JP2904565B2 - 角質層成分の分析方法 - Google Patents
角質層成分の分析方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は角質層成分の分析方法に関し、更に詳しく
は、角質層の表層成分の分析方法に関する。
は、角質層の表層成分の分析方法に関する。
従来、角質層表層の脂質成分の採取方法として、脱脂
綿等に抽出溶媒をしみ込ませておき、角質層表面を拭く
湿式清拭法、角質層上に置いた枠内に有機溶媒を入れ脂
質を抽出するカップ法、角質層外表脂質を吸い取り紙に
吸収させた後、溶媒でその脂質分を抽出する吸い取り紙
法等が使われている。
綿等に抽出溶媒をしみ込ませておき、角質層表面を拭く
湿式清拭法、角質層上に置いた枠内に有機溶媒を入れ脂
質を抽出するカップ法、角質層外表脂質を吸い取り紙に
吸収させた後、溶媒でその脂質分を抽出する吸い取り紙
法等が使われている。
また、角質層から細胞を採取する方法としては、スク
ラブ法あるいはシアノアクリレート系樹脂法などが知ら
れている。
ラブ法あるいはシアノアクリレート系樹脂法などが知ら
れている。
スクラブ法というのは、固定してある腕などの皮膚上
に上下開口の円筒状のカップを立設し、ピペット等でカ
ップ内に界面活性剤などの溶液を滴下し、ガラスまたは
テフロン製等の棒で撹拌することにより、界面活性剤な
どの溶液中に角層細胞を遊離させ、遊離した角層細胞を
溶液と一緒にスライドグラスに移すという方法である。
に上下開口の円筒状のカップを立設し、ピペット等でカ
ップ内に界面活性剤などの溶液を滴下し、ガラスまたは
テフロン製等の棒で撹拌することにより、界面活性剤な
どの溶液中に角層細胞を遊離させ、遊離した角層細胞を
溶液と一緒にスライドグラスに移すという方法である。
一方、シアノアクリレート系樹脂法というのは、シア
ノアクリレート系樹脂の瞬間接着剤を用いて肌表面の細
胞をはがして採取するという方法である。
ノアクリレート系樹脂の瞬間接着剤を用いて肌表面の細
胞をはがして採取するという方法である。
このように採取された角質層の分析は、例えば化粧品
などの適合性検査でも重要な意味を持っている。
などの適合性検査でも重要な意味を持っている。
ところで、従来の湿式清拭法、カップ法、吸い取り紙
法では、測定範囲を厳密に絞ってその範囲について正確
な分析をすることが出来ず、信頼性の高い分析結果を得
ることが困難であるという問題点があった。
法では、測定範囲を厳密に絞ってその範囲について正確
な分析をすることが出来ず、信頼性の高い分析結果を得
ることが困難であるという問題点があった。
確かに、角質層の表面に現れている諸成分の分析は、
ある程度の誤差を覚悟すれば従来の方法でも可能である
ともいえる。ところが、角質層の例えば表層部分などは
わずかな深度の相違でも成分組成が大きく変化する。従
来の方法では、そのようなわずかな深度を持った部位の
成分組成を正確に知ることはほとんど不可能であるとい
う問題点があった。
ある程度の誤差を覚悟すれば従来の方法でも可能である
ともいえる。ところが、角質層の例えば表層部分などは
わずかな深度の相違でも成分組成が大きく変化する。従
来の方法では、そのようなわずかな深度を持った部位の
成分組成を正確に知ることはほとんど不可能であるとい
う問題点があった。
すなわち、従来のスクラブ法、シアノアクリレート系
樹脂法ではいずれも角質層の表面に現れている諸成分の
正確な分析はできないという問題点があった。
樹脂法ではいずれも角質層の表面に現れている諸成分の
正確な分析はできないという問題点があった。
またとりわけスクラブ法、カップ法ではサンプル採取
時に特殊な器具や容器を必要とし、被験者も固定しなけ
ればならない。したがって採取中、被験者に長時間苦痛
を与え、サンプルの採取可能箇所も制限を受けないわけ
にはいかないという問題点があった。
時に特殊な器具や容器を必要とし、被験者も固定しなけ
ればならない。したがって採取中、被験者に長時間苦痛
を与え、サンプルの採取可能箇所も制限を受けないわけ
にはいかないという問題点があった。
更に、界面活性剤、有機溶媒等の溶液が直接被験者の
肌(皮膚)に接触するため安全性の面で好ましくなく、
しかも多量の角質層細部の採取が困難で、構成成分の分
析には不十分であるという問題点があった。
肌(皮膚)に接触するため安全性の面で好ましくなく、
しかも多量の角質層細部の採取が困難で、構成成分の分
析には不十分であるという問題点があった。
本来、化粧料等の販売にあたって、ディーラーなどは
ユーザーの皮膚の状態を的確に把握し、それに応じた化
粧を始動すべきである。また、皮膚疾患等のある患者な
どに対しては皮膚の状態等を的確に把握するため皮膚表
面及び角層内部の情報を知ることが大切であり、それに
応じた治療方法や治療薬を選定すべきである。
ユーザーの皮膚の状態を的確に把握し、それに応じた化
粧を始動すべきである。また、皮膚疾患等のある患者な
どに対しては皮膚の状態等を的確に把握するため皮膚表
面及び角層内部の情報を知ることが大切であり、それに
応じた治療方法や治療薬を選定すべきである。
こうした考えの基に近年では、肌質、肌性、肌状態等
を知ることが重要な課題となって来た。
を知ることが重要な課題となって来た。
従来、これらの肌状態を知る方法としては種々の方法
が提案されているが、その主なものとして皮膚表面の角
質層の細胞を採取し、それを顕微鏡等で観察することに
より行われて来た。
が提案されているが、その主なものとして皮膚表面の角
質層の細胞を採取し、それを顕微鏡等で観察することに
より行われて来た。
この方法は角質層細胞の形態的な面での観察が主体
で、肌の状態を知る上ではそれなりの効果があるもの
の、肌を詳細に調べるためには、未だ満足のいくもので
はなかった。
で、肌の状態を知る上ではそれなりの効果があるもの
の、肌を詳細に調べるためには、未だ満足のいくもので
はなかった。
本発明者は、この角質層細胞の形態的な観察と併用し
て、皮膚から採取した角質層細胞中に含まれる生化学的
な成分、たとえばタンパク質、アミノ酸、核酸、糖、脂
質、酵素、生体元素などの構成成分を定性・定量分析す
れば、より正確な肌の検査を行えると考えた。
て、皮膚から採取した角質層細胞中に含まれる生化学的
な成分、たとえばタンパク質、アミノ酸、核酸、糖、脂
質、酵素、生体元素などの構成成分を定性・定量分析す
れば、より正確な肌の検査を行えると考えた。
ところが、前記従来の方法では成分の採取箇所(位
置、広がり、深度)を厳密に管理できず、しかも正確な
分析が出来ないという問題点があった。
置、広がり、深度)を厳密に管理できず、しかも正確な
分析が出来ないという問題点があった。
本発明は、このような従来の問題点を解消するため、
角質層表層成分の組成を容易にしかも正確に知ることの
できる角質層表層成分の分析方法を提供することを技術
的課題とする。
角質層表層成分の組成を容易にしかも正確に知ることの
できる角質層表層成分の分析方法を提供することを技術
的課題とする。
上記のような課題を解決するため、本発明の第1の角
質層成分の分析方法は、基材表面に粘着剤を積層して粘
着面を設けてある粘着性フィルムを、角質層にいったん
張り付けてからはがし、これによって角質層を粘着面に
転写し、次いで、その粘着性フィルムを有機溶媒で洗浄
し、これによって、粘着面に転写した角質層中の脂質を
有機溶媒中に抽出し、次いで、有機溶媒中に抽出した脂
質を分析する。
質層成分の分析方法は、基材表面に粘着剤を積層して粘
着面を設けてある粘着性フィルムを、角質層にいったん
張り付けてからはがし、これによって角質層を粘着面に
転写し、次いで、その粘着性フィルムを有機溶媒で洗浄
し、これによって、粘着面に転写した角質層中の脂質を
有機溶媒中に抽出し、次いで、有機溶媒中に抽出した脂
質を分析する。
本発明の第2の角質層成分の分析方法は、基材表面に
粘着剤を積層して粘着面を設けてある粘着性フィルムを
角質層にいったん張り付けてからはがし、これによって
角質層を粘着面に転写し、 次いで、その粘着性フィルムを有機溶媒で洗浄し、こ
れによって、粘着面に転写した角質層の細胞を有機溶媒
中に遊離し、次いで、有機溶媒中に遊離した細胞の成分
を分析する。
粘着剤を積層して粘着面を設けてある粘着性フィルムを
角質層にいったん張り付けてからはがし、これによって
角質層を粘着面に転写し、 次いで、その粘着性フィルムを有機溶媒で洗浄し、こ
れによって、粘着面に転写した角質層の細胞を有機溶媒
中に遊離し、次いで、有機溶媒中に遊離した細胞の成分
を分析する。
本発明の第3の角質層成分の分析方法は、基材表面に
粘着剤を積層して粘着面を設けてある複数枚の粘着性フ
ィルムそれぞれを、角質層に、部位を限定して、いった
ん張り付けてはその都度はがすことで、それぞれの粘着
面に角質層を各深度で順次転写し、一方で、このように
して角質層を転写した各粘着性フィルムを有機溶媒で洗
浄し、これによって、角質層の各深度の脂質をそれぞれ
有機溶媒中に抽出し、次いで、有機溶媒中に抽出した脂
質を分析することで、各深度の角質層の脂質成分につい
て分析する。
粘着剤を積層して粘着面を設けてある複数枚の粘着性フ
ィルムそれぞれを、角質層に、部位を限定して、いった
ん張り付けてはその都度はがすことで、それぞれの粘着
面に角質層を各深度で順次転写し、一方で、このように
して角質層を転写した各粘着性フィルムを有機溶媒で洗
浄し、これによって、角質層の各深度の脂質をそれぞれ
有機溶媒中に抽出し、次いで、有機溶媒中に抽出した脂
質を分析することで、各深度の角質層の脂質成分につい
て分析する。
本発明の第4の角質層成分の分析方法は、基材表面に
粘着剤を積層して粘着面を設けてある複数枚の粘着性フ
ィルムそれぞれを、角質層に、部位を限定して、いった
ん張り付けてはその都度はがすことで、それぞれの粘着
面に角質層を各深度で順次転写し、一方で、このように
して角質層を転写した各粘着性フィルムを有機溶媒で洗
浄し、これによって、角質層の各深度の細胞をそれぞれ
有機溶媒中に遊離し、次いで、有機溶媒中に遊離した細
胞の成分を分析することで、各深度の角質層の細胞成分
について分析する。
粘着剤を積層して粘着面を設けてある複数枚の粘着性フ
ィルムそれぞれを、角質層に、部位を限定して、いった
ん張り付けてはその都度はがすことで、それぞれの粘着
面に角質層を各深度で順次転写し、一方で、このように
して角質層を転写した各粘着性フィルムを有機溶媒で洗
浄し、これによって、角質層の各深度の細胞をそれぞれ
有機溶媒中に遊離し、次いで、有機溶媒中に遊離した細
胞の成分を分析することで、各深度の角質層の細胞成分
について分析する。
本発明の第5の角質層表層成分の分析方法は、基材表
面に粘着剤を積層して粘着面を設けてある粘着性フィル
ムを、角質層表面にいったん張り付けてはがし、これに
よって最外表面を粘着面に接着して除去し、新たに生じ
た最外表面に脂質吸収体を当て、新たな最外表面ににじ
んでいる脂質をその脂質吸収体に吸収させて採取し、次
いでその脂質吸収体が採取した脂質について分析する。
面に粘着剤を積層して粘着面を設けてある粘着性フィル
ムを、角質層表面にいったん張り付けてはがし、これに
よって最外表面を粘着面に接着して除去し、新たに生じ
た最外表面に脂質吸収体を当て、新たな最外表面ににじ
んでいる脂質をその脂質吸収体に吸収させて採取し、次
いでその脂質吸収体が採取した脂質について分析する。
粘着性フィルムは通常、セロハンテープでも十分であ
る。
る。
以下本発明を更に詳しく説明する。
本発明ではいずれも粘着性フィルム1を角質層にいっ
たん張り付けてからはがす。
たん張り付けてからはがす。
角質層は通常脂質を含んでいるが、本発明で、粘着性
フィルムを張り付ける角質層は、第1図の(1)に示す
ように腕Aの表皮など直接に人体の一部そのものでもよ
いが、人体から分離してある角質層でもよい。また、人
体に限らず、他の生物体の一部でもよく、その分離体で
もよい。いずれの場合でも好ましく用いることができ
る。
フィルムを張り付ける角質層は、第1図の(1)に示す
ように腕Aの表皮など直接に人体の一部そのものでもよ
いが、人体から分離してある角質層でもよい。また、人
体に限らず、他の生物体の一部でもよく、その分離体で
もよい。いずれの場合でも好ましく用いることができ
る。
角質層に張る粘着性フィルム1は基材1a表面に粘着剤
を積層して粘着面を設けてある。
を積層して粘着面を設けてある。
粘着剤を積層している基材1a自体はセロファン紙でも
よく、布地でもよく、そのほかでも、粘着性テープなど
に代表される粘着性フィルム1の基材1aとして通常用い
られている素材であれば広く用いることができる。基材
の厚さは直接問題にならない。また粘着面の厚さも直接
問題にならない。
よく、布地でもよく、そのほかでも、粘着性テープなど
に代表される粘着性フィルム1の基材1aとして通常用い
られている素材であれば広く用いることができる。基材
の厚さは直接問題にならない。また粘着面の厚さも直接
問題にならない。
また、基材1aとともに粘着性フィルム1を構成してい
る粘着剤は、それを直接人体の肌に張り付けて用いる場
合、特に肌に無害な物質が望ましい。そのような物質と
して例えば具体的には、天然ゴム又はその誘導体、SBR
系ゴム、NBR系ゴム、ブタジエン−ビニルピリジン系ゴ
ム、ブチルゴム、クロロプレン系ゴム、再生ゴム、シア
ノアクリレート系ゴム、アラビアゴム、トラガントゴム
などが挙げられる。
る粘着剤は、それを直接人体の肌に張り付けて用いる場
合、特に肌に無害な物質が望ましい。そのような物質と
して例えば具体的には、天然ゴム又はその誘導体、SBR
系ゴム、NBR系ゴム、ブタジエン−ビニルピリジン系ゴ
ム、ブチルゴム、クロロプレン系ゴム、再生ゴム、シア
ノアクリレート系ゴム、アラビアゴム、トラガントゴム
などが挙げられる。
本発明では例えばテープホルダー2などに入っている
セロテープのような粘着性フィルム1を第1図に概念図
で示すように、例えば腕Aなどの皮膚の表面の角質層の
表面に張り付け、好ましくはある程度の荷重を、第1図
の(2)で矢印で示すような方向から負荷する。次いで
それをはがし、角質層を粘着性フィルム1に、例えば薄
膜状に転写する。
セロテープのような粘着性フィルム1を第1図に概念図
で示すように、例えば腕Aなどの皮膚の表面の角質層の
表面に張り付け、好ましくはある程度の荷重を、第1図
の(2)で矢印で示すような方向から負荷する。次いで
それをはがし、角質層を粘着性フィルム1に、例えば薄
膜状に転写する。
角質層の表面に張り付けて用いる粘着性フィルム1の
枚数に制限はない。使用する粘着性フィルム1の数が1
枚でも、最も外側の表面に表れている角質層を採取して
分析することが可能である。
枚数に制限はない。使用する粘着性フィルム1の数が1
枚でも、最も外側の表面に表れている角質層を採取して
分析することが可能である。
使用する粘着性フィルム1が2枚以上の場合、仮に、
張り付ける角質層上の部位を特定しておくと、互いに相
違する深度で角質層を転写して採取することが可能にな
る。具体的には、それぞれの粘着性フィルム1の1枚1
枚を同じ場所で順次それぞれ張り付けてその都度はがし
ていくと、互いに深度の違う角質層を複数の粘着性フィ
ルム1の数だけ転写して得ることができる。このように
すると特定の深度の成分を特に取り出して知ることがで
きるだけでなく、深さ方向に成分が連続的に変化してい
く様子を容易に分析することが可能になる。
張り付ける角質層上の部位を特定しておくと、互いに相
違する深度で角質層を転写して採取することが可能にな
る。具体的には、それぞれの粘着性フィルム1の1枚1
枚を同じ場所で順次それぞれ張り付けてその都度はがし
ていくと、互いに深度の違う角質層を複数の粘着性フィ
ルム1の数だけ転写して得ることができる。このように
すると特定の深度の成分を特に取り出して知ることがで
きるだけでなく、深さ方向に成分が連続的に変化してい
く様子を容易に分析することが可能になる。
本発明では、このようにして粘着性フィルム1の粘着
面に転写して採取した角質層の成分を分析する。成分分
析は脂質成分と脂質以外の成分とに分け、好ましくはそ
の両成分についてそれぞれ行うとよい。
面に転写して採取した角質層の成分を分析する。成分分
析は脂質成分と脂質以外の成分とに分け、好ましくはそ
の両成分についてそれぞれ行うとよい。
脂質成分の分析は角質層を転写した粘着性フィルム1
を、第1図の(3)に示すように、例えばキャップ付き
試験管3aなどに入れ、第1図の(4)に示すようにピペ
ット4でその中に有機溶媒を入れて洗浄し、脂質をその
有機溶媒中に抽出し、有機溶媒中に抽出した脂質成分を
分析することで行えばよい。脂質成分の抽出は、粘着性
フィルム1を有機溶媒中で撹拌すればよい。
を、第1図の(3)に示すように、例えばキャップ付き
試験管3aなどに入れ、第1図の(4)に示すようにピペ
ット4でその中に有機溶媒を入れて洗浄し、脂質をその
有機溶媒中に抽出し、有機溶媒中に抽出した脂質成分を
分析することで行えばよい。脂質成分の抽出は、粘着性
フィルム1を有機溶媒中で撹拌すればよい。
粘着性フィルム1の洗浄に用いる有機溶媒としては、
例えば、キシレン、トルエン、ベンゼン、クロロホル
ム、塩化メチレン、石油エーテル、n−ヘキサン、エチ
ルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒ
ドロフラン、エタノール、メタノールなどを挙げること
ができる。
例えば、キシレン、トルエン、ベンゼン、クロロホル
ム、塩化メチレン、石油エーテル、n−ヘキサン、エチ
ルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒ
ドロフラン、エタノール、メタノールなどを挙げること
ができる。
有機溶媒中の脂質の分析方法としては、例えば具体的
にはクロマトグラフィーが挙げられる。クロマトグラフ
ィーとしては、ガスクロマトグラフィー、薄層クロマト
グラフィー、マススペクトルグラフィー(GCマス)など
を挙げることが出来る。また、クロマトグラフィー以外
でも、超微量天ビンを用いた重量法、二重結合脂質との
反応を利用したオスミウス酸法、脂質と反応して色調変
化を起こすクロム酸酸化法を挙げることができる。更に
チオバルビツル酸(以下、「TBA」と記載する)を加
え、赤色着色度を測定するTBA法を挙げることも出来、
ヨウ素溶液を滴下しヨウ素のイオン化に伴う変色度を測
定するヨウ素滴定法を挙げることも出来、油脂の酸素吸
収量を測定する酸素吸収量法を挙げることも出来、233n
mにおける吸光度を測定する共役ジエン法を挙げること
も出来、ヒドロパーオキシドをヨウ化カリウムで反応さ
せて生成したヨウ素を定量するPOV法などを挙げること
も出来る。
にはクロマトグラフィーが挙げられる。クロマトグラフ
ィーとしては、ガスクロマトグラフィー、薄層クロマト
グラフィー、マススペクトルグラフィー(GCマス)など
を挙げることが出来る。また、クロマトグラフィー以外
でも、超微量天ビンを用いた重量法、二重結合脂質との
反応を利用したオスミウス酸法、脂質と反応して色調変
化を起こすクロム酸酸化法を挙げることができる。更に
チオバルビツル酸(以下、「TBA」と記載する)を加
え、赤色着色度を測定するTBA法を挙げることも出来、
ヨウ素溶液を滴下しヨウ素のイオン化に伴う変色度を測
定するヨウ素滴定法を挙げることも出来、油脂の酸素吸
収量を測定する酸素吸収量法を挙げることも出来、233n
mにおける吸光度を測定する共役ジエン法を挙げること
も出来、ヒドロパーオキシドをヨウ化カリウムで反応さ
せて生成したヨウ素を定量するPOV法などを挙げること
も出来る。
このような中でもTBA法は角質層中の過酸化脂質の分
析に適し、しかもこの場合には測定しようとする試料の
量が少なくて済んで好ましい。また、ガスクロマトグラ
フィーは単純脂質の分析に適し、特に測定しようとする
試料の量が少なくても、事実上1回の測定で多成分をほ
とんど同時に定量出来て好ましい。
