JP2879456B2 - 光学活性フルオロアルコールおよびその製造方法 - Google Patents
光学活性フルオロアルコールおよびその製造方法Info
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- JP2879456B2 JP2879456B2 JP1323851A JP32385189A JP2879456B2 JP 2879456 B2 JP2879456 B2 JP 2879456B2 JP 1323851 A JP1323851 A JP 1323851A JP 32385189 A JP32385189 A JP 32385189A JP 2879456 B2 JP2879456 B2 JP 2879456B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規光学活性フルオロアルコールに関す
る。該化合物は、医薬、農薬、その他生理活性物質、機
能性材料の合成中間体として有用である。特に、機能性
材料として注目を浴びている強誘電性液晶化合物の合成
中間体として有用である。本発明の化合物は、分子内
に、二つの不斉炭素を有し、かつ極性基であるフルオロ
基を有する新規光学活性化合物であり、本化合物を、ビ
フエニル、フエニルピリミジン、フエニルピリジン誘導
体等と結合する事により、種々の強誘電性液晶化合物に
導く事ができる。
る。該化合物は、医薬、農薬、その他生理活性物質、機
能性材料の合成中間体として有用である。特に、機能性
材料として注目を浴びている強誘電性液晶化合物の合成
中間体として有用である。本発明の化合物は、分子内
に、二つの不斉炭素を有し、かつ極性基であるフルオロ
基を有する新規光学活性化合物であり、本化合物を、ビ
フエニル、フエニルピリミジン、フエニルピリジン誘導
体等と結合する事により、種々の強誘電性液晶化合物に
導く事ができる。
[背景技術] 分子内にフルオロ基を有する光学活性物質は、特異な
物性を有するため、工業原料医薬、農薬、機能性材料等
の分野で注目されている。医薬分野においては、これま
でに含フツ素ステロイドを始めとする生理活性物質(Ch
emical Times,2241(1986),Chemical Times,8(198
7))等が知られている。
物性を有するため、工業原料医薬、農薬、機能性材料等
の分野で注目されている。医薬分野においては、これま
でに含フツ素ステロイドを始めとする生理活性物質(Ch
emical Times,2241(1986),Chemical Times,8(198
7))等が知られている。
一方、機能性材料分野における強誘電性液晶材料にお
いては、これまで、2−メチル−1−ブタノール、4−
メチル−1−ヘキサノール、2−ヘキサノール等の光学
活性アルコールや、2−メチルブタン酸、4−メチルヘ
キサン酸等の光学活性カルボン酸を用いて合成した化合
物が主であったが、これらは、応答速度が遅いため、そ
れを改善するために、応答速度に関与する自発分極の大
きな材料開発を目的として、近年種々の光学活性アルコ
ール、カルボン酸等が研究開発されている。たとえば、
光学活性2−フルオロ−1−オクタノール(特開昭62−
93248、特開昭62−198633)、光学活性1,1,1−トリフル
オロ−2−オクタノール(特開昭63−307837)が、ま
た、分子内に、2つの不斉炭素を有する光学活性3−メ
チル−2−クロロ−ペンタノール(特開昭60−16878
0)、光学活性3−メチル−2−クロロ−1−オクタノ
ール(特開昭63−165371)が、報告されている。しかし
ながら、その数は少なく、強誘電性液晶材料の合成中間
体として有用な種々の光学活性アルコールの開発が望ま
れている。
いては、これまで、2−メチル−1−ブタノール、4−
メチル−1−ヘキサノール、2−ヘキサノール等の光学
活性アルコールや、2−メチルブタン酸、4−メチルヘ
キサン酸等の光学活性カルボン酸を用いて合成した化合
物が主であったが、これらは、応答速度が遅いため、そ
れを改善するために、応答速度に関与する自発分極の大
きな材料開発を目的として、近年種々の光学活性アルコ
ール、カルボン酸等が研究開発されている。たとえば、
光学活性2−フルオロ−1−オクタノール(特開昭62−
93248、特開昭62−198633)、光学活性1,1,1−トリフル
オロ−2−オクタノール(特開昭63−307837)が、ま
た、分子内に、2つの不斉炭素を有する光学活性3−メ
チル−2−クロロ−ペンタノール(特開昭60−16878
0)、光学活性3−メチル−2−クロロ−1−オクタノ
ール(特開昭63−165371)が、報告されている。しかし
ながら、その数は少なく、強誘電性液晶材料の合成中間
体として有用な種々の光学活性アルコールの開発が望ま
れている。
そこで、本発明者等は、応答速度の速い強誘電性液晶
化合物を合成する際に有用な新規光学活性アルコールの
提供を目的として鋭意研究したところ、本発明に係わる
新規化合物を提供することに成功した。
化合物を合成する際に有用な新規光学活性アルコールの
提供を目的として鋭意研究したところ、本発明に係わる
新規化合物を提供することに成功した。
[発明の開示] 本発明者等は、式(1) (但し、R1は炭素原子数3から12のアルキル基であり、
R2は、炭素原子数1又は2のアルキル基を示す。
R2は、炭素原子数1又は2のアルキル基を示す。
不斉炭素原子を示す)で表される新規光学活性フルオロ
アルコールを提供する事に成功した。
アルコールを提供する事に成功した。
その新規光学活性フルオロアルコールとは、分子内
に、フルオロ基および水酸基の置換した2つの不斉炭素
を有しており、フルオロ基の置換した炭素が、(R)ま
たは(S)の絶対配置を有し、水酸基の置換している炭
素がラセミ炭素である光学活性フルオロアルコール、フ
ルオロ基の置換した炭素がラセミ炭素で、水酸基の置換
している炭素が(R)または(S)の絶対配置を有する
光学活性フルオロアルコール、およびフルオロ基の置換
した炭素と水酸基の置換している炭素が、それぞれ独立
に(R)または(S)の絶対配置を有する光学活性フル
オロアルコールである。それらの合成方法としては、フ
ルオロ基を置換基として有する炭素原子が、(R)また
は(S)の絶対配置を有し、水酸基を置換基として有す
る炭素原子がラセミ炭素原子である光学活性フルオロア
ルコールは、光学活性フルオロアルデヒドを、アルキル
化剤として使用し得る有機金属試薬でアルキル化するこ
とにより合成することができる。フルオロ基を置換基と
して有する炭素原子がラセミ炭素原子で、水酸基を置換
基として有する炭素原子が(R)または(S)の絶対配
置を有する光学活性フルオロアルコールは、ラセミ体の
フルオロアルデヒドを、光学活性アミノアルコール触媒
下、ジアルキル亜鉛試薬で不斉アルキル化することによ
り合成することができる。フルオロ基を置換基として有
する炭素原子が(R)の絶対配置を有し、水酸基を置換
基として有する炭素原子が(S)の絶対配置を有する
か、または、フルオロ基を置換基として有する炭素原子
が(S)の絶対配置を有し、水酸基を置換基として有す
る炭素原子が(R)の絶対配置を有する光学活性フルオ
ロアルコールは、光学活性フルオロアルデヒドを使用
し、そのアルデヒドを、アルキル化剤として使用し得る
有機金属試薬でジアステレオ選択的にアルキル化する
か、または、光学活性アミノアルコール触媒下、ジアル
