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JP2877543B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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Publication number
JP2877543B2
JP2877543B2 JP3061154A JP6115491A JP2877543B2 JP 2877543 B2 JP2877543 B2 JP 2877543B2 JP 3061154 A JP3061154 A JP 3061154A JP 6115491 A JP6115491 A JP 6115491A JP 2877543 B2 JP2877543 B2 JP 2877543B2
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JP
Japan
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range
speed
line
shift
clutch
Prior art date
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JP3061154A
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JPH04277364A (ja
Inventor
和夫 佐々木
卓治 藤原
龍利 溝部
龍彦 岩崎
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP3061154A priority Critical patent/JP2877543B2/ja
Publication of JPH04277364A publication Critical patent/JPH04277364A/ja
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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の制御装置、
特に前進走行中におけるシフトレバーの後退レンジへの
誤操作時の対策機能を備えた制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車に搭載される自動変速機
は、トルクコンバータと変速歯車機構とを組み合せ、こ
の変速歯車機構の動力伝達経路をクラッチやブレーキ等
の複数の摩擦締結要素の選択的締結によって切換えるこ
とにより、変速段を運転状態に応じて自動的に設定する
ようにしたもので、上記各摩擦締結要素のアクチュエー
タに締結圧を選択的に供給するための油圧制御回路が設
けられる。
【0003】また、この種の自動変速機には、上記のよ
うな自動変速が行われるDレンジとは別に、後退用のR
レンジや、変速段を固定し或いは変速範囲を制限するた
めのSレンジ(もしくは2レンジ)やLレンジ(もしく
は1レンジ)、さらには、変速機を中立状態とするNレ
ンジ及び駐車用のPレンジ等が設けられ、運転者による
シフトレバーの操作により、これらのレンジを選択する
ようになっている。
【0004】ところで、このように運転者の操作によっ
てレンジの切換えが可能とされると、例えばDレンジで
の前進走行中に、誤ってシフトレバーをRレンジに操作
する可能性があり、この場合、後退速を形成するための
摩擦締結要素が締結して急激にエンジンブレーキが作動
すると共に、該摩擦締結要素に過大な負荷が作用して、
その耐久性を低下させるなどの不具合が発生する。
【0005】そこで、例えば特開昭63−13949号
公報に開示されているように、所定車速以上での前進走
行中にRレンジに操作されたことを検出したときに、油
圧制御回路に設けた所定のソレノイドバルブを作動させ
て、後退速で締結される摩擦締結要素への締結圧供給回
路をドレンさせることにより、該摩擦締結要素の締結を
阻止して変速歯車機構を強制的に中立状態とし、これに
より上記のような不具合の発生を防止することが考えら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、後退速は、
一般に2つの摩擦締結要素(例えばローリバースブレー
キとリバースクラッチ)を締結することによって形成さ
れるので、上記のように前進走行中におけるRレンジへ
の誤操作時に変速機を中立状態とするためには、その一
方の摩擦締結要素(例えばローリバースブレーキ)の締
結を阻止すればよいことになる。そして、運転者が誤操
作に気付いてシフトレバーを再び前進レンジに操作した
ときに、後退速で締結される摩擦締結要素の他方(例え
ばリバースクラッチ)も解放すると共に、そのときの運
転状態に応じた前進変速段を得るための摩擦締結要素を
締結することになる。
【0007】しかし、この前進レンジへの再操作時に、
Rレンジで締結されていた摩擦締結要素(上記例ではリ
バースクラッチ)の解放動作が遅れると、該摩擦締結要
素と前進変速段で締結される摩擦締結要素とが一時的に
共に締結された状態が発生し、その前進変速段によって
は、変速歯車機構がダブルロック気味となる。そのた
め、特に解放動作が遅れた摩擦締結要素の引きずり状態
が発生し、これが該摩擦締結要素の耐久性を低下させる
ことになるのである。
【0008】この問題に対しては、Rレンジから前進レ
ンジへの再操作時に、その時の車速等に拘らず、一旦変
速歯車機構の入出力側が一体回転する所定の変速段に設
定し、その後上記車速等の運転状態に対応した本来の変
速段に切換えることが考えられる。つまり、変速歯車機
構の入出力側が一体回転する変速段においては、該変速
段を形成するための摩擦締結要素の他に、変速歯車機構
のいずれかの要素と該機構の入力側もしくは出力側とを
結合する他の摩擦締結要素(例えば後退速で締結される
リバースクラッチ)が締結されても、変速歯車機構がダ
ブルロック状態とはならないのであり、したがって、前
進レンジへの再操作時に、後退速で締結された摩擦締結
要素の解放動作が遅れても、該摩擦締結要素の引きずり
状態が発生しないことになる。
【0009】しかし、このようにRレンジへの誤操作の
後、前進レンジへ再操作した際にその時の運転状態に対
応しない変速段(例えば3速)に設定すると、その時の
運転状態が例えば4速に相当する高車速域にある場合に
は急激なエンジンブレーキが作動することになり、ま
た、次に運転状態に対応した本来の変速段に切換える際
に変速ショックが発生するなどの新たな問題の発生が考
えられるのである。
【0010】本発明は、自動変速機における上記のよう
な問題に対処するもので、前進走行中にRレンジに誤操
作された後、再び前進レンジに操作された際に、急激な
エンジンブレーキの作動や新たな変速ショックの発生等
の不具合を回避しながら、変速歯車機構のダブルロック
による摩擦締結要素の引きずりを回避して、その耐久性
の低下を防止することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0012】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、変速歯車機構と、該変速歯車機構
の動力伝達経路を切換える複数の摩擦締結要素と、運転
