JP2937185B2 - 高破壊耐量mos型半導体装置 - Google Patents
高破壊耐量mos型半導体装置Info
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Landscapes
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Description
層に分散して金属−酸化膜−半導体(MOS)構造のゲ
ートを持つ複数のソース領域が設けられるMOS型電界
効果トランジスタ(以下MOSFETと記す)、絶縁ゲ
ートバイポーラトランジスタ(以下IGBTと記す)な
どのMOS型半導体装置に関する。
SFETは、n型半導体基板の表面層に、不純物の選択
的な拡散によりpn接合が基板表面に露出するようなp
ベース領域を形成し、更にその表面層に同様のnソース
領域を形成し、nソース領域とn型半導体基板に挟まれ
たpベース領域の表面層であるチャネル領域の表面上に
絶縁膜を介してゲート電極を設け、pベース領域とnソ
ース領域に共通に接触するソース電極を設け、n型半導
体基板にドレイン電極を設けて製作される。ゲート電極
に適当な電圧を印加することにより、前記のチャネル領
域に反転層を生じ、その反転層を通じてドレイン電極・
ソース電極間が低抵抗化し、電流を流すものである。
電極側にp型の領域を加えることにより、少数キャリア
の注入を利用し、伝導度変調型にしたものといえる。ス
イッチング回路において、オン抵抗の低さやスイッチン
グ速度の速さ、電圧による制御のし易さ等から、MOS
型半導体装置が多用されている。
路において、そのスイッチング素子であるMOS型半導
体装置は、スナバ回路を省略化した等の回路の簡略化、
装置の小型化等により、発生したサージ電圧を受けやす
くなってきている。例えば、誘導性の負荷(所謂L負
荷)の電流を遮断しようとすると、インダクタンスに蓄
えられていたエネルギのため、MOS型半導体装置にか
かる電圧は上昇し、時には電源電圧以上になることすら
ある。この過電圧ストレスは、MOS型半導体装置にと
って破壊の原因につながり、その破壊耐量(アバランシ
ェ耐量)の向上が求められてきている。
シェ耐量を向上させるための一方法として、pベース領
域の一部の拡散深さを深くすることが行われる。しか
し、その拡散深さを深くすると、オン抵抗などの他の特
性に影響がでてしまう。例えば、あるMOSFETで、
その深さを5μmから7μmにすることにより、アバラ
ンシェ耐量は25%増大するが、同時にオン抵抗が15
%増大する。従ってこの方法は万能ではない。
ETの断面図である[USP.5,365,099]。
図の左側部分は、普通のMOSFETである。すなわ
ち、n+ ドレイン層11上に積層されたnドリフト層1
3の表面層に、複数のpベース領域14とその内部のp
+ コンタクト領域15が形成され、さらにその表面層に
nソース領域16が形成されている。そして、例えば多
結晶シリコンからなるゲート電極層18が、pベース領
域14のnソース領域16とnドリフト層13の露出面
とに挟まれた部分の上にゲート酸化膜17を介して設け
られている。pベース領域14およびnソース領域16
に共通に接触して、Al合金からなるソース電極19が
設けられ、ほう素燐シリカガラス(BPSG)からなる
層間絶縁膜によって絶縁されて、ゲート電極層18の上
に延長されている。n+ ドレイン層11の裏面側には、
Al−Si合金からなるドレイン電極20が設けられて
いる。図のようなpベース領域14の上下にnソース領
域16、ソース電極19などをもった単位の構造をセル
構造と呼ぶことにする。セル構造は、多角形や方形にさ
れることが多く、実際のMOSFETにおいては、この
ようなセル構造が多数、並置されている。
を増大させるための手段が描かれている。すなわち、n
ドリフト層13の表面層にn+ コンタクト領域7が形成
され、そのn+ コンタクト領域7に補助電極8が接触し
ている。nドリフト層13の表面上の厚い酸化膜9上に
互いに逆に接続された逆向直列ツェナーダイオード10
が設けられていて、先の補助電極8がこの逆向直列ツェ
ナーダイオード10の一端に接続され、逆向直列ツェナ
ーダイオード10の他端から取り出された電極はMOS
FETのゲート電極層18に接続されている。
20と同電位になっているので、ドレイン電極20にか
かる高電圧が逆向直列ツェナーダイオード10のクラン
プ電圧以上になると、その高電圧とクランプ電圧との差
が、MOSFETのゲート電極層18に印加され、MO
SFETをオンさせて、素子の保護をおこなう。しか
し、図11の構成とするためには、厚い酸化膜9に窓を
開けてn+ コンタクト領域7を形成しなければならず、
しかも、動作を確実にするためには、n+コンタクト領
域7の面積を広くとらなければならない。
が確実で製造も容易な、アバランシェ耐量を向上させた
MOS型半導体装置を提供することにある。
明の、高破壊耐量MOS型半導体装置は、主電流を流す
第一のMOS型半導体素子と、第一のMOS型半導体素
子と同じ構造で主電流より小さい電流を流す第二のMO
S型半導体素子とが同一の半導体基板に設けられ、第一
のMOS型半導体素子と第二のMOS型半導体素子との
ドレイン電極が共通で、第二のMOS型半導体素子のゲ
ート電極がそのドレイン電極に接続され、第二のMOS
型半導体素子のソース電極と第一のMOS型半導体素子
のゲート電極との間に、逆向直列に接続された複数のツ
ェナーダイオードを備えるものとする。
MOS型半導体素子のゲート電極との間に過電圧が印加
された時に、第二のMOS型半導体素子がオンし、その
電流が逆向直列ツェナーダイオード(少なくとも1組が
逆向であればよい)を通して第一のMOS型半導体素子
のゲート電極に供給され、第一のMOS型半導体素子を
オンさせて、MOS型半導体装置を過電圧から保護し、
破壊耐量を増大させる。
電極とソース電極との間に、逆向直列のツェナーダイオ
ード(少なくとも1組が逆向であればよい)を備えるも
のがよい。そのようにすれば、ゲート電極とソース電極
との間に過電圧が印加された時に、そのツェナーダイオ
ードを通じてバイパスさせることができ、MOS型半導
体装置の薄いゲート絶縁膜等を過電圧から保護すること
ができる。
電極とソース電極との間に、抵抗を備えるものとすれ
ば、第一のMOS型半導体素子のゲート電極が、断線等
で浮遊した時に、ノイズ電圧からゲート電極を保護する
ことができる。更にまた、第一、第二のMOS型半導体
素子が共にIGBTであれば、伝導度変調型素子である
ため、第一のMOS型半導体素子の面積が少なくて済
む。
が、相対する第一、第二の主面と、第一導電型ドリフト
層と、その第一導電型ドリフト層の第一主面の側の表面
層に形成された第二導電型ベース領域と、その第二導電
型ベース領域によって第一導電型ドリフト層から離間さ
れた第一導電型ソース領域と、第一導電型ソース領域と
第一導電型ドリフト層とに挟まれた第二導電型ベース領
域の表面上に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート
電極層と、第一導電型ソース領域と第二導電型ベース領