キル亜鉛試薬で不斉アルキル化することにより合成する
ことができる。水酸基を置換基として有する炭素原子に
おいての絶対配置の異なるジアステレオマーである光学
活性フルオロアルコールは、スルホン酸エステルに変換
後、カルボン酸塩と反応させることにより、反転したカ
ルボン酸エステルに変換し、これを加水分解することに
より合成することができる。また、本発明者らは、前記
光学活性フルオロアルコール(1)の合成において、そ
れらの中間体である、式(2) (式中、R1は炭素原子数3から12のアルキル基であり、 不斉炭素原子を示す)で表される新規光学活性フルオロ
アルデヒドをも提供することに成功した。
に、フルオロ基および水酸基の置換した2つの不斉炭素
を有しており、フルオロ基の置換した炭素が、(R)ま
たは(S)の絶対配置を有し、水酸基の置換している炭
素がラセミ炭素である光学活性フルオロアルコール、フ
ルオロ基の置換した炭素がラセミ炭素で、水酸基の置換
している炭素が(R)または(S)の絶対配置を有する
光学活性フルオロアルコール、およびフルオロ基の置換
した炭素と水酸基の置換している炭素が、それぞれ独立
に(R)または(S)の絶対配置を有する光学活性フル
オロアルコールである。それらの合成方法としては、フ
ルオロ基を置換基として有する炭素原子が、(R)また
は(S)の絶対配置を有し、水酸基を置換基として有す
る炭素原子がラセミ炭素原子である光学活性フルオロア
ルコールは、光学活性フルオロアルデヒドを、アルキル
化剤として使用し得る有機金属試薬でアルキル化するこ
とにより合成することができる。フルオロ基を置換基と
して有する炭素原子がラセミ炭素原子で、水酸基を置換
基として有する炭素原子が(R)または(S)の絶対配
置を有する光学活性フルオロアルコールは、ラセミ体の
フルオロアルデヒドを、光学活性アミノアルコール触媒
下、ジアルキル亜鉛試薬で不斉アルキル化することによ
り合成することができる。フルオロ基を置換基として有
する炭素原子が(R)の絶対配置を有し、水酸基を置換
基として有する炭素原子が(S)の絶対配置を有する
か、または、フルオロ基を置換基として有する炭素原子
が(S)の絶対配置を有し、水酸基を置換基として有す
る炭素原子が(R)の絶対配置を有する光学活性フルオ
ロアルコールは、光学活性フルオロアルデヒドを使用
し、そのアルデヒドを、アルキル化剤として使用し得る
有機金属試薬でジアステレオ選択的にアルキル化する
か、または、光学活性アミノアルコール触媒下、ジアル
キル亜鉛試薬で不斉アルキル化することにより合成する
ことができる。水酸基を置換基として有する炭素原子に
おいての絶対配置の異なるジアステレオマーである光学
活性フルオロアルコールは、スルホン酸エステルに変換
後、カルボン酸塩と反応させることにより、反転したカ
ルボン酸エステルに変換し、これを加水分解することに
より合成することができる。また、本発明者らは、前記
光学活性フルオロアルコール(1)の合成において、そ
れらの中間体である、式(2) (式中、R1は炭素原子数3から12のアルキル基であり、 不斉炭素原子を示す)で表される新規光学活性フルオロ
アルデヒドをも提供することに成功した。
これまでに、ラセミ体のフルオロアルデヒド、たとえ
ば、2−フルオロヘプタナールは、1−トリメチルシリ
ルオキシ−2−ヘプテンとフツ素ガスをフレオン11中で
反応させることにより合成されている(Tetrahedron Le
tters.,27,2715(1986))。しかしながら、光学活性フ
ルオロアルデヒドは、この方法では合成できず、これま
でにも、全く報告されていなかったものである。本発明
者等は、光学活性α−フルオロカルボン酸エステルの還
元もしくは、光学活性2−フルオロ−1−アルカノール
の酸化によつて、容易に、新規光学活性フルオロアルデ
ヒドを提供することに成功した。
ば、2−フルオロヘプタナールは、1−トリメチルシリ
ルオキシ−2−ヘプテンとフツ素ガスをフレオン11中で
反応させることにより合成されている(Tetrahedron Le
tters.,27,2715(1986))。しかしながら、光学活性フ
ルオロアルデヒドは、この方法では合成できず、これま
でにも、全く報告されていなかったものである。本発明
者等は、光学活性α−フルオロカルボン酸エステルの還
元もしくは、光学活性2−フルオロ−1−アルカノール
の酸化によつて、容易に、新規光学活性フルオロアルデ
ヒドを提供することに成功した。
以下に、本発明に係る光学活性フルオロアルコールの
合成経路を式示し、それらの合成方法について説明す
る。
合成経路を式示し、それらの合成方法について説明す
る。
(式中、R1は炭素原子数3から12のアルキル基であり、
R2は、炭素原子数1又は2のアルキル基を示し、R3は、
炭素原子数1から18のアルキル基を示す。
R2は、炭素原子数1又は2のアルキル基を示し、R3は、
炭素原子数1から18のアルキル基を示す。
不斉炭素を示す) 前記工程図において、式(B)の光学活性α−ヒドロ
キシカルボン酸エステルは式(A)の光学活性α−ヒド
ロキシカルボン酸を、p−トルエンスルホン酸等の触媒
下、アルコールと、加熱攪拌することにより合成するこ
とができる。
キシカルボン酸エステルは式(A)の光学活性α−ヒド
ロキシカルボン酸を、p−トルエンスルホン酸等の触媒
下、アルコールと、加熱攪拌することにより合成するこ
とができる。
式(C)の光学活性α−トシルオキシカルボン酸エス
テルは、式(B)の化合物を、トシル酸クロリドと反応
させて、合成することができる。
テルは、式(B)の化合物を、トシル酸クロリドと反応
させて、合成することができる。
式(D)の光学活性α−フルオロカルボン酸エステル
は、式(C)の化合物を、ジメチルホルムアミド等の極
性溶媒中、触媒として、18−クラウン−6−エーテル存
在下、フツ化カリウムと加熱攪拌することにより合成す
ることができる。
は、式(C)の化合物を、ジメチルホルムアミド等の極
性溶媒中、触媒として、18−クラウン−6−エーテル存
在下、フツ化カリウムと加熱攪拌することにより合成す
ることができる。
式(F)の光学活性α−フルオロアルコールは、式
(D)の化合物を、エーテル等の溶媒中、水素化リチウ
ムアルミニウム等の還元剤で還元するか、もしくは、式
(E)の光学活性1,2−エポキシアルカンにフツ化水素
を付加することにより合成することができる。
(D)の化合物を、エーテル等の溶媒中、水素化リチウ
ムアルミニウム等の還元剤で還元するか、もしくは、式
(E)の光学活性1,2−エポキシアルカンにフツ化水素
を付加することにより合成することができる。
式(G)の光学活性フルオロアルデヒドは、式(D)
の化合物を、エーテル等の溶媒中、水素化ジイソブチル
アルミニウム等の還元剤で還元するか、または、式
(F)の化合物を、塩化オギザリル、ジメチルスルホキ
シドおよびトリエチルアミンを用いて酸化することによ
り、合成することができる。式(G)のラセミ体のフル
オロアルデヒドは、同様にして、ラセミ体の式(D)の
化合物、または、ラセミ体の式(F)の化合物から合成
することができる。
の化合物を、エーテル等の溶媒中、水素化ジイソブチル
アルミニウム等の還元剤で還元するか、または、式
(F)の化合物を、塩化オギザリル、ジメチルスルホキ
シドおよびトリエチルアミンを用いて酸化することによ
り、合成することができる。式(G)のラセミ体のフル
オロアルデヒドは、同様にして、ラセミ体の式(D)の
