JP2914214B2 - レールボンド用低温溶接ろう - Google Patents
レールボンド用低温溶接ろうInfo
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- Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
Description
レールボンド用低温溶接ろうに関する。
め、レールとレールの継ぎ目は、この熱膨張する分だけ
隙間があけられている。従って、この間は電気的に完全
に導通してなく、信号用電流や帰線電流が途切れてしま
う。そのため、レールとレールの継ぎ目にはレールボン
ドを接合して電気的な導通を行っている。
の両端を端子と称する黄銅製の金具で結束したもので、
このレールボンドのそれぞれの端子とレールとを金属的
に接続することにより、継ぎ目を挟んだレールとレール
を電気的に導通するものである。
(以下、単にレールボンドの接続という) は、電気的に
接続されてさえいればよいというものでなく、ある程度
強い接合強度を有していなければならない。そのように
強い接合強度が要求される理由は、最近の鉄道が高速化
され、また車体の重量も重くなってきていることから、
レールにかかる捩れや振動が大きくなってきており、レ
ールボンドに強い力がかかるようになってきているから
である。かかる傾向はますます強くなり、要求される接
合特性はますます厳しいものとなってきている。
ための手段としては、電気的導通があって、しかも接合
強度も充分に強い溶接や硬ロウ付け等が考えられる。し
かしながら、溶接や硬ロウ付けではレールが800 ℃以上
に加熱されてしまい、レール本体を焼鈍して機械的強度
を弱めてしまったり、あるいはレールに熱歪みを起こさ
せたりするという悪影響がでてしまう。
低い温度で接合のできるはんだが用いられてきた。この
レールボンドの接合に用いるはんだ合金としては、レー
ルへの熱影響を考慮して、ピーク温度が220 ℃以下のも
のが好ましいとされている。このピーク温度とは、合金
を加熱して溶融させる段階で溶融時の熱吸収量が一番多
い時の温度であり、このピーク温度でほとんどが溶融状
態になってしまうもので、実質上の溶融温度である。
温度+80℃が適当とされているが、レールに熱影響を与
えないはんだ付け温度としては300 ℃以下、すなわちピ
ーク温度は220 ℃以下でなければならない。
表されている。この剪断力はレールの側面にレールボン
ドをはんだ付けし、そのレールボンドの端子の上から加
重をかけて、端子が剥離する値である。高速鉄道のレー
ルでは、レールボンドの剪断力は4000kgf 以上が必要で
あると言われている。
実用化されているものは、特公昭31−862 号公報や特開
昭61−154788号公報に記載されたSn−Zn−Cd系のもので
あった。この系のろう合金はピーク温度が160 ℃以下で
あるため、はんだ付け時にレールに対する熱影響がな
く、また接合強度である剪断力に強いという優れた特長
を有したものである。しかしこのような従来のレールボ
ンド用低温溶接ろうは、いずれも有害なカドミウムが含
まれているという問題があった。
は、有害なカドミウムや鉛を全く含有せず、しかもはん
だ付け時にレールに対して熱影響を与えないばかりか、
レールボンド接合用として要求される強い剪断力を発揮
できるレールボンド用低温溶接ろうを提供することであ
る。
や鉛を全く含有せず、ピーク温度220 ℃以下、剪断力40
00kgf 以上を発揮でき、さらに作業性をも満足できるレ
ールボンド用低温溶接ろうを提供することである。
合金は共晶温度が199 ℃であり、鉄や銅に対して優れた
剪断力を有していることに着目して本発明を完成させ
た。
ウムのはんだ付け用として広く使用されている。しか
し、実際に使用されているのは、アルミニウムのはんだ
付け用としては、Sn−ZnにAgとMgを添加したもの (特開
昭50−56347 号公報) やAgとCuを添加したもの (特開昭
50−50250 号公報) 等である。
ウムに対するはんだ付け性は良好であるが、はんだ付け
時、この合金中にアルミニウムが拡散溶解するため、Al
とSnとがイオン化傾向に大きな相違があることから合金
中に粒間腐食が発生してしまうものであった。そのため
近時ではSn−Zn系のはんだ合金はアルミニウム用として
は使われなくなってきている。
だはんだの代替品としても使われてきている。例えばカ
ドミウムを含まないはんだ合金としてコントロールケー
ブルのインナーワイヤーと索端金具の接合用に、特公平
3−28274 号公報ではZn:7〜15重量%、Bi:3〜7重
量%、残部Snがあり、また特開昭55−65341 号公報では
Zn:30〜70重量%、Ag:0.05〜3重量%、残部Snという
ものがある。さらに鉛を含まないはんだ合金として特開
平6−238479号公報ではZn:0.2 〜6重量%、Ag:1〜
6重量%、残部Snというものがある。
用してみると、作業性が悪く、また剪断力も弱くてレー
ルの捩れや振動に耐えられなかったりしてレールボンド
の接続用として満足できるものではなかった。
合の条件に合うように改良したものであり、その要旨と
するところは、Ag:0.5 〜2重量%、Zn:7〜15重量
%、残部Snからなることを特徴とするレールボンド用低
温溶接ろうである。
〜2重量%、Zn:7〜15重量%、Sb:5重量%以下、お
よび/またはIn:5重量%以下、残部Snからなることを
特徴とするレールボンド用低温溶接ろうである。
規定した理由をその作用とともに詳述する。
り、0.5 重量%より少ないと、その効果が現れない。し
かるに2重量%よりも多く添加するとピーク温度が高く
なり過ぎて、はんだ付け時にレールに対して熱影響を与
えるようになってしまう。好ましくは、0.5 〜1.5 重量
%である。
その添加量が7重量%より少ないと、剪断力が弱く、ま
たその添加量が15重量%を越えても剪断力が弱くなって
しまう。好ましくは、7〜13重量%である。
