JP2937004B2 - 薄膜の膜厚測定方法および測定装置ならびに光学フィルターの製造方法ならびに高分子フィルムの製造方法 - Google Patents
薄膜の膜厚測定方法および測定装置ならびに光学フィルターの製造方法ならびに高分子フィルムの製造方法Info
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Description
膜の膜厚測定方法および測定装置ならびに光学フィルタ
ーの製造方法ならびに高分子フィルムの製造方法に関す
るものであり、さらに詳しくはカラー表示装置用カラー
フィルターや、2軸延伸高分子フィルムのように着色し
ていたり、複屈折のために薄膜での光干渉の分光強度が
乱れやすい測定対象の膜厚を高精度に測定する方法、測
定装置、およびかかる測定方法を用いた光学フィルター
の製造方法ならびに高分子フィルムの製造方法に関す
る。
して光の干渉現象を利用する方法が知られている(特開
昭56−115905号公報等)。この方法は薄膜に入
射角θで白色平行光を入射し、薄膜からの反射光もしく
は透過光を受光し、受光した干渉光を分光して得られる
分光強度(波長の関数としてとらえられる強度)の隣合
った極値(極大もしくは極小)を与える波長を求めこと
により膜厚を算出するという原理に基づいている。
と、(1)薄膜表面でただちに反射する光の成分と、
(2)薄膜表面では透過し内部に入射した後に薄膜の裏
面で反射し、薄膜表面より出射する光の成分と、(3)
薄膜表面で透過し内部に入射した後に薄膜の裏面より出
射する光の成分と(4)薄膜内部で多重反射した後に薄
膜表面から出射する光の成分と、(5)薄膜内部で多重
反射した後に薄膜裏面から出射する光の成分とに分かれ
る。
する光の分光強度分布は、上記のうち(1)、(2)、
(4)の各成分の光波の重ね合わせによる干渉の結果と
して得られる。しかし、このうち(4)の成分は、上記
(1)、(2)の成分に比較して小さく、無視すること
ができる。以下、まず薄膜面に対して光源の側に出射す
る光を測定する(いわゆる反射型)の測定を行う場合を
中心に議論する。
理的には図7に示すように測定光の分光強度分布に強弱
(変調)が発生する。
た光と裏面で反射した光との間に生じた光学的光路差Δ
が、波長の整数倍に一致する場合には両者の位相が逆位
相となって弱め合うために極小になり、波長の(整数+
1/2)倍に一致する場合には両者の位相が一致して強
め合うために極大になることにより生じるものである。
(これは裏面で反射した光の位相が反転しているためで
あり、透過光の場合には位相の反転が生じないので、こ
の関係が逆になる。)このような光学的光路差Δは
(1)式で表される。
る。
た2つの極大波長(分光強度の極大を与える波長)もし
くは隣合った2つの極小波長の波長(分光強度の極大を
与える波長)をλ1 、λ2 (λ1 >λ2 )とすると次の
(2)式が成立する。
は整数+1/2(λ1 、λ2 が極大波長のとき)である
(透過式の場合は極大波長と極小波長の条件が入れ代わ
る)。
(3)が得られる。
は極小波長)の波長λ1 、λ2 を求めれば式(3)に基
づいて膜厚を計算することができる。
分光強度は図7に示すような理想的な分光強度と異な
り、図8に示すような歪んだ分光強度しか得られない。
これは光源、分光器、分光強度検出器などが各々固有の
分光特性を持ち、それらの総合特性としての分光特性が
薄膜での干渉による分光強度の変調に重畳して測定され
るためである。
ぞいてその影響を排除した状態で光源、分光器、分光強
度検出器を含めた測定システム全体の分光特性をあらか
じめ測定しておき、薄膜を測定して得られた分光強度を
補正することによって、薄膜での干渉による分光強度の
変化のみを変調信号として抽出し、得られた変調信号の
極値を与える波長から膜厚を測定するものが知られてい
る(特公平6−3364号公報)。
強度をF(λ)、薄膜の代わりに反射板等を置いた状態
での分光強度の分光強度をB(λ)、何も置かない状態
での分光強度の分光強度をW(λ)とし、
置から膜厚を算出するものであり、通常の透明でかつ複
屈折性を持たない薄膜に対しては高精度な測定が可能で
あった。
ラーフィルターのように着色した薄膜の膜厚を上記のよ
うな従来の光干渉式膜厚測定方法で測定しようとする
と、カラーフィルター自体による光の吸収のため正確な
測定が不可能であった。すなわち、カラーフィルターの
分光透過特性が薄膜での干渉による変調に重畳し、上述
の補正を行なっても変調信号A(λ)に歪が残り、極大
波長または極小波長の位置を正確に求めることが困難で
あった。
屈折性を有する薄膜を従来の光干渉式の膜厚測定方法で
測定しようとすると、前述の補正を行なっても変調信号
A(λ)に複屈折性に起因する歪が残り、極大波長また
は極小波長が正確に求まらないために膜厚の正確な測定
が困難であった。
定における干渉光の分光強度の歪みの原因について検討
した結果、このような複屈折性により、白色光が薄膜を
反射または透過するときの分光強度の偏波面による異方
性(光学的異方性)と、光干渉式の光学系に用いられる
光学部品などの光学的異方性との相乗効果が原因である
ことを見出した。すなわち、上記のような薄膜での干渉
光の偏波面が波長により回転し、この偏波面と光学系の
光学部品の反射または透過強度の高い偏波面とがなす角
度が干渉光の波長により変化するため、実質的に光学系
内部で干渉以外の原因による波長選択性が発生するため
である。言い換えると、上記のカラー表示装置用カラー
フィルターでの波長選択透過性と同様の効果が、干渉光
の偏波面の回転によりもたらされるのである。
回転による波長選択性が薄膜での干渉による分光強度の
変調に重畳して、上記のカラー表示装置用カラーフィル
ターの場合と同様に、上述の補正を行なっても変調信号
A(λ)に歪が残り、極大波長または極小波長を正確に
求めることが困難であることが判明した。
のような2軸延伸高分子フィルムの場合は、さらにその
複屈折性が一様でなく、フィルムの幅方向に分布を持つ
場合がある。したがって、このようなフィルムの膜厚を
従来の光干渉式膜厚測定方法により測定することは困難
であった。
複屈折により干渉光の分光強度に歪みが発生するカラー
表示装置用カラーフィルターや2軸延伸高分子フィルム
の製造工程においては、上述の従来の光干渉式の膜厚測
定方法によって膜厚を測定して工程を管理することが困
難であった。
工程では、カラーフィルターの一部を鋭利な治具で掻き
取って段差を作り、触針式変位計により前記段差を測定
して膜厚としていた。しかし、この方式は破壊検査であ
ることや測定に時間がかかることなどの欠点を有してい
た。
たり、品質上出荷することのできないものをラインに投
入したり、取りだしたりという余分な作業も必要であっ
た。また、膜厚を検査するものと、実際に工程に流れて
いるものとは履歴が異なるために、製品にしてみないと
最終的な品質が判らないという大きな問題もあった。
子フィルムの製造工程においても、非接触で高精度の膜
厚測定をする手段がなく、カラーフィルターと同様の問
題が発生していた。
の目的は、被測定薄膜が着色していたり、複屈折性を有
するものであっても、高精度に薄膜の膜厚を測定する方
法および測定装置を提供することにある。
装置用カラーフィルターなどの光学フィルターの製造工
