JP2884378B2 - 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents
積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法Info
- Publication number
- JP2884378B2 JP2884378B2 JP3235744A JP23574491A JP2884378B2 JP 2884378 B2 JP2884378 B2 JP 2884378B2 JP 3235744 A JP3235744 A JP 3235744A JP 23574491 A JP23574491 A JP 23574491A JP 2884378 B2 JP2884378 B2 JP 2884378B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piezoelectric ceramic
- piezoelectric actuator
- laminated
- electrode
- strip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、逆圧電効果を利用し、
電気的入力エネルギーを変位や力などの機械エネルギー
に変換する積層型圧電アクチュエータおよびその製造方
法に関する。
電気的入力エネルギーを変位や力などの機械エネルギー
に変換する積層型圧電アクチュエータおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の積層型圧電アクチュエー
タの構造概略図である。図5において、従来の圧電アク
チュエータは、圧電特性を有するセラミックス部21
と、銀パラジウムからなる内部電極層22を交互に積層
した部分と、上下両端部の圧電特性を有しないセラミッ
クス部26a,26bとからなっている。圧電的に活性
なセラミックス部の間に形成された内部電極層22は、
一層おきに正電極と負電極とからなる対向電極を構成し
て交互に積層されており、正電極と負電極の電極端対向
する側面に露出し、正電極と負電極の電極端の一方は、
それぞれ異なる側面でそれぞれガラスから成る電気絶縁
部23によって電気絶縁処理されている。前記側面に露
出している正、負それぞれの内部電極は一層おきにガラ
スフリットを含む銀薄膜からなる外部電極24a,24
bに接続され、さらに前記外部電極に外部リード線25
a,25bを接続している。このような構成において外
部リード線25a,25bに所望の電圧を印加すると、
積層された複数枚の圧電的に活性なセラミックス部21
それぞれにこの印加電圧が印加され、それぞれの圧電セ
ラミックスには逆圧電効果により厚さ方向の伸縮歪が発
生し、これらが全て加算されて、圧電アクチュエータの
積層方向に伸縮変位を得ることが出来る。この積層型圧
電アクチュエータの側面は、前記ガラス絶縁された部分
を除き、外部電極形成面を含め、対向内部電極22の端
部が露出した構造となっており、前記積層型圧電アクチ
ュエータの電気的絶縁を確保するために、積層型圧電ア
クチュエータの側面には、図6に示すように厚さが約
0.5mmの樹脂コーティング31が施されている。
タの構造概略図である。図5において、従来の圧電アク
チュエータは、圧電特性を有するセラミックス部21
と、銀パラジウムからなる内部電極層22を交互に積層
した部分と、上下両端部の圧電特性を有しないセラミッ
クス部26a,26bとからなっている。圧電的に活性
なセラミックス部の間に形成された内部電極層22は、
一層おきに正電極と負電極とからなる対向電極を構成し
て交互に積層されており、正電極と負電極の電極端対向
する側面に露出し、正電極と負電極の電極端の一方は、
それぞれ異なる側面でそれぞれガラスから成る電気絶縁
部23によって電気絶縁処理されている。前記側面に露
出している正、負それぞれの内部電極は一層おきにガラ
スフリットを含む銀薄膜からなる外部電極24a,24
bに接続され、さらに前記外部電極に外部リード線25
a,25bを接続している。このような構成において外
部リード線25a,25bに所望の電圧を印加すると、
積層された複数枚の圧電的に活性なセラミックス部21
それぞれにこの印加電圧が印加され、それぞれの圧電セ
ラミックスには逆圧電効果により厚さ方向の伸縮歪が発
生し、これらが全て加算されて、圧電アクチュエータの
積層方向に伸縮変位を得ることが出来る。この積層型圧
電アクチュエータの側面は、前記ガラス絶縁された部分
を除き、外部電極形成面を含め、対向内部電極22の端
部が露出した構造となっており、前記積層型圧電アクチ
ュエータの電気的絶縁を確保するために、積層型圧電ア
クチュエータの側面には、図6に示すように厚さが約
