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JP2933708B2 - 改質y型ゼオライト・その製法およびそれを使用した炭化水素接触分解用触媒組成物 - Google Patents

改質y型ゼオライト・その製法およびそれを使用した炭化水素接触分解用触媒組成物

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JP2933708B2
JP2933708B2 JP2319867A JP31986790A JP2933708B2 JP 2933708 B2 JP2933708 B2 JP 2933708B2 JP 2319867 A JP2319867 A JP 2319867A JP 31986790 A JP31986790 A JP 31986790A JP 2933708 B2 JP2933708 B2 JP 2933708B2
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Japan
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type zeolite
zeolite
modified
catalytic cracking
hydrocarbons
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JP2319867A
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博美 中本
広 松本
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SHOKUBAI KASEI KOGYO KK
Original Assignee
SHOKUBAI KASEI KOGYO KK
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特徴的な細孔分布を有する改質Y型ゼオラ
イトおよびその製造方法並びにそれを使用した炭化水素
接触分解用触媒組成物に関するものであって、さらに詳
しくは、炭化水素、特に水素化処理した常圧残渣などの
重質炭化水素の接触分解に使用して好適な改善Y型ゼオ
ライトおよびその製造方法並びにそれを使用した炭化水
素接触分解用触媒組成物に係る。
〔従来技術および問題点〕
炭化水素の接触分解は、ガソリンの製造が本来の目的
であるので、使用されるゼオライトは当然のことながら
高い分解活性と高いガソリン選択性を備えていなければ
ならない。しかし、分解活性が高い触媒はコークおよび
ガスの生成量も多いのが接触分解触媒の通弊である。
ところで、近年の原油の供給事情の変化は、バナジウ
ム、ニッケル、鉄、銅などの重金属を含有する低品位の
重質炭化水素留分、典型的には残渣油を、接触分解の原
料に使用せざるを得ない事態を招いている。しかし、低
品位の重質炭化水素を接触分解する場合には、供給原料
に含まれる金属汚染物が触媒に析出する度合が高くなる
ため、触媒の分解活性は並み以上の金属が析出すること
によって損なわれる。これに加えて触媒に析出した金属
は脱水素化反応を促進するため、コーク及びガスの生成
を助長させる不都合もある。
炭化水素の接触分解触媒に使用して高い分解活性を発
揮する熱的に優れたY型ゼオライトとしては、例えばつ
ぎのようなものがある。
特公昭42−8129号公報には、連続的に、結晶性、フオ
ージヤサイトを、アルカリ金属含有量が5重量パーセン
ト以下に低下するまで、窒素塩基の塩の溶液によって塩
基交換し、該交換したるゼオライトを約200ないし820℃
の温度において約0.1ないし12時間カ焼し組成物を冷却
し、連続的に、アルカリ金属含有量が1重量パーセント
以下に低下するまで、窒素塩基の塩の溶液によって塩基
交換し、540〜820℃の温度において0.1ないし12時間カ
焼し冷却し且つ超安定ゼオライト製品を回収することを
特徴とする合成超安定ゼオライトの製造法が開示されて
いる。
特公昭46−9132号公報には、シリカ対アルミナのモル
比が3より大であるアンモニウム型の結晶性アルミノシ
