンステッド酸基の付加を示
す別の例をスキームVに示す: 【化17】【0021】本発明の実施において有用な種々のモノマ
ーの合成を下記の参考例1〜12に示す。本発明におい
て用いられるポリマーは、例えばエス・ホッタ等のSy
nth.Metals 9巻、381頁(1984年)
に記載されている電気化学的方法により、或はウドル
(Wudl)等のJ.Org.Chem.49巻、33
82頁(1984年)、ウドル等のMol.Crys
t.Liq.Cryst.118巻、199頁(198
5年)、エム・コバヤシ等のSynth.Metal
s.9巻、77頁(1984年)に記載されているよう
な化学的カップリング法によって合成することができ
る。 【0022】電気化学的方法によって(すなわち、陽極
上に)合成する場合、高分子両性イオンを直接作る。化
学的カップリング法を用いれば中性ポリマーが生ずる。
好ましい合成法は電気化学的方法であり、下記に置換ポ
リヘテロサイクリック種の製造により例示する。モノマ
ーIII: 【化18】 (式中、Ht、Y1、R1、X及びM1は上述した通り
である)を含有する溶液を、電解質、例えばテトラブチ
ルアンモニウムパークロレート或はテトラブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートと共に、適当な溶媒、例
えばアセトニトリル(スルホン酸誘導体、すなわちX=
SO3である場合に特に適している)中に与える。白
金、ニッケル、インジウムスズオキシド(ITO)を被
覆したガラス或は他の適当な材料の作用電極を準備し、
白金或はアルミニウム、好ましくは白金の対向電極(陰
極)を準備する。約0.5〜5mA/cm2の電流を電
極にかけ、所望の重合の程度(或は基体上の高分子フィ
ルムの厚さ)に応じて電解重合反応を数分〜数時間行な
う。重合反応の温度は約−30℃〜約25℃の範囲にす
ることができるが、好ましくは約5℃〜約25℃であ
る。 【0023】このようにして製造した両性イオン形ポリ
マーを中性の脱ドープ形に還元することは、電気化学的
還元により、或は任意の温和な還元剤、例えばアセトン
中のメタノール或はヨウ化ナトリウムで処理して行なう
ことができる。このプロセスは、反応の完了を確実にす
るために少なくとも数時間進行させるべきである。スル
ホン酸モノマー(X=SO3)を炭素数1〜2のアルキ
ルエステル、例えばメチルエステルとして重合させ(参
考例14及び15を参照)、一方、カルボン酸誘導体
(X=CO2)を酸の形で調製してもよい。スルホン酸
誘導体を重合させた後に、ヨウ化ナトリウム等による処
理においてメチル基を除去する。 【0024】II及びIIa式によって表わされるポリ
アニリンは上記の通りにして電気化学的に合成すること
ができ、或はフェニレンジアミンを適当に置換したシク
ロヘキサンジオンと反応させて作ることができる。下記
のスキームVIはこの後者の合成を例示する: 【化19】(R2及びM2は先に規定した通りである)I或いはI
I式で表わされる異なるタイプのモノマーの共重合は、
上述した同じ手順に従って行なうことができる。好まし
い具体例では、大部分のモノマーを上述した通りに少な
くとも1つの−R1−X−M1基又は−R2−X−M2
基で置換する。 【0025】I及びII式のポリマーの複合材料を、水
溶性ポリマー、例えばポリビニルアルコール(参考例1
7参照)あるいは多糖と共に作ることができる。本発明
において用いられる自己ドープ型ポリマーは構造によっ
てはかなり脆性になる場合もあるので高分子材料を更に
用いて複合材料を作ることにより、柔軟性が増し脆性の
減少したポリマーが得られる。1種又はそれ以上の追加
の水溶性ポリマーをも所定量含有するII式によって与
えるポリマーの水溶液からフィルムをキャストすること
ができる。この工程において手順上キーとなる基準はこ
れら2種又はそれ以上のポリマーを水に溶解することで
あるので、追加のポリマーについての唯一の実用的制限
は、ポリマーが水溶性であることである。 【0026】本発明の自己ドープ型導電性ポリマー水溶
液から水を、乾燥等の手段によって除くことによって、
自己ドープ型導電性ポリマーが得られる。本発明のポリ
マー水溶液から得られる自己ドープ型導電性ポリマーは
