JP2939446B2 - ラージパッケージを製造するワインダー - Google Patents
ラージパッケージを製造するワインダーInfo
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- JP2939446B2 JP2939446B2 JP3265597A JP3265597A JP2939446B2 JP 2939446 B2 JP2939446 B2 JP 2939446B2 JP 3265597 A JP3265597 A JP 3265597A JP 3265597 A JP3265597 A JP 3265597A JP 2939446 B2 JP2939446 B2 JP 2939446B2
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- Japan
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- yarn
- grooved drum
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラージパッケージを
製造するワインダーに関する。さらに詳しくは、精紡
機、とくにリング精紡機で巻上がる実ボビンは機械の性
質上、糸の巻量が少ないので、後工程に適した形状のあ
るいは糸量の大きなラージパッケージを得るために、ワ
インダーによって複数個の実ボビンの糸を糸結びしつつ
巻き取る必要がある。本発明はかかるラージパッケージ
を製造するワインダーに関する。
製造するワインダーに関する。さらに詳しくは、精紡
機、とくにリング精紡機で巻上がる実ボビンは機械の性
質上、糸の巻量が少ないので、後工程に適した形状のあ
るいは糸量の大きなラージパッケージを得るために、ワ
インダーによって複数個の実ボビンの糸を糸結びしつつ
巻き取る必要がある。本発明はかかるラージパッケージ
を製造するワインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は特開平8−282916号公
報のラージパッケージを製造するワインダーW(以下で
は、単にワインダーWという)を提供している。図4は
ワインダーWの概略斜視図、図5は同側面図である。図
4〜5において、1は溝付ドラム、2はボビン、3は実
ボビンbの受板、4はヤーンガイド、5はトラバースガ
イド、6はテンショナーを示している。このワインダー
Wは、溝付ドラム1を回転させることによってボビン2
を回転させて糸yを、ラージパッケージPとして巻取る
ものである。また、溝付ドラム1とテンショナー6との
間にはトラバースガイド5が設けられている。このトラ
バースガイド5はガイド溝15とガイドリング16とか
らなり、ガイド棒15は溝付ドラム1の手前で平行に取
付けられている。ガイドリング16はガイド棒15上を
適宜のスライド機構で摺動するようになっている。すな
わち、糸yを溝付ドラム1の一端部と中間部と他端部と
の間で繰り返し往復するようになっている。
報のラージパッケージを製造するワインダーW(以下で
は、単にワインダーWという)を提供している。図4は
ワインダーWの概略斜視図、図5は同側面図である。図
4〜5において、1は溝付ドラム、2はボビン、3は実
ボビンbの受板、4はヤーンガイド、5はトラバースガ
イド、6はテンショナーを示している。このワインダー
Wは、溝付ドラム1を回転させることによってボビン2
を回転させて糸yを、ラージパッケージPとして巻取る
ものである。また、溝付ドラム1とテンショナー6との
間にはトラバースガイド5が設けられている。このトラ
バースガイド5はガイド溝15とガイドリング16とか
らなり、ガイド棒15は溝付ドラム1の手前で平行に取
付けられている。ガイドリング16はガイド棒15上を
適宜のスライド機構で摺動するようになっている。すな
わち、糸yを溝付ドラム1の一端部と中間部と他端部と
の間で繰り返し往復するようになっている。
【0003】図6は溝付ドラム1の概略斜視図である。
図7はワインダーWの概略平面図である。図6〜7に示
すように、溝付ドラム1は、両端部に綾振り溝10を有
する溝部11、13が形成されており、溝部11と溝部
13との間の中間部12には溝を形成しないで表面が円
滑な円筒状に仕上げられている。
図7はワインダーWの概略平面図である。図6〜7に示
すように、溝付ドラム1は、両端部に綾振り溝10を有
する溝部11、13が形成されており、溝部11と溝部