化合物、または、ラセミ体の式(F)の化合物から合成
することができる。
フルオロ基を置換基として有する炭素原子が(R)ま
たは(S)の絶対配置を有し、水酸基を置換基として有
する炭素原子がラセミ炭素である式(H)の光学活性フ
ルオロアルコールは、式(G)の光学活性フルオロアル
デヒドに、アルキル化剤として使用し得る有機金属試薬
たとえば、アルキルマグネシウム試薬、アルキルリチウ
ム試薬、アルキルチタン試薬、アルキル鉛試薬、アルキ
ル亜鉛試薬等を付加することにより合成することができ
る。フルオロ基を置換基として有する炭素原子がラセミ
炭素で、水酸基を置換基として有する炭素原子が(R)
または(S)の絶対配置を有する式(H)の光学活性フ
ルオロアルコールは、式(G)のラセミ体のフルオロア
ルデヒドに、触媒として既知の光学活性ジブチルノルエ
フエドリン(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1960(198
7))、光学活性ピロリジルメタノール(J.Am.Chem.So
c.,109.7111(1987))、光学活性1−ピペリジノ−3,3
−ジメチル−2−ブタノール(J.Am.Chem.Soc.,110,787
7,(1988))等の光学活性アミノアルコールを触媒とし
て用い、ジアルキル亜鉛試薬を不斉付加させることによ
り合成することができる。フルオロ基を置換基として有
する炭素原子が(R)の絶対配置を有し水酸基を置換基
として有する炭素原子が(S)の絶対配置を有するか、
またはフルオロ基を置換基として有する炭素原子が
(S)の絶対配置を有し水酸基を置換基として有する炭
素原子が(R)の絶対配置を有する、式(H)の光学活
性フルオロアルコールは、式(G)の光学活性フルオロ
アルコールに、前記アルキル化剤として使用し得る有機
金属試薬をジアステレオ選択的に付加させるか、また
は、前記光学活性アミノアルコールを触媒として用い、
ジアルキル亜鉛試薬を不斉付加させることにより合成す
ることができる。
たは(S)の絶対配置を有し、水酸基を置換基として有
する炭素原子がラセミ炭素である式(H)の光学活性フ
ルオロアルコールは、式(G)の光学活性フルオロアル
デヒドに、アルキル化剤として使用し得る有機金属試薬
たとえば、アルキルマグネシウム試薬、アルキルリチウ
ム試薬、アルキルチタン試薬、アルキル鉛試薬、アルキ
ル亜鉛試薬等を付加することにより合成することができ
る。フルオロ基を置換基として有する炭素原子がラセミ
炭素で、水酸基を置換基として有する炭素原子が(R)
または(S)の絶対配置を有する式(H)の光学活性フ
ルオロアルコールは、式(G)のラセミ体のフルオロア
ルデヒドに、触媒として既知の光学活性ジブチルノルエ
フエドリン(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1960(198
7))、光学活性ピロリジルメタノール(J.Am.Chem.So
c.,109.7111(1987))、光学活性1−ピペリジノ−3,3
−ジメチル−2−ブタノール(J.Am.Chem.Soc.,110,787
7,(1988))等の光学活性アミノアルコールを触媒とし
て用い、ジアルキル亜鉛試薬を不斉付加させることによ
り合成することができる。フルオロ基を置換基として有
する炭素原子が(R)の絶対配置を有し水酸基を置換基
として有する炭素原子が(S)の絶対配置を有するか、
またはフルオロ基を置換基として有する炭素原子が
(S)の絶対配置を有し水酸基を置換基として有する炭
素原子が(R)の絶対配置を有する、式(H)の光学活
性フルオロアルコールは、式(G)の光学活性フルオロ
アルコールに、前記アルキル化剤として使用し得る有機
金属試薬をジアステレオ選択的に付加させるか、また
は、前記光学活性アミノアルコールを触媒として用い、
ジアルキル亜鉛試薬を不斉付加させることにより合成す
ることができる。
式(H)の光学活性フルオロアルコールに対し、ジア
ステレオマーの関係にある、式(I)の光学活性フルオ
ロアルコールは、式(H)の光学活性フルオロアルコー
ルを、塩化メチレン等の溶媒中、メタンスルホン酸クロ
リド等のスルホン酸ハライドと反応させてスルホン酸エ
ステルに変換した後、これを、ジメチルスルホキシド等
の溶媒中、酢酸カリウム等のカルボン酸塩と反応させ
て、水酸基を置換基として有する炭素原子の絶対配置の
異なるエステルを得、これを、加水分解することにより
得ることができる。
ステレオマーの関係にある、式(I)の光学活性フルオ
ロアルコールは、式(H)の光学活性フルオロアルコー
ルを、塩化メチレン等の溶媒中、メタンスルホン酸クロ
リド等のスルホン酸ハライドと反応させてスルホン酸エ
ステルに変換した後、これを、ジメチルスルホキシド等
の溶媒中、酢酸カリウム等のカルボン酸塩と反応させ
て、水酸基を置換基として有する炭素原子の絶対配置の
異なるエステルを得、これを、加水分解することにより
得ることができる。
なお、本明細書中の光学活性フルオロアルコールにお
ける水酸基を置換基として有する炭素原子の絶対配置
は、標品から誘導化して、比旋光度等の物性値の比較を
行なつていないため、絶対的には決定していない。しか
しながら、α位にハロゲン原子を置換基として有する不
斉炭素原子を有する光学活性αハロゲン化カルボニル化
合物に対するアルキル化反応において、光学活性αハロ
ゲン化カルボニル化合物は、その遷移状態において、カ
ルボニル酸素とハロゲン原子が、アンチ−ペリプラナー
に配向し、立体障害の少ない方向からアルキル化が進行
すると報告されていること(Asymmetric Synthesised b
y J.D.Morrison,Academic Press,Ner York(1983))、
また、(1S,2R)の絶対配置を有する光学活性N,N−ジブ
チルノルエフエドリン触媒下、n−ヘプタナールに対し
て、ジメチル亜鉛またはジエチル亜鉛を不斉付加した場
合、(S)の絶対配置を有する光学活性アルコールが得
られ、また、(1R,2S)の絶対配置の触媒を用いると逆
の絶対配置を有する光学活性アルコールが得られると報
告されていること(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1690(1
987));有合物,4711(1989)から判断すると、たと
えば、(S)−2−フルオロオクタナールに触媒不存在
下、アルキル化剤として、メチルチタニウムトリイソプ
ロポキシド等のメチル化剤を作用させるか、または、
(1R,2S)−N,N−ジブチルノルエフエドリン触媒下、ジ
メチル亜鉛を付加させると、(2R,3S)の絶対配置を有
する光学活性3−フルオロ−2−ノナノールが生成する
と考えられる。また、ラセミ体の2−フルオロオクタナ
ールに、(1R,2S)の絶対配置を有する光学活性N,N−ジ
ブチルノルエフエドリン触媒下、ジメチル亜鉛を付加さ
せると、(2S)の絶対配置を有する光学活性3−フルオ
ロ−2−ノナノールが生成すると予想されるため、本発
明に係る新規な光学活性フルオロアルコールの絶対配置
は、絶対的には、確認はされていないが、これに従つ
て、示したものである。
ける水酸基を置換基として有する炭素原子の絶対配置
は、標品から誘導化して、比旋光度等の物性値の比較を
行なつていないため、絶対的には決定していない。しか
しながら、α位にハロゲン原子を置換基として有する不
斉炭素原子を有する光学活性αハロゲン化カルボニル化
合物に対するアルキル化反応において、光学活性αハロ
