JP2892427B2 - 蒸気タービン制御装置 - Google Patents
蒸気タービン制御装置Info
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- JP2892427B2 JP2892427B2 JP2067193A JP6719390A JP2892427B2 JP 2892427 B2 JP2892427 B2 JP 2892427B2 JP 2067193 A JP2067193 A JP 2067193A JP 6719390 A JP6719390 A JP 6719390A JP 2892427 B2 JP2892427 B2 JP 2892427B2
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- Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、ガスタービンサイクルおよび蒸気タービン
サイクルが排熱回収ボイラを介して結合されているコン
バインド発電プラントに設置される蒸気タービン制御装
置に関する。
サイクルが排熱回収ボイラを介して結合されているコン
バインド発電プラントに設置される蒸気タービン制御装
置に関する。
(従来の技術) コンバインド発電プラントの蒸気サイクルは、第4図
に示すようになっている。排熱回収ボイラ1はガスター
ビンからの排熱エネルギーにより蒸気を発生するもの
で、この排熱回収ボイラ1内の高圧ドラム2および低圧
ドラム3で発生した蒸気を蒸気タービン4の高圧蒸気加
減弁5および低圧蒸気加減弁6を各々通し蒸気タービン
4に供給する。そして、蒸気エネルギーを蒸気タービン
4の回転エネルギーに変換し、蒸気タービン4と同一軸
で連結されている発電機7から電気を出力するように構
成されている。
に示すようになっている。排熱回収ボイラ1はガスター
ビンからの排熱エネルギーにより蒸気を発生するもの
で、この排熱回収ボイラ1内の高圧ドラム2および低圧
ドラム3で発生した蒸気を蒸気タービン4の高圧蒸気加
減弁5および低圧蒸気加減弁6を各々通し蒸気タービン
4に供給する。そして、蒸気エネルギーを蒸気タービン
4の回転エネルギーに変換し、蒸気タービン4と同一軸
で連結されている発電機7から電気を出力するように構
成されている。
また、高圧ドラム2および低圧ドラム3で発生した蒸
気は、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6の手前
に設けられている高圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気
バイパス弁9により直接復水器10に供給できるように構
成されている。第5図は、このような蒸気サイクルの高
圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6の制御ブロック
図である。なお、高圧と低圧の制御ブロックの内容は、
実質的に同等であるため、第5図では便宜上蒸気加減弁
の制御ブロックとして表現している。実際には高圧用と
低圧用が設けられる。蒸気加減弁の制御ブロックは、第
5図に示すように速度制御器11の出力信号と負荷制御器
12の出力信号を加算した信号と、負荷制限器13の出力信
号とを各々底値選択器14に入力し、選択された信号を蒸
気加減弁開度設定信号にするように構成されている。負
荷制御器12は設定器15の出力信号と積分器16の出力信号
との偏差を変化率制限器17に通し、その出力信号を積分
器16に入力し、その出力信号を負荷制御器12の出力信号
になるように構成されている。負荷制限器13は負荷制御
器12の出力信号に極性がプラスのバイアス信号を加算し
た値に追従しており、通常、低値選択器14で選択される
ことはない。
気は、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6の手前
に設けられている高圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気
バイパス弁9により直接復水器10に供給できるように構
成されている。第5図は、このような蒸気サイクルの高
圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6の制御ブロック
図である。なお、高圧と低圧の制御ブロックの内容は、
実質的に同等であるため、第5図では便宜上蒸気加減弁
の制御ブロックとして表現している。実際には高圧用と
低圧用が設けられる。蒸気加減弁の制御ブロックは、第
5図に示すように速度制御器11の出力信号と負荷制御器
12の出力信号を加算した信号と、負荷制限器13の出力信