0.5mmの樹脂コーティング31が施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図5および図6に示し
た従来の積層型圧電アクチュエータにおいては、一層当
りの圧電セラミックス層の厚さを0.1mm程度に薄くす
ることが可能であるため、低い駆動電圧で大きな変位を
得ることができるという特長を有している反面、変位方
向の長さを大きくするために積層枚数を多くすると焼結
時に表面部と内部の特性変化を生ずることから、トータ
ル積層厚さが約20mmをこすと、割れが発生するので、
それ以上の長さの積層型アクチュエータが必要な場合
は、これらを接着する必要があり、また、前述したよう
に隣合う電極層を異なる極性の電極とするために、対向
する側面に露出した電極を一層おきにガラス層により覆
って絶縁し、その後に外部電極24を形成しており、製
造工程が複雑で作業時間が長くかかるという問題があ
る。さらに、従来の積層型圧電アクチュエータにおいて
は、電気的絶縁性を確保するために形成している樹脂コ
ーティング層については、あまり厚くコーティングする
と積層型圧電アクチュエータの伸縮変位を抑えるように
作用するため、前述したように0.5mm程度の厚さに限
定されており、絶縁特性が不十分であるという問題があ
る。また、一般の有機系材料からなる樹脂では水の分子
を完全に遮断することはほとんど不可能であり、従来の
積層型圧電アクチュエータにおいては、露出する電極面
積が広いことなどのため、湿度の高い状態で高い絶縁性
を確保するのが難しいという問題がある。本発明の課題
は、製造が容易であって接着剤を用いないで変位方向の
長さを長くすることができ、ガラス層による絶縁を不要
にし、かつ、伸縮変位の抑制の度合が少ない積層型圧電
アクチュエータおよびその製造方法を提供することにあ
る。
た従来の積層型圧電アクチュエータにおいては、一層当
りの圧電セラミックス層の厚さを0.1mm程度に薄くす
ることが可能であるため、低い駆動電圧で大きな変位を
得ることができるという特長を有している反面、変位方
向の長さを大きくするために積層枚数を多くすると焼結
時に表面部と内部の特性変化を生ずることから、トータ
ル積層厚さが約20mmをこすと、割れが発生するので、
それ以上の長さの積層型アクチュエータが必要な場合
は、これらを接着する必要があり、また、前述したよう
に隣合う電極層を異なる極性の電極とするために、対向
する側面に露出した電極を一層おきにガラス層により覆
って絶縁し、その後に外部電極24を形成しており、製
造工程が複雑で作業時間が長くかかるという問題があ
る。さらに、従来の積層型圧電アクチュエータにおいて
は、電気的絶縁性を確保するために形成している樹脂コ
ーティング層については、あまり厚くコーティングする
と積層型圧電アクチュエータの伸縮変位を抑えるように
作用するため、前述したように0.5mm程度の厚さに限
定されており、絶縁特性が不十分であるという問題があ
る。また、一般の有機系材料からなる樹脂では水の分子
を完全に遮断することはほとんど不可能であり、従来の
積層型圧電アクチュエータにおいては、露出する電極面
積が広いことなどのため、湿度の高い状態で高い絶縁性
を確保するのが難しいという問題がある。本発明の課題
は、製造が容易であって接着剤を用いないで変位方向の
長さを長くすることができ、ガラス層による絶縁を不要
にし、かつ、伸縮変位の抑制の度合が少ない積層型圧電
アクチュエータおよびその製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、圧電セ
ラミックスシートと電極層とが交互に積層されてなり、
主たる変位方向でもある長手方向を有する積層型圧電ア
クチュエータにおいて、前記各電極層は、前記主たる変
位方向に平行な複数の帯状電極を備え、前記複数の帯状
電極は、相互に隣り合う帯状電極のそれぞれ異なる側の
端部にて接続され、かつ、それぞれの外部共通電極に接
続されてなることを特徴とする積層型圧電アクチュエー
タが得られる。
ラミックスシートと電極層とが交互に積層されてなり、
主たる変位方向でもある長手方向を有する積層型圧電ア
クチュエータにおいて、前記各電極層は、前記主たる変
位方向に平行な複数の帯状電極を備え、前記複数の帯状
電極は、相互に隣り合う帯状電極のそれぞれ異なる側の
端部にて接続され、かつ、それぞれの外部共通電極に接
続されてなることを特徴とする積層型圧電アクチュエー
タが得られる。
【0005】本発明によればまた、圧電セラミックスシ
ートと電極層とが交互に積層されてなり、主たる変位方
向でもある長手方向を有する積層型圧電アクチュエータ
の製造方法において、前記長手方向を有する圧電セラミ
ックスグリーンシートに金属ペーストを塗布することに
より前記主たる変位方向に平行な複数の帯状電極を相互
に隣り合う帯状電極のそれぞれ異なる側の端部が前記圧
