[go: up one dir, main page]

JP2914995B2 - パワートレイン制御装置 - Google Patents

パワートレイン制御装置

Info

Publication number
JP2914995B2
JP2914995B2 JP1111824A JP11182489A JP2914995B2 JP 2914995 B2 JP2914995 B2 JP 2914995B2 JP 1111824 A JP1111824 A JP 1111824A JP 11182489 A JP11182489 A JP 11182489A JP 2914995 B2 JP2914995 B2 JP 2914995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
characteristic
shift
vehicle
slip
torque reduction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1111824A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02290745A (ja
Inventor
俊明 津山
和俊 信本
文雄 景山
章 曽根
誠 手嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsuda KK
Original Assignee
Matsuda KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsuda KK filed Critical Matsuda KK
Priority to JP1111824A priority Critical patent/JP2914995B2/ja
Publication of JPH02290745A publication Critical patent/JPH02290745A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2914995B2 publication Critical patent/JP2914995B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両における駆動輪が路面に対するスリッ
プを生じたとき、パワートレインが駆動輪に伝達される
トルクを低減させる制御を行うパワートレイン制御装置
に関する。
(従来の技術) エンジンとそれに接続された自動変速機とで成るパワ
ートレインが備えられた車両にあっては、走行時におい
て駆動輪が路面に対するスリップを生じた場合に、パワ
ートレインから駆動輪に伝達されるトルクを低下させる
トルク低減動作を行うことにより、駆動輪の路面に対す
るスリップを抑制して走行安定性を確保するようになす
トラクション制御を行うことが提案されている。また、
駆動輪が路面に対するスリップを生じたとき、トルク低
減動作が行われるパワートレインにあっては、例えば、
特開昭60−176828号公報にも示される如く、自動変速機
における変速段をそのスリップが生じる直前における変
速段より高いものに変更させるようになすことも知られ
ている。
上述の如くのパワートレインにおけるトラクション制
御が行われる際には、自動変速機における変速動作が、
トラクション制御が行われていないとき採られる通常走
行用変速特性に比して、変速線がより低車速側に移行さ
れたことに相当するトラクション制御用変速特性に従っ
て行われるものとされる。そして、トラクション制御が
終了した後には、自動変速機における変速動作が、トラ
クション制御用変速特性から通常走行用変速特性に戻さ
れるようにされる。
(発明が解決しようとする課題) このようにトラクション制御が行われる状態と、通常
走行状態とにおいて、トラクション制御用変速特性と通
常走行用変速特性とが夫々採られるようにされたパワー
トレインが搭載された車両においては、トラクション制
御の終了時に、無条件でトラクション制御用変速特性か
ら通常走行用変速特性への変更がなされるようにされる
と、自動変速機におけるシフトアップもしくはシフトダ
ウンが生じ、それによってホイールスピンを生じる虞が
ある。特に、車両の旋回走行中あるいは車両が走行する
路面の摩擦係数が小である場合等においては、斯かるホ
イールスピンが生じると、それが比較的小規模なもので
あっても、例えば、トラクション制御状態と通常走行状
態とが短時間のうちに繰り返し行われることになる、不
所望な、所謂、ハンチング現象が生じて、車両の走行安
定性に悪影響が及ぼされる不都合が生じる虞がある。
斯かる点に鑑み、本発明は、駆動輪が路面に対するス
リップを生じたとき、パワートレインから繰動輪に伝達
されるトルクを低下させるトラクション制御を、自動変
速機に通常走行用変速特性とは異なるトラクション制御
用変速特性を採らせたもとで行うようになし、また、ト
ラクション制御が終了した後、トラクション制御用変速
特性から通常走行用変速特性への変更が行われるように
なすにあたり、そのトラクション制御用変速特性から通
常走行用変速特性への変更を、車両の走行安定性に悪影
響が及ぼされる事態が抑圧される状態のもとで行うこと
ができるようにされた、パワートレイン制御装置を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明に係るパワートレイ
ン制御装置は、第1図A〜Eにその基本構成が示される
如く、車両における駆動輪の路面に対するスリップを検
出するスリップ検出手段と、スリップ検出手段により検
出されたスリップが所定の値以上であるとき、車両のパ
ワートレインから駆動輪に伝達されるトルクを低下させ
るトルク低減動作を行うトルク制御手段と、パワートレ
インを構成する自動変速機における変速動作を、トルク
低減動作が行われる際には第1の変速特性に従うものと
し、トルク低減動作が行われていないときには第1の変
速特性とは異なる第2の変速特性に従うものとし、トル
ク低減動作の終了を判定したとき第1の変速特性から第
2の変速特性に変更する特性変更動作を行う変速特性変
更手段と、車両における操舵輪の舵角を検出する舵角検
出手段,車両に作用する横加速度を検出する横加速度検
出手段,車両が走行する路面の摩擦係数を検出する路面
摩擦係数検出手段,車両が走行する路面の状態の判定,
アクセルペダルの状態の検出及びキックダウン動作の検
出を夫々行う路面判定手段,アクセルペダル状態検出手
段及びキックダウン動作検出手段、もしくは、車速の検
出,アクセルペダルの状態の検出及びキックダウン動作
の検出を夫々行う車速検出手段,アクセルペダル状態検
出手段及びキックダウン動作検出手段と、特性変更制御
手段とを備え、特性変更制御手段が、トルク低減動作が
終了したとき、舵角検出手段により検出された舵角が所
定の値以上,横加速度検出手段により検出された横加速
度が所定の値以上、もしくは、路面摩擦係数検出手段に
より検出された路面の摩擦係数が所定の値以下である場
合には、変速特性変更手段による特性変更動作を阻止
し、あるいは、路面判定手段により路面が悪路であるこ
とが判定された場合、もしくは、車速検出手段により検
出された車速が比較的小なる第1の値以下である場合あ
るいは比較的大なる第2の値以上である場合には、アク
セルペダル状態検出手段によりアクセルペダルが全開状