析に適し、しかもこの場合には測定しようとする試料の
量が少なくて済んで好ましい。また、ガスクロマトグラ
フィーは単純脂質の分析に適し、特に測定しようとする
試料の量が少なくても、事実上1回の測定で多成分をほ
とんど同時に定量出来て好ましい。
脂質以外の成分は通常、角質層細胞内で細胞自体その
ものを構成している。したがって脂質以外の成分の分析
は、角質層細胞が付着している粘着性フィルム1を、例
えば第2図の(1)で示すように試験管3bの中に入れ、
(2)で示すように試験管3bの中に例えばピペット4で
有機溶媒を加えて洗浄するとよい。有機溶媒による洗浄
は通常5〜20分間の浸漬でよい。次いで、第2図の
(3)で示すように粘着フィルム2の基材部分1aを試験
管3bから除去する。
ものを構成している。したがって脂質以外の成分の分析
は、角質層細胞が付着している粘着性フィルム1を、例
えば第2図の(1)で示すように試験管3bの中に入れ、
(2)で示すように試験管3bの中に例えばピペット4で
有機溶媒を加えて洗浄するとよい。有機溶媒による洗浄
は通常5〜20分間の浸漬でよい。次いで、第2図の
(3)で示すように粘着フィルム2の基材部分1aを試験
管3bから除去する。
次いで、上記の有機溶媒中に固形状態で沈殿または浮
遊している細胞相と液相とを第2図の(4)で示すよう
に、好ましく毎分5000〜15000回転の遠心分離機5で5
分〜30分程度かけて分離し、有機溶媒を(5)で図示す
るように傾斜法で排除して試験管3b内に細胞相Bを回収
する。次いで、好ましくは、細胞相Bが残っている試験
管3b内に(6)で示すようにピペット4でエタノールな
どの揮発性有機溶剤を入れ、細胞相Bに付着している粘
着剤可溶液をより完全に洗浄除去するとよい。さらに、
例えば第2図の(7)で示すように再度遠心分離機5を
用い、次いで傾斜法で揮発性有機溶剤のほとんどを排除
し、わずかに残っている揮発性有機溶剤は蒸発させれば
よい。
遊している細胞相と液相とを第2図の(4)で示すよう
に、好ましく毎分5000〜15000回転の遠心分離機5で5
分〜30分程度かけて分離し、有機溶媒を(5)で図示す
るように傾斜法で排除して試験管3b内に細胞相Bを回収
する。次いで、好ましくは、細胞相Bが残っている試験
管3b内に(6)で示すようにピペット4でエタノールな
どの揮発性有機溶剤を入れ、細胞相Bに付着している粘
着剤可溶液をより完全に洗浄除去するとよい。さらに、
例えば第2図の(7)で示すように再度遠心分離機5を
用い、次いで傾斜法で揮発性有機溶剤のほとんどを排除
し、わずかに残っている揮発性有機溶剤は蒸発させれば
よい。
次いで、このようにして洗浄したその細胞相Bから各
種成分を抽出し、抽出した各種成分を定量あるいは定性
分析するとよい。
種成分を抽出し、抽出した各種成分を定量あるいは定性
分析するとよい。
定量あるいは定性分析は次のようにするとよい。例え
ば、粘着剤を洗浄除去した細胞相を純水中に入れて水溶
性成分を抽出して、残渣と水相とを分離する。次いで、
得られた水相を液体クロマトグラフィーなどで成分分離
して物性に応じた各成分を確認する。
ば、粘着剤を洗浄除去した細胞相を純水中に入れて水溶
性成分を抽出して、残渣と水相とを分離する。次いで、
得られた水相を液体クロマトグラフィーなどで成分分離
して物性に応じた各成分を確認する。
また、先のようにして得られた残渣を、例えばドデシ
ル硫酸ナトリウムと2−メルカプトエタノールとの混合
水溶液のような還元変性溶解液の溶剤の中で煮沸し、煮
沸によって各種タンパク質を液相中に抽出し、SDS−ポ
リアクリルアミド電気泳動法などでタンパク質を分析す
る。電気泳動を利用した方法では、両電極に集合したコ
ロイド状のタンパク質を質量別ランクで区分し、各ラン
クに振り分けたコロイド重量を測定する。
ル硫酸ナトリウムと2−メルカプトエタノールとの混合
水溶液のような還元変性溶解液の溶剤の中で煮沸し、煮
沸によって各種タンパク質を液相中に抽出し、SDS−ポ
リアクリルアミド電気泳動法などでタンパク質を分析す
る。電気泳動を利用した方法では、両電極に集合したコ
ロイド状のタンパク質を質量別ランクで区分し、各ラン
クに振り分けたコロイド重量を測定する。
更に、上記のような煮沸でなおも残渣として残ってい
る成分については、例えば塩酸などの強酸中で煮沸して
アミノ酸に加水分解する。次いで液体クロマトグラフィ
ーなどで分析する。
る成分については、例えば塩酸などの強酸中で煮沸して
アミノ酸に加水分解する。次いで液体クロマトグラフィ
ーなどで分析する。
一方、粘着性フィルム1の粘着面に転写して得られた
角質層成分を成分分析するだけでなく、第3図の(1)
に示すように、角質層表面に粘着性フィルム1をいった
んはり、次いで(2)のようにはがすことで、最外表面
を、例えば薄膜状に除去し、新たに生じた最外表面に脂
質吸収体を当て、新たな最外表面ににじんでくる脂質を
吸収させて採取し、次いで、その脂質吸収体が含んだ脂
質について分析を行ってもよい。
角質層成分を成分分析するだけでなく、第3図の(1)
に示すように、角質層表面に粘着性フィルム1をいった
んはり、次いで(2)のようにはがすことで、最外表面
を、例えば薄膜状に除去し、新たに生じた最外表面に脂
質吸収体を当て、新たな最外表面ににじんでくる脂質を
吸収させて採取し、次いで、その脂質吸収体が含んだ脂
質について分析を行ってもよい。
脂質吸収体を用いるこの方法の場合も、粘着性フィル
ム1の数を1枚に限る必要はない。張り付ける角質層上
の部位を特定し、その部位にそれぞれの粘着性フィルム
1の1枚1枚をそれぞれ張り付けてその都度はがし、粘
着性フィルム1をはがすたびに新たに生じる最外表面に
適宜な時点で脂質吸収体を当てると、必要な深度でそれ
ぞれ脂質を1点あるいは2点以上採取することができ
る。
ム1の数を1枚に限る必要はない。張り付ける角質層上
の部位を特定し、その部位にそれぞれの粘着性フィルム
1の1枚1枚をそれぞれ張り付けてその都度はがし、粘
着性フィルム1をはがすたびに新たに生じる最外表面に
適宜な時点で脂質吸収体を当てると、必要な深度でそれ
ぞれ脂質を1点あるいは2点以上採取することができ
る。
脂質を吸収させる脂質吸収体としては、例えば、吸い
取り紙、ろ紙、シガレットペーパー、脱脂綿、ガーゼな
どを挙げることができる。
取り紙、ろ紙、シガレットペーパー、脱脂綿、ガーゼな
どを挙げることができる。
脂質吸収体が吸収した脂質についての分析は、粘着性
フィルム1を有機溶媒で洗浄した前述の場合に準じ、脂
質吸収体を有機溶媒で洗浄し、有機溶媒が抽出した脂質
について既に上記してある方法で分析を行うとよい。
フィルム1を有機溶媒で洗浄した前述の場合に準じ、脂