電セラミックスグリーンシートの端面または端面近傍ま
で位置するように形成して前記電極層を作り、次にこれ
らの圧電セラミックスグリーンシートと電極層とを交互
に積層して積層体を作った後に、この積層体を焼結する
ことを特徴とする積層型圧電アクチュエータの製造方法
が得られる。
ートと電極層とが交互に積層されてなり、主たる変位方
向でもある長手方向を有する積層型圧電アクチュエータ
の製造方法において、前記長手方向を有する圧電セラミ
ックスグリーンシートに金属ペーストを塗布することに
より前記主たる変位方向に平行な複数の帯状電極を相互
に隣り合う帯状電極のそれぞれ異なる側の端部が前記圧
電セラミックスグリーンシートの端面または端面近傍ま
で位置するように形成して前記電極層を作り、次にこれ
らの圧電セラミックスグリーンシートと電極層とを交互
に積層して積層体を作った後に、この積層体を焼結する
ことを特徴とする積層型圧電アクチュエータの製造方法
が得られる。
【0006】本発明によればさらに、圧電セラミックス
シートと電極層とが交互に積層されてなり、主たる変位
方向でもある長手方向を有する積層型圧電アクチュエー
タの製造方法において、前記長手方向を有する圧電セラ
ミックスグリーンシートに金属ペーストを塗布すること
により前記主たる変位方向に平行な複数の帯状電極を相
互に隣り合う帯状電極のそれぞれ異なる側の端部が前記
圧電セラミックスグリーンシートの端面または端面近傍
まで位置するように形成して前記電極層を作り、次にこ
れらの圧電セラミックスグリーンシートと電極層とを交
互に積層して積層体を作り、次にこの積層体の両端面部
に前記帯状電極と接続するように金属ペーストを塗布す
ることにより外部共通電極を作った後に、前記積層体お
よび外部共通電極を焼結することを特徴とする積層型圧
電アクチュエータの製造方法が得られる。
シートと電極層とが交互に積層されてなり、主たる変位
方向でもある長手方向を有する積層型圧電アクチュエー
タの製造方法において、前記長手方向を有する圧電セラ
ミックスグリーンシートに金属ペーストを塗布すること
により前記主たる変位方向に平行な複数の帯状電極を相
互に隣り合う帯状電極のそれぞれ異なる側の端部が前記
圧電セラミックスグリーンシートの端面または端面近傍
まで位置するように形成して前記電極層を作り、次にこ
れらの圧電セラミックスグリーンシートと電極層とを交
互に積層して積層体を作り、次にこの積層体の両端面部
に前記帯状電極と接続するように金属ペーストを塗布す
ることにより外部共通電極を作った後に、前記積層体お
よび外部共通電極を焼結することを特徴とする積層型圧
電アクチュエータの製造方法が得られる。
【0007】
【実施例】図1および図2は本発明の積層型圧電アクチ
ュエータの動作原理の説明図である。図1において、四
角板状の圧電セラミックスシート1の一方の面には、電
極層が形成されている。この電極層は、圧電セラミック
スシート1の長さ方向と平行な方向に複数個の帯状電極
12,13が形成され、それぞれ隣合う帯状電極12,
13がそれぞれ異なる側の端部が圧電セラミックスシー
ト1の端面付近まで位置するように形成されている。前
記帯状電極12,13は、共通電極2,3に接続されて
いる。
ュエータの動作原理の説明図である。図1において、四
角板状の圧電セラミックスシート1の一方の面には、電
極層が形成されている。この電極層は、圧電セラミック
スシート1の長さ方向と平行な方向に複数個の帯状電極
12,13が形成され、それぞれ隣合う帯状電極12,
13がそれぞれ異なる側の端部が圧電セラミックスシー
ト1の端面付近まで位置するように形成されている。前
記帯状電極12,13は、共通電極2,3に接続されて
いる。
【0008】図2は図1におけるA−A線に沿う断面図
である。破線は共通電極2をプラス極、共通電極3をマ
イナス極として分極処理を施した場合の分極の向きを示
している。図2はそれぞれの共通電極2,3に分極時と
同じ極性の電圧を印加した場合の電界の向きおよびその
時発生する歪の状態を示している。この場合は、分極の
向きと印加電界の向きが等しいため、分極の向きに沿っ
て伸び歪が発生し、図2の場合とは逆に分極時と逆極性
の電圧を印加した場合は、分極の向きと印加電界の向き
が逆であるため、分極の向きに沿って縮み歪が発生す
る。帯状電極のピッチが圧電セラミックスシート1の厚
さに比べて十分大きく、帯状電極の幅がピッチに比べて
小さい場合は、圧電セラミックスシート1は圧電横効果
による伸縮変位、即ち長さ方向の伸縮変位が大きくな
り、したがって、長さ方向の変位を利用する圧電アクチ
ュエータとすることができる。以上は本発明の積層型圧
電アクチュエータの動作原理を一枚の圧電セラミックス
シート1により説明したが、本発明ではこのような圧電
セラミックスシート1および電極層が複数枚交互に積層
されて構成され、それぞれが同じように動作すると考え
れば良い。前記圧電セラミックスシート1および電極層
を複数枚積層した場合、印加電圧が同じ場合の変位量は
1枚の場合と同じであるが、発生力はほぼ積層数に比例
する。
である。破線は共通電極2をプラス極、共通電極3をマ
イナス極として分極処理を施した場合の分極の向きを示
している。図2はそれぞれの共通電極2,3に分極時と
同じ極性の電圧を印加した場合の電界の向きおよびその
時発生する歪の状態を示している。この場合は、分極の
向きと印加電界の向きが等しいため、分極の向きに沿っ
て伸び歪が発生し、図2の場合とは逆に分極時と逆極性
の電圧を印加した場合は、分極の向きと印加電界の向き
が逆であるため、分極の向きに沿って縮み歪が発生す
る。帯状電極のピッチが圧電セラミックスシート1の厚
さに比べて十分大きく、帯状電極の幅がピッチに比べて
小さい場合は、圧電セラミックスシート1は圧電横効果
による伸縮変位、即ち長さ方向の伸縮変位が大きくな
り、したがって、長さ方向の変位を利用する圧電アクチ
ュエータとすることができる。以上は本発明の積層型圧
電アクチュエータの動作原理を一枚の圧電セラミックス
シート1により説明したが、本発明ではこのような圧電
セラミックスシート1および電極層が複数枚交互に積層
されて構成され、それぞれが同じように動作すると考え
れば良い。前記圧電セラミックスシート1および電極層
を複数枚積層した場合、印加電圧が同じ場合の変位量は
1枚の場合と同じであるが、発生力はほぼ積層数に比例
する。
【0009】図3および図4は本発明の積層型圧電アク
チュエータの実施例の構造の概略図であり、図3は電極
層を有する圧電セラミックスシート1の一枚分の構造を
示し、さらに、図4は図3に示した電極層を有する圧電
セラミックスシート1を複数枚重ねて構成した本発明の
積層型圧電アクチュエータを示している。
チュエータの実施例の構造の概略図であり、図3は電極
層を有する圧電セラミックスシート1の一枚分の構造を
示し、さらに、図4は図3に示した電極層を有する圧電
セラミックスシート1を複数枚重ねて構成した本発明の
積層型圧電アクチュエータを示している。
【0010】図3に示したような電極層を圧電セラミッ
クスシート1に形成する方法としては、焼結後の圧電セ
ラミックスシート1にスクリーン印刷により金属ペース
トを印刷した後に焼き付ける方法や、メッキや蒸着等に
より圧電セラミックスシート1の表面の全面に電極を形
成した後に、フォトエッチングによりパターンを形成す
る方法がある。図4に示したように圧電セラミックスシ
ート1および電極層を積層する方法として、接着剤を用
いて接着して積層する方法もあるが、本発明では、焼結
前の圧電セラミックスグリーンシートの一方の面に、金
属ペースト(例えば銀パラジウムペースト)を印刷して
前記電極層を形成し、この圧電セラミックスグリーンシ
ートと電極層とを交互に積層して積層体を作った後に、
この積層体を焼結する。この焼結後の積層体の両端面部
に前記帯状電極12,13と接続するように金属ペース
トを塗布することにより外部共通電極を作った後に、再
び前記積層体および外部共通電極を焼結する。
クスシート1に形成する方法としては、焼結後の圧電セ
ラミックスシート1にスクリーン印刷により金属ペース
トを印刷した後に焼き付ける方法や、メッキや蒸着等に
より圧電セラミックスシート1の表面の全面に電極を形
成した後に、フォトエッチングによりパターンを形成す
る方法がある。図4に示したように圧電セラミックスシ
ート1および電極層を積層する方法として、接着剤を用
いて接着して積層する方法もあるが、本発明では、焼結
前の圧電セラミックスグリーンシートの一方の面に、金
属ペースト(例えば銀パラジウムペースト)を印刷して
前記電極層を形成し、この圧電セラミックスグリーンシ
ートと電極層とを交互に積層して積層体を作った後に、
この積層体を焼結する。この焼結後の積層体の両端面部
に前記帯状電極12,13と接続するように金属ペース
トを塗布することにより外部共通電極を作った後に、再
び前記積層体および外部共通電極を焼結する。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、製造が容易であって、
変位方向が積層方向と直角な面内の方向の積層型圧電ア
クチュエータが得られるため、積層厚さが20mm程度に
制限されても、接着剤を使用しないでも変位方向の長さ
を長くすることが可能である。また、本発明によれば、
電極層が露出する側面で、露出する電極層の極性を同一
極性としているため、先ず、従来の積層型圧電アクチュ
エータで行っていたガラス層による絶縁が不要になり、
次に、同一側面内での絶縁不良の可能性がなく、樹脂コ
ーティングの厚さを薄くして伸縮変位の抑制の少ない積
層型圧電アクチュエータを得ることができる。さらに、