態にないことが検出されたこと、及び、キックダウン動
作検出手段によりキックダウン動作が行われていないこ
とが検出されたことを条件として、トルク低減動作が終
了した時点から所定の期間が経過するまで、もしくは、
第1の変速特性から第2の変速特性に変更されることに
より変速動作がきたされることになるもとにおいては、
変速特性変更手段により特性変更動作を阻止するものと
されて、構成される。
(作 用) 上述の如くに構成される本発明に係るパワートレイン
制御装置においては、トルク低減動作が終了した際にお
いて、舵角が所定の値以上,横加速度が所定の値以上で
ある場合、もしくは、路面の摩擦係数が所定の値以上で
ある場合には、自動変速機における変速特性の第1の変
速特性から第2の変速特性への変更が、舵角が所定の値
未満,横加速度が所定の値未満、もしくは、路面の摩擦
係数が所定の値より大となるまで阻止され、あるいは、
路面が悪路であることが判定された場合、もしくは、車
速が比較的小なる第1の値以下である場合あるいは比較
的大なる第2の値以上である場合には、アクセルペダル
が全開状態ではないこと、及び、キックダウン動作が行
われていないことを条件として、自動変速機における変
速特性の第1の変速特性から第2の変速特性への変更
が、トルク低減動作が終了した時点から所定の期間が経
過するまで、もしくは、第1の変速特性から第2の変速
特性に変更されることにより変速動作がきたされること
になるもとにおいては阻止される。
このようにされることにより、トルク低減動作が終了
した後における、第1の変速特性から第2の変速特性へ
の変更が、トルク変動に起因するホイールスピンが発生
する事態を伴うことなく行われる。
(実施例) 第2図は、本発明に係るパワートレイン制御装置の一
例を、それが適用されたフロントエンジン・リヤドライ
ブ式の車両と共に概念的に示す。
第2図に示される左右の前輪2及び左右の後輪3を備
えた車両1における車体5の前部には、エンジン8と、
トルクコンバータ,多段ギヤ式の変速機構及び油圧回路
部を内蔵した自動変速機9とを含んで構成されるパワー
トレイン10が搭載されている。エンジン8は、4個の気
筒11が設けられたものとされ、4個の気筒11の夫々に
は、スロットルアクチュエータ13により開閉駆動される
スロットル弁14が設けられた吸気通路16を通じて、燃料
供給系から供給される燃料と吸入空気とで形成される混
合気が供給される。各気筒11内に供給された混合気は、
点火系の作動によって燃焼せしめられ、それにより生じ
た排気ガスが排気通路18に排出される。そして、斯かる
混合気の燃焼によって作動せしめられるエンジン8を含
むパワートレイン10から得られるトルクが、プロペラシ
ャフト19,ディファレンシャル・ギヤユニット20、及
び、一対のドライブシャフト21を含んで構成されるトル
ク伝達系を介して、駆動輪とされる左右の後輪3に伝達
される。
斯かる構成に加えて、自動変速機9における変速動作
制御及びロックアップ動作制御をを含む各種の動作制御
を行う主制御ユニット30、及び、車両1の通常走行時に
おけるスロットルアクチュエータ13の動作制御に加え
て、トラクション制御のためのスロットルアクチュエー
タ13の動作制御を行う副制御ユニット40が備えられてい
る。
主制御ユニット30には、従動輪とされる前輪2に関連
して設けられた第1の回転数センサ22から得られる従動
輪回転数をあらわす検出出力信号Sf,駆動輪とされる後
輪3に関連して設けられた第2の回転数センサ23から得
られる駆動輪回転数をあらわす検出出力信号Sr,スロッ
トル弁14に関連して配されたスロットル開度センサ24か
ら得られるスロットル弁14の開度をあらわす検出出力信
号St,アクセルペダルに関連して配されたアクセルセン
サ25から得られるアクセルペダルの踏込量をあらわす検
出出力信号Sa,ステアリングに関連して配された舵角セ
ンサ26から得られるステアリングの舵角をあらわす検出
出力信号Ss,横加速度(横G)センサ27から得られる車
体5に作用する横加速度をあらわす検出出力信号Sg、及
び、エンジン8の運転状態をあらわす他の検出出力信号
Sxが供給される。主制御ユニット30は、これら各種の検
出出力信号に基づいて、自動変速機9における油圧回路
部に設けられた変速制御用のソレノイド弁及びロックア
ップ制御用のソレノイド弁に、駆動制御信号Ca,Cb,Cc,C
d及びCeを選択的に供給して、変速制御用のソレノイド
弁及びロックアップ制御用のソレノイド弁を開閉制御
し、自動変速機9に変速動作及びロックアップ動作を行
わせる。
一方、副制御ユニット40には、第1の回転数センサ22
から得られる前輪2の回転数をあらわす検出出力信号S
f,第2の回転数センサ23から得られる後輪3の回転数を
あらわす検出出力信号Sr,スロットル開度センサ24から
得られるスロットル弁14の開度をあらわす検出出力信号
St、及び、アクセルセンサ25から得られるアクセルペダ
ルの踏込量をあらわす検出出力信号Saが供給される。そ
して、副制御ユニット40は、トラクション制御が行われ
ない車両1の通常走行時のもとにおいては、検出出力信
号Saがあらわすアクセルペダルの踏込量に応じて通常目
標スロットル開度を設定し、検出出力信号Stがあらわす
実際のスロットル開度を通常目標スロットル開度に一致
させるべく、通常目標スロットル開度と検出出力信号St
があらわす実際のスロットル開度との差に応じたスロッ
トル弁駆動信号CTcを形成して、それをスロットルアク
チュエータ13に供給する。
また、副制御ユニット40は、検出出力信号Srがあらわ
す後輪3の回転数である駆動輪回転数から検出出力信号
Sfがあらわす前輪2の回転数である従動輪回転数を減じ
て得られる回転数差が、所定の値以上となったときに
は、駆動輪である後輪3が路面に対するスリップを生じ
たと判断し、回転数差に応じて、通常目標スロットル開
度より小とされるトラクション制御用目標スロットル開
度を設定し、検出出力信号Stがあらわす実際のスロット
ル開度をトラクション制御用目標スロットル開度に一致
されるべく、トラクション制御用目標スロットル開度と
検出出力信号Stがあらわす実際のスロットル開度との差
に応じたスロットル弁駆動信号CTcを形成して、それを
スロットルアクチュエータ13に供給することにより、ト
ラクション制御を行う。斯かるトラクション制御が行わ
れるもとでは、エンジン8におけるスロットル開度が低
減されてエンジン8の出力が低下せしめられ、エンジン
8を含むパワートレイン10から左右の後輪3に伝達され
るトルクが低減されて、後輪3の路面に対するスリップ
が抑制されることになる。さらに、副制御ユニット40
は、トラクション制御用目標スロットル開度と実際のス
ロットル開度との差に応じたスロットル弁駆動信号CTc
をスロットルアクチュエータ13に供給してトラクション
制御を行う際には、トラクション制御信号STrを主制御
ユニット30に供給する。
副制御ユニット40から主制御ユニット30にトラクショ
ン制御信号STrが供給されると、主制御ユニット30は、
自動変速機9における変速動作特性の変更を行う。即
ち、主制御ユニット30は、車両1が通常走行状態にあっ
て副制御ユニット40からトラクション制御信号STrが供
給されていない状態においては、自動変速機9に、主制
御ユニット30の内蔵メモリにマップ化されて記憶された
通常走行用変速動作特性に従っての変速動作を行わせる