リケートを焼成して対応する水素型となす際に、前記ア
ルミノシリケートの焼成を迅速なステイーム流の存在下
にて行ない及びかくして焼成されたアルミノシリケート
をアンモニウム塩にて塩基交換することを特徴とする炭
化水素転化用高熱水分安定性の触媒組成物を製造する方
法が開示されている。
特公昭47−8044公報には、シリカ/アルミナ比が少く
とも3である水素型結晶性アルミノシリケートを焼成す
るに当り、焼成を450℃ないし850℃の温度で行い、焼成
によって生成した水を前記アルミノシリケートと450〜8
50℃の温度で反応させることを特徴とする前記アルミノ
シリケートを焼成することから成る熱水作用に対して安
定な水素型アルミノシリケート触媒組成物の製造方法が
開示されている。
特公昭57−16925号公報には、Na2Oとして約0.6〜5重
量%のナトリウムを含有するアンモニウム−ナトリウム
−Yゼオライトをカ焼し、そのカ焼を約315.6〜898.9℃
(600〜1650゜F)の温度で少くとも約0.014kg/cm2(0.2
psi)の水蒸気と、上記ゼオライトと単位格子の寸法を
著しく減じこれを約24.40〜24.64Åの値とするのに十分
な時間接触させて実施し、上記カ焼したゼオライトを、
その残留するゼオライトとナトリウムイオンの少くとも
約25%をアンモニウムイオンで置換し約1重量%より少
量のNa2Oを含有する最終生成物を得るように調整した条
件下で更にアンモニウムイオン交換処理することを特徴
とする熱水安定性且つアンモニア安定性Yゼオライト組
成物の製造方法が開示されている。
特公昭44−31948号公報には、分子篩を5%以上の水
分を含む気相中で高温に於てその分子篩の結晶格子から
少くとも一部のアルミナ四面体が除去させるに足る時間
処理してそのアルミナをその分子篩中で無定形の相とな
し、またその熱処理された分子篩をアルミナの除去に適
した薬剤と接触させ、それによって少くともその分子篩
の結晶度が実質的に保持されている増強されたシリカ/
アルミナモル比を持ったアルミノシリケートゼオライト
分子篩を造る工程とを組合せて含んでいることを特徴と
する分子篩が少くとも一部水素形である分子篩型の結晶
質アルミノシリケートゼオライトの結晶格子中のシリカ
/アルミナのモル比を増大する方法が開示されている。
特開昭51−133195号公報には、 (a) 交換および少くとも1回の高温カ焼段階によっ
て安定化されたホージャサイト型ゼオライトを製造する
工程、 (b) 該安定化されたホージャサイトを希簿鉱酸で処
理して組織からアルミニウム原子の少くとも15%を除去
する工程、および (c) 得られたものを洗浄し、乾燥し次いでこれを回
収する工程、 上記(a)、(b)、(c)の各工程よりなるホージ
ャサイト型ゼオライトのシリカ/アルミナ比を約35乃至
6から約7乃至20まで増大させる方法が開示されてい
る。
また特開昭60−46916号公報には、 (a) アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含んで有
するホージャサイト型ゼオライトを、pH4.5〜5.0の条件
下にアンモニウム塩水溶液で処理してゼオライト中のア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の約50〜約67%をアン
モニウムにイオン交換し、 (b) 得られたアンモニウム交換ホージャサイト型ゼ
オライトを400〜600℃の温度で2〜4時間焼成し、 (c) この焼成ゼオライトをpH2.5〜4.5の条件下にア
ンモニウム塩水溶液で処理し、ゼオライトに残存するア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属をアンモニウムにイオ
ン交換してゼオライト中のアルカリ金属又はアルカリ土
類金属の量を酸化物換算で1.5〜2.0重量%に減少させ、 (d) このゼオライトを400〜750℃の温度で2〜4時
間焼成する、 ことからなるホージャサイト型ゼオライトの改質方法が
開示されている。
前述の各種ゼオライトを使用した従来の接触分解用触
媒は、金属汚染物の量が比較的少ない炭化水素を原料と
する限り、その原料油が重質炭化水素油である場合で
も、一応の成果を収めている。