域とに共通に接触して設けられたソース電極と、第一導
電型ドリフト層の他方の側に設けられたドレイン層と、
そのドレイン層の表面に接触して第二主面に設けられた
ドレイン電極と、ゲート電極層に接触して設けられたゲ
ート電極とを有するものであるものとすれば、縦型でプ
レーナタイプのMOS型半導体装置となり、半導体基板
の利用効率が高く、電力用半導体装置として用途が広
い。
する第一、第二の主面と、高比抵抗の第一導電型ドリフ
ト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主面の側の表
面層に形成された第二導電型ベース領域と、その第二導
電型ベース領域によって第一導電型ドリフト層から離間
された第一導電型ソース領域と、第一導電型ソース領域
が内壁に露出するように第二導電型ベース領域より深く
掘り下げたトレンチと、そのトレンチ内にゲート絶縁膜
を介して形成されたゲート電極層と、第一導電型ソース
領域と第二導電型ベース領域とに共通に接触して設けら
れたソース電極と、第一導電型ドリフト層の他方の側に
設けられたドレイン層と、そのドレイン層の表面に接触
して第二主面に設けられたドレイン電極と、ゲート電極
層に接触して設けられたゲート電極とを有するものであ
るものであるものとすれば、縦型でトレンチゲートタイ
プのMOS型半導体装置となり、更に半導体基板の利用
効率が高められ、電力用半導体装置として用途が広い。
体素子の間に厚いフィールド絶縁膜が配置され、第二の
MOS型半導体素子のゲート電極層の一部がそのフィー
ルド絶縁膜上へ延ばされ、第一の主面上の第二のMOS
型半導体素子の第二導電型ベース領域の周りの第一導電
型ドリフト層とゲート電極層との間に前記フィールド絶
縁膜より薄い絶縁膜を有する部分を備えるものとする。
で、厚いフィールド絶縁膜の下に反転層を生じるのを防
止して、第一、第二のMOS型半導体素子の第二導電型
ベース領域間に電流が流れるのを抑制することができ
る。特に、前記薄い絶縁膜が、ゲート絶縁膜とほぼ同じ
厚さであるものとする。そのようにすれば、ゲート絶縁
膜の形成時に同時に形成できるので製造プロセスが複雑
にならない。
第一導電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層の
第一主面の側の表面層に形成された第二導電型ベース領
域と、その第二導電型ベース領域によって第一導電型ド
リフト層から離間された第一導電型ソース領域と、第一
導電型ソース領域と第一導電型ドリフト層とに挟まれた
第二導電型ベース領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介し
て設けられたゲート電極層と、第一導電型ソース領域と
第二導電型ベース領域とに共通に接触して設けられたソ
ース電極と、第一導電型ドリフト層の他方の側に設けら
れた第二導電型ドレイン層と、その第二導電型ドレイン
層の表面に接触して第二主面に設けられたドレイン電極
と、ゲート電極層に接触して設けられたゲート電極とを
有する高破壊耐量MOS型半導体装置すなわちプレーナ
タイプの縦型IGBTにおいて、前記第一導電型ドリフ
ト層と第二導電型ドレイン層との間にバラスト抵抗層が
設けられ、このバラスト抵抗層の、比抵抗が0.05〜
1Ω・cmの範囲である部分の厚さが約30μm〜80
μmの範囲にあるものとすることが重要である。
うに第二導電型ベース領域より深く掘り下げたトレンチ
を有するいわゆるトレンチゲートタイプのIGBTであ
っても、第一導電型ドリフト層と第二導電型ドレイン層
との間のバラスト抵抗層の、比抵抗が0.05〜1Ω・
cmの範囲である部分の厚さが約30μm〜80μmの
範囲にあるものとすることが重要である。
となりアバランシェ電流を分散する作用があると思われ
る。比抵抗が低すぎ、あるいは厚さが薄すぎると、抵抗
としての作用が無く、比抵抗が高すぎ、あるいは厚さが
厚すぎると、抵抗としての作用は十分であるが、オン電
圧が増大する等他の特性に影響する。特に、前記バラス
ト抵抗層の比抵抗の範囲が、0.1〜0.4Ω・cmの
範囲であるものとする。
素子としても適当であり、アバランシェ電流を分散する
作用により、アバランシェ耐量が大きかった。前記バラ
スト抵抗層は、第一導電型であっても、ドリフト領域と
接する第一導電型の部分と、ドレイン領域と接する第二
導電型の部分とからなるものであってもよい。
なりアバランシェ電流を分散する作用がある。相対する
第一、第二の主面と、第一導電型ドリフト層と、その第
一導電型ドリフト層の第一主面の側の表面層に形成され
た第二導電型ベース領域と、その第二導電型ベース領域
によって第一導電型ドリフト層から離間された第一導電
型ソース領域と、第一導電型ソース領域と第一導電型ド
リフト層とに挟まれた第二導電型ベース領域の表面上
に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極層と、
第一導電型ソース領域と第二導電型ベース領域とに共通
に接触して設けられたソース電極と、第一導電型ドリフ
ト層の他方の側に設けられた第一導電型ドリフト層より
低抵抗な第一導電型ドレイン層と、その第一導電型ドレ
イン層の表面に接触して第二主面に設けられたドレイン
電極と、ゲート電極層に接触して設けられたゲート電極
とを有する高破壊耐量MOS型半導体装置、すなわちプ
レーナタイプの縦型MOSFETにおいて、前記第一導
電型ドリフト層と第一導電型ドレイン層との間に第一導
電型のバラスト抵抗層が設けられ、このバラスト抵抗層
はMOS型半導体装置がオフ状態の時に高電圧が印加さ
れてアバランシェ降伏を生じた時にも空乏化されない領
域であり、比抵抗の範囲が、前記第一導電型ドリフト層
の比抵抗と同程度以下で、しかもその1/10以上であ
る部分の厚さが約1μm以上であるものとする。
うに第二導電型ベース領域より深く掘り下げたトレンチ
を有するいわゆるトレンチゲートタイプのMOSFET
であっても、前記第一導電型ドリフト層と第一導電型ソ
ースドレイン層との間に第一導電型のバラスト抵抗層が
設けられ、このバラスト抵抗層はMOS型半導体装置が
オフ状態の時に高電圧が印加されてアバランシェ降伏を
生じた時にも空乏化されない領域であり、比抵抗の範囲
が、前記第一導電型ドリフト層の比抵抗と同程度以下
で、しかもその1/10以上である部分の厚さが約1μ
m以上であるものとすることが重要である。
が、前記第一導電型ドリフト層の厚さの1/2以下であ
るものとする。そのようにすれば、バラスト抵抗層が抵
抗となりアバランシェ電流を分散する作用があると思わ
れる。厚さが薄すぎると、抵抗としての作用が無く、あ
るいは厚さが厚すぎると、抵抗としての作用は十分であ
るが、オン抵抗が増大する等他の特性に影響する。
の実施例に基づき本発明の実施の形態例を説明する。以
下の実施例では、n、pを冠した領域、層等はそれぞれ
電子、正孔を多数キャリアとする領域、層を意味するも
のとし、第一導電型をn型、第二導電型をp型とする
が、これを逆にすることも可能である。
実施例(以下実施例1と記す)のIGBTのチップの平
面図である。1は第一のMOS型半導体素子であり、負
