JP2941022B2 - Co▲下2▼とh▲下2▼からの液状炭化水素の製造法 - Google Patents
Co▲下2▼とh▲下2▼からの液状炭化水素の製造法Info
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- JP2941022B2 JP2941022B2 JP2240453A JP24045390A JP2941022B2 JP 2941022 B2 JP2941022 B2 JP 2941022B2 JP 2240453 A JP2240453 A JP 2240453A JP 24045390 A JP24045390 A JP 24045390A JP 2941022 B2 JP2941022 B2 JP 2941022B2
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、CO2およびH2から液体燃料として使用可能
な液状炭化水素を一挙に得る工業的な方法に関するもの
である。
な液状炭化水素を一挙に得る工業的な方法に関するもの
である。
従来の技術 近年、CO2の蓄積による地球の温暖化が深刻な環境問
題となっており、CO2の排出量の削減が急務となってい
る。もしCO2を液体燃料等の有用成分に変換し再資源化
することができれば、地球温暖化の問題および石油資源
の節減が一挙に達成できることになる。
題となっており、CO2の排出量の削減が急務となってい
る。もしCO2を液体燃料等の有用成分に変換し再資源化
することができれば、地球温暖化の問題および石油資源
の節減が一挙に達成できることになる。
〈CO2の接触水素化によるメタノールの合成〉 CO2の触媒水素化によりメタノールを得ることについ
ては種々の提案がなされており、そのためのメタノール
合成触媒の研究も進行している。この目的の触媒として
は、次に列挙するような酸化物系触媒、金属触媒、合金
触媒があげられる。
ては種々の提案がなされており、そのためのメタノール
合成触媒の研究も進行している。この目的の触媒として
は、次に列挙するような酸化物系触媒、金属触媒、合金
触媒があげられる。
酸化物系触媒 ZnO、 ZrO2、 Cu/ZnO、 Cu/oxide、 Cr2O3/ZnO、 Cu/ZnO/oxide、 Cu/Zno/Al2O3、 ZnO/oxide 金属触媒 Pd、PtまたはReを次の如き担体、すなわち、Al2O3、T
hO2、SiO2、La2O3、Nb2O5、MgO、Sm2O3,TiO2、ZrO2、Nd
2O3、Y2O3、In2O3などに担持させたもの 合金触媒 Al−Cu−Znラネー合金、レアアース−Cu合金、Nd−Cu
など 〈メタノールからの液状炭化水素の合成〉 メタノールからの炭化水素の合成触媒については、特
開昭53−58499号公報に、 M2/nO:Al2O3:(8〜50)SiO2 (Mは原子価nのカチオン)の組成を有し、特定のX線
粉末回折パターンおよび特定のn−ヘキサン吸着能を有
する結晶性アルミノシリケートゼオライト触媒を用いた
報告がある。
hO2、SiO2、La2O3、Nb2O5、MgO、Sm2O3,TiO2、ZrO2、Nd
2O3、Y2O3、In2O3などに担持させたもの 合金触媒 Al−Cu−Znラネー合金、レアアース−Cu合金、Nd−Cu
など 〈メタノールからの液状炭化水素の合成〉 メタノールからの炭化水素の合成触媒については、特
開昭53−58499号公報に、 M2/nO:Al2O3:(8〜50)SiO2 (Mは原子価nのカチオン)の組成を有し、特定のX線
粉末回折パターンおよび特定のn−ヘキサン吸着能を有
する結晶性アルミノシリケートゼオライト触媒を用いた
報告がある。
また本発明者らは、次に示すような一連の出願を行っ
ている。
ている。
・特開昭57−63135号公報 結晶性アルミノシリケートゼオライト触媒、すなわ
ち、 M2/nO:Al2O3:(8〜70)SiO2 (Mは原子価nのカチオン)の組成を有し、特定のX線
粉末回析パターンおよび特定の結晶形態を有する触媒を
使用。
ち、 M2/nO:Al2O3:(8〜70)SiO2 (Mは原子価nのカチオン)の組成を有し、特定のX線
粉末回析パターンおよび特定の結晶形態を有する触媒を
使用。
・特開昭57−144038号公報 結晶性アルミノシリケートゼオライト触媒、すなわ
ち、組成がモル比で、 SiO2/Al2O3=8〜70、 OH-/SiO2=0.2〜1.6、 H2O/SiO2=10〜30、 M/SiO2=0.2〜1.7、 R/SiO2=0.0086〜0.20、 R/M+R=0.0005〜0.40、 K2O/M2O=0.05〜0.3 (式中、Rはテトラアルキルアンモニウムカチオンであ
って、アルキル基はメチルまたはエチル、Mは原子価n
のカチオンであってアルカリ金属イオン)である混合物
に、金属または金属酸化物を担持した骨材または結晶成
長核を添加して結晶化した触媒を使用。
ち、組成がモル比で、 SiO2/Al2O3=8〜70、 OH-/SiO2=0.2〜1.6、 H2O/SiO2=10〜30、 M/SiO2=0.2〜1.7、 R/SiO2=0.0086〜0.20、 R/M+R=0.0005〜0.40、 K2O/M2O=0.05〜0.3 (式中、Rはテトラアルキルアンモニウムカチオンであ
って、アルキル基はメチルまたはエチル、Mは原子価n
のカチオンであってアルカリ金属イオン)である混合物
に、金属または金属酸化物を担持した骨材または結晶成
長核を添加して結晶化した触媒を使用。
・特開昭59−62348号公報 アミン修飾高シリカゼオライト触媒、すなわち、Si/A
lのモル比100〜3200の高シリカゼオライトを、触媒細孔
には入りにくい分子の大きさを持つ有機アミン蒸気で処
理した触媒を使用。
lのモル比100〜3200の高シリカゼオライトを、触媒細孔
には入りにくい分子の大きさを持つ有機アミン蒸気で処
理した触媒を使用。
・特開昭59−62349号公報 高シリカゼオライト触媒、すなわち、Al塩、含窒素有
機カチオンおよび無機酸を含む水溶液からなるA液、ケ
イ酸塩水溶液からなるB液、イオン調整剤水溶液からな
るC液を用い、特定の方法により触媒を製造。
機カチオンおよび無機酸を含む水溶液からなるA液、ケ
イ酸塩水溶液からなるB液、イオン調整剤水溶液からな
るC液を用い、特定の方法により触媒を製造。
・特開昭59−136386号公報 高シリカゼオライト触媒、すなわち、組成がモル比
で、 Si/Al=15以上、 OH-/SiO2=0.3〜1.0、 H2O/SiO2=30〜100、 R/R+M=0.05〜0.15、 NaCl/H2O=0.01〜0.06 (式中、Rは第4級アルキルアンモニウムカチオン、M
はNaまたはKイオン)で表わされる高シリカゼオライト
触媒にメタノールを接触反応させるに際し、C数2〜4
のオレフィンまたは反応過程においてオレフィンを生成
しやすいアルコールまたはアルコール前駆物質を少量併
用。
で、 Si/Al=15以上、 OH-/SiO2=0.3〜1.0、 H2O/SiO2=30〜100、 R/R+M=0.05〜0.15、 NaCl/H2O=0.01〜0.06 (式中、Rは第4級アルキルアンモニウムカチオン、M
はNaまたはKイオン)で表わされる高シリカゼオライト
触媒にメタノールを接触反応させるに際し、C数2〜4
のオレフィンまたは反応過程においてオレフィンを生成
しやすいアルコールまたはアルコール前駆物質を少量併
用。
・特開昭60−12135号公報 メタロシリケート触媒、すなわち、高シリカゼオライ
ト触媒において、Alの代りにGa、Ti、Zr、Ge、La、Mn、
Cr、ScまたはVを用いた触媒を使用。
ト触媒において、Alの代りにGa、Ti、Zr、Ge、La、Mn、
Cr、ScまたはVを用いた触媒を使用。
そのほか、本発明者らの発表にかかるJournal of Cat
alyst,98,491−501(1986)には、H型の鉄−シリケー
ト触媒を用いてメタノールから炭化水素を得る方法が示
されている。
alyst,98,491−501(1986)には、H型の鉄−シリケー
ト触媒を用いてメタノールから炭化水素を得る方法が示
されている。
発明が解決しようとする課題 CO2の接触水素化によるメタノール合成については上
記のように種々の検討がなされており、メタノールから
の炭化水素の合成についても上記のように種々の検討が
なされている。
記のように種々の検討がなされており、メタノールから
の炭化水素の合成についても上記のように種々の検討が
なされている。
しかしながら、CO2の接触水素化により得た反応物を
そのまま炭化水素の合成のための原料として用いること
については、未だ不成功の段階にある。というのは、第
1段のCO2の接触水素化反応後の導出ガスには未反応物
(殊にH2)が大量に含まれているので、第2段の炭化水
素合成反応に際し水素化が優先し、目的とする反応が円
滑に進まないからである。
そのまま炭化水素の合成のための原料として用いること
については、未だ不成功の段階にある。というのは、第
1段のCO2の接触水素化反応後の導出ガスには未反応物
(殊にH2)が大量に含まれているので、第2段の炭化水
素合成反応に際し水素化が優先し、目的とする反応が円
滑に進まないからである。
なお、上に述べたメタノールからの液状炭化水素の合
成触媒のうち特開昭53−58499号公報に開示の結晶性ア
ルミノシリケートゼオライト触媒は、メタノールを出発
物質として用いてもC1〜C4の炭化水素しか得られない。
成触媒のうち特開昭53−58499号公報に開示の結晶性ア
ルミノシリケートゼオライト触媒は、メタノールを出発
物質として用いてもC1〜C4の炭化水素しか得られない。
特開昭57−63135号公報や特開昭57−144038号公報に
開示の結晶性アルミノシリケートゼオライト触媒は、メ
タノールを出発物質として用いても、事実上C1〜C4の炭
化水素までにしか変換せず、C5以上の液状炭化水素の選
択率は5〜9%程度と小さい。
開示の結晶性アルミノシリケートゼオライト触媒は、メ
タノールを出発物質として用いても、事実上C1〜C4の炭
化水素までにしか変換せず、C5以上の液状炭化水素の選
択率は5〜9%程度と小さい。
特開昭59−62348号公報に開示のアミン修飾高シリカ
ゼオライト触媒、特開昭59−62349号公報や特開昭59−1
36386号公報に開示の高シリカゼオライトを用いた場合
は、相当量のC5以上の脂肪族および芳香族炭化水素が得
られ、特開昭60−12135号公報に開示のメタロシリケー
ト触媒を用いた場合も同様に相当量のC5以上の脂肪族お
よび芳香族炭化水素が得られる。しかしながら本発明者
らの検討によれば、これらの触媒を用いても、出発原料
中にメタノール以外に多量のH2が含まれていると水素化
が優先して起こり、オレフィン選択率や液状炭化水素選
択率が著減する。
ゼオライト触媒、特開昭59−62349号公報や特開昭59−1
36386号公報に開示の高シリカゼオライトを用いた場合
は、相当量のC5以上の脂肪族および芳香族炭化水素が得
られ、特開昭60−12135号公報に開示のメタロシリケー
ト触媒を用いた場合も同様に相当量のC5以上の脂肪族お
よび芳香族炭化水素が得られる。しかしながら本発明者
らの検討によれば、これらの触媒を用いても、出発原料
中にメタノール以外に多量のH2が含まれていると水素化
が優先して起こり、オレフィン選択率や液状炭化水素選
択率が著減する。
Journal of Catalyst,98,491−501(1986)に記載の
方法は、H型の鉄−シリケート触媒を用いてメタノール
から炭化水素を得るものであるが、H2を多量に含むメタ
ノールにも適用できるかどうかについては何ら開示がな
い。
方法は、H型の鉄−シリケート触媒を用いてメタノール
から炭化水素を得るものであるが、H2を多量に含むメタ
ノールにも適用できるかどうかについては何ら開示がな
い。
本発明は、このような背景において、CO2およびH2か
ら液体燃料として使用可能な液状炭化水素を一挙に得る
工業的な方法を提供することを目的になされたものであ
る。
ら液体燃料として使用可能な液状炭化水素を一挙に得る
工業的な方法を提供することを目的になされたものであ
る。
課題を解決するための手段 本発明のCO2とH2からの液状炭化水素の製造法は、 CO2およびH2の混合比がモル比で2:8〜7:3の範囲にあ
るCO2およびH2を主成分とする混合ガスを第1反応器に
供給し、還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒と
の接触によりメタノールに富むガスに変換する第1工
程、 該第1工程からの導出ガスを引き続き第2反応器に供
給し、H型のFe−シリケート触媒との接触により液状炭
化水素に富む成分に変換する第2工程 からなること、および、 前記第1工程における還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3
−Al2O3系触媒の還元処理前の組成が CuO 15〜35重量%、 ZnO 20〜50重量%、 Cr2O3 0.6〜 5重量%、 Al2O3 25〜40重量% であり、かつその還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3
系触媒が、Cu、Zn、CrおよびAlの水溶性塩の水溶液を静
置状態でNH3ガスと接触させてゲル化した後、乾燥、焼
成し、さらに使用の前にH2で還元処理したものであるこ
と を特徴とするものである。
るCO2およびH2を主成分とする混合ガスを第1反応器に
供給し、還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒と
の接触によりメタノールに富むガスに変換する第1工
程、 該第1工程からの導出ガスを引き続き第2反応器に供
給し、H型のFe−シリケート触媒との接触により液状炭
化水素に富む成分に変換する第2工程 からなること、および、 前記第1工程における還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3
−Al2O3系触媒の還元処理前の組成が CuO 15〜35重量%、 ZnO 20〜50重量%、 Cr2O3 0.6〜 5重量%、 Al2O3 25〜40重量% であり、かつその還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3
系触媒が、Cu、Zn、CrおよびAlの水溶性塩の水溶液を静
置状態でNH3ガスと接触させてゲル化した後、乾燥、焼
成し、さらに使用の前にH2で還元処理したものであるこ
と を特徴とするものである。
以下本発明を詳細に説明する。
原料ガス 原料ガスとしては、CO2およびH2を主成分とする混合
ガスが用いられる。
ガスが用いられる。
このうちCO2は、発電所や製鉄所から排出される燃焼
ガス、天然ガス、石油精製ガス、アンモニア合成副生ガ
ス、コークス炉ガスなどから、膜分離法、圧力スイング
分離法、吸収分離法等の手段により分離取得することが
できる。
ガス、天然ガス、石油精製ガス、アンモニア合成副生ガ
ス、コークス炉ガスなどから、膜分離法、圧力スイング
分離法、吸収分離法等の手段により分離取得することが
できる。
H2は、水の電気分解により得られるH2、工場内の他の
プロセスあるいは他工場から供給されるH2などを用いる
ことができる。
プロセスあるいは他工場から供給されるH2などを用いる
ことができる。
CO2とH2の混合比は、理論的にはモル比で1:3に設定す
るが、2:8〜7:3の範囲であれば許容される。COを含む場
合はCO2の割合を適度に調整後、原料ガスとして供給す
ればよい。
るが、2:8〜7:3の範囲であれば許容される。COを含む場
合はCO2の割合を適度に調整後、原料ガスとして供給す
ればよい。
なお原料ガスは、本発明の趣旨を損なわない限りにお
いて、CO2とH2以外の成分、たとえばN2、CO、H2O、炭化
水素、アルコールなどを含んでいても差し支えない。た
だし、触媒毒となるおそれのある含イオウ化合物や窒素
酸化物、反応速度を遅延するおそれのあるO2は、許容限
度以下にまで除去しておくことが望ましい。
いて、CO2とH2以外の成分、たとえばN2、CO、H2O、炭化
水素、アルコールなどを含んでいても差し支えない。た
だし、触媒毒となるおそれのある含イオウ化合物や窒素
酸化物、反応速度を遅延するおそれのあるO2は、許容限
度以下にまで除去しておくことが望ましい。
第1工程 第1工程は、CO2およびH2の混合比がモル比で2:8〜7:
3の範囲にあるCO2およびH2を主成分とする混合ガスを第
1反応器に供給し、還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2
O3系触媒との接触によりメタノールに富むガスに変換す
る工程である。
3の範囲にあるCO2およびH2を主成分とする混合ガスを第
1反応器に供給し、還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2
O3系触媒との接触によりメタノールに富むガスに変換す
る工程である。
この第1工程で使用される触媒、つまり還元処理した
CuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒としては、次の方法で調
製したものを用いる。
CuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒としては、次の方法で調
製したものを用いる。
すなわち、まず、Cu、Zn、CrおよびAlの水溶性塩(た
とえば硝酸塩)を水に溶解して水溶液を調製する。塩の
添加順序は任意である。塩の濃度はできるだけ高濃度に
することが望ましい。
とえば硝酸塩)を水に溶解して水溶液を調製する。塩の
添加順序は任意である。塩の濃度はできるだけ高濃度に
することが望ましい。
次に、この水溶液を静置状態でNH3ガスと接触させて
ゲル化させる。水溶液の温度は室温ないし70℃程度とす
るのが通常であり、殊に50〜60℃前後とすることが望ま
しい。NH3ガスとの触媒は、NH3ガスを用いる方法、NH3
水からNH3ガスを揮散させる方法などが採用される。い
ずれの場合にも、水溶液自体は実質的に撹拌せず、水溶
液表面からNH3ガスを吸収させるようにすることが好ま
しい。ゲル化時の圧力は常圧で行うが、多少加圧しても
差し支えない。
ゲル化させる。水溶液の温度は室温ないし70℃程度とす
るのが通常であり、殊に50〜60℃前後とすることが望ま
しい。NH3ガスとの触媒は、NH3ガスを用いる方法、NH3
水からNH3ガスを揮散させる方法などが採用される。い
ずれの場合にも、水溶液自体は実質的に撹拌せず、水溶
液表面からNH3ガスを吸収させるようにすることが好ま
しい。ゲル化時の圧力は常圧で行うが、多少加圧しても
差し支えない。
ゲル化後は、乾燥を行った後、高温で(たとえば300
〜500℃程度で)焼成し、必要に応じ打錠、破砕、篩分
け等を行う。
〜500℃程度で)焼成し、必要に応じ打錠、破砕、篩分
け等を行う。
その後、さらに使用の前にH2(通常はN2などの不活性
ガスで稀釈したH2を使用)で還元処理を行う。
ガスで稀釈したH2を使用)で還元処理を行う。
上に述べた方法は、同じ材料を用いて通常の共沈法に
より得られた触媒に比し、活性が著しく高い。
より得られた触媒に比し、活性が著しく高い。
上記還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒の還
元処理前の組成は、各成分の合計量を100重量%とする
とき、 CuO 15〜35重量%、 ZnO 20〜50重量%、 Cr2O3 0.6〜 5重量%、 Al2O3 25〜40重量% に設定され、このような組成において最適のCO2転化率
およびメタノール選択率が得られる。
元処理前の組成は、各成分の合計量を100重量%とする
とき、 CuO 15〜35重量%、 ZnO 20〜50重量%、 Cr2O3 0.6〜 5重量%、 Al2O3 25〜40重量% に設定され、このような組成において最適のCO2転化率
およびメタノール選択率が得られる。
上記の触媒は、さらにPdを添加して修飾することがで
きる。Pdによる修飾は、CO2転化率の向上およびメタノ
ール選択率の向上に貢献する。Pdの添加は、たとえばCu
O−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒のAl2O3成分を減じてお
き、その減じた分のAl2O3(通常はγ−アルミナを使用
する)に通常の含浸法によりPdの水溶性塩を含浸させて
から乾燥し、これを加熱分解後水素還元して、CuO−ZnO
−Cr2O3−Al2O3系触媒に物理的に混合すればよい。Pdの
添加量は、触媒全体の0.5〜8重量%程度、殊に1〜7
重量%を占めるようにするのが適当であり、その割合が
余りに少ないときはPd添加効果が充分には得られず、一
方その割合が余りに多いときは、Pdのシンタリングなど
を伴って効果が減少するおそれがあり、なおかつ触媒コ
ストが極端に高くなり、実用性を損なうようになる。な
お、Pdに代えてRhやRuを用いることも可能であるが、Rh
の場合は反応抑制作用があってCO2転化率が減少し、Ru
はCO2転化率を顕著に向上させるものの、メタノール選
択率が著減してメタンが生成してしまう傾向があるの
で、Pdに比しては実用性が劣る。
きる。Pdによる修飾は、CO2転化率の向上およびメタノ
ール選択率の向上に貢献する。Pdの添加は、たとえばCu
O−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒のAl2O3成分を減じてお
き、その減じた分のAl2O3(通常はγ−アルミナを使用
する)に通常の含浸法によりPdの水溶性塩を含浸させて
から乾燥し、これを加熱分解後水素還元して、CuO−ZnO
−Cr2O3−Al2O3系触媒に物理的に混合すればよい。Pdの
添加量は、触媒全体の0.5〜8重量%程度、殊に1〜7
重量%を占めるようにするのが適当であり、その割合が
余りに少ないときはPd添加効果が充分には得られず、一
方その割合が余りに多いときは、Pdのシンタリングなど
を伴って効果が減少するおそれがあり、なおかつ触媒コ
ストが極端に高くなり、実用性を損なうようになる。な
お、Pdに代えてRhやRuを用いることも可能であるが、Rh
の場合は反応抑制作用があってCO2転化率が減少し、Ru
はCO2転化率を顕著に向上させるものの、メタノール選
択率が著減してメタンが生成してしまう傾向があるの
で、Pdに比しては実用性が劣る。
CuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒(Pdを添加したものを
含む)の還元処理は、H2をN2などの不活性ガスで稀釈し
て用い、温度200〜600℃程度にて数分ないし数時間(た
とえば10分〜5時間)処理することによりなされる。
含む)の還元処理は、H2をN2などの不活性ガスで稀釈し
て用い、温度200〜600℃程度にて数分ないし数時間(た
とえば10分〜5時間)処理することによりなされる。
第1反応器内部には、上記の触媒が固定床または流動
床として充填される。なお上記の還元処理は、CuO−ZnO
−Cr2O3−Al2O3系触媒を反応器に充填してから行っても
よい。この反応器は、加熱可能に構成される。
床として充填される。なお上記の還元処理は、CuO−ZnO
−Cr2O3−Al2O3系触媒を反応器に充填してから行っても
よい。この反応器は、加熱可能に構成される。
第1工程における反応圧力は20〜120気圧程度、殊に3
0〜100気圧程度、反応温度は150〜300℃、殊に200〜280
℃程度が適当である。圧力が余りに低いときはCO2転化
率、メタノール選択率が低下し、圧力が余りに高くなる
と装置コスト、エネルギーコストの点で不利となる。温
度が余りに低いときはCO2転化率、メタノール選択率が
低下し、温度が余りに高いときは優先的にメタン化反応
が生ずる上、エネルギー的に不利となる。
0〜100気圧程度、反応温度は150〜300℃、殊に200〜280
℃程度が適当である。圧力が余りに低いときはCO2転化
率、メタノール選択率が低下し、圧力が余りに高くなる
と装置コスト、エネルギーコストの点で不利となる。温
度が余りに低いときはCO2転化率、メタノール選択率が
低下し、温度が余りに高いときは優先的にメタン化反応
が生ずる上、エネルギー的に不利となる。
第1工程を経た導出物は、その一部を第1反応器の前
にリサイクルすることもできる。
にリサイクルすることもできる。
第2工程 第2工程は、第1工程からの導出ガスを引き続き第2
反応器に供給し、H型のFe−シリケート触媒との接触に
より液状炭化水素に富む成分に変換する工程である。
反応器に供給し、H型のFe−シリケート触媒との接触に
より液状炭化水素に富む成分に変換する工程である。
ここでH型のFe−シリケート触媒とは、国際ゼオライ
ト学会の構造コードが、MFI型の結晶構造を持つゼオラ
イトの一種であって、Si元素の一部がFeに同形置換した Hn[FenSi(96-n)O192] (ここで0.2<n<4) のゼオライトであり、弱い酸性質を有しているものであ
る。
ト学会の構造コードが、MFI型の結晶構造を持つゼオラ
イトの一種であって、Si元素の一部がFeに同形置換した Hn[FenSi(96-n)O192] (ここで0.2<n<4) のゼオライトであり、弱い酸性質を有しているものであ
る。
この第2工程で使用される触媒、つまりH型のFe−シ
リケート触媒は、水溶性Fe塩、含窒素有機カチオンおよ
び無機酸を含有する水溶液G1とケイ酸塩水溶液G2とをイ
オン調整剤水溶液G3に添加して激しく撹拌し、生成した
沈澱ゲルを分離して擂潰し、ついでこれを不活性ガス雰
囲気下で水熱合成し、得られた結晶を洗浄後、乾燥し、
さらに高温で焼成した後、硝酸アンモニウム水溶液を用
いてイオン交換反応させ、洗浄、乾燥を行ってから、さ
らに空気中で焼成することにより得られる。ここで含窒
素有機カチオンとしては、テトラプロピルアンモニウム
ブロマイド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどが用いら
れ、無機酸としては硫酸などが用いられ、イオン調整剤
としては塩化ナトリウムなどが用いられる。
リケート触媒は、水溶性Fe塩、含窒素有機カチオンおよ
び無機酸を含有する水溶液G1とケイ酸塩水溶液G2とをイ
オン調整剤水溶液G3に添加して激しく撹拌し、生成した
沈澱ゲルを分離して擂潰し、ついでこれを不活性ガス雰
囲気下で水熱合成し、得られた結晶を洗浄後、乾燥し、
さらに高温で焼成した後、硝酸アンモニウム水溶液を用
いてイオン交換反応させ、洗浄、乾燥を行ってから、さ
らに空気中で焼成することにより得られる。ここで含窒
素有機カチオンとしては、テトラプロピルアンモニウム
ブロマイド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどが用いら
れ、無機酸としては硫酸などが用いられ、イオン調整剤
としては塩化ナトリウムなどが用いられる。
Fe含量の大きいH型のFe−シリケート触媒を得るとき
は、水溶性Fe塩の水溶液にSiO2含量の多いケイ素塩水溶
液とアンモニア水を添加混合し、生成した沈澱ゲルにつ
き上記と同様の操作を施せばよい。
は、水溶性Fe塩の水溶液にSiO2含量の多いケイ素塩水溶
液とアンモニア水を添加混合し、生成した沈澱ゲルにつ
き上記と同様の操作を施せばよい。
第2反応器内部には、上記の触媒が固定床または流動
床として充填される。この反応器は加熱可能に構成され
る。
床として充填される。この反応器は加熱可能に構成され
る。
第2工程における反応圧力は通常常圧に設定するが、
もし必要なら加圧または減圧下に行ってもよい。反応温
度は250〜400℃、殊に270〜350℃程度が適当である。温
度が余りに低いときは転化率が低くなり、温度が余りに
高いときはエネルギー的に不利となる上、液状炭化水素
選択率が低下するようになる。
もし必要なら加圧または減圧下に行ってもよい。反応温
度は250〜400℃、殊に270〜350℃程度が適当である。温
度が余りに低いときは転化率が低くなり、温度が余りに
高いときはエネルギー的に不利となる上、液状炭化水素
選択率が低下するようになる。
第2工程の反応に際しては、第2反応器の前に、低級
オレフィン、第2反応器からの導出物の一部、環状オレ
フィンまたは易オレフィン生成性アルコールを追加供給
することができ、これにより液状炭化水素の選択率が向
上する。
オレフィン、第2反応器からの導出物の一部、環状オレ
フィンまたは易オレフィン生成性アルコールを追加供給
することができ、これにより液状炭化水素の選択率が向
上する。
ここで低級オレフィンとしては、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレンなどがあげられる。第2反
応器からの導出物には低級オレフィンも含まれるので、
この低級オレフィンが利用されることになる。環状オレ
フィンとしては、シクロヘキセンなどがあげられる。易
オレフィン生成性アルコールとしては、エタノール、イ
ソプロパノール、アリルアルコール、シクロヘキサノー
ルなどがあげられ、これらのアルコールは触媒表面でオ
レフィンに変換されることになる。
ン、ブチレン、イソブチレンなどがあげられる。第2反
応器からの導出物には低級オレフィンも含まれるので、
この低級オレフィンが利用されることになる。環状オレ
フィンとしては、シクロヘキセンなどがあげられる。易
オレフィン生成性アルコールとしては、エタノール、イ
ソプロパノール、アリルアルコール、シクロヘキサノー
ルなどがあげられ、これらのアルコールは触媒表面でオ
レフィンに変換されることになる。
作用 第1工程においては、主として CO2+3H2→CH3OH+H2O の反応が起こるが、生成物には種々の副反応物(CO、メ
タン等の炭化水素、C2〜C4のアルコール、ジメチルエー
テル等、殊にCOとCH4)や多量の未反応物が混在する。
タン等の炭化水素、C2〜C4のアルコール、ジメチルエー
テル等、殊にCOとCH4)や多量の未反応物が混在する。
第1工程における触媒としてPdを添加したものを用い
ると、同じ圧力であればCO2転化率およびメタノール選
択率が向上する。
ると、同じ圧力であればCO2転化率およびメタノール選
択率が向上する。
第2工程においては、メタノールからC2〜C6の飽和ま
たは不飽和の脂肪族炭化水素が合成され、芳香族成分も
生成する。H型のFe−シリケート触媒は適度に弱い酸性
を有するため、未反応のH2が大過剰あるにもかかわらず
中間体は水素化を受けがたい。第2工程の前に低級オレ
フィン、第2反応器からの導出物の一部、環状オレフィ
ンまたは易オレフィン生成性アルコールを追加添加した
ときも、オレフィンの水素化は促進されず、むしろ自己
触媒的にオリゴメリゼーションが促進されるものと考え
られる。
たは不飽和の脂肪族炭化水素が合成され、芳香族成分も
生成する。H型のFe−シリケート触媒は適度に弱い酸性
を有するため、未反応のH2が大過剰あるにもかかわらず
中間体は水素化を受けがたい。第2工程の前に低級オレ
フィン、第2反応器からの導出物の一部、環状オレフィ
ンまたは易オレフィン生成性アルコールを追加添加した
ときも、オレフィンの水素化は促進されず、むしろ自己
触媒的にオリゴメリゼーションが促進されるものと考え
られる。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
実施例1 第1工程用の触媒の製造 第1工程用の触媒を次のようにして製造した。
Cu(NO3)2・3H2O、Zn(NO3)2・6H2O、Cr(NO3)
3・9H2O、Al(NO3)3・9H2Oおよび水をそれぞれ3.82
g、7.57g、0.29g、11.83g、50.0g宛秤量し、これらの塩
を水に溶解して73.5gの高濃度水溶液を調製した。各成
分の百分率は次の通りとなる。
3・9H2O、Al(NO3)3・9H2Oおよび水をそれぞれ3.82
g、7.57g、0.29g、11.83g、50.0g宛秤量し、これらの塩
を水に溶解して73.5gの高濃度水溶液を調製した。各成
分の百分率は次の通りとなる。
Cu(NO3)2・3H2O 5.2重量% Zn(NO3)2・6H2O 10.3重量% Cr(NO3)3・9H2O 0.4重量% Al(NO3)3・9H2O 16.1重量% 水 68.9重量% 合計 100 重量% この水溶液73.5gをトレイに入れて温度60℃の恒温槽
内に静置し、さらにこの恒温槽内に28重量%濃度のアン
モニア水150mlを入れたトレイを置き、15分間放置し
た。これにより、揮散したNH3ガスが水溶液に吸収さ
れ、水溶液がゲル化した。
内に静置し、さらにこの恒温槽内に28重量%濃度のアン
モニア水150mlを入れたトレイを置き、15分間放置し
た。これにより、揮散したNH3ガスが水溶液に吸収さ
れ、水溶液がゲル化した。
得られたゲルを温度120℃で一夜乾燥した後、空気雰
囲気下に、室温から150℃まで30分かけて昇温し、引き
続き150℃から350℃まで2時間かけて昇温し、さらに35
0℃で3時間焼成した。
囲気下に、室温から150℃まで30分かけて昇温し、引き
続き150℃から350℃まで2時間かけて昇温し、さらに35
0℃で3時間焼成した。
焼成物を放冷後、打錠成型してから破砕し、篩分けに
より10〜24メッシュの部分を取得した。
より10〜24メッシュの部分を取得した。
これにより、 CuO 25.0重量% ZnO 41.5重量% Cr2O3 1.2重量% Al2O3 32.3重量% の組成を有するCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒が得られ
た。
た。
ついでこの触媒をステンレス鋼製の管に充填し、N2で
稀釈した1容量%濃度のH2ガスを流速100ml/minにて通
し、室温〜500℃で1時間、さらに500℃で30分間還元処
理した。
稀釈した1容量%濃度のH2ガスを流速100ml/minにて通
し、室温〜500℃で1時間、さらに500℃で30分間還元処
理した。
第2工程用の触媒の製造 第2工程用の触媒を次のようにして製造した。
FeCl3・6H2O 0.22g、H2SO4 3.38ml、テトラプロピル
アンモニウムブロマイド5.75g、NaCl 11.95gおよび水60
mlよりなる水溶液G1と、水ガラス69g、水45mlよりなる
水溶液G2とを、NaCl40.6g、H2SO4 1.55ml、テトラプロ
ピルアンモニウムブロマイド2.16g、NaOH 2.4gおよび水
208mlよりなる水溶液に添加し、pHを9〜11に保ちなが
ら室温にて激しく撹拌した。生成した沈澱ゲルを遠心分
離により分離し、1時間擂潰した。
アンモニウムブロマイド5.75g、NaCl 11.95gおよび水60
mlよりなる水溶液G1と、水ガラス69g、水45mlよりなる
水溶液G2とを、NaCl40.6g、H2SO4 1.55ml、テトラプロ
ピルアンモニウムブロマイド2.16g、NaOH 2.4gおよび水
208mlよりなる水溶液に添加し、pHを9〜11に保ちなが
ら室温にて激しく撹拌した。生成した沈澱ゲルを遠心分
離により分離し、1時間擂潰した。
別途、水60ml、FeCl3・6H2O 0.23g、H2SO4 3.38ml、
テトラプロピルアンモニウムブロマイド7.53gよりなる
水溶液と、水45ml、水ガラス6.0gよりなる水溶液とを、
水104ml、NaCl26.3gよりなる水溶液に添加して混合水溶
液を調製すると共に、その水溶液の上澄み液を取得し
た。
テトラプロピルアンモニウムブロマイド7.53gよりなる
水溶液と、水45ml、水ガラス6.0gよりなる水溶液とを、
水104ml、NaCl26.3gよりなる水溶液に添加して混合水溶
液を調製すると共に、その水溶液の上澄み液を取得し
た。
上記の擂潰物と上記の上澄み液とを混合してオートク
レーブに入れ、オートクレーブ内の雰囲気をN2ガスで3k
g/cm2Gに置換した。室温から160℃にまで1.5℃/minの速
度で昇温し、さらに12℃/minの速度で210℃まで昇温し
た。得られた結晶をClイオンが検出されなくなるまで蒸
留水で洗浄後、120℃で3時間乾燥し、さらに空気流中
で540℃にて3.5時間焼成した。これを1Mの硝酸アンモニ
ウム水溶液を用いて2回イオン交換反応させ、蒸留水で
洗浄後、100℃で一夜乾燥を行ってから、さらに空気中
で540℃にて3.5時間焼成した。これにより、H型のFe−
シリケート触媒が得られた。
レーブに入れ、オートクレーブ内の雰囲気をN2ガスで3k
g/cm2Gに置換した。室温から160℃にまで1.5℃/minの速
度で昇温し、さらに12℃/minの速度で210℃まで昇温し
た。得られた結晶をClイオンが検出されなくなるまで蒸
留水で洗浄後、120℃で3時間乾燥し、さらに空気流中
で540℃にて3.5時間焼成した。これを1Mの硝酸アンモニ
ウム水溶液を用いて2回イオン交換反応させ、蒸留水で
洗浄後、100℃で一夜乾燥を行ってから、さらに空気中
で540℃にて3.5時間焼成した。これにより、H型のFe−
シリケート触媒が得られた。
反 応 内径10mmのステンレス鋼製の第1反応器に上記の還元
処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒1.8mlを充填し
た。
処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒1.8mlを充填し
た。
また、内径10mmのステンレス鋼製の第2反応器に上記
のH型のFe−シリケート触媒3.6mlを充填した。
のH型のFe−シリケート触媒3.6mlを充填した。
第1反応器と第2反応器とを直列につなぎ、それぞれ
オーブン中にセットした。また、CO225容量%、H275容
量%の混合ガスを充填したボンベ、ストップバルブ、減
圧弁、ニードル弁、流量計、圧力計、熱電対、温度記録
計、ガスサンプラー、ヒーター等を付設した。また分析
のために、インテグラーを備えたガスクロマトグラフを
設置した。
オーブン中にセットした。また、CO225容量%、H275容
量%の混合ガスを充填したボンベ、ストップバルブ、減
圧弁、ニードル弁、流量計、圧力計、熱電対、温度記録
計、ガスサンプラー、ヒーター等を付設した。また分析
のために、インテグラーを備えたガスクロマトグラフを
設置した。
ボンベから混合ガスを第1反応器に供給すると共に、
下記の条件で反応を行った。第1反応器からの導出ガス
は、分析のためのサンプリング量を除き、全量第2反応
器に送った。
下記の条件で反応を行った。第1反応器からの導出ガス
は、分析のためのサンプリング量を除き、全量第2反応
器に送った。
第1反応器 圧力 80気圧、 温度 250℃、 空間速度 4700hr-1 第2反応器 圧力 1気圧、 温度 300℃、 空間速度 1680hr-1 第1反応器からの導出ガスをサンプリングして分析し
たところ、CO2転化率は32.1%であった。メタノール選
択率は24.9%(77.6Cwt%)、CO選択率は7.2%(22.4Cw
t%)であり、メタンは痕跡量しか生成しなかった。
たところ、CO2転化率は32.1%であった。メタノール選
択率は24.9%(77.6Cwt%)、CO選択率は7.2%(22.4Cw
t%)であり、メタンは痕跡量しか生成しなかった。
また、第2反応器からの導出物中の炭化水素の分析結
果は次の通りであった。メタノール転化率は32.1%、炭
化水素選択率は1パスの場合で77.6%であった。
果は次の通りであった。メタノール転化率は32.1%、炭
化水素選択率は1パスの場合で77.6%であった。
C1成分 0.4% C2成分(飽和) 0.0% C2成分(不飽和) 8.1% C3成分(飽和) 3.1% C3成分(不飽和) 17.3% C4成分(飽和) 9.8% C4成分(不飽和) 15.8% C5成分 14.5% C6以上成分(脂肪族) 28.2% 芳香族成分 2.8% C5成分、C6以上成分(脂肪族)および芳香族成分の合
計量、つまりガソリン成分は45.5%であった。
計量、つまりガソリン成分は45.5%であった。
実施例2 第2反応器の前部からプロピレンを第1反応器からの
導出ガス中のメタノールに対し47.2Cwt倍量(含有炭素
含量換算)添加したほかは実施例1を繰り返した。
導出ガス中のメタノールに対し47.2Cwt倍量(含有炭素
含量換算)添加したほかは実施例1を繰り返した。
このときの第2反応器からの導出物中の炭化水素の分
析結果は次の通りであった。
析結果は次の通りであった。
C1成分 0.0% C2成分(飽和) 0.0% C2成分(不飽和) 1.6% C3成分(飽和) 3.2% C3成分(不飽和) 5.5% C4成分(飽和) 10.6% C4成分(不飽和) 17.7% C5成分 25.4% C6以上成分(脂肪族) 33.0% 芳香族成分 3.0% C5成分、C6以上成分(脂肪族)および芳香族成分の合
計量、つまりガソリン成分は61.4%であった。
計量、つまりガソリン成分は61.4%であった。
実施例3 第1反応器における圧力を50気圧としたほかは、他の
条件については実施例1と同一にして実施例1の反応を
繰り返した。
条件については実施例1と同一にして実施例1の反応を
繰り返した。
第1反応器からの導出ガスをサンプリングして分析し
たところ、CO2転化率は20.5%であった。メタノール選
択率は10.5%(51.2Cwt%)、CO選択率は10.0%(48.8C
wt%)であり、メタンは痕跡量であった。
たところ、CO2転化率は20.5%であった。メタノール選
択率は10.5%(51.2Cwt%)、CO選択率は10.0%(48.8C
wt%)であり、メタンは痕跡量であった。
実施例4 実施例1の第1工程用の触媒の構造にあたり、Al塩を
2/3に減じてCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒を作成し
た。すなわち、下記の試薬を所定量秤量して水溶液を調
製し、以下実施例1と同様にして、ゲル化、乾燥、焼
成、打錠成型、粉砕、篩分けを行った。
2/3に減じてCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒を作成し
た。すなわち、下記の試薬を所定量秤量して水溶液を調
製し、以下実施例1と同様にして、ゲル化、乾燥、焼
成、打錠成型、粉砕、篩分けを行った。
Cu(NO3)2・3H2O 3.82g Zn(NO3)2・6H2O 7.57g Cr(NO3)3・9H2O 0.29g Al(NO3)3・9H2O 7.89g 水 65.0 g 合計 84.6 g Al2O3成分の残りの1/3については、γ−Al2O3に通常
の含浸法によりPdを担持させた。すなわち、Pd(NO3)3
0.69gを水1.0gに溶解して水溶液を調製し、これをγ−
Al2O3 0.55gに含浸させてから乾燥し、さらに加熱分解
後、水素還元した。
の含浸法によりPdを担持させた。すなわち、Pd(NO3)3
0.69gを水1.0gに溶解して水溶液を調製し、これをγ−
Al2O3 0.55gに含浸させてから乾燥し、さらに加熱分解
後、水素還元した。
これを上記のCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触媒と機械的
に混合した。Pdの担持量は、触媒全体の6.0重量%とな
るようにした。
に混合した。Pdの担持量は、触媒全体の6.0重量%とな
るようにした。
これにより、 CuO 23.7重量% ZnO 38.9重量% Cr2O3 1.1重量% Al2O3 30.3重量% Pd 6.0重量% の組成を有するCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3−Pd系触媒が得
られた。
られた。
このようにして得た触媒を、使用に先立ち実施例1の
場合と同様にして還元処理した。
場合と同様にして還元処理した。
第1反応器における圧力を50気圧としたほかは、他の
条件については実施例1と同一にして実施例1の反応を
繰り返した。
条件については実施例1と同一にして実施例1の反応を
繰り返した。
第1反応器からの導出ガスをサンプリングして分析し
たところ、CO2転化率は30.3%であった。メタノール選
択率は18.9%(62.4Cwt%)、CO選択率は11.4%(37.6C
wt%)であり、メタンは検出されなかった。
たところ、CO2転化率は30.3%であった。メタノール選
択率は18.9%(62.4Cwt%)、CO選択率は11.4%(37.6C
wt%)であり、メタンは検出されなかった。
また、第2反応器からの導出物中の炭化水素の分析結
果は次の通りであった。メタノール転化率は33.0%、炭
化水素選択率は1パスの場合で80.0%であった。
果は次の通りであった。メタノール転化率は33.0%、炭
化水素選択率は1パスの場合で80.0%であった。
C1成分 0.4% C2成分(飽和) 0.0% C2成分(不飽和) 8.0% C3成分(飽和) 3.2% C3成分(不飽和) 18.3% C4成分(飽和) 8.8% C4成分(不飽和) 15.9% C5成分 14.4% C6以上成分(脂肪族) 28.3% 芳香族成分 2.7% C5成分、C6以上成分(脂肪族)および芳香族成分の合
計量、つまりガソリン成分は45.4%であった。
計量、つまりガソリン成分は45.4%であった。
発明の効果 本発明によれば、第1工程におけるCO2転化率および
メタノール選択率が大きく、また第2工程においては第
1工程からの導出物中に未反応のH2が大過剰あるにもか
かわらず水素化を受けがたい。そのため、CO2およびH2
から液状燃料として使用可能な液状炭化水素を工業的に
一挙に得ることができる。
メタノール選択率が大きく、また第2工程においては第
1工程からの導出物中に未反応のH2が大過剰あるにもか
かわらず水素化を受けがたい。そのため、CO2およびH2
から液状燃料として使用可能な液状炭化水素を工業的に
一挙に得ることができる。
従って本発明により、地球の温暖化の原因とされてい
るCO2の大気中への排出量を削減でき、しかも石油資源
の節減が達成できる。
るCO2の大気中への排出量を削減でき、しかも石油資源
の節減が達成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 31/04 C07C 31/04 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭55−60588(JP,A) 特開 昭60−94931(JP,A) 特開 昭58−41713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10G 2/00 B01J 23/86,23/89 C07C 1/20,29/154,31/04
Claims (3)
- 【請求項1】CO2およびH2の混合比がモル比で2:8〜7:3
の範囲にあるCO2およびH2を主成分とする混合ガスを第
1反応器に供給し、還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2
O3系触媒との接触によりメタノールに富むガスに変換す
る第1工程、該第1工程からの導出ガスを引き続き第2
反応器に供給し、H型のFe−シリケート触媒との接触に
より液状炭化水素に富む成分に変換する第2工程からな
ること、および、 前記第1工程における還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−A
l2O3系触媒の還元処理前の組成が CuO 15〜35重量%、 ZnO 20〜50重量%、 Cr2O3 0.6〜 5重量%、 Al2O3 25〜40重量% であり、かつその還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3
系触媒が、Cu、Zn、CrおよびAlの水溶性塩の水溶液を静
置状態でNH3ガスと接触させてゲル化した後、乾燥、焼
成し、さらに使用の前にH2で還元処理したものであるこ
と を特徴とするCO2およびH2からの液状炭化水素の製造
法。 - 【請求項2】第2工程において、第2反応器の前に、低
級オレフィン、第2反応器からの導出物の一部、環状オ
レフィンまたは易オレフィン生成性アルコールを追加供
給することを特徴とする請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】還元処理したCuO−ZnO−Cr2O3−Al2O3系触
媒が、さらに触媒全体に対して0.5〜8重量%のPdを含
むものである請求項1記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2240453A JP2941022B2 (ja) | 1990-09-10 | 1990-09-10 | Co▲下2▼とh▲下2▼からの液状炭化水素の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2240453A JP2941022B2 (ja) | 1990-09-10 | 1990-09-10 | Co▲下2▼とh▲下2▼からの液状炭化水素の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04120191A JPH04120191A (ja) | 1992-04-21 |
JP2941022B2 true JP2941022B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=17059727
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2941022B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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