者によって操作されて少なくとも前進レンジと後退レン
ジの選択が可能なレンジ選択手段と、前進レンジにおい
て上記各摩擦締結要素に選択的に締結圧を供給すること
により変速段を切換える変速段切換手段とが備えられ、
且つ上記摩擦締結要素に加えて変速歯車機構の入出力側
が一体回転する所定変速段で締結するエンジンブレーキ
用の摩擦締結要素が設けられた自動変速機において、前
進走行中に上記レンジ選択手段が後退レンジに操作され
た後、再び前進レンジに操作されたときに、その再操作
時から所定時間の間、上記エンジンブレーキ用摩擦締結
要素を解放した状態で変速段を上記所定変速段に設定す
る制御手段を設けたことを特徴とする。
【0013】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、上記第1発明と同様の自動変速機におい
て、前進走行中にレンジ選択手段が後退レンジに操作さ
れたときに、後退速で締結される2つの摩擦締結要素の
一方の締結を阻止すると共に、その後、上記レンジ選択
手段が再び前進レンジに操作されたときに、その再操作
時から所定時間の間、エンジンブレーキ用摩擦締結要素
を解放した状態で変速段を上記の所定変速段に設定する
制御手段を設けたことを特徴とする。
【0014】
【作用】上記の構成によれば、前進走行中にレンジ選択
手段が後退レンジに操作され、その後、再び前進レンジ
に操作されたときに、変速段がそのときの運転状態に拘
らず所定の前進変速段に設定されることになる。その場
合に、この所定変速段として、変速歯車機構の入出力側
が一体回転する変速段、つまり該変速段を形成する摩擦
締結要素に加えて、変速歯車機構のいずれかの要素とそ
の入出力側とを結合する他の摩擦締結要素が締結されて
もダブルロック状態が発生しない変速段が選択されるの
で、後退速で締結された摩擦締結要素の解放動作が遅れ
ても該摩擦締結要素の引きずり状態が発生しないことに
なる。そして、このとき、通常は当該所定変速段で締結
されるエンジンブレーキ用の摩擦締結要素が締結されな
いので、特にRレンジへの誤操作ないし前進レンジへの
再操作が高車速域で行なわれた場合に、急激なエンジン
ブレーキの作動が回避されることになると共に、次に運
転状態に対応した本来の変速段に切換えられる際に、そ
の変速動作が円滑に行われて、大きな変速ショックの発
生が防止されることになる。
【0015】また、第2発明によれば、上記第1発明と
同様に、前進レンジへの再操作時における後退速で締結
された摩擦締結要素の引きずり状態や急激なエンジンブ
レーキの作動が防止され、且つ運転状態に対応した本来
の変速段への変速動作が円滑に行われると共に、特に、
後退レンジに操作されたときに、後退速で締結される2
つの摩擦締結要素の一方の締結が阻止されるので、再び
前進レンジに操作されるまでの間、変速歯車機構は中立
状態に保持されて、この間における摩擦締結要素への過
負荷の作用が回避されることになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0017】まず、図1によりこの実施例に係る自動変
速機の機械的構成を説明すると、この自動変速機10
は、主たる構成要素として、トルクコンバータ20と、
該コンバータ20の出力により駆動される変速歯車機構
30と、該機構30の動力伝達経路を切換えるクラッチ
やブレーキ等の複数の摩擦締結要素41〜46及びワン
ウェイクラッチ51,52とを有し、これらにより走行
レンジとしてのD,S,L,Rの各レンジと、Dレンジ
での1〜4速、Sレンジでの1〜3速、Lレンジでの1
〜2速とが得られるようになっている。
【0018】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され且つ変速機ケ
ース11にワンウェイクラッチ24を介して支持されて
トルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース21
とタービン23との間に設けられ、該ケース21を介し
てエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロック
アップクラッチ26とで構成されている。そして、上記
タービン23の回転がタービンシャフト27を介して変
速歯車機構30側に出力されるようになっている。ここ
で、上記エンジン出力軸1にはタービンシャフト27内
を貫通するポンプシャフト12が連結され、該シャフト
12により変速機後端部に備えられたオイルポンプ13
が駆動されるようになっている。
【0019】一方、上記変速歯車機構30はラビニョ型
プラネタリギヤ装置で構成され、上記タービンシャフト
27上に遊嵌合された小径のスモールサンギヤ31と、
該サンギヤ31の後方において同じくタービンシャフト
27上に遊嵌合された大径のラージサンギヤ32と、上
記スモールサンギヤ31に噛合された複数個のショート
ピニオンギヤ33と、前半部が該ショートピニオンギヤ
33に噛合され、後半部が上記ラージサンギヤ32に噛
合されたロングピニオンギヤ34と、該ロングピニオン
ギヤ34及び上記ショートピニオンギヤ33を回転自在
に支持するキャリヤ35と、ロングピニオンギヤ34に
噛合されたリングギヤ36とで構成されている。
【0020】そして、上記タービンシャフト27とスモ
ールサンギヤ31との間に、フォワードクラッチ41と
第1ワンウェイクラッチ51とが直列に介設され、また
これらのクラッチ41,51に並列にコーストクラッチ
42が介設されていると共に、タービンシャフト27と
キャリヤ35との間には3−4クラッチ43が介設さ
れ、さらに該タービンシャフト27とラージサンギヤ3
2との間にリバースクラッチ44が介設されている。ま
た、上記ラージサンギヤ32とリバースクラッチ44と
の間にはラージサンギヤ32を固定するバンドブレーキ
でなる2−4ブレーキ45が設けられていると共に、上
記キャリヤ35と変速機ケース11との間には、該キャ
リヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイクラッチ5
2と、キャリヤ35を固定するローリバースブレーキ4
6とが並列に設けられている。そして、上記リングギヤ
36が出力ギヤ14に連結され、該出力ギヤ14から差
動装置を介して左右の車輪(図示せず)に回転が伝達さ
れるようになっている。
【0021】ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩
擦締結要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,5
2の作動状態と変速段との関係をまとめると、表1に示
すようになる。
【0022】
【表1】 次に、図2により上記各摩擦締結要素41〜46のアク
チュエータに対して油圧を給排する油圧制御回路60に
ついて説明する。ここで、上記各アクチュエータのう
ち、2−4ブレーキ45の油圧アクチュエータ45aは
アプライポート45bとリリースポート45cとを有す
るサーボピストンで構成され、アプライポート45bの
みに油圧が供給されているときに2−4ブレーキ45を
締結し、両ポート45b,45cとも油圧が供給されて
いないとき及び両ポート45b,45cとも油圧が供給
されているときに、2−4ブレーキ45を解放するよう
になっている。また、その他の摩擦締結要素41〜4
4,46のアクチュエータは通常の油圧ピストンで構成
され、油圧が供給されたときに当該摩擦締結要素を締結