しかし、低品位の重質炭化水素油を接触分解する場
合、従来のゼオライトを使用した接触分解用触媒は、熱
的におよび、金属汚染物に対して比較的安定であって
も、必ずしも充分な残油分解能を備えていないし、また
コークおよびガスの生成を充分な水準に留めていない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、特定の細孔分布を有する改質Y型ゼ
オライト提供すること、さらには、炭化水素、特に水素
化処理した常圧残渣油などの重質炭化水素の接触分解に
使用して、高い残油分解能を発揮し、ガソリン収率が高
く、しかもLCO/HCO比(LCOはライトサイクルオイル、HC
Oはヘビーサイクルオイルの意味)が高く、コークおよ
びガスの生成が少ないことで特徴づけられる改質Y型ゼ
オライト及びその製造方法並びにそれを使用した炭化水
素接触分解用触媒組成物を提供すことにある。
〔発明の概要〕
本発明者らは、Y型ゼオライトの特徴的な細孔分布が
金属汚染物などを含有する低品位の重質炭化水素の接触
分解を行った場合にコーク及びガス生成量などが密接な
関係があることを見い出し本発明を完成するにいたっ
た。
すなわち、本発明に係る改質Y型ゼオライトは、窒素
ガス吸着法(BJH法)で測定した細孔分布に於いて、 (A) 直径600Å以下の細孔の占める細孔容積(a)
が0.40ml/g以上、 (B) 直径30Å以下の細孔の占める細孔容積(b)が
0.30ml/g以上、 (C) 直径30〜600Åの細孔の占める細孔容積(c)
が0.10ml/g以上、 であり、かつ、(c)/(b)が0.25〜0.45の範囲にあ
ることを特徴とするものである。
上記特徴を有する改質Y型ゼオライトを製造するため
の本発明の方法は、Na2Oとして4.5〜6重量%範囲のナ
トリウムを含有するアンモニウム−ナトリウム−Y型ゼ
オライトを水蒸気雰囲気中焼成し、次いで該ゼオライト
をpH3.5以下で酸処理することを特徴とするものであ
る。
また、本発明に係る炭化水素接触分解用触媒組成物
は、前述の方法で得られる改質Y型ゼオライトを多孔性
無機酸化物マトリックスに分散してなるものである。
〔発明の具体的な説明〕
以下、本発明の改質Y型ゼオライト及びその製造方法
並びにそれを使用した炭化水素接触分解触媒組成物につ
いて具体的に説明する。
本発明の改質Y型ゼオライトは、SiO2/Al2O3モル比、
単位格子定数などの点では、NH4Y型ゼオライトを水熱処
理あるいは酸処理して得られる超安定Y型ゼオライト
(USY)の範疇に属するが、特徴的な細孔分布を有する
ことで従来のUSYと区別される。すなわち本発明の改質
Y型ゼオライトは、特許請求の範囲に記載されている細
孔分布を有することを特徴とする。
本発明の改質Y型ゼオライトが有する細孔分布の特徴
において、前記(A)直径600Å以下の細孔の占める細
孔容積(a)が0.40ml/gよりも小さい細孔容積を有する
改質Y型ゼオライトは結晶性が低く、また結晶構造から
脱離したアルミニウムが細孔容積を減少させているの
で、炭化水素の接触分解触媒に使用した場合、触媒の活
性が低くなり、コーク及びガスの生産量が増加する傾向
にある。
また、前記(C)直径30〜600Åの細孔(以下二次細
孔という)の占める細孔容積(c)が0.10ml/gよりも小
さいので改質Y型ゼオライトは接触分解触媒に使用した
場合は、分子量の大きい炭化水素の拡散が悪く、残油分
解能が低くなる傾向にある。
また、前記(B)直径30Å以下の細孔(以下、一次細
孔という)の占める細孔容積(b)は、主としてゼオラ
イト特有の均一な径を有するケージの細孔にもとづくも
のである。
本発明に係る改質Y型ゼオライトでは、一次細孔の容
積(b)と二次細孔の容積(c)との割合が接触分解触
媒に使用した場合に所望の性能を得るうえで重要であ
る。
前記一次細孔の容積(b)と二次細孔の容積(c)と
の割合(c)/(b)が0.25よりも小さい場合は、一次
細孔の容積に比して二次細孔の容積が少ないため、残油
分解能が低くなる傾向にあり、また、0.45よりも大きい
場合は、コークおよびガス生成量が増加する傾向にあ
る。好ましい(c)/(b)の値は0.30〜0.40の範囲で
ある。
なお本発明に於ける細孔分布は、試料を600℃で1時