号とを各々底値選択器14に入力し、選択された信号を蒸
気加減弁開度設定信号にするように構成されている。負
荷制御器12は設定器15の出力信号と積分器16の出力信号
との偏差を変化率制限器17に通し、その出力信号を積分
器16に入力し、その出力信号を負荷制御器12の出力信号
になるように構成されている。負荷制限器13は負荷制御
器12の出力信号に極性がプラスのバイアス信号を加算し
た値に追従しており、通常、低値選択器14で選択される
ことはない。
このように構成された蒸気タービン4の運転は、ガス
タービン起動後、排熱回収ボイラ1の入口ダンパを徐々
に開き、排熱回収ボイラ1に入るガスタービン排熱ガス
量を増やし、高圧ドラム2および低圧ドラム3内の水を
徐々に蒸発させる。その後、高圧ドラム2から出力され
る高圧蒸気の状態が蒸気タービン4を起動させうる状態
になったならば、高圧蒸気加減弁5の速度制御器11の出
力を増加させる。これにより、定格速度に到達すると、
発電機7を電力系統に併入し、初負荷を確保するまでの
起動を負荷制御器12にて行なう。この蒸気タービン4の
起動の間、高圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気バイパ
ス弁9は、図示はしてないが、高圧ドラム2および低圧
ドラム3の出口圧力が所定値に維持されるように制御さ
れている。この所定値は、蒸気タービン4の起動後、高
圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気バイパス弁9が確実
に全閉するようにするため、高圧ドラム2および低圧ド
ラム3の定格圧力値よりも多少高い値に設定されてい
る。つまり、高圧蒸気加減弁5が開くことに伴い、高圧
ドラム2の出口蒸気圧力が降下しようとするので、これ
を補償するべく高圧蒸気バイパス弁8が閉まっていく。
タービン起動後、排熱回収ボイラ1の入口ダンパを徐々
に開き、排熱回収ボイラ1に入るガスタービン排熱ガス
量を増やし、高圧ドラム2および低圧ドラム3内の水を
徐々に蒸発させる。その後、高圧ドラム2から出力され
る高圧蒸気の状態が蒸気タービン4を起動させうる状態
になったならば、高圧蒸気加減弁5の速度制御器11の出
力を増加させる。これにより、定格速度に到達すると、
発電機7を電力系統に併入し、初負荷を確保するまでの
起動を負荷制御器12にて行なう。この蒸気タービン4の
起動の間、高圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気バイパ
ス弁9は、図示はしてないが、高圧ドラム2および低圧
ドラム3の出口圧力が所定値に維持されるように制御さ
れている。この所定値は、蒸気タービン4の起動後、高
圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気バイパス弁9が確実
に全閉するようにするため、高圧ドラム2および低圧ド
ラム3の定格圧力値よりも多少高い値に設定されてい
る。つまり、高圧蒸気加減弁5が開くことに伴い、高圧
ドラム2の出口蒸気圧力が降下しようとするので、これ
を補償するべく高圧蒸気バイパス弁8が閉まっていく。
蒸気タービン4が初負荷保持完了すると、高圧蒸気加
減圧5および低圧蒸気加減弁6の負荷制御器12内の設定
器15を全開に設定する。そうすると、変化率制限器17で
設定されている変化率で負荷制御器12の出力信号が増加
し、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6が徐々に
開いていく。そして全開もしくは相当値に到達すると、
蒸気タービン4の起動は完了する。
減圧5および低圧蒸気加減弁6の負荷制御器12内の設定
器15を全開に設定する。そうすると、変化率制限器17で
設定されている変化率で負荷制御器12の出力信号が増加
し、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6が徐々に
開いていく。そして全開もしくは相当値に到達すると、
蒸気タービン4の起動は完了する。
この蒸気タービン4の負荷上昇の間、高圧蒸気バイパ
ス弁8および低圧蒸気バイパス弁9は、高圧蒸気加減弁
および低圧蒸気加減弁6が開くことに伴ない、高圧ドラ
ム2および低圧ドラム3の出口蒸気圧力が降下しようと
するのを補償するべく、徐々に閉まっていく。そして、
高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6が全開もしく
は相当値に到達する前に全閉する。
ス弁8および低圧蒸気バイパス弁9は、高圧蒸気加減弁
および低圧蒸気加減弁6が開くことに伴ない、高圧ドラ
ム2および低圧ドラム3の出口蒸気圧力が降下しようと
するのを補償するべく、徐々に閉まっていく。そして、