する。
【0023】この油圧制御回路60には、主たる構成要
素として、図1に示すオイルポンプ13からメインライ
ン110に吐出された作動油の圧力を所定のライン圧に
調整するレギュレータバルブ61と、手動操作によって
レンジンの選択を行うマニュアルバルブ62と、変速段
に応じて作動して各摩擦締結要素(アクチュエータ)4
1〜46に対する油圧の給排を行う1−2,2−3,3
−4の各シフトバルブ63,64,65とが備えられて
いる。
【0024】上記マニュアルバルブ62は、メインライ
ン110からライン圧が導入される入力ポートeと、第
1〜第4出力ポートa〜dとを有し、スプールの移動に
より、上記入力ポートeが、Dレンジ及びSレンジでは
第1、第2出力ポートa,bに、Lレンジでは第1、第
3出力ポートa,cに、またRレンジでは第4出力ポー
トdにそれぞれ連通されるようになっている。そして、
各出力ポートa〜dには、それぞれ第1〜第4出力ライ
ン111〜114が接続されている。また、上記1−
2,2−3,3−4シフトバルブ63,64,65は、
それぞれスプールをスプリング(図示省略)により図面
上、右側に付勢した構成で、これらのスプールの右側に
パイロットポート63a,64a,65aが設けられて
いる。
【0025】そして、1−2シフトバルブ63のパイロ
ットポート63aには、上記メインライン110からラ
イン115を介して導かれた第1パイロットライン11
6が接続され、2−3シフトバルブ64のパイロットポ
ート64aには、上記第1出力ライン111から分岐さ
れた第2パイロットライン117が接続され、また3−
4シフトバルブ65のパイロットポート65aには、上
記メインライン110から導れた第3パイロットライン
118が接続されていると共に、これらのパイロットラ
イン116,117,118には、それぞれ変速用の第
1,第2,第3ソレノイドバルブ66,67,68が設
けられている。これらのソレノイドバルブ66〜68
は、それぞれONのときに当該パイロットポート63a
〜65aをドレンさせて、各対応するシフトバルブ63
〜65のスプールを図面上、右側に位置させ、またOF
Fのときに上記パイロットポート63a〜65aに各パ
イロットライン116,117,118からパイロット
圧を導入させて、スプールをそれぞれ左側に位置させる
ようになっている。
【0026】ここで、図3に示すように、これらの変速
用ソレノイドバルブ66〜68、並びに後述するロック
アップ用及びバイパス制御用ソレノイドバルブ92,9
9、ロックアップ用及びライン圧制御用デューティソレ
ノイドバルブ93,96の作動を制御するコントローラ
200が備えられ、このコントローラ200に、当該自
動車の車速を検出する車速センサ201と、エンジンの
スロットル開度を検出するスロットル開度センサ202
と、当該自動変速機に備えられたシフトレバーの位置
(レンジ)を検出するシフト位置センサ203からの信
号と、トルクコンバータ20のタービン回転数を検出す
るタービン回転数センサ204からの信号と、作動油の
油温を検出する油温センサ205からの信号とが入力さ
れるようになっている。そして、このコントローラ20
0は、シフトレバー(図示せず)で選択された各レンジ
毎に、当該自動車の車速とエンジンのスロットル開度と
に応じて予め設定されたマップに基いて上記各変速用ソ
レノイドバルブ66〜68をON,OFF制御する。こ
れにより、各シフトバルブ63〜65のスプールの位置
が切換って各摩擦締結要素41〜46に通じる油路が選
択的に連通され、これらの摩擦締結要素41〜46が表
1に示す組み合せで締結されて、変速段が運転状態に応
じて切換えられる。その場合に、D,S,Lの前進レン
ジにおける各変速段と各ソレノイドバルブ66〜68の
ON,OFFの組み合せパターンとの関係は表2に示す
ように設定されている。
【0027】
【表2】 一方、上記マニュアルバルブ62における各出力ポート
a〜dに接続された第1〜第4出力ライン111〜11
4のうち、D,S,Lの各前進レンジでメインライン1
10に連通される第1出力ライン111からはライン1
19が分岐され、このライン119がフォワードクラッ
チラインとされて、ワンウェイオリフィス71を介して
フォワードクラッチ41に導かれている。したがって、
D,S,Lレンジで、フォワードクラッチ41が常に締
結されることになる。なお、上記フォワードクラッチラ
イン119の分岐ライン120には、ワンウェイオリフ
ィス72を介してフォワードクラッチ締結時の緩衝用の
アキュムレータ73が接続されている。
【0028】また、第1出力ライン111は、上記1−
2シフトバルブ63に導かれ、第1ソレノイドバルブ6
6がONとなって該シフトバルブ63のスプール63a
が右側に位置したときにサーボアプライライン121に
連通し、ワンウェイオリフィス74を介してサーボピス
トン45aのアプライポート45bに至る。したがっ
て、D,S,Lレンジで第1ソレノイドバルブ66がO
Nのとき、即ちDレンジでの2,3,4速、Sレンジの
2,3速、及びLレンジの2速で、上記アプライポート
45bに油圧(サーボアプライ圧)が導入され、リリー
スポート45cに油圧(サーボリリース圧)が導入され
ていないときに2−4ブレーキ45が締結される。な
お、上記アプライポート45bにはライン122を介し
て2−4ブレーキ締結時の緩衝用のアキュムレータ75
が接続されている。
【0029】さらに、第1出力ライン111は、3−4
シフトバルブ65にも導かれ、第3ソレノイドバルブ6
8がOFFで、該シフトバルブ65のスプールが左側に
位置するときにライン123に連通する。このライン1
23は上記2−3シフトバルブ64に導かれ、第2ソレ
ノイドバルブ67がONで、該シフトバルブ64のスプ
ールが右側に位置するときに、コーストクラッチライン
124に連通する。このコーストクラッチライン124
は、ワンウェイオリフィス76及びボールバルブ77介
してコーストクラッチ42に連通し、したがって、S,
Lレンジで第2ソレノイドバルブ67がON、第3ソレ
ノイドバルブ68がOFFのとき、即ちSレンジの2速
及びLレンジの1,2速でコーストクラッチ42が締結
される。
【0030】一方、D,Sレンジでメインライン110
に連通する第2出力ライン112は、2−3シフトバル
ブ64に導かれている。そして、該ライン112は、第
2ソレノイドバルブ67がOFFで、2−3シフトバル
ブ64のスプールが左側に位置するときに3−4クラッ
チライン125に連通する。このライン125は、さら
にワンウェイオリフィス78を介して3−4クラッチ4
3に至っている。したがって、D,Sレンジで第2ソレ
ノイドバルブ67がOFFのとき、即ちDレンジの3,
4速、及びSレンジの3速で3−4クラッチ43が締結
されることになる。なお、上記3−4クラッチライン1
25の分岐ライン126には、ワンウェイオリフィス7
9を介して、3−4クラッチ43の締結時の緩衝用のア
キュムレータ80が接続されている。
【0031】ここで、上記3−4クラッチライン125
から分岐されたライン127は3−4シフトバルブ65
に導かれ、第3ソレノイドバルブ68がOFFで、該シ
フトバルブ65のスプールが左側に位置するときにライ
ン128に連通し、2−3タイミングバルブ81を介し
てサーボリリースライン129に連通する。このライン
129は、ワンウェイオリフィス82を介してサーボピ