荷電流のスイッチングをおこなう主IGBT部、2は第
二のMOS型半導体素子であり、耐量向上のための補助
IGBT部である。3は逆向直列ツェナーダイオード、
4はゲートパッドである。図2(b)〜(d)は配置を
変えた変形例である。同じ符号は同じものを意味してい
る。このように、第二のMOS型半導体素子は、チップ
の周縁近傍に配置し、ゲートパット4との間に逆向直列
ツェナーダイオード3を配置するのが良い。
ある。ここでは、MOSFETと類似の呼称をすること
にする。すなわちIGBTのコレクタをドレイン、エミ
ッタをソースと呼ぶ。第一のMOS型半導体素子1であ
る主IGBT部のドレインD−ゲートG間に、第二のM
OS型半導体素子2である補助IGBT部と逆向直列ツ
ェナーダイオード3とが直列に接続されている。そし
て、補助IGBT部のドレインdと、補助IGBT部の
ゲートgとは短絡されている。逆向直列ツェナーダイオ
ード列3は、逆方向に接続されたツェナーダイオードが
多段に接続されているものである。また、主IGBT部
のソースS−ゲートG間には、逆方向に接続されたツェ
ナーダイオード5と、抵抗6とが並列に接続されてい
る。ツェナーダイオード5は、G−S間に過電圧が加え
られた際に、バイパスさせて素子を保護する作用をもつ
(従って、所要の過電圧によってツェナーダイオードの
特性を適宜選択すればよいので、必ずしも対である必要
はなく、少なくとも1対の逆向のツェナーダイオードが
あればよい)。また、抵抗6は、ゲートリードの断線な
どにより、ゲートGに高電圧ノイズ等が加えられるのを
防止する働きをする。
チップの補助IGBT部近傍を拡大した透視平面図であ
る。Alの各電極の端は点線で、多結晶シリコン層の端
は太線で示してある。IGBTチップの周縁電極32と
一部がかさなるように補助IGBT部のゲート電極層3
8となる多結晶シリコン層がパターン形成されている。
補助IGBTの補助ソース電極39は、ハッチングをほ
どこした部分でシリコン基板表面に接触している。また
補助IGBT部のソース電極39は、逆向直列ツェナー
ダイオード3の一端に接続されている。逆向直列ツェナ
ーダイオード3の他端は、主IGBT部のゲートパッド
4に接続されている。
ある。図の左端近傍は、電流のスイッチングをおこなう
主IGBT部1である。この部分の構造は、一般のIG
BTとほぼ同じである。すなわち、高比抵抗のnドリフ
ト層23の一方の面側の表面層に互いに離れたpベース
領域24が形成され、さらに、寄生サイリスタのラッチ
アップを防ぐ目的で、pベース領域24の一部に重複し
てpベース領域24より拡散深さの深いp+ ウェル領域
25が形成されている。nドリフト層23の他方の面側
には、nドリフト層23より低抵抗のn+ バッファ層2
2を介してpドレイン層21が形成されている。pベー
ス領域24の表面層には、nエミッタ領域26が選択的
に形成されている。そして、nエミッタ領域26とnド
リフト層23とに挟まれたpベース領域24の表面上に
ゲート酸化膜27を介して多結晶シリコンからなるゲー
ト電極層28が設けられてnチャネル型MOSFETが
構成されている。この側の表面は、ほう素りんガラス
(BPSG)等の絶縁膜31で覆われ、pベース領域2
4およびnソース領域26の表面上にソース電極29が
共通に接触するように、また図示しない金属のゲート電
極がゲート電極層28に接触するように接触孔が開けら
れている。pドレイン層21の表面上にはドレイン電極
30が設けられている。ソース電極29は、図のように
絶縁膜31を挟んで、ゲート電極層28の上まで延長さ
れることが多い。
されている。この補助IGBT部2の構造は、主IGB
T部1とほぼ同じであり、nドリフト層23の表面層に
補助pベース領域34が形成され、さらに、寄生サイリ
スタのラッチアップを防ぐ目的で、補助pベース領域3
4の一部に重複して補助pベース領域34より拡散深さ
の深い補助p+ ウェル領域35が形成されている。補助
pベース領域34の表面層には、補助nソース領域36
が選択的に形成されている。そして、補助nソース領域
36とnドリフト層23とに挟まれた補助pベース領域
34の表面上に補助ゲート酸化膜37を介して多結晶シ
リコンからなる補助ゲート電極層38が設けられてnチ
ャネル型MOSFETが構成されている。この側の表面
は、ほう素りんガラス(BPSG)等の絶縁膜31で覆
われ、補助pベース領域34および補助nソース領域3
6の表面上に補助ソース電極39が共通に接触するよう
に、接触孔が開けられている。nドリフト層23の他方
の面側は、主IGBT部と共通である。
間には、厚い酸化膜33の上に直列ツェナーダイオード
列3が形成されている。そして、この断面図では、周縁
電極32が、補助ゲート電極層38と接続されているこ
と、補助ソース電極39が、直列ツェナーダイオード列
3の一端に接続されていること、直列ツェナーダイオー
ド列3の他端から取り出された電極が主IGBT部1の
ゲートパッド4と接続されていることがわかる。
あり、比抵抗0.01Ω・cm、厚さ500μm のp基
板上にn+ バッファ層22として、比抵抗0.2Ω・c
m、厚さ30μm のn層、nドリフト層23として、比
抵抗40Ω・cm、厚さ約50μm のn層をエピタキシ
ャル成長させたウェハを用いた。その後のプロセスは、
マスクを変える等の多少の変化を加えるだけで、従来の
IGBTとほぼ同じ工程で製造できる。主IGBT部
と、補助IGBT部とは同じデイメンジョンでよいの
で、同時に作ることができる。すなわち、主、補助pベ
ース領域24、34、主、補助p+ ウェル領域25、3
5および直列ツェナーダイオード列3のp領域は、ホウ
素イオンのイオン注入および熱拡散により形成し、主、
補助nソース領域26、36、および直列ツェナーダイ
オード列3のn領域は、砒素イオンまたは燐イオンのイ
オン注入および熱拡散により形成した。直列ツェナーダ
イオード列3は、主、補助ゲート電極層28、38と同
じ減圧CVD法による多結晶シリコン層を利用した。
主、補助pベース領域24、34、主、補助nソース領
域26、36の端は、主、補助ゲート電極層28、38
をマスクの一部として、位置ぎめされて形成され、それ
ぞれの横方向拡散により、間隔が決められている。主、
補助ソース電極29、39およびゲート電極はAl合金
のスパッタリングとその後のフォトリソグラフィにより
形成し、ドレイン電極30は、金属基板に半田づけする
ためTi/Ni/Auの三層をスパッタリングで堆積し
て形成している。
ル領域25、35の拡散深さは6μm、主、補助pベー
ス領域24、34の拡散深さは2μm、主、補助nソー
ス領域26、36の拡散深さはそれぞれ0.4μmであ
る。主、補助ゲート絶縁膜27、37の厚さは25n
m、多結晶シリコンのゲート電極層28、38、絶縁膜
31の厚さはともに1μm、主、補助ソース電極29、
39の厚さは約5μmである。直列ツェナーダイオード
列3は幅100μmである。
の動作を次に説明する。主ソース電極29を接地し、ド
レイン電極30を誘導性の負荷を介して電源に接続す
る。IGBTをオンからオフにしたとき、前にも述べた
ように、インダクタンスに蓄えられていたエネルギのた