13との間の中間部12には溝を形成しないで表面が円
滑な円筒状に仕上げられている。
【0004】したがって、糸yが溝付ドラム1の一端側
の溝部11の綾振り溝10で案内されている間は、糸y
は綾振りされてラージパッケージPの一端部Paで綾巻
きされる。糸yが溝付ドラム1の中間部12を経過して
いる間は糸yは、ラージパッケージPの中間部Pbでコ
イル巻きされる。糸yが溝付ドラム1の他端側の溝部1
3の綾振り溝10で案内されている間は、糸yは綾振り
されてラージパッケージPの他端部Pcで綾巻きされ
る。
の溝部11の綾振り溝10で案内されている間は、糸y
は綾振りされてラージパッケージPの一端部Paで綾巻
きされる。糸yが溝付ドラム1の中間部12を経過して
いる間は糸yは、ラージパッケージPの中間部Pbでコ
イル巻きされる。糸yが溝付ドラム1の他端側の溝部1
3の綾振り溝10で案内されている間は、糸yは綾振り
されてラージパッケージPの他端部Pcで綾巻きされ
る。
【0005】換言すれば、ラージパッケージPの両端部
Pa、Pcは綾巻きされているが、中間部Pbはコイル
巻きされている。このため、コイル巻きされた部分の解
舒抵抗は非常に小さく、また、綾巻きされた部分も幅は
狭くて足るので、全体的に解舒抵抗の値および変動はい
ずれも小さく抑えられている。また、ボビン2に鍔が無
いので、糸yが鍔に接触することによる解舒抵抗の増大
や糸切れ等の不都合は生じない。
Pa、Pcは綾巻きされているが、中間部Pbはコイル
巻きされている。このため、コイル巻きされた部分の解
舒抵抗は非常に小さく、また、綾巻きされた部分も幅は
狭くて足るので、全体的に解舒抵抗の値および変動はい
ずれも小さく抑えられている。また、ボビン2に鍔が無
いので、糸yが鍔に接触することによる解舒抵抗の増大
や糸切れ等の不都合は生じない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者に
よるその後の研究によれば、以下の事柄が判明した。図
6に示すように、溝付ドラム1に、その溝部11、13
において、溝付ドラム1のドラム周面上に沿って、環状
に連続した綾振り溝10、10を形成した場合には、図
7に示すように、ラージパッケージPにおいて、コイル
巻きされた中間部Pbと綾巻きされた両端部Pa、Pc
との各境界部分に周回溝g、gができることが確認され
た。そこで、溝付ドラム1での糸yの動きを詳細に考察
した。その結果、トラバースガイド5によって糸yを溝
付ドラム1の各溝部11、13から中央部12に移動さ
せるときに、綾振り溝10を通っていた糸yがスムーズ
に綾振り溝10から解放されないことが判った。逆に云
えば、糸yが綾振り溝10から解放されるときには、糸
yは溝付ドラム1の周面上を、その中央部に向う軸方向
に、急に速く移動するのである。上記の現象によりラー
ジパッケージPにおける各周回溝g、gでは、他の部分
より糸yの巻き付け量が少なく、中間部Pbと各端部P
a、Pcとが分離しやすい状態であり、糸yを解舒する
ときに、その部分が崩れやすいことが判った。
よるその後の研究によれば、以下の事柄が判明した。図
6に示すように、溝付ドラム1に、その溝部11、13
において、溝付ドラム1のドラム周面上に沿って、環状
に連続した綾振り溝10、10を形成した場合には、図
7に示すように、ラージパッケージPにおいて、コイル
巻きされた中間部Pbと綾巻きされた両端部Pa、Pc
との各境界部分に周回溝g、gができることが確認され
た。そこで、溝付ドラム1での糸yの動きを詳細に考察
した。その結果、トラバースガイド5によって糸yを溝
付ドラム1の各溝部11、13から中央部12に移動さ
せるときに、綾振り溝10を通っていた糸yがスムーズ
に綾振り溝10から解放されないことが判った。逆に云
えば、糸yが綾振り溝10から解放されるときには、糸
yは溝付ドラム1の周面上を、その中央部に向う軸方向
に、急に速く移動するのである。上記の現象によりラー
ジパッケージPにおける各周回溝g、gでは、他の部分
より糸yの巻き付け量が少なく、中間部Pbと各端部P
a、Pcとが分離しやすい状態であり、糸yを解舒する
ときに、その部分が崩れやすいことが判った。
【0007】本発明はかかる事情に鑑み、ラージパッケ
ージにおける中間部でコイル巻きし、両端部で綾巻きで
き、解舒抵抗の値および変動はいずれも小さく、しか
も、コイル巻きと綾巻きとの境界部分に周回溝を形成せ
ず、強度が高くて崩れにくく、多くの糸をラージパッケ
ージとして巻き取ることができるワインダーを提供する
ことを目的とする。
ージにおける中間部でコイル巻きし、両端部で綾巻きで
き、解舒抵抗の値および変動はいずれも小さく、しか
も、コイル巻きと綾巻きとの境界部分に周回溝を形成せ
ず、強度が高くて崩れにくく、多くの糸をラージパッケ
ージとして巻き取ることができるワインダーを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のラージパッケ
ージを製造するワインダーは、ボビンと溝付ドラムとを
備え、該溝付ドラムによって糸を綾振りしながら糸を巻
き付けたボビンを回転させるワインダーであって、前記
溝付ドラムには、前記糸を綾振りガイドするための綾振
り溝が、該溝付ドラムの両端部のみに形成され、かつ中
間部に形成されておらず、該溝付ドラムの手前には、巻
取るべき糸を前記溝付ドラムの一端側の溝部、前記綾振
り溝のない中間部、他端側の溝部の間で繰返し往復させ
るトラバースガイドが設けられており、前記溝付ドラム
の周面上における、前記両端側の溝部と中間部とのそれ
ぞれの境界部分において、前記綾振り溝が連続して形成
されておらず、該綾振り溝が途切れて溝なし部となって
おり、前記溝付ドラムの周面上における前記綾振り溝の
両端間のうち、前記溝なし部分の長さが、前記溝付ドラ
ムの回転角度の6〜18度に相当することを特徴とす
る。請求項2のラージパッケージを製造するワインダー
は、請求項1記載の発明において、前記綾振り溝におい
て、前記糸を溝内に導入する側の入側溝部が、前記糸を
溝外に出す側の出側溝部より溝幅が広いことを特徴とす
る。
ージを製造するワインダーは、ボビンと溝付ドラムとを
備え、該溝付ドラムによって糸を綾振りしながら糸を巻
き付けたボビンを回転させるワインダーであって、前記
溝付ドラムには、前記糸を綾振りガイドするための綾振
り溝が、該溝付ドラムの両端部のみに形成され、かつ中
間部に形成されておらず、該溝付ドラムの手前には、巻
取るべき糸を前記溝付ドラムの一端側の溝部、前記綾振
り溝のない中間部、他端側の溝部の間で繰返し往復させ
るトラバースガイドが設けられており、前記溝付ドラム
の周面上における、前記両端側の溝部と中間部とのそれ
ぞれの境界部分において、前記綾振り溝が連続して形成
されておらず、該綾振り溝が途切れて溝なし部となって
おり、前記溝付ドラムの周面上における前記綾振り溝の
両端間のうち、前記溝なし部分の長さが、前記溝付ドラ
ムの回転角度の6〜18度に相当することを特徴とす
る。請求項2のラージパッケージを製造するワインダー
は、請求項1記載の発明において、前記綾振り溝におい
て、前記糸を溝内に導入する側の入側溝部が、前記糸を
溝外に出す側の出側溝部より溝幅が広いことを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の一実施形態を図
面に基づき説明する。図2は本実施形態のラージパッケ
ージを製造するワインダーWA(以下では、単にワイン
ダーWAという)の概略斜視図である。同図において、
1Aは溝付ドラム、2はボビン、3は実ボビンbの受
板、4はヤーンガイド、5はトラバースガイド、6はテ
ンショナーを示している。実ボビンbは糸yが巻き取ら
れたものである。糸yとしては、編織機用糸、合糸、整
経糸および染色用糸などを例示することができ、種々の
糸を用いうる。このワインダーWAは、溝付ドラム1A
を回転させることによってボビン2を回転させて糸y
を、ラージパッケージPとして巻取るものである。
面に基づき説明する。図2は本実施形態のラージパッケ
ージを製造するワインダーWA(以下では、単にワイン
ダーWAという)の概略斜視図である。同図において、
1Aは溝付ドラム、2はボビン、3は実ボビンbの受
板、4はヤーンガイド、5はトラバースガイド、6はテ
ンショナーを示している。実ボビンbは糸yが巻き取ら
れたものである。糸yとしては、編織機用糸、合糸、整
経糸および染色用糸などを例示することができ、種々の
糸を用いうる。このワインダーWAは、溝付ドラム1A
を回転させることによってボビン2を回転させて糸y
を、ラージパッケージPとして巻取るものである。
【0010】また、溝付ドラム1Aとテンショナー6と
の間にはトラバースガイド5が設けられている。このト
ラバースガイド5はガイド溝15とガイドリング16と
からなり、ガイド棒15は溝付ドラム1Aの手前で平行
に取付けられている。ガイドリング16はガイド棒15
上を適宜のスライド機構で摺動するようになっている。
すなわち、糸yを溝付ドラム1Aの一端部と中間部と他