電気化学セルにおける電極として用いられる、外来のド
ーパントイオンを必要とする慣用の導電性ポリマーを越
える特有の利点を提供する。対イオンがポリマーに共有
結合されているため、セル容量は電解質の濃度や溶解度
によって制限されない。このことは、最適化セルでは、
電解質及び溶媒の全量を相当に低減することができ、こ
うして得られるセルのエネルギー密度を高めることがで
きる。新規な自己ドーピング機構が与えるイオン輸送の
容易に得られるカイネティクスは、迅速な充電、放電並
びに一層速いエレクトロクロミックスイッチングに至
る。本発明のポリマーを用いて作られる電極は、これら
のポリマーから或はこれらのポリマーを被覆した慣用の
基体から作ることができる。慣用の基体は、例えばイン
ジウムスズオキシドを被覆したガラス、白金、ニッケ
ル、パラジウム或はその他任意の適当な陽極材料を含む
ことができる。電極として用いる場合、ポリマーの内部
自己ドーピングはスキームIによって表わす転移を生じ
る。 【0027】本発明のポリマー水溶液から得られる自己
ドープ型導電性ポリマーは、また、長期の性能が、ドー
パントイオンが絶えず移動性でないことを要する種々の
デバイス用途において用いるのに、移動性ドーパントを
用いる慣用の導電性ポリマーを越える特有の利点を提供
する。このような用途の例はショットキーダイオード、
電界効果型トランジスター等の加工を含む。自己ドープ
型ポリマーでは、ドーパントイオンはポリマー鎖に共有
結合されているため、イオンの拡散の問題(例えば、接
合部或はインターフェースの近辺)は解決される。更
に、本発明の導電性ポリマー水溶液は、媒体が水である
から、有機溶媒の使用に伴う不都合、例えば毒性、公害
等を排除することができ、また費用のかかる有機溶媒を
用いずかつ毒性、公害対策をする必要がないことから、
安価に製造することができる。また、本発明の自己ドー
プ型導電性ポリマーと他の水溶性ポリマーとの複合体
は、導電性ポリマーの脆性を減じ、柔軟性を増加させる
ことができ、例えばフィルムキャストできる利点を有す
る。 【0028】発明を好ましい特定の実施態様に関して説
明したが、上記の説明並びに下記の例は請求の範囲に記
載する発明の範囲を例示するもので制限するつもりのも
のではない。発明の範囲内のその他の態様、利点及び変
更は発明が関係する当業者にとり明白である。 【0029】 【実施例】参考例1 2−(3−チエニル)−エチルメタンスルホネートの合
成 新しく蒸留した乾燥ピリジン10mlに2−(3−チエ
ニル)エタノール(アルドリッチケミカル社製)5.0
g(3.9×10−2モル)を溶解した溶液に、温度5
〜10℃で、メタンスルホニルクロリド3.62mlを
ピリジン20mlに溶かした溶液を添加した。添加は約
15〜20分かけて徐々に行った。反応混合物を室温に
おいて一晩撹拌し、次いで水とエーテルを入れた分液漏
斗に注ぎ入れて急冷した。層が分離され、水性相をエー
テルで3回抽出した。有機抽出分を合体し、10%塩酸
で1度抽出し、次いで水で抽出し、Na2SO4で乾燥
した。溶剤を蒸発させ、5.3gの明褐色油(収率65
%)を得た。またtlc(CHCl3)は単一スポット
を示した。シリカゲルでクロマトグラフィー精製を行っ
て明黄色油を得た。 【0030】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):2.9s、3H;3.1t、2H;4.4t、2
H;7.0〜7.4m、3H。 IR(ニート、νcm−1):3100w、2930
w、2920w、1415w、1355s、1335
s、1245w、1173s、1080w、1055
w、970s、955s、903m、850m、825
w、795s、775s、740w。 マススペクトル(MS)206.0。 【0031】参考例2 2−(3−チエニル)−エチルアイオダイドの合成 上記のメタンスルホネート(5.3g、2.6×10
−2モル)を、NaI7.7gの30mlアセトン溶液
に加え、室温で24時間反応させた。沈澱したCH3S
O3Naをろ別した。ろ液を水に注ぎ込み、クロロホル
ムで抽出し、有機相をMgSO4で乾燥した。溶剤を蒸
発したところ、明褐色油が得られ、クロマトグラフィー