め、ドレイン電極30にかかる電圧は上昇する。このと
き、ドレイン電極30の電圧は、周縁電極32を通じて
補助ゲート電極層38にも印加される。一方補助IGB
T部2の補助ソース電極39は、逆向直列ツェナーダイ
オード3のクランプ電圧で規定された電圧だけ高い電圧
に固定される。ドレイン電極30の電圧がそのクランプ
電圧を越えると、補助IGBT部2がオンすることにな
る。直列ツェナーダイオード列3はツェナー電圧が約7
Vのツェナーダイオードの対を約50段直列に接続し
た。
は直列ツェナーダイオード列3を通って主IGBT部1
のゲート電極層29に供給され、主IGBT部1をオン
させる。このようにして、インダクタンスに蓄えられて
いたエネルギは、主IGBT部1全体を通じて放出され
る。本実施例1のIGBTのように、過電圧印加時の素
子保護のために、補助IGBT部2を通じた電流が主I
GBT部1のゲート電極層28に供給されるようにすれ
ば、伝導度変調を利用して電流が流せるので、小さい面
積で大きな電流を供給することができ、主IGBT部1
を速やかにオンさせることができ、アバランシェ耐量が
増大する。
の等価回路に示したゲート−ソース間のツェナーダイオ
ード対5や抵抗6を同様に半導体基板に集積することは
容易てある。なお、図1において、厚い酸化膜33の一
部が掘り下げられて補助ゲート電極層38がシリコン基
板表面層に近づけられている部分33aがある。これ
は、厚い酸化膜33の下部ではnドリフト層の表面近傍
に反転層を生じ、補助pベース領域34およびp周縁領
域32aからpベース領域24へ電流が流れるのを抑制
するためである。薄い酸化膜部分33aはゲート酸化膜
27と同じ厚さとすれば、特に工程をふやす必要は無く
て済む。この部分は、図4においては、環状に示されて
いる。この環状部の外側で補助ゲート電極層38の下に
なる部分の幅はできるだけ狭い方が良い。
ファ層22の比抵抗を0.2Ω・cm、厚さを30μm
とした点も重要である。図5は、アバランシェ耐量のn
+ バッファ層の厚さ依存性を示す図である。横軸は、n
+ バッファ層の厚さ、たて軸は単位面積当たりのアバラ
ンシェ耐量である。n+ バッファ層の厚さが厚い程、ア
バランシェ耐量が増大しているが、30μm以上では飽
和する傾向が見られる。例えば、200mJのアバラン
シェ耐量を実現するために、厚さ30μmのn+ バッフ
ァ層とすれば、チップ面積(より正確には活性領域の面
積)は10mm2 で済むのに対し、厚さ10μmのn+
バッファ層であれば、倍の20mm2 のチップ面積を必
要とすることがわかる。
30μmとしたときのアバランシェ耐量のn+ バッファ
層の比抵抗依存性を示す図である。横軸は、n+ バッフ
ァ層の比抵抗、たて軸はアバランシェ耐量である。実験
した範囲では、n+ バッファ層の比抵抗が大きい程、ア
バランシェ耐量が緩やかではあるが増す傾向が見られ、
0.1〜0.4Ω・cmの範囲では良いことがわかる。
した時には、空乏層はnドリフト層内には全体に広がっ
て、n+ バッファ層にもかかっている筈である。図5、
6に示されたように、n+ バッファ層の厚さが厚い程、
また、比抵抗が大きい程アバランシェ耐量が大きくなる
のは、空乏層化していないn+ バッファ層が、バラスト
抵抗となり全体のアバランシェ電流を平均化する作用を
しているためと考えられる。
〜1Ω・cmの範囲にし、厚さを30〜80μmとする
ことの効果は、必ずしも実施例1のような逆向直列ツェ
ナーダイオードを有するMOS型半導体装置に限られる
ものでないことが、その後の実験により確かめられた。 〔実施例2〕図7は本発明の第二の実施例(以下実施例
2と記す)のIGBTの部分断面図である。基本的には
図1の実施例1と同じであるが、nドリフト層23aと
pドレイン層21aとの間に、単一導電型のn+ バッフ
ァ層でなく、p/n+ バッファ層22aが挟まれている
点が違っている。p/n+ バッファ層22aの比抵抗は
実施例1のn+ バッファ層とほぼ同じとした。そして、
p/n+ バッファ層22aのp層はpドレイン層21a
より低濃度である。
有するIGBTにおいても、アバランシェ耐量のバッフ
ァ層厚さ依存性を調べたが、ほぼ実施例1と同様の結果
であった。 〔実施例3〕図8は本発明の第三の実施例(以下実施例
3と記す)のIGBTの部分断面図である。主IGBT
部と補助IGBTとの間に逆向直列ツェナーダイオード
が設けられている点は、図1の実施例1と同じである
が、主IGBT、補助IGBTの構造が少し違ってい
る。
一方の面側の表面層にトレンチ40が設けられている。
そのトレンチ40の両側にpベース領域44が形成さ
れ、そのpベース領域44の表面層にnソース領域46
が形成されて、pベース領域44とnソース領域46と
がトレンチ40の内面に露出している。トレンチ40の
内部には、ゲート酸化膜47を介して多結晶シリコンか
らなるゲート電極層48が充填されていて、nチャネル
型MOSFETが構成されている。表面は、ほう素りん
ガラス(BPSG)等の絶縁膜51で覆われ、pベース
領域44およびnソース領域46の表面上にソース電極
49が共通に接触するように、また図示しない金属のゲ
ート電極がゲート電極層48に接触するように接触孔が
開けられている。pドレイン層41の表面上にはドレイ
ン電極50が設けられている。ソース電極49は、図の
ように絶縁膜51を挟んで、ゲート電極層48の上まで
延長されることが多い。
ゲート酸化膜57を介して補助ゲート電極層58を充填
したIGBTとなっている。このようなトレンチゲート
のIGBTはセル密度を高められるので、電力用の半導
体装置として多用される傾向にある。 この実施例にお
いても、実施例1のIGBTと同様にドレイン電極70
と同電位の周縁電極52が、補助ゲート電極層58と接
続され、補助ソース電極59が、直列ツェナーダイオー
ド列60の一端に接続され、直列ツェナーダイオード列
60の他端から取り出された電極が主IGBT部1のゲ
ート電極層48と接続されている。
部がオンすると、その電流は直列ツェナーダイオード列
60を通って主IGBT部1のゲート電極層48に供給
され、主IGBT部をオンさせる。伝導度変調を利用し
て電流が流せるので、小さい面積で大きな電流を供給す
ることができ、主IGBT部を速やかにオンさせること
ができ、アバランシェ耐量が増大する。
(以下実施例4と記す)として、半導体素子がMOSF
ETの例の部分断面図である。図の左端近傍は、電流の
スイッチングをおこなう主MOSFET部の活性領域で
ある。この活性領域の構造は、一般のMOSFETとほ
ぼ同じである。すなわち、高比抵抗のnドリフト層63
の一方の面側の表面層に互いに離れたpベース領域64
が形成され、そのpベース領域64の表面層に選択的に
nソース領域66が形成されている。nドリフト層63
の他方の面側には、n+ ドレイン層61がある。そし
て、nソース領域66とnドリフト層63とに挟まれた
pベース領域64の表面上にゲート酸化膜67を介して
多結晶シリコンからなるゲート電極層68が設けられて
いる。この側の表面は、りんガラス(PSG)等の絶縁
膜71で覆われ、pベース領域64およびnソース領域