力が向上するが、これも5重量%を越えると、かえって
剪断力を下げることになってしまう。好ましくは、3重
量%以下である。
に効果があるが、5重量%よりも多くなると流動性を損
ねて作業性が悪くなる。好ましくは、3重量%以下であ
る。なお、Sb、Inはいずれか一方を添加するより、両者
を同時添加すると作業性と剪断力が良好となり、好まし
い。
簡単に説明する。先ずレールの側面とレールボンドの端
子の内側に塩化亜鉛を主成分とするはんだ付け用フラッ
クスを塗布しておき、それぞれのフラックス塗布部をガ
ス炎で加熱する。そしてフラックス塗布部がはんだ合金
のピーク温度以上となったならば、棒状のはんだ合金を
フラックス塗布部に当てがい、ガス炎ではんだ合金を溶
融させて、フラックス塗布部にはんだの予備メッキを行
う。
れたレールと端子とを当接し、それぞれのはんだメッキ
をガス炎で溶融させると同時に、レールと端子に棒状の
はんだを当てがって、ガス炎で棒状はんだを溶融させる
ことにより接合部にははんだを供給する。接合部にはん
だが充分に供給されたならば、接合部の周囲から水をか
けて冷却する。
レールボンドで接続しなければならないため、レールボ
ンド用はんだ合金は予備メッキ時の作業性、およびはん
だ供給時作業性のよいことが要求されるわけである。
を用いてレールとレールボンドの端子をろう溶接した。
その際、作業性および端子がレールから剥離するときの
剪断力を評価した。
た。予備メッキ時および棒状溶接ろうの供給時にろうの
流動性が余り大であるとろうがタレることがある。特に
レールボンドのろう接合にはある程度の量の溶接ろうが
まとまる必要があり、一種の塊状態 (マス) としてろう
接合を行うのであるため、そのようなろうのタレは好ま
しくない。そして、これらの作業の全体を通して作業者
の印象を優、良、不良の3段階で評価した。これらの結
果を、本発明のレールボンド用はんだ合金の実施例と比
較例とについて同じく表1にまとめて示す。
ド用低温溶接ろうは、カドミウムや鉛を全く含んでいな
いため、重金属による毒性の心配は全くないものであ
り、またピーク温度が220 ℃以下であることから、はん
だ付け時にレールを焼鈍したり、歪ませてしまったりす
るという熱影響を与えないばかりか、レールとレールボ
ンドの接合部の剪断力が充分に強いという優れた特長を
有するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ag:0.5 〜2重量%、Zn:7〜15重量
%、残部Snからなることを特徴とするレールボンド用は
んだ合金。 - 【請求項2】 Ag:0.5 〜2重量%、Zn:7〜15重量
%、Sb:5重量%以下、および/またはIn:5重量%以
下、残部Snからなることを特徴とするレールボンド用低
温溶接ろう。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7158695A JP2914214B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | レールボンド用低温溶接ろう |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7158695A JP2914214B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | レールボンド用低温溶接ろう |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08267270A JPH08267270A (ja) | 1996-10-15 |
JP2914214B2 true JP2914214B2 (ja) | 1999-06-28 |
Family
ID=13464942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7158695A Expired - Lifetime JP2914214B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | レールボンド用低温溶接ろう |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2914214B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7282174B2 (en) | 2002-10-31 | 2007-10-16 | Senju Metal Industry Co., Ltd. | Lead-free solder and soldered article |
Families Citing this family (5)
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JP4848331B2 (ja) * | 2007-08-10 | 2011-12-28 | 株式会社昭和テックス | 鉄道用レールと通電用ケーブル端子の接合方法 |
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KR101376856B1 (ko) * | 2011-11-17 | 2014-03-21 | 삼성전기주식회사 | 무연 솔더 합금의 제조방법 |
JP6514883B2 (ja) * | 2014-12-04 | 2019-05-15 | 千住金属工業株式会社 | レールボンド用はんだ合金 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP7158695A patent/JP2914214B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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