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JP2948402B2 - 低濃度二酸化硫黄の回収方法 - Google Patents

低濃度二酸化硫黄の回収方法

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JP2948402B2
JP2948402B2 JP4035075A JP3507592A JP2948402B2 JP 2948402 B2 JP2948402 B2 JP 2948402B2 JP 4035075 A JP4035075 A JP 4035075A JP 3507592 A JP3507592 A JP 3507592A JP 2948402 B2 JP2948402 B2 JP 2948402B2
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JP
Japan
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gas
adsorption
adsorption tower
concentration
stage
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JP4035075A
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順 泉
敬 森本
博之 蔦谷
公一 荒木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/48Sulfur dioxide; Sulfurous acid
    • C01B17/50Preparation of sulfur dioxide
    • C01B17/60Isolation of sulfur dioxide from gases

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学工業の基礎物質で
あるSO2 を圧力スィング吸着法(以下、PSA法とい
う)で回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の2塔式の圧力スィング
吸着法(以下、PSA−I法という)によりSO2 を濃
縮する装置のフローシートである。吸着塔36にはSO
2 吸着剤35が充填され、吸着工程にある吸着塔36a
のバルブ34a及び37aを開放する。SO2 含有ガス
31は、ブロア32で1atmから3atmに昇圧さ
れ、流路33、バルブ34aを経て吸着塔36aに導入
され、SO2 を吸着して難吸着性成分ガスをバルブ37
a、流路38を介して系外に流出する。(吸着工程) SO2 の吸着帯が塔の出口付近まで移動して吸着工程を
終了した吸着塔36bは、バルブ39bを開放して真空
ポンプ40により塔内を所定の減圧にし、次いでバルブ
42bを開放することにより、上記吸着工程で流路38
から流出する難吸着性成分ガスの一部を、減圧弁41、
バルブ42bを介して吸着塔36bに導入して向流パー
ジを行い、吸着剤35からSO2 を脱着して回収する。
(減圧向流パージ工程)
【0003】減圧向流パージ工程で回収されるガスのS
2 濃度C2 は、吸着されるSO2量をGSO2 、吸着塔
に残留する難吸着性成分ガス量をGCOADS 、向流パージ
ガス量をGpとすると、次式で表される。 C2 =GSO2 /(GSO2 +GCOADS +Gp) ・・・ 又、Gpの必要量は、Skarstrom則によると、
次式で表される。 Gp=α(Pd/Pa)Go(但し、α≧1.2) ・・・ 又、吸着されるSO2 量GSO2 と吸着塔に残留する難吸
着性成分ガス量GCOAD S との比率を選択性βとすると、
次式で表される。 β=GSO2 /GCOADS ・・・ そして、原料ガス中のSO2 濃度をC0 とすると、回収
ガス中のSO2 濃度C 2 は、上記〜式より次式とし
て求めることができる。 C2 =1/〔1+(1/β)+(αPd/C0 Pa)〕 ・・・ この式から明らかなように、SO2 は、選択性β、吸着