質吸収体を有機溶媒で洗浄し、有機溶媒が抽出した脂質
について既に上記してある方法で分析を行うとよい。
このようにすると、例えば単純脂質を例えばガスクロ
マトグラフィーで分析しようとするような場合、粘着テ
ープの粘着剤中に混入している可塑剤などが被測定試料
中に入り込む余地はなく、誤差の少ないより正確な分析
が可能になって好ましい。
マトグラフィーで分析しようとするような場合、粘着テ
ープの粘着剤中に混入している可塑剤などが被測定試料
中に入り込む余地はなく、誤差の少ないより正確な分析
が可能になって好ましい。
ところで、複数枚の粘着性フィルム1それぞれを、部
位を限定して角質層に張り付け、各深度の角質層を採取
して分析する発明の場合には、例えば人の皮膚にとって
より好ましい洗浄剤の開発、洗浄方法の指導、その効果
の科学的証明、有用な評価手段を提供することができ
る。
位を限定して角質層に張り付け、各深度の角質層を採取
して分析する発明の場合には、例えば人の皮膚にとって
より好ましい洗浄剤の開発、洗浄方法の指導、その効果
の科学的証明、有用な評価手段を提供することができ
る。
皮表に存在する脂質を定期的に洗浄することは身体を
清潔に保つ上で大切である。しかし過度の洗浄は肌荒れ
を招いてしまう。それは角質層内脂質の流去がその原因
であると言われている。過剰洗浄は洗浄回数と用いる界
面活性剤の洗浄力の強さによって引き起こされる。洗浄
力が弱いと十分に脂質を洗い落とすことは出来ないし、
強すぎると角質層の脂質まで洗い流してしまう。
清潔に保つ上で大切である。しかし過度の洗浄は肌荒れ
を招いてしまう。それは角質層内脂質の流去がその原因
であると言われている。過剰洗浄は洗浄回数と用いる界
面活性剤の洗浄力の強さによって引き起こされる。洗浄
力が弱いと十分に脂質を洗い落とすことは出来ないし、
強すぎると角質層の脂質まで洗い流してしまう。
皮表に存在する脂質は日光や空気にさらされると過酸
化物に変化する。過酸化物は皮膚表面だけでなく角層内
部にも発生する。しかし、角質層内過酸化脂質の発生が
どのような条件下で角質層内のどの程度の深部まで生成
するのかは測定されていない。
化物に変化する。過酸化物は皮膚表面だけでなく角層内
部にも発生する。しかし、角質層内過酸化脂質の発生が
どのような条件下で角質層内のどの程度の深部まで生成
するのかは測定されていない。
洗浄剤の能力は過酸化脂質が生成する部位まで届けば
十分である。適正な洗浄を行うには角質層内にどの程度
の過酸化脂質が存在し、洗浄によってそれがどの程度除
去されたかを測定することが大切である。本発明は皮膚
にとって好ましい洗浄剤の開発、洗浄方法の指導、その
効果の科学的証明をする上で有用な評価手段となる。
十分である。適正な洗浄を行うには角質層内にどの程度
の過酸化脂質が存在し、洗浄によってそれがどの程度除
去されたかを測定することが大切である。本発明は皮膚
にとって好ましい洗浄剤の開発、洗浄方法の指導、その
効果の科学的証明をする上で有用な評価手段となる。
以下、本発明の実施例を示す。
<実施例1> 石けんで洗顔後24時間経過した男性パネラー10名のほ
ほを使い、角質層の脂質の定量分析を次のようにして行
った。
ほを使い、角質層の脂質の定量分析を次のようにして行
った。
52mm×24mm大のセロハンテープを一人にそれぞれ5枚
づつ渡し、それを各パネラーのほほに張らせ、その上か
ら親指で2回こすってはがさせ、次いで、同じ場所に2
枚目、3枚目も同じように張らせてその都度はがすよう
にして、一人づつ5枚全部について行なわせた。各回ご
とのそれぞれの操作をストリッピング回数1からストリ
ッピング回数5までとし、深度の違う5つの角質層表層
成分をこのように10名一人一人から採取した。
づつ渡し、それを各パネラーのほほに張らせ、その上か
ら親指で2回こすってはがさせ、次いで、同じ場所に2
枚目、3枚目も同じように張らせてその都度はがすよう
にして、一人づつ5枚全部について行なわせた。各回ご
とのそれぞれの操作をストリッピング回数1からストリ
ッピング回数5までとし、深度の違う5つの角質層表層
成分をこのように10名一人一人から採取した。
ストリッピング回数1からストリッピング回数5まで
の、全員の各セロハンテープを集めて各回数別に分け、
採取した角質層表層成分中の過酸化脂質について、全員
合わせた中での平均値を各回数別に求めた。
の、全員の各セロハンテープを集めて各回数別に分け、
採取した角質層表層成分中の過酸化脂質について、全員
合わせた中での平均値を各回数別に求めた。
具体的には、はがしたテープごとにクロロホルム中に
入れ、クロロホルムで過酸化脂質の抽出を行った。次い
で、過酸化脂質を抽出したクロロホルムにTBA試薬を滴
下してマロンジアルデヒドと反応させ、生成した複合体
の553nmにおける蛍光強度を測定して抽出液中の過酸化
脂質の混入量を定量した。次いで各回数別の定量値の全
員の総和を人数で除して平均値を求めた。
入れ、クロロホルムで過酸化脂質の抽出を行った。次い
で、過酸化脂質を抽出したクロロホルムにTBA試薬を滴
下してマロンジアルデヒドと反応させ、生成した複合体
の553nmにおける蛍光強度を測定して抽出液中の過酸化
脂質の混入量を定量した。次いで各回数別の定量値の全
員の総和を人数で除して平均値を求めた。
角層中における過酸化脂質の平均分布をストリッピン
グ回数を横軸にし、反応したマロンジアルデヒド(MD
A)量を縦軸にして第4図に示す。
グ回数を横軸にし、反応したマロンジアルデヒド(MD
A)量を縦軸にして第4図に示す。
過酸化脂質の存在量として、理論的にほぼ推定した通
りの数値分布を正確に測定することが出来た。
りの数値分布を正確に測定することが出来た。
<実施例2> 実施例1の終了直後、同じ10名のパネラーに水性洗顔
料を用いて洗顔させ、次いで、実施例1とは反対側のほ
ほで、一人づつそれぞれ5枚のセロハンテープを使わ
せ、実施例1と同様に、それぞれ深度の違う5つの角質
層表層成分を採取させた。
料を用いて洗顔させ、次いで、実施例1とは反対側のほ
ほで、一人づつそれぞれ5枚のセロハンテープを使わ
せ、実施例1と同様に、それぞれ深度の違う5つの角質
層表層成分を採取させた。
これに基づいて、ストリッピング回数1からストリッ
ピング回数5までの各回数別に、各セロハンテープで採
取した過酸化脂質の量の平均値を求めた。
ピング回数5までの各回数別に、各セロハンテープで採
取した過酸化脂質の量の平均値を求めた。
洗顔があってもなおどの程度の過酸化脂質が残存して
いるかを調べるため、洗顔前後の各ストリッピング回数
ごとの各平均値を比較し、残存量を百分率で求めた。
いるかを調べるため、洗顔前後の各ストリッピング回数
ごとの各平均値を比較し、残存量を百分率で求めた。
ストリッピング回数を横軸に過酸化脂質の残存量百分
率を縦軸にして第5図に示す。
率を縦軸にして第5図に示す。
洗浄によってストリッピング回数1の角質層第一層目
では80パーセントの過酸化脂質を除去している。ストリ
ッピング回数2の第2層目以下も50〜60%の過酸化脂質
を除去している。
では80パーセントの過酸化脂質を除去している。ストリ
ッピング回数2の第2層目以下も50〜60%の過酸化脂質
を除去している。
このように、角質層内部の過酸化脂質について洗浄料
による除去効果を正確に測定することが出来た。
による除去効果を正確に測定することが出来た。
<実施例3> 別のパネラー10名について、実施例1と同様の方法を
用い、ストリッピング回数1〜5で一方のほほの角質層
をはがさせた。それと併行し、1〜5回にわたってセロ
ハンテープをはがさせたそれぞれの回の直後に、毎回吸
い取り紙をその剥離箇所に60秒間押させて吸い取り紙に
脂質を吸着させた。
用い、ストリッピング回数1〜5で一方のほほの角質層
をはがさせた。それと併行し、1〜5回にわたってセロ
ハンテープをはがさせたそれぞれの回の直後に、毎回吸
い取り紙をその剥離箇所に60秒間押させて吸い取り紙に
脂質を吸着させた。
次いで、この各吸い取り紙をクロロホルム中に入れて
脂質抽出を行い、抽出した脂質中のスクワレン成分とト
リグリセリド成分をガスクロマトグラフィーによって定
量し、各ストリッピング回数ごとの全員の平均値を求め
た。
脂質抽出を行い、抽出した脂質中のスクワレン成分とト
リグリセリド成分をガスクロマトグラフィーによって定
量し、各ストリッピング回数ごとの全員の平均値を求め
た。
また、同じ10名のパネラーに水性洗顔料のラウリル硫
酸カリウムを用いて洗顔させ、次いで、反対側のほほに
同様にセロハンテープを張ってはがさせ、その都度吸い
取り紙に脂質を吸着させた。
酸カリウムを用いて洗顔させ、次いで、反対側のほほに
同様にセロハンテープを張ってはがさせ、その都度吸い
取り紙に脂質を吸着させた。
洗顔の前後で、深度が違うとどの程度脂質が残存して
いるかを調べるため、各ストリッピング回数ごとに吸い
取り紙が採取した脂質中のスクワレン成分とトリグリセ
リド成分をガスクロマトグラフィーで定量し、洗顔後の
残存量の割合を求めた。
いるかを調べるため、各ストリッピング回数ごとに吸い
取り紙が採取した脂質中のスクワレン成分とトリグリセ
リド成分をガスクロマトグラフィーで定量し、洗顔後の
残存量の割合を求めた。
結果を第6図に示す。
角質層の上部の脂質は洗浄剤によって除去されるがス
トリッピング3にあたる3層目より深部は洗浄されてい
ないことが実験的にも明らかになった。
トリッピング3にあたる3層目より深部は洗浄されてい
ないことが実験的にも明らかになった。
<実施例4> ラウリル硫酸カリウムの代わりにラウリン酸カリウム
を用いた他は実施例3と同様にした。
を用いた他は実施例3と同様にした。
結果を第6図に示す。
洗浄剤の種類によって、角層内脂質の除去に対する洗
浄効果がおよぶ深さが異なってくることが示された。
浄効果がおよぶ深さが異なってくることが示された。
この実施例から、本発明で示した評価法により角層の
表面から内部に向かってどの程度脂質や過酸化脂質が発
生し洗浄によってどの程度洗い流すことができるのか評
価できることが分かった。
表面から内部に向かってどの程度脂質や過酸化脂質が発
生し洗浄によってどの程度洗い流すことができるのか評
価できることが分かった。
<実施例5> 36歳の男性の体の各皮表からそれぞれ別々のセロハン
テープ(1.8cm×2cm)で角質層の表層細胞を採取し、次
いで、細胞の付着したセロハンテープを1.5mlのキシレ
ン液に浸漬し、10分間室温で静置して粘着剤を洗浄除去
した。
テープ(1.8cm×2cm)で角質層の表層細胞を採取し、次
いで、細胞の付着したセロハンテープを1.5mlのキシレ
ン液に浸漬し、10分間室温で静置して粘着剤を洗浄除去
した。
次いで、上記キシレン液中から基材セロハンを除去し
てキシレン液を遠心分離機にかけて角質層細胞を沈殿物
として採取した。次いで、その沈殿物をエタノールで洗
浄して付着しているキシレン液を除去し、再度遠心分離
機にかけて角質層細胞を単離した。
てキシレン液を遠心分離機にかけて角質層細胞を沈殿物
として採取した。次いで、その沈殿物をエタノールで洗
浄して付着しているキシレン液を除去し、再度遠心分離
機にかけて角質層細胞を単離した。
次いで、このようにして単離して得られた角質層細胞
をドデシル硫酸ナトリウム(以下、SDSと称す)2重量
%と2−メルカプトエタノール1重量%とを含んだ混合
水溶液中で煮沸し、可溶性タンパク質を抽出した後、SD
S−ポリアクリルアミド電気泳動法により可溶性タンパ
クを分析した。尚、電気泳動法についてはラエムリの方
法(Nature,Vol 227,1970)に準じて実施した。
をドデシル硫酸ナトリウム(以下、SDSと称す)2重量
%と2−メルカプトエタノール1重量%とを含んだ混合
水溶液中で煮沸し、可溶性タンパク質を抽出した後、SD
S−ポリアクリルアミド電気泳動法により可溶性タンパ
クを分析した。尚、電気泳動法についてはラエムリの方
法(Nature,Vol 227,1970)に準じて実施した。
上記の結果から角質層中の各成分の分子の質量をダル
トン単位で解読した。
トン単位で解読した。
前腕部を1、上腕部を2、腹部を3、大腿部を4、手
背を5、ホホを6、鼻を7、アゴを8、手掌を9、足底
を10として横軸にし、ダルトンで示す各成分の分子重量
を縦軸とし、それぞれの部分ごとに、各成分を分子重量
の相違で振り分け、各成分の総質量を線の太さで表して
第7図に示す。
背を5、ホホを6、鼻を7、アゴを8、手掌を9、足底
を10として横軸にし、ダルトンで示す各成分の分子重量
を縦軸とし、それぞれの部分ごとに、各成分を分子重量
の相違で振り分け、各成分の総質量を線の太さで表して
第7図に示す。
1〜5の顔以外の体表の角質層タンパク質には4〜5
本のケラチン特有のバンドが均一に表れた。
本のケラチン特有のバンドが均一に表れた。
6〜8の顔面の角質層は、ケラチンバンドの中でも55
kダルトンのケラチンが強く表れた。また45k付近にも強
いバンドが表れた。
kダルトンのケラチンが強く表れた。また45k付近にも強
いバンドが表れた。
9〜10の手掌、足底では分子重量の異なる種類のケラ
チンを検出できた。
チンを検出できた。
顔面のように外的刺激の受け安い露出部の皮膚は非露
出部と異なるパターンを示すという理論と一致している
ことが分かった。
出部と異なるパターンを示すという理論と一致している
ことが分かった。
<実施例6> 20〜60歳までの男女パネラー11名の前腕部から角質層
表面成分を実施例5に準じて採取し、角質層中の各成分
の分子の質量をダルトン単位で解読し、年齢別のケラチ
ンの年齢別量変化の結果を実施例5に準じて表した。
表面成分を実施例5に準じて採取し、角質層中の各成分
の分子の質量をダルトン単位で解読し、年齢別のケラチ
ンの年齢別量変化の結果を実施例5に準じて表した。
結果を第8図に示す。横軸は個別の男女パネラーそれ
ぞれを示し、mは男性、fは女性を表す。
ぞれを示し、mは男性、fは女性を表す。
年齢別により抽出タンパク質量が異なっており、特に
高年齢では量が多くなっていることが分かった。
高年齢では量が多くなっていることが分かった。
<実施例7> 36歳の男性パネラーの前腕部からセロテープを使って
角質層を採取し、アミノ酸の定量分析を行った。
角質層を採取し、アミノ酸の定量分析を行った。
すなわち実施例5に準じ、前腕部皮表から角質層細胞
を単離した後、風乾により乾燥した。
を単離した後、風乾により乾燥した。
この乾燥時の角質層細胞の全重量は120±35μgだっ
た。次いで、乾燥角質層細胞の一部に蒸留水を加え、水
溶性アミノ酸を抽出し、次いで水溶性アミノ酸と残渣と
を分離し、得られた残渣を十分な量の6N−塩酸中に投入
し、24時間110℃で加熱して加水分解した。
た。次いで、乾燥角質層細胞の一部に蒸留水を加え、水
溶性アミノ酸を抽出し、次いで水溶性アミノ酸と残渣と
を分離し、得られた残渣を十分な量の6N−塩酸中に投入
し、24時間110℃で加熱して加水分解した。
また、これとは別に乾燥角質細胞の残部を、SDSを2
重量%と2−メルカプトエタノール1重量%とを含んだ
混合水溶液中で煮沸して可溶性タンパク質を抽出し、次
いで可溶性タンパク質と残渣とを分離し、得られた残渣
を十分な量の6N−塩酸中に投入し、24時間110℃で加熱
して加水分解した。
重量%と2−メルカプトエタノール1重量%とを含んだ
混合水溶液中で煮沸して可溶性タンパク質を抽出し、次
いで可溶性タンパク質と残渣とを分離し、得られた残渣
を十分な量の6N−塩酸中に投入し、24時間110℃で加熱
して加水分解した。
このようにして得られた水溶性アミノ酸群、角質層細
胞構成タンパク質の構成アミノ酸群、角質層細胞不溶性
タンパク質の構成アミノ酸群それぞれについて液体クロ
マトグラフィーを使って成分分析を行った。
胞構成タンパク質の構成アミノ酸群、角質層細胞不溶性
タンパク質の構成アミノ酸群それぞれについて液体クロ
マトグラフィーを使って成分分析を行った。
角質層細胞構成タンパク質の構成アミノ酸群を角質層
全アミノ酸(a)、角質層細胞不溶性タンパク質の構成
アミノ酸群を不溶性角質層タンパク質のアミノ酸
(b)、水溶性アミノ酸群を遊離アミノ酸(c)とし、
分析結果を第1表に示す。
全アミノ酸(a)、角質層細胞不溶性タンパク質の構成
アミノ酸群を不溶性角質層タンパク質のアミノ酸
(b)、水溶性アミノ酸群を遊離アミノ酸(c)とし、
分析結果を第1表に示す。
なお、第1表中の総重量とは、それぞれ、各液中でア
ミノ酸定量によって定量された全アミノ酸の総合計量を
表す。また、プロリン、システイン、トリプトファンに
ついては測定外とした。
ミノ酸定量によって定量された全アミノ酸の総合計量を
表す。また、プロリン、システイン、トリプトファンに
ついては測定外とした。
<参考実験1> 20歳〜65歳までの年齢の違う11人の前腕からセロテー
プを使って角質層細胞を採取した。採取したその角質層
細胞中で、コーニファイドエンベロープ(cornified en
velope角質化外皮)又はマージナルバンド(marginal b
and周辺帯)に存在するε−(γ−グルタミル)リジン
架橋結合の割合を調べ、40歳以下の7名と41歳以上の4
名の2グループに分けてその年齢別変化を追跡した。
プを使って角質層細胞を採取した。採取したその角質層
細胞中で、コーニファイドエンベロープ(cornified en
velope角質化外皮)又はマージナルバンド(marginal b
and周辺帯)に存在するε−(γ−グルタミル)リジン
架橋結合の割合を調べ、40歳以下の7名と41歳以上の4
名の2グループに分けてその年齢別変化を追跡した。
架橋度(%)の測定法にはPisano et al(1969)Bioc
hemistry Vol.18に基づき、アクリロニトリルによりコ
ーニファイドエンベロープ中の遊離リジン残基をシアノ
エチル化した後、酸加水分解して検出されたリジンの量
を架橋・未架橋リジンの合計量の%で表す。
hemistry Vol.18に基づき、アクリロニトリルによりコ
ーニファイドエンベロープ中の遊離リジン残基をシアノ
エチル化した後、酸加水分解して検出されたリジンの量
を架橋・未架橋リジンの合計量の%で表す。
結果を第2表に示す。
<参考実験2> セロテープを使い、テープストリッピング回数は10と
し、ヒト前腕部から10層にわたってそれぞれ深度の違う
角質層を層状に採取した。
し、ヒト前腕部から10層にわたってそれぞれ深度の違う
角質層を層状に採取した。
このようにして得た層状の角質層の1,3,5,10層目の元
素分析をカルシウム、イオウ、リンについて行った。
素分析をカルシウム、イオウ、リンについて行った。
結果を第9図に示す。
本発明は上記のような構成でなるから、角質層表層成
分の組成を容易にしかも正確に知ることが出来る。
分の組成を容易にしかも正確に知ることが出来る。
第1図の(1)〜(4)は脂質成分の分析方法を図解す
る図で、第1図の(1)は角質層に粘着フィルムを張り
付ける様子を示す図、第1図の(2)は粘着フィルムに
荷重を負荷する様子を示す図、第1図の(3)はキャッ
プ付き試験管に粘着フィルムを入れている様子を示す
図、(4)はピペットで有機溶媒を入れている様子を示
す図、第2図の(1)〜(8)は脂質以外の成分の分析
方法を図解する図で、第2図の(1)はキャップ付き試
験管に粘着フィルムを入れている様子を示す図、第2図
の(2)はピペットで有機溶媒をピペットで試験管に注
入している様子を示す図、第2図の(3)は粘着フィル
ムの基材部分を除去する様子を示す図、第2図の(4)
は成分を遠心分離している様子を示す図、第2図の
(5)は有機溶媒を傾斜法で排除している様子を示す
図、第2図の(6)はピペットでエタノールなどの揮発
性有機溶剤を試験管中に入れている様子を示す図、第2
図の(7)は遠心分離している様子を示す図、第2図の
(8)は揮発性有機溶剤を蒸発させている様子を示す
図、第3図は最外表面を薄膜状で除去して生じる新たな
最外表面ににじむ脂質によって分析する方法を示す図、
第3図の(1)は角質層表面に粘着性フィルムをはって
いる様子を示す図、第3図の(2)はその粘着フィルム
をはがした様子を示す図、第4図は洗顔前の過酸化脂質
の平均分布を示す図、第5図はテープ粘着面に試料を採
取した場合の洗顔後の過酸化脂質の残存割合を示す図、
第6図は吸い取り紙で試料を採取した場合の洗顔後の過
酸化脂質の残存量百分率を示す図、第7図は各成分の総
質量を示す図、第8図はケラチンの年齢別量変化を示す
図、第9図は元素分析の結果を示すグラフ図である。 1……粘着性フィルム
る図で、第1図の(1)は角質層に粘着フィルムを張り
付ける様子を示す図、第1図の(2)は粘着フィルムに
荷重を負荷する様子を示す図、第1図の(3)はキャッ
プ付き試験管に粘着フィルムを入れている様子を示す
図、(4)はピペットで有機溶媒を入れている様子を示
す図、第2図の(1)〜(8)は脂質以外の成分の分析
方法を図解する図で、第2図の(1)はキャップ付き試
験管に粘着フィルムを入れている様子を示す図、第2図
の(2)はピペットで有機溶媒をピペットで試験管に注
入している様子を示す図、第2図の(3)は粘着フィル
ムの基材部分を除去する様子を示す図、第2図の(4)
は成分を遠心分離している様子を示す図、第2図の
(5)は有機溶媒を傾斜法で排除している様子を示す
図、第2図の(6)はピペットでエタノールなどの揮発
性有機溶剤を試験管中に入れている様子を示す図、第2
図の(7)は遠心分離している様子を示す図、第2図の
(8)は揮発性有機溶剤を蒸発させている様子を示す
図、第3図は最外表面を薄膜状で除去して生じる新たな
最外表面ににじむ脂質によって分析する方法を示す図、
第3図の(1)は角質層表面に粘着性フィルムをはって
いる様子を示す図、第3図の(2)はその粘着フィルム
をはがした様子を示す図、第4図は洗顔前の過酸化脂質
の平均分布を示す図、第5図はテープ粘着面に試料を採
取した場合の洗顔後の過酸化脂質の残存割合を示す図、
第6図は吸い取り紙で試料を採取した場合の洗顔後の過
酸化脂質の残存量百分率を示す図、第7図は各成分の総
質量を示す図、第8図はケラチンの年齢別量変化を示す
図、第9図は元素分析の結果を示すグラフ図である。 1……粘着性フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 政博 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/92 G01N 33/50 BIOSIS
Claims (12)
- 【請求項1】基材表面に粘着剤を積層して粘着面を設け
てある粘着性フィルムを、角質層にいったん張り付けて
からはがし、これによって角質層を粘着面に転写し、 次いで、その粘着性フィルムを有機溶媒で洗浄し、これ
によって、粘着面に転写した角質層中の脂質を有機溶媒
中に抽出し、 次いで、有機溶媒中に抽出した脂質を分析する角質層成
分の分析方法。 - 【請求項2】基材表面に粘着剤を積層して粘着面を設け
てある粘着性フィルムを角質層にいったん張り付けてか
らはがし、これによって角質層を粘着面に転写し、 次いで、その粘着性フィルムを有機溶媒で洗浄し、これ
によって、粘着面に転写した角質層の細胞を有機溶媒中
に遊離し、 次いで、有機溶媒中に遊離した細胞の成分を分析する角
質層成分の分析方法。 - 【請求項3】基材表面に粘着剤を積層して粘着面を設け
てある複数枚の粘着性フィルムそれぞれを、角質層に、
部位を限定して、 いったん張り付けてはその都度はがすことで、それぞれ
の粘着面に角質層を各深度で順次転写し、 一方で、このようにして角質層を転写した各粘着性フィ
ルムを有機溶媒で洗浄し、これによって、角質層の各深
度の脂質をそれぞれ有機溶媒中に抽出し、 次いで、有機溶媒中に抽出した脂質を分析することで、
各深度の角質層の脂質成分について分析する角質層成分
の分析方法。 - 【請求項4】基材表面に粘着剤を積層して粘着面を設け
てある複数枚の粘着性フィルムそれぞれを、角質層に、
部位を限定して、 いったん張り付けてはその都度はがすことで、それぞれ
の粘着面に角質層を各深度で順次転写し、 一方で、このようにして角質層を転写した各粘着性フィ
ルムを有機溶媒で洗浄し、これによって、角質層の各深
度の細胞をそれぞれ有機溶媒中に遊離し、 次いで、有機溶媒中に遊離した細胞の成分を分析するこ
とで、各深度の角質層の細胞成分について分析する角質
層成分の分析方法。 - 【請求項5】基材表面に粘着剤を積層して粘着面を設け
てある粘着性フィルムを、角質層表面にいったん張り付
けてはがし、これによって最外表面を粘着面に接着して
除去し、 新たに生じた最外表面に脂質吸収体を当て、新たな最外
表面ににじんでいる脂質をその脂質吸収体に吸収させて
採取し、次いでその脂質吸収体が採取した脂質について
分析する角質層成分の分析方法。 - 【請求項6】分析は定量又は定性分析である請求項1〜
5のいずれかに記載の角質層成分の分析方法。 - 【請求項7】脂質の分析は、チオバルビツル酸を用いて
行う過酸化脂質の分析である請求項1,3又は5のいずれ
かに記載の角質層成分の分析方法。 - 【請求項8】脂質の分析は、ガスクロマトグラフィーで
行う単純脂質の分析である請求項1,3又は5のいずれか
に記載の角質層成分の分析方法。 - 【請求項9】遊離した細胞の成分の分析は、細胞内のタ
ンパク質成分をアミノ酸に加水分解し、液体クロマトグ
ラフィーをもって定量分析する請求項2又は4のいずれ
かに記載の角質層成分の分析方法。 - 【請求項10】遊離した細胞の成分の分析は、細胞成分
をいったんコロイド化し、そのコロイドを電気泳動さ
せ、質量別ランクで各成分粒子を区分し、各ランクに振
り分けたコロイドの量を測定することで行う請求項2又
は4に記載の角質層成分の分析方法。 - 【請求項11】粘着剤が、天然ゴム又はその誘導体、SB
R系ゴム、NBR系ゴム、ブタジエン−ビニルピリジン系ゴ
ム、ブチルゴム、クロロプレン系ゴム、再生ゴム、シア
ノアクリレート系ゴム、アラビアゴム、トラガントゴム
からなるゴム質の群から選択される1種又は2種以上の
混合物である請求項1〜5のいずれかに記載の角質層成
分の分析方法。 - 【請求項12】粘着性フィルムがセロハンテープである
請求項1〜5のいずれかに記載の角質層成分の分析方
法。
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- 1990-09-12 JP JP24202690A patent/JP2904565B2/ja not_active Expired - Lifetime
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