高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6が全開もしく
は相当値に到達する前に全閉する。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような蒸気タービン制御装置では、高
圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気バイパス弁9が全閉
してから高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6が全
開もしくは相当値に到達するまでの間、高圧ドラム2お
よび低圧ドラム3の出口蒸気圧力は、どこからも制御さ
れないので、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6
が開くことに伴い、定格圧力値よりも多少高い値から徐
々に降下していた。高圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸
気バイパス弁9が全閉する時期は、排熱回収ボイラ1の
起動進行状態によって左右され、起動進行が遅れると、
高圧ドラム2および低圧ドラム3の出口蒸気圧力を維持
しようとして早目に全閉するので、制御されない時間が
長くなっていた。
圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸気バイパス弁9が全閉
してから高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6が全
開もしくは相当値に到達するまでの間、高圧ドラム2お
よび低圧ドラム3の出口蒸気圧力は、どこからも制御さ
れないので、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気加減弁6
が開くことに伴い、定格圧力値よりも多少高い値から徐
々に降下していた。高圧蒸気バイパス弁8および低圧蒸
気バイパス弁9が全閉する時期は、排熱回収ボイラ1の
起動進行状態によって左右され、起動進行が遅れると、
高圧ドラム2および低圧ドラム3の出口蒸気圧力を維持
しようとして早目に全閉するので、制御されない時間が
長くなっていた。
すなわち、排熱回収ボイラ1の状態によっては、高圧
ドラム2もしくは低圧ドラム3の出口圧力が異常に低下
したり、急低下することがあった。このような状態が発
生すると、図示していない給水流量の調節により高圧ド
ラム2および低圧ドラム3の水位を制御しているドラム
水位制御への外乱となり、場合によっては、高圧ドラム
2もしくは低圧ドラム3の水位が異常に高くなったり、
異常に低くなるという問題があった。ドラム水位が異常
に高くなった場合は蒸気が湿り傾向となり、蒸気タービ
ン4の翼を損傷することがあるため蒸気タービン4を緊
急停止させる必要があり、ドラム水位が異常に低くなっ
た場合は、高圧ドラム2もしくは低圧ドラム3が空だき
状態になるため排熱回収ボイラ1の入熱を遮断し、蒸気
タービン4を停止させる必要があった。
ドラム2もしくは低圧ドラム3の出口圧力が異常に低下
したり、急低下することがあった。このような状態が発
生すると、図示していない給水流量の調節により高圧ド
ラム2および低圧ドラム3の水位を制御しているドラム
水位制御への外乱となり、場合によっては、高圧ドラム
2もしくは低圧ドラム3の水位が異常に高くなったり、
異常に低くなるという問題があった。ドラム水位が異常
に高くなった場合は蒸気が湿り傾向となり、蒸気タービ
ン4の翼を損傷することがあるため蒸気タービン4を緊
急停止させる必要があり、ドラム水位が異常に低くなっ
た場合は、高圧ドラム2もしくは低圧ドラム3が空だき
状態になるため排熱回収ボイラ1の入熱を遮断し、蒸気
タービン4を停止させる必要があった。
本発明は高圧蒸気バイパス弁8もしくは低圧蒸気バイ
パス弁9が全閉した後、排熱回収ボイラ1の起動進行状
態に応じて蒸気タービン4の負荷上昇を行うとともに、
排熱回収ボイラ1の状態が異常になった時それを抑制さ
せるようにして、蒸気サイクルの安定した運転を行なう
ことのできる蒸気タービン制御装置を提供することを目
的とする。
パス弁9が全閉した後、排熱回収ボイラ1の起動進行状
態に応じて蒸気タービン4の負荷上昇を行うとともに、
排熱回収ボイラ1の状態が異常になった時それを抑制さ
せるようにして、蒸気サイクルの安定した運転を行なう
ことのできる蒸気タービン制御装置を提供することを目
的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の蒸気タービン制御装置は、蒸気タービン4の
起動の際、当該蒸気タービン4が定格回転数となるよう
に蒸気加減弁5,6の開度を調整する速度制御手段11と、
蒸気タービン4の起動の際、排熱回収ボイラ1からの蒸
気圧力を所定値に維持するように蒸気バイパス弁8,9の
開度を調節する蒸気バイパス弁制御手段と、蒸気タービ
ン4が定格回転数になった後、発電機7を電力系統に併
入し初負荷を確保するように蒸気加減弁5,6の開度を調
整するとともに、初負荷確保後、蒸気加減弁5,6の開度
を全開もしくは全開相当となるように開制御する第1の
負荷制御手段12Aと、蒸気バイパス弁8,9が全閉後、排熱
回収ボイラ1からの蒸気圧力の上昇あるいは下降に従い
所定の増減率で開度設定値を増減させ、蒸気加減弁の開
度を調整する第2の負荷制御手段12Bとを備える。
起動の際、当該蒸気タービン4が定格回転数となるよう
に蒸気加減弁5,6の開度を調整する速度制御手段11と、
蒸気タービン4の起動の際、排熱回収ボイラ1からの蒸
気圧力を所定値に維持するように蒸気バイパス弁8,9の
開度を調節する蒸気バイパス弁制御手段と、蒸気タービ
ン4が定格回転数になった後、発電機7を電力系統に併
入し初負荷を確保するように蒸気加減弁5,6の開度を調
整するとともに、初負荷確保後、蒸気加減弁5,6の開度
を全開もしくは全開相当となるように開制御する第1の
負荷制御手段12Aと、蒸気バイパス弁8,9が全閉後、排熱
回収ボイラ1からの蒸気圧力の上昇あるいは下降に従い
所定の増減率で開度設定値を増減させ、蒸気加減弁の開
度を調整する第2の負荷制御手段12Bとを備える。
また、上記蒸気タービン制御装置において、排熱回収
ボイラからの蒸気圧力の変化率が所定値を越えたとき、
第2の負荷制御手段の所定の増減率を、当該所定の増減
率よりも大きくなるようにしたものである。
ボイラからの蒸気圧力の変化率が所定値を越えたとき、
第2の負荷制御手段の所定の増減率を、当該所定の増減
率よりも大きくなるようにしたものである。
(作用) 蒸気タービン4の起動後、蒸気加減弁5,6が第1の負
荷制御手段12Aの制御により全開に到達する前に蒸気バ
イパス弁8,9が全閉となったとき、第1の負荷制御手段1
2による制御に換え、第2の負荷制御手段12Bにより、排
熱回収ボイラ1からの蒸気圧力の上昇あるいは下降に従
い所定の増減率で開度設定値を増減させ、蒸気加減弁の
開度を調整する制御に切替える。
荷制御手段12Aの制御により全開に到達する前に蒸気バ
イパス弁8,9が全閉となったとき、第1の負荷制御手段1
2による制御に換え、第2の負荷制御手段12Bにより、排
熱回収ボイラ1からの蒸気圧力の上昇あるいは下降に従
い所定の増減率で開度設定値を増減させ、蒸気加減弁の
開度を調整する制御に切替える。
これにより、蒸気バイパス弁全閉後は、排熱回収ボイ
ラからの蒸気圧力の上昇あるいは下降に従い所定の増減
率で開度設定値を増減させ蒸気加減弁を制御するので、
排熱回収ボイラの起動進行状態に応じた安定した制御を
行える。
ラからの蒸気圧力の上昇あるいは下降に従い所定の増減
率で開度設定値を増減させ蒸気加減弁を制御するので、
排熱回収ボイラの起動進行状態に応じた安定した制御を
行える。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を説明する。第1図は本発明
による蒸気加減弁制御ブロックを示す構成図であり、図
中、第5図に示した従来例と同一相当部分には同一符号
を付し説明は省略する。従来例と異なる点は、従来の負
荷制御器12の機能を第1の負荷制御手段12Aとし、新た
に第2の負荷制御手段12Bを設けた点である。すなわ
ち、第2の負荷制御手段12Bを設け、排熱回収ボイラ出
口蒸気圧力の実測信号を入力し、この値と積分器18の出
力信号の偏差を変化率制限器19に入力し、出力される信
号を積分器18に入力し、出力される信号を圧力設定値と
した点と、この圧力設定値と排熱回収ボイラ出口蒸気圧
力の実測信号との偏差信号と、変化率制御器17から出力
される信号とをスイッチ20により切替えるようにした点
である。この構成は、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気
加減弁6について実質上同一であり、実際は、各々に設
けられる。排熱回収ボイラ1の出口蒸気圧力は、高圧蒸
気加減弁5の場合、高圧ドラム出口蒸気圧力であり、低
圧蒸気加減弁6の場合、低圧ボイラ出口蒸気圧力であ
る。
による蒸気加減弁制御ブロックを示す構成図であり、図
中、第5図に示した従来例と同一相当部分には同一符号
を付し説明は省略する。従来例と異なる点は、従来の負
荷制御器12の機能を第1の負荷制御手段12Aとし、新た
に第2の負荷制御手段12Bを設けた点である。すなわ
ち、第2の負荷制御手段12Bを設け、排熱回収ボイラ出
口蒸気圧力の実測信号を入力し、この値と積分器18の出
力信号の偏差を変化率制限器19に入力し、出力される信
号を積分器18に入力し、出力される信号を圧力設定値と
した点と、この圧力設定値と排熱回収ボイラ出口蒸気圧
力の実測信号との偏差信号と、変化率制御器17から出力
される信号とをスイッチ20により切替えるようにした点
である。この構成は、高圧蒸気加減弁5および低圧蒸気
加減弁6について実質上同一であり、実際は、各々に設
けられる。排熱回収ボイラ1の出口蒸気圧力は、高圧蒸
気加減弁5の場合、高圧ドラム出口蒸気圧力であり、低
圧蒸気加減弁6の場合、低圧ボイラ出口蒸気圧力であ
る。
以上の構成により、蒸気タービン起動後、高圧蒸気加
減弁5もしくは低圧蒸気加減弁6が全開に到達する前
に、高圧蒸気バイパス弁8もしくは低圧蒸気バイパス弁
9が全閉になった場合、スイッチ20の入力を変化率制限
器17の出力信号から、圧力設定値と実測圧力信号との偏
差信号に切替える。これにより、第2の負荷制御手段12
Bの機能が生かされる。いま、排熱回収ボイラ1の起動
進行に伴い排熱回収ボイラ出口蒸気圧力が徐々に上昇し
てくると、積分器18の遅れ時間分だけ圧力設定値である
積分器18の出力信号の上昇が遅れ、実測圧力信号との偏
差信号がプラス信号となる。このため、積分器16にプラ
ス信号が入力され、積分器16の出力信号が増加し、加減
弁開度も増加する。この状態が続くと、高圧蒸気加減弁
5もしくは低圧蒸気加減弁6が全開に到達し、蒸気ター
ビンが起動完了する。
減弁5もしくは低圧蒸気加減弁6が全開に到達する前
に、高圧蒸気バイパス弁8もしくは低圧蒸気バイパス弁
9が全閉になった場合、スイッチ20の入力を変化率制限
器17の出力信号から、圧力設定値と実測圧力信号との偏
差信号に切替える。これにより、第2の負荷制御手段12
Bの機能が生かされる。いま、排熱回収ボイラ1の起動
進行に伴い排熱回収ボイラ出口蒸気圧力が徐々に上昇し
てくると、積分器18の遅れ時間分だけ圧力設定値である
積分器18の出力信号の上昇が遅れ、実測圧力信号との偏
差信号がプラス信号となる。このため、積分器16にプラ
ス信号が入力され、積分器16の出力信号が増加し、加減
弁開度も増加する。この状態が続くと、高圧蒸気加減弁
5もしくは低圧蒸気加減弁6が全開に到達し、蒸気ター
ビンが起動完了する。
一方、高圧蒸気バイパス弁8もしくは低圧蒸気バイパ
ス弁9が全閉になった後、排熱回収ボイラ出口蒸気圧力
が急低下したとすると、変化率制限器19の入力信号がマ
イナス側に大きい値になり、変化率制限器19のマイナス
側制限値を越えることになる。この場合、積分器18の入
力信号は、変化率制限器19のマイナス側制限値となり、
積分器18の出力信号の低下が、実測圧力信号の低下に比
べ大きく遅れる。このため、圧力設定値である積分器18
の出力信号と実測圧力信号との偏差がマイナス側に大き
い値になり、積分器16の出力信号を急低下させ加減弁を
急閉させる。これにより排熱回収ボイラ出口蒸気圧力の
急低下を抑制することができる。排熱回収ボイラ出口蒸
気圧力が急上昇した場合は、これと反対の動きをし、急
上昇をすることができる。
ス弁9が全閉になった後、排熱回収ボイラ出口蒸気圧力
が急低下したとすると、変化率制限器19の入力信号がマ
イナス側に大きい値になり、変化率制限器19のマイナス
側制限値を越えることになる。この場合、積分器18の入
力信号は、変化率制限器19のマイナス側制限値となり、
積分器18の出力信号の低下が、実測圧力信号の低下に比
べ大きく遅れる。このため、圧力設定値である積分器18
の出力信号と実測圧力信号との偏差がマイナス側に大き
い値になり、積分器16の出力信号を急低下させ加減弁を
急閉させる。これにより排熱回収ボイラ出口蒸気圧力の
急低下を抑制することができる。排熱回収ボイラ出口蒸
気圧力が急上昇した場合は、これと反対の動きをし、急
上昇をすることができる。
以上のように、高圧蒸気バイパス弁8もしくは低圧蒸
気バイパス弁9が全閉した後、排熱回収ボイラ1の起動
進行状態に応じて蒸気タービンを制御することができ、
また、排熱回収ボイラ1の起動状態が異常になって出口
蒸気圧力が急変化した場合においてもこの急変化を抑制
することができる。次に、第2図は本発明の他の一実施
例を示した蒸気加減弁制御ブロックを示す構成図であ
る。第1図のものと異なる点は、排熱回収ボイラ出口蒸
気圧力の実測信号を微分器21に入力し、出力される信号
を関数発生器22に入力し、出力される信号と変化率制限
器17の出力信号とをスイッチ20で切替えるようにした点
である。関数発生器22の入出力の関係を示す関数特性を
第3図に示す。この構成により、排熱回収ボイラ出口蒸
気圧力の実測信号の変化率が、第3図のA点もしくはB
点を越えない範囲であれば、加減弁をゆるやかに動か
し、A点もしくはB点を越える場合は加減弁を急速に動
かす。この実施例でも第1図に示す実施例と同等の効果
が得られる。
気バイパス弁9が全閉した後、排熱回収ボイラ1の起動
進行状態に応じて蒸気タービンを制御することができ、
また、排熱回収ボイラ1の起動状態が異常になって出口
蒸気圧力が急変化した場合においてもこの急変化を抑制
することができる。次に、第2図は本発明の他の一実施
例を示した蒸気加減弁制御ブロックを示す構成図であ
る。第1図のものと異なる点は、排熱回収ボイラ出口蒸
気圧力の実測信号を微分器21に入力し、出力される信号
を関数発生器22に入力し、出力される信号と変化率制限
器17の出力信号とをスイッチ20で切替えるようにした点
である。関数発生器22の入出力の関係を示す関数特性を
第3図に示す。この構成により、排熱回収ボイラ出口蒸
気圧力の実測信号の変化率が、第3図のA点もしくはB
点を越えない範囲であれば、加減弁をゆるやかに動か
し、A点もしくはB点を越える場合は加減弁を急速に動
かす。この実施例でも第1図に示す実施例と同等の効果
が得られる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、蒸気タービンの起動
後、高圧蒸気加減弁もしくは低圧蒸気加減弁が全開に到
達する前に、高圧蒸気バイパス弁もしくは低圧蒸気バイ
パス弁が全閉した場合、その後の排熱回収ボイラ1の起
動信号状態に応じて蒸気タービンの負荷上昇を行なうの
で、安定した制御が行える。また、排熱回収ボイラの起
動状態が異常になり、出口蒸気圧力が急変した場合、こ
の急変化を第2の負荷制御手段にて抑制させるように動
作するので、蒸気サイクルの安定した運転を行なうこと
ができる。すなわち、高圧ドラムもしくは低圧ドラムの
水位が異常に高くなったり低くなったりすることによる
蒸気タービンの停止を防ぐことができる。
後、高圧蒸気加減弁もしくは低圧蒸気加減弁が全開に到
達する前に、高圧蒸気バイパス弁もしくは低圧蒸気バイ
パス弁が全閉した場合、その後の排熱回収ボイラ1の起
動信号状態に応じて蒸気タービンの負荷上昇を行なうの
で、安定した制御が行える。また、排熱回収ボイラの起
動状態が異常になり、出口蒸気圧力が急変した場合、こ
の急変化を第2の負荷制御手段にて抑制させるように動
作するので、蒸気サイクルの安定した運転を行なうこと
ができる。すなわち、高圧ドラムもしくは低圧ドラムの
水位が異常に高くなったり低くなったりすることによる
蒸気タービンの停止を防ぐことができる。
第1図は本発明の一実施例を示す制御ブロック構成図、
第2図は本発明の他の一実施例を示す制御ブロック構成
図、第3図は、本発明の関数発生器の特性を示す特性
図、第4図はコンバインド発電プラントの構成を示す構
成図、第5図は従来例を示すブロック構成図である。 1……排熱回収ボイラ、2……高圧ドラム、3……低圧
ドラム、4……蒸気タービン、5……高圧蒸気加減弁、
6……低圧蒸気加減弁、7……発電機、8……高圧蒸気
バイパス弁、9……低圧蒸気バイパス弁、10……復水
器、11……速度制御器、12……負荷制御器、13……負荷
制限器、14……低値選択器、15……設定器、16……積分
器、17……変化率制限器、18……積分器、19……変化率
制限器、20……スイッチ、21……微分器、22……関数発
生器。
第2図は本発明の他の一実施例を示す制御ブロック構成
図、第3図は、本発明の関数発生器の特性を示す特性
図、第4図はコンバインド発電プラントの構成を示す構
成図、第5図は従来例を示すブロック構成図である。 1……排熱回収ボイラ、2……高圧ドラム、3……低圧
ドラム、4……蒸気タービン、5……高圧蒸気加減弁、
6……低圧蒸気加減弁、7……発電機、8……高圧蒸気
バイパス弁、9……低圧蒸気バイパス弁、10……復水
器、11……速度制御器、12……負荷制御器、13……負荷
制限器、14……低値選択器、15……設定器、16……積分
器、17……変化率制限器、18……積分器、19……変化率
制限器、20……スイッチ、21……微分器、22……関数発
生器。
Claims (2)
- 【請求項1】ガスタービンサイクルおよび蒸気タービン
サイクルが排熱回収ボイラを介して結合され、前記排熱
回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンに導くための蒸気
加減弁および前記排熱回収ボイラからの蒸気を復水器に
バイパスさせるための蒸気バイパス弁を調節して発電機
が連結される前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン
制御装置において、 前記蒸気タービンの起動の際、当該蒸気タービンが定格
回転数となるように前記蒸気加減弁の開度を調整する速
度制御手段と、 前記蒸気タービンの起動の際、前記排熱回収ボイラから
の蒸気圧力を所定値に維持するように前記蒸気バイパス
弁の開度を調節する蒸気バイパス弁制御手段と、 前記蒸気タービンが定格回転数になった後、前記発電機
を電力系統に併入し初負荷を確保するように前記蒸気加
減弁の開度を調整するとともに、初負荷確保後、前記蒸
気加減弁の開度を全開もしくは全開相当となるように開
制御する第1の負荷制御手段と、 前記蒸気バイパス弁が全閉後、前記排熱回収ボイラから
の蒸気圧力の上昇あるいは下降に従い所定の増減率で開
度設定値を増減させ、前記蒸気加減弁の開度を調整する
第2の負荷制御手段とを備えたことを特徴とする蒸気タ
ービン制御装置。 - 【請求項2】前記排熱回収ボイラからの蒸気圧力の変化
率が所定値を越えたとき、前記第2の負荷制御手段の前
記所定の増減率を、当該所定の増減率よりも大きくなる
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービ
ン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2067193A JP2892427B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 蒸気タービン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2067193A JP2892427B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 蒸気タービン制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03267512A JPH03267512A (ja) | 1991-11-28 |
JP2892427B2 true JP2892427B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=13337824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2067193A Expired - Fee Related JP2892427B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 蒸気タービン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2892427B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150076112A (ko) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 가부시끼가이샤 도시바 | 제어 장치, 및 기동 방법 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6139930B2 (ja) * | 2013-03-22 | 2017-05-31 | 株式会社東芝 | 蒸気弁制御装置、蒸気タービンシステム |
US11193698B1 (en) * | 2020-05-13 | 2021-12-07 | Quattro Dynamics Company Limited | Waste heat re-cycle cooling system |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55114818A (en) * | 1979-02-26 | 1980-09-04 | Hitachi Ltd | Changeover system of initial pressure control in combined-cycle plant |
JPS60228711A (ja) * | 1984-04-25 | 1985-11-14 | Hitachi Ltd | コンバインドサイクル発電プラントのタ−ビンバイパス制御装置 |
-
1990
- 1990-03-19 JP JP2067193A patent/JP2892427B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150076112A (ko) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 가부시끼가이샤 도시바 | 제어 장치, 및 기동 방법 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03267512A (ja) | 1991-11-28 |
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