ストン45aのリリースポート45cに至っている。し
たがって、D,Sレンジで第2,第3ソレノイドバルブ
67,68がともにOFFのとき、即ちDレンジの3速
及びSレンジの3速で、サーボピストン45aのリリー
スポート45cにサーボリリース圧が導入され、2−4
ブレーキ45が解放される。
【0032】さらに、上記サーボリリースライン129
から分岐されたライン130は、コーストタイミングバ
ルブ83、ライン131及び上記ボールバルブ77を介
して前述のコーストクラッチライン124に連通し、コ
ーストクラッチ42に至っている。したがって、サーボ
リリースライン129内に油圧が導入されるDレンジの
3速及びSレンジの3速でもコーストクラッチ42が締
結されることになる。
【0033】また、マニュアルバルブ62においてLレ
ンジでメインライン110に連通する第3出力ライン1
13は、ボールバルブ84及びライン132を介して1
−2シフトバルブ63に導かれている。そして、このラ
イン132は、第1ソレノイドバルブ66がOFFで、
1−2シフトバルブ63のスプールが左側に位置すると
きにローリバースブレーキライン133に連通し、ワン
ウェイオリフィス85を介してローリバースブレーキ4
6に至っている。したがって、Lレンジで第1ソレノイ
ドバルブ66がOFFのとき、即ちLレンジの1速でロ
ーリバースブレーキ46が締結される。
【0034】さらに、上記ローリバースブレーキライン
133には、上記ワンウェイオリフィス85をバイパス
するバイパスライン134が設けられている。このバイ
パスライン134は、上記ワンウェイオリフィス85の
上流側から分岐して3−4シフトバルブ65に至る上流
部と、該3−4シフトバルブ65から上記ワンウェイオ
リフィス85の下流側に至る下流部とでなっており、上
記第3ソレノイドバルブ68がOFFで、3−4シフト
バルブ65のスプールが左側に位置するときに、上、下
流部が連通するようになっている。なお、上記ローリバ
ースライン133の分岐ライン135には、ワンウェイ
オリフィス86を介してローリバースブレーキ締結時の
緩衝用のアキュムレータ87が接続されている。
【0035】さらに、Rレンジでメインライン110に
連通する第4出力ライン114は、該ライン114から
分岐されたライン136、上記ボールバルブ84及びラ
イン132を介して1−2シフトバルブ63に導かれ、
第1ソレノイドバルブ66がOFFで該バルブ63のス
プールが左側に位置するときに上記ローリバースブレー
キライン133に連通する。また、上記第4出力ライン
114は、リバースクラッチライン137となって、リ
バースクラッチ44に至っている。したがって、Rレン
ジでは、第1ソレノイドバルブ66がOFFのときにロ
ーリバースブレーキ46が締結される一方、リバースク
ラッチ44が常に締結される。
【0036】また、この油圧制御回路60には、図1に
示すトルクコンバータ20内のロックアップクラッチ2
6を作動させるためのロックアップシフトバルブ88
と、該ロックアップシフトバルブ88を介して上記トル
クコンバータ20へ供給される油圧を調整するロックア
ップコントロールバルブ89とが備えられている。
【0037】上記ロックアップシフトバルブ88には、
レギュレータバルブ61からリリーフバルブ90を介し
て導かれたトルクコンバータライン138が接続されて
いると共に、該シフトバルブ88の両端に設けられた第
1、第2パイロットポート88a,88bには、メイン
ライン110からソレノイドレデューシングバルブ91
及びパイロットライン139を介して導かれたライン1
40,141がそれぞれ接続されている。そして、ライ
ン140にロックアップ用のソレノイドバルブ92が設
けられ、該ソレノイドバルブ92がONのときにロック
アップシフトバルブ88のスプールが右側に位置するこ
とにより、上記トルクコンバータライン138がトルク
コンバータ20内に通じるコンバータインライン142
に連通し、これにより該トルクコンバータ20の内圧が
高まってロックアップクラッチ26が締結される。ま
た、上記ソレノイドバルブ92がOFFとなってロック
アップシフトバルブ88のスプールが左側へ移動すれ
ば、上記トルクコンバータライン138がロックアップ
コントロールバルブ89及びライン143を介してロッ
クアップ解放ライン144に連通し、トルクコンバータ
20内にロックアップ解放圧が導入されることになる。
その場合に、上記パイロットライン139からロックア
ップコントロールバルブ89の一端のパイロットポート
89aに導入されるパイロット圧がロックアップ用デュ
ーティソレノイドバルブ93によって調整されることに
より、上記ロックアップ解放圧が制御されて、ロックア
ップクラッチ26が完全解放状態もしくは所定のスリッ
プ状態に制御されるようになっている。
【0038】以上の構成に加えて、この油圧制御回路6
0には、各変速時における油圧の給排タイミングの調整
用として、前記のコーストタイミングバルブ83及び2
−3タイミングバルブ81の他に、第1バイパスバルブ
94及び第2バイパスバルブ95が備えられている。
【0039】上記コーストタイミングバルブ83は、前
述のように、サーボリリースライン129から分岐され
たライン130と、コーストクラッチライン124にボ
ールバルブ77を介して通じるライン131との間に設
けられ、スプールの一端に、サーボアプライライン12
1から分岐されたライン145によりサーボアプライ圧
が供給されるようになっている。そして、上記サーボリ
リースライン129によってスプールの他端に供給され
るサーボリリース圧とスプリングの付勢力との和がサー
ボアプライ圧に打ち勝ったときにスプールが右側に移動
し、上記ライン130,131を連通させるようになっ
ている。したがって、これらのライン130,131を
介してコーストクラッチ42にコーストクラッチ圧が供
給されるDレンジの2−3シフトアップ変速時に、サー
ボリリース圧が十分上昇してから、つまり2−4ブレー
キ45が確実に解放されてからコーストクラッチ42が
締結されることになり、2−4ブレーキ45とコースト
クラッチ42とが同時に締結状態となることによる変速
歯車機構30のダブルロック状態が防止される。なお、
上記スプールの一端にサーボアプライ圧が導かれている
ので、上記ライン130,131を連通させるタイミン
グがライン圧に応じて変更されることになり、その連通
タイミングとサーボリリース圧の圧力レベルとの対応関
係が適切に設定されることになる。
【0040】また、上記2−3タイミングバルブ81
は、3−4シフトバルブ65から導かれているライン1
28と、サーボリリースライン129との間に設けら
れ、スプールの一端部に3−4クラッチライン125か
らライン146を介して3−4クラッチ圧が導入され、
他端部に上記サーボリリース圧が導入されるようになっ
ている。そして、3−4クラッチ圧及びサーボリリース
圧の作用により、上記サーボリリースライン129をラ
イン128に連通させ、もしくはドレンさせることによ
り、サーボリリース圧を3−4クラッチ圧に対応させて
調整するようになっている。
【0041】さらに、上記第1バイパスバルブ94は、
3−4クラッチライン125に設けられたワンウェイオ
リフィス78をバイパスするバイパスライン147上に
設けられていると共に、上記3−4クラッチライン12
5のワンウェイオリフィス78より下流の油圧(3−4
クラッチ圧)がスプールの一端に供給される。また、ラ