圧力Paが大きいほど、又、再生圧力Pdが小さいほ
ど、高い濃縮率で回収される。
【0004】図12の方法(PSA−I法)において、
SO2 吸着剤として重合リン酸含有活性アルミナを使用
するときには、C0 を5vol%とし、β=10、Pa
=1.05atm、Pd=0.05atmとすると、C
2 は44vol%程度である。この方法はSO2 の回収
率を100%近くに設定すると、処理に適した原料ガス
のSO2 濃度は40vol%以下の比較的低濃度ガスで
ある。
【0005】原料ガスのSO2 濃度が40vol%を越
える高濃度ガスの処理に適した方法としては、図13に
示す4塔式の圧力スィング吸着法(以下、PSA−II法
という)がある。4つの吸着塔56には活性アルミナ等
のSO2 吸着剤55が充填されており、吸着工程にある
吸着塔56aは、バルブ54aとバルブ57aを開放し
て、高濃度のSO2 を含有する原料ガス51は、ブロア
52で1atmから3atmに圧縮され、流路53、バ
ルブ54aを介して吸着塔56aに供給され、SO2
吸着して難吸着性成分ガスをバルブ57a、流路58を
介して系外に放出する。SO2 吸着帯が塔の後方まで移
動した状態で吸着工程を終了する。
【0006】吸着工程を終了した吸着塔56bは、バル
ブ60b、バルブ62bを開放し、次の減圧回収工程で
回収した高濃度のSO2 含有ガスを製品ホルダ66から
流路59、バルブ60bを介して吸着塔56bに導入
し、塔内に残留する難吸着性成分を並流パージし、バル
ブ62b、流路63から系外に放出される。並流パージ
工程終了後の吸着塔56cは、バルブ64cを開放して
真空ポンプ65により塔内を0.01〜0.3atmに
減圧し、吸着剤55からSO2 を脱着し、高濃度のSO
2 含有ガスを製品ホルダ66に貯蔵する。そして、その
一部を製品ガスとして流路67から採取する。減圧回収
工程で吸着剤55の再生を終えた吸着塔56dは、最大
の真空度に達しており、バルブ69dを開放することに
より、原料ガス51を流路68、バルブ69dを介して
吸着塔56dに導入し、大気圧に戻す。
【0007】ここで、真空ポンプで回収されるガス量を
Go、並流パージ工程に使用されるガス量をGpとする
と、パージ率R(%)は次のように定義される。 R=(Gp/Go)×100 仮に、原料ガスのSO2 濃度を55vol%とし、パー
ジ率を55%、65%、80%の3つの場合を想定する
と、製品ガスの硫化水素濃度は95vol%、99vo
l%、99.9vol%に達する。このように、PSA
−II法は、製品濃度が最大99.9vol%に達する極
めて濃縮率の高い方法である。しかし、回収率は40〜
70%に止まり、入口ガスのSO2 濃度が40vol%
を下回ると、Skarstrom形の向流パージを行わ
ないためにPSA性能を維持することができなくなる。
上記のPSA−I法とPSA−II法を比較評価すると表
1のようになる。
【0008】
【表1】
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】上記のPSA−I法
は、低濃度域で非常に高い回収率が得られるが、製品濃
度が低く、また高濃度側で実施する場合は脱着ガス量が
多くなり、最高真空度に到達するのに時間を要し、か
つ、この操作で脱着が十分になされるため向流パージの
効果を挙げることができない。他方、PSA−II法は、
高濃度域で非常に高い製品濃度を得ることができるが、
回収率が低く、また低濃度側で実施する場合は向流パー
ジを採用していないために再生率が低く、多大な吸着剤
を必要とする。そして、並流パージに必要とする製品ガ
ス量を用意できなくなる。このように、PSA−I法や
PSA−II法を採用しても、40vol%以下の低濃度
のSO2 含有ガスから90vol%以上の高濃度ガスを
高い回収率で得ることは困難であった。そこで、本発明
は、上記欠点を解消し、40vol%以下の低濃度のS
2 含有ガスを原料として90vol%以上の高濃度ガ
スを高い回収率で得ることのできるPSA法を使用した
SO2 の回収方法を提供しようとするものである。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明は、SO2 吸着