間空気中で焼成した後に窒素ガス吸着によるBJH法で求
めた。
本発明の改質Y型ゼオライトは、SiO2/Al2O3モル比が
5.5以上、好ましくは6.0以上で、単位格子定数が24.65
Å以下、好ましくは24.30〜24.60Åの範囲にあることが
望ましい。
上記改質Y型ゼオライトは、たとえば、 (イ)ナトリウム含有量がNa2Oとして4.5〜6重量%の
範囲にあるアンモニウム−ナトリウム−Y(NH4−Na−
Y)型ゼオライトを、単位格子定数が約24.30〜約24.65
の範囲に減少するのに十分な温度および時間、水蒸気処
理を行なう工程、 (ロ)該水蒸気処理されたゼオライトをpH3.5以下で酸
処理してナトリウム含有量Na2Oとして2重量%以下に減
少する工程、 の工程により製造される。
前記(イ)でのNa2Oとして4.5〜6重量%、好ましく
は4.5〜5.5重量%の範囲にあるNH4−Na−Y型ゼオライ
トは合成により得られるNaY焼成することなくアンモニ
ウムイオン交換することによって得られる。
該NH4−Na−Y型ゼオライトの水蒸気処理は、500〜85
0℃の温度で1〜6時間、水蒸気雰囲気中回転焼成する
ことによって行うことができる。NH4−Na−Y型ゼオラ
イトのNa2O重量%が4%よりも小さいアンモニウム−Y
型ゼオライトを水蒸気処理すると、二次細孔容積の割合
が大きくなりすぎる傾向にある。一方Na2O重量%が6%
よりも多いNH4−Na−Y型ゼオライトを水蒸気処理する
と単位格子定数が減少しにくく、結晶性が低下する傾向
にあるので好ましくない。
また上記NH4−Na−Y型ゼオライトを水蒸気雰囲気中
で焼成することは、ゼオライトの結晶構造からアルミニ
ウムを結晶構造を破壊することなく脱離させるうえで重
量である。空気中で焼成したのでは本発明のゼオライト
は得られない(比較例1参照)。
前記(ロ)において、該水蒸気処理されたゼオライト
をpH3.5以下で処理することによって、ナトリウム含有
量は2%以下に減少し、また結晶構造から脱離したアル
ミニウムが除去される。好ましくは酸処理pH2.5〜3.5の
範囲であり、pHが2.5よりも低い範囲では結晶構造がこ
われる虞れがあるので望ましくない。またpHが3.5より
も高い範囲では、結晶構造から脱離したアルミニウムを
所望量まで除去できない。
結晶構造から脱離したアルミニウムが十分に除去され
ていないゼオライトは接触分解触媒組成物に使用した場
合、コーク、水素などの生成量が多くなる傾向にあるの
で望ましくない。この酸処理はアンモニウムイオンの存
在下または不存在下で行うことができ、酸処理剤として
は、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸などの鉱酸あるいは有機
酸などを使用することができる。
本発明に係る炭化水素接触分解用触媒組成物は、前述
の改質Y型ゼオライトを多孔性無機酸化物マトリックス
に分散してなる。多孔性無機酸化物マトリックスとして
は、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マ
グネシアなど通常接触分解用触媒に使用される多孔性無
機酸化物マトリックスが使用可能である。なお、多孔性
無機酸化物マトリックスは、カオリンなどの粘度鉱物、
アルミナ、カルシウムアルミネート、マグネシウムシリ
ケートなどの金属捕捉剤などをも含むことができる。
本発明の接触分解用触媒組成物における前述と改質Y
型ゼオライトは、通常の接触分解用触媒の場合と同様に
5〜40wt%と範囲にあることが望ましい。該接触分解用
触媒組成物は、たとえば、多孔性無機酸化物マトリック
スの前駆物質と前述の改質Y型ゼオライト所定の割合で
混合した後、噴霧乾燥し、得られる微粒子を洗浄、乾燥
して製造される。上記製造方法で、噴霧乾燥して得られ
る微粒子に、リン、稀土類などを導入することも可能で
あるし、また、前述の改質Y型ゼオライトとして公知の
方法により稀土類金属などでイオン交換したものを使用
することもできる。前述の噴霧乾燥して得られた触媒前
駆体組成物は通常炭化水素接触分解装置中で焼成され、
目的の触媒組成物に変化する。すなわち、この焼成によ
りマトリックス中に請求項1の細孔分布をもつ改質Y型
ゼオライトを含む触媒組成物が得られる。
このようにして得られた本発明の接触分解触媒組成物
は、特定な細孔分布を有する改質Y型ゼオライトからな
るため、炭化水素、特に重量炭化水素の接触分解に使用
した際に、熱、金属汚染物に対して安定性を有し、高い
残油分解能を示すにもかかわらず、コークおよびガスの
生成量が少ない。
以下に実施例を示す。
〔実施例〕
〔参考例〕 原料NaYの製造 水硝子、シリカゲル、アルミン酸ナトリウム、水酸化
ナトリウム及び水を使用して下記のモル組成を有する反
応混合物を調製した。
2.7Na2O:Al2O3:8SiO2:120H2O この反応混合物を95℃の温度で48時間保持して濾過
し、得られたケーキを110℃で16時間乾燥することによ
り、NaY(ナトリウム−Y型フォージャサイト)を製造
した。そして、X線回析法及び化学分析から、このNa−
Yは結晶化度が110%で、単位格子の大きさが24.70Å
で、SiO2/Al2O3モル比は4.8であることを確認した。
尚、結晶化度はX線回析図の(533)及び(642)面の
総ピーク面積Sを求め、市販のナトリウム−Y型ゼオラ
イト(ユニオン・カーバイト製、SK−40)の場合と総ピ
ーク面積S0を結晶化度100%として次式から求めた。
結晶化度=100S/S0 実施例−1 本実施例では、参考例で製造したNaY(試料Y)を用
いての改質Y型ゼオライトの調製方法を示す。
焼成していない試料Y1kgを0.38mol/の硫酸アンモニ
ウム塩水溶液10と温度90℃で接触させた後、洗浄し
て、NaYのナトリウムイオンの一部をアンモニウムイオ
ン交換したNH4−Na−Y型ゼオライト(Na2O含有5.9wt
%)を調製した。
次いでこのNH4−Na−Y型ゼオライトを水蒸気雰囲気
中で650℃−3時間焼成した後、該ゼオライトを温度60
に保持した1.64mol/硫酸アンモニウム塩水溶液5に
懸濁し、さらに25wt%硫酸を添加して該懸濁スラリーの
pHを3.5(60℃)に調整して加温し、温度90℃で1時間
酸処理し、次いで洗浄、乾燥して改質Y型ゼオライト
(試料b)を調製した。
この改質Y型ゼオライトの性状を表−1に示す。
上記方法と同様にして、硫酸アンモニウム塩水溶液の
量及びイオン交換回数を変えて表−1に示すNa2O量の異
なるNH4−Na−Y型ゼオライトを調製し、次いで表−1
に示す焼成条件で水蒸気処理し、さらに硫酸アンモニウ
ム塩水溶液と硫酸水溶液または硫酸水溶液のみで酸処理
して改質Y型ゼオライト(試料、a,c,b,e,f,g,h)を調
製した。
これらの改質ゼオライトの性状を表−1に示す。
比較例1 実施例1と同様にして調製したNH4−Na−Y型ゼオラ
イト(Na2O含有5.9wt%)を、空気中で650℃−3時間焼
成した後、実施例−1と同様にして表−1に示す酸処理
条件で処理してゼオライト(試料i)を調製した。
このゼオライトの性状を表−1に示す。
比較例2 焼成していない試料Yを硫酸アンモニウム塩水溶液と
接触させて1回目のイオン交換をし、NH4−Na−Y型ゼ
オライト(Na2O含有5.9wt%)を調製した。次にイオン
交換率を高めてNa2O含有を減少させるために、このNH4
−Na−Y型ゼオライトを空気中で630℃−3時間焼成し
た後、さらに硫酸アンモニウム塩水溶液を用いて2回目
のイオン交換をし、Na2O量の1.60wt%のNH4−Na−Y型
ゼオライトを調製した。
そのNH4−Na−Y型ゼオライトを3つに分け、それぞ
れについて実施例−1と同様にして表−1に示す焼成条
件で水蒸気処理し、さらに硫酸アンモニウム塩水溶液と
硫酸水溶液または硫酸水溶液のみで酸処理してゼオライ
ト(試料j,k,l)を調製した。比較例2は、本発明のも
のよりNa2O含有量の少ないゼオライトを水蒸気中で焼成
し、酸処理した場合を示すものである。
これらのゼオライトの性状を表−1に示す。
実施例2 (接触分解用触媒組成物の製造。) 市販の3号水硝子を希釈してSiO2濃度12.73%の水硝
子水溶液を調製した。これとは別に濃厚25%の硫酸を調
製した。この水硝子水溶液と硫酸をそれぞれ20/分、
5.6/分の割合で10分間連続的に混合してシリカヒド
ロゾル(結合済)を調製した。このように調製したシリ
カヒドロゾルの適当量と、適当量のカオリンおよびアル
ミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水溶液との
中和反応で得た擬ベーマイトアルミナのヒドロゲルの適
当量(これらの使用量は触媒組成物の組成が後述の割合
になるような量である)とを混合し、次いでこれに先に
調製した実施例−1と試料b,e,f,hおよび比較例−1、
2の試料i,j,kのそれぞれのゼオライトを混合した後、
噴霧乾燥した。得られたそれぞれの乾燥粒子を洗浄し、
次いで塩化希土類の水溶液に浸漬させた後、洗浄し、乾
燥してそれぞれ接触分解用触媒組成物B,E,F,HおよびI,
J,Kを調製した。各々の触媒組成物は、それぞれ35wt%
ゼオライトと10wt%擬ベーマイトアルミナ、35wt%カオ
リンおよび結合剤としてのシリカ20wt%とからなり、さ
らに、RE2O3として0.9wt%の希土類を含有していた。
実施例3 (触媒組成物の評価) 実施例2で調製した触媒B,E,F,HおよびI,J,Kの各一部
を、空気中600℃で2時間焼成した後、それぞれにナフ
テン酸ニッケルとナフテン酸バナジウムを含有するベン
ゼン溶液を含浸させ、次いで減圧下でベンゼンを除去
し、再度焼成することにより、各触媒にニッケル1700pp
m及びバナジウム3300ppmを沈着させた。こうして得られ
た各触媒の分解特性を供給原料に水素化処理した常圧残
渣油(DSAR)を使用し、比較のための触媒/油の比率を
変えて転化率を55〜66wt%の範囲に調整にして接触分解
試験を行なった。
試験に先立ち、各触媒を600℃で2時間焼成し、しか
る後770℃で6時間、100%水蒸気と接触させて予備処理
して試験に供した。評価結果を表−2および第1図に示
す。
〔効果〕 第1図は表−2の評価結果から転化率に対する各生成
物の量をプロットしたものである。
本発明の改質ゼオライトは表−1からわかるように、
細孔容積が大きくしかも、一次細孔容積と二次細孔容積
の比が一定の範囲にあることがわかる。
このような改質ゼオライトを使用して調製した炭化水
素接触分解用触媒組成物は、常圧残渣油(DSAR)の接触
分解に使用した場合、表−2および第1図からわかるよ
うに、一定の転化率の下で他の参照触媒と比較した場
合、ガソリン収率、LCO/HCO比が高く、コーク、水素の
生成が少ない。このような高い残油分解能(高LCO/HC
O)を発揮するにもかかわらず、コーク、水素の生成が
少ない特徴は改質Y型ゼオライトの特性に基づくもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例3における評価結果を示すものであっ
て、転化率と各種生成物量との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 39/00 - 39/54 B01J 29/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒素ガス吸着法(BJH法)で測定した細孔
    分布において、 (A) 直径600Å以下の細孔の占める細孔容積 (a)が0.40ml/g以上、 (B) 直径30Å以下の細孔の占める細孔容積 (b)が0.30ml/g以上、 (C) 直径30〜600Åの細孔の占める細孔容積 (c)が0.10ml/g以上、 であり、かつ(c)/(b)が0.25〜0.45の範囲に あることを特徴とする改質Y型ゼオライト。
  2. 【請求項2】Na2Oとして4.5〜6重量%範囲のナトリウ
    ムを含有するアンモニウム−ナトリウム−Y型ゼオライ
    トを水蒸気雰囲気中で焼成し、次いで該ゼオライトをpH
    3.5以下で酸処理することを特徴とする請求項1記載の
    改質Y型ゼオライトの製造方法。
  3. 【請求項3】Na2Oとして4.5〜6重量%範囲のナトリウ
    ムを含有するアンモニウム−ナトリウム−Y型ゼオライ
    トを水蒸気雰囲中で焼成し、次いで該ゼオライトをpH3.
    5以下で酸処理して得られる改質Y型ゼオライトを多孔
    性無機酸化物マトリックスに分散してなる炭化水素接触
    分解用触媒組成物。
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