程において、かかるフィルターの膜厚を非接触で高精度
に測定することにより工程管理し、歩留まりを向上させ
ることのできる光学フィルターの製造方法を提供するこ
とである。
分子フィルムなどの高分子フィルムの製造工程におい
て、かかるフィルムの膜厚を非接触で高精度に測定する
ことにより工程管理し、歩留まりを向上させることので
きる高分子フィルムの製造方法を提供することである。
明の薄膜の膜厚測定方法は、次のとおりである。
しい態様は、白色光を薄膜に照射し、前記白色光の前記
薄膜による干渉光の分光強度を測定し、前記薄膜と同種
でありかつ膜厚の異なる複数の薄膜による干渉光の平均
分光強度に対する前記測定された分光強度の分光強度比
に基づいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴として
いる。
態様は、白色光を薄膜に照射し、前記白色光の前記薄膜
による干渉光の分光強度を測定し、前記薄膜と同種であ
りかつ膜厚の異なる複数の薄膜による干渉光の平均分光
強度と前記測定された分光強度との分光強度差に基づい
て前記薄膜の膜厚を算出することを特徴としている。
しい態様は、前記薄膜の影響を排除した状態における前
記白色光の分光強度に対する前記分光強度差の分光強度
比に基づいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とし
ている。
態様は、照射光学系により白色光を薄膜に照射し、受光
光学系により前記白色光の前記薄膜による干渉光の分光
強度を測定し、前記薄膜の影響を排除した状態において
前記照射光学系または前記受光光学系の光路内であって
前記白色光が発散または収束している位置に前記薄膜と
同種の較正用薄膜を置いて測定された基準分光強度に対
する前記測定された干渉光の分光強度の比に基づいて前
記薄膜の膜厚を算出することを特徴としている。
しい態様は、前記分光強度差の極値を与える複数の波長
にもとづいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とし
ている。
しい態様は、前記分光強度比の極値を与える複数の波長
にもとづいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とし
ている。
のとおりである。
しい態様は、白色光を薄膜に照射する照射光学系と、前
記白色光の前記薄膜による干渉光の分光強度を測定する
受光光学系と、前記薄膜と同種でありかつ膜厚の異なる
複数の薄膜による干渉光の平均分光強度に対する前記測
定された分光強度の分光強度比に基づいて前記薄膜の膜
厚を算出する膜厚算出手段とを備えてなることを特徴と
している。
態様は、白色光を薄膜に照射する照射光学系と、前記白
色光の前記薄膜による干渉光の分光強度を測定する受光
光学系と、前記薄膜と同種でありかつ膜厚の異なる複数
の薄膜による干渉光の平均分光強度と前記測定された分
光強度との分光強度差に基づいて前記薄膜の膜厚を算出
する膜厚算出手段とを備えてなることを特徴としてい
る。
しい態様は、前記膜厚算出手段は、前記薄膜の影響を排
除した状態における前記白色光の分光強度に対する前記
分光強度差の分光強度比に基づいて前記薄膜の膜厚を算
出するものであることを特徴としている。
態様は、白色光を薄膜に照射する照射光学系と、前記白
色光の前記薄膜による干渉光の分光強度を測定する受光
光学系と、前記薄膜の影響を排除した状態において前記
照射光学系または前記受光光学系の光路内であって前記
白色光が発散または収束している位置に前記薄膜と同種
の較正用薄膜を置いて測定された基準分光強度に対する
前記測定された干渉光の分光強度の比に基づいて前記薄
膜の膜厚を算出する膜厚算出手段とを備えてなることを
特徴としている。
しい態様は、前記膜厚算出手段は、前記分光強度差の極
値を与える複数の波長にもとづいて前記薄膜の膜厚を算
出するものであることを特徴としている。
態様は、前記膜厚算出手段は、前記分光強度比の極値を
与える複数の波長にもとづいて前記薄膜の膜厚を算出す
るものであることを特徴としている。
しい態様は、前記薄膜は光学フィルターおよび光学フィ
ルター塗膜のうちのいずれかであることを特徴としてい
る。
しい態様は、前記薄膜は光学フィルターおよび光学フィ
ルター塗膜のうちのいずれかであることを特徴としてい
る。
は上記のような薄膜の測定方法を用いて光学フィルター
の塗膜の膜厚を測定し、前記測定された膜厚が所定の範
囲内に入るように前記塗膜の形成手段を制御することを
特徴としている。
の好ましい態様は、キュア前の光学フィルターの塗膜の
膜厚を測定し、前記測定された膜厚が所定の範囲内に入
らなかった場合に、前記光学フィルターの塗膜を剥離
し、前記光学フィルターに使用されていた透明基板を再
生することを特徴としている。
の好ましい態様は、前記塗膜の形成手段が、スリットダ
イ、スピンコータおよび浸漬引き上げ装置のうちいずれ
かであること特徴としている。
しい態様は、前記薄膜は高分子フィルムであることを特
徴としている。
しい態様は、前記薄膜は高分子フィルムであることを特
徴としている。
は上記のような薄膜の測定方法を用いて高分子フィルム
の塗膜の膜厚を測定し、前記測定された膜厚が所定の範
囲内に入るように前記高分子フィルムの形成手段を制御
することを特徴としている。
の好ましい態様は、前記高分子フィルムの膜厚の幅方向
の膜厚分布を測定することを特徴としている。
よれば、測定対象の薄膜による干渉光の分光強度の歪み
の影響を補正して膜厚を測定できる。
ば、光学フィルター塗膜の着色の影響を補正して精度良
く膜厚を測定し工程管理することにより、工程の不良を
早期に発見することができる。
ば、高分子フィルムの複屈折性や着色の影響を補正して
精度良く膜厚を測定し工程管理することにより、工程の
不良を早期に発見することができる。
の態様の作用を、光学フィルターの一種であるカラー表
示装置用カラーフィルターの膜厚測定をする場合を例に
とって、図面を用いて説明する。
る装置の実施態様例の概略構成を示したものであり、後
述する本発明の薄膜の膜厚測定方法の3つの態様に共通
するものである。本実施態様例は、光源部1、投受光部
2、および分光部3を有する測定部と、演算処理部4と
から構成されている。投受光部のうちの投光部と光源部
が照射光学系を構成し、投受光部のうちの受光部と分光
部が受光光学系を構成している。なお、本発明の薄膜の
膜厚測定方法の3つの実施態様例の主たる相違点は、後
述するように演算処理部の動作と、測定手順などにあ
る。
レンズ13で構成されている。
光用光ファイバー22、および投受光用レンズ23で構
成されている。投光用光ファイバー21と受光用光ファ
イバー22は、それぞれ数100本の光ファイバ束であ
り、投受光用レンズ23の近くで一本の束になってい
る。この束の中で、投光用光ファイバー21と受光用光
ファイバー22は入り交じって束ねられており、この束
の投受光用レンズ23に面している投受光面のどの部位
にも均等に両方の光ファイバーが配置されるようになっ
ている。
2、レンズ33、平面回折格子34、結像レンズ35、
イメージセンサ36、イメージセンサ駆動回路37、お
よびバッファアンプ38で構成されている。
ロコンピュータ42、記憶装置43および図示しない入
