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JP2884652B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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Publication number
JP2884652B2
JP2884652B2 JP834490A JP834490A JP2884652B2 JP 2884652 B2 JP2884652 B2 JP 2884652B2 JP 834490 A JP834490 A JP 834490A JP 834490 A JP834490 A JP 834490A JP 2884652 B2 JP2884652 B2 JP 2884652B2
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JP
Japan
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cylinder
lens
lens group
drive cylinder
lens frame
Prior art date
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JP834490A
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English (en)
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JPH03214113A (ja
Inventor
英典 宮本
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP834490A priority Critical patent/JP2884652B2/ja
Publication of JPH03214113A publication Critical patent/JPH03214113A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2884652B2 publication Critical patent/JP2884652B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レンズ鏡筒に関し、特に不使用時に鏡筒の
長さを短縮可能なレンズ鏡筒に関するものである。
〔従来の技術〕
従来のズームレンズのような変倍光学系を有する撮影
レンズは、その全長が長く携帯に不便であるため、カメ
ラの不使用時にカメラ本体に対して全レンズ群を一体に
移動して撮影レンズ鏡筒を沈胴させる方法や、レンズ鏡
胴内の各レンズ群の間隔を短縮してレンズ鏡胴の全長を
縮小する方法等が知られている。
第9A図はレンズ群の間隔を短縮して鏡筒の全長を縮小
する従来の変倍撮影レンズの断面図で、第9B図はその各
レンズ群を駆動するカム環の展開図である。各レンズ群
I,II,III,IVは、それぞれレンズ保持筒101〜104に保持
され、これらのレンズ保持筒にそれぞれ設けられている
摺動ピン105〜108が固定筒109の直進溝110a,110bとカム
環111のカム溝111a〜111dにそれぞれ嵌合しているの
で、カム環111の回動にともなって各レンズ群は光軸に
沿って移動する。カム環111のカム溝111a〜111dはそれ
ぞれ変倍領域(テレ端(T)からワイド端(W)まで)
と沈胴領域(ワイド端(W)を越えてリセット位置
(R)まで)から成っており、リセット位置(R)にお
いて第9A図に示すように各レンズ群の間隔が最も狭くな
りレンズ保持筒101が鎖線で示す位置から固定筒109内に
沈胴して撮影レンズ鏡筒がコンパクトになるように構成
されている。
また、全レンズ群を一体に移動させてレンズ鏡筒を沈
胴させる従来例を、第10図に示す。本従来例は変倍光学
系のワイド状態でマクロ撮影を可能にするズームレンズ
鏡筒で、沈胴でワイド状態を第10図(a)に、またマク
ロ状態を第10図(b)に示している。各レンズ群L1〜L4
を、それぞれ保持するレンズ群保持筒121〜124は、案内
筒125の内側に摺動可能に支持され、案内筒125の外周に
は第1駆動筒126が回動可能に円筒嵌合している。案内
筒125には、直進溝125a,125bが設けられており、第1駆
動筒126には、カム溝126a〜126dが設けられていて、レ
ンズ群保持筒121〜124にそれぞれ植設された摺動ピン12
7〜130が嵌合している。更に、案内筒125は、ヘリコイ
ドネジ125aによって第2駆動筒131と螺合し、また、第
2駆動筒131は、ヘリコイドネジ部131aにより固定筒132
と螺合している。更にまた案内筒125には、キー溝125c
が設けられており、このキー溝125cに固定筒132に設け
られたキー部132aが嵌合して、案内筒125の光軸回りの
回動を阻止している。
外部からの駆動力により第1駆動筒126が回動する
と、案内筒125の直進溝125a,125b及び第1駆動筒126の
カム溝126a〜126dにより、レンズ群L1〜L4が光軸方向の
移動をして、変倍動作が可能となる。また、外部からの
駆動力により第2駆動筒131が回動すると、ダブルヘリ
コイドネジ機構125a及び131aにより案内筒125は光軸に
沿って繰り出され、第1駆動筒126と一体にレンズ群L1
〜L2が左方へ移動してマクロ撮影を可能とする。また逆
に第2駆動筒131を回動して案内筒125を繰り込む様にす
れば沈胴動作が可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記前者の従来例では、カム環111の
カムの延長を行うため、カム環111自身の全長を長くす
る必要がありコンパクト化に不利である。更にカム環11
1自身は金物で製作されるため、カムを延長することは
加工コストアップにつながる。
また上記後者の従来例では、変倍動作を第1駆動筒12
6を回動して行い、沈胴動作を第2駆動筒131を回動して
行うため二操作となってしまい、特にパワーズームのレ
ンズ鏡筒の場合、アクチュエータを二系統用意する必要
があり、機構が複雑になる欠点がある。
本発明は、大きなコストアップにつながることもなく
且つズーム動作と沈胴動作を別々の駆動源でなく一つの
駆動源で行うコンパクトなレンズ鏡筒を提供することを
目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明によるレンズ鏡
筒は、レンズ群(1)を保持するレンズ枠(5)を光軸
方向へ移動させるための傾斜面(12a)を有する回転可
能な駆動筒(12)と、回転筒(15)と、前記駆動筒の第
1回転範囲において前記駆動筒の回転力を前記回転筒へ
伝達しないが、前記駆動筒の第2回転範囲において前記
駆動筒の回転力を前記回転筒へ伝達する伝達手段(14、
15a)と、前記回転筒の回転により前記駆動筒を前記光
軸方向へ移動させる手段(15b、6c、6、6b、12c)とを
設けた。
(作用) 本発明は、上記構成により、レンズの倍率を最小倍率
から最大倍率まで変える第1回転範囲において、回転筒
が回転せずに駆動筒が回転してレンズ群を移動させる。
駆動筒を変倍範囲外の第2回転範囲において回転する
と、駆動筒は、伝達手段を介して回転筒を回転する。こ
れにより、レンズ群は、最小倍率位置を越えて駆動筒と
共にリセット位置まで復帰される。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、本発明によるズームレンズ鏡
筒の実施例を説明する。
第1図乃至第3図に本発明によるズームレンズ鏡筒の
実施例の断面図を示す。第1図はレンズ鏡筒が沈胴位置
にリセットされた状態、第2図は、沈胴位置からワイド
端位置へ移動するときのワイド端位置に達する前の第1
駆動筒と第2駆動筒の係合が解除される直前の状態、第
3図は、テレ端位置に移動した状態を示している。光学
系は第4図に示す如く、第4レンズ群1〜4にて構成さ
れ、変倍の場合には第2レンズ群2が固定され、第3レ
ンズ群3は独立して移動し、第1レンズ群1と第4レン
ズ群4とは一体に移動するリンクタイプのズームレンズ
を使用している。第1図において、第1レンズ群1は、
第1レンズ群保持筒5に保持され、第2レンズ群2は、
第2レンズ群保持部6hと一体に構成された案内筒6に保
持され、第3レンズ群3は、第3レンズ枠7に保持され
ている。この第3レンズ枠7は、外周にヘリコイド雄ネ
ジ7aを有し、このヘリコイド雄ネジ7aと螺合するヘリコ
イド雌ネジ8aを有する第3レンズ枠保持筒8に保持され
ている。第4レンズ群4は、第4レンズ枠9に保持さ
れ、この第4レンズ枠9は、外周に雄ヘリコイドネジ9a
を有し、この雄ヘリコイドネジ9aと螺合する雌ヘリコイ
ドネジ10aを有する第4レンズ枠保持筒10に保持されて
いる。
レンズシャッタ兼用の絞り11は、第3レンズ枠保持筒
8に取り付けられ、第3レンズ群3の前面に配置されて
いる。
第1レンズ群保持筒5は、外周に雄ヘリコイドネジを
有し、この雄ヘリコンドネジ5aは、第1駆動筒12に設け
られた雌ヘリコイドネジ12aと螺合している。また、第
1エンズ群保持筒5には、案内筒6に設けられた係合孔
6aと係合し且つこれを貫通して光軸に沿って後方へ伸び
た腕部5bが設けられており、この腕部5bの後端部には、
第1図中で上方に突出した係合突起5cが設けられてい
る。この係合突起5cは、第4レンズ枠保持筒10に設けら
れ且つ前方へ伸びた腕部10bの前端部から下方へ突出し
た係合突起10cと係合するように構成されている。
第1駆動筒12は、外周にセグメントギヤ12bが形成さ
れており、このセグメントギヤ12bは、歯幅の広い駆動
ギヤ13と光軸方向に摺動可能に噛合している。駆動ギヤ
13は、不図示のモータから不図示のギヤ系列を介して回
転力を伝達される。第1駆動筒12の内周には、雌ヘリコ
イドネジ12aと別の雌ヘリコイドネジ12cが設けられてお
り、この雌ヘリコイドネジ12cは、案内筒6の外周に設
けられた雄ヘリコイドネジ6bと螺合している。また、第
1駆動筒12の後端寄りの外周には、偏心ピン14が設けら
れ、この偏心ピン14は、後述するように、光軸方向にそ
の位置を微調整可能で、エンズのバック調整ができるよ
うに構成され、バック調整後は固定されて、第1図に示
すように沈胴位置においては、第2駆動筒15に設けられ
た直進溝15aに嵌合している。
第2駆動筒15は、内周に雌ヘリコイドネジ15bを有
し、この雌ヘリコイドネジ15bは、案内筒6の外周に設
けられた雄ヘリコイドネジ6cと螺合している。第2駆動
筒15の後端寄りの外周には上下に2本の係合ピン16が植
設されており、この係合ピン16は、第2駆動筒15の外周
に嵌合する固定筒17に設けられた円周方向に長い円筒溝
17aに係合している。
案内筒6の後端部には、半径方向内方に伸びた腕部6d
が設けられている。この腕部6dは、固定筒17から光軸方
向へ突出して設けられたキー部17bと係合するキー溝6i
を有し、これにより案内筒6は光軸回りの回動を阻止さ
れている。従って、第1レンズ群保持筒5は、腕部5bが
案内筒6の係合孔6aと係合しているので、光軸回りの回
動が案内筒6を介して前記のキー部17bにより阻止され
ている。案内筒6には、更に光軸方向に伸びた直進案内
溝6eが形成されている。この直進案内溝6eには、第3レ
ンズ枠保持筒8に植設されたフォロワピン18が嵌合して
いる。このフォロワピン18は、更に、第1駆動筒12に設
けられたカム溝12dに嵌合している。従って、第1駆動
筒12が回動することによりフォロワピン18は直進案内溝
6eに沿ってカム溝12dの形状に従って第3レンズ枠保持
筒8を光軸に沿って移動させ、第2レンズ群2と第3レ
ンズ群3との距離を変えることができる。
第3レンズ枠保持筒8に保持れている第3レンズ枠7
は、外周にモータMに連結しているギヤ列19と噛合う、
ギヤ7bが設けられており、このギヤ部7bは、モータMの
回動が伝達され、光軸を中心として回動することにより
合焦動作が行われる。第3レンズ枠7には、光軸方向に
伸びたキー溝7cが設けてあり、このキー溝7cには、第4
レンズ枠9に突設されたキー9bが係合している。従っ
て、第3レンズ枠7は、回動すると第3レンズ枠7の雄
ヘリコイドネジ7aと第3レンズ枠保持筒8の雌ヘリコイ
ドネジ8aとの螺合によって光軸方向へ移動するともに、
第3レンズ枠7のキー溝7cと第4レンズ枠9のキー9bの
係合により第4レンズ枠9を回動し、第4レンズ枠9の
雄ヘリコイドネジ9aと第4レンズ枠保持筒10の雌ヘリコ
イドネジ10aとの螺合によって第4レンズ枠9を光軸方
向へ移動させる。ここで、雄ヘリコイドネジ7aと雄ヘリ
コイドネジ9aとは同一のリードを有するように構成され
ているので、第3レンズ群と第4レンズ群4とは間隔を
かえること無く光軸方向に一体に移動する。
第4レンズ枠保持筒10の後端部外周には、第1図中で
上方へ伸びたばね受け部10dが設けられている。また、
このばね受け部10dに対向する案内筒6の後端部にばね
受け部6fが設けられている。この一方のばね受け部10d
と他方のばね受け部6fの間に圧縮コイルばね20が配置さ
れて、第4レンズ群4と第3レンズ群3とを互いに離間
するように付勢している。
第15図は偏心ピン14及びその周辺部の平面図で、第6
図は第5図のVI−VI断面図である。第5図及び第6図に
於いて、偏心ピン14は直進溝15aと係合するピン本体30
と偏心リング31と固定ねじ32とから構成され、ピン本体
30は、第1駆動筒12に設けられた第5図中で左右に長い
溝12eに摺動可能に嵌合している。また、ピン本体30に
は小判形溝30aと固定ねじ32が貫通する長孔30bとが設け
られ、この小判形溝30aには偏心リング31が嵌合してい
る。更に、この偏心リング31とピン本体30とは、固定ね
じ32により第1駆動筒12に締め付け固定される。
偏心ピン14は上記のように構成されているので、第2
駆動筒15の直進溝15aに嵌合しているピン本体30の小判
形溝30aに挿入された偏心リング31を固定ねじ32を中心
として回動すると、偏心リング31と小判形溝30aの嵌合
により、ピン本体30は溝12eの溝側壁12fに沿って第5図
中で破線A及び2点鎖線Bにて示すように左右に移動
し、固定ねじ32を締めることによりピン本体30をその移
動位置で固定することができる。
次に、本実施例の作用を説明する。第1図は、本発明
によるズームレンズ鏡筒の沈胴状態を示しており、この
ときのズームレンズ鏡筒の斜視図を第7A図に示してい
る。第1図及び第7A図に示す沈胴状態において、駆動ギ
ヤ13がセグメントギヤ12bを介して第1駆動筒12を第7A
図中で時計方向に回転すると、第1駆動筒12の内周に設
けられた雌ヘリコイドネジ12cと回転不能の案内筒6の
外周に設けられた雄ヘリコイドネジ6bとの螺合により第
1駆動筒12が回転しながら繰り出される。このとき、第
1の移動系統として、第1レンズ群保持筒5は、腕部5b
が案内筒6の係合孔6aと係合し光軸回りの回動が阻止さ
れているので、第1駆動筒12の先端部内周に設けられた
雌ヘリコイドネジ12aと第1レンズ群保持筒5の外周の
雄ヘリコイドネジ5aとの螺合により、第1レンズ群保持
筒5は第1駆動筒12に対して第1図中で左方へ繰り出さ
れる。また、第2の移動系統として、第3レンズ枠保持
筒8に植設されたフォロワピン18が、案内筒6に設けら
れた光軸方向の直進案内溝6eを貫通し、第1駆動筒12に
設けられたカム溝12dに嵌合しているので、第3レンズ
枠保持筒8は、第1駆動筒12の回転に応じてカム溝12d
の形状に従って移動する。
更に第3の移動系統として、第1駆動筒12の雌ヘリコ
イドネジ12cが案内筒6の雄ヘリコイドネジ6bと螺合
し、且つ第1駆動筒12に植設された偏心ピン14が第2駆
動筒15に設けられている直進溝15aと係合しているの
で、ヘリコイドネジ12cと6bとの螺合により繰り出され
る第1駆動筒12の回転にともない偏心ピン14が直進溝15
aに沿って移動しながら第1駆動筒12の回転のみを第2
駆動筒15へ伝える。即ち第2駆動筒15に設けられた直進
溝15aは、第7A図に示すように互いに長さの異なる溝側
壁15aaと15abとを有し、第1駆動筒12が繰り出す方向に
回転(第7A図中で右回転)すると第1駆動筒12に植設さ
れている偏心ピン14は、一方の長さの短い溝側壁15abを
押圧し、また第1駆動筒12が繰り込む方向に回転(第7B
図中で左回転)すると偏心ピン14は、長さの長い他方の
溝側壁15aaを押圧して、第1駆動筒12の回転のみを第2
駆動筒15へ伝え、第2駆動筒15は係合ピン16が挿入され
た円周溝17aの範囲内で回転する。第2駆動筒15が回転
すると、第2駆動筒15の雌ヘリコイドネジ15bと案内筒
6の雄ヘリコイドネジ6cの螺合により、案内筒6は、固
定筒17のキー部17bによって回転を阻止さているため、
固定筒17に対して繰り出され、あるいは繰り込まれる。
以上の3系統の移動が第1駆動筒12の回転により行な
われる一方、第4レンズ枠保持筒10は、第1図に示す沈
胴状態においては、圧縮コイルばね20の付勢力により固
定筒17に当接しており、第1レンズ群保持筒5が繰り出
されて第1レンズ群保持筒5の腕部5bに設けられた係合
突起5cが第4レンズ枠保持筒10の腕部10bに設けられた
係合突起10cと係合するまでは圧縮コイルばね20が伸長
し、第4レンズ枠保持筒10は移動しない。しかし、両突
起5cと10cが互いに係合すると、第4レンズ枠保持筒10
は第1レンズ群保持筒5と一体になって移動する。
この時、第1レンズ群1は、ヘリコイドネジ6cと15b
との螺合による案内筒6の繰り出し量と、ヘリコイドネ
ジ6bと12cとの螺合による案内筒6に対する第1回転筒1
2の繰り出し量と、第1駆動筒12の回転に伴なってヘリ
コイドネジ12aと5aによる繰り出し量との3者の和に相
当する繰り出し量分だけ繰り出される。また第2レンズ
群2は、案内筒6の繰り出し量分繰り出される。第3レ
ンズ群3は、ヘリコイドネジ6cと15bとの螺合による案
内筒6の繰り出し量と、ヘリコイドネジ6bと12cとの螺
合による案内筒6に対する第1回転筒12の繰り出し量
と、第1駆動筒12の回転に伴なうカム12dのリフト量と
の和に相当する繰り出し量分だけ繰り出される。更に第
4レンズ群4は、第4レンズ枠保持筒10の突起10cと第
1レンズ群保持筒5の突起5cが係合するまでは不動であ
り、係合後は第1レンズ群保持筒5と一体となって移動
する。
この場合、各レンズ群の移動量は、下記のヘリコイド
ネジ及びカムによる繰り出し量によって決まる。
第1レンズ群:ネジ12a,5a+ネジ12c,6b+ネジ6c,15b 第2レンズ群:ネジ6c,15b 第3レンズ群:カム12d+ネジ12c,6c+ネジ6c,15b 第4レンズ群:途中から第1レンズ群と同じ。
第2図は、第1駆動筒12が更に回転し、レンズ群が沈
胴位置からワイド端位置へ移動し、ワイド端位置に達す
る前の状態、即ち第1駆動筒12の偏心ピン14が第2駆動
筒15の直進溝15aの端面15acから離れ、その係合が解除
される直前の状態を示している。第2図においては、偏
心ピン14と直進溝15aは、まだ係合状態にあり、第4レ
ンズ枠保持筒10の突起10cと第1レンズ群保持筒5の突
起5cは、既に係合しており、第4レンズ群4と第1レン
ズ群1とは一体となって移動している。第1駆動筒12が
更に僅かに回転すると、偏心ピン14は直進溝15aの端面1
5acから離れて第2駆動筒の直進溝15aとの係合が解除さ
れ、第1駆動筒12は第7B図に示すワイド端位置に達す
る。
その後は、第7B図及び第7C図に示すように第1駆動筒
12がワイド端位置とテレ端位置との間にあるときは、偏
心ピン14は端面15abから離れているので第1駆動筒12か
ら第2駆動筒15への回動の伝達は絶たれる。従って以降
は、第1駆動筒12の回転により変倍のためのレンズ繰り
出し動作のみが行なわれる。
この変倍動作においては、第1駆動筒12の回転に伴な
い、第1レンズ群1は、ヘリコイドネジ6b,12cによる案
内筒6に対する第1駆動筒12の繰り出し量と、ヘリコイ
ドネジ12aと5aによる第1レンズ群保持筒5の繰り出し
量との和に相当する繰り出し量だけ繰り出される。第2
レンズ群2は、この変倍動作中不動である。第3レンズ
群3は、ヘリコイドネジ6b,12cによる案内筒6に対する
第1駆動筒12の繰り出し量と、第1駆動筒12の回転に伴
なうカム12dのリフト量との和に相当する分だけ繰り出
される。第4レンズ群4は、係合突起5cと10cとの結合
により第1レンズ群1と一体となって繰り出される。
この場合、各レンズ群の移動量は、下記のヘリコイド
ネジ及びカムによる繰り出し量によって決まる。
第1レンズ群:ネジ12a,5a+ネジ12c,6b 第2レンズ群:不動 第3レンズ群:カム12d+ネジ12c,6c 第4レンズ群:第1レンズ群と同じ。
第4図に、この変倍移動領域における各レンズ群の動
きを示している。第2レンズ群2は、不動であり、第1
レンズ群1と第4レンズ群4は一体となってワイド端位
置(W)からテレ端位置(T)まで繰り出され、この移
動に応じて第3レンズ群3も繰り出される。
第3図は、このズームレンズ光学系がテレ端位置
(T)にあるときの断面図であり、第7C図は、その斜視
図を示している。
第1駆動筒12が第3図及び第7C図に示すテレ端位置か
ら繰り込まれる方向(反時計方向)へ回動され、第7B図
に示すワイド端位置を越えて更に回動されると、偏心ピ
ン14は、第2駆動筒15の直進溝15aの他方の溝側壁15aa
に当接して第2駆動筒15を第7B図中で反時計方向に回転
させ、ヘリコイドネジ6c、15bによる第1駆動筒12の沈
胴動作を行なう。
さて、本構成においては、変倍の際の各レンズ群の間
隔は不動の第2レンズ群2の位置を基準として変化する
ように第1駆動筒12の回転角で決まり、ワイド端状態で
のレンズ群とフィルム面との距離即ちレンズバックは、
第2駆動筒15の回転角で決まる。従って、第2駆動筒15
の回転角を変化させることによりバック調整が可能とな
る。本実施例においては、偏心ピン14の位置調整により
この第2の駆動筒15の回転角を調整できるように構成さ
れている。この偏心ピン14の位置調整により、第7B図に
示すワイド端状態になる前の第1駆動筒12の回転が第2
駆動筒15に伝わらなくなる位置における固定筒17に対す
る案内筒6の光軸方向の位置即ち変倍の際不動となる第
2レンズ群2の位置を前後させることが出来る。このこ
とは、レンズのバック調整が出来ることを意味してい
る。
以下、偏心ピン14と第2駆動筒15の直進溝15aとの作
用について第5図及び第8図を参照して説明する。第8
図は、偏心ピン14の位置の変化による第2駆動筒15の回
転角φの変化と、案内筒6の繰り出し量S′の変化及び
ワイド端位置における第1駆動筒12の繰り出し量Sの変
化を示している。
偏心ピン14の位置により第2駆動筒15の回転角φの変
化と案内筒6の繰り出し量S′の変化及び沈胴位置から
ワイド端位置までの第1駆動通12の繰り出し量Sの変化
を以下に説明する。ここで、各レンズ群の間隔は、第1
駆動筒12の回転角で決まり、沈胴位置Rからワイド端位
置Wまでの第1駆動筒12の回転角をθとする。
第5図に示すように、第2駆動筒15の直進溝15aに嵌
合しているピン本体30を含む偏心ピン14が、第8図にお
いて実線で示す位置p2にあるときに、第1駆動筒12が繰
り出す方向(第7A図中で時計方向)へ回転すると偏心ピ
ン14は、直進溝15aの溝側壁15abを押圧して第2駆動筒1
5を図の下方へ回転し、同時に後述のリードL1に従って
繰り出され、偏心ピン14はp2点からq2の位置まで移動
し、偏心ピン14と溝側壁15abとの係合が外れて溝端面15
acから離れる。このときの第2駆動筒15の回転角はφ2
であり、ヘリコイドネジ15bのリードL3による案内筒6
の沈胴位置から繰り出し量はS′2である。ここで、リ
ードL1は、第1駆動筒12の雌ヘリコイドネジ12cと案内
筒6の雄ヘリコイドネジ6bのリードL2と第2駆動筒15の
雌ヘリコイドネジ部15bと案内筒6の雄ヘリコイドネジ6
cのリードL3との合成リード(L2+L3)である。第1駆
動筒12を更に回転すると偏心ピン14は、リードL2に従っ
て移動し、第1駆動筒12が角度θ回転すると、第1駆動
筒12と共にワイド端位置Wに達する。このとき、沈胴位
置からの第1駆動筒12の繰り出し量はS2である。
次に、第5図に示す第2駆動筒15の直進溝15aに嵌合
している偏心ピン14の偏心リング31を回転してピン本体
30を、第5図に破線Aで示す位置に調節し、第1駆動筒
12を繰り出す方向へ回転すると、偏心ピン14は、直進溝
15aの溝側壁15abを押圧して第2駆動筒15を図の下方へ
回転し、同時にリードL1に従って繰り出されて偏心ピン
14はp3点からq3まで移動し、この位置で、偏心ピン14と
溝側壁15abとの係合が外れ溝端面15acから離れる。この
とき第2駆動筒15の回転角はφ3であり、案内筒6の沈
胴位置からの繰り出し量はS′3である。従って、第2
駆動筒15は偏心ピン14が実線の位置にあるときより回転
足らずの状態で止まるため、案内筒6の繰り出し量S′
3はS′2より短くなる。第1駆動筒12が更に回転して、
偏心ピン14が、リードL2に従って移動し、第1駆動筒12
と共に角度θ回転すると、ワイド端位置Wに達する。こ
のとき第1駆動筒12の沈胴位置からワイド端位置までの
繰り出し量はS3であり、S2よりも短くなる。従って、ワ
イド端位置におけるフィルム面に対するレンズ位置即ち
レンズバックが短い状態となる。
次に、第2駆動筒15の直進溝15aに嵌合している偏心
ピン14の偏心リング31を回転してピン本体30を光軸方向
に変位させて第5図に二点鎖線Bで示す位置に調節し、
第1駆動筒12を繰り出す方向へ回転すると、偏心ピン14
は、直進溝15aの溝側壁15abを押圧して第2駆動筒15を
図の下方へ回転し同時にリードL1に従って偏心ピン14
は、第8図中でp1点からq1点まで移動し、この位置で、
偏心ピン14と溝側壁15abとの係合が外れる。このとき第
2駆動筒15の回転角はφ1であり、案内筒6の繰り出し
量はS′1であって、S′2より大きい第1駆動筒12を更
に回転すると偏心ピン14は、リードL2に従って移動し、
第1駆動筒12が角度θ回転すると、第1駆動筒12と共に
ワイド端位置のr1点に達する。このとき第1駆動筒12の
沈胴位置からの繰り出し量はS1であり、S2よりも長くな
る。従って、第2駆動筒15は偏心ピン14が実線の位置に
あるときより回転オーバーの状態で止まるため、ワイド
端位置におけるフィルム面に対するレンズ位置即ちレン
ズバックが長い状態となる。
ここで、S1−S3=S′1−S′3である。
このように第2駆動筒15の直進溝15aに嵌合する偏心
ピン14を第8図上で左右へずらすことによりバック調整
が可能となる。
なお、上記の実施例においては、4群構成の変倍光学
系を用いたが、変倍の際に全レンズ群が移動する2群構
成の変倍光学系でもよく、或はそれ以上のレンズ群構成
の変倍光学系でも差し支え無い。
以上、本発明によるズームレンズ鏡筒の実施例を図面
を参照して説明してきたが、本発明は、上記実施例に限
定して解釈されるべきではなく、その趣旨を損ねない範
囲において適宜変更改良が可能であることは、もちろん
である。
〔発明の効果〕
以上の様に本発明によれば、駆動源1つにて、変倍動
作と沈胴動作とを行なうことが出来る。また、バック出
し調整も簡単に出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は外筒部分を除いて沈胴位置に繰り込まれた状態
を示す本発明による変倍レンズ鏡筒の断面図、第2図は
第1図の変倍レンズ鏡筒が繰り出されてワイド端位置に
達する前に第1駆動筒と第2駆動筒との結合が解除され
る直前の状態を示す断面図、第3図は第2図に示す変倍
レンズ鏡筒がワイド端位置を越えてテレ端位置に達した
状態を示す断面図、第4図は第1図の実施例中の変倍光
学系の概略構成と各レンズ群の沈胴位置からテレ端位置
までの概略的移動軌跡を示す光学系配置図、第5図は第
1図中の偏心ピンと直線溝との係合部の平面図、第6図
は第5図のVI−VI断面図、第7A図〜第7C図はそれぞれ第
1図に示す本発明による実施例の沈胴位置、ワイド端位
置、テレ端位置における斜視図、第8図は偏心ピンの取
り付け位置の変化による第2駆動筒の回転角φの変化、
案内筒の繰り出し量S′の変化及びワイド端位置におけ
る第1駆動筒の繰り出し量Sの変化を示す説明図、第9A
図は各レンズ群間隔を短縮してレンズ鏡筒の全長を短縮
する従来の変倍レンズ鏡筒の断面図、第9B図は第9A図中
のカム環の展開図、第10図はレンズ鏡筒を沈胴させる従
来の変倍レンズ鏡筒の断面図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1〜4……レンズ群 6……案内筒(移動筒) 6b,6c……ヘリコイドネジ 12……第1駆動筒(駆動筒) 14……偏心ピン(係合ピン) 15a……直進溝(溝) 15……第2駆動筒(回転筒) 17……固定筒(固定鏡筒)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズ群(1)を保持するレンズ枠(5)
    を光軸方向へ移動させるための傾斜面(12a)を有する
    回転可能な駆動筒(12)と、 回転筒(15)と、 前記駆動筒の第1回転範囲において前記駆動筒の回転力
    を前記回転筒へ伝達しないが、前記駆動筒の第2回転範
    囲において前記駆動筒の回転力を前記回転筒へ伝達する
    伝達手段(14、15a)と、 前記回転筒の回転により前記駆動筒を前記光軸方向へ移
    動させる手段(15b、6c、6、6b、12c)と、 を有することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】前記伝達手段は、前記光軸方向に垂直な回
    転軸を有する偏心ピン(14)を有することを特徴とする
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】第1レンズ群(3)と、 第2レンズ群(4)と、 前記第1及び第2レンズ群は、合焦動作を行うために移
    動されるレンズ群であり、 前記第1及び第2レンズ群の光軸方向の前方には少なく
    とも一つのレンズ群が配置されており、 前記第1レンズ群を保持し回転可能な第1レンズ枠
    (7)と、 前記第1レンズ枠の回転により前記第1レンズ枠を光軸
    方向へ移動させるために前記第1レンズ枠に設けられた
    傾斜面(7a)と、 前記第2レンズ群を保持し回転可能な第2レンズ枠
    (9)と、 前記第2レンズ枠の回転により前記第2レンズ枠を光軸
    方向へ移動させるために前記第2レンズ枠に設けられた
    傾斜面(9a)と、 前記第1レンズ枠の回転力を前記第2レンズ枠に伝達す
    ると共に前記第1レンズ枠と前記第2レンズ枠との間の
    光軸方向の相対移動を許容するための手段(7c、9b)
    と、 を有し、少なくとも変倍動作のときには、前記第1レン
    ズ群と前記第2レンズ群との間の間隔が変化するが、少
    なくとも合焦動作のときには、前記第1レンズ群と前記
    第2レンズ群とが共に回転されて、それらの間の間隔を
    変えることなく光軸方向へ移動されることを特徴とする
    レンズ鏡筒。
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