べく、自動変速機9における油圧回路部に設けられた変
速制御用のソレノイド弁に駆動制御信号Ca,Cb,Cc及びCd
を選択的に供給し、斯かるもとで、トラクション制御が
行われる状態となり、副制御ユニット40からトラクショ
ン制御信号STrが供給されると、自動変速機9に、主制
御ユニット30の内蔵メモリにマップ化されて記憶された
トラクション制御用変速動作特性に従っての変速動作を
行わせるべく、自動変速機9における油圧回路部に設け
られた変速制御用のソレノイド弁に選択的に供給される
駆動制御信号Ca,Cb,Cc及びCdを変更する。
通常走行用変速動作特性は、例えば、縦軸にスロット
ル開度Thがとられ横軸に車速Vがとられてあらわされる
第3図に示される如くのものとされ、この第3図に示さ
れる通常走行用変速動作特性においては、変速線Ua,Ub
及びUcが、夫々、1速から2速へ、2速から3速へ、及
び、3速から4速へのシフトアップを規定し、また、変
速線Ud,Ue及びUfが、夫々、2速から1速へ、3速から
2速へ、4速から3速へのシフトダウンを規定する。ま
た、トラクション制御用変速動作特性は、例えば、縦軸
にアクセルペダルの踏込量αがとられ横軸に車速Vがと
られてあらわされる第4図に示される如くのものとさ
れ、この第4図に示されるトラクション制御用変速動作
特性においては、変速線Ug及びUhが、夫々、2速から3
速へ、及び3速から4速へのシフトアップを規定し、ま
た、変速線Ui及びUjが、夫々、3速から2速へ、及び、
4速から3速へのシフトダウンを規定する。斯かる第4
図に示されるトラクション制御用変速動作特性にあって
は、第3図に示される如くの通常走行用変速動作特性に
比して、高変速段がとられる領域が低車速側に拡大され
ている。
なお、トラクション制御用変速動作特性においては、
変速条件がアクセルペダルの踏込量αと車速Vとによっ
て設定されているが、トラクション制御が行われるもと
で変速条件がスロットル開度Thと車速Vとによって設定
される場合には、トラクション制御に伴われるスロット
ル開度Thの変化によって、自動変速機9における変速動
作が頻繁に行われることになる虞があるので、斯かる不
都合を回避すべく、スロットル開度Thに代えてアクセル
ペダルの踏込量αが用いられているのである。さらに、
トラクション制御用変速動作特性における変速条件を設
定する車速Vは、従動輪である前輪2の回転に基づいて
得られるものとされる。なぜなら、トラクション制御が
行われるもとでは、駆動輪である後輪3には路面に対し
てのスリップが生じており、斯かるスリップが生じてい
る後輪3の回転に基づいて車速Vが求められる場合に
は、車速Vが後輪3のスリップに応じた擬似変動を伴う
ものとなり、それに起因して、自動変速機9における不
必要な変速動作がなされる虞があるからである。
そして、主制御ユニット30は、副制御ユニット40によ
るトラクション制御が終了し、副制御ユニット40からト
ラクション制御信号STrが供給されなくなると、その
後、自動変速機9を、トラクション制御用変速動作特性
に代えて、通常走行用変速動作特性に従っての変速動作
を行う状態に戻すべく、自動変速機9における油圧回路
部に設けられた変速制御用のソレノイド弁に選択的に供
給される駆動制御信号Ca,Cb,Cc及びCdを再度変更する動
作を行う。斯かる際、主制御ユニット30は、自動変速機
9をトラクション制御用変速動作特性に従っての変速動
作を行う状態から通常走行用変速動作特性に従っての変
速動作を行う状態に切り換える、トラクション制御後の
変速動作特性変更動作を、常時、トラクション制御が終
了した後直ちに行うのではなく、例えば、以下の如くの
態様で行うようにされる。
(1) 先ず、トラクション制御の終了時及びその後に
おいて、検出出力信号Ssがあらわすステアリングの舵角
が所定の値以上である場合には、トラクション制御後の
変速動作特性変更動作を行わず、検出出力信号Ssがあら
わすステアリングの舵角が所定の値未満となった後に、
トラクション制御後の変速動作特性変更動作を行う。
(2) トラクション制御の終了時及びその後におい
て、検出出力信号Sgがあらわす横加速度が所定の値以上
である場合には、トラクション制御後の変速動作特性変
更動作を行わず、検出出力信号Sgがあらわす横加速度が
所定の値未満となった後に、トラクション制御後の変速
動作特性変更動作を行う。
(3) トラクション制御の終了時及びその後におい
て、車両1が走行する路面の摩擦係数が所定の値以下で
ある場合には、トラクション制御後の変速動作特性変更
動作を行わず、路面の摩擦係数が所定の値より大となっ
た後に、トラクション制御後の変速動作特性変更動作を
行う。斯かる際、路面の摩擦係数は、その値が、検出出
力信号Sfがあらわす従動輪回転数の変化に基づいて車両
1の加速度が算出され、算出された加速度と従動輪回転
数とに基づいて推定されるものとされる。
(4) トラクション制御の終了時及びその後におい
て、車両1が悪路を走行する状態に状態にあり、かつ、
アクセルペダルが全開状態にないとともに、キックダウ
ン動作が行われていない場合には、トラクション制御が
終了した時点から所定の期間が経過するまで、もしく
は、トラクション制御用変速動作特性から通常走行用変
速動作特性に変更されることにより自動変速機9におけ
る変速動作がきたされることになるもとにおいては、ト
ラクション制御後の変速動作特性変更動作を行わない。
斯かる際、悪路か否かの判定は、所定の期間内に走行中
の車両1の加速度もしくは減速度が所定の値以上となる
繰返回数が所定回数以上となるとき悪路であるとされる
ことによりなされる。
(5) トラクション制御の終了時及びその後におい
て、検出出力信号Sfがあらわす従動輪回転数に基づいて
算出される車速が比較的小なる所定の値以下である場合
あるいは比較的大なる所定の値以上で状態にあり、か
つ、アクセルペダルが全開状態にないとともに、キック
ダウン動作が行われていない場合には、トラクション制
御が終了した時点から所定の期間が経過するまで、もし
くは、トラクション制御用変速動作特性から通常走行用
変速動作特性に変更されることにより自動変速機9にお
ける変速動作がきたされることになるもとにおいては、
トラクション制御後の変速動作特性変更動作を行わな
い。
斯かる制御態様がとられるのは、下記の理由による。
即ち、トラクション制御の終了時に、トラクション制御
後の変速動作特性変更動作が行われると、自動変速機9
におけるシフトアップもしくはシフトダウン動作が生
じ、それによって後輪3におけるホイールスピンを生じ
る虞があるが、検出出力信号Ssがあらわすステアリング
の舵角が所定の値以上である場合、あるいは、検出出力
信号Sgがあらわす横加速度が所定の値以上である場合に
は、車両1は旋回走行状態にあり、また、車両1が走行
する路面の摩擦係数が所定の値以下である場合には、車
両1が極めてスリップを生じ易い状態におかれているこ
とになり、斯かるもとで後輪3におけるホイールスピン
が生じると、それが比較的小規模なものであっても、例
えば、トラクション制御状態と通常走行状態とが短時間
のうちに繰り返し行われることになる、不所望なハンチ
ング現象が生じて、車両の走行安定性に悪影響が及ぼさ
れる虞があるからである。さらに、車両1が悪路を走行
する状態にある場合、及び、車両1の車速が比較的小な
る所定の値以下である場合あるいは比較的大なる所定の
値以上である場合にも、トラクション制御後の変速動作