出力装置、電源装置等で構成されている。
る。光源11から出射された白色測定光は反射鏡12、
およびレンズ13で集光され、投光用光ファイバー21
に入射される。投光用光ファイバー21を通った白色測
定光は投受光用レンズ23により平行光もしくは弱い収
束光として被測定カラー液晶光学カラーフィルター塗膜
5に投射される。
5で反射されて干渉光となり、投受光用レンズ23によ
り集光され、受光用光ファイバー22を通って分光部3
に導かれる。
31によって集められ、集光レンズ31から同レンズの
焦点距離だけ離れた置かれたピンホール32、およびピ
ンホール32の後ろにレンズ33の焦点距離だけ離して
置かれたレンズ33により平行光化される。
折格子34に入射されて分光され、分光された干渉光の
うち所定の波長範囲の成分が結像レンズ35によってイ
メージセンサ36上に結像される。イメージセンサ36
上に結像された干渉光の分光強度は、イメージセンサ駆
動回路37により順次画素毎に読み出され、バッファア
ンプ38を介して電圧信号として演算処理部4に送られ
る。
送られて来た電圧信号がA/D変換器41によりデジタ
ル信号に変換された後、マイクロコンピュータ42に読
み込まれ、演算処理が行なわれる。
および測定手順について説明する。本発明の薄膜の膜厚
測定方法は、ここでの処理の方法によって、3種類の態
様に大別される。図2は本発明の薄膜の膜厚測定方法の
第1の態様における演算処理および測定手順の実施態様
例を示すフローチャートである。
に、 (1)膜厚の異なる複数のサンプルの分光強度の測定、
およびそれらの平均分光強度の演算 (2)サンプルの測定 (3)データ処理 の3部より構成されている。なお、(2)の処理が
(1)の処理に先立って行われても良い。
品である薄膜の膜厚は所定の値を中心にばらついてお
り、全く厚さの判らない薄膜の厚さを測定することはま
れである。
の薄膜であって、所定の値を中心に膜厚の異なる複数の
サンプルを用意する。これらのサンプルを順次測定位置
に置き、分光強度を測定する。次に、測定された分光強
度の分光加算平均を求め、これを平均分光強度G(λ)
とする。ここまでが上記(1)の手順に対応する。
度G(λ)に各サンプルの薄膜での干渉による分光強度
の変調が残らないように、用意した複数のサンプルの中
から干渉による分光強度の極値を与える波長が少しずつ
異なるものを3〜256個選択する。
(λ)は、測定に使用する光学系の光源部、投受光部お
よび分光部の分光強度特性と、測定対象のカラーフィル
ターの薄膜の光の吸収の効果のみ(干渉の効果を含まな
い)による分光強度特性が含まれた平均的な分光強度で
あると言える。言い換えると、G(λ)はカラーフィル
ターを含めた測定光学系の、カラーフィルターの薄膜で
の干渉による変調以外のすべての分光強度特性を平均化
した分光特性を表わす。
なう必要はない。カラーフィルターの目標膜厚、組成、
製造条件等を変更した場合にのみ行なえばよい。
き、マイクロコンピュータ42の指令により、イメージ
センサ駆動回路37がイメージセンサ36の出力を順次
画素毎に読み出す。この出力を、バッファアンプ38を
介して電圧信号として演算処理部4に送り、A/D変換
器41によりデジタル信号に変換した後読みとり、測定
分光強度F(λ)とする。
の異なる複数のサンプルの測定手順も同様である。
る。
センサ36の出力信号に重畳するノイズの除去、および
イメージセンサ36自体が持つ奇偶ビットのゲインのば
らつきを補償するために行なうものであり、高周波成分
を除去するいわゆるローパスフィルター処理が行なえる
ものならばどのような手法でも良い。
相特性の保持の点から、移動平均処理が好ましい。移動
平均処理とは、時系列データや連続した一群のデータに
対して、ノイズ除去の目的で行なうものであり、i番目
(iは整数)のデータとして前後の測定データの平均値
をあてはめるものである。前後のデータを単純に平均す
るものや、適当な重みをつけて平均するものなどがあ
る。
(λ)に対しても行なっておくのが好ましい。なお、こ
の平滑化処理は必ずしも必要ではないが本実施態様例に
おいては、各分光強度は平滑化処理を受けているものと
する。
強度F(λ)と平均分光強度G(λ)を用いて次の式
(5)により変調信号X(λ)を得る。
ータとしてマイクロコンピュータ42内部に保持されて
いる測定分光強度F(λ)および平均分光強度G(λ)
の同一画素に対応するデータを順次読み出して割算処理
をする。
強度G(λ)の各画素に対応したデータはほぼ同じ大き
さの整数値であり、このまま割算処理をすると桁落ちが
生じて必要な精度が得られない場合がある。F(λ)、
G(λ)のデータを実数に変換した後、割算処理を行な
えば桁落ちの問題はなくなるが、処理に時間がかかって
実用的でない。
例えば1024倍した後に整数割算処理を行なえば桁落
ちの問題もなく、しかも高速な演算が可能となる。な
お、ここで1000倍ではなく1024倍としたのは、
2n の掛算はビットシフト処理によって可能であり、よ
り高速に処理できるからである。
X(λ)はカラーフィルター塗膜の材料自体の分光透過
特性の影響が除去されて、薄膜での干渉による純粋な変
調成分のみが残ったものとなっている。
値を与える波長を検出する。これまでの処理により変調
信号X(λ)はノイズ成分の少ない理論的な干渉信号に
ほぼ等しいものになっているので、変調信号X(λ)を
微分処理して傾きの変化を調べる方法や、信号の部分的
な重心位置を求める方法等により容易に極値(極大値お
よび極小値)の位置を正確に知ることができる。
サ36の画素番号であるが、この極値を与える画素番号
に対応する波長を知るためには、イメージセンサ36の
画素番号と波長との対応関係を知っておく必要がある。
の代わりに分光反射特性が比較的平坦な反射板を測定位
置に置き、照射光学系または受光光学系のうち白色光が
平行光に近い状態で伝播する位置に、分光特性が既知の
干渉フィルターを設置して測定し、そのピーク位置など
を検出して画素番号との対応をとることにより求めるこ
とができる。なお、ピーク位置などは厳密には特定の画
素の中央にあるとは限らないので、ピーク近傍の各画素
のデータ値を利用して真のピーク位置を補間により求め
るのが好ましい。
て、求めた干渉光の分光強度の極値を与える複数の波長
(極大波長および極小波長)のうち、隣合う極大波長ま
たは極小波長より、式(3)に基づいて膜厚を算出す
る。このとき、隣合う極大波長または極小波長の複数の
組み合わせからそれぞれ膜厚を算出し、その平均値を求
めてもよい。
は複数の極小波長が得られない場合は、式(3)を変形
して極大波長と極小波長の組み合わせで膜厚を計算する
こともできる。すなわち、
が極小波長、λ2 が極大波長のとき)または整数+1/
2(λ1 が極大波長、λ2 が極小波長のとき)である
(透過式の場合は極大波長と極小波長の条件が入れ代わ
る)。
(7)が得られる。
手順および演算処理について説明する。
2の態様における演算処理および測定手順の実施態様例
を示すフローチャートである。装置の構成は上述の第1
の態様の実施態様例と同様のものを用いる。
ように (1)ブランク信号の測定、膜厚の異なる複数のサンプ
ルの分光強度の測定、およびそれらの平均分光強度の演