本発明によれば、圧電セラミックスの焼結と電極の形成
を同時に行うことが可能で、接着剤を使用しないで、一
体焼結された変位方向の長さが長い積層型圧電アクチュ
エータを得ることが可能である。
変位方向が積層方向と直角な面内の方向の積層型圧電ア
クチュエータが得られるため、積層厚さが20mm程度に
制限されても、接着剤を使用しないでも変位方向の長さ
を長くすることが可能である。また、本発明によれば、
電極層が露出する側面で、露出する電極層の極性を同一
極性としているため、先ず、従来の積層型圧電アクチュ
エータで行っていたガラス層による絶縁が不要になり、
次に、同一側面内での絶縁不良の可能性がなく、樹脂コ
ーティングの厚さを薄くして伸縮変位の抑制の少ない積
層型圧電アクチュエータを得ることができる。さらに、
本発明によれば、圧電セラミックスの焼結と電極の形成
を同時に行うことが可能で、接着剤を使用しないで、一
体焼結された変位方向の長さが長い積層型圧電アクチュ
エータを得ることが可能である。
【図1】本発明の1実施例の要部を示す斜視図である。
【図2】図1の実施例の要部をA−A線で切断して示す
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の他の実施例の要部を示す斜視図であ
る。
る。
【図4】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】従来の積層型圧電アクチュエータの要部を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図6】従来の積層型圧電アクチュエータを示す斜視図
である。
である。
1 圧電セラミックスシート 12,13 帯状電極 2,3 共通電極 4a,4b 外部共通電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 41/09 H01L 41/083
Claims (3)
- 【請求項1】 圧電セラミックスシートと電極層とが交
互に積層されてなり、主たる変位方向でもある長手方向
を有する積層型圧電アクチュエータにおいて、前記各電
極層は、前記主たる変位方向に平行な複数の帯状電極を
備え、前記複数の帯状電極は、相互に隣り合う帯状電極
のそれぞれ異なる側の端部にて接続され、かつ、それぞ
れの外部共通電極に接続されてなることを特徴とする積
層型圧電アクチュエータ。 - 【請求項2】 圧電セラミックスシートと電極層とが交
互に積層されてなり、主たる変位方向でもある長手方向
を有する積層型圧電アクチュエータの製造方法におい
て、前記長手方向を有する圧電セラミックスグリーンシ
ートに金属ペーストを塗布することにより前記主たる変
位方向に平行な複数の帯状電極を相互に隣り合う帯状電
極のそれぞれ異なる側の端部が前記圧電セラミックスグ
リーンシートの端面または端面近傍まで位置するように
形成して前記電極層を作り、次にこれらの圧電セラミッ
クスグリーンシートと電極層とを交互に積層して積層体
を作った後に、この積層体を焼結することを特徴とする
積層型圧電アクチュエータの製造方法。 - 【請求項3】圧電セラミックスシートと電極層とが交互
に積層されてなり、主たる変位方向でもある長手方向を
有する積層型圧電アクチュエータの製造方法において、
前記長手方向を有する圧電セラミックスグリーンシート
に金属ペーストを塗布することにより前記主たる変位方
向に平行な複数の帯状電極を相互に隣り合う帯状電極の
それぞれ異なる側の端部が前記圧電セラミックスグリー
ンシートの端面または端面近傍まで位置するように形成
して前記電極層を作り、次にこれらの圧電セラミックス
グリーンシートと電極層とを交互に積層して積層体を作
り、次にこの積層体の両端面部に前記帯状電極と接続す
るように金属ペーストを塗布することにより外部共通電
極を作った後に、前記積層体および外部共通電極を焼結
することを特徴とする積層型圧電アクチュエータの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3235744A JP2884378B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3235744A JP2884378B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555658A JPH0555658A (ja) | 1993-03-05 |
JP2884378B2 true JP2884378B2 (ja) | 1999-04-19 |
Family
