[go: up one dir, main page]

JP2892258B2 - セラミックハニカム構造体 - Google Patents

セラミックハニカム構造体

Info

Publication number
JP2892258B2
JP2892258B2 JP5188273A JP18827393A JP2892258B2 JP 2892258 B2 JP2892258 B2 JP 2892258B2 JP 5188273 A JP5188273 A JP 5188273A JP 18827393 A JP18827393 A JP 18827393A JP 2892258 B2 JP2892258 B2 JP 2892258B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
honeycomb structure
partition
ceramic honeycomb
wall
partition walls
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5188273A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0739761A (ja
Inventor
實 町田
敏雄 山田
結輝人 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16220784&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2892258(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP5188273A priority Critical patent/JP2892258B2/ja
Priority to CA002119604A priority patent/CA2119604C/en
Priority to EP94302077A priority patent/EP0636410B1/en
Priority to DE69405062T priority patent/DE69405062T2/de
Priority to US08/216,429 priority patent/US5494881A/en
Priority to CN94103343A priority patent/CN1092082C/zh
Priority to KR1019940006106A priority patent/KR100297621B1/ko
Publication of JPH0739761A publication Critical patent/JPH0739761A/ja
Publication of JP2892258B2 publication Critical patent/JP2892258B2/ja
Application granted granted Critical
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、外壁とも称される周壁と、その
内側に配置された隔壁とを具え、隔壁を隔てて流路方向
に多数の多角形断面を有するセル状の貫通孔を隣接させ
てなるセラミックハニカム構造体に関するものである。
【0002】
【背景技術】上述した構成を有するセラミックハニカム
構造体は、例えば、自動車用排ガス浄化システムにおけ
る触媒担体として広く使用されている。触媒担体として
のセラミックハニカム構造体は、高い開口率に由来して
排ガスを通過させる場合の圧力損失が低く、優れた排ガ
ス浄化性能を発現するものとして広範に普及するに至っ
ている。なお、従来より実用に供されているセラミック
ハニカム構造体は、例えば隔壁の壁厚が0.170 mm、セル
密度が1cm2 あたり60個とされている。
【0003】最近における環境問題がらみの排ガス規制
強化、例えば、米国における排ガス評価試験モードの一
つであるLA−4モードにおけるハイドロカーボン(H
Cとも言う)排出総量低減の要請に伴い、セラミックハ
ニカム構造体には従来以上に卓越した排ガス浄化性能の
実現が期待されている。特に、エンジンをスタートした
ばかりの状態、いわゆるコールドスタート時では触媒が
あまり暖まっていないために十分に活性化しておらず、
浄化効率の低下が著しい。このため、コールドスタート
時における触媒の早期活性化が排ガス規制をクリアーす
るための最重要課題とされている。このような観点か
ら、一般論として、セラミックハニカム構造体における
隔壁をより薄く形成し、開口率を一層高めて圧力損失を
低下させると共に構造体重量を軽減し、触媒の熱容量を
低下させて触媒の昇温速度を高めることが提案されてい
る。この場合には、大きな幾何学的表面積が得られるこ
とから、ハニカム構造体の小型化も期待することができ
る。その反面、隔壁が薄いセラミックハニカム構造体
は、構造体としての強度の一指標であるアイソスタティ
ック破壊強度についての所定の最低保証値の達成が困難
となるために慎重な取り扱いを必要とし、また、触媒コ
ンバータケーシング内に保持し、実使用下において振動
等によりハニカム構造体が動くことのないようにする装
着作業、いわゆる「キャニング」に際して触媒担体の損
傷を生じかねない。キャニングは、ハニカム構造体の外
周面で保持するのが主流であるが、流路方向での保持ま
たは外周面と流路方向での組合わせ保持方式が採用され
る場合もある。なお、上述した最低保証値は、一般にア
イソスタティック破壊強度で5 kgf/cm2以上、好適には
10 kgf/cm2以上必要と言われている。そして、従来、セ
ラミックハニカム構造体における隔壁の薄壁化と、十分
なアイソスタティック破壊強度の実現とは、互いに二律
背反的な問題点として一般に認識されていたのであり、
従来、隔壁厚さ0.170 mm未満のセラミックハニカム構造
体において実用に供することができるものは得られてい
なかったのである。
【0004】
【発明の開示】したがって、本発明の課題は、上述した