算 (2)サンプルの測定 (3)データ処理 の3部より構成されている。なお、(2)の処理が
(1)の処理に先立って行われてもよい。
る。ここでブランク信号とは、測定対象の薄膜の影響を
排除した状態で測定動作を行ない、その場合に得られる
分光強度の信号を指す。このブランク信号を測定するこ
とにより、薄膜の存在によらない照射光学系および受光
光学系の分光強度特性を得ることができる。また、カラ
ーフィルターの場合のように薄膜が透明または半透明基
材上に形成されているものの場合は、この基板を含んだ
光学系全体の分光強度特性を測定するのが好ましい。こ
のようにして測定したブランク信号と、サンプルを測定
した場合の分光強度との分光強度比(波長の関数として
とらえられる強度の比)をとることによって、薄膜の存
在による分光強度の変調分のみを抽出することができ
る。
ーフィルター塗膜5である。したがって、本実施態様例
ではカラーフィルター塗膜5の形成の際に基材とするガ
ラス基板またはプラスチック基板の特性を含む光学系全
体の分光強度特性をブランク信号として測定している。
そのために、測定したいカラーフィルター塗膜を形成す
る前の基板を、カラーフィルター塗膜5つきの基板の代
わりに測定位置に置き、この状態で得られる分光強度特
性B(λ)を測定する。なお、測定対象が上記のような
基板の上に形成された薄膜でない場合(高分子フィルム
など)は、分光反射率が平坦な反射鏡またはガラス板等
を測定対象の薄膜の代わりに測定位置に置いて測定して
もよい。また透過型の場合は、単に薄膜なしで測定して
もよく、上記と同様にガラス板等を置いて測定してもよ
い。
方法により膜厚の異なる複数のサンプルを測定し、平均
分光強度G(λ)を得る。
定対象のサンプルを測定し、測定分光強度F(λ)を得
る。
示すようにデータ処理は、 (a)平滑化 (b)正規化 (c)ベース補正 (d)極値検出 (e)膜厚計算 の手順を経て行なわれる。なお、(c)のベース補正を
実施した結果に対して(b)の正規化の処理を行なって
も同様の結果が得られる。
様の方法により平滑化を行ない、測定分光強度F(λ)
を得る。
強度F(λ)とブランク信号B(λ)を用いて次の式
(8)により正規化測定信号A(λ)を得る。
5の材料自体の分光透過特性と薄膜での干渉による純粋
な変調成分が重畳された信号であり、光学系全体の分光
特性の影響が除去されたものとなっている。
次の式(9)によって正規化処理を実施し、正規化平均
信号C(λ)を得る。
のないカラーフィルター塗膜5の材料自体の分光透過特
性を、光学系全体の分光特性により補正したものとな
る。
より行ない、正規化測定信号A(λ)と正規化平均信号
C(λ)の分光強度差(波長の関数としてとらえられる
強度の差)である変調信号Y(λ)を得る。
画素に対応したデータとしてマイクロコンピュータ42
内部に保持されている正規化測定信号A(λ)および正
規化平均信号C(λ)の同一画素に対応するデータを順
次読み出して引き算処理をすることにより行なう。
果を持ち、カラーフィルターの薄膜の材料の分光透過特
性の上に重畳されている薄膜による純粋な干渉成分のみ
が変調信号Y(λ)として得られる。
正を行ない、次に正規化を行なうことによっても同様の
結果が得られる。すなわち、次の式(11)により、測
定分光強度F(λ)と平均分光強度G(λ)の分光強度
差であるベース補正済み信号J(λ)を計算し、これを
式(12)により正規化してブランク信号B(λ)との
分光強度比をとることにより変調信号Y(λ)が得られ
る。
る変調の成分が十分大きい場合は、正規化を省略してベ
ース補正済み信号J(λ)によっても十分な精度が得ら
れる。この場合、正規化による割り算が不要となり計算
時間を短縮できる。
方法により極値検出を行ない、複数の極大波長、極小波
長を求め、同様の計算により最終的な膜厚を算出する。
の態様の測定手順および演算処理について説明する。
3の態様における演算処理および測定手順の実施態様例
を示すフローチャートである。装置の構成は上述の第1
の態様の実施態様例と同様のものを用いる。
ように (1)基準分光強度の測定 (2)サンプルの測定 (3)データ処理 の3部より構成されている。なお、(2)の処理を
(1)の処理に先立って行なってもよい。
ここで基準分光強度とは、第1の態様の実施態様例にお
ける平均分光強度G(λ)と同様に、測定に使用する光
学系の光源部、投受光部および分光部の分光強度特性
と、測定対象のカラーフィルターの薄膜の材料の光の吸
収の効果のみ(干渉の効果を含まない)による分光強度
特性が含まれた平均的な分光強度である。すなわち、H
(λ)はカラーフィルターを含めた測定光学系の、カラ
ーフィルターの薄膜による干渉の影響以外のすべての分
光強度特性を平均化した分光特性を表わす。
均分光強度G(λ)を求めたのとは異なり、以下の方法
で基準分光強度H(λ)を求める。まず、上述の第2の
態様の実施態様例でブランク信号B(λ)を測定するの
と同様の、対象の薄膜の影響を排除した状態をつくる。
すなわち、薄膜がカラーフィルターのように透明または
半透明の基板上に形成されている場合は、測定したい薄
膜を形成する前の基板を、サンプルの薄膜の代わりに測
定位置に置く。また、測定対象が上記のような基板の上
に形成された薄膜でない場合は、分光反射率が平坦な反
射鏡またはガラス板等を測定対象の薄膜の代わりに測定
位置に置いてもよい。また透過型の場合は、単に薄膜な
しとしてもよく、上記と同様にガラス板等を置いてもよ
い。
または受光光学系の光路内であって、測定光が発散また
は収束している位置に置き、分光強度を測定する。
いる位置に測定対象と同種の薄膜(較正用薄膜)を置い
て測定すると、この較正用薄膜における光の干渉の影響
を除去した較正用薄膜の材料(つまり測定対象の薄膜の
材料)の分光透過特性のみを測定することができる。
光がこの較正用薄膜に入射する角度θが一様でなく、測
定光に様々な入射角で入射する成分が均等に含まれ、そ
れが最終的に受光部で測定されるときに混合される。す
なわち、測定光に含まれる様々な入射角の成分は較正用
薄膜内で入射角に応じた干渉による強度の変調を受けて
いるため、全体を混合すると、ちょうど較正用薄膜によ
る干渉の影響だけが相殺される。したがって、この分光
強度を測定すると、較正用薄膜の材料の分光透過特性の
みを測定することができる。これにより、第1の態様の
実施態様例で測定した平均分光強度G(λ)と実質的に
同様の特性を、複数ではなく1枚の薄膜を測定するだけ
で得ることができる。なお、この較正用薄膜は特殊なも
のである必要はなく測定対象の薄膜自身であってもよ
く、サンプルを較正用として用いることもできる。
に、測定光が発散または収束している位置に薄膜単体で
はなく、薄膜を形成した基板を置いてもよい。この場合
は薄膜単体の場合よりも作業性が良い。
方法によりサンプルを測定し、測定分光強度F(λ)を
得る。ただし、基準分光強度H(λ)の測定のときに較
正用薄膜単体でなく較正用薄膜を形成した基板を置いた
場合は、測定分光強度F(λ)の測定の際にも較正用薄
膜を形成した基板のかわりに較正用薄膜を形成していな
い基板を置くのが好ましい。
じ方法により平滑化を行ない、測定分光強度F(λ)を
得る。
強度F(λ)と基準分光強度H(λ)を用いて次の式
(13)により変調信号Z(λ)を得る。