端部との間で繰り返し往復するようになっている。
の間にはトラバースガイド5が設けられている。このト
ラバースガイド5はガイド溝15とガイドリング16と
からなり、ガイド棒15は溝付ドラム1Aの手前で平行
に取付けられている。ガイドリング16はガイド棒15
上を適宜のスライド機構で摺動するようになっている。
すなわち、糸yを溝付ドラム1Aの一端部と中間部と他
端部との間で繰り返し往復するようになっている。
【0011】つぎに、溝付ドラム1Aの形状を説明す
る。図1は本実施形態のワインダーWAに適用した溝付
ドラム1Aの概略斜視図である。同図に示すように、こ
の溝付ドラム1Aは、その両端部に綾振り溝10Aを有
する溝部11、13が形成されており、溝部11と溝部
13との間の中間部12には溝を形成しないで表面が円
滑な円筒状に仕上げられている。
る。図1は本実施形態のワインダーWAに適用した溝付
ドラム1Aの概略斜視図である。同図に示すように、こ
の溝付ドラム1Aは、その両端部に綾振り溝10Aを有
する溝部11、13が形成されており、溝部11と溝部
13との間の中間部12には溝を形成しないで表面が円
滑な円筒状に仕上げられている。
【0012】そして、溝付ドラム1Aの周面上における
溝部11、13と中間部12との境界部分において、前
記綾振り溝10Aは連続して形成されておらず、溝が途
切れて溝なし部Eとなっている。換言すれば、綾振り溝
10Aの両端部は、離れている。そして、溝なし部Eの
長さは10mm程度である。この溝なし部Eの長さは溝付
ドラム1Aの円周上の角度として、約12度に相当す
る。なお、溝なし部Eの長さは円周上の角度として、6
〜18度が好適である。
溝部11、13と中間部12との境界部分において、前
記綾振り溝10Aは連続して形成されておらず、溝が途
切れて溝なし部Eとなっている。換言すれば、綾振り溝
10Aの両端部は、離れている。そして、溝なし部Eの
長さは10mm程度である。この溝なし部Eの長さは溝付
ドラム1Aの円周上の角度として、約12度に相当す
る。なお、溝なし部Eの長さは円周上の角度として、6
〜18度が好適である。
【0013】また、綾振り溝10Aは、その一端から他
端まで等幅に形成されていない。すなわち、綾振り溝1
0Aは、糸を溝内に導入する側における一端から中央部
分にかけての入側溝T1が、他の部分すなわち、糸を溝
外に出す側の出側溝T2より溝幅が広くなっている。こ
のため、糸yを確実に綾振り溝10Aに導くことがで
き、確実に綾振りさせることができるという効果を奏す
る。なお、綾振り溝10Aの入側溝T1の端部を角ばら
せておくと、糸yが綾振り溝10Aに進入しやすいので
好適である。
端まで等幅に形成されていない。すなわち、綾振り溝1
0Aは、糸を溝内に導入する側における一端から中央部
分にかけての入側溝T1が、他の部分すなわち、糸を溝
外に出す側の出側溝T2より溝幅が広くなっている。こ
のため、糸yを確実に綾振り溝10Aに導くことがで
き、確実に綾振りさせることができるという効果を奏す
る。なお、綾振り溝10Aの入側溝T1の端部を角ばら
せておくと、糸yが綾振り溝10Aに進入しやすいので
好適である。
【0014】この構成により、糸yが溝付ドラム1Aの
一端側の溝部11の綾振り溝10Aで案内されている間
は、糸yは綾振りされてラージパッケージPの一端部P
aで綾巻きされる。糸yが溝付ドラム1Aの中間部12
を経過している間は糸yは、ラージパッケージPの中間
部Pbでコイル巻きされる。糸yが溝付ドラム1Aの他
端側の溝部13の綾振り溝10Aで案内されている間
は、糸yは綾振りされてラージパッケージPの他端部P
cで綾巻きされる。
一端側の溝部11の綾振り溝10Aで案内されている間
は、糸yは綾振りされてラージパッケージPの一端部P
aで綾巻きされる。糸yが溝付ドラム1Aの中間部12
を経過している間は糸yは、ラージパッケージPの中間
部Pbでコイル巻きされる。糸yが溝付ドラム1Aの他
端側の溝部13の綾振り溝10Aで案内されている間
は、糸yは綾振りされてラージパッケージPの他端部P
cで綾巻きされる。
【0015】つぎに、本実施形態のワインダーWAによ
る巻き取り動作を説明する。図3は本実施形態のワイン
ダーWAの平面図である。図2〜3に示すように、本実
施形態のワインダーWAでは、溝付ドラム1Aを回転さ
せるとともにボビン2を回転させて糸yがボビン2にラ
ージパッケージPとして巻取られるのであるが、糸yが
溝付ドラム1Aの各端部11、13の綾振り溝10Aを
通るときは糸yはラージパッケージPの各端部Pa、P
cで綾巻きされ、綾振り溝10Aを形成していない中間
部12の表面上を通過する時は、トラバースガイド5で
糸yが横送りされながら糸yはラージパッケージPの中
間部Pbでコイル巻きされる。そして、トラバースガイ
ド5によって、糸yは溝付ドラム1Aの両端間を繰返し
往復するので、各端部Pa、Pcで綾巻きされ、中間部
Pbでコイル巻きされたラージパッケージPが得られ
る。
る巻き取り動作を説明する。図3は本実施形態のワイン
ダーWAの平面図である。図2〜3に示すように、本実
施形態のワインダーWAでは、溝付ドラム1Aを回転さ
せるとともにボビン2を回転させて糸yがボビン2にラ
ージパッケージPとして巻取られるのであるが、糸yが
溝付ドラム1Aの各端部11、13の綾振り溝10Aを
通るときは糸yはラージパッケージPの各端部Pa、P
cで綾巻きされ、綾振り溝10Aを形成していない中間
部12の表面上を通過する時は、トラバースガイド5で
糸yが横送りされながら糸yはラージパッケージPの中
間部Pbでコイル巻きされる。そして、トラバースガイ
ド5によって、糸yは溝付ドラム1Aの両端間を繰返し
往復するので、各端部Pa、Pcで綾巻きされ、中間部
Pbでコイル巻きされたラージパッケージPが得られ
る。
【0016】ラージパッケージPの両端部Pa、Pcは
綾巻きされているが、中間部Pbはコイル巻きされてい
る。このため、コイル巻きされた部分の解舒抵抗は非常
に小さく、また、綾巻きされた部分も幅は狭くて足るの
で、全体的に解舒抵抗の値および変動はいずれも小さく
抑えられるという効果を奏する。また、ボビン2に鍔が
無いので、糸yが鍔に接触することによる解舒抵抗の増
大や糸切れ等の不都合は生じないという効果を奏する。
綾巻きされているが、中間部Pbはコイル巻きされてい
る。このため、コイル巻きされた部分の解舒抵抗は非常
に小さく、また、綾巻きされた部分も幅は狭くて足るの
で、全体的に解舒抵抗の値および変動はいずれも小さく
抑えられるという効果を奏する。また、ボビン2に鍔が
無いので、糸yが鍔に接触することによる解舒抵抗の増
大や糸切れ等の不都合は生じないという効果を奏する。
【0017】しかも、糸yが溝付ドラム1Aの各端部1
1、13を通っているときには、糸yが綾振り溝10A
に導かれてラージパッケージPの幅方向に沿って往復す
るが、綾振り溝10Aは連続して形成されていないの
で、糸yは常に綾振り溝10Aに掛合しているわけでな
い。つまり、トラバースガイド5によって、糸yを溝付
ドラム1Aの各端部11、13から中央部12へ移動さ
せるときに、綾振り溝10Aに掛合していた糸yは、溝
なし部Eで綾振り溝10Aから解放されて、そのまま中
央部12へ移動する。すなわち、糸yが綾振り溝10A
からスムーズに解放される。このため、糸yが緩やかに
中間部12へ移動する。したがって、ラージパッケージ
Pにおける綾巻きされた両端部Pa、Pcとコイル巻き
された中間部Pbとの境界部分において、糸yの密度が
ほぼ同様に分布するので周回溝gが形成されない。この
ため、強度が高くて崩れにくく、多くの糸yをラージパ
ッケージPとして巻き取ることができるという効果を奏
する。
1、13を通っているときには、糸yが綾振り溝10A
に導かれてラージパッケージPの幅方向に沿って往復す
るが、綾振り溝10Aは連続して形成されていないの
で、糸yは常に綾振り溝10Aに掛合しているわけでな
い。つまり、トラバースガイド5によって、糸yを溝付
ドラム1Aの各端部11、13から中央部12へ移動さ
せるときに、綾振り溝10Aに掛合していた糸yは、溝
なし部Eで綾振り溝10Aから解放されて、そのまま中
央部12へ移動する。すなわち、糸yが綾振り溝10A
からスムーズに解放される。このため、糸yが緩やかに
中間部12へ移動する。したがって、ラージパッケージ
Pにおける綾巻きされた両端部Pa、Pcとコイル巻き
された中間部Pbとの境界部分において、糸yの密度が
ほぼ同様に分布するので周回溝gが形成されない。この
ため、強度が高くて崩れにくく、多くの糸yをラージパ
ッケージPとして巻き取ることができるという効果を奏
する。
【0018】
【発明の効果】請求項1のラージパッケージを製造する
ワインダーによれば、ラージパッケージにおける中間部
でコイル巻きし、両端部で綾巻きでき、解舒抵抗の値お
よび変動はいずれも小さく、しかも、コイル巻きと綾巻
きとの境界部分に周回溝を形成せず、強度が高くて崩れ
にくく、多くの糸が巻き付けられたラージパッケージを
製造することができる。請求項2のラージパッケージを