問題点を一挙に解消し得る新規な着想に立脚し、隔壁が
薄いにも拘わらず十分なアイソスタティック破壊強度を
有するセラミックハニカム構造体を提案することであ
る。
【0005】本発明によるセラミックハニカム構造体の
基本的特徴は、従来にない薄い隔壁厚さと好適な開口率
とを有し、次式: 0.050 ≦t≦ 0.150 0.65≦ OFA≦ -0.58×t+0.98 但し、tは隔壁の壁厚〔mm〕 OFA はハニカム構造体の開口率 を満足し、50 kgf/cm2以上のA軸圧縮強度と5 kgf/cm2
以上、好適には10 kgf/cm2以上のB軸圧縮強度とを有
し、周壁の壁厚が少なくとも0.1 mm、好適には0.15mm以
上である点に存する。
【0006】また、本発明によるセラミックハニカム構
造体の他の基本的特徴は、従来にない薄い隔壁厚さと好
適な開口率とを有し、次式: 0.050 ≦t≦ 0.150 k×{1- (-0.58×t+0.98) }≦G≦k×0.35 但し、tは隔壁の壁厚〔mm〕 Gはハニカム構造体の嵩密度 kは材料真比重× (1- 材料気孔率) を満足し、50 kgf/cm2以上のA軸圧縮強度と5 kgf/cm2
以上、好適には10 kgf/cm2以上のB軸圧縮強度とを有
し、周壁の壁厚が少なくとも0.1 mm、好適には0.15mm以
上である点に存する。
【0007】ここに、A軸圧縮強度とは、社団法人自動
車技術会発行の自動車規格であるJASO規格M505
−87に規定されている圧縮強度を指し、ハニカム構造
体の流路方向、すなわち横断面に対して垂直方向に圧縮
荷重を負荷したときの破壊強度である。また、B軸圧縮
強度とは、ハニカム構造体の横断面に平行で隔壁に対し
て垂直をなす方向に圧縮荷重を負荷したときの破壊強度
であって、同じく前記JASO規格に規定されているも
のである。さらに、アイソスタティック強度とは、ハニ
カム構造体にアイソスタティック、すなわち等方的な静
水圧荷重を負荷したときの圧縮破壊強度であって、破壊
が発生したときの圧力値で示され、これも前記JASO
規格に規定されている。A軸圧縮強度は流路方向に圧縮
荷重を負荷するので、隔壁の変形程度等のハニカム構造
の不具合の影響はあまり受けず、材料強度と強い相関を
持つものである。これとは対照的に、B軸圧縮強度は材
料強度にも依存するが、隔壁の変形程度等のハニカム構
造の不具合の影響を強く受ける。この点においてはアイ
ソスタティック強度も同様であり、したがってアイソス
タティック強度およびB軸圧縮強度はいずれも構造体の
強度特性の指標となるが、B軸圧縮強度は周壁のない状
態で測定されるので周壁構造の影響が除外される。言う
までもなく、周壁は内部のハニカム構造を外圧から保護
する外殻としての機能を発揮するものであり、その外周
面でキャニング時の荷重を受け持っている。周壁が破壊
すると、その内側の周囲の隔壁も異常な荷重を受けて連
鎖的な破壊を始めるため、周壁は重要な役割を担うもの
である。アイソスタティック強度およびB軸圧縮強度の
両者間には、荷重負荷状態が異なり発生する応力分布も
異なることもあり、明確な相関は認められないが、B軸
圧縮強度が高いほどアイソスタティック強度も高くなる
傾向にある。前述したとおり、A軸圧縮強度およびB軸
圧縮強度は、ハニカム構造の強度特性の基本的な指標で
あり、A軸圧縮強度は主に材料強度面の影響度合を示
し、B軸圧縮強度はハニカム構造面の影響度合を示すも
のである。そして、構造体としての実用的な強度特性を
示すアイソスタティック強度は、材料およびハニカム構
造、さらには周壁厚さに代表される周壁構造の影響が互
いにからみ合った結果として現れるものである。なお、
周壁厚さは、成形性の面からも0.15 mm 以上とするのが
好適である。
【0008】本発明は、セラミックハニカム触媒におけ
る触媒担体としてのセラミックハニカム構造体の隔壁
を、従来既知のものと対比して薄壁として構成すること
により、開口率を高めて圧力損失を低減させると共に、
触媒担体としてのハニカム構造体の熱容量、ひいては触
媒の熱容量を低下させるものである。触媒の熱容量が小
さいほどコールドスタート時における触媒温度上昇が速
くなり、触媒がより早期に活性化し始めるので、排ガス
浄化性能が向上することは、言うまでもない。さらに、
本発明は、隔壁の壁厚とハニカム構造体の開口率および
/または嵩密度との間に前述した一定の条件を満足させ
ることにより、隔壁が薄壁であるにも拘わらず、実用上
満足すべき圧縮強度特性を実現するものである。
【0009】前述した基本的特徴を有する本発明のセラ
ミックハニカム構造体において、隔壁の壁厚tの上限値
を0.150 mm、好適には0.124 mmとし、開口率OFAの下限
値を0.65、好適には0.70とし又は嵩密度Gの上限値をk
× 0.35 、好適にはk× 0.30 とした構成は、次の理由
により、実用的見地から有利である。すなわち、壁厚t
を0.124 mm以下とする場合には、ハニカム構造体を触媒
担体として使用する場合に、実用上満足すべき圧縮強度
特性を実現しつつ、特に優れた排ガス浄化性能が実現さ
れる。これに加えて、ハニカム構造体の開口率を下限側
において0.70以上とし又はハニカム構造体の嵩密度Gを
上限側においてk× 0.30 以下とする場合には、優れた
圧力損失特性および排ガス浄化性能を実現しつつ、満足
すべき圧縮強度特性を実現することが可能となる。さら
に付随的な効果として、ハニカム構造体の重量が軽減さ
れるので、ハニカム構造体を自動車用排ガス浄化システ
ムにおける触媒担体用とする場合には自動車の車体重量
軽減にも寄与し、ひいては燃費の向上効果を期待できる
点が挙げられる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図面について一層詳細に説明
する。
【0011】図1は、本発明の一実施例によるセラミッ
クハニカム構造体10を示すものである。ハニカム構造体
10は、周壁11と、その内側に配置された隔壁12とを具
え、これら隔壁12の相互間に多角形断面、例えば三角