ゲン化カルボニル化合物は、その遷移状態において、カ
ルボニル酸素とハロゲン原子が、アンチ−ペリプラナー
に配向し、立体障害の少ない方向からアルキル化が進行
すると報告されていること(Asymmetric Synthesised b
y J.D.Morrison,Academic Press,Ner York(1983))、
また、(1S,2R)の絶対配置を有する光学活性N,N−ジブ
チルノルエフエドリン触媒下、n−ヘプタナールに対し
て、ジメチル亜鉛またはジエチル亜鉛を不斉付加した場
合、(S)の絶対配置を有する光学活性アルコールが得
られ、また、(1R,2S)の絶対配置の触媒を用いると逆
の絶対配置を有する光学活性アルコールが得られると報
告されていること(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1690(1
987));有合物,4711(1989)から判断すると、たと
えば、(S)−2−フルオロオクタナールに触媒不存在
下、アルキル化剤として、メチルチタニウムトリイソプ
ロポキシド等のメチル化剤を作用させるか、または、
(1R,2S)−N,N−ジブチルノルエフエドリン触媒下、ジ
メチル亜鉛を付加させると、(2R,3S)の絶対配置を有
する光学活性3−フルオロ−2−ノナノールが生成する
と考えられる。また、ラセミ体の2−フルオロオクタナ
ールに、(1R,2S)の絶対配置を有する光学活性N,N−ジ
ブチルノルエフエドリン触媒下、ジメチル亜鉛を付加さ
せると、(2S)の絶対配置を有する光学活性3−フルオ
ロ−2−ノナノールが生成すると予想されるため、本発
明に係る新規な光学活性フルオロアルコールの絶対配置
は、絶対的には、確認はされていないが、これに従つ
て、示したものである。
以下、実施例により詳細に本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 (a) (R)−2−ヒドロキシオクタン酸8.0g(50mmol)、
p−トルエンスルホン酸0.1gを、イソプロピルアルコー
ル100mlに溶解し、4時間加熱還流した。反応終了後、
イソプロピルアルコールを留去し、残さをn−ヘキサン
100mlに溶解し、2%炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、
次いで、純水30mlで洗浄した。次いで、硫酸ナトリウム
で乾燥した後、溶媒を留去し、残さを減圧蒸留して、標
記の(R)−2−ヒドロキシオクタン酸イソプロピルエ
ステルを得た。
p−トルエンスルホン酸0.1gを、イソプロピルアルコー
ル100mlに溶解し、4時間加熱還流した。反応終了後、
イソプロピルアルコールを留去し、残さをn−ヘキサン
100mlに溶解し、2%炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、
次いで、純水30mlで洗浄した。次いで、硫酸ナトリウム
で乾燥した後、溶媒を留去し、残さを減圧蒸留して、標
記の(R)−2−ヒドロキシオクタン酸イソプロピルエ
ステルを得た。
沸点(78−80℃/0.7mmHg)収量9.2g (b) ピリジン50mlに、前記(a)で得られた(R)−2−
ヒドロキシオクタン酸イソプロピルエステル7.3g(36mm
ol)(光学純度93%ee)を溶解し、これにトシル酸クロ
リド8.4g(44mmol)を−5℃〜0℃で滴下した。0℃
で、2時間攪拌した後、氷水中に投入した。クロロホル
ムで抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホ
ルムを留去し残さをカラムクロマトグラフイー(シリカ
ゲル、クロロホルム)により精製した後、減圧蒸留する
ことにより、標記の(R)−2−トシルオキシオクタン
酸イソプロピルエステルを得た。
ヒドロキシオクタン酸イソプロピルエステル7.3g(36mm
ol)(光学純度93%ee)を溶解し、これにトシル酸クロ
リド8.4g(44mmol)を−5℃〜0℃で滴下した。0℃
で、2時間攪拌した後、氷水中に投入した。クロロホル
ムで抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホ
ルムを留去し残さをカラムクロマトグラフイー(シリカ
ゲル、クロロホルム)により精製した後、減圧蒸留する
ことにより、標記の(R)−2−トシルオキシオクタン
酸イソプロピルエステルを得た。
沸点(160−165℃/0.7mmHg)収量11.3g (c) ジメチルホルムアミド20ml中に、前記(b)で得られ
た(R)−2−トシルオキシオクタン酸イソプロピルエ
ステル3.4g(9.5mmol)、フツ化カリウム1.6g(28mmo
l)、18−クラウン−6−エーテル0.8g(30mmol)を加
え、100℃で41時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混
合物を氷水に注ぎ、エーテル抽出した。そのエーテル層
を硫酸ナトリウムで乾燥した後、エーテルを留去した。
残さをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ヘキサ
ン−クロロホルム)により精製した後、減圧蒸留して、
標記の(S)−2−フルオロオクタン酸イソプロピルエ
ステルを得た。
た(R)−2−トシルオキシオクタン酸イソプロピルエ
ステル3.4g(9.5mmol)、フツ化カリウム1.6g(28mmo
l)、18−クラウン−6−エーテル0.8g(30mmol)を加
え、100℃で41時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混
合物を氷水に注ぎ、エーテル抽出した。そのエーテル層
を硫酸ナトリウムで乾燥した後、エーテルを留去した。
残さをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ヘキサ
ン−クロロホルム)により精製した後、減圧蒸留して、
標記の(S)−2−フルオロオクタン酸イソプロピルエ
ステルを得た。
沸点(88−90℃/6mmHg)収量0.87g (d) 前記(c)で得られた(S)−2−フルオロオクタン
酸イソプロピルエステル0.22g(0.1mmol)をエーテル1m
lに溶解し、これを、0℃で、エーテル3mlに懸濁した水
素化リチウムアルミニウム0.017g(0.5mmol)に滴下し
た。室温で、18時間攪拌した後、反応液を、氷冷した2N
塩酸中に投入した。エーテル抽出後、硫酸ナトリウムで
乾燥し、エーテルを留去した。残さを減圧蒸留すること
により、標記の(S)−2−フルオロ−1−オクタノー
ルを得た。
酸イソプロピルエステル0.22g(0.1mmol)をエーテル1m
lに溶解し、これを、0℃で、エーテル3mlに懸濁した水
素化リチウムアルミニウム0.017g(0.5mmol)に滴下し
た。室温で、18時間攪拌した後、反応液を、氷冷した2N
塩酸中に投入した。エーテル抽出後、硫酸ナトリウムで
乾燥し、エーテルを留去した。残さを減圧蒸留すること
により、標記の(S)−2−フルオロ−1−オクタノー
ルを得た。
沸点(115−120℃/13mmHg)収量0.15g (e)−1 前記(c)で得られた(S)−2−フルオロオクタン
酸イソブチルエステル0.65g(3.2mmol)をエーテル10ml
に溶解し、これに、−70℃で水素化ジイソブチルアルミ