66の表面上に主ソース電極69が共通に接触するよう
に、また一部では、図示されないゲート電極がゲート電
極層68に接触するように接触孔が開けられている。n
+ ドレイン層61の表面上にはドレイン電極70が設け
られている。ソース電極69は、図のように絶縁膜71
を挟んで、ゲート電極層68の上まで延長されることが
多い。
されている。この補助MOSFETの構造は、主MOS
FETとほぼ同じであり、nドリフト層63の表面層に
補助pベース領域74が形成され、その補助pベース領
域74の表面層には、補助nソース領域76が選択的に
形成されている。そして、補助nソース領域76とnド
リフト層63とに挟まれた補助pベース領域74の表面
上に補助ゲート酸化膜77を介して多結晶シリコンから
なる補助ゲート電極層78が設けられてnチャネル型M
OSFETが構成されている。この側の表面は、りんガ
ラス(PSG)等の絶縁膜71で覆われ、補助pベース
領域74および補助nソース領域76の表面上に補助エ
ミッタ電極79が共通に接触するように、接触孔が開け
られている。nドリフト層63の他方の面側は、主MO
SFET部と共通である。
との間には、厚い酸化膜73の上に直列ツェナーダイオ
ード列80が形成されている。そして、この断面図で
は、周縁電極72が、補助ゲート電極層78と接続され
ていること、補助ソース電極79が、直列ツェナーダイ
オード列80の一端に接続されていること、直列ツェナ
ーダイオード列80の他端から取り出された電極が主I
GBT部のゲート電極層69と接続されていることがわ
かる。
用素子として、比抵抗0.004Ω・cm、厚さ350
μm のn型シリコン基板上にnドリフト層63として、
比抵抗0.5Ω・cm、厚さ約7.5μm のn層をエピ
タキシャル成長させたウェハを用いた。その後のプロセ
スは、マスクを変える等の多少の変化を加えるだけで、
従来のMOSFETとほぼ同じ工程で製造できる。すな
わち、主、補助pベース領域64、74および直列ツェ
ナーダイオード列80のp領域は、ホウ素イオンのイオ
ン注入および熱拡散により形成し、主、補助nソース領
域66、76、および直列ツェナーダイオード列80の
n領域は、砒素イオンまたは燐イオンのイオン注入およ
び熱拡散により形成した。直列ツェナーダイオード列8
0は、主、補助ゲート電極層68、78と同じ減圧CV
D法による多結晶シリコン層を利用した。主、補助pベ
ース領域64、74、主、補助nソース領域66、76
の端は、半導体基板上の多結晶シリコンからなる主、補
助ゲート電極層68、78等をマスクとして、位置ぎめ
されて形成され、それぞれの横方向拡散により、間隔が
決められている。主、補助ソース電極69、79および
ゲート電極はAl合金のスパッタリングとその後のフォ
トリソグラフィにより形成し、ドレイン電極70は、金
属基板に半田づけするためTi/Ni/Auの三層をス
パッタリングで堆積して形成している。
領域64、74の拡散深さは3μm、主、補助p+ コン
タクト領域65、75の拡散深さは0.6μm、主、補
助nソース領域66、76の拡散深さはそれぞれ0.3
μmである。主、補助ゲート絶縁膜67、77の厚さは
25nm、主、補助ゲート電極層68,78の多結晶シ
リコン層、絶縁膜71の厚さはともに1μm、主、補助
ソース電極69、79の厚さは約5μmである。
ETの動作を次に説明する。主ソース電極69を接地
し、ドレイン電極70に誘導性の負荷を介して電源に接
続する。MOSFETをオンからオフにしたとき、前に
も述べたように、インダクタンスに蓄えられていたエネ
ルギのため、ドレイン電極70にかかる電圧は上昇す
る。このとき、ドレイン電極70の電圧は、周縁電極7
2を通じて補助MOSFET部の補助ゲート電極層78
に印加される。一方補助IGBTの補助ソース電極79
は、主MOSFETのソース電極69より直列ツェナー
ダイオード列80のクランプ電圧で規定された電圧だけ
高い電圧に固定され、この電圧とコレクタ電圧との差が
ある値を越えると、補助MOSFETがオンすることに
なる。
は直列ツェナーダイオード列80を通って主MOSFE
T部のゲート電極層68に供給され、主IGBTをオン
させる。このようにして、インダクタンスに蓄えられて
いたエネルギは、放出される。本実施例4のMOSFE
Tのように、過電圧印加時に、素子保護のために主MO
SFETのゲート電極層68に補助MOSFETを通じ
て電流が供給されるようにすれば、確実に保護動作が実
現され、アバランシェ耐量が増大する。
部が掘り下げられて補助ゲート電極層78がシリコン基
板表面層に近づけられている部分73aがある。これ
は、厚い酸化膜の下部でシリコン基板表面層に反転層を
生じ、補助pベース領域74およびp周縁領域72aか
らpベース領域64へ電流が流れるのを抑制するためで
ある。
nドリフト層の厚さを7.5μmとした点も重要であ
る。図10は、アバランシェ耐量のnドリフト層の厚さ
依存性を示す図である。横軸は、nドリフト層の厚さ、
たて軸は単位面積当たりのアバランシェ耐量である。n
バッファ層の厚さが厚い程、アバランシェ耐量が増大し
ているが、7μm以上ではほぼ飽和している。この横軸
は、読み方を変えると、空乏化していないnドリフト層
の厚さの変化でもある。
もので、比抵抗0.5Ω・cmのとき、60Vでは空乏
層が約3μm広がる。pベース領域の拡散深さが3μm
であったから、アバランシェ耐量が非常に小さいnドリ
フト層の厚さが6μmのものは、殆ど空乏化していない
部分が無かったことになる。逆に空乏化していないnド
リフト層の厚さが1μm以上であれば、アバランシェ耐
量は大きく、かつ安定している。
ンシェ耐量が大きくなるのは、空乏層化していないnド
リフト層すなわちバラスト層が、抵抗となり全体のアバ
ランシェ電流を平均化する作用をしているためと考えら
れる。高抵抗層としては、例えば、比抵抗がnドリフト
層の1/10になるまでの範囲とする。よって、高いア
バランシェ耐量を実現するには、アバランシェ降伏時に
空乏化しない高抵抗のバラスト層の厚さが0.5μm以
上であればよい。
μm以上とすることの効果は、必ずしも実施例1のよう
な逆向直列ツェナーダイオードを有するMOS型半導体
装置に限られるものでないことが、その後の実験により
確かめられた。以上、縦型IGBT、縦型MOSFET
の例を述べたが、他に絶縁ゲート型サイリスタなどにつ
いても適用できる。さらに、複数の発明を取り入れた素
子とすれば、それぞれの効果が重複して得られ、更に優
れた特性のMOS型半導体装置が得られる。
は、ソレノイドバルプやモータ等の駆動あるいはDC−
DCコンバータ等のスイッチング電源のスイッチング素
子として優れている。特に本発明のIGBTにおいて
は、過酷な条件(接地電位を共通としてエンジンに直接
モジュールが取り付けられ、−30〜180度といった
急激な温度変化や種々のノイズの影響がある)で使用さ
れる自動車のイグニッションコイルの駆動回路のメイン
スイッチング素子へ適用することができ、顕著な効果を
奏する。
MOS型半導体装置は、主電流を流す第一のMOS型半
導体素子と、第一のMOS型半導体素子と同じ構造で主
電流より小さい電流を流す第二のMOS型半導体素子と