形、四角形又は六角形断面のセル13を流路として有する
ものである。ハニカム構造体10の外形形状は、図1に示
す流路方向に垂直な断面における断面形状が円形(ラウ
ンド形)のものの外、長円形若しくは楕円形をしたオー
バル形のもの又はその他の異形断面形のものも実用に供
されている。また、ハニカム構造体10の外形形状は、流
路方向軸線が真直のものに止まらず、流路方向軸線が曲
がったものも既知である。ハニカム構造体10は、例えば
自動車用排ガス浄化システムにおける触媒担体用であ
り、コージェライト、ムライト、アルミナ、炭化珪素、
窒化珪素又はジルコニアよりなる一体押出成形品であ
り、実質上は、主に耐スポーリング特性面から低熱膨
張、低ヤング率材料であるコージェライトの一体押出成
形品であって四角形断面の貫通孔を有するものが主流で
ある。本発明によるハニカム構造体10を触媒担体用とし
て使用する場合には、例えば、隔壁12の表面にγ−アル
ミナ等の基材を少なくとも触媒容量に対して100g/l以上
コーティングした後、Pt,Rh,Pdのうち少なくと
も1種の貴金属よりなる触媒活性成分を少なくとも担体
容量に対して2g/l以上担持させる。この場合、ハニカム
構造体10に上記のごとき基材および触媒活性成分をコー
ティングしてなるセラミックハニカム触媒の熱容量を、
触媒容量1m3あたり450 kJ/K以下、好適には410 kJ/
K以下とする。
【0012】本発明においては、セラミックハニカム構
造体10のA軸圧縮強度を50 kgf/cm2以上、B軸圧縮強度
を5 kgf/cm2 以上、好適には10 kgf/cm2以上とする。そ
して、ハニカム構造体10の周壁11の壁厚を少なくとも0.
1 mm、隔壁12の壁厚t(図2参照)を0.050 mm以上0.15
0 mm以下とする。この場合において、ハニカム構造体10
の開口率OFA および嵩密度Gは、それぞれ次式: 0.65≦ OFA≦ -0.58×t+0.98 k×{1- (-0.58×t+0.98) }≦G≦k× 0.35 を満足する構成とする。ここに、kは材料真比重× (1
- 材料気孔率) である。言うまでもなく、ハニカム構造
体10における開口率OFA およびは嵩密度Gは、材料の真
比重および気孔率を既知としたときに、いずれか一方が
規定されれば他方が自づから規定される相補的な関係を
有するものである。本発明による壁厚tと開口率OFA お
よび嵩密度Gとの関係はそれぞれ図3および図4に示す
とおりであり、上記の条件を満足する領域は図3および
図4における斜線領域である。なお、上式における開口
率OFA の上限値(-0.58 × t+0.98)は、図5に示すよ
うに、ハニカム構造体における壁厚tを変えて開口率と
周壁の局部的な変形との関係を調査してその変形程度に
より合否を判定した結果に基づく近似式である。すなわ
ち、ハニカム構造体は、図6Aに示すように押出成形直
後に一旦周壁外周面を受台にあてて保持しつつ次工程に
搬送されるが、この搬送に際して図6Bに模式的に示す
ように周壁の局部的な変形を生じることがある。このよ
うに周壁が局部的に変形すると、キャニング時にハニカ
ム構造体の片当たりを生じたり、変形を生じた周壁近傍
の隔壁が追従して変形したりするため、アイソスタティ
ック強度の低下を招き、ハニカム構造体が破損する危険
が高まる。それゆえに、ハニカム構造体における開口率
との関連における周壁の変形程度に着目して合否を判定
したものである。開口率OFA の値が増加するほどセル密
度が低下し、ハニカムを構成する隔壁の数が減少して周
壁を支持している隔壁の間隔(セルピッチ)が拡がる。
ハニカム構造体における開口率と隔壁間隔との関係は、
図7に示すとおりである。図7からは、どの隔壁厚さの
場合でも、隔壁間隔がある開口率において急激に大きく
なることが明らかである。この開口率と隔壁厚さとの関
係について更に検討を重ねたところ、開口率OFA が -0.
58×t+ 0.98 を超えるようになると隔壁間で支えられ
ている周壁がたわみ易くなり、その結果として周壁の局
部的な変形が生じ易くなり、ひいては周壁を支えていた
隔壁も周壁に追従して変形するためにアイソスタティッ
ク強度の低下を招く場合もあることを確認した。もし、
隔壁や周壁が変形を生じておらず、理想的に正確な形状
を有していれば、アイソスタティック荷重の負荷により
ハニカム構造体には圧縮応力場が支配的に作用するが、
変形が生じているとその箇所に引張応力が発生すること
があり得るので、この場合にはアイソスタティック強度
が引張応力に支配されることになり、したがって急激な
強度低下を招くことになる。
【0013】上述した条件を満足するセラミックハニカ
ム構造体10の優れた機能的特性につき、実験結果に基づ
いて説明すれば、下記のとおりである。
【0014】先ず、本発明によるセラミックハニカム構
造体10の圧力損失特性と開口率との関係について説明す
る。図8は、ハニカム構造体における圧力損失特性の測
定装置20を示す。測定装置20は送風機21、整流部22およ
び測定部23を具え、測定部23内に測定対象としてのハニ
カム構造体24を接続し、送風機21により整流部22を介し
て空気を圧送してハニカム構造体24に通すと共にハニカ
ム構造体24の前後の圧力差、すなわち圧力損失をマノメ
ータ25により測定するものである。この測定装置20を使
用し、サイズ(断面積、容量)が一定で開口率のみが相
違する一群のセラミックハニカム構造体につき、空気流
量を変化させて圧力損失特性を測定した。その測定結果
は、図9に示すとおりである。図9からも、開口率が小
さくなるにつれて圧力損失の高まることが明らかであ
る。また、図10は上述したものと同一の測定対象群につ
き、空気流量を一定(5 m3/min)としたときの開口率変
化に伴う圧力損失の変化を示すものである。図10から
は、圧力損失の上昇傾向が開口率70%以下、特に65%以
下において顕著となることが認められる。この結果か
ら、開口率の下限値は65%(= 0.65)、好適には70%
(=0.70)であることが必要である。
【0015】次に、本発明によるセラミックハニカム構
造体10がエンジン出力特性に及ぼす影響を、開口率との
関連において説明する。図11は、エンジン実機によるハ
ニカム構造体の試験装置30を示すものである。この試験
装置30は、6気筒3000ccのガソリンエンジン31に長さ50
cmの排気マニフォールド32を接続し、排気マニフォール
ド32の直下に測定対象としてのハニカム構造体を含むコ
ンバータ33を配置し、その下流側に容量1700ccの床下コ
ンバータ34およびマフラー35を接続すると共にエンジン
31の出力軸に動力計36を結合したものである。試験装置
30を使用して、マニフォールド直下のコンバータ33とし
て、サイズが一定(容量1700cc)で開口率のみが相違す
るセラミックハニカム構造体よりなる触媒担体を装備し
た一群のコンバータにつき、エンジン31の最大出力時に
おけるエンジン出力を動力計36により測定した。その測
定結果は、図12に示すとおりである。図12からは、エン
ジン出力の低下傾向が開口率70%以下、特に65%以下に
おいて顕著となることが認められる。
【0016】次に、自動車用排ガス浄化システムに本発
明によるセラミックハニカム構造体10を装備したときの
排ガス浄化性能について説明する。一般に実車の排ガス
測定は、所定の走行試験モードに規定する車速パターン
での運転状態で行うものである。図13Aは車両走行試験
モードの代表例としてのLA−4モードに基づく車速パ
ターンを示す線図であり、図13BはLA−4モードにお
ける初期 505秒間での車速パターンを示す詳細図であ
る。6気筒2500ccのガソリンエンジンを搭載した供試車
両における排気マニフォールド直下のコンバータとし
て、サイズ(容量1200cc)およびセル密度(60個/cm2
が一定で隔壁の壁厚のみが相違するセラミック触媒担体
を装備した一群のコンバータにつき、LA−4モードに
おける初期 505秒間でのハイドロカーボン(HC)累積
排出量を測定した。その測定結果は、図14に示すとおり
である。図14からは、隔壁が薄いほどハイドロカーボン
排出量が減少することが認められる。また、図15は、上
述した測定対象コンバータ群につき、LA−4モードに
おける初期 505秒間でのハイドロカーボン排出量を示す
ものである。図15からは、隔壁が薄いほどハイドロカー
ボン排出量が減少し、その減少傾向は壁厚0.124 mm以下
において顕著となることも認められる。さらに、ハイド
ロカーボン排出量と触媒熱容量との関係について調査し
たところ、図16に示すように、熱容量が小さいほどハイ
ドロカーボン排出量が減少し、その減少傾向は熱容量が
450 kJ/m3K以下、好適には410 kJ/m3K以下において
顕著となることが判明した。また、触媒熱容量と、Bag
A2山目までにおける各エミッション成分(NOx,C
O,HC)についての浄化効率との関係を調査したとこ
ろ、図17に示すように、いずれのエミッション成分につ
いても熱容量が小さいほど浄化効率が向上し、その向上
傾向は熱容量が450 kJ/m3K以下、好適には410 kJ/m3
K以下において顕著となることが判明した。
【0017】自動車用排ガス浄化システムのコールドス
タート時における浄化性能は、触媒担体自体の昇温特性
の優劣によって左右され、触媒担体の嵩密度、したがっ
て触媒の熱容量が小さいほど優れた浄化性能が得られ
る。そこで、6気筒2500ccのガソリンエンジンを搭載し
た供試車両における排気マニフォールド直下のコンバー
タとして、サイズ(容量1200cc)およびセル密度(60個
/cm2)が一定で隔壁の壁厚が相違するセラミック触媒担
体を装備した複数のコンバータにつき、LA−4モード
における初期 505秒間での触媒担体の温度変化を、担体
中央部の排ガス入口側から15mmの位置で測定した。その
測定結果は、図18に示すとおりである。図18からは隔壁
が薄いほど、したがって嵩密度が小さいほど担体の昇温
特性の向上することが認められる。また、図18からは、
メタルハニカム触媒はセラミックハニカム触媒よりも昇
温速度の低いことも認められる。これは、メタルはセラ
ミックよりも熱伝導率が高く、その結果としてセラミッ
クよりも昇温過程における放熱量が多いことに由来する
ものと考えられる。
【0018】さらに、6気筒2500ccのガソリンエンジン
を搭載した供試車両における排気マニフォールド直下の
コンバータとして、セラミックハニカム触媒担体を装備
したコンバータと、メタルハニカム触媒担体を装備した
コンバータとにつき、LA−4モードにおける初期 505
秒間でのエミッション(NOx,CO,HC)の排出量
を測定した。その測定結果は、図19の棒グラフに示すと
おりである。この測定結果からも、メタルハニカム触媒
担体に対するセラミックハニカム触媒担体の排ガス浄化
性能における優位性は明らかである。
【0019】前述したとおり、本発明によるセラミック
ハニカム構造体は、A軸圧縮強度が50 kgf/cm2以上、B
軸圧縮強度が5 kgf/cm2 以上のものである。セラミック
ハニカム構造体における圧縮強度特性の向上を目指して
発明者らが鋭意検討および実験を重ねたところ、ハニカ
ム構造体の製造段階で隔壁に変形・欠損が生じると圧縮
強度の低下につながり、優れた圧縮強度特性を実現する
には隔壁の変形度合および欠損度合をそれぞれ定量的に
所定の範囲内に維持することが特に重要であることを知
見した。
【0020】先ず、隔壁の変形の一態様としての曲がり
変形について説明する。かかる曲がり変形は、例えばセ
ラミックハニカム構造体の内部に発生することもある
が、周壁との接合部近傍における隔壁に生じ易く、ハニ
カム構造体を流路方向から観察したときに隔壁の湾曲と
して認識し得るものである。この場合、図20に示すよう
に、ハニカム構造体における任意の貫通孔を形成する隔
壁(「単位隔壁」と言う。)であって、例えば弧状に曲
がり変形を生じた隔壁の両面に内接する円の中心を連ね
た線を当該隔壁の中心線と定義し、中心線上の任意の2
点間の直線距離LA と当該2点間の中心線長さLB との
長さ比、すなわち例えば図21Aに例示される長さ比LB
/ LA に着目して曲がり変形の程度を定量化する。長さ
比LB / LA を算出する中心線上の2点は、長さ比LB
/ LA が最大となるように選ぶ。隔壁の曲がり変形の形
態は、全長にわたって湾曲した弧状の外、図21Bおよび
図21Cに示すように折線状又は部分的に湾曲しているも
のもある。本発明においては、長さ比LB / LA をハニ
カム構造体におけるほぼ全数の隔壁について1以上1.10
以下とし、また、長さ比LB / LA が1.10を超え、か
つ、1.15以下である隔壁の総数を、全隔壁数の1%以下
とするものである。図22は、一担体中における隔壁の変
形量、すなわち長さ比LB / LA の最大値とアイソスタ
ティック強度との関係を示すグラフである。アイソスタ
ティック破壊試験を行うに先立ち、予め、破壊点になる
と予測される変形の大きな隔壁について長さ比LB / L
A を測定した。その後、アイソスタティック破壊試験を
行い、破壊点における隔壁の長さ比LB / LA とアイソ
スタティック強度との関係を隔壁の壁厚を変えて調査し
た。ここに、アイソスタティック破壊試験に供したハニ
カム構造体は、いずれも外径約100 mmのラウンド形状を
有する標準サイズのものである。図22における上側の曲
線は壁厚の厚い隔壁についてのデータを、また、下側の
曲線は壁厚の薄い隔壁についてのデータをそれぞれ示
す。この調査から、長さ比LB / LAが1.10以下になる
とアイソスタティック強度が急激に増加する傾向にある
ことが判明した。図23は、一つのハニカムの任意の横断
面内における曲がり変形を生じた隔壁の発生割合、すな
わち幾つの長さ比LB / LA の隔壁がいかなる頻度で存
在するかを模式的に示すグラフである。長さ比LB / L
A が1.10以下の隔壁しか存在しないハニカム構造体もあ
れば、長さ比LB / LA が1.10以上の隔壁を含むハニカ
ム構造体もあることは、言うまでもない。さらに、図24
は、長さ比LB /LA が1.10を超え、かつ、1.15以下の
隔壁の総数が全隔壁数に占める数量割合(%)とアイソ
スタティック強度との関係を示すグラフである。図24に
おける上側の曲線は壁厚の厚い隔壁についてのデータ
を、また、下側の曲線は壁厚の薄い隔壁についてのデー
タをそれぞれ示す。このグラフからは、当該数量割合が
1.0%以下になるとアイソスタティック強度が急激に増
加する傾向にあることが認められる。その理由は、次の
とおりである。すなわち、曲がり変形した隔壁の存在割
合が増加すると、図25Aに示すように変形した隔壁同志
が密集する場合、換言すれば変形隔壁が2個以上連続す
る場合が確率的に多くなり、大きく変形した隔壁同志が
隣り合うことも起こり得る。このように変形した隔壁が
密集する場合と、図25Bに示すように変形した隔壁があ
る距離をおいて散在している場合とでその部位の局部的
な構造強度を比較すると、隔壁が密集しているほうがセ
ルが押し潰され易く、構造強度が低下することは明らか
である。そして、変形した隔壁が密集しているハニカム
構造体についてアイソスタティック破壊試験を行うと、
このような強度の低い箇所が破壊点となるので、アイソ
スタティック強度も低下する。前記数量割合が 1.0%を
超えると、確率的に曲がり変形を生じた隔壁の密集部が
存在し易くなり、アイソスタティック強度が低下する。
逆に、前記数量割合が1.0%以下である場合には、確率
的に曲がり変形を生じた隔壁の密集部が存在しにくくな
り、変形隔壁が散在し、局部的に見ても構造強度が向上
するのでアイソスタティック強度が向上するものであ
る。
【0021】次に、隔壁の変形の別の態様としての潰れ
変形について説明する。この潰れ変形は、上述した隔壁
の曲がり変形とは異なり、隣接する隔壁の交差角変化と
して生じる。すなわち、例えば四角形セルの場合に潰れ
変形は、セル形状の菱形化として生じるものである。こ
の場合、図26に示すように、ハニカム構造体における任
意のセルについて、当該セルを構成する各単位隔壁の両
側の交点内で少なくとも3コーナーに内接する最大内接
円の中心を当該セルの格子点とするとき、相対する格子
点を結ぶ各対角線において、最大長さLmax と最小長さ
Lmin との長さ比Lmax/Lmin に着目して変形を定量化
する。本発明においては、この長さ比を図26に示す四角
形セルの場合には1以上1.73以下、図27Aおよび図27B
に示す六角形セルの場合には1.15以上1.93以下とする。
図28および図29は、それぞれ、隔壁の壁厚を変えたとき
の四角形セルおよび六角形セルにおける対角線の長さ比
Lmax/Lmin とアイソスタティック強度との関係を示す
グラフである。図28および図29における上側の曲線は壁
厚の厚い隔壁についてのデータを、また、下側の曲線は
壁厚の薄い隔壁についてのデータをそれぞれ示す。これ
らのグラフから、長さ比Lmax/Lmin が四角形セルの場
合に1.73以下、六角形セルの場合には1.93以下となると
アイソスタティック強度が急激に増加する傾向にあるこ
とが認められる。
【0022】また、隔壁の前述した曲がり変形および潰
れ変形とは異なり、流路方向における隔壁の欠損により
任意の横断面内で空隙を生じる場合にもハニカム構造体
のアイソスタティック強度は低下する。図30Aおよび図
30Bに欠損を流路方向に観察した形状を示す。隔壁の欠
損は、格子点間の任意の位置で発生する場合もあれば格
子点で発生する場合もあり、いずれの場合も欠損数は1
と数える。本発明においては、流路方向における隔壁の
欠損により任意の横断面内で空隙を生じた隔壁の総数
を、好適にはハニカム構造体における全隔壁数の1.0 %
以下とする。また、最外周から内側に20セル入った全周
領域内で流路方向における隔壁の欠損により任意の横断
面内で空隙を生じた隔壁の総数を、好適にはハニカム構
造体における全隔壁数の 0.5%以下とする。図31および
図32はそれぞれ、隔壁の壁厚を変えたときの欠損を生じ
た隔壁の総数とアイソスタティック強度との関係を示す
グラフである。図31および図32における上側の曲線は壁
厚の厚い隔壁についてのデータを、また、下側の曲線は
壁厚の薄い隔壁についてのデータをそれぞれ示す。図31
から、欠損を生じた隔壁総数がハニカム構造体における
全隔壁数に対して占める割合が1.0 %以下となると、ア
イソスタティック強度が急激に増加する傾向にあること
が認められる。また、隔壁欠損の発生箇所との関係につ
いて検討すると、図32からは、最外周から内側に20セル
入った全周領域内で流路方向における欠損を生じた隔壁
の総数が、ハニカム構造体における全隔壁数に対して占
める割合が 0.5%以下となるとアイソスタティック強度
が急激に増加する傾向にあることが認められる。
【0023】なお、前述したところにおいて図示したア
イソスタティック強度のデータは全て四角形セル形状で
外形がラウンド形状のハニカム構造体によるものであ
り、三角形および六角形セル形状のハニカム構造体につ
いても同様の結果が得られ、外形がオーバル形状のハニ
カム構造体についても同様の結果が得られている。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したところから明らかなとお
り、本発明によれば、一方において、セラミックハニカ
ム構造体における隔壁を、従来既知のものと対比して薄
壁として構成することにより、開口率を高めて圧力損失
を低減させると共に、ハニカム構造体を触媒担体として
使用する場合に担体の熱容量を低下させるものであり、
他方において隔壁の壁厚とハニカム構造体の開口率およ
び/または嵩密度との間に前述した一定の条件を満足さ
せ、特にハニカム構造体の製造段階で隔壁に生じ得る変
形・欠損の度合をそれぞれ定量的に所定の範囲内に維持
することにより、隔壁が薄いにも拘わらず、実用上満足
すべき圧縮強度特性を実現することが可能となるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるセラミックハニカム構
造体の全体構成を示す斜視図である。
【図2】セラミックハニカム構造体における流路および
隔壁を示す略図である。
【図3】本発明によるセラミックハニカム構造体におけ
る壁厚と開口率との関係を示すグラフである。
【図4】本発明によるセラミックハニカム構造体におけ
る壁厚と嵩密度との関係を示すグラフである。
【図5】開口率と周壁の変形程度との関係を示すグラフ
である。
【図6】Aは押出成形直後におけるセラミックハニカム
構造体の搬送態様を示す説明図、Bは搬送途上における
周壁の局部的な変形を示す説明図である。
【図7】セラミックハニカム構造体における開口率と隔
壁間隔との関係を示すグラフである。
【図8】ハニカム構造体における圧力損失特性の測定装
置を示す線図である。
【図9】図8の測定装置を使用して測定した圧力損失特
性を示すグラフである。
【図10】図8の測定装置を使用して測定した、空気流
量を一定としたときの開口率変化に伴う圧力損失の変化
を示すグラフである。
【図11】エンジン実機によるハニカム構造体の試験装
置を示す線図である。
【図12】図11の測定装置を使用して測定したエンジン
出力特性を示すグラフである。
【図13】Aは車両走行試験モードの代表例としてのL
A−4モードに基づく車速パターンを示す線図、BはL
A−4モードにおける初期 505秒間での車速パターンを
示す詳細図である。
【図14】LA−4モードにおける初期 505秒間でのハ
イドロカーボン累積排出量を示すグラフである。
【図15】LA−4モードにおける初期 505秒間でのハ
イドロカーボン排出量を示すグラフである。
【図16】ハイドロカーボン排出量と触媒熱容量との関
係を示すグラフである。
【図17】各エミッション成分についての浄化効率と触
媒熱容量との関係を示すグラフである。
【図18】LA−4モードにおける初期 505秒間での触
媒担体の温度変化を示すグラフである。
【図19】LA−4モードにおける初期 505秒間でのエ
ミッションの排出量を示すグラフである。
【図20】ハニカム構造体における隔壁の中心線の定義
を示す略図である。
【図21】A,BおよびCは、ハニカム構造体における
隔壁の曲がり変形の例と、その場合における変形量の説
明図である。
【図22】隔壁の変形量(長さ比LB / LA )の最大値
とアイソスタティック強度との関係を示すグラフであ
る。
【図23】一つのハニカムの任意の横断面内における変
形を生じた隔壁の発生割合を模式的に示すグラフであ
る。
【図24】長さ比LB / LA が1.10を超え、かつ、1.15
以下の隔壁の総数が全隔壁数に占める数量割合(%)と
アイソスタティック強度との関係を示すグラフである。
【図25】AおよびBは曲がり変形を生じた隔壁の存在
形態を示す説明図である。
【図26】四角形セルを有するハニカム構造体における
隔壁の潰れ変形に伴う変形量の説明図である。
【図27】AおよびBは六角形セルを有するハニカム構
造体における隔壁の潰れ変形前の状態および潰れ変形後
の状態を示す説明図である。
【図28】隔壁の壁厚を変えたときの四角形セルにおけ
る対角線の長さ比Lmax/Lmin とアイソスタティック強
度との関係を示すグラフである。
【図29】隔壁の壁厚を変えたときの六角形セルにおけ
る対角線の長さ比Lmax/Lmin とアイソスタティック強
度との関係を示すグラフである。
【図30】四角形セルを有するハニカム構造体における
隔壁の欠損状態を示す説明図である。
【図31】隔壁の壁厚を変えたときの欠損を生じた隔壁
の総数とアイソスタティック強度との関係を示すグラフ
である。
【図32】隔壁の壁厚を変えたときの欠損を生じた隔壁
の総数とアイソスタティック強度との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
10 セラミックハニカム構造体, 11 周壁,12 隔壁,1
3 流路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−207845(JP,A) 特公 平4−70053(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 35/04 B01D 53/86

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周壁と、その内側に配置された隔壁とを具
    え、隔壁を隔てて流路方向に多数の多角形断面を有する
    セル状の貫通孔を隣接させてなるセラミックハニカム構
    造体であって、次式: 0.050 ≦t≦ 0.150 0.65≦ OFA≦ -0.58×t + 0.98 但し、tは隔壁の壁厚〔mm〕 OFA はハニカム構造体の開口率 を満足し、50 kgf/cm2以上のA軸圧縮強度と5 kgf/cm2
    以上のB軸圧縮強度とを有し、周壁の壁厚が少なくとも
    0.1 mmであることを特徴とするセラミックハニカム構造
    体。
  2. 【請求項2】ハニカム構造体における隔壁の壁厚の上限
    値が0.124 mmであり、開口率の下限値が0.70であること
    を特徴とする、請求項1記載のセラミックハニカム構造
    体。
  3. 【請求項3】周壁と、その内側に配置された隔壁とを具
    え、隔壁を隔てて流路方向に多数の多角形断面を有する
    セル状の貫通孔を隣接させてなるセラミックハニカム構
    造体であって、次式: 0.050 ≦t≦ 0.150 k×{1- (-0.58×t+0.98) }≦G≦k×0.35 但し、tは隔壁の壁厚〔mm〕 Gはハニカム構造体の嵩密度 kは材料真比重× (1- 材料気孔率) を満足し、50 kgf/cm2以上のA軸圧縮強度と5kgf/cm2
    以上のB軸圧縮強度とを有し、周壁の壁厚が少なくとも
    0.1 mmであることを特徴とするセラミックハニカム構造
    体。
  4. 【請求項4】ハニカム構造体における隔壁の壁厚の上限
    値が0.124 mmであり、嵩密度Gの上限値がk×0.30であ
    ることを特徴とする、請求項3記載のセラミックハニカ
    ム触媒。
  5. 【請求項5】ハニカム構造体の横断面内で任意の単位隔
    壁の両面に内接する円の中心を連ねた線を当該隔壁の中
    心線とするとき、中心線上の任意の2点間の中心線長さ
    と該2点間の直線距離との長さ比が1以上1.10以下であ
    ることを特徴とする、請求項1又は3に記載のセラミッ
    クハニカム構造体。
  6. 【請求項6】ハニカム構造体の横断面内で任意の単位隔
    壁の両面に内接する円の中心を連ねた線を当該隔壁の中
    心線とするとき、中心線上の任意の2点間の中心線長さ
    と該2点間の直線距離との長さ比が1.10を超え、かつ、
    1.15以下である隔壁の総数が、全隔壁数の1%以下であ
    ることを特徴とする、請求項1又は3に記載のセラミッ
    クハニカム構造体。
  7. 【請求項7】任意のセルにおいて、当該セルを構成する
    各単位隔壁の両側の交点内で少なくとも3コーナーに内
    接する最大内接円の中心を当該セルの格子点とすると
    き、相対する格子点を結ぶ各対角線において、最大長さ
    と最小長さとの長さ比が、貫通孔が四角形セルの場合に
    1以上1.73以下、六角形セルの場合には1.15以上1.93以
    下であることを特徴とする、請求項1又は3に記載のセ
    ラミックハニカム構造体。
  8. 【請求項8】流路方向における隔壁の欠損により任意の
    横断面内で空隙を生じた隔壁の総数が、ハニカム構造体
    の横断面における全隔壁数の1%以下であることを特徴
    とする、請求項1又は3に記載のセラミックハニカム構
    造体。
  9. 【請求項9】最外周から内側に20セル入った全周領域内
    で流路方向における隔壁の欠損により任意の横断面内で
    空隙を生じた隔壁の総数が、ハニカム構造体の横断面に
    おける全隔壁数の 0.5%以下であることを特徴とする、
    請求項1又は3に記載のセラミックハニカム構造体。
  10. 【請求項10】一体押出成形されたことを特徴とする、
    請求項1又は3に記載のセラミックハニカム構造体。
  11. 【請求項11】内燃機関用排ガス浄化システムにおける
    触媒担体用であることを特徴とする、請求項1又は3に
    記載のセラミックハニカム構造体。
  12. 【請求項12】貫通孔が四角形断面であって、コージェ
    ライトよりなり、自動車用排ガス浄化システムにおける
    触媒担体用であることを特徴とする、請求項1又は3に
    記載のセラミックハニカム構造体。
  13. 【請求項13】ムライト、アルミナ、炭化珪素、窒化珪
    素、ジルコニアよりなる群から選ばれた少なくとも1種
    よりなることを特徴とする、請求項1又は3に記載のセ
    ラミックハニカム構造体。
JP5188273A 1993-07-29 1993-07-29 セラミックハニカム構造体 Expired - Lifetime JP2892258B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5188273A JP2892258B2 (ja) 1993-07-29 1993-07-29 セラミックハニカム構造体
CA002119604A CA2119604C (en) 1993-07-29 1994-03-22 Ceramic honeycomb structural body and catalyst comprising the same
US08/216,429 US5494881A (en) 1993-07-29 1994-03-23 Ceramic honeycomb structural body and catalyst comprising the same
DE69405062T DE69405062T2 (de) 1993-07-29 1994-03-23 Keramischer Körper mit Wabenstruktur und Katalysator haltende derselben
EP94302077A EP0636410B1 (en) 1993-07-29 1994-03-23 Ceramic honeycomb structural body and catalyst comprising the same
CN94103343A CN1092082C (zh) 1993-07-29 1994-03-25 一种蜂窝陶瓷构件及用它制成的催化剂
KR1019940006106A KR100297621B1 (ko) 1993-07-29 1994-03-25 세라믹하니캄구조체및세라믹하니캄구조체로된촉매

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5188273A JP2892258B2 (ja) 1993-07-29 1993-07-29 セラミックハニカム構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0739761A JPH0739761A (ja) 1995-02-10
JP2892258B2 true JP2892258B2 (ja) 1999-05-17

Family

ID=16220784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5188273A Expired - Lifetime JP2892258B2 (ja) 1993-07-29 1993-07-29 セラミックハニカム構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2892258B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0854123B1 (en) * 1996-08-07 2006-04-05 Denso Corporation Ceramic honeycomb structure and method of production thereof
JP2004315346A (ja) 2003-03-28 2004-11-11 Ngk Insulators Ltd ハニカム構造体
CN101258398B (zh) * 2005-07-29 2011-06-01 康宁股份有限公司 利用微粒流体检测蜂窝结构体中的缺陷的方法、系统和装置
JP4921747B2 (ja) 2005-09-09 2012-04-25 株式会社貝印刃物開発センター 剃刀
JP4238858B2 (ja) 2005-09-20 2009-03-18 株式会社デンソー 六角ハニカム構造体及びその製造方法
CN100439292C (zh) * 2005-12-27 2008-12-03 株式会社电装 六边形网格蜂窝结构
JP5649836B2 (ja) * 2010-03-23 2015-01-07 日本碍子株式会社 ハニカム触媒体
WO2015182726A1 (ja) * 2014-05-28 2015-12-03 ユミコア日本触媒株式会社 内燃機関排ガス浄化用触媒およびそのシステム
JP6792489B2 (ja) 2017-03-07 2020-11-25 日本碍子株式会社 ハニカム構造体
JP6622741B2 (ja) 2017-03-07 2019-12-18 日本碍子株式会社 ハニカム構造体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2736099B2 (ja) * 1989-02-06 1998-04-02 株式会社日本触媒 ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0739761A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100297621B1 (ko) 세라믹하니캄구조체및세라믹하니캄구조체로된촉매
US7056365B2 (en) Honeycomb structure, and honeycomb filter and converter system both using the same
US6656564B2 (en) Ceramic honeycomb structure
JP3544471B2 (ja) 六角セルハニカム構造体とその把持方法
JP5296411B2 (ja) 装着マット及び汚染制御装置
JP3126697B2 (ja) 高強度薄壁ハニカム構造体
JP2892258B2 (ja) セラミックハニカム構造体
EP1736220A1 (en) Honeycomb structured body
EP1138892A2 (en) Cell structure mounting container and assembly thereof
KR101114804B1 (ko) 배기 가스 처리체의 유지 시일 부재 및 배기 가스 처리 장치
JP2006263947A (ja) ハニカム構造体及びその製造方法
US6338826B2 (en) Gas duct having honeycomb structure
RU2232910C2 (ru) Двигатель внутреннего сгорания с каталитическим нейтрализатором малого объема
JP4788497B2 (ja) 六角ハニカム構造体
JP2892259B2 (ja) セラミックハニカム触媒
US7767622B2 (en) Catalytic converter with improved start-up behaviour
US7318954B2 (en) Honeycomb structure
JP2798871B2 (ja) セラミックハニカム触媒コンバータ
RU2136909C1 (ru) Элемент с сотовой структурой из послойно размещенных металлических листов, выполненных из различных полуфабрикатов
JPH08193512A (ja) 排ガス浄化装置
EP1063396A2 (en) Ceramic honeycomb structure, ceramic honeycomb catalyst carrier, and ceramic honeycomb catalytic converter using the same
US20050214178A1 (en) Catalytic converter system and method of making the same
JP3394505B2 (ja) 高強度薄壁ハニカム構造体
US20030086832A1 (en) End cones for exhaust emission control devices and methods of making
Bollig et al. Next generation catalysts are turbulent: development of support and coating

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090226

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090226

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100226

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100226

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110226

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120226

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term