製造するワインダーによれば、糸を確実に綾振り溝に導
くことができ、糸を確実に綾巻きすることができる。
ワインダーによれば、ラージパッケージにおける中間部
でコイル巻きし、両端部で綾巻きでき、解舒抵抗の値お
よび変動はいずれも小さく、しかも、コイル巻きと綾巻
きとの境界部分に周回溝を形成せず、強度が高くて崩れ
にくく、多くの糸が巻き付けられたラージパッケージを
製造することができる。請求項2のラージパッケージを
製造するワインダーによれば、糸を確実に綾振り溝に導
くことができ、糸を確実に綾巻きすることができる。
【図1】本実施形態のワインダーWAの溝付ドラム1A
の概略斜視図である。
の概略斜視図である。
【図2】本実施形態のワインダーWAの概略斜視図であ
る。
る。
【図3】本実施形態のワインダーWAの概略平面図であ
る。
る。
【図4】従来のワインダーWの概略斜視図である。
【図5】従来のワインダーWの概略側面図である。
【図6】溝付ドラム1の概略斜視図である。
【図7】従来のワインダーWの概略平面図である。
【符号の説明】 1A 溝付ドラム 2 ボビン 5 トラバースガイド 10A 綾振り溝 11 溝部 12 中央部 13 溝部 E 溝なし部 P ラージパッケージ Pa 端部 Pb 中間部 Pc 端部 T1 入側溝部 T2 出側溝部
Claims (2)
- 【請求項1】ボビンと溝付ドラムとを備え、該溝付ドラ
ムによって糸を綾振りしながら糸を巻き付けたボビンを
回転させるワインダーであって、 前記溝付ドラムには、前記糸を綾振りガイドするための
綾振り溝が、該溝付ドラムの両端部のみに形成され、か
つ中間部に形成されておらず、 該溝付ドラムの手前には、巻取るべき糸を前記溝付ドラ
ムの一端側の溝部、前記綾振り溝のない中間部、他端側
の溝部の間で繰返し往復させるトラバースガイドが設け
られており、 前記溝付ドラムの周面上における、前記両端側の溝部と
中間部とのそれぞれの境界部分において、前記綾振り溝
が連続して形成されておらず、該綾振り溝が途切れて溝
なし部となっており、 前記溝付ドラムの周面上における前記綾振り溝の両端間
のうち、前記溝なし部分の長さが、前記溝付ドラムの回
転角度の6〜18度に相当する ことを特徴とするラージ
パッケージを製造するワインダー。 - 【請求項2】前記綾振り溝において、前記糸を溝内に導
入する側の入側溝部が、前記糸を溝外に出す側の出側溝
部より溝幅が広いことを特徴とする請求項1記載のラー
ジパッケージを製造するワインダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3265597A JP2939446B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | ラージパッケージを製造するワインダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3265597A JP2939446B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | ラージパッケージを製造するワインダー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10218491A JPH10218491A (ja) | 1998-08-18 |
JP2939446B2 true JP2939446B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=12364889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3265597A Expired - Lifetime JP2939446B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | ラージパッケージを製造するワインダー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2939446B2 (ja) |
-
1997
- 1997-01-31 JP JP3265597A patent/JP2939446B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10218491A (ja) | 1998-08-18 |
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