ID=16990583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3235744A Expired - Fee Related JP2884378B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2884378B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100661342B1 (ko) * | 2005-08-04 | 2006-12-27 | 전자부품연구원 | 압전소자 |
JP2008117837A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Nec Tokin Corp | 積層型圧電セラミック素子およびその製造方法 |
WO2011089803A1 (ja) * | 2010-01-20 | 2011-07-28 | 株式会社村田製作所 | 圧電発電素子、圧電発電装置及び圧電発電素子の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0394487A (ja) * | 1989-09-06 | 1991-04-19 | Murata Mfg Co Ltd | 圧電アクチュエータ |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP3235744A patent/JP2884378B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0555658A (ja) | 1993-03-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2567046B2 (ja) | 積層型変位素子 | |
JPH04159785A (ja) | 電歪効果素子 | |
JPH04253382A (ja) | 電歪効果素子 | |
JPH05160459A (ja) | 積層型変位素子 | |
JPH11341838A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP2884378B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 | |
JP2006351602A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ素子 | |
JP2824116B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPH055387B2 (ja) | ||
JP6076051B2 (ja) | 圧電素子 | |
JP2791838B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 | |
JPH0555657A (ja) | 積層型圧電アクチユエータおよびその製造方法 | |
JPH0394487A (ja) | 圧電アクチュエータ | |
JP3116176B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP3184991B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP2007266468A (ja) | 積層型圧電素子 | |
JP5444593B2 (ja) | 積層型圧電素子 | |
JPH0476969A (ja) | 電歪効果素子 | |
JP2000261055A (ja) | 圧電アクチュエータ | |
JP3500509B2 (ja) | 積層型圧電セラミックスアクチュエータ | |
JPH04343281A (ja) | 電歪効果素子およびその製造方法 | |
JP2005005656A (ja) | セラミック積層型電気機械変換素子とその製造方法 | |
JPS6041272A (ja) | 圧電変位素子 | |
JP2505024Y2 (ja) | 積層セラミック電歪素子 | |
JPH0442947Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990106 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080212 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090212 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090212 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100212 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |