JP2939649B2 - グリセロ糖脂質の製造方法 - Google Patents
グリセロ糖脂質の製造方法Info
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- JP2939649B2 JP2939649B2 JP21904590A JP21904590A JP2939649B2 JP 2939649 B2 JP2939649 B2 JP 2939649B2 JP 21904590 A JP21904590 A JP 21904590A JP 21904590 A JP21904590 A JP 21904590A JP 2939649 B2 JP2939649 B2 JP 2939649B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、毛髪、皮膚化粧品の基剤、洗浄剤、乳化
剤、保湿剤などとして有用なグリセロ糖脂質の工業的に
有利な製造方法に関する。
剤、保湿剤などとして有用なグリセロ糖脂質の工業的に
有利な製造方法に関する。
従来、毛髪、皮膚化粧品の洗浄剤や乳化剤としてアニ
オン系界面活性剤が広く用いられてきた。しかし、アニ
オン系界面活性剤の多くは蛋白質変性能が比較的高く、
皮膚に対する刺激があることから、より刺激の低い界面
活性剤の開発が望まれていた。またこれに加え、最近で
は消費者の天然素材指向や地球環境に対する意識の高ま
りとともに、安全性と生分解性に優れた天然起源の界面
活性剤やその誘導体、さらにはその類似化合物が毛髪、
皮膚化粧品用の界面活性剤や保湿剤として注目されてい
る。このなかでグリセロ糖脂質は植物等に含まれる天然
界面活性剤であり、安全性や生分解性の点で優れている
ことが予想されるため、毛髪、皮膚化粧品の洗浄剤や乳
化剤としての用途が期待されている。
オン系界面活性剤が広く用いられてきた。しかし、アニ
オン系界面活性剤の多くは蛋白質変性能が比較的高く、
皮膚に対する刺激があることから、より刺激の低い界面
活性剤の開発が望まれていた。またこれに加え、最近で
は消費者の天然素材指向や地球環境に対する意識の高ま
りとともに、安全性と生分解性に優れた天然起源の界面
活性剤やその誘導体、さらにはその類似化合物が毛髪、
皮膚化粧品用の界面活性剤や保湿剤として注目されてい
る。このなかでグリセロ糖脂質は植物等に含まれる天然
界面活性剤であり、安全性や生分解性の点で優れている
ことが予想されるため、毛髪、皮膚化粧品の洗浄剤や乳
化剤としての用途が期待されている。
このグリセロ糖脂質を製造する方法としてはこれまで
に種々の方法で提案されているが、いずれも工業的に満
足できる方法ではなかった。例えば、グリセロ糖脂質を
植物から抽出、単離する方法は、グリセロ糖脂質が通常
植物に極微量しか含まれていないことから、工業的製造
法として満足できるものではない。また、化学合成によ
りグリセロ糖脂質を製造する方法としてこれまで知られ
ているものは、多段階合成でしかも多くの保護基を必要
とするものがほとんどであり〔例えばR.Gigg,Chem.Phy
s.Lipids,vol26,287(1980)やA.I.BashkatovaらZhur.o
rg.Khim,vol9,1393(1973)〕工業的には実施が困難で
ある。また、糖にエポキシ基を導入した化合物と脂肪酸
を反応させる方法〔C.M.LokらChem.Phys.Lipids,vol16,
115(1976)〕は、原料として用いる糖エポキシ化合物
が比較的不安定であることや、また糖エポキシ化合物の
製造の点でも、例えば最近では酵素反応による合成法
〔ヨーロッパ特許第268461号〕などが提案されているに
もかかわらず、収率及び生産性等の点で必ずしも充分で
ないなどの問題があり、これらの方法によるグリセロ糖
脂質の合成も工業的には満足のいくもではなかった。
に種々の方法で提案されているが、いずれも工業的に満
足できる方法ではなかった。例えば、グリセロ糖脂質を
植物から抽出、単離する方法は、グリセロ糖脂質が通常
植物に極微量しか含まれていないことから、工業的製造
法として満足できるものではない。また、化学合成によ
りグリセロ糖脂質を製造する方法としてこれまで知られ
ているものは、多段階合成でしかも多くの保護基を必要
とするものがほとんどであり〔例えばR.Gigg,Chem.Phy
s.Lipids,vol26,287(1980)やA.I.BashkatovaらZhur.o
rg.Khim,vol9,1393(1973)〕工業的には実施が困難で
ある。また、糖にエポキシ基を導入した化合物と脂肪酸
を反応させる方法〔C.M.LokらChem.Phys.Lipids,vol16,
115(1976)〕は、原料として用いる糖エポキシ化合物
が比較的不安定であることや、また糖エポキシ化合物の
製造の点でも、例えば最近では酵素反応による合成法
〔ヨーロッパ特許第268461号〕などが提案されているに
もかかわらず、収率及び生産性等の点で必ずしも充分で
ないなどの問題があり、これらの方法によるグリセロ糖
脂質の合成も工業的には満足のいくもではなかった。
従って、安価で生産性に優れたグリセロ糖脂質の工業
的製造方法が望まれていた。
的製造方法が望まれていた。
斯かる実情において、本発明者らは従来知られている
グリセロ糖脂質の製造法のこれら欠点を改良し、工業的
に有利なグリセロ糖脂質の製造法を提供せんと鋭意検討
した結果、後記一般式(I)で示される化合物と後記一
般式(II)で示される化合物を反応させれば工業的に有
利にグリセロ糖脂質を製造できることを見出し本発明を
完成した。
グリセロ糖脂質の製造法のこれら欠点を改良し、工業的
に有利なグリセロ糖脂質の製造法を提供せんと鋭意検討
した結果、後記一般式(I)で示される化合物と後記一
般式(II)で示される化合物を反応させれば工業的に有
利にグリセロ糖脂質を製造できることを見出し本発明を
完成した。
本発明は次の反応式によって示される。
(式中、Gは置換基を有していてもよいグルコシル基
を、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜24のアルキル又は
アルケニル基を、Mは陽イオンを示す) すなわち、本発明は一般式(I)で表わされる化合物
と一般式(II)で表わされる化合物とを反応させること
を特徴とする、一般式(III)で表わされるグリセロ糖
脂質の製造方法である。
を、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜24のアルキル又は
アルケニル基を、Mは陽イオンを示す) すなわち、本発明は一般式(I)で表わされる化合物
と一般式(II)で表わされる化合物とを反応させること
を特徴とする、一般式(III)で表わされるグリセロ糖
脂質の製造方法である。
本発明の方法において、前記一般式(I)で表わされ
る化合物(以下「化合物(I)という)のグルコシル基
に置換し得る基としてはアシル化、エーテル化、アルキ
レンオキサイド付加、アセタール化、硫酸化、リン酸化
などにより修飾された基が挙げられる。また、Xのハロ
ゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げ
られる。
る化合物(以下「化合物(I)という)のグルコシル基
に置換し得る基としてはアシル化、エーテル化、アルキ
レンオキサイド付加、アセタール化、硫酸化、リン酸化
などにより修飾された基が挙げられる。また、Xのハロ
ゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げ
られる。
本発明の方法において、一般式(II)で示される化合
物(以下「化合物(II)という)のRは直鎖又は分岐鎖
の炭素数1乃至24のアルキル基又はアルケニル基であ
り、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシ
ル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシ
ル、トリコシル、テトラコシル、エテニル、プロペニ
ル、ブテニル、ペンテニル、ヘセキニル、ヘプテニル、
オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデ
セニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、
ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オ
クタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ドコセニ
ル、トリコセニル、テトラコセニル、オクタジエニル、
ノナジエニル、デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデ
カジエニル、ドデカジエニル、トリデカジエニル、テト
ラデカジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエ
ニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナ
デカジエニル、エイコサジエニル、ヘキサデカトリエニ
ル、オクタデカトリエニル、エイコサトリエニル、メチ
ルエチル、メチルプロピル、メチルブチル、メチルペン
チル、メチルヘキシル、メチルヘプチル、エチルヘキシ
ル、メチルオクチル、エチルヘプチル、メチルノニル、
メチルウンデセニル、メチルペンタデシル、メチルヘキ
サデシル、メチルヘプタデシル、メチルオクタデシル、
ヘキシルデシル、ヘプチルデシル、オクチルノニル基等
が挙げられる。Mで示される陽イオン基としては例えば
アルカリ金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム
基、トリアルカノールアミン等が挙げられる。
物(以下「化合物(II)という)のRは直鎖又は分岐鎖
の炭素数1乃至24のアルキル基又はアルケニル基であ
り、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシ
ル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシ
ル、トリコシル、テトラコシル、エテニル、プロペニ
ル、ブテニル、ペンテニル、ヘセキニル、ヘプテニル、
オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデ
セニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、
ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オ
クタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ドコセニ
ル、トリコセニル、テトラコセニル、オクタジエニル、
ノナジエニル、デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデ
カジエニル、ドデカジエニル、トリデカジエニル、テト
ラデカジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエ
ニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナ
デカジエニル、エイコサジエニル、ヘキサデカトリエニ
ル、オクタデカトリエニル、エイコサトリエニル、メチ
ルエチル、メチルプロピル、メチルブチル、メチルペン
チル、メチルヘキシル、メチルヘプチル、エチルヘキシ
ル、メチルオクチル、エチルヘプチル、メチルノニル、
メチルウンデセニル、メチルペンタデシル、メチルヘキ
サデシル、メチルヘプタデシル、メチルオクタデシル、
ヘキシルデシル、ヘプチルデシル、オクチルノニル基等
が挙げられる。Mで示される陽イオン基としては例えば
アルカリ金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム
基、トリアルカノールアミン等が挙げられる。
本発明の方法において用いられる化合物(I)は公知
の方法、例えばグルコースとグリセロールモノハロヒド
リン又はエピハロヒドリンとの反応等により容易に製造
することができる。
の方法、例えばグルコースとグリセロールモノハロヒド
リン又はエピハロヒドリンとの反応等により容易に製造
することができる。
化合物(II)は、例えば脂肪酸と水酸化ナトリウム等
のアルカリ金属水酸化物とを適当な溶媒の存在下反応さ
せる方法等により製造することができる。
のアルカリ金属水酸化物とを適当な溶媒の存在下反応さ
せる方法等により製造することができる。
本発明の方法を実施するには、例えば上記化合物
(I)と化合物(II)を30〜150℃、好ましくは70〜120
℃の温度で反応させればよい。ここで用いられる化合物
(II)の使用量は通常化合物(I)に対して、0.3〜3.0
倍モル、特に好ましくは1.0〜2.0倍モルである。また、
化合物(II)のMが水素原子の場合はアルカリ性物質共
存下に反応を行う。アルカリ性物質としては例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸
化物やアルカリ金属アルコラート、アルキルアミンハイ
ドロオキサイドなどが挙げられる。
(I)と化合物(II)を30〜150℃、好ましくは70〜120
℃の温度で反応させればよい。ここで用いられる化合物
(II)の使用量は通常化合物(I)に対して、0.3〜3.0
倍モル、特に好ましくは1.0〜2.0倍モルである。また、
化合物(II)のMが水素原子の場合はアルカリ性物質共
存下に反応を行う。アルカリ性物質としては例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸
化物やアルカリ金属アルコラート、アルキルアミンハイ
ドロオキサイドなどが挙げられる。
また、本反応を実施するにあたって、化合物(I)と
化合物(II)の混合を助長せしめ、反応を円滑に進行せ
しめる目的で極性溶媒を用いることができる。ここで用
いられる極性溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチ
ルピロリドン、ピリジン、水等から選ばれる少なくとも
一種以上である。また極性溶媒の使用量は適宜選べばよ
い。また本反応を実施するにあたって、必要により本反
応を促進せしめる目的で相関移動触媒を用いることがで
きる。ここで用いられる相関移動触媒の使用量は適宜選
べばよいが通常化合物(II)に対して0.1〜10モル%で
ある。また、ここで用いられる相関移動触媒としては例
えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロ
ピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイド、テトラヘプチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラヘキシルアンモニウムブロマイド、N,N,N−
トリメチル−N−オクチルアンモニウムクロライド、N,
N,N−トリメチル−N−デシルアンモニウムクロライ
ド、N,N,N−トリメチル−N−ドデシルアンモニウムク
ロライド、N,N,N−トリメチル−N−ヘキサデシルアン
モニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−オクタ
デシルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N,N−
ジヘキサデシルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチ
ル−N,N−ジオクタデシルアンモニウムクロライド等の
テトラアルキルアンモニウムハライドを挙げることがで
きる。
化合物(II)の混合を助長せしめ、反応を円滑に進行せ
しめる目的で極性溶媒を用いることができる。ここで用
いられる極性溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチ
ルピロリドン、ピリジン、水等から選ばれる少なくとも
一種以上である。また極性溶媒の使用量は適宜選べばよ
い。また本反応を実施するにあたって、必要により本反
応を促進せしめる目的で相関移動触媒を用いることがで
きる。ここで用いられる相関移動触媒の使用量は適宜選
べばよいが通常化合物(II)に対して0.1〜10モル%で
ある。また、ここで用いられる相関移動触媒としては例
えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロ
ピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイド、テトラヘプチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラヘキシルアンモニウムブロマイド、N,N,N−
トリメチル−N−オクチルアンモニウムクロライド、N,
N,N−トリメチル−N−デシルアンモニウムクロライ
ド、N,N,N−トリメチル−N−ドデシルアンモニウムク
ロライド、N,N,N−トリメチル−N−ヘキサデシルアン
モニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−オクタ
デシルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N,N−
ジヘキサデシルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチ
ル−N,N−ジオクタデシルアンモニウムクロライド等の
テトラアルキルアンモニウムハライドを挙げることがで
きる。
本発明の反応の反応生成物には、目的とするグリセロ
糖脂質(III)の他、通常副生成物としての無機塩、未
反応の化合物(I)又は(II)などが含まれている。従
って、使用目的によっては反応生成物をそのまま用いる
ことも可能であるが、さらに高純度品が必要とされる場
合には、例えば分配クロマトグラフィーや、吸着クロマ
トグラフィー、溶媒分別法、再結晶法などの公知の方法
により適宜精製して使用すればよい。
糖脂質(III)の他、通常副生成物としての無機塩、未
反応の化合物(I)又は(II)などが含まれている。従
って、使用目的によっては反応生成物をそのまま用いる
ことも可能であるが、さらに高純度品が必要とされる場
合には、例えば分配クロマトグラフィーや、吸着クロマ
トグラフィー、溶媒分別法、再結晶法などの公知の方法
により適宜精製して使用すればよい。
本発明の製造方法は簡便かつ安価でしかも生産性に優
れるため、トイレタリーや化粧品の洗浄剤、乳化剤や保
湿剤等として有用なグリセロ糖脂質の工業的製造方法と
して極めて有用である。
れるため、トイレタリーや化粧品の洗浄剤、乳化剤や保
湿剤等として有用なグリセロ糖脂質の工業的製造方法と
して極めて有用である。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
合成例1 3−クロロ−2−ヒドロキシ−1−O−グルコシルプ
ロパンの合成: 反応器にグルコース160g(0.88モル)と3−クロロ−
1,2−プロパンジオール956g(8.8モル)及び酸触媒とし
てダウエックス50WX8(H型,50〜100メッシュ)40gを入
れ、攪拌しながら60℃まで昇温し16時間反応させた。反
応終了後、グラスフィルターによる濾過でダウエックス
50WX8(H型,50〜100メッシュ)を除き、得られた濾液
より減圧下で未反応の3−クロロ−1,2−プロパンジオ
ールを留去した。得られた残渣を500gのアセトンで計3
回洗浄した後、減圧下で乾燥して3−クロロ−2−ヒド
ロキシ−1−O−グルコシルプロパン79gを得た(収率3
3%)。
ロパンの合成: 反応器にグルコース160g(0.88モル)と3−クロロ−
1,2−プロパンジオール956g(8.8モル)及び酸触媒とし
てダウエックス50WX8(H型,50〜100メッシュ)40gを入
れ、攪拌しながら60℃まで昇温し16時間反応させた。反
応終了後、グラスフィルターによる濾過でダウエックス
50WX8(H型,50〜100メッシュ)を除き、得られた濾液
より減圧下で未反応の3−クロロ−1,2−プロパンジオ
ールを留去した。得られた残渣を500gのアセトンで計3
回洗浄した後、減圧下で乾燥して3−クロロ−2−ヒド
ロキシ−1−O−グルコシルプロパン79gを得た(収率3
3%)。
実施例1 3−O−ラウロイル−1−O−グルコシルグリセロー
ルの製造: 反応器に合成例1で得た3−クロロ−2−ヒドロキシ
−1−O−グルコシルプロパン20g(0.073モル)とラウ
リン酸ナトリウム14g(0.063モル)テトラブチルアンモ
ニウムブロマイド0.5g及びジメチルホルムアミド600gを
入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し15時間反応させ
た。反応終了後、減圧下でジメチルホルムアミドを留去
した。得られた残渣に水200gと酢酸エチル400gを加え、
激しく振とうした後、静置して酢酸エチル層を回収し、
減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得た。さらに
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し、3−O−ラウロイル−1−O−グルコシルグリセ
ロール6.2gを得た(収率22%)。1 H−NMR(メタノール−d4)δ(ppm):0.91(t,3H),1.
33(broad s,16H),1.65(m,2H),2.40(m,2H),3.21−
4.35(m,11H), IR(液膜)(cm-1);3400,2950,2880,1660,1480〜1040,
920 実施例2 3−O−パルミトイル−1−O−グルコシルグリセロ
ールの製造: 反応器に合成例1で得た3−クロロ−2−ヒドロキシ
−1−O−グルコシルプロパン25g(0.091モル)とパル
ミチン酸ナトリウム20g(0.073モル)、テトラブチルア
ンモニウムブロマイド0.7g及びジメチルホルムアミド80
0gを入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し18時間反応さ
せた。反応終了後、減圧下でジメチルホルムアミドを留
去した。得られた残渣に水200gを酢酸エチル400gを加
え、激しく振とうした後、静置した酢酸エチル層を回収
し、減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得た。さ
らに粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て精製し、3−O−パルミトイル−1−O−グルコシル
グリセロール10gを得た。
ルの製造: 反応器に合成例1で得た3−クロロ−2−ヒドロキシ
−1−O−グルコシルプロパン20g(0.073モル)とラウ
リン酸ナトリウム14g(0.063モル)テトラブチルアンモ
ニウムブロマイド0.5g及びジメチルホルムアミド600gを
入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し15時間反応させ
た。反応終了後、減圧下でジメチルホルムアミドを留去
した。得られた残渣に水200gと酢酸エチル400gを加え、
激しく振とうした後、静置して酢酸エチル層を回収し、
減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得た。さらに
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し、3−O−ラウロイル−1−O−グルコシルグリセ
ロール6.2gを得た(収率22%)。1 H−NMR(メタノール−d4)δ(ppm):0.91(t,3H),1.
33(broad s,16H),1.65(m,2H),2.40(m,2H),3.21−
4.35(m,11H), IR(液膜)(cm-1);3400,2950,2880,1660,1480〜1040,
920 実施例2 3−O−パルミトイル−1−O−グルコシルグリセロ
ールの製造: 反応器に合成例1で得た3−クロロ−2−ヒドロキシ
−1−O−グルコシルプロパン25g(0.091モル)とパル
ミチン酸ナトリウム20g(0.073モル)、テトラブチルア
ンモニウムブロマイド0.7g及びジメチルホルムアミド80
0gを入れ、攪拌しながら100℃まで昇温し18時間反応さ
せた。反応終了後、減圧下でジメチルホルムアミドを留
去した。得られた残渣に水200gを酢酸エチル400gを加
え、激しく振とうした後、静置した酢酸エチル層を回収
し、減圧下で酢酸エチルを留去して粗生成物を得た。さ
らに粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て精製し、3−O−パルミトイル−1−O−グルコシル
グリセロール10gを得た。
(単離収率28%)。1 H−NMR(メタノール−d4)δ(ppm):0.90(t,3H),1.
34(broad,24H),1.65(m,2H),2.39(m,2H),3.19〜4.
36(m,11H),4.91(broad,1H) IR(液膜)(cm-1);3400,2940,2870,1750,1650,1480〜
1040,920
34(broad,24H),1.65(m,2H),2.39(m,2H),3.19〜4.
36(m,11H),4.91(broad,1H) IR(液膜)(cm-1);3400,2940,2870,1750,1650,1480〜
1040,920
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−67237(JP,A) 特開 昭55−62046(JP,A) 特開 昭62−30739(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 15/06 A61K 7/00 - 7/50 CAplus(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】次の一般式(I) (式中、Gは置換基を有していてもよいグルコシル基
を、Xはハロゲン原子を示す) で表わされる化合物と一般式(II) RCOOM (II) 〔式中、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜24のアルキル
又はアルケニル基を示し、Mは陽イオンを示す〕 で表わされる化合物を、極性溶媒中相間移動触媒の存在
下反応させることを特徴とする一般式(III) (式中、G及びRは前記と同じものを示す) で表わされるグリセロ糖脂質の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21904590A JP2939649B2 (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | グリセロ糖脂質の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21904590A JP2939649B2 (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | グリセロ糖脂質の製造方法 |
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