自体の分光透過特性も含めた光学系全体の分光特性を補
正した薄膜での干渉による純粋な変調成分の信号になっ
ている。
値検出を行ない、複数の極大波長、極小波長を求め、膜
厚計算を行ない、最終的な膜厚を算出する。
の実施態様例において、投受光に光ファイバーを用いず
に直接光学窓を介して投受光する場合は、測定位置に何
も置かない状態での分光強度の分光強度をW(λ)と
し、測定分光強度F(λ)、平均スペクトルG(λ)、
ブランク信号B(λ)、H(λ)等の演算に使用する分
光強度から前もってW(λ)を引き算しておけばより高
精度な測定が可能となるので好ましい。
ルターや高分子フィルムなどが好適である。特に薄膜内
で光が吸収されたり複屈折を受けたりするものの膜厚の
測定において、本発明の薄膜の膜厚測定方法は特に好適
である。光学フィルターとしては、カメラなどの光学機
器の分光感度特性を所望のものに変換するための各種光
学フィルターや、カラー表示装置用カラーフィルターな
どが好ましく用いられる。カラー表示装置としては、液
晶表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロルミネッセ
ンス表示装置などがある。また、高分子フィルムとして
は2軸延伸ポリエステルフィルムやポリプロピレンフィ
ルムなどがある。
を、カラー液晶表示装置用カラーフィルター薄膜に適用
する場合について、図を用いて詳細に説明する。
利用されるカラーフィルターは、ガラス基板等の透明基
板上に赤、緑、青の3原色パターンが、ある一定の位置
関係を保って配列されている。
して、例えば以下の方法が知られている。
光層を形成する。この遮光層上に着色剤を添加した熱硬
化性の塗料を塗布し、50〜150℃の温度で乾燥して
(セミキュア)、熱硬化性塗膜を形成する。続いて前記
熱硬化性塗膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、超高
圧水銀灯等を用いてマスク露光を行ない、次いで前記ポ
ジ型フォトレジストを現像・エッチングし、レリーフパ
ターンを形成した後、前記レリーフパターンをマスクと
して、前記熱硬化性塗膜をエッチングする。
た後、200〜350℃程度に加熱焼成し(キュア)、
熱硬化性塗膜を熱硬化してカラーフィルター薄膜とす
る。
り返し、所定の赤、緑、青3色の微細パターンを形成
し、カラーフィルターとする。
わりに着色剤を添加した感光性塗料を使用してもよい。
この場合には、透明基板上に微細パターンからなる遮光
層を形成し、この遮光層上に着色剤を添加した感光性塗
料を塗布し、50〜150℃の温度で乾燥して(セミキ
ュア)、感光性塗膜を形成する。次いで超高圧水銀灯等
を用いてマスク露光を行い、感光性塗膜を光硬化する。
その後遮光層上の未硬化感光性塗膜を現像・エッチング
・剥離する。その後、200〜350℃程度に加熱焼成
し(キュア)、感光性塗膜を熱硬化してカラーフィルタ
ー薄膜とする。
り返し、所定の赤、緑、青3色の微細パターンを形成
し、カラーフィルターとする。
リメチルメタクリレート等のプラスチック平板やプラス
チックフィルムおよびガラス板等全光線透過率が70%
以上の透明または半透明平板が好ましく用いられる。特
に、ガラス板が光の透過率が高く好ましい。
エステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリイミド樹脂等の一種ないし二種以上の混合
物、およびこれらの感光性樹脂等に染料または顔料等の
着色剤を分散混合したものが好ましく用いられる。
塗布方式としてはスピンコータ方式、浸漬引き上げ塗布
方式、ロールコータ方式、バーコータ方式、スリットダ
イ方式等の種々の方式があるが、図5は本発明にかかる
カラーフィルター薄膜のスリットダイ方式による塗布の
一例を示す概略図である。
ら口金66の内部に供給され、透明基板61の搬送(矢
印A方向)に従い、口金66の先端であるリップ65か
らカーテン状態で吸着ステージ62上に吸着固定された
透明基板61上に塗布される。
おいて種々の原因により、カラーフィルター薄膜の厚さ
むらが発生する。このカラーフィルター薄膜の厚さむら
は最終製品としてカラー液晶表示装置に組み込まれた時
に、カラー表示の色むらとして現れ商品価値を損なうも
のである。そこでカラーフィルターの製造工程におい
て、カラーフィルター薄膜の厚さむらを常に監視し、一
定の範囲内に収める必要がある。
透明基板に固着しており、この段階で厚さむら異常が発
見された場合は廃棄するしかなく、収率低下の大きな原
因である。しかし塗布直後、およびセミキュア後のカラ
ーフィルター薄膜は透明基板に固着していないので、こ
の段階で厚さむら異常を発見することができれば塗膜を
剥離して、透明基板を再生使用することができる。
にカラーフィルター薄膜の膜厚を測定するのが好まし
い。
このようなカラーフィルター薄膜の膜厚の測定に好まし
く適用でき、微細パターンの部分でも非接触でかつ高精
度、高速で測定することができる。これにより、工程の
安定化、歩留まりの向上、コストダウンに大きく寄与す
ることができる。
後のカラーフィルター薄膜の面内膜厚分布を測定した
後、その結果を用いて直ちに口金先端部にあるリップ6
5の間隔や、透明基板61とリップ65の間隔すなわち
クリアランス64を調整して、カーテン状に吐出される
塗料の口金幅方向分布を調整することなどにより、塗膜
の均一性を一定に保つことができる。
基板61の搬送速度を調整することにより塗膜厚さの面
内平均値を一定に保ってもよい。
の面内膜厚分布を測定して所望の一定値に入っていない
ものは工程を調整すると共に、塗膜を剥離して透明基板
を再生使用することができ、収率の向上、コストダウン
に大きく寄与することができる。
を2軸延伸高分子フィルムに適用する場合について、図
を用いて詳細に説明する。
工は、樹脂を融点以下の適当な温度で延伸して分子と結
晶に配向を与え、機械的強度の向上、光学的性質やガス
透過性の改善等の未延伸時には得られない性質を付与す
るものである。延伸方法は、フィルムを引き延ばす方法
とフィルム形態とによりいくつかに分類され、例えばT
ダイでフィルムを押しだした後、同時二軸延伸装置また
は逐次延伸装置により連続的に延伸するフラットフィル
ム延伸法がある。
2軸延伸高分子フィルム製造方法の1例を示す概略図で
ある。
てダイ82から押し出され、冷却ロール83で固化され
て延伸用原反フィルムとなる。この延伸用原反フィルム
を延伸温度まで加熱してロール84により縦方向に延伸
した後冷却し、次いで当前記縦延伸したフィルムの両端
をテンタクリップで把持して横延伸装置85に導入し、
加熱下で横方向に延伸し、引き続き緊張のまま適当な温
度で熱処理して配向を固定した後、両端のテンタクリッ
プで把持した未延伸部を除去して卷取機86に卷取るも
のである。
いて、横延伸装置85と卷取機86の間に本発明の薄膜
の膜厚測定方法に使用する厚さ計87(たとえば図1の
ような測定部を有するもの)を設置し、フィルムの幅方
向厚さ分布を測定する。この幅方向厚さ分布が一定の範
囲に収まるように、ダイ82のリップ間隙を調整してい
る。
後に横延伸するために、製造されたフィルムは一般的に
光学的異方性を有しているが、製造工程の条件によって
はフィルムの幅方向でその異方性が変化している場合が
ある。この変化は、前述したフィルム製造工程の内の横
延伸工程で生じ、縦延伸したフィルムの両端をテンタク
リップで把持して横延伸装置85に導入し、加熱下で横
方向に延伸し、引き続き緊張のまま適当な温度で熱処理
して配向を固定するときのフィルム幅方向、長手方向の
温度分布によってフィルム上に張力分布が生じて配向方
向が変化するために生じるものである。
は、薄膜の膜厚が厚くなるほど強まるため、前述のよう
な光学系内部の薄膜の干渉によらない波長選択性をもた
らす。しかも、上述の通りかかる光学的異方性は幅方向
で変化している場合がある。
法においては、上述した本発明の薄膜の膜厚測定方法の
第1または第2の態様を用いて、かかる光学系内部の干
渉によらない波長選択性の影響を排除した膜厚測定を行
ない、これによって製造工程の制御を行なう。
第1の態様を用いて測定する場合には、たとえば以下の
ような手順で行なう。図6において高分子フィルムを製
造しながら(高分子フィルムを長手方向に移動させなが
ら)厚さ計87を用いて高分子フィルムの膜厚を適当な
時間間隔をおいて複数回(たとえば10回)干渉光の分
光強度を測定する。この間に高分子フィルムの膜厚は、
たとえば0.5μm程度の幅でばらついている。このよ
うなばらつきがないときは、この測定のためにダイ82
のリップ間隔を適当に変化させながら製膜する。する
と、測定した各回の分光強度には、様々な膜厚に対応す
る分光強度が含まれている。この各回の分光強度の平均
値を平均分光強度G(λ)とする。この平均分光強度の
測定は高分子フィルムの製造工程で行なってもよく、ス
リッタなどの巻き返しの際に行なってもよい。
本測定を行なう。すなわち適当な間隔で厚さ計87を用
いて高分子フィルムによる干渉光の測定分光強度F
(λ)を測定する。以下式(5)によって変調信号X
(λ)を求め、式(3)または式(7)等を用いて高分
子フィルムの膜厚を算出する。
学的異方性が幅方向で変化しており、これが無視できな
い場合は、高分子フィルムを幅方向に複数の領域に分割
し、各分割領域毎に平均分光強度を求め、測定分光強度
との分光強度比に基づいて膜厚を算出する。すなわち、
図6において、たとえば図示しないトラバース装置によ
ってフィルム幅方向に厚さ計87を移動させながら、前
記各分割領域毎に複数回フィルムの分光強度のスペクト
ルを求め、それらの分光強度のスペクトルの平均値をG
i(λ)とする(iは分割領域の番号)。
てフィルム幅方向に厚さ計87を往復動させ、各分割領
域毎に式(5)のG(λ)の代わりにGi(λ)を用い
て変調信号X(λ)を求め、X(λ)の強弱の波長位置
から膜厚を測定する。
の態様を用いて測定する場合には、たとえば以下のよう
な手順で行なう。まずブランク信号B(λ)を測定す
る。次に、上述の第1の態様を用いる場合と同様に高分
子フィルムを製造しながら厚さ計87を用いて高分子フ
ィルムの膜厚を適当な時間間隔をおいて複数回干渉光の
分光強度を測定し、その平均を平均分光強度G(λ)と
する。以下、本測定においては、高分子フィルムによる
干渉光の測定分光強度F(λ)を測定し、式(8)〜
(10)もしくは式(11)〜(12)によって変調信
号Y(λ)あるいはJ(λ)を求め、式(3)もしくは
式(7)などを用いて高分子フィルムの膜厚を算出す
る。
学的異方性が幅方向で変化しており、これが無視できな
い場合は、高分子フィルムを幅方向に複数の領域に分割
し、各分割領域毎に平均分光強度を求め、測定分光強度
との分光強度比に基づいて膜厚を算出する。
膜厚を算出する方法としては、上述のような極大波長も
しくは極小波長から式(3)や式(7)などによって算
出するものや、最小二乗法などを用いた分光強度のフィ
ッティングを行なうものが好ましく用いられる。
式(7)を用いて薄膜の膜厚を算出するためには極大波
長と極小波長を少なくとも各1個ずつ含む範囲を持って
いることが好ましい。また、式(7)や式(3)ではな
く、最小二乗法などを用いた分光強度のフィッティング
を行なうときは、これよりも狭い範囲でも算出が可能で
あるが、一般に精度が低下しやすい。
照射するときに完全な平行光である必要はない。収束光
または発散光を薄膜に照射すると入射角が一定でないた
め図7に示すような薄膜における分光強度に干渉の影響
が現れない。しかしながら、収束角または発散角が十分
小さく、薄膜に入射する光の入射角の分布範囲が狭けれ
ば薄膜における分光強度に十分な強度の干渉による変調
が現われる。具体的には、式(2)のΔの値の分布範囲
の幅が受光光学系の有効な分光範囲の最短波長の0.2
倍程度よりも狭ければ、完全な平行光を入射する場合の
90%程度の強度の干渉による変調が得られる。したが
って、白色光を薄膜に照射するときに焦点距離の長いレ
ンズ等を用いて収束または発散させることも好ましく行
なわれる。
較正用薄膜を置く位置における白色光は、薄膜に入射す
る光の入射角の分布範囲が十分広くなるように、大きな
収束角または発散角をもって入射されなければならな
い。具体的には式(2)のΔの値の分布範囲の幅が受光
光学系の有効な分光範囲の最長波長の0.5倍以上であ
れば、薄膜による干渉の影響を無視できる。
ラー表示装置用カラーフィルターの塗膜の膜厚測定に適
用した場合の一実施例について説明する。
としてハロゲンランプを使用し、投光用光ファイバー2
1および受光用光ファイバー22として石英バンドルフ
ァイバを用いた。平面回折格子34は600〜1100
nmに十分感度のあるものを用いた。また、イメージセ
ンサ36も600〜1100nmに十分感度のある10
24画素で構成されるCCD(Charge Coup
led Device)素子を用いた。A/D変換器は
フルスケール12ビット(4096段階)のものを使用
した。さらに平滑化は単純移動平均とし、8点の移動平
均とした。
300mm×400mm、厚さ1.1mmのガラス基板
上にNメチルピロリドン溶液と塩臭素化フタルシアニン
グリーン(C.I.ピグメントグリーン36)とジスア
ゾイエローHR(C.I.ピグメントイエロー83)顔
料を添加・分散したポリアミド酸塗料を固形分8重量
%、粘度0.15Pa・sで塗布、110℃で10分乾
燥(セミキュア)した。この時塗料の吐出量を調整し、
厚さの異なる3枚の緑色全面塗布サンプルを得た。
掻き取って段差を作り、触針式変位計により段差を測定
したところ、各々1.40、1.50、1.58μmの
膜厚であった。
ルのカラーフィルタ塗膜による干渉光の測定分光強度F
1 (λ)、F2 (λ)、F3 (λ)を測定した(図
9)。F1 (λ)、F2 (λ)およびF3 (λ)の平均
値を求めG(λ)とした。式(5)に基づいて処理を行
なった結果、図10に示す変調信号X1 (λ)、X
2 (λ)X(λ)3 が得られた。この変調信号の極大波
長および極小波長を求め、式(3)においてθ=0、n
=1.75として膜厚を算出したところ、得られた膜厚
は各々1.41、1.53、1.58μmであり、正確
な測定が行なえた。
よる干渉光の測定分光強度F1 (λ)、F2 (λ)、F
3 (λ)を測定した(図9)。F1 (λ)、F
2 (λ)、F3 (λ)の平均値を求めG(λ)とした。
さらに式(8)、式(9)に基づいて正規化処理を行な
い、正規化測定信号A1 (λ)、A2 (λ)、A
3 (λ)および正規化平均信号C(λ)を求め、次いで
式(10)に基づいてベース補正処理を行なった結果、
図11に示す変調信号Y1 (λ)、Y2 (λ)、Y
3 (λ)が得られた。この変調信号の極大波長および極
小波長を求め、式(3)においてθ=0、n=1.75
として膜厚を計算したところ、得られた厚さは各々1.
41、1.53、1.58μmであり、正確な測定が行
なえた。
で使用した1.58μmのサンプルを設置し、カラーフ
ィルターの基材であるガラス基板を測定位置に置き基準
分光強度H(λ)を測定した。
間にサンプルに代えてガラス基板を設置し、実施例1と
同じ3枚のサンプルを用い、各々の測定分光強度F
1 (λ)、F2 (λ)、F3 (λ)を測定した。式(1
3)に基づいて処理を行なった結果、図12に示す変調
信号Z1 (λ)、Z2 (λ)、Z3 (λ)が得られた。
この変調信号の極大波長および極小波長を求め、(3)
式においてθ=0、n=1.75として膜厚を算出した
ところ、得られた厚さは各々1.35、1.52、1.
55μmであり、正確な測定が行なえた。
装置で測定し、図9に示す式(8)の正規化測定信号A
(λ)の極大波長および極小波長を求め、式(3)にお
いてθ=0、n=1.75として膜厚を算出したとこ
ろ、得られた厚さは各々1.49、1.72、1.67
μmであり、正確な測定とは言えなかった。
分子フィルムの膜厚測定に適用した場合の一実施例につ
いて説明する。
としてハロゲンランプを使用し、投光用光ファイバー2
1および受光用光ファイバー22として石英バンドルフ
ァイバを用いた。平面回折格子34は700〜900n
mに十分感度のあるものを用いた。また、イメージセン
サも700〜900nmに十分感度のある1024画素
で構成されるPCD(Plazma Coupled
Device)素子を用いた。A/D変換器はフルスケ
ール12ビット(4096段階)のものを使用した。さ
らに平滑化は単純移動平均とし、8点の移動平均とし
た。
エステルフィルムより大きさ250mm×300mmの
サンプルを切り出し、その一点の厚さを接触式厚さ計で
測定したところ、19.85μmであった。
沿って1mm間隔で32点の測定点における測定分光強
度F1 (λ)〜F32(λ)を測定した後、F1 (λ)〜
F32(λ)の平均値を求めG(λ)とした。前記各測定
点の中央部での測定分光強度F16(λ)に対して式
(5)に基づいて処理を行なった結果、図14に示す変
調信号X(λ)が得られた。この変調信号X(λ)の極
大波長および極小波長を求め、式(3)においてθ=
0、n=1.65として膜厚を計算したところ、得られ
た厚さは19.89μmであり、正確な測定が行なえ
た。
測定分光強度F1 (λ)〜F32(λ)を測定した後、F
1 (λ)〜F32(λ)の平均値を求めG(λ)とした。
さらに、式(9)に基づいて正規化処理を行ない正規化
平均信号C(λ)を求めた。次いで、前記各測定点の中
央部での測定分光強度図12に示すF16(λ)に対して
式(8)に基づいて正規化処理を行ない、正規化平均信
号A(λ)を求めた。これを用いて式(10)に基づい
てベース補正処理を行なった結果、図15に示す変調信
号Y(λ)が得られた。この変調信号Y(λ)の極大波
長および極小波長を求め、式(3)においてθ=0、n
=1.65として膜厚を計算したところ、得られた厚さ
は19.90μmであり、正確な測定が行なえた。
の中央部での測定分光強度F16(λ)に対して式(8)
の正規化測定信号A(λ)(図13に示す)の極大波長
および極小波長を求め、式(3)においてθ=0、n=
1.65として膜厚を計算したところ、得られた厚さは
20.74μmであり、正確な測定とは言えなかった。
なお、図13において波長750nmから780nmの
間で干渉の極大、極小が観察されないのはポリエステル
フィルムが持つ複屈折の影響と考えられる。
いて、液晶カラー表示装置用カラーフィルターの膜厚を
測定し、このフィルターの製造工程の工程管理に使用し
た。製造工程にトラブルが発生したときも迅速にこれを
発見することができ、歩留まりを向上させることができ
た。
いて、2軸延伸ポリエステルフィルムの膜厚を測定し、
このフィルムの製造工程の工程管理に使用した。製造工
程にトラブルが発生したときも、迅速に精度良くこれを
発見することができ、工程を安定化させることができ
た。
装置によれば、測定対象の薄膜が着色による光の分光透
過特性を有していたり、複屈折性を有しており、かかる
薄膜による干渉光の分光強度が歪んで極大波長や極小波
長が変移する場合であっても、こうした歪みの影響を排
除して精度良く膜厚を測定することができる。
によれば、光学フィルター塗膜の着色の影響を補正し
て、精度良く非接触で迅速に膜厚を測定することにより
工程管理をすることができる。その結果、工程の不良を
早期に発見し、歩留まりの向上や工程の安定化および品
質の向上を実現することができる。
によれば、高分子フィルムの複屈折や着色の影響を補正
して、精度良く非接触で迅速に膜厚を測定することによ
り工程管理をすることができる。その結果、工程の不良
を早期に発見し、歩留まりの向上や工程の安定化および
品質の向上を実現することができる。
によれば、高分子フィルムの複屈折性のフィルム幅方向
の変化の影響を補正して、精度良く膜厚を測定すること
により工程管理をすることができる。その結果、工程の
不良を早期に発見し、歩留まりの向上や工程の安定化お
よび品質の向上を実現することができる。
成を示す概略図
ける演算処理および測定手順を示すフローチャート
ける演算処理および測定手順を示すフローチャート
ける演算処理および測定手順を示すフローチャート
様を示す概略図
様を示す概略図
式図
強度の変調信号の測定例
分光強度の変調信号の測定例
分光強度の変調信号の測定例
分光強度の変調信号の測定例
光強度の変調信号の測定例
分光強度の変調信号の測定例
分光強度の変調信号の測定例
Claims (23)
- 【請求項1】白色光を薄膜に照射し、前記白色光の前記
薄膜による干渉光の分光強度を測定し、前記薄膜と同種
でありかつ膜厚の異なる複数の薄膜による干渉光の平均
分光強度に対する前記測定された分光強度の分光強度比
に基づいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とする
薄膜の膜厚測定方法。 - 【請求項2】白色光を薄膜に照射し、前記白色光の前記
薄膜による干渉光の分光強度を測定し、前記薄膜と同種
でありかつ膜厚の異なる複数の薄膜による干渉光の平均
分光強度と前記測定された分光強度との分光強度差に基
づいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とする薄膜
の膜厚測定方法。 - 【請求項3】前記薄膜の影響を排除した状態における前
記白色光の分光強度に対する前記分光強度差の分光強度
比に基づいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とす
る請求項2に記載の薄膜の膜厚測定方法。 - 【請求項4】照射光学系により白色光を薄膜に照射し、
受光光学系により前記白色光の前記薄膜による干渉光の
分光強度を測定し、前記薄膜の影響を排除した状態にお
いて前記照射光学系または前記受光光学系の光路内であ
って前記白色光が発散または収束している位置に前記薄
膜と同種の較正用薄膜を置いて測定された基準分光強度
に対する前記測定された干渉光の分光強度の分光強度比
に基づいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とする
薄膜の膜厚測定方法。 - 【請求項5】前記分光強度差の極値を与える複数の波長
にもとづいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とす
る請求項2に記載の薄膜の膜厚測定方法。 - 【請求項6】前記分光強度比の極値を与える複数の波長
にもとづいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とす
る請求項1または3に記載の薄膜の膜厚測定方法。 - 【請求項7】前記分光強度比の極値を与える複数の波長
にもとづいて前記薄膜の膜厚を算出することを特徴とす
る請求項4に記載の薄膜の膜厚測定方法。 - 【請求項8】白色光を薄膜に照射する照射光学系と、前
記白色光の前記薄膜による干渉光の分光強度を測定する
受光光学系と、前記薄膜と同種でありかつ膜厚の異なる
複数の薄膜における干渉光の平均分光強度に対する前記
測定された分光強度の分光強度比に基づいて前記薄膜の
膜厚を算出する膜厚算出手段とを備えてなることを特徴
とする薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項9】白色光を薄膜に照射する照射光学系と、前
記白色光の前記薄膜による干渉光の分光強度を測定する
受光光学系と、前記薄膜と同種でありかつ膜厚の異なる
複数の薄膜による干渉光の平均分光強度と前記測定され
た分光強度との分光強度差に基づいて前記薄膜の膜厚を
算出する膜厚算出手段とを備えてなることを特徴とする
薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項10】前記膜厚算出手段は、前記薄膜の影響を
排除した状態における前記白色光の分光強度に対する前
記分光強度差の分光強度比に基づいて前記薄膜の膜厚を
算出するものであることを特徴とする請求項9に記載の
薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項11】白色光を薄膜に照射する照射光学系と、
前記白色光の前記薄膜による干渉光の分光強度を測定す
る受光光学系と、前記薄膜の影響を排除した状態におい
て前記照射光学系または前記受光光学系の光路内であっ
て前記白色光が発散または収束している位置に前記薄膜
と同種の較正用薄膜を置いて測定された基準分光強度に
対する前記測定された干渉光の分光強度の分光強度比に
基づいて前記薄膜の膜厚を算出する膜厚算出手段とを備
えてなることを特徴とする薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項12】前記膜厚算出手段は、前記分光強度差の
極値を与える複数の波長にもとづいて前記薄膜の膜厚を
算出するものであることを特徴とする請求項9に記載の
薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項13】前記膜厚算出手段は、前記分光強度比の
極値を与える複数の波長にもとづいて前記薄膜の膜厚を
算出するものであることを特徴とする請求項8または1
0に記載の薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項14】前記膜厚算出手段は、前記分光強度比の
極値を与える複数の波長にもとづいて前記薄膜の膜厚を
算出するものであることを特徴とする請求項11に記載
の薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項15】前記薄膜は光学フィルターおよび光学フ
ィルター塗膜のうちのいずれかであることを特徴とする
請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の薄膜の
膜厚測定方法。 - 【請求項16】前記薄膜は光学フィルターおよび光学フ
ィルター塗膜のうちいずれかであることを特徴とする請
求項8、9、10、11、12、13または14に記載
の薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項17】請求項1、2、3、4、5、6または7
に記載の薄膜の膜厚測定方法によって光学フィルターの
塗膜の膜厚を測定し、前記測定された膜厚が所定の範囲
内に入るように前記塗膜の形成手段を制御することを特
徴とする光学フィルターの製造方法。 - 【請求項18】キュア前の光学フィルターの塗膜の膜厚
を測定し、前記測定された膜厚が所定の範囲内に入らな
かった場合に、前記光学フィルターの膜厚を剥離し、前
記光学フィルターに使用されていた透明基板を再生する
ことを特徴とする請求項17に記載の光学フィルターの
製造方法。 - 【請求項19】前記塗膜の形成手段が、スリットダイ、
スピンコータおよび浸漬引き上げ装置のうちいずれかで
あることを特徴とする請求項17または18に記載の光
学フィルターの製造方法。 - 【請求項20】前記薄膜は高分子フィルムであることを
特徴とする請求項1、2、3、5または6に記載の薄膜
の膜厚測定方法。 - 【請求項21】前記薄膜は高分子フィルムであることを
特徴とする請求項8、9、10、12または13に記載
の薄膜の膜厚測定装置。 - 【請求項22】請求項20に記載の薄膜の膜厚測定方法
によって高分子フィルムの膜厚を測定し、前記測定され
た膜厚が所定の範囲内に入るように前記高分子フィルム
の形成手段を制御することを特徴とする高分子フィルム
の製造方法。 - 【請求項23】前記高分子フィルムの膜厚の幅方向の膜
厚分布を測定することを特徴とする請求項22に記載の
高分子フィルムの製造方法。
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JP7223894A JP2937004B2 (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 薄膜の膜厚測定方法および測定装置ならびに光学フィルターの製造方法ならびに高分子フィルムの製造方法 |
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JP7223894A Expired - Lifetime JP2937004B2 (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 薄膜の膜厚測定方法および測定装置ならびに光学フィルターの製造方法ならびに高分子フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
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-
1994
- 1994-04-11 JP JP7223894A patent/JP2937004B2/ja not_active Expired - Lifetime
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