イン圧制御用のデューティソレノイドバルブ96の作動
によってエンジン負荷に応じたスロットルモデュレータ
圧を発生させ、これをレギュレータバルブ61に供給す
るスロットルモデュレータバルブ97から、上記スロッ
トルモデュレータ圧がライン148を介して該第1バイ
パスバルブ94におけるスプールの他端に供給される。
そして、3−4クラッチ圧が所定値以上に上昇してスプ
ールが左側に移動したときに、上記バイパスライン14
7を遮断するようになっている。したがって、3−4ク
ラッチ圧は、供給開始時にはバイパスライン147によ
り速かに供給されるが、その後ワンウェイオリフィス7
8によって供給が緩やかになり、このようにして2−3
シフトアップ変速時における3−4クラッチ43の締結
タイミングが調整され、また、そのタイミングがエンジ
ンのスロットル開度に応じて変更されることになる。こ
こで、上記スロットルモデュレータ圧をレギュレータバ
ルブ61に供給するライン149には、該油圧の供給時
における緩衝用のアキュムレータ98が設置されてい
る。
【0042】一方、上記第2バイパスバルブ95は、バ
イパス制御用のソレノイドバルブ99の作動により、N
レンジやRレンジからDレンジ(もしくはSレンジ、L
レンジ)へのレンジの切換え時、1−2シフトアップ変
速時、及び3−2シフトダウン変速時に作動油の給排タ
イミングを調整するもので、特に、本案が対象とする前
進走行中におけるRレンジへの誤操作からDレンジ等へ
の再操作時において、フォワードクラッチ41を締結す
る際に作動するものである。
【0043】つまり、この第2バイパスバルブ99は、
図4に拡大して示すように、マニュアルバルブ62から
第1出力ライン111を介して導かれたフォワードクラ
ッチライン119上のワンウェイオリフィス71をバイ
パスする第1バイパスライン150と、1−2シフトバ
ルブ63から導かれたサーボアプライライン121上の
ワンウェイオリフィス74をバイパスする第2バイパス
ライン151とに跨がって設けられ、且つサーボリリー
スライン129から分岐されたドレンライン152が接
続されている。そして、スプール95aの一端に、メイ
ンライン110からライン115を介して導かれたパイ
ロットライン153が接続され、該パイロットライン1
53にバイパス制御用のソレノイドバルブ99が設けら
れている。
【0044】そして、NレンジもしくはRレンジからD
レンジ等への切換え時には、上記ソレノイドバルブ99
が当初OFFであって該第2バイパスバルブ95のスプ
ール95aが左側に位置することにより、フォワードク
ラッチ41に通じる第1バイパスライン150が連通す
る。そのため、マニュアルバルブ62の切換え操作によ
り第1出力ライン111に吐出された作動油は、まず、
該第1バイパスライン150ないし第2バイパスバルブ
95を通過してフォワードクラッチ41のアクチュエー
タに至る油路を速やかに充満させる。次いで、上記ソレ
ノイドバルブ99がONとなり、これに伴って上記スプ
ール95aが右側に移動することにより上記第1バイパ
スライン150が遮断され、そのため、作動油は上記第
1出力ライン111からフォワードクラッチライン11
9上のワンウェイオリフィス71を通過して、フォワー
ドクラッチ41のアクチュエータに緩やかに導入される
ことになる。
【0045】また、1−2シフトアップ変速時には、ま
ずソレノイドバルブ99がONとなってスプール95a
が右側に位置することにより、第2バイパスライン15
1が開通し、したがって作動油がサーボピストン45a
のアプライポート45bに至る油路に速やかに充満され
る。そして、その後、上記ソレノイドバルブ99がOF
Fとなってスプール95aが左側に位置することによ
り、上記第1バイパスライン150が遮断される。その
ため、変速動作の後半にはサーボアプライ圧がワンウェ
イオリフィス74を介して緩やかに供給されることにな
る。
【0046】さらに、3−2シフトダウン変速時には、
変速開始時に、まずソレノイドバルブ99がONとなっ
てスプール95aが右側に位置することによりドレンラ
イン152が開通し、その後、上記ソレノイドバルブ9
9がOFFとなってスプール95aが左側に移動するこ
とにより、該ドレンライン152が遮断される。したが
って、サーボリリース圧が、変速動作の前半はドレンラ
イン152により速やかに排出され、後半はサーボリリ
ースライン129上の排出方向に絞り作用を行うワンウ
ェイオリフィス82を介して緩やかに排出されることに
なる。
【0047】ここで、この第2バイパスバルブ95によ
る上記各変速時のバイパス制御動作とソレノイドバルブ
99のON,OFF動作との関係をまとめると表3に示
すようになる。
【0048】
【表3】 次に、走行中におけるRレンジへの誤操作時及びその誤
操作の後のDレンジ等への再操作時の制御を含めて、上
記コントローラ200ないしバイパス用ソレノイドバル
ブ99によるバイパス制御の具体的動作を説明する。
【0049】まず、図5及び図6に示すフローチャート
にしたがってバイパス制御の全体動作を説明する。
【0050】コントローラ200は、まず、ステップS
1で、イニシャライズとして以下の制御で用いる各種の
タイマやフラグをリセットし、次いでステップS2で、
シフト位置(レンジ)P、車速V、タービン回転数N及
び作動油の油温tを図3に示すそれぞれのセンサからの
信号に基いて読み込み、またステップS3で車速と変速
段とに対応するタービン回転数の上、下限値N ’,N
を算出する。この上、下限値N’,N”は、タービン回
転数Nがその範囲内にあるか否かによって当該変速段へ
の変速が完了しているか否かを判定するもので、後述す
る制御で用いられる。
【0051】さらに、コントローラ200は、ステップ
S4で、シフト位置がRもしくはNレンジからD,S,
Lのいずれかの前進レンジ(以下、これらのレンジをD
レンジ等と記す)に切換えられたか否かを判定し、切換
えられたときには、ステップS5で、そのときのタービ
ン回転数Nが0に近いごく小さな所定回転数N0より大
きいか否かを判定する。
【0052】そして、N>N0のとき、即ち図1に示す
トルクコンバータ20のタービン23が回転している状
態での上記のレンジの切換え時、具体的には、走行中に
おけるNもしくはRレンジからDレンジ等への切換え
時、または停車中におけるNレンジからDレンジ等への
切換え時には、ステップS6で、変速段設定フラグFG
を1にセットし、且つタービン回転時用の第1、第2タ
イマTA1,TA2にそれぞれ所定時間tA1,tA2をセット
する。また、N<N0のとき、即ちタービンが停止して
いる状態でのレンジの切換え時、具体的には、停車中に
おけるRレンジからDレンジ等への切換え時には、ステ
ップS7で、同じく変速段設定フラグFGを1にセット
し、且つタービン停止時用の第1、第2タイマTB1,T
B2にそれぞれ所定時間tB1,tB2をセットする。
【0053】ここで、上記変速段設定フラグFGは、こ
のバイパス制御において通常の変速段と異なる変速段を
設定する場合に1にセットされるものである。また、上
記タービン回転時用及び停止時用の第1タイマTA1,T
B1にそれぞれセットされる時間tA1,tB1は、図7に符
号(イ)で示すように、フォワードクラッチ圧の供給時
においてバイパス用ソレノイドバルブ99をOFFとし
て、図4に示す第1バイパスライン150を開通させる
ことにより油圧を速やかに立ち上げるための時間(バイ