特性変更動作が行われることに起因して後輪3における
ホイールスピンが生じると、それが比較的小規模なもの
であっても、トラクション制御状態と通常走行状態とが
短時間のうちに繰り返し行われることになる、不所望な
ハンチング現象が生じる虞があるからである。
上述の如くの制御を行う主制御ユニット30及び副制御
ユニット40は、夫々、マイクロコンピュータが用いられ
て構成されるが、主制御ユニット30を構成するマイクロ
コンピュータが、車両1の通常走行状態及び副制御ユニ
ット40によるトラクション制御が行われる状態のもとで
の自動変速機9に対する動作制御にあたって実行するプ
ログラムの例を、第5図〜第11図に示されるフローチャ
ートを参照して説明する。
第5図〜第11図に示されるフローチャートにより示さ
れるプログラムの夫々は、主制御ユニット30を構成する
マイクロコンピュータにより繰り返し実行される各種の
制御動作を行うためのメインプログラムにおける1ステ
ップを構成するものであり、メインプログラムにおいて
各種検出出力信号が取り込まれたもとで実行する。
主制御ユニット30を構成するマイクロコンピュータ
は、第5図のフローチャートで示されるプログラムの実
行にあたっては、スタート板、ステップ50において、ト
ラクション制御中であってトラクション制御信号STrが
供給されているか否かを判断する。その結果、トラクシ
ョン制御信号STrが供給されていれば、ステップ51にお
いて、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ52において動作モードフラッグFaを
1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ50における判断の結果、トラクション
制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ53
において、動作モードフラッグFaが1か否かを判断す
る。その結果、動作モードフラッグFaが1であれば、ス
テップ54において、検出出力信号Ssがあらわすステアリ
ングの舵角Sθが所定の値θ以上か否かを判断する。
そして、舵角Sθが所定の値θ以上であればステップ
51に進み、また、舵角Sθが所定の値θ未満であれば
ステップ55において動作モードフラッグFaを0に設定し
た後、ステップ56において、自動変速機9に通常走行用
変速動作特性(CHNO)に従っての変速動作を行わせる制
御モードをとって、プログラムを終了する。
また、ステップ53における判断の結果、動作モードフ
ラッグFaが0であれば、直接ステップ56に進む。
第6図のフローチャートで示されるプログラムの実行
にあたっては、スタート後、ステップ60において、トラ
クション制御中であってトラクション制御信号STrが供
給されているか否かを判断する。その結果、トラクショ
ン制御信号STrが供給されていれば、ステップ61におい
て、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ62において動作モードフラッグFbを
1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ60における判断の結果、トラクション
制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ63
において、動作モードフラッグFbが1か否かを判断す
る。その結果、動作モードフラッグbが1であれば、ス
テップ64において、検出出力信号Sgがあらわす横加速度
Gsが所定の値G0以上か否かを判断する。そして、横加速
度Gsが所定の値G0以上であればステップ61に進み、ま
た、横加速度Gsが所定の値G0未満であればステップ65に
おいて動作モードフラッグFbを0に設定した後、ステッ
プ66において、自動変速機9に通常走行用変速動作特性
(CHNO)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
って、プログラムを終了する。
また、ステップ63における判断の結果、動作モードフ
ラッグFbが0であれば、直接ステップ66に進む。
第7図のフローチャートで示されるプログラムの実行
にあたっては、スタート後、ステップ70において、トラ
クション制御中であってトラクション制御信号STrが供
給されているか否かを判断する。その結果、トラクショ
ン制御信号STrが供給されていれば、ステップ71におい
て、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ72において動作モードフラッグFcを
1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ70における判断の結果、トラクション
制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ73
において、動作モードフラッグFcが1か否かを判断す
る。その結果、動作モードフラッグFcが1であれば、ス
テップ74において、車両1が走行する路面の摩擦係数μ
Rが所定の値μ以下か否かを判断する。そして、路面
の摩擦係数μRが所定の値μ以下であればステップ71
に進み、また、路面の摩擦係数μRが所定の値μより
大であれば、ステップ75において動作モードフラッグFc
を0に設定した後、ステップ76において、自動変速機9
に通常走行用変速動作特性(CHNO)に従っての変速動作
を行わせる制御モードをとって、プログラムを終了す
る。
また、ステップ73における判断の結果、動作モードフ
ラッグFcが0であれば、直接ステップ76に進む。
第8図のフローチャートで示されるプログラムの実行
にあっては、スタート後、ステップ80において、トラク
ション制御中であってトラクション制御信号STrが供給
されているか否かを判断する。その結果、トラクション
制御信号STrが供給されていれば、ステップ81におい
て、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ82において動作モードフラッグFdを
1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ80における判断の結果、トラクション
制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ83
において、動作モードフラッグFdが1か否かを判断す
る。動作モードブラッグFdが1であれば、ステップ84に
おいて、内蔵するタイマをスタートさせた後、ステップ
85において、検出出力信号Sfがあらわす従動輪回転数の
変化に基づいて算出される車両1の加速度GNが所定の値
GN0以上か否かを判断する。その結果、車両1の加速度G
Nが所定の値GN0以上であれば、ステップ86において、内
蔵するカウンタの計数値Xを1だけ増加させて、ステッ
プ87に進み、また、車両1の加速度GNが所定の値GN0
満であれば、直接、ステップ87に進む。
ステップ87においては、タイマの計数値Ttが所定の値
Ta以上か否かを判断し、タイマの計数値Ttが所定の値Ta
未満であれば、ステップ85に戻り、また、タイマの計数
値Ttが所定の値Ta以上となったときには、ステップ88に
おいて、カウンタの計数値Xが所定数X0以上か否かを判
断する。ステップ88での判断の結果、カウンタの計数値