ニウムのn−ヘキサン溶液3ml(1mol−L,3mmol)を滴下
した。−70℃で1時間攪拌した後、反応混合物を飽和塩
化アンモニウム水溶液中に投入した。エーテル抽出後、
そのエーテル層を硫酸ナトリウムで乾燥し、エーテルを
留去した。残さを減圧蒸留することにより標記の(S)
−2−フルオロオクタナールを得た。
酸イソブチルエステル0.65g(3.2mmol)をエーテル10ml
に溶解し、これに、−70℃で水素化ジイソブチルアルミ
ニウムのn−ヘキサン溶液3ml(1mol−L,3mmol)を滴下
した。−70℃で1時間攪拌した後、反応混合物を飽和塩
化アンモニウム水溶液中に投入した。エーテル抽出後、
そのエーテル層を硫酸ナトリウムで乾燥し、エーテルを
留去した。残さを減圧蒸留することにより標記の(S)
−2−フルオロオクタナールを得た。
沸点(37−40/5mmHg)収量0.39g プロトンNMRδ値(ppm) 0.7−2.0(9H,m,CH3CH2CH2-)2.5(2H,m,-CH2CH2CHF-)
3.5(2H,m,-CH2CHF-)4.4 5.2(1H,dt,J=48,6Hz,−CHF
−)9.7(1H,d,J=6Hz,−CH=0) ▲[α]25 D▼=−24.8°(c=2.0,EtOH) (e)−2 塩化メチレン300mlに、塩化オギザリル40ml(0.47mmo
l)を混合し−78℃に冷却した。これに、塩化メチレン1
00mlに溶解したジメチルスルホキシド66.4ml(0.94mo
l)を滴下し、15分攪拌した。次いで、前記(d)で得
られた(S)−2−フルオロ−1−オクタノール29.6g
(0.20mol)を塩化メチレン200mlに溶解し、これを、ゆ
つくりと滴下した。さらに−78℃で1時間攪拌した後、
トリエチルアミン195ml(1.40mol)を滴下した。反応液
を水中に投入した後、分層した。水層を塩化メチレン30
0mlで抽出し、有機層を合わせ、2N塩酸2N炭酸水素ナト
リウム水溶液、ついで飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナ
トリウムで乾燥した。クロロホルムを留去した後、残さ
を減圧蒸留することにより標記の(S)−2−フルオロ
オクタナールを得た。
3.5(2H,m,-CH2CHF-)4.4 5.2(1H,dt,J=48,6Hz,−CHF
−)9.7(1H,d,J=6Hz,−CH=0) ▲[α]25 D▼=−24.8°(c=2.0,EtOH) (e)−2 塩化メチレン300mlに、塩化オギザリル40ml(0.47mmo
l)を混合し−78℃に冷却した。これに、塩化メチレン1
00mlに溶解したジメチルスルホキシド66.4ml(0.94mo
l)を滴下し、15分攪拌した。次いで、前記(d)で得
られた(S)−2−フルオロ−1−オクタノール29.6g
(0.20mol)を塩化メチレン200mlに溶解し、これを、ゆ
つくりと滴下した。さらに−78℃で1時間攪拌した後、
トリエチルアミン195ml(1.40mol)を滴下した。反応液
を水中に投入した後、分層した。水層を塩化メチレン30
0mlで抽出し、有機層を合わせ、2N塩酸2N炭酸水素ナト
リウム水溶液、ついで飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナ
トリウムで乾燥した。クロロホルムを留去した後、残さ
を減圧蒸留することにより標記の(S)−2−フルオロ
オクタナールを得た。
沸点(37−38℃/5mmHg)収量23.2g (f)−1 アルゴン雰囲気中で、(1R,2S)−N,N−ジブチルノル
エフエドリン2.0g(7.6mmol)(J.Chem.Soc.,Chem.Comm
un.,1690(1987))前記(e)で得られた(S)−2−
フルオロオクタナール12.6g(86mmol)および乾燥n−
ヘキサン150mlを室温で30分間攪拌した。0℃に冷却し
た後、1Nジメチル亜鉛n−ヘキサン溶液170ml(170mmo
l)を滴下した。滴下後、室温で2日間攪拌した後、混
合物を氷冷した2N塩酸中に投入した。分層後、水層を塩
化メチレン300mlで抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナト
リウムで乾燥した後、塩化メチレンを留去した。残さを
減圧蒸留することにより標記の(2R,3S)−3−フルオ
ロ−2−ノナノールを得た。
エフエドリン2.0g(7.6mmol)(J.Chem.Soc.,Chem.Comm
un.,1690(1987))前記(e)で得られた(S)−2−
フルオロオクタナール12.6g(86mmol)および乾燥n−
ヘキサン150mlを室温で30分間攪拌した。0℃に冷却し
た後、1Nジメチル亜鉛n−ヘキサン溶液170ml(170mmo
l)を滴下した。滴下後、室温で2日間攪拌した後、混
合物を氷冷した2N塩酸中に投入した。分層後、水層を塩
化メチレン300mlで抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナト
リウムで乾燥した後、塩化メチレンを留去した。残さを
減圧蒸留することにより標記の(2R,3S)−3−フルオ
ロ−2−ノナノールを得た。
沸点(51−53℃/0.8mmHg)収量9.1g プロトンNMRδ(ppm) 0.87(3H,t,J=5Hz,CH3)1.10(3H,d,J=6Hz,CH(OH)C
H3)1.2−2.0(10H,m,CH2CH2CH2CH2CH2CHF)2.9(1H,d,
J=5Hz,OH)3.1−4.2(1H,m,CH(OH))3.1−4.9(1H,d
q,CHF) ▲[α]25 D▼=−23.4°(c=2.0,EtOH) 元素分析 C9H29FO C H F 理論値 66.63 11.80 10.71 測定値 65.70 11.73 10.64 なお、この化合物には、4種の立体異性体が存在す
る。本実施例で得られた化合物を(S)−α−アセトキ
シプロパン酸クロリドで誘導化し、ガスクロマトグラフ
イー(PEG−20M,df=0.3μm,0.25mm×25m)で分析した
結果、4種の立体異性体の存在比は、(2R,3S)89.3%
(2S,3R)2.3%(2R,3R)4.7%(2S,3S)3.7%であつ
た。
H3)1.2−2.0(10H,m,CH2CH2CH2CH2CH2CHF)2.9(1H,d,
J=5Hz,OH)3.1−4.2(1H,m,CH(OH))3.1−4.9(1H,d
q,CHF) ▲[α]25 D▼=−23.4°(c=2.0,EtOH) 元素分析 C9H29FO C H F 理論値 66.63 11.80 10.71 測定値 65.70 11.73 10.64 なお、この化合物には、4種の立体異性体が存在す
る。本実施例で得られた化合物を(S)−α−アセトキ
シプロパン酸クロリドで誘導化し、ガスクロマトグラフ
イー(PEG−20M,df=0.3μm,0.25mm×25m)で分析した
結果、4種の立体異性体の存在比は、(2R,3S)89.3%
(2S,3R)2.3%(2R,3R)4.7%(2S,3S)3.7%であつ
た。
(f)−2 前記(e)で得られた(S)−2−フルオロオクタナ
ール0.1g(0.6mmol)をエーテル2mlに溶解し、アルゴン
雰囲気中で、−78℃で、メチルチタニウムトリイソプロ
ポキシド0.17g(0.7mmol)を添加した。ついで、−50℃
で1時間攪拌した後、氷水中に投入した。エーテルで抽
出した後、そのエーテル層を硫酸ナトリウムで乾燥し
た。エーテルを留去して(2R,3S)−3−フルオロ−2
−ノナノール0.9gを得た。ガスクロマトグラフイーによ
る分析から、ジアステレオマー過剰率は、67%deであつ
た。
ール0.1g(0.6mmol)をエーテル2mlに溶解し、アルゴン
雰囲気中で、−78℃で、メチルチタニウムトリイソプロ
ポキシド0.17g(0.7mmol)を添加した。ついで、−50℃
で1時間攪拌した後、氷水中に投入した。エーテルで抽
出した後、そのエーテル層を硫酸ナトリウムで乾燥し
た。エーテルを留去して(2R,3S)−3−フルオロ−2
−ノナノール0.9gを得た。ガスクロマトグラフイーによ
る分析から、ジアステレオマー過剰率は、67%deであつ
た。
実施例2 実施例1(f)−1で得られる(2R,3S)−3−フル
オロ−2−ノナノール10.3g(63.5mmol)およびピリジ
ン12.0ml(146mmol)を塩化メチレン50mlに溶解した。
これに、メタンスルホン酸クロリド7.0ml(90mmol)を3
0分かけて滴下した。一晩攪拌後、反応混合物を2N塩酸
中に投入した。分層後、水層を塩化メチレン150mlで抽
出し、有機層を合わせ、その有機層を、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、ついで、飽和食塩水で洗浄した後硫酸ナト
リウムで乾燥し、濃縮して、メタンスルホン酸エステル
16.6gを得た。これを、ジメチルスルホキシド300ml中
で、酢酸カリウム23.7g(241mmol)および18−クラウン
−6−エーテル5.0g(19.1mmol)と100℃で15時間加熱
攪拌した。反応混合物を氷水中にあけ、エーテルで抽出
した。このエーテル層を、2%炭酸水素ナトリウム、2
%塩酸、次いで、飽和食塩水で洗浄した。エーテル層を
硫酸ナトリウムで乾燥した後、エーテルを留去して、酢
酸エステル12.8gを得た。これを、1N塩酸メタノール200
mlに溶解し、40℃で3時間攪拌した。次いで炭酸水素ナ
トリウムで中和し、エーテルを添加し、析出した塩を
過した後、溶媒を留去した。残さをエーテルに溶解した
後、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。
エーテルを留去した後、残さを減圧蒸留することにより
標記の(2S,3S)−3−フルオロ−2−ノナノールを得
た。
オロ−2−ノナノール10.3g(63.5mmol)およびピリジ
ン12.0ml(146mmol)を塩化メチレン50mlに溶解した。
これに、メタンスルホン酸クロリド7.0ml(90mmol)を3
0分かけて滴下した。一晩攪拌後、反応混合物を2N塩酸
中に投入した。分層後、水層を塩化メチレン150mlで抽
出し、有機層を合わせ、その有機層を、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、ついで、飽和食塩水で洗浄した後硫酸ナト
リウムで乾燥し、濃縮して、メタンスルホン酸エステル
16.6gを得た。これを、ジメチルスルホキシド300ml中
で、酢酸カリウム23.7g(241mmol)および18−クラウン
−6−エーテル5.0g(19.1mmol)と100℃で15時間加熱
攪拌した。反応混合物を氷水中にあけ、エーテルで抽出
した。このエーテル層を、2%炭酸水素ナトリウム、2
%塩酸、次いで、飽和食塩水で洗浄した。エーテル層を
硫酸ナトリウムで乾燥した後、エーテルを留去して、酢
酸エステル12.8gを得た。これを、1N塩酸メタノール200
mlに溶解し、40℃で3時間攪拌した。次いで炭酸水素ナ
トリウムで中和し、エーテルを添加し、析出した塩を
過した後、溶媒を留去した。残さをエーテルに溶解した
後、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。
エーテルを留去した後、残さを減圧蒸留することにより
標記の(2S,3S)−3−フルオロ−2−ノナノールを得
た。
沸点(41−45℃/0.7mmHg)収量6.9g プロトンNMRδ(ppm) 0.89(3H,t,J=6Hz,CH3)1.19(3H,dd,J=6.1Hz,CH(O
H)CH3)1.2−2.0(10H,m,CH2CH2CH2CH2CH2CHF)2.04
(1H,dd,J=4,3Hz,OH)3.4−4.2(1H,m,CH(OH))3.4
−4.6(1H,dq,J=63,6Hz,CHF) ▲[α]25 D▼=−18.6°(c=1.8,EtOH) なお、この化合物には、4種の立体異性体が存在す
る。本実施例で得られた化合物を(S)−α−アセトキ
シプロパン酸クロリドで誘導化し、ガスクロマトグラフ
イー(PEG−20M,df=0.3μm,0.25mm×25m)で分析した
結果、4種の立体異性体の存在比は、(2R,3S)6.1%
(2S,3R)3.7%(2R,3R)0.5%(2S,3S)89.7%であつ
た。
H)CH3)1.2−2.0(10H,m,CH2CH2CH2CH2CH2CHF)2.04
(1H,dd,J=4,3Hz,OH)3.4−4.2(1H,m,CH(OH))3.4
−4.6(1H,dq,J=63,6Hz,CHF) ▲[α]25 D▼=−18.6°(c=1.8,EtOH) なお、この化合物には、4種の立体異性体が存在す
る。本実施例で得られた化合物を(S)−α−アセトキ
シプロパン酸クロリドで誘導化し、ガスクロマトグラフ
イー(PEG−20M,df=0.3μm,0.25mm×25m)で分析した
結果、4種の立体異性体の存在比は、(2R,3S)6.1%
(2S,3R)3.7%(2R,3R)0.5%(2S,3S)89.7%であつ
た。
実施例3 実施例1(f)−1において、(1R,2S)−N,N−ジブ
チルノルエフエドリン2.0gに替えて(1S,2R)−N,N−ジ
ブチルノルエフエドリン2.0gを用い、また、(S)−2
−フルオロオクタナール12.6gに替えて、ラセミ体の2
−フルオロオクタナール12.6gを用い、他は、実施例1
(f)−1と同様に操作して、(2S)−3−フルオロ−
2−ノナノールを合成した。
チルノルエフエドリン2.0gに替えて(1S,2R)−N,N−ジ
ブチルノルエフエドリン2.0gを用い、また、(S)−2
−フルオロオクタナール12.6gに替えて、ラセミ体の2
−フルオロオクタナール12.6gを用い、他は、実施例1
(f)−1と同様に操作して、(2S)−3−フルオロ−
2−ノナノールを合成した。
沸点(48−49.5℃/0.5mmHg)収量8.6g プロトンNMRδ(ppm) 0.89(3H,t,J=6Hz,CH3)1.1(1H,d,J=6Hz,CH(OH)CH
3)1.2−2.0(10H,m,CH2CH2CH2CH2CH2CHF)2.5(1H,s,O
H)3.3−4.2(1H,m,CH(OH))3.3−4.9(1H,dq,CHF) ▲[α]25 D▼=+1.91°(c=2,EtOH) なお、この化合物には、4種の立体異性体が存在す
る。本実施例で得られた化合物を(S)−α−アセトキ
シプロパン酸クロリドで誘導化し、ガスクロマトグラフ
イー(PEG−20M,df=0.3μm,0.25mm×25m)で分析した
結果、4種の立体異性体の存在比は、(2R,3S)15.0%
(2S,3R)49.4%(2R,3R)1.9%(2S,3S)33.7%であつ
た。
3)1.2−2.0(10H,m,CH2CH2CH2CH2CH2CHF)2.5(1H,s,O
H)3.3−4.2(1H,m,CH(OH))3.3−4.9(1H,dq,CHF) ▲[α]25 D▼=+1.91°(c=2,EtOH) なお、この化合物には、4種の立体異性体が存在す
る。本実施例で得られた化合物を(S)−α−アセトキ
シプロパン酸クロリドで誘導化し、ガスクロマトグラフ
イー(PEG−20M,df=0.3μm,0.25mm×25m)で分析した
結果、4種の立体異性体の存在比は、(2R,3S)15.0%
(2S,3R)49.4%(2R,3R)1.9%(2S,3S)33.7%であつ
た。
使用例1 反応管に、実施例3で得られる(2S)−3−フルオロ
−2−ノナノールと、トシル酸クロリドとから合成した
(2S)−3−フルオロ−2−トシルオキシノナノール1
3.6g、2−フルオロフエノール4.8g、炭酸ナトリウム12
gおよびシクロヘキサノン100mlを仕込み、140℃で15時
間加熱攪拌した。反応液を希塩酸に注加し、エーテルで
抽出した後、水洗し硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留
去して得られた残留分をヘキサン/ベンゼン=1/1を溶
離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフイーで、精
製し次いでアセトンで再結晶して(1R)−2−(1−メ
チル−2−フルオロオクチル)オキシフルオロベンゼン
5.89gを得た。なお、上記の精製は、シリカゲルカラム
クロマトグラフイーのみの精製である。
−2−ノナノールと、トシル酸クロリドとから合成した
(2S)−3−フルオロ−2−トシルオキシノナノール1
3.6g、2−フルオロフエノール4.8g、炭酸ナトリウム12
gおよびシクロヘキサノン100mlを仕込み、140℃で15時
間加熱攪拌した。反応液を希塩酸に注加し、エーテルで
抽出した後、水洗し硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留
去して得られた残留分をヘキサン/ベンゼン=1/1を溶
離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフイーで、精
製し次いでアセトンで再結晶して(1R)−2−(1−メ
チル−2−フルオロオクチル)オキシフルオロベンゼン
5.89gを得た。なお、上記の精製は、シリカゲルカラム
クロマトグラフイーのみの精製である。
収率 53.5% HPLC 94.5% 反応管に、(a)で得られた、(1R)−2−(1−メ
チル−2−フルオロオクチル)オキシフルオロベンゼン
5.89g、クロロホルム20mlを仕込み、室温攪拌下に、Br2
4gを30分以上かけて滴下した。反応液を、希水酸化ナト
リウム水溶液に注加し、クロロホルム層を食塩水で洗浄
後、溶媒を留去し、残留分[(1R)−3−フルオロ−4
−(1−メチル−2−フルオロオクチル)オキシブロム
ベンゼン]6.70gを得た。
チル−2−フルオロオクチル)オキシフルオロベンゼン
5.89g、クロロホルム20mlを仕込み、室温攪拌下に、Br2
4gを30分以上かけて滴下した。反応液を、希水酸化ナト
リウム水溶液に注加し、クロロホルム層を食塩水で洗浄
後、溶媒を留去し、残留分[(1R)−3−フルオロ−4
−(1−メチル−2−フルオロオクチル)オキシブロム
ベンゼン]6.70gを得た。
収率 87% HPLC 96.0% 窒素気流下、反応液にMg0.27gI2少量を仕込み、これ
に2−フルオロ−4−ブロム−4′−オクチルオキシビ
フエニル3.56gのTHF20ml溶液の適当量を注加し、加温し
た。反応開始後、残りのTHF溶液を還流攪拌下に滴下
し、滴下後、2時間攪拌還流してグリニヤール試薬を作
成した。別の容器にCl2Pd(PPh3)20.03gおよびTHF2mlを
仕込み、窒素気流下に(iso−C4H9)2AlH/ヘキサンの1m
lを加え、さらに、前記(b)で得られた(1R)−3−
フルオロ−4−(1−メチル−2−フルオロオクチル)
オキシブロムベンゼン2.10gのTHF15ml溶液を加え、50−
55℃に加温しこれに、先に作成したグリニヤール試薬を
滴下し、同温度で2時間熟成した。反応液を希塩酸に注
加し、ベンゼンで抽出し、水洗後、芒硝で乾燥し、溶媒
を留去した。残留分をクロマトグラフイーにて精製し、
さらに、メタノール/アセトン混合溶媒で再結晶するこ
とにより、(1R)−3,3′−ジフルオロ−4−(1−メ
チル−2−フルオロオクチル)オキシ−4″−オクチル
オキシ−p−ターフエニル1.36gを得た。収率39.1% この物の純度はHPLCで99.6%であつた。またIRおよび
Mass分析で554に分子イオンピークが認められたこと、
並びに用いた原料より、得られた物質が標記の物質であ
ることを確認した。この物を、メトラーホツトステージ
FP−82を備えた偏光顕微鏡下で相変化を観察した結果を
下記に示す。
に2−フルオロ−4−ブロム−4′−オクチルオキシビ
フエニル3.56gのTHF20ml溶液の適当量を注加し、加温し
た。反応開始後、残りのTHF溶液を還流攪拌下に滴下
し、滴下後、2時間攪拌還流してグリニヤール試薬を作
成した。別の容器にCl2Pd(PPh3)20.03gおよびTHF2mlを
仕込み、窒素気流下に(iso−C4H9)2AlH/ヘキサンの1m
lを加え、さらに、前記(b)で得られた(1R)−3−
フルオロ−4−(1−メチル−2−フルオロオクチル)
オキシブロムベンゼン2.10gのTHF15ml溶液を加え、50−
55℃に加温しこれに、先に作成したグリニヤール試薬を
滴下し、同温度で2時間熟成した。反応液を希塩酸に注
加し、ベンゼンで抽出し、水洗後、芒硝で乾燥し、溶媒
を留去した。残留分をクロマトグラフイーにて精製し、
さらに、メタノール/アセトン混合溶媒で再結晶するこ
とにより、(1R)−3,3′−ジフルオロ−4−(1−メ
チル−2−フルオロオクチル)オキシ−4″−オクチル
オキシ−p−ターフエニル1.36gを得た。収率39.1% この物の純度はHPLCで99.6%であつた。またIRおよび
Mass分析で554に分子イオンピークが認められたこと、
並びに用いた原料より、得られた物質が標記の物質であ
ることを確認した。この物を、メトラーホツトステージ
FP−82を備えた偏光顕微鏡下で相変化を観察した結果を
下記に示す。
使用例2 表面にポリビニルアルコール(PVA)を塗布し、その
表面をラビング処理して平行配向処理を施した透明電極
を備えたセル厚3μmの液晶セルを作成し、この液晶セ
ルに前記(c)で得られた化合物を封入し、等方性液体
からSmC*相まで徐冷して液晶素子を作成した。この液晶
素子を2枚の偏光板に鋏み、±25V、200Hzの短形波を印
加し、透明強度の変化から応答時間を求めたところ、65
℃で193μsecであつた。また、45℃においても205μsec
と温度依存性が良好であつた。
表面をラビング処理して平行配向処理を施した透明電極
を備えたセル厚3μmの液晶セルを作成し、この液晶セ
ルに前記(c)で得られた化合物を封入し、等方性液体
からSmC*相まで徐冷して液晶素子を作成した。この液晶
素子を2枚の偏光板に鋏み、±25V、200Hzの短形波を印
加し、透明強度の変化から応答時間を求めたところ、65
℃で193μsecであつた。また、45℃においても205μsec
と温度依存性が良好であつた。
本発明は、天然物や、アミノ酸を出発物質とした場合
には合成困難であると考えられる。種種の長さのアルキ
ル基を有する光学活性フルオロアルコールを提供するこ
とを可能にしたものであり、さらに使用例に示したごと
く、本発明に係る光学活性フルオロアルコールを用いて
合成した(1R)−3,3′−ジフルオロ−4−(1−メチ
ルオキシ−2−フルオロオクチル)オキシ−4″−オク
チルオキシ−p−ターフエニルは、53.1−71.6℃でカイ
ラルスメクチツク相を示し、応答時間およびその温度依
存性が良好な化合物であることから、本発明に係る光学
活性フルオロアルコールは、強誘電性液晶の合成中間体
として極めて有用であることが判明する。
には合成困難であると考えられる。種種の長さのアルキ
ル基を有する光学活性フルオロアルコールを提供するこ
とを可能にしたものであり、さらに使用例に示したごと
く、本発明に係る光学活性フルオロアルコールを用いて
合成した(1R)−3,3′−ジフルオロ−4−(1−メチ
ルオキシ−2−フルオロオクチル)オキシ−4″−オク
チルオキシ−p−ターフエニルは、53.1−71.6℃でカイ
ラルスメクチツク相を示し、応答時間およびその温度依
存性が良好な化合物であることから、本発明に係る光学
活性フルオロアルコールは、強誘電性液晶の合成中間体
として極めて有用であることが判明する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 恒宣 埼玉県草加市稲荷1―7―1 関東化学 株式会社中央研究所内 (56)参考文献 J.Am.Chem.Soc.,Vo l.102,No.9,p.3115−3120 (1980) J.Am.Chem.Soc.,Vo l.103,No.13,p.3800−3806 (1981) Tetrahedron,Vol. 44,No.10,p.2875−2881(1988) Tetrahedron Lette rs,Vol.30,No.8,p.967 −970(1989) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 31/38 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】下記一般式 (式中、R1は炭素原子数3から12のアルキル基であり、
R2は、炭素原子数1又は2のアルキル基を示す。 不斉炭素原子を示す)で表される光学活性フルオロアル
コール。 - 【請求項2】R2がメチル基である請求項(1)記載の光
学活性フルオロアルコール。 - 【請求項3】下記一般式 (式中、R1は炭素原子数3から12のアルキル基である)
で表されるフルオロアルデヒドに対して、触媒の存在
下、または不存在下、アルキル化剤として使用し得る有
機金属試薬を付加させることを特徴とする一般式(1) (式中、R1は炭素原子数3から12のアルキル基であり、
R2は、炭素原子数1又は2のアルキル基を示す。 不斉炭素原子を示す)で表される光学活性フルオロアル
コールの製造方法。 - 【請求項4】前記のフルオロアルデヒドとして光学活性
フルオロアルデヒドを用い、これに、触媒不存在下、ア
ルキル化剤として使用し得る有機金属試薬を付加させる
ことを特徴とする請求項(3)記載の光学活性フルオロ
アルコールの製造方法。 - 【請求項5】前記の触媒として光学活性アミノアルコー
ルを用い、前記の有機金属試薬としてジアルキル亜鉛試
薬を用いることを特徴とする請求項(3)記載の光学活
性フルオロアルコールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1323851A JP2879456B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 光学活性フルオロアルコールおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1323851A JP2879456B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 光学活性フルオロアルコールおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03184929A JPH03184929A (ja) | 1991-08-12 |
JP2879456B2 true JP2879456B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=18159291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1323851A Expired - Lifetime JP2879456B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 光学活性フルオロアルコールおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2879456B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100473638C (zh) * | 2004-03-04 | 2009-04-01 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 光学活性氟化合物的制造方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2189523T3 (es) * | 1998-11-20 | 2003-07-01 | Schering Corp | Alquilacion enantioselectiva de compuestos triciclicos. |
JP4839724B2 (ja) * | 2004-08-18 | 2011-12-21 | セントラル硝子株式会社 | 光学活性α−フルオロカルボン酸エステル誘導体の製造方法 |
WO2006018991A1 (ja) * | 2004-08-18 | 2006-02-23 | Central Glass Company, Limited | 光学活性α-フルオロカルボン酸エステル誘導体の製造方法 |
-
1989
- 1989-12-15 JP JP1323851A patent/JP2879456B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
J.Am.Chem.Soc.,Vol.102,No.9,p.3115−3120(1980) |
J.Am.Chem.Soc.,Vol.103,No.13,p.3800−3806(1981) |
Tetrahedron Letters,Vol.30,No.8,p.967−970(1989) |
Tetrahedron,Vol.44,No.10,p.2875−2881(1988) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100473638C (zh) * | 2004-03-04 | 2009-04-01 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 光学活性氟化合物的制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03184929A (ja) | 1991-08-12 |
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