剤を充填した吸着塔を2段に使用して、40vol%以
下の低濃度SO2 含有ガスからSO2 を回収する方法に
おいて、第1段吸着塔では(1)上記ガスを相対的に低
温、高圧で供給してSO2 を吸着させ、随伴する難吸着
性ガスを塔の後方部より回収する吸着工程と、(2)吸
着工程終了後の吸着塔前方部から減圧し、次いで上記難
吸着性ガスの一部を向流に導入してSO2濃度を40v
ol%以上に減容濃縮して回収する工程とを、交互に切
り換えて連続的にSO2 を回収し、次いで、第2段吸着
塔では(3)上記減容濃縮されたSO2 含有ガスを相対
的に低温、高圧で供給してSO2 を吸着させ、随伴する
難吸着性ガスを塔の後方部より回収する吸着工程と、
(4)吸着工程終了後の第2段吸着塔の前方部から高度
に濃縮されたSO2 含有ガスを並流に流過して塔内に残
留する難吸着性ガスを塔外に放出する並流パージ工程
と、(5)並流パージ工程終了後の第2段吸着塔の前方
部から減圧して高度に濃縮されたSO2 含有ガスを回収
する減圧回収工程と、(6)減圧回収工程終了後の吸着
塔に向流にガスを流して復圧する工程とを、交互に切り
換えて連続的に高濃度のSO2 ガスを回収するととも
に、第2段吸着塔の上記(4)の並流パージ工程から流
過するガスを上記(3)の吸着工程、及び又は、上記
(6)の向流復圧工程に戻すことを特徴とする圧力スィ
ング吸着法によるSO2 の回収方法である。なお、上記
方法において、第2段吸着塔の上記(3)の吸着工程か
ら流過するガスは、第1段吸着塔の上記(1)の吸着工
程に戻して、大気汚染をもたらさない程度までSO2
度を低下させることにより、大気への直接放出を容易に
することが好ましい。
【0011】
【作用】本発明は、上記のPSA−I法とPSA−II法
を2段階に有機的に組み合わせることにより、40vo
l%以下の低濃度SO2 含有ガスから高い回収率で高濃
度SO2 ガスを回収することを可能にしたものである。
即ち、第2段目のPSA−II法の並流パージ工程から流
過するガスを第2段目の吸着工程又は向流復圧工程に戻
すことにより、従来のPSA−II法の欠点である低回収
率を改善し、第2段目のPSA−II法の吸着工程から流
過するガスを第1段目の吸着工程に戻すことにより、回
収率の一層の向上と、系外に放出するガス中のSO2
度を一層低下させて大気中への廃棄を可能にしたもので
ある。
【0012】
【実施例】図1に記載のPSA装置を用いて、SO2
vol%、窒素95vol%からなる原料ガスからSO
2 を99vol%まで濃縮した。第1段の2つの吸着塔
6には、それぞれ500kgのSO2 吸着剤5を充填
し、吸着工程にある吸着塔6aのバルブ4a及び7aを
開放し、上記原料ガス1をブロア2で1〜5atmに圧
縮し、流路3、バルブ4aを経て吸着塔6aに導入して
SO2 を吸着し、バルブ7a、流路8を経て難吸着性の
窒素ガスを回収した。そして、SO2 吸着帯が吸着塔6
aの後方部に移動した段階で吸着工程を終了した。
【0013】吸着工程を終了した吸着塔6bは、バルブ
9b、バルブ12bを開放して真空ポンプ10に連通
し、5〜230Torrまで減圧する間に、吸着工程で
回収した窒素ガスの一部を流路8、減圧弁11、バルブ
12bを介して吸着塔6bに導入し、向流パージして吸
着剤5からSO2 を脱着させ、バルブ9b、真空ポンプ
10、流路13から回収した。回収ガス中のSO2 濃度
は40vol%以上になるように設定した。向流パージ
工程を終了した吸着塔6bは、バルブ4bのみを開放し
て原料ガスを導入し、大気圧に戻した。
【0014】第2段の4つの吸着塔16には、それぞれ
250kgのSO2 吸着剤5を充填し、第1段の減圧向
流パージ工程で回収されたガスを流路13からブロア1
4に導いて1〜15atmに圧縮する。吸着工程にある
吸着塔16aのバルブ15a及び17aを開放し、上記
回収ガスをバルブ15aを経て吸着塔16aに導入して
SO2 を吸着し、バルブ17a、流路18を経て難吸着
性の窒素ガスを回収した。この回収ガスは、第1段の吸
着工程から流過するガスと比べてSO2 濃度が高いた