Xが所定数X0以上である場合には、ステップ89におい
て、検出出力信号Saがあらわすアクセルペダルの踏込量
がアクセルペダルの全開に対応するか否か、及び、キッ
クダウン動作がなされたことを示すか否かを判断する。
その結果、アクセルペダルの踏込量がアクセルペダルの
全開に対応せず、さらに、キックダウン動作がなされた
ことを示さない場合には、ステップ90において、タイマ
の計数値Ttが、値Taより大なる所定の値Tb以上か否かを
判断する。そして、タイマの計数値Ttが所定の値Tb未満
であれば、ステップ81に進み、また、タイマの計数値Tt
が所定の値Tb以上であれば、ステップ91において動作モ
ードフラッグFdを0に設定し、さらに、ステップ92にお
いて、カウンタの計数値Ttを0に戻した後、ステップ93
において、自動変速機9に通常走行用変速動作特性(CH
NO)に従っての変速動作を行わせる制御モードをとっ
て、プログラムを終了する。
また、ステップ88における判断の結果、カウンタの計
数値Xが所定数X0未満である場合、もしくは、ステップ
89における判断の結果、アクセルペダルの踏込量がアク
セルペダルの全開に対応する場合、あるいは、キックダ
ウン動作がなされたことを示す場合には、ステップ92に
進み、さらに、ステップ83における判断の結果、動作モ
ードフラッグFdが0である場合には、直接、ステップ93
に進む。
第9図のフローチャートで示されるプログラムの実行
にあたっては、スタート後、ステップ90において、トラ
クション制御中であってトラクション制御信号STrが供
給されているか否かを判断する。その結果、トラクショ
ン制御信号STrが供給されていれば、ステップ91におい
て、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ92において動作モードフラッグFeを
1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ90における判断の結果、トラクション
制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ93
において、動作モードフラッグFeが1か否かを判断す
る。動作モードフラッグFeが1であれば、ステップ94に
おいて、内蔵するタイマをスタートさせた後、ステップ
95において、検出出力信号Sfがあらわす従動輪回転数の
変化に基づいて算出される車両1の加速度GNが所定の値
GN0以上か否かを判断する。その結果、車両1の加速度G
Nが所定の値GN0以上であれば、ステップ96において、内
蔵するカウンタの計数値X′を1だけ増加させて、ステ
ップ97に進み、また、車両1の加速度GNが所定の値GN0
未満であれば、直接、ステップ97に進む。
ステップ97においては、タイマの計数値Tt′が所定の
値Ta以上か否かを判断し、タイマの計数値Tt′が所定の
値Ta未満であれば、ステップ95に戻り、また、タイマの
計数値Tt′が所定の値Ta以上となったときには、ステッ
プ98において、タイマの計数値Tt′を0に戻した後、ス
テップ99において、カウンタの計数値X′が所定数X0
上か否かを判断する。ステップ99での判断の結果、カウ
ンタの計数値X′が所定数X0以上である場合には、ステ
ップ100において、検出出力信号Saがあらわすアクセル
ペダルの踏込量がアクセルペダルの全開に対応するか否
か、及び、キックダウン動作がなされたことを示すか否
かを判断する。その結果、アクセルペダルの踏込量がア
クセルペダルの全開に対応せず、さらに、キックダウン
動作がなされたことを示さない場合には、ステップ101
において、トラクション制御用変速動作特性から通常走
行用変速動作特性に変更されることにより自動変速機9
における変速動作がきたされることになる状況か否かを
判断する。
ステップ101における判断の結果、自動変速機9にお
ける変速動作がきたされることになる場合には、ステッ
プ91に進み、また、自動変速機9における変速動作がき
たされることにならない場合には、ステップ102におい
て動作モードフラッグFeを0に設定した後、ステップ10
3において、自動変速機9に通常走行用変速動作特性(C
HNO)に従っての変速動作を行わせる制御モードをとっ
て、プログラムを終了する。
また、ステップ99における判断の結果、カウンタの計
数値X′が所定数X0未満である場合、もしくは、ステッ
プ100における判断の結果、アクセルペダルの踏込量が
アクセルペダルの全開に対応する場合、あるいは、キッ
クダウン動作がなされたことを示す場合には、ステップ
103に進み、さらに、ステップ93における判断の結果、
動作モードフラッグFeが0である場合には、直接、ステ
ップ103に進む。
なお、第8図のフローチャートで示されるプログラム
におけるステップ85及び第9図のフローチャートで示さ
れるプログラムにおけるステップ95の夫々においては、
車両1の加速度GNが所定の値GN0以上か否かの判断がな
されているが、これらのステップ85及びステップ95の夫
々において加速度GNの判断に代えて、車両1の負の加速
度、即ち、減速度が所定の負の値以下か否か、もしく
は、加速度あるいは減速度の絶対値が所定の値以上か否
かの判断がなされるようにされてもよい。
第10図のフローチャートで示されるプログラムの実行
にあたっては、スタート後、ステップ110において、ト
ラクション制御中であってトラクション制御信号STrが
供給されているか否かを判断する。その結果、トラクシ
ョン制御信号STrが供給されていれば、ステップ111にお
いて、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ112において動作モードフラッグFf
を1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ110における判断の結果、トラクショ
ン制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ1
13において、動作モードフラッグFfが1か否かを判断す
る。動作モードフラッグFfが1であれば、ステップ114
において、検出出力信号Sfがあらわす従動輪回転数に基
づいて算出される車速Vfが比較的小なる所定の値V1以下
であるか否かを判断する。その結果、車速Vfが比較的小
なる所定の値V1より大である場合には、ステップ115に
おいて、車速Vfが比較的大なる所定の値V2以上であるか
否かを判断する。
ステップ114における判断の結果、車速Vfが比較的小
なる所定の値V1以下である場合、あるいは、ステップ11
5における判断の結果、車速Vfが比較的大なる所定の値V
2以上である場合には、ステップ116において、タイマを
スタートさせた後、ステップ117において、検出出力信
号Saがあらわすアクセルペダルの踏込量がアクセルペダ
ルの全開に対応するか否か、及び、キックダウン動作が
なされたことを示すか否かを判断する。その結果、アク
セルペダルの踏込量がアクセルペダルの全開に対応せ
ず、さらに、キックダウン動作がなされたことを示さな
い場合には、ステップ118において、タイマの計数値T
t″が所定の値Tc以上か否かを判断する。
ステップ118における判断の結果、タイマの計数値T
t″が所定の値Tc未満である場合には、ステップ111に進
み、また、タイマの計数値Tt″が所定の値Tc以上である
場合には、ステップ119において動作モードフラッグFf