パス時間)であり、また、タービン回転時用及び停止時
用の第2タイマTA2,TB2にそれぞれセットされる時間
A2,tB2は、上記バイパス時間tA1,tB1の経過後、
当該バイパス制御を終了するまでの時間であって、上記
ソレノイドバルブ99をONとして第1バイパスライン
150を遮断することにより、図7に符号(ロ)で示す
ように、油圧を緩やかに供給して棚圧を形成する時間に
対応するものである。
【0054】次に、コントローラ200は、ステップS
8,S9で、上記タービン回転時用または停止時用の第
2タイマTA2またはTB2の値が0より大きいか否かを判
定し、いずれも0のとき、即ちこのバイパス制御が行わ
れておらず或いは終了したときは、ステップS10でバ
イパス用ソレノイドバルブ99をOFFにすると共に、
ステップS11で現在のレンジPがRレンジであるか否
かを判定する。そして、Rレンジでない場合には、ステ
ップS12で通常の変速制御としてのソレノイドバルブ
の制御を実行し、またRレンジであれば、ステップS1
3で、後述するRレンジへの操作時の制御を実行する。
【0055】一方、タービン回転時用の第2タイマTA2
が0より大きいとき、即ち走行中のNもしくはRレンジ
からDレンジ等への切換え時及び停車中のNレンジから
Dレンジ等への切換え時におけるバイパス制御中は、ス
テップS14で、同じくタービン回転時用の第1タイマ
A1が0より大きいか否かを判定し、該タイマTA1が0
より大きいときは、ステップS15で該タイマTA1の値
を所定値tA1から1づつ減算し、バイパス時間の経過を
計測する。また、該タイマTA1が0となって、当該レン
ジの切換え時のバイパス制御中において上記の所定バイ
パス時間tA1が経過した後は、ステップS16で第2タ
イマTA2の値を所定値tA2から1づつ減算し、該バイパ
ス制御の経過時間を計測する。
【0056】同様に、タービン停止時用の第2タイマT
B2が0より大きいとき、即ち停車中のRレンジからDレ
ンジ等への切換え時におけるバイパス制御中は、ステッ
プS17で、同じくタービン停止時用の第1タイマTB1
が0より大きいか否かを判定し、該タイマTB1が0より
大きいときは、ステップS18で該タイマTB1の値を所
定値tB1から1づつ減算し、バイパス時間の経過を計測
する。また、該タイマTB1が0となって上記の所定バイ
パス時間tB1が経過した後は、ステップS19で第2タ
イマTB2の値を所定値tB2から1づつ減算し、該バイパ
ス制御の経過時間を計測する。
【0057】そして、コントローラ200は、上記のタ
ービン回転時及びタービン停止時のそれぞれについて、
図6のフローチャートにしたがって制御を続行する。
【0058】まず、タービン回転時のバイパス制御にお
けるバイパス時間中においては、ステップS20でター
ビン回転数Nがニュートラル状態での回転数より若干小
さい所定回転数N1より小さいか否かを判定する。そし
て、図8に示すように、NレンジからDレンジ等への切
換えが行われてタービン回転数Nが低下し、該回転数N
が上記所定回転数N1より小さくなったときに、ステッ
プS21でタービン回転時用の第1タイマTA1を0にリ
セットする。これは、所定のバイパス時間tA1が経過す
る前であっても、フォワードクラッチ41の締結が開始
されてタービン回転数Nの低下が検出されたときに、上
記第1バイパスライン150ないし第2バイパスバルブ
95によるフォワードクラッチ圧の供給を終了するため
である。
【0059】そして、上記第1タイマTA1が0になるこ
とにより、次は図5のステップS16から図6のステッ
プS22を実行し、タービン回転数NがDレンジへの切
換えの完了を判定するための0に近い所定回転数N2
下に低下したか否かを判定し、図8に示すように、N<
2となった時点で、ステップS23で第2タイマTA2
を0にリセットする。これにより、バイパス制御時間用
の所定時間tA2の経過前であっても、フォワードクラッ
チ41の締結が完了した時点で該バイパス制御が終了す
ることになる。また、このフォワードクラッチ41の締
結動作中であって、タービン回転数Nが上記所定回転数
1,N2の中間の回転数N3以下に低下したときに、図
8に示すように、ステップS24からステップS25を
実行して変速段設定フラグFGをリセットし、該制御中
における通常の変速段と異なる変速段の設定を解除す
る。
【0060】なお、走行中におけるRレンジからDレン
ジ等への切換え時には、タービン回転数Nは上記所定回
転数N1,N2,N3等よりも高いから、上記ステップS
21,S23,S25によるタイマTA1,TA2及びフラ
グFGのリセットは行われなず、バイパス時間及びその
後の棚圧形成時間は常に所定時間tA1,tA2とされ、且
つこれらの時間が経過するまで変速段は通常の変速段と
異なる変速段に保持される。
【0061】一方、タービンが停止している停車中にお
けるRレンジからDレンジ等への切換え時には、バイパ
ス時間中及びその後の棚圧形成時間中のいずれの場合に
も、図5のステップS18もしくはS19から図6のス
テップS26を実行し、RD切換えフラグFRDが1であ
るか否かを判定する。このフラグFRDは、Rレンジから
Dレンジへの切換えが行われたときに1にセットされる
ものであるが、当初は0であるので、ステップS27で
タービン回転数Nが所定回転数N4より大きいか否かを
判定する。この停車中におけるRレンジからDレンジ等
への切換え時にはニュートラル状態を経由し、そのとき
に、図9に示すようにタービン回転数Nが一時的に上昇
する。そして、該タービン回転数Nが上記所定値N4
超えたときに、ステップS27からステップS28を実
行して上記RD切換えフラグFRDを1にセットすると共
に、次に、上記ステップS26からステップS29,S
30を実行し、タービン回転数Nが所定回転数N5より
小さくなった時点で変速段設定フラグFGを0にリセッ
トする。これにより、RレンジからDレンジ等への切換
えが完了した時点で、このバイパス制御用として設定さ
れた変速段が解除されることになる。なお、この場合
は、バイパス時間及び棚圧形成時間は常に予め設定され
た所定時間tB1,tB2とされる。
【0062】以上のようにして、タイマTA1,TA2,T
B1,TB2及びフラグFGの値の設定、換言すれば各レン
ジの切換え時におけるフォワードクラッチ圧のバイパス
時間ないしバイパス制御時間の設定、及びその間におけ
る変速段の設定が行われるのである。そして、コントロ
ーラ200は、このようにして設定したところにしたが
い、以下のステップで、バイパス用ソレノイドバルブ9
9の制御及び変速段の制御を行う。
【0063】つまり、コントローラ200は、まずステ
ップS31で、タービン回転数Nが図5のステップS3
で求めた車速と変速段とに応じた回転数の上、下限値
N’,N”間の範囲にあるか否かを判定し、この範囲に
あるときは、すでに変速は終了しているから、ステップ
S32で上記各タイマTA1,TA2,TB1,TB2及びフラ
グFGをリセットする。
【0064】一方、タービン回転数Nが上記範囲にない
場合は、ステップS33でタービン回転時用またはター
ビン停止時用の第2タイマTA2またはTB2が0より大き
いか否かを判定する。そして、これらのタイマTA2,T
B2のいずれか一方が0より大きいいとき、つまり、ター
ビン回転時またはタービン停止時のいずれかにおいてバ
イパス制御が行われている間は、ステップS34で、同
じくタービン回転時用またはタービン停止時用の第1タ
イマTA1またはTB1が0より大きいか否かを判定する。
【0065】そして、該タイマTA1またはTB1のいずれ
かが0より大きくて、バイパス制御中のバイパス時間内
にあるときは、ステップS35で、バイパス用ソレノイ
ドバルブ99をOFFとして、図4の第1バイパスライ
ン150を開通させ、且つ通常の変速制御を禁止する信
号を出力する。また、上記第1タイマTA1またはTB1
両者が0であって、バイパス制御中におけるバイパス時
間が経過した後の棚圧形成中は、ステップS36を実行
してバイパス用ソレノイドバルブ99をONにして、上
記第1バイパスライン150を閉じると共に、同じく通
常の変速制御を禁止する信号を出力する。さらに、上記
第2タイマTA2またはTB2の両者が0のとき、つまりバ
イパス制御が終了したときは、ステップS37で上記バ
イパス用ソレノイドバルブ99をOFFにすると共に、
上記の通常の変速制御を禁止する信号を解除する。
【0066】さらに、コントローラ200は、ステップ
S38で変速段設定フラグFGの値を判定し、該フラグ
Gが0のときはステップS39で通常の変速制御によ
る各変速用ソレノイドバルブ66〜68のON,OFF
制御を行い、また該フラグFGが1のときは、ステップ
S40で現在選択されているレンジPがLレンジである
か否かを判定して、Lレンジであるときは、ステップS
41でコーストクラッチ42が締結されない1速となる
ソレノイドバルブ66〜68のON,OFFパターンを
を選択する。
【0067】また、選択されているレンジがLレンジで
ない場合は、ステップS42で運転状態に応じた変速段
領域が4速領域であるか否かを判定し、4速以外の変速
段の領域であるときは、ステップS43でコーストクラ
ッチ42が締結される3速となるソレノイドバルブ66
〜68のON,OFFパターンを選択し、また、4速の
領域であるときは、ステップS44でコーストクラッチ
42が締結されない3速となるON,OFFパターンを
選択する。
【0068】次に、上記図5のステップS13によるR
レンジへの操作時の制御について説明する。
【0069】この制御は、図10に示すフローチャート
にしたがって行われ、まず、コントローラ200は、ス
テップS51で車速Vが所定値V0以上であるか否かを
判定する。この所定値V0は前進時の車速についての値
であり、したがって車速Vがマイナスとなる後退時には
V<V0であって、この場合、コントローラ200は、
ステップS52〜S57による通常の後退時の制御を行
う。
【0070】この通常の後退制御では、まず、図2の油
圧制御回路60におけるマニュアルバルブ62がR位置
に移動して、メインライン110が第4出力ポートdに
連通することにより、ライン圧がリバースクラッチ圧と
なって、ライン137を経てリバースクラッチ44に供
給され、該クラッチ44が締結される。
【0071】一方、コントローラ200は、ステップS
52で、前回の制御サイクルで検出した車速V’が上記
所定値V0以上か否か、また前回の制御サイクルで検出
したレンジP’がRレンジ以外のレンジであるか否かを
判定し、V’≧V0のとき、またはP’≠“R”のと
き、換言すれば今回の制御サイクルがRレンジへ操作さ
れた直後である場合には、ステップS53で、ローリバ
ースブレーキ46への締結圧の供給時におけるバイパス
時間を設定するタイマTCに所定時間tCをセットする。
この時間tCは、図11に示すように、作動油の油温t
が高くなるほど短くされ、常に作動油が油路に充満され
る時間に対応するように設定される。
【0072】そして、ステップS54で、上記タイマT
Cが0より大きいか否かを判定し、0より大きいとき、
即ち上記所定のバイパス時間tCの経過前は、ステップ
S55で各変速用ソレノイドバルブ66〜68のON,
OFFの組み合わせパターンとして、表4に示すパター
ン(1)を採用する。このパターン(1)は、1−2シ
フトバルブ63、2−3シフトバルブ64、及び3−4
シフトバルブ65のスプール63a,64a,65aを
いずれも左側に位置させるものである。したがって、上
記第4出力ポートdからの油圧がライン114,13
6,132を介して1−2シフトバルブ63に導かれた
後、ローリバースブレーキ圧となって、ワンウェイオリ
フィス85が設けられたローリバースブレーキライン1
33を経てローリバースブレーキ46に供給されると共
に、このとき、3−4シフトバルブ65が上記ワンウェ
イオリフィス85をバイパスするバイパスライン134
を連通させるので、ローリバースブレーキ圧はこのバイ
パスライン134によりローリバースブレーキ46に速
やかに供給されることになる。
【0073】そして、ステップS56で上記タイマTC
の値を1ずつ減算し、バイパス時間tCの経過を計測す
ると共に、該時間tCが経過してTC=0となれば、上記
ステップS54からステップS57を実行して、ソレノ
イドパターンを(2)に切換える。このパターン(2)
は、第3ソレノイドバルブ68をONとするものであ
り、これにより、上記3−4シフトバルブ65のスプー
ルが右側に移動して、バイパスライン134が遮断され
る。したがって、後退速への変速動作の後半は、上記ロ
ーリバースブレーキ圧がワンウェイオリフィス85を通
ってローリバースブレーキ46に緩やかに供給されるこ
とになる。
【0074】
【表4】 一方、レンジPがRレンジに切換えられた場合におい
て、車速Vが上記所定値V0以上のとき、つまり前進走
行中にシフトレバーが誤ってRレンジに操作されたとき
は、コントローラ200は、ステップS58を実行し
て、各変速用ソレノイドバルブ66〜68のON,OF
Fパターンを表4に示すパターン(3)に設定する。こ
のパターン(3)では、第1ソレノイドバルブ66がO
Nとなり、これに伴って1−2シフイトバルブ63のス
プールが右側に移動して、ローリバースブレーキライン
133がドレンされる。そのため、マニュアルバルブ6
2のR位置への移動によってリバースクラッチ44が締
結されるだけで、ローリバースブレーキ46は締結が阻
止される。これにより、前進走行中におけるRレンジへ
の誤操作時に変速歯車機構30が中立状態とされ、上記
リバースクラッチ44やローリバースブレーキ46に過
負荷が作用することが防止される。
【0075】そして、運転者がこの誤操作に気付き、シ
フトレバーをDレンジ等の前進レンジに再操作したとき
に、コントローラ200は、前述の図5、図6に示すフ
ローチャートに従い、誤操作解消時の制御を行うのであ
る。
【0076】つまり、この誤操作の解消操作としての前
進走行中におけるRレンジからDレンジ等への切換え時
には、その切換え後のレンジ及びその時の運転状態に対
応する変速段に応じて、図6のフローチャートのステッ
プS41,S43もしくはS44が実行されるのである
が、特にDレンジに操作された場合において、その時の
運転状態に対応する変速段が4速である場合には、ステ
ップS44により、コーストクラッチ42が締結されな
い3速に設定されるのである。
【0077】このときの各油圧の給排状態の変化ないし
各摩擦締結要素の動作を図12により説明すると、ま
ず、Rレンジへの誤操作の前はDレンジの4速であった
とすると、この誤操作により、フォワードクラッチ圧、
サーボアプライ圧及び3−4クラッチ圧が排出されて
(符号ハ、ニ、ホ)、フォワードクラッチ41、2−4
ブレーキ45及び3−4クラッチ43が解放されると共
に、リバースクラッチ圧が供給されて(符号ヘ)、リバ
ースクラッチ44が締結される。このとき、ローリバー
スブレーキ圧は供給されず(符号ト)、ローリバースブ
レーキ46の締結が阻止されて、変速歯車機構30が中
立状態とされることは前述の通りである。
【0078】次に、Dレンジに再操作されると、上記リ
バースクラッチ圧がドレンされて(符号チ)、リバース
クラッチ44が解放されると共に、3速に設定するため
のソレノイドバルブ66〜68のON,OFFパターン
の採用により、フォワードクラッチ圧と3−4クラッチ
圧とが供給されて(符号リ、ヌ)、フォワードクラッチ
41及び3−4クラッチ43が締結され、変速段が3速
に設定されることになる。その場合に、この3速への変
速初期においては、符号チで示すように、リバースクラ
ッチ圧が完全に排出されておらず、リバースクラッチ4
4が未だ完全に解放されていない状態にある。そのた
め、該リバースクラッチ44と、上記3速形成用のフォ
ワードクラッチ41及び3−4クラッチ43が共に締結
されている状態が一時的に発生することになるが、図1
に明らかなように、3速では変速歯車機構30のスモー
ルサンギヤ31とキャリヤ35とが共にタービンシャフ
ト27に結合されることにより、該変速歯車機構30の
全体が一体回転するのであり、したがって、3速の状態
でリバースクラッチ44によりラージサンギヤ32がタ
ービンシャフト27に結合されても、該変速歯車機構3
0のダブルロック状態は発生せず、リバースクラッチ4
4の引きずりが防止されることになる。
【0079】そして、このとき、通常の3速では締結さ
れるコーストクラッチ42が締結されないので(符号
ル)、運転状態に対応する変速段が4速である高車速域
で3速に設定されるにも拘らず、エンジンブレーキが作
動しないことになるのである。
【0080】その後、RレンジからDレンジへの再操作
時から所定時間が経過して、前述のフォワードクラッチ
圧供給時のバイパス制御が終了し、リバースクラッチ圧
が完全に排出された後、サーボアプライ圧が再び供給さ
れることにより(符号オ)、フォワードクラッチ41及
び3−4クラッチ43に加えて2−4ブレーキ45が締
結され、変速段が誤操作前の4速に復帰することにな
る。
【0081】なお、前進走行中におけるRレンジへの誤
操作からの復帰操作としてLレンジに操作された場合、
変速段をどのように設定するかが問題となる。つまり、
通常はコーストクラッチ42が締結されるLレンジの1
速に設定すると、該レンジへの再操作時に急激なエンジ
ンブレーキが作用することになり、また、2速に設定す
れば、リバースクラッチ圧が完全に排出されない状態で
フォワードクラッチ圧とサーボアプライ圧とが供給され
ることになって、変速歯車機構30のダブルロック状態
が発生することになる。そこで、この実施例では、図6
のステップS41で示すように、コーストクラッチ42
を締結しない1速に設定するようになっており、これに
より、上記のような急激なエンジンブレーキの作動等が
回避されることになる。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、前進走行
中にシフトレバーが誤ってRレンジに操作された後、再
び前進レンジに操作されたときに、その再操作時から所
定時間の間、変速段が、変速歯車機構の入出力側が一体
回転する所定変速段に設定されるので、上記Rレンジへ
の誤操作時に締結された後退速形成用の摩擦締結要素の
解放動作が遅れても、変速歯車機構がダブルロック状態
となることがなくなる。したがって、このようなダブル
ロック状態が発生することによる上記後退速形成用の摩
擦締結要素の引きずりや、これに伴う該摩擦締結要素の
耐久性の低下が防止されることになる。
【0083】そして、特に、上記所定変速段の設定に際
しては、該変速段で通常締結されるエンジンブレーキ用
の摩擦締結要素を締結させないので、高車速域でRレン
ジへの誤操作ないしDレンジ等への再操作が行われた場
合にも、急激なエンジンブレーキの作動が回避されて、
良好な操作性が得られることになる。
【0084】また、第2発明によれば、Rレンジへの誤
操作時に変速歯車機構が中立状態とされることにより、
急激なエンジンブレーキの作動が回避されると共に、こ
の誤操作中における摩擦締結要素に対する過負荷の作用
も防止され、もって摩擦締結要素の耐久性の悪化が一層
効果的に防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動変速機の機械的構造
を示す骨子図である。
【図2】 同自動変速機の油圧制御回路図である。
【図3】 同自動変速機の電気的制御システムを示すブ
ロック図である。
【図4】 図2に示す油圧制御回路の要部拡大図であ
る。
【図5】 本実施例の制御動作の前半部を示すフローチ
ャート図である。
【図6】 同制御動作の後半部を示すフローチャート図
である。
【図7】 フォワードクラッチ圧供給時のタイムチャー
ト図である。
【図8】 タービン回転状態でのレンジ切換え時のタイ
ムチャート図である。
【図9】 タービン停止状態でのレンジ切換え時のタイ
ムチャート図である。
【図10】 図5、図6のフローチャートにおけるRレ
ンジ操作時のサブルーチンを示すフローチャート図であ
る。
【図11】 このサブルーチンで使用されるタイマ設定
時間の特性図である。
【図12】 Rレンジへの誤操作時における各油圧の変
化を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
10 自動変速機 30 変速歯車機構 42 エンジンブレーキ用摩擦締結要素(コース
トクラッチ) 44、46 後退速で締結される摩擦締結要素(リバー
スクラッチ、ローリバースブレーキ) 60 変速段切換手段(油圧制御回路) 62 レンジ選択手段(マニュアルバルブ) 200 制御手段(コントローラ)
フロントページの続き (72)発明者 岩崎 龍彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−13949(JP,A) 特開 昭53−93527(JP,A) 特開 昭63−186056(JP,A) 特開 昭64−112064(JP,A) 特開 昭61−116162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力
    伝達経路を切換える複数の摩擦締結要素と、運転者によ
    って操作されて少なくとも前進レンジと後退レンジの選
    択が可能なレンジ選択手段と、前進レンジにおいて上記
    各摩擦締結要素に選択的に締結圧を供給することにより
    変速段を切換える変速段切換手段とが備えられ、且つ上
    記摩擦締結要素に加えて変速歯車機構の入出力側が一体
    回転する所定変速段で締結するエンジンブレーキ用の摩
    擦締結要素が設けられた自動変速機の制御装置であっ
    て、前進走行中に上記レンジ選択手段が後退レンジに操
    作された後、再び前進レンジに操作されたときに、その
    再操作時から所定時間の間、上記エンジンブレーキ用摩
    擦締結要素を解放した状態で変速段を上記所定変速段に
    設定する制御手段を設けたことを特徴とする自動変速機
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力
    伝達経路を切換える複数の摩擦締結要素と、運転者によ
    って操作されて少なくとも前進レンジと後退レンジの