精製して5.05gの明黄色油(収率82.5%)を得
た。NMR及びIRスペクトルは次の通りであった。 【0032】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):3.2m、4H;7.0〜7.4m、3H。 IR(KBr、νcm−1):3100m、2960
s、2920s、2850w、1760w、1565
w、1535w、1450m、1428s、1415
s、1390w、1328w、1305w、1255
s、1222m、1170s、1152m、1100
w、1080m、1020w、940m、900w、8
57s、840s、810w、770s、695s、6
33m。 MS 238。 【0033】参考例3 2−(3−チエニル)エタンスルホン酸ナトリウムの合
成 Na2SO35.347g(4.2×10−2モル)の
水溶液10mlに、上記アイオダイド5.05gを添加
し、この反応混合物を70℃に45時間加熱した。得ら
れた混合物を蒸発乾固させ、クロロホルムで洗滌して未
反応アイオダイド(0.45g)を除去し、またアセト
ンで洗滌してヨウ化ナトリウムを除去した。残りの固形
物は所望のナトリウム塩が過剰の亜硫酸ナトリウムで汚
染された混合物であり、これをさらに精製しないで次工
程に用いた。NMR及びIRスペクトルは次の通りであ
った。 【0034】NMR(D2O、TMSプロパンスルホネ
ートに対するδ):3.1s、4H;7.0〜7.4
m、3H; IR(KBr、νcm−1、Na2SO3ピークは差
引):1272m、1242s、1210s、1177
s、1120m、1056s、760m、678w。 【0035】参考例4 2−(3−チエニル)エタンスルホニルクロリドの合成 参考 例3で調製した塩混合物2gの撹拌した懸濁液に、
2mlの蒸留塩化チオニルを滴下した。混合物を30分
間撹拌した。氷水で急冷して得た白色固形物をろ別し、
クロロホルム−ヘキサンから再結晶して800mgの白
色結晶を得た。融点は57〜58℃であった。NMR及
びIRスペクトルは次の通りであった。 【0036】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):3.4m、2H;3.9m、2H;7.0〜7.
4m、3H。 IR(KBr、νcm−1):3100w、2980
w、2960w、2930w、1455w、1412
w、1358s、1278w、1260w、1225
w、1165s、1075w、935w、865m、8
30m、790s、770w、750m、678s、6
25m。 元素分析は次の通りであった。 計算値:C34.20、 H3.35、 Cl16.83、 S30.43 C6H7ClO2S2 実測値:C34.38、 H3.32、 Cl16.69、 S30.24 【0037】参考例5 2−(3−チエニル)−エタンスルホン酸メチル(別
称:チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸メチ
ル))の合成 上記の酸クロリド(上記参考例4により製造したもの)
105mg(5×10−4モル)を1.5mlの新しく
蒸留した(モレキュラーシーブから)メタノールに加え
た撹拌溶液に、室温で1.74mlのN,N−ジイソプ
ロピルエチルアミンを添加した。反応混合物を12時間
撹拌し、次いで希塩酸水溶液を収容する分液漏斗に移
し、クロロホルムで3回抽出した。有機相を合体し、N
a2SO4で乾燥し、溶剤を留去して明褐色油を得た。
これをクロロホルムを溶離剤としてシリカゲルでクロマ
トグラフィー精製した。得られた無色固形分(収率90
%)は融点27〜28.5℃を有した。IR、紫外、N
MRスペクトルは次の通りであった。 【0038】IR(ニートフィルム、νcm−1):3
100w、2960w、2930w、1450m、14
15w、1355s、1250w、1165s、985
s、840w、820w、780m、630w、615
w。 UV−可視〔λ max、MeOH、nm(ε)〕:2
34(6×103)。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):7.42〜
7.22q、1H;7.18〜6.80m、2H;3.
85s、3H;3.6〜2.9m、4H。 元素分析は次の通りであった。 計算値: C 40.76、 H 4.89、 S 31.08 C7H10O3S2 実測値: C 40.90、 H 4.84、 S 30.92 【0039】参考例6 2−カルボキシエチル−4−(3−チエニル)ブタン酸
エチルの合成 新しく蒸留したDMF60mlに11.2g(69.9
4ミリモル)のマロン酸ジエチルを溶解した撹拌溶液
に、NaHの60%油分散液2.85g(69.94ミ
リモル)を添加した。30分間かき混ぜた後、20ml
のDMF中に15.86g(66.61ミリモル)の2
−(3−チエニル)エチルアイオダイド(前述の方法で
製造したもの)を溶解したものを10分間かけて滴下す
ることにより添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌
し、次いで140℃に4時間加熱した。冷却した後、反
応物を氷冷希塩酸中に注入し、次いでエーテルで6回抽
出した。有機相を合体し、水洗し、Na2SO4で乾燥
し、蒸発を行って褐色油を得た。シリカゲル(クロロホ
ルム中ヘキサン50%)でクロマトグラフィー分離した
ところ、98%の収率で無色油を得た。元素分析の結果
は次の通りであった。また、NMR、IRスペクトルも
示す。 【0040】 計算値: C 57.76、 H 6.71、 S 11.86 C13H18O4S 実測値: C 57.65、 H 6.76、 S 11.77。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):7.40〜
7.20t、1H;7.10〜6.86d、2H;4.
18q、4H;3.33t、1H;2.97〜1.97
m、4H;1.23t、6H。 IR(ニートフィルム、νcm−l):2980w、1
730s、1450w、1370w、775w。 【0041】参考例7 2−カルボキシ−4−(3−チエニル)ブタン酸の合成 1.4g(24.96ミリモル)の水酸化カリウムを
7.0mlの50%エタノール水溶液に溶解した溶液
に、参考例6で調製したジエステル(765mg、2.
83ミリモル)を加えた。得られた反応物を室温で2時
間かき混ぜ、次いで1晩還流した。得られた混合物を水
−10%HCl中に注ぎ入れ、次いでエーテル抽出を3
回行なった。有機相を合体し、Na2SO4で乾燥して
収率90%で白色固形分を得た。これをクロロホルム−
ヘキサンから再結晶させ無色針状結晶を得た。次の特性
を有した。 【0042】融点:118〜119℃。 NMR(DMSO/d6、TMSに対するδ):12.
60、2H;7.53〜6.80m、3H;3.20
t、1H;2.60t、2H;1.99q、2H。 IR(KBr、νcm−1):2900w、1710
s、1410w、1260w、925w、780s。 元素分析値は次の通りであった。 計算値: C 56.45、 H 5.92、 S 18.83 C9H10O4S 実測値: C 56.39、 H 5.92、 S 18.67。 【0043】参考例8 4−(3−チエニル)ブチルメタンスルホネートの合成 4−(3−チエニル)ブタン酸(CA69:18565
x、72:121265k)を参考例7で調製したカル
ボン酸の標準的な熱脱カルボキシル化により製造した。
この化合物を同じく標準的な方法を用いて還元して4−
(3−チエニル)ブタノール(CA70:68035
r、72:121265k)を得た。1.05g(6.
7×10−3モル)の4−(3−チエニル)ブタノール
を25mlの新しく蒸留した乾燥ピリジンに溶解した溶
液に、25℃で0.85gのメタンスルホニルクロリド
を添加した。この添加は数分間にわたって徐々に行っ
た。反応混合物を室温で6時間かき混ぜ、次いで水−H
Cl及びエーテルを収容した分液漏斗に注ぎ入れて急冷
した。有機相を分離し、水性相を一度10%塩酸で抽出
し、水で抽出し、Na2SO4で乾燥した。溶媒の蒸発
により、1.51gの明褐色油(収率95%)を得た。
tlc(CHCl3)は単一スポットを示した。分析の
結果は次の通りであった。 【0044】 計算値: C 46.13、 H 6.02、 S 27.36 C9H14O3S2 実測値: C 45.92、 H 5.94、 S 27.15。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):2.0〜
1.5brs、4H;2.67brt、2H;2.97
s、3H;4.22t、2H;7.07〜6.80d、
2H:7.37〜7.13、1H。 【0045】参考例9 4−(3−チエニル)ブチルアイオダイドの合成 参考 例8で調製した上記のメタンスルホネート(1.5
1g、6.4×10− 3モル)を1.93gのNaIを
14mlのアセトンに溶かした溶液に加え、室温で1晩
反応させた。反応混合物を加熱して5時間還流させた。
沈殿したCH3SO3Naをろ別した。ろ液を水に注入
し、クロロホルムで抽出し、有機相をMgSO4で乾燥
した。溶剤を蒸発して明褐色油を得、これをクロマトグ
ラフィー精製(シリカゲル、クロロホルム中60%ヘキ
サン)し、1.34gの無色油(収率78%)を得た。
測定値は次の通りであった。 【0046】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):1.53〜2.20m、4H;2.64t、2
H;3.17t、2H;6.83〜7.10d、2H;
7.13〜7.37t、1H。 IR(KBr、νcm−l):2960s、2905
s、2840s、1760w、1565w、1535
w、1450s、1428s、1415s、1190
s、750s、695m、633m。 MS 266.0。 元素分析は次の通りであった。 計算値:C 36.10、H 4.17、I 47.68、S 12.05 C8H11IS 実測値:C 37.68、H 4.35、I 45.24、S 12.00。 【0047】参考例10 4−(3−チエニル)ブタンスルホン酸ナトリウムの合
成 1.271g(1×10−2モル)のNa2SO3の2
ml水溶液に、参考例9で調製した上記アイオダイド
1.34gを加えた。反応混合物を加熱して18時間還
流した。得られた混合物を蒸発乾固させ、次いでクロロ
ホルムで洗滌して未反応アイオダイドを除去し、アセト
ンで洗滌してヨウ化ナトリウムを除去した。残りの固形
分は所望のナトリウム塩が過剰の亜硫酸ナトリウムで汚
染された混合物であり、さらに精製することなく後続工
程で用いた。測定値は次の通りであった。 【0048】NMR(D2O、TMSプロパンスルホネ
ートに対するδ):1.53〜1.97m、4H;2.
47〜3.13m、4H;6.97〜7.20d、2
H;7.30〜7.50q、1H。 IR(KBr、νcm−1、Na2SO3ピーク差
引):2905w、1280m、1210s、1180
s、1242m、1210s、1180s、1130
s、1060s、970s、770s、690w、63
0s、605s。 【0049】参考例11 4−(3−チエニル)ブタンスルホニルクロライド 上記塩混合物(参考例10から)1.00gを10ml
の新たに蒸留したDMSに懸濁した撹拌液に、1.43
gの蒸留塩化チオニルを滴下した。混合物を3時間かき
混ぜた。氷水で急冷した液をエーテルで2回抽出し、次
いでその有機相をNa2SO4で乾燥して淡黄色油56
6mgを単離し、この油をクロマトグラフィー(シリカ
ゲル、及びクロロホルム使用)にかけた後にゆっくり晶
出させた(融点26〜27℃)。NMR等は次の通りで
あった。 【0050】NMR(CDCl3、TMSに対する
δ):1.45〜2.38m、4H;2.72t、2
H;3.65t、2H;6.78〜7.12d、2H;
7.18〜7.42、1H。 IR(ニートフィルム、νcm−1):3120w、2
920s、2870m、1465m、1370s、12
78w、1260w、1160s、1075w、935
w、850w、830m、776s、680m、625
w、585s、535s、510s。 元素分析は次の通りであった。 計算値:C 40.25、H 4.64、Cl 14.85、S 26.86 C8H11ClO2S2 実測値:C 40.23、H 4.69、Cl 14.94、S 26.68。 【0051】参考例12 4−(3−チエニル)ブタンスルホン酸メチル(別称:
チオフェン−3−(4−ブタンスルホン酸メチル))の
合成 参考 例11で調製した上記酸クロリド362mg(1.
5×10−3モル)を6mlの新たに蒸留(モレキュラ
ーシーブによる)したメタノールに溶解した撹拌溶液
に、392mgのN,N−ジイソプロピルエチルアミン
を室温で加えた。反応混合物を2時間かき混ぜ、次いで
希HCl水溶液を収容した分液漏斗に移し、クロロホル
ムで3回抽出した。有機相を合体させ、Na2SO4で
乾燥した後に、溶剤を蒸発させて明褐色油を得た。この
油をヘキサン40%のクロロホルムを溶離剤として用い
てシリカゲルによりクロマトグラフィで精製した。得ら
れた無色油(収率84%)は次の性質を有した。 【0052】元素分析値: 計算値: C 46.13、 H 6.02、 S 27.36 C9H14S2O3 実測値: C 45.97、 H 5.98、 S 27.28。 IR(ニートフィルム、νcm−1):3100w、2
970m、2860w、1460m、1410w、13
50s、1250w、1160s、982s、830
m、800m、770s、710w、690w、630
w、613w、570m。 UV−vis〔λ max、MeOH、nm(ε)〕:
220(6.6×103)。 NMR(CDCl3、TMSに対するδ):7.33〜
7.13(t、1H)、7.03〜6.77(d、2
H)、3.83(s、3H)、3.09(t、2H)、
2.67(t、2H)、2.2〜1.5(m、4H)。 【0053】参考例13 チオフェン−3−酢酸の重合 【化20】 エス・ホッタ等の「Synth.Metals」(既
述)に記載の電気化学的重合法に従がい、アセトニトリ
ルを溶剤とし、LiClO4を電解質として用いて、室
温において上式IVのチオフェン−3−酢酸を重合し
た。青黒色フィルムが生成した。これは、式Ia(Y1
=H、R1=−CH2−、Ht=S、X=CO2)の両
性イオンポリマーの形成を示している。このポリマーフ
ィルムを電気化学的にサイクルさせたところ、青黒色か
ら黄褐色に変色することを観察した。これはポリマーが
両性イオン形から式Iで示される中性形へ還元したこと
を示す。赤外スペクトルは提案した構造と一致した。 【0054】参考例14 ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸)ナト
リウム塩) チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸メチル)(式
V)を既述の方法で製造した。 【化21】 この単量体の重合は、重合温度を−27℃に保った点を
除いて参考例13と同じ方法によった。得られたポリマ
ー(「P3−ETSメチル」、VI式)をアセトン中の
ヨウ化ナトリウムで処理してスルホン酸官能基からメチ
ル基を除去し、ポリマーの対応したナトリウム塩すなわ
ちポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸)ナ
トリウム塩)(「P3−ETSNa」)(式VII)を
充分な収率(約98%)で得た。 【化22】 【化23】 上記のポリマーメチルエステル及びポリマーナトリウム
塩は赤外及び可視紫外線吸収スペクトル計及び元素分析
により特性を調べた(図1及び図2参照)。ナトリウム
塩は水に全ての比率で溶解することが分り、水性溶液か
らフィルム状に流延(キャスティング)成形し得ること
が分かった。 【0055】電気化学セルをガラス中に構成し、電気化
学ドーピング及び電荷蓄積を現場(In Situ)光
電気化学スペクトル計により立証した。セルはITO被
覆ガラス(アノードとして役立つ)上に上記ポリマーの
フィルムを形成したもの、白金対電極(カソード)、銀
/塩化銀基準電極、及びテトラブチルアンモニウムパー
クロレート電解質より構成された。図5は、順次に高電
開路電圧に荷電したセルについてとったP3−ETSN
aの一連の可視近赤外スペクトルを示している。π−π
*遷移が消尽し、それに伴って振動子強度の2つの特性
近赤外バンドへの移行するという点で、得られた結果は
導電性ポリマーに典型的なものである。図5の結果は可
逆電荷蓄積及びエレクトロクロミズムの両方を立証して
いる。 【0056】電気伝導度は、全接点を予め付着したガラ
ス基体上に、水から重合体フィルムをキャストしたもの
を用いた、標準の4プローブ技術により測定した。臭素
蒸気に露出すると、P3−ETSNaの電気伝導度は約
1S/cmに上昇した。 【0057】参考例15 ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン酸)ナト
リウム塩) チオフェン−3−(4−ブタンスルホン酸メチル)(式
VIII)を既述の方法で製造した。 【化24】 重合は参考例13、14に記載したと同一の条件及び方
法で行った。得られたポリマー(「P3−BTSメチ
ル」、式IXをアセトン中ヨウ化ナトリウムで処理した
ところ、充分な収率でポリ(チオフエン−3−(4−ブ
タンスルホン酸)ナトリウム塩)(「P3−BTSN
a」、式X)が得られた。 【化25】 【化26】 重合メチルエステル(式IX)及び対応するナトリウム
塩(式X)は分光測定(IR、UV可視)及び元素分析
により特性を調べた。ナトリウム塩は水に全ての割合で
溶解し、水溶液からのキャスティングによるフィルム形
成を可能にするものであった。 【0058】電気化学セルを参考例14に従って構成し
て、現場(In Situ)光電気化学分光測定を経て
電気化学的ドーピング及び電荷蓄積を立証した。図6〜
7はP3−BTSNa及びP3−BTSメチルの順次に
増大する開路電圧まで荷電したセルについてとった一連
の可視近赤外スペクトルを示す。参考例14と同様に、
π−π*遷移が消尽し、それに伴って振動子強度が2つ
の特性赤外バンドにシフトする点で、導電性ポリマーに
典型的なものであることが分った。参考例14と同様
に、図6〜7の結果は、可逆的電荷蓄積及びエレクトロ
クロミズムの両方を立証する。 【0059】参考例16 ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸))の
製造と分析 既述の方法によりチオフェン−3−(2−エタンスルホ
ン酸)のナトリウム塩重合体(式I)(Ht=S、Y1
=H、R1=−CH2CH2−、X=SO3、M1=N
a)を製造し、水に溶解し、酸性形の陽イオン交換樹脂
のイオン交換クロマトグラフ分離にかけ、ポリ(チオフ
ェン−3−(2−エタンスルホン酸))の水溶液を調製
した。暗赤褐色流出物の原子吸光分析により、水素がナ
トリウムで完全に置換されていることが分った。図8は
ポリマーフィルムに対して行ったサイクリックボルタン
メトリーの結果を示す(「P3−ETSH」/ITOガ
ラス作用電極、白金対電極、アセトニトリル中銀/塩化
銀基準電極、フッ化ホウ酸−トリフルオル酢酸電解
質)。同図は、P3−ETSHが、強酸性媒体中で銀/
塩化銀に対し+0.1Vと+1.2Vの間でサイクルし
たとき、電気化学的に強じんな重合体であることを示し
ている。図には間隔が密接した2本の酸化波が示されて
おり、第1のものはオレンジ色から緑色への変化に対応
している。重合体はサイクルでき、100mV/秒にお
いて安定性が認め得る程に変動しないで対応した色変化
が観測された。 【0060】電気化学セルをガラス中に構成し、現場
(In Situ)光電気化学分光測定により、電気化
学的ドーピング及び電荷蓄積を立証した。セルはITO
ガラス(アノード)上のポリマーフィルム、白金対電極
(カソード)、アセトニトリル中銀/塩化銀基準電極、
フッ化ホウ酸−トリフルオル酢酸電解質より成るもので
あった。図9は順次高い開路電圧に荷電したセルについ
て測定したP3−ETSHの可視近赤外スペクトルを示
す。この場合、ポリマーは強酸性電解液中で自然にドー
プすることが観測された。図9の結果は、可逆的な電荷
蓄積及びエレクトロクロミズムの両方を立証する。短時
間に自己ドーピングレベルを制御することは、平衡回路
電圧よりも低い電圧を印加することにより達成された。 【0061】参考例17 重合体複合体の調製 ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン酸))
(式I)(Ht=S、Y1=H、R1=−CH2CH2
−、X=SO3、M1=H、「P3−ETSH」)を参
考例16により製造し、これを次のように複合体の製造
に用いた。上記化合物をポリビニルアルコール水溶液と
混合し、中性ポリマーをキャストし乾燥してフィルムと
した。自立性の濃いオレンジ色のフィルム(青黒色両性
イオン性ポリマーとは違って電荷的に中性)はすぐれた
機械特性(柔軟で、平滑で、可撓性)を有し、補償によ
り化学ドーピング及び脱ドーピングすることができた。
この導電性ポリマー複合体の製造方法は、P3−ETS
HまたはP3−BTSHに関連して任意の水溶性ポリマ
ーの使用に広く応用しうる。 【0062】参考例18 2,5−ジエトキシカルボニル−1,4−シクロヘキサ
ンジオン及びp−フェニレンジアミンのポリマーの製造 新しく蒸留したブタノール380ml中に8.51g
(33.21ミリモル)の2,5−ジエトキシカルボニ
ル−1,4−シクロヘキサンジオンを懸濁させ、これに
ブタノール20mlに3.59gのp−フェニレンジア
ミンを溶解したものを添加し、次いで40mlの氷酢酸
を加えた。得られた混合物を加熱して36時間還流さ
せ、次いで12時間酸素に露出して還流させ、熱ろ過
し、固形分をエーテルで洗滌し、ソックスレー抽出器中
で次の溶剤により抽出した。クロロホルム(6日間)、
クロルベンゼン(5日間)、及びエーテル(4日間)。
この処理により、黒ずんだ固形分8.42gが得られ
た。元素分析及びIRは次の通りであった。 【0063】 計算値: C 65.84、 H 6.14、 N 8.53 C13H18N2O4 実測値: C 65.55、 H 6.21、 N 8.71。 IR(KBr、νcm−1):3350w、3240
w、2980m、2900w、1650s、1600
s、1510s、1440m、1400w、1220
s、1090w、1065s、820w、770m、6
00w、495w。 【0064】実施例1 ポリアニリンジカルボン酸 上記ポリマー(ジエステル体)をDMF中に懸濁し、水
酸化ナトリウム50%(重量)水溶液で処理した。反応
混合物を厳密な無酸素条件下で100℃に48時間加熱
した。混合物を冷却し、それを氷/HCl混合物中に投
入し、ろ過した。この生成物の赤外吸収(IR)スペク
トルは次の固有吸収ピークを示した。3100〜290
0br、1600s、1500s、1210s。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸メチル))の赤外スペクトルである。 【図2】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の赤外スペクトルである。 【図3】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸メチル))の赤外スペクトルである。 【図4】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の赤外スペクトルである。 【図5】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の一連の可視近赤外スペクトルを示
す。 【図6】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の一連の可視近赤外スペクトルを示
す。 【図7】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸メチル))の一連の可視近赤外スペクトルを示す。 【図8】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸))のフィルムで行なったサイクリックボルタンメト
リーの結果を示す。 【図9】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸))の一連の可視近赤外スペクトルを示す。
酸メチル))の赤外スペクトルである。 【図2】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の赤外スペクトルである。 【図3】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸メチル))の赤外スペクトルである。 【図4】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の赤外スペクトルである。 【図5】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の一連の可視近赤外スペクトルを示
す。 【図6】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸)ナトリウム塩)の一連の可視近赤外スペクトルを示
す。 【図7】ポリ(チオフェン−3−(4−ブタンスルホン
酸メチル))の一連の可視近赤外スペクトルを示す。 【図8】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸))のフィルムで行なったサイクリックボルタンメト
リーの結果を示す。 【図9】ポリ(チオフェン−3−(2−エタンスルホン
酸))の一連の可視近赤外スペクトルを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−39916(JP,A)
特表 昭60−501262(JP,A)
特表 平1−500835(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
C08G 73/00
C08L 79/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.下記の構造(IIb)の両性イオン形構造単位をポ
リマー主鎖中、0.01〜100モル%含む自己ドープ
型導電性ポリマー水溶液: 【化1】 (式中、Y2、Y3及びY4は独立に水素及び 【化2】 から成る群より選ばれ、R2は存在しないかあるいは炭
素数1〜10の線状又は枝分れアルキレン又はエーテル
結合基を有するアルキレンであり、Xは 【化3】 又は 【化4】 である)。 2.下記の構造(II): 【化5】 (式中、Y2、Y3及びY4は独立に水素及び−R2−
X−M2から成る群より選ばれ、R2は存在しないかあ
るいは炭素数1〜10の線状又は枝分れアルキレン又は
エーテル結合基を有するアルキレンであり、Xは 【化6】 又は 【化7】 であり、M2はH、Li、Na及びKからなる群より選
ばれる)を有するポリマーを化学的または電気化学的に
酸化する工程を含む下記の自己ドープ型導電性ポリマー
水溶液の製造方法:下 記の構造(IIb)の両性イオン形構造単位をポリマ
ー主鎖中、0.01〜100モル%含む自己ドープ型導
電性ポリマー水溶液: 【化8】 (式中、Y2、Y3、Y4、R2及びXは前に規定した
のと同じ意味を有する)。
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