を0に設定し、さらに、ステップ120において、タイマ
の計数値Tt″を0に設定した後、ステップ121において
自動変速機9に通常走行用変速動作特性(CHNO)に従っ
ての変動動作を行わせる制御モードをとって、プログラ
ムを終了する。
また、ステップ117における判断の結果、アクセルペ
ダルの踏込量がアクセルペダルの全開に対応する場合、
あるいは、キックダウン動作がなされたことを示す場合
には、ステップ120に進み、さらに、ステップ113におけ
る判断の結果、動作モードフラッグFfが0である場合、
もしくは、ステップ115における判断の結果、車速Vfが
比較的大なる所定の値V2未満である場合には、直接、ス
テップ121に進む。
第11図のフローチャートで示されるプログラムの実行
にあたっては、スタート後、ステップ130において、ト
ラクション制御中であってトラクション制御信号STrが
供給されているか否かを判断する。その結果、トラクシ
ョン制御信号STrが供給されていれば、ステップ131にお
いて、自動変速機9にトラクション制御用変速動作特性
(CHTR)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
り、続く、ステップ132において動作モードフラッグFg
を1に設定して、プログラムを終了する。
一方、ステップ130における判断の結果、トラクショ
ン制御信号STrが供給されていない場合には、ステップ1
33において、動作モードフラッグFgが1か否かを判断す
る。動作モードフラッグFgが1であれば、ステップ134
において、検出出力信号Sfがあらわす従動輪回転数に基
づいて算出される車速Vfが比較的小なる所定の値V1以下
であるか否かを判断する。その結果、車速Vfが比較的小
なる所定の値V1より大である場合には、ステップ135に
おいて、車速Vfが比較的大なる所定の値V2以上であるか
否かを判断する。
ステップ134における判断の結果、車速Vfが比較的小
なる所定の値V1以下である場合、あるいは、ステップ13
5における判断の結果、車速Vfが比較的大なる所定の値V
2以上である場合には、ステップ136において、検出出力
信号Saがあらわすアクセルペダルの踏込量がアクセルペ
ダルの全開に対応するか否か、及び、キックダウン動作
がなされたことを示すか否かを判断する。その結果、ア
クセルペダルの踏込量がアクセルペダルの全開に対応せ
ず、さらに、キックダウン動作がなされたことを示さな
い場合には、ステップ137において、トラクション制御
用変速動作特性から通常走行用変速動作特性に変更され
ることにより自動変速機9における変速動作がきたされ
ることになる状況か否かを判断する。
ステップ137における判断の結果、自動変速機9にお
ける変速動作がきたされることになる場合には、ステッ
プ131に進み、また、自動変速機9における変速動作が
きたされることにならない場合には、ステップ138にお
いて動作モードフラッグFgを0に設定した後、ステップ
139において、自動変速機9に通常走行用変速動作特性
(CHNO)に従っての変速動作を行わせる制御モードをと
って、プログラムを終了する。
また、ステップ133における判断の結果、動作モード
フラッグFgが0である場合、ステップ135における判断
の結果、車速Vfが比較的大なる所定の値V2未満である場
合、もしくは、ステップ136における判断の結果、アク
セルペダルの踏込量がアクセルペダルの全開に対応する
場合、あるいは、キックダウン動作がなされたことを示
す場合には、直接、ステップ139に進む。
(発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係るパワート
レイン制御装置によれば、駆動輪が路面に対するスリッ
プを生じたとき、パワートレインから駆動輪に伝達され
るトルクを低下させるトラクション制御を、自動変速機
に通常走行用変速特性とは異なるトラクション制御用変
速特性を採らせたもとで行うようになし、また、トラク
ション制御が終了した後、トラクション制御用変速特性
から通常走行用変速特性への変更が行われるようになす
にあたり、トラクション制御の終了したときにおいて、
舵角が所定の値以上,横加速度が所定の値以上である場
合、もしくは、路面の摩擦係数が所定の値以下である場
合には、トラクション制御用変速特性から通常走行用変
速特性への変更が、舵角が所定の値未満,横加速度が所
定の値未満、もしくは、路面の摩擦係数が所定の値より
大となるまで阻止され、あるいは、路面が悪路であるこ
とが判定された場合、もしくは、車速が比較的小なる所
定の値以下である場合あるいは比較的大なる所定の値以
上である場合には、アクセルペダルが全開状態ではない
こと、及び、キックダウン動作が行われていないことを
条件として、トラクション制御用変速特性から通常走行
用変速特性への変更が、トラクション制御が終了した時
点から所定の期間が経過するまで、もしくは、トラクシ
ョン制御用変速特性から通常走行用変速特性に変更され
ることにより変速動作がきたされることになるもとにお
いては阻止される。そして、このようにされることによ
り、トラクション制御が終了した後における、トラクシ
ョン制御用変速特性から通常走行用変速特性への変更
を、トルク変動に起因するホイールスピンが発生する事
態を伴うことなく、従って、車両の走行安定性に悪影響
が及ぼされる事態が回避される状態のもとで行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図A〜Eは本発明に係るパワートレインの制御装置
を特許請求の範囲に対応させて示す基本構成図、第2図
は本発明に係るパワートレインの制御装置の一例を、そ
れが適用された車両と共に示す概略構成図、第3図及び
第4図は第2図に示される例の動作説明に供される特性
図、第5図〜第11図は第2図に示される例における主制
御ユニットに用いられるマイクロコンピュータが実行す
るプログラムの各例を示すフローチャートである。 図中、1は車両、2は前輪、3は後輪、8はエンジン、
9は自動変速機、10はパワートレイン、13はスロットル
アクチュエータ、14はスロットル弁、22は第1の回転数
センサ、23は第2の回転数センサ、24はスロットル開度
センサ、25はアクセルセンサ、26は舵角センサ、27は横
加速度センサ、30は主制御ユニット、40は副制御ユニッ
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:66 (72)発明者 曽根 章 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 手嶋 誠 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−32934(JP,A) 特開 昭63−76944(JP,A) 特開 昭61−153044(JP,A) 特開 昭63−43052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F02D 29/00 - 29/06 F16H 59/00 - 63/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両における駆動輪の路面に対するスリッ
    プを検出するスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段により検出されたスリップが所定の