め、大気中にそのまま放出することができない。そこ
で、この回収ガスは流路18を経てブロア2の直前に戻
して第1段の吸着工程にある吸着塔6aに導入すること
により、SO2 を吸着分離してSO2 濃度を極めて低い
状態にして窒素ガスを流路8から回収し、第1段の向流
パージに使用する分を除いて大気中に放出した。
【0015】SO2 吸着帯が吸着塔の後方部に移動し、
吸着工程を終了した吸着塔16bは、バルブ20b及び
バルブ21bを開放することにより並流パージ工程に移
行し、製品ホルダ27から高度に濃縮されたSO2 を流
路19、バルブ20bを経て吸着塔16bに並流に流過
することにより、塔内に滞留する窒素ガスをパージして
バルブ21b、流路22を経て塔外に放出される。この
放出ガスはSO2 濃度が相当に高いので、ブロア14の
直前に戻して第2段の吸着工程にある吸着塔16aに導
入してSO2 を回収した。
【0016】並流パージ工程を終了した吸着塔16c
は、バルブ25cを開放することにより減圧回収工程に
移行し、真空ポンプ26で再生圧力の高真空まで吸引し
て吸着剤5に吸着されているSO2 を脱着して回収し、
製品ホルダ27に貯蔵した。貯蔵されたSO2 の一部
は、流路28から系外に製品として取り出すとともに、
一部は上記の並流パージ工程の吸着塔16cに戻してパ
ージ用に使用した。
【0017】減圧回収工程を終了した吸着塔16dは、
バルブ24dを開放することにより向流復圧工程に移行
し、並流パージ工程の吸着塔16bから放出されたガス
の一部を流路22、流量制御バルブ23を介して吸着塔
16dに導入して復圧し、次の吸着工程に備えた。この
間の第1段の吸着塔のシーケンスは図2のとおりであ
り、第2段の吸着塔のシーケンスは図3のとおりであっ
た。なお、各ステップの所要時間の単位は秒である。
【0018】最適な吸着剤を選定するために、表2に記
載のSO2 吸着剤を用い、SO2 濃度5vol%、窒素
95%のガスを原料とし、第1段の吸着塔の吸着圧力を
1.05atm、吸着温度を40℃、再生圧力を0.0
5atm、パージ率αを120%、サイクルタイム5
分、吸着工程の出口ガス中のSO2 濃度を150ppm
として第1段の吸着操作を行い、回収ガスのSO2 濃度
(vol%)と1Tonの吸着剤に換算した原料ガスの
処理能力(Nm3 /Ton)を表2に記載した。
【0019】
【表2】
【0020】第1段の吸着塔について、上記の条件のう
ち吸着温度を変化させて第1段の回収ガス中のSO2
度(vol%)を測定し、吸着温度とSO2 濃度の関係
を図4に示した。活性アルミナは0〜500℃という広
い吸着温度範囲で高いSO2 濃度が得られたが、シリカ
ライトは0〜150℃と比較的低温域においてのみ適用
可能であることが分かる。
【0021】第1段の吸着塔について、上記の条件のう
ち第1段の入口ガス中のSO2 濃度を変化させるとき
の、第1段の回収ガス中のSO2 濃度を測定して対比し
たのが図5である。SO2 濃度が4vol%の入口ガス
を使用するときに、第1段の回収ガス中のSO2 濃度は
40vol%に達し、40vol%の入口ガスを使用す
るときには、第1段の回収ガス中のSO2 濃度は88v
ol%に達した。
【0022】第1段の吸着塔について、上記の条件のう
ち第1段の再生圧力を変化させ、第1段の回収ガス中の
SO2 濃度を測定して対比したのが図6である。真空到
達圧力が高真空になるほど、パージガス量を低減するこ
とができ、理論的には1Torr以下でのパージも考え
られるが、真空ポンプの効率、バルブのリークを考慮す
ると、10Torr程度が下限である。
【0023】第1段の吸着塔について、上記の条件のう
ち第1段の吸着圧力を変化させ、第1段の回収ガス中の
SO2 濃度を測定して対比したのが図7である。吸着圧
力の上昇に伴い、パージガス量を低減させ、回収濃度を
向上させることができるが、SO2 の分圧が0.8at
mを越えると吸着量が飽和傾向に向かうため3atmが
上限である。省エネルギーを計るためには、吸着塔圧損
を見合う吸着圧力1.05〜1.1atm程度で操作す
るのが好ましい。
【0024】第2段の吸着塔について、吸着圧力を1.