が同一の半導体基板に設けられ、第一のMOS型半導体
素子と第二のMOS型半導体素子とのドレイン電極が共
通で、第二のMOS型半導体素子のゲート電極がそのド
レイン電極に接続され、第二のMOS型半導体素子のソ
ース電極と第一のMOS型半導体素子のゲート電極との
間に、逆向直列に接続された複数のツェナーダイオード
対を備えるものとすることによって、ドレイン電極と第
一のMOS型半導体素子のゲート電極との間に過電圧が
印加された時に、第二のMOS型半導体素子がオンし、
その電流が逆向直列ツェナーダイオードを通して第一の
MOS型半導体素子のゲート電極に供給され、第一のM
OS型半導体素子をオンさせて、MOS型半導体装置の
アバランシェ耐量を大幅に増大させる。
電極とソース電極との間に、逆向直列のツェナーダイオ
ード対や抵抗を備えるものとすれば、過電圧印加時やゲ
ート電極の断線時にも素子を保護することができる。M
OS型半導体素子としては、プレーナタイプやトレンチ
ゲートタイプの縦型MOSFET、IGBTに適用され
る。
リフト層と第二導電型ドレイン層との間に比抵抗が0.
05〜1Ω・cmの範囲である部分の厚さが約30μm
〜80μmのバラスト抵抗層を設けることによって、ア
バランシェ耐量を大幅に増大できることを実施例で示し
た。また、縦型MOSFETにおいては、第一導電型ド
リフト層と第一導電型ドレイン層との間に、MOS型半
導体装置がオフ状態の時に高電圧が印加されてアバラン
シェ降伏を生じた時にも空乏化されない領域であり、比
抵抗の範囲が、前記第一導電型ドリフト層の比抵抗と同
程度以下で、しかもその1/10以上である部分の厚さ
が約1μm以上であるこのバラスト抵抗層を設けること
によって、アバランシェ耐量を大幅に増大できることを
示した。
型半導体装置の近年、スイッチング回路において、スナ
バ回路等の省略等の回路の簡略化、装置の小型化等によ
り、そのスイッチング素子であるMOS型半導体装置は
ますます過酷なストレスを受けつつある。そのような状
況で、アバランシェ耐量を向上させる本発明の寄与は大
きいものがある。
図、(b)、(c)、(d)はその変形例の平面図
拡大図
性を示す図
存性を示す図
性を示す図
GBT部 2 第二MOS型半導体素子または補助
IGBT部 3 逆向直列ツェナーダイオード 4 ゲートパッド 5 逆向ツェナーダイオード 6 抵抗 7 n+ コンタクト領域 8 補助電極 9 酸化膜 10、60、80 逆向直列ツェナーダイオード 11、61 n+ ドレイン層 13、23、23a、43、63 nドリフト層 14、24、44、64 pベース領域 15、65 p+ コンタクト領域 16、26、46、66 nソース領域 17、27、47、67 ゲート酸化膜 18、28、48、68 ゲート電極層 19、29、49、69 ソース電極 20、30、50、70 ドレイン電極 21、21a、41 pドレイン層 22、42 n+ バッファ層 22a p/n+ バッファ層 25、45 p+ ウェル領域 31、51、71 絶縁膜 32、52、72 周縁電極 33、53、73 酸化膜 33a、53a、73a 薄い酸化膜部分 34、54、74 補助pベース領域 35 補助p+ ウェル領域 36、56、76 補助nソース領域 37、57、77 補助ゲート酸化膜 38、58、78 補助ゲート電極層 39、59、79 補助ソース電極 40 トレンチ 75 補助コンタクト領域
Claims (20)
- 【請求項1】主電流を流す第一のMOS型半導体素子
と、第一のMOS型半導体素子と同じ構造で主電流より
小さい電流を流す第二のMOS型半導体素子とが同一の
半導体基板に設けられ、第一のMOS型半導体素子と第
二のMOS型半導体素子とのドレイン電極が共通で、第
二のMOS型半導体素子のゲート電極がそのドレイン電
極に接続され、第二のMOS型半導体素子のソース電極
と第一のMOS型半導体素子のゲート電極との間に、逆
向直列に接続された複数のツェナーダイオードを備える
ことを特徴とする高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項2】第一のMOS型半導体素子のゲート電極と
ソース電極との間に、逆向直列のツェナーダイオードを
備えることを特徴とする請求項1記載の高破壊耐量MO
S型半導体装置。 - 【請求項3】第一のMOS型半導体素子のゲート電極と
ソース電極との間に、抵抗を備えることを特徴とする請
求項1または2記載の高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項4】第一、第二のMOS型半導体素子が共に絶
縁ゲートバイポーラトランジスタであることを特徴とす
る請求項1ないし3のいずれかに記載の高破壊耐量MO
S型半導体装置。 - 【請求項5】第一、第二のMOS型半導体素子が、相対
する第一、第二の主面と、第一導電型ドリフト層と、そ
の第一導電型ドリフト層の第一主面の側の表面層に形成
された第二導電型ベース領域と、その第二導電型ベース
領域によって第一導電型ドリフト層から離間された第一
導電型ソース領域と、第一導電型ソース領域と第一導電
型ドリフト層とに挟まれた第二導電型ベース領域の表面
上に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極層
と、第一導電型ソース領域と第二導電型ベース領域とに
共通に接触して設けられたソース電極と、第一導電型ド
リフト層の他方の側に設けられたドレイン層と、そのド
レイン層の表面に接触して第二主面に設けられたドレイ
ン電極と、ゲート電極層に接触して設けられたゲート電
極とを有するものであることを特徴とする請求項1ない
し4のいずれかに記載の高破壊耐量MOS型半導体装
置。 - 【請求項6】第一、第二のMOS型半導体素子が、相対
する第一、第二の主面と、高比抵抗の第一導電型ドリフ
ト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主面の側の表
面層に形成された第二導電型ベース領域と、その第二導
電型ベース領域によって第一導電型ドリフト層から離間
された第一導電型ソース領域と、第一導電型ソース領域
が内壁に露出するように第二導電型ベース領域より深く
掘り下げたトレンチと、そのトレンチ内にゲート絶縁膜
を介して形成されたゲート電極層と、第一導電型ソース
領域と第二導電型ベース領域とに共通に接触して設けら
れたソース電極と、第一導電型ドリフト層の他方の側に
設けられたドレイン層と、そのドレイン層の表面に接触
して第二主面に設けられたドレイン電極と、ゲート電極
層に接触して設けられたゲート電極とを有するものであ
ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
の高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項7】第一の主面上の第一と第二のMOS型半導
体素子の間に厚いフィールド絶縁膜が配置され、第二の
MOS型半導体素子のゲート電極層の一部がそのフィー
ルド絶縁膜上へ延ばされ、第一の主面上の第二のMOS
型半導体素子の第二導電型ベース領域の周りの第一導電
型ドリフト層とゲート電極層との間に前記フィールド絶
縁膜より薄い絶縁膜を有する部分を備えることを特徴と
する請求項5または6に記載の高破壊耐量MOS型半導
体装置。 - 【請求項8】前記薄い絶縁膜が、ゲート絶縁膜とほぼ同
じ厚さであることを特徴とする請求項7記載の高破壊耐
量MOS型半導体装置。 - 【請求項9】相対する第一、第二の主面と、高比抵抗の
第一導電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層の
第一主面の側の表面層に形成された第二導電型ベース領
域と、その第二導電型ベース領域によって第一導電型ド
リフト層から離間された第一導電型ソース領域と、第一
導電型ソース領域と第一導電型ドリフト層とに挟まれた
第二導電型ベース領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介し
て設けられたゲート電極層と、第一導電型ソース領域と
第二導電型ベース領域とに共通に接触して設けられたソ
ース電極と、第一導電型ドリフト層の他方の側に設けら
れた第二導電型ドレイン層と、その第二導電型ドレイン
層の表面に接触して第二主面に設けられたドレイン電極
と、ゲート電極層に接触して設けられたゲート電極とを
有する高破壊耐量MOS型半導体装置において、前記第
一導電型ドリフト層と第二導電型ドレイン層との間にバ
ラスト抵抗層が設けられ、このバラスト抵抗層の、比抵
抗が0.05〜1Ω・cmの範囲である部分の厚さが約
30μm〜80μmの範囲にあることを特徴とする高破
壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項10】主電流を流す第一のMOS型半導体素子
と、第一のMOS型半導体素子と同じ構造で主電流より
小さい電流を流す第二のMOS型半導体素子とが同一の
半導体基板に設けられ、第一、第二のMOS型半導体素
子が、相対する第一、第二の主面と、高比抵抗の第一導
電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主
面の側の表面層に形成された第二導電型ベース領域と、
その第二導電型ベース領域によって第一導電型ドリフト
層から離間された第一導電型ソース領域と、第一導電型
ソース領域と第一導電型ドリフト層とに挟まれた第二導
電型ベース領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介して設け
られたゲート電極層と、第一導電型ソース領域と第二導
電型ベース領域とに共通に接触して設けられたソース電
極と、第一導電型ドリフト層の他方の側に設けられた第
二導電型ドレイン層と、その第二導電型ドレイン層の表
面に接触して第二主面に設けられたドレイン電極と、ゲ
ート電極層に接触して設けられたゲート電極とを有する
高破壊耐量MOS型半導体装置において、前記第一導電
型ドリフト層と第二導電型ドレイン層との間にバラスト
抵抗層が設けられ、このバラスト抵抗層の、比抵抗が
0.05〜1Ω・cmの範囲である部分の厚さが約30
μm〜80μmの範囲にあることを特徴とする請求項4
記載の高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項11】相対する第一、第二の主面と、高比抵抗
の第一導電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層
の第一主面の側の表面層に形成された第二導電型ベース
領域と、その第二導電型ベース領域によって第一導電型
ドリフト層から離間された第一導電型ソース領域と、第
一導電型ソース領域が内壁に露出するように第二導電型
ベース領域より深く掘り下げたトレンチと、そのトレン
チ内にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極層
と、第一導電型ソース領域と第二導電型ベース領域とに
共通に接触して設けられたソース電極と、第一導電型ド
リフト層の他方の側に設けられた第二導電型ドレイン層
と、その第二導電型ドレイン層の表面に接触して第二主
面に設けられたドレイン電極と、ゲート電極層に接触し
て設けられたゲート電極とを有する高破壊耐量MOS型
半導体装置において、前記第一導電型ドリフト層と第二
導電型ドレイン層との間にバラスト抵抗層が設けられ、
このバラスト抵抗層の、比抵抗が0.05〜1Ω・cm
の範囲である部分の厚さが約30μm〜80μmの範囲
にあることを特徴とする高破壊耐量MOS型半導体装
置。 - 【請求項12】主電流を流す第一のMOS型半導体素子
と、第一のMOS型半導体素子と同じ構造で主電流より
小さい電流を流す第二のMOS型半導体素子とが同一の
半導体基板に設けられ、第一、第二のMOS型半導体素
子が、相対する第一、第二の主面と、高比抵抗の第一導
電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主
面の側の表面層に形成された第二導電型ベース領域と、
その第二導電型ベース領域によって第一導電型ドリフト
層から離間された第一導電型ソース領域と、第一導電型
ソース領域が内壁に露出するように第二導電型ベース領
域より深く掘り下げたトレンチと、そのトレンチ内にゲ
ート絶縁膜を介して形成されたゲート電極層と、第一導
電型ソース領域と第二導電型ベース領域とに共通に接触
して設けられたソース電極と、第一導電型ドリフト層の
他方の側に設けられた第二導電型ドレイン層と、その第
二導電型ドレイン層の表面に接触して第二主面に設けら
れたドレイン電極と、ゲート電極層に接触して設けられ
たゲート電極とを有する高破壊耐量MOS型半導体装置
において、前記第一導電型ドリフト層と第二導電型ドレ
イン層との間にバラスト抵抗層が設けられ、このバラス
ト抵抗層の、比抵抗が0.05〜1Ω・cmの範囲であ
る部分の厚さが約30μm〜80μmの範囲にあること
を特徴とする請求項4記載の高破壊耐量MOS型半導体
装置。 - 【請求項13】前記バラスト抵抗層の比抵抗の範囲が、
0.1〜0.4Ω・cmの範囲であることを特徴とする
請求項9ないし12のいずれかに記載の高破壊耐量MO
S型半導体装置。 - 【請求項14】前記バラスト抵抗層が第一導電型である
ことを特徴とする請求項9ないし13のいずれかに記載
の高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項15】前記バラスト抵抗層がドリフト領域と接
する第一導電型の部分と、ドレイン領域と接する第二導
電型の部分とからなることを特徴とする請求項9ないし
13のいずれかに記載の高破壊耐量MOS型半導体装
置。 - 【請求項16】相対する第一、第二の主面と、第一導電
型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主面
の側の表面層に形成された第二導電型ベース領域と、そ
の第二導電型ベース領域によって第一導電型ドリフト層
から離間された第一導電型ソース領域と、第一導電型ソ
ース領域と第一導電型ドリフト層とに挟まれた第二導電
型ベース領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介して設けら
れたゲート電極層と、第一導電型ソース領域と第二導電
型ベース領域とに共通に接触して設けられたソース電極
と、第一導電型ドリフト層の他方の側に設けられた第一
導電型ドリフト層より低抵抗な第一導電型ドレイン層
と、その第一導電型ドレイン層の表面に接触して第二主
面に設けられたドレイン電極と、ゲート電極層に接触し
て設けられたゲート電極とを有する高破壊耐量MOS型
半導体装置において、前記第一導電型ドリフト層と第一
導電型ドレイン層との間に第一導電型のバラスト抵抗層
が設けられ、このバラスト抵抗層はMOS型半導体装置
がオフ状態の時に高電圧が印加されてアバランシェ降伏
を生じた時にも空乏化されない領域であり、比抵抗の範
囲が、前記第一導電型ドリフト層の比抵抗と同程度以下
で、しかもその1/10以上である部分の厚さが約1μ
m以上であることを特徴とする高破壊耐量MOS型半導
体装置。 - 【請求項17】主電流を流す第一のMOS型半導体素子
と、第一のMOS型半導体素子と同じ構造で主電流より
小さい電流を流す第二のMOS型半導体素子とが同一の
半導体基板に設けられ、第一、第二のMOS型半導体素
子が、相対する第一、第二の主面と、第一導電型ドリフ
ト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主面の側の表
面層に形成された第二導電型ベース領域と、その第二導
電型ベース領域によって第一導電型ドリフト層から離間
された第一導電型ソース領域と、第一導電型ソース領域
と第一導電型ドリフト層とに挟まれた第二導電型ベース
領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲー
ト電極層と、第一導電型ソース領域と第二導電型ベース
領域とに共通に接触して設けられたソース電極と、第一
導電型ドリフト層の他方の側に設けられた第一導電型ド
リフト層より低抵抗な第一導電型ドレイン層と、その第
一導電型ドレイン層の表面に接触して第二主面に設けら
れたドレイン電極と、ゲート電極層に接触して設けられ
たゲート電極とを有する高破壊耐量MOS型半導体装置
において、前記第一導電型ドリフト層と第一導電型ドレ
イン層との間に第一導電型のバラスト抵抗層が設けら
れ、このバラスト抵抗層はMOS型半導体装置がオフ状
態の時に高電圧が印加されてアバランシェ降伏を生じた
時にも空乏化されない領域であり、比抵抗の範囲が、前
記第一導電型ドリフト層の比抵抗と同程度以下で、しか
もその1/10以上である部分の厚さが約1μm以上で
あることを特徴とする請求項1記載の高破壊耐量MOS
型半導体装置。 - 【請求項18】相対する第一、第二の主面と、高比抵抗
の第一導電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層
の第一主面の側の表面層に形成された第二導電型ベース
領域と、その第二導電型ベース領域によって第一導電型
ドリフト層から離間された第一導電型ソース領域と、第
一導電型ソース領域が内壁に露出するように第二導電型
ベース領域より深く掘り下げたトレンチと、そのトレン
チ内にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極層
と、第一導電型ソース領域と第二導電型ベース領域とに
共通に接触して設けられたソース電極と、第一導電型ド
リフト層の他方の側に設けられた第一導電型ドリフト層
より低抵抗な第一導電型ドレイン層と、その第一導電型
ドレイン層の表面に接触して第二主面に設けられたドレ
イン電極と、ゲート電極層に接触して設けられたゲート
電極とを有する高破壊耐量MOS型半導体装置におい
て、前記第一導電型ドリフト層と第一導電型ドレイン層
との間に第一導電型のバラスト抵抗層が設けられ、この
バラスト抵抗層はMOS型半導体装置がオフ状態の時に
高電圧が印加されてアバランシェ降伏を生じた時にも空
乏化されない領域であり、比抵抗の範囲が、前記第一導
電型ドリフト層の比抵抗と同程度以下で、しかもその1
/10以上である部分の厚さが約1μm以上であること
を特徴とする高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項19】主電流を流す第一のMOS型半導体素子
と、第一のMOS型半導体素子と同じ構造で主電流より
小さい電流を流す第二のMOS型半導体素子とが同一の
半導体基板に設けられ、第一、第二のMOS型半導体素
子が、相対する第一、第二の主面と、高比抵抗の第一導
電型ドリフト層と、その第一導電型ドリフト層の第一主
面の側の表面層に形成された第二導電型ベース領域と、
その第二導電型ベース領域によって第一導電型ドリフト
層から離間された第一導電型ソース領域と、第一導電型
ソース領域が内壁に露出するように第二導電型ベース領
域より深く掘り下げたトレンチと、そのトレンチ内にゲ
ート絶縁膜を介して形成されたゲート電極層と、第一導
電型ソース領域と第二導電型ベース領域とに共通に接触
して設けられたソース電極と、第一導電型ドリフト層の
他方の側に設けられた第一導電型ドリフト層より低抵抗
な第一導電型ドレイン層と、その第一導電型ドレイン層
の表面に接触して第二主面に設けられたドレイン電極
と、ゲート電極層に接触して設けられたゲート電極とを
有する高破壊耐量MOS型半導体装置において、前記第
一導電型ドリフト層と第一導電型ドレイン層との間に第
一導電型のバラスト抵抗層が設けられ、このバラスト抵
抗層はMOS型半導体装置がオフ状態の時に高電圧が印
加されてアバランシェ降伏を生じた時にも空乏化されな
い領域であり、比抵抗の範囲が、前記第一導電型ドリフ
ト層の比抵抗と同程度以下で、しかもその1/10以上
である部分の厚さが約1μm以上であることを特徴とす
る請求項1記載の高破壊耐量MOS型半導体装置。 - 【請求項20】前記バラスト抵抗層の部分の厚さが、前
記第一導電型ドリフト層の厚さの1/2以下であること
を特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載の
高破壊耐量MOS型半導体装置。
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JP9-63535 | 1997-03-17 | ||
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WO2016104825A1 (ko) * | 2014-12-24 | 2016-06-30 | 극동대학교 산학협력단 | 과도전압 보호용 다이오드 소자를 내장하는 전력 반도체 장치 및 그 제조방법 |
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-
1998
- 1998-03-16 JP JP6523998A patent/JP2937185B2/ja not_active Expired - Lifetime
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