    値以上であるとき、上記車両のパワートレインから上記
    駆動輪に伝達されるトルクを低下させるトルク低減動作
    を行うトルク制御手段と、 上記パワートレインを構成する自動変速機における変速
    動作を、上記トルク低減動作が行われる際には第1の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作が行われて
    いないときには上記第1の変速特性とは異なる第2の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作の終了を判
    定したとき上記第1の変速特性から上記第2の変速特性
    に変更する特性変更動作を行う変速特性変更手段と、 上記車両における操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段
    と、 上記トルク低減動作が終了したとき、上記舵角検出手段
    により検出された舵角が所定の値以上である場合には、
    上記変速特性変更手段による上記特性変更動作を阻止す
    る特性変更制御手段と、 を備えて構成されるパワートレイン制御装置。
  2. 【請求項2】車両における駆動輪の路面に対するスリッ
    プを検出するスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段により検出されたスリップが所定の
    値以上であるとき、上記車両のパワートレインから上記
    駆動輪に伝達されるトルクを低下させるトルク低減動作
    を行うトルク制御手段と、 上記パワートレインを構成する自動変速機における変速
    動作を、上記トルク低減動作が行われる際には第1の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作が行われて
    いないときには上記第1の変速特性とは異なる第2の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作の終了を判
    定したとき上記第1の変速特性から上記第2の変速特性
    に変更する特性変更動作を行う変速特性変更手段と、 上記車両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手
    段と、 上記トルク低減動作が終了したとき、上記横加速度検出
    手段により検出された横加速度が所定の値以上である場
    合には、上記変速特性変更手段による上記特性変更動作
    を阻止する特性変更制御手段と、 を備えて構成されるパワートレイン制御装置。
  3. 【請求項3】車両における駆動輪の路面に対するスリッ
    プを検出するスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段により検出されたスリップが所定の
    値以上であるとき、上記車両のパワートレインから上記
    駆動輪に伝達されるトルクを低下させるトルク低減動作
    を行うトルク制御手段と、 上記パワートレインを構成する自動変速機における変速
    動作を、上記トルク低減動作が行われる際には第1の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作が行われて
    いないときには上記第1の変速特性とは異なる第2の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作の終了を判
    定したとき上記第1の変速特性から上記第2の変速特性
    に変更する特性変更動作を行う変速特性変更手段と、 上記車両が走行する路面の摩擦係数を検出する路面摩擦
    係数検出手段と、 上記トルク低減動作が終了したとき、上記路面摩擦係数
    検出手段により検出された路面の摩擦係数が所定の値以
    下である場合には、上記変速特性変更手段による上記特
    性変更動作を阻止する特性変更制御手段と、 を備えて構成されるパワートレイン制御装置。
  4. 【請求項4】車両における駆動輪の路面に対するスリッ
    プを検出するスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段により検出されたスリップが所定の
    値以上であるとき、上記車両のパワートレインから上記
    駆動輪に伝達されるトルクを低下させるトルク低減動作
    を行うトルク制御手段と、 上記パワートレインを構成する自動変速機における変速
    動作を、上記トルク低減動作が行われる際には第1の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作が行われて
    いないときには上記第1の変速特性とは異なる第2の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作の終了を判
    定したとき上記第1の変速特性から上記第2の変速特性
    に変更する特性変更動作を行う変速特性変更手段と、 上記車両が走行する路面の状態を判定する路面判定手段
    と、 上記車両におけるアクセルペダルの状態を検出するアク
    セルペダル状態検出手段と、 上記車両におけるキックダウン動作を検出するキックダ
    ウン動作検出手段と、 上記トルク低減動作が終了したとき、上記路面判定手段
    により路面が悪路であることが判定されることに加え
    て、上記アクセルペダル状態検出手段によりアクセルペ
    ダルが全開状態にないことが検出されるとともに、上記
    キックダウン動作検出手段によりキックダウン動作が行
    われていないことが検出される場合には、上記トルク低
    減動作が終了した時点から所定の期間が経過するまで、
    もしくは、上記第1の変速特性から上記第2の変速特性
    に変更されることにより変速動作がきたされることにな
    るもとにおいては、上記変速特性変更手段により上記特
    性変更動作を阻止する特性変更制御手段と、 を備えて構成されるパワートレイン制御装置。
  5. 【請求項5】車両における駆動輪の路面に対するスリッ
    プを検出するスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段により検出されたスリップが所定の
    値以上であるとき、上記車両のパワートレインから上記
    駆動輪に伝達されるトルクを低下させるトルク低減動作
    を行うトルク制御手段と、 上記パワートレインを構成する自動変速機における変速
    動作を、上記トルク低減動作が行われる際には第1の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作が行われて
    いないときには上記第1の変速特性とは異なる第2の変
    速特性に従うものとし、上記トルク低減動作の終了を判
    定したとき上記第1の変速特性から上記第2の変速特性
    に変更する特性変更動作を行う変速特性変更手段と、 上記車両の車速を検出する車速検出手段と、 上記車両におけるアクセルペダルの状態を検出するアク
    セルペダル状態検出手段と、 上記車両におけるキックダウン動作を検出するキックダ
    ウン動作検出手段と、 上記トルク低減動作が終了したとき、上記車速検出手段