2atm、再生圧力を0.2atm、第2段入口のSO
2 濃度を55vol%、吸着温度を40℃とし、上記と
同様に第2段の吸着分離を行うと、パージ率と第2段の
回収ガスのSO2 濃度との関係は図8のとおりであり、
活性アルミナ、シリカライトともに、パージ率55%、
65%、80%で、第2段の回収ガスのSO2 濃度は9
5vol%、99vol%、99.9vol%と達し
た。
【0025】第2段の吸着塔について、上記の条件のう
ちパージ率を65%に固定し、第2段入口のSO2 濃度
を変化させ、第2段の回収ガスのSO2 濃度を測定した
ところ、図9のとおりであり、第2段入口のSO2 濃度
が40vol%を越えると、第2段の回収ガスのSO2
濃度も90vol%を越えることが分かる。
【0026】第2段の吸着塔について、上記の条件のう
ちパージ率を65%に固定し、第2段入口のSO2 濃度
を55vol%にし、再生圧力を変化させ、第2段の回
収ガスのSO2 濃度を測定したところ、図10のとおり
であり、再生圧力が高真空になるほど、第2段の回収ガ
スのSO2 濃度は上昇するが、0.05atm以下では
濃度上昇は鈍化し、また、真空ポンプの容量も大きくな
るので経済的でない。
【0027】第2段の吸着塔について、上記の条件のう
ちパージ率を65%に固定し、第2段入口のSO2 濃度
を55vol%にし、吸着圧力を変化させ、第2段の回
収ガスのSO2 濃度を測定したところ、図11のとおり
であり、吸着圧力が高くなるほど、第2段の回収ガスの
SO2 濃度は上昇するが、3atmを越えると鈍化し、
また、ブロアの消費電力からも経済的でない。
【0028】(実施例1)以上の傾向を把握した上で下
記の操作条件でSO2 の回収を行い、第2段吸着塔の回
収ガスのSO2 濃度とSO2 の回収率を比較した。な
お、ケースIでは、第2段吸着塔の吸着工程からの流出
ガスは、第1段吸着塔のブロアの前段に戻して原料ガス
とともに吸着工程に導入し、第2段の並流パージ工程の
流出ガスは、第2段吸着塔の減圧回収工程を終了した吸
着塔に向流で供給して復圧した。ケースIIでは、第2段
吸着塔の吸着工程からの流出ガス、及び、第2段の並流
パージ工程の流出ガスは、直接系外に放出した。
【0029】第1段吸着塔 吸着剤 活性アルミナ 吸着圧力 1.05atm 再生圧力 0.03atm 向流パージ率 120% 吸着温度 40℃ 入口ガスのSO2 濃度 5vol% 出口ガスのSO2 濃度 100ppm 回収ガスのSO2 濃度 55vol% 第2段吸着塔 吸着剤 活性アルミナ 吸着圧力 1.2atm 再生圧力 0.2atm 並流パージ率 65% 吸着温度 40℃ 入口ガスのSO2 濃度 55vol% 出口ガスのSO2 濃度 5vol% 回収ガスのSO2 濃度 99vol%(ケースI、
ケースIIともに) 総合的なSO2 の回収率は、ケースIが95%であるの
に対し、ケースIIは60%であり、ケースIが極めて有
効であることが分かる。
【0030】(実施例2)実施例1の条件でSO2 の回
収を行い、ケースIでは、第2段吸着塔の吸着工程から
の流出ガスを、第1段吸着塔のブロアの前段に戻して原
料ガスとともに吸着工程に導入し、第2段吸着塔の並流
パージ工程からの流出ガスを、第2段吸着塔のブロアの
前段に戻して第2段の吸着工程に導入した。ケースIIで
は、第2段吸着塔の吸着工程からの流出ガス、及び、第
2段の並流パージ工程の流出ガスは、直接系外に放出し
た。第2段吸着塔の回収ガスのSO2 濃度は、ケースI
で98vol%であり、ケースIIでは99vol%であ
るが、総合的なSO2 の回収率は、ケースIが95%で
あるのに対し、ケースIIは60%であり、ケースIが極
めて有効であることが分かる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、吸着塔を2段で使用し、第2
段吸着塔の吸着工程の流出ガスを第1段の吸着工程に戻
したり、第2段吸着塔の並流パージ工程の流出ガスを第
2段吸着塔の向流復圧工程か、吸着工程に流すことによ
り、従来の向流パージ法と並流パージ法の利点を兼ね備
えた、高濃度のSO2 を高い回収率で回収することを可
能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPSA法を実施するための装置のフロ
ーシートである。
【図2】実施例における第1段吸着塔のシーケンスを図
示したものである。
【図3】実施例における第2段吸着塔のシーケンスを図
示したものである。
【図4】実施例において、吸着温度と、第1段吸着塔の
回収ガスのSO2 濃度との関係を示したグラフである。
【図5】実施例において、第1段吸着塔の入口ガスのS
2 濃度と、第1段吸着塔の回収ガスのSO2 濃度との
関係を示したグラフである。
【図6】実施例において、第1段吸着塔の再生圧力と、
第1段吸着塔の回収ガスのSO 2 濃度との関係を示した
グラフである。
【図7】実施例において、第1段吸着塔の吸着圧力と、
第1段吸着塔の回収ガスのSO 2 濃度との関係を示した
グラフである。
【図8】実施例において、第2段吸着塔のパージ率と、
第2段吸着塔の回収ガスのSO 2 濃度との関係を示した
グラフである。
【図9】実施例において、第2段吸着塔の入口ガスの硫
化水素濃度と、第2段吸着塔の回収ガスのSO2 濃度と
の関係を示したグラフである。
【図10】実施例において、第2段吸着塔の再生圧力
と、第2段吸着塔の回収ガスのSO 2 濃度との関係を示
したグラフである。
【図11】実施例において、第2段吸着塔の吸着圧力
と、第2段吸着塔の回収ガスのSO 2 濃度との関係を示
したグラフである。
【図12】従来の向流パージ法を実施するための装置の
フローシートである。
【図13】従来の並流パージ法を実施するための装置の
フローシートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 公一 長崎県長崎市飽の浦1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (56)参考文献 特開 平3−21316(JP,A) 特開 昭58−172205(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 17/56 B01D 53/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SO2 吸着剤を充填した吸着塔を2段に
    使用して、40vol%以下の低濃度SO2 含有ガスか
    らSO2 を回収する方法において、第1段吸着塔では
    (1)上記ガスを相対的に低温、高圧で供給してSO2
    を吸着させ、随伴する難吸着性ガスを塔の後方部より回
    収する吸着工程と、(2)吸着工程終了後の吸着塔前方
    部から減圧し、次いで上記難吸着性ガスの一部を向流に
    導入してSO2 濃度を40vol%以上に減容濃縮して
    回収する工程とを、交互に切り換えて連続的にSO2
    回収し、次いで、第2段吸着塔では(3)上記減容濃縮
    されたSO2 含有ガスを相対的に低温、高圧で供給して
    SO2 を吸着させ、随伴する難吸着性ガスを塔の後方部
    より回収する吸着工程と、(4)吸着工程終了後の第2
    の吸着塔の前方部から高度に濃縮されたSO2 含有ガス
    を並流に流過して塔内に残留する難吸着性ガスを塔外に
    放出する並流パージ工程と、(5)並流パージ工程終了
    後の第2段吸着塔の前方部から減圧して高度に濃縮され
    たSO2 含有ガスを回収する減圧回収工程と、(6)減
    圧回収工程終了後の吸着塔に向流にガスを流して復圧す
    る工程とを、交互に切り換えて連続的に高濃度のSO2
    を回収するとともに、第2段吸着塔の上記(4)の並流
    パージ工程から流過するガスを上記(3)の吸着工程、
    及び又は、上記(6)の向流復圧工程に戻すことを特徴
    とする圧力スィング吸着法によるSO2 の回収方法。
  2. 【請求項2】 第2段吸着塔の上記(3)の吸着工程か
    ら流過するガスを、第1段吸着塔の上記(1)の吸着工
    程に戻すことを特徴とする請求項1記載のSO2 の回収
    方法。
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