    により検出された車速が比較的小なる第1の値以下であ
    る、あるいは、比較的大なる第2の値以上であることに
    加えて、上記アクセルペダル状態検出手段によりアクセ
    ルペダルが全開状態にないことが検出されるとともに、
    上記キックダウン動作検出手段によりキックダウン動作
    が行われていないことが検出される場合には、上記トル
    ク低減動作が終了した時点から所定の期間が経過するま
    で、もしくは、上記第1の変速特性から上記第2の変速
    特性に変更されることにより変速動作がきたされること
    になるもとにおいては、上記変速特性変更手段により上
    記特性変更動作を阻止する特性変更制御手段と、 を備えて構成されるパワートレイン制御装置。
JP1111824A 1989-04-28 1989-04-28 パワートレイン制御装置 Expired - Fee Related JP2914995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1111824A JP2914995B2 (ja) 1989-04-28 1989-04-28 パワートレイン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1111824A JP2914995B2 (ja) 1989-04-28 1989-04-28 パワートレイン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02290745A JPH02290745A (ja) 1990-11-30
JP2914995B2 true JP2914995B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=14571081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1111824A Expired - Fee Related JP2914995B2 (ja) 1989-04-28 1989-04-28 パワートレイン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2914995B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2876868B2 (ja) * 1992-02-19 1999-03-31 三菱自動車工業株式会社 車両用自動変速機の変速制御装置
JP5013668B2 (ja) 2004-11-19 2012-08-29 株式会社デンソー 車両用制御システム
JP5344002B2 (ja) * 2011-05-16 2013-11-20 株式会社デンソー 車両用制御システム
EP2730031B1 (en) 2011-07-06 2017-11-15 HRL Laboratories, LLC Non-foster circuit stabilization circuit and method
JP5630533B2 (ja) * 2013-05-29 2014-11-26 株式会社デンソー 車両用制御システム
JP6991466B2 (ja) * 2018-06-22 2022-01-12 マツダ株式会社 車両制御システム及び方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61153044A (ja) * 1984-12-25 1986-07-11 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機
JPS6343052A (ja) * 1986-08-06 1988-02-24 Mazda Motor Corp 自動車のスリツプ制御装置
JPS6376944A (ja) * 1986-09-17 1988-04-07 Toyota Motor Corp 自動変速機の制御方法
JPS6432934A (en) * 1987-07-30 1989-02-02 Mazda Motor Traction controller of automobile

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02290745A (ja) 1990-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8313414B2 (en) Shift control device and shift control method for automatic transmission
JP2001304384A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4508850B2 (ja) 自動変速機の制御装置
US5908368A (en) Control system for inhibiting torque increase corresponding to increasing throttle opening during a standing start
JPH07239021A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2914995B2 (ja) パワートレイン制御装置
JPH0650189A (ja) 自動変速機の出力制御装置
JP2002322923A (ja) 車両のトラクションコントロール装置
JPS63101549A (ja) 車両の自動変速制御方法
JP3397115B2 (ja) 無段変速機を備えた車両の制御装置
JP3650180B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4687505B2 (ja) 車両の制御装置
JP2879239B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2780390B2 (ja) トラクション制御装置を備えた車両の自動変速制御装置
JP3135493B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2891019B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP3482774B2 (ja) 自動変速機の変速時ロックアップ制御装置
JP3323969B2 (ja) 自動変速機の出力制御装置
JP3621302B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
KR100325140B1 (ko) 자동 변속 차량의 정지전 2-1 다운 시프트시 토크 저감 제어방법
JP3520828B2 (ja) 自動車の制御装置
JP4940274B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH05195931A (ja) 電磁クラッチ付内燃機関の制御装置
JP2005219530A (ja) 変速機の変速制御装置
JPH04183645A (ja) 加速スリップ制御装置を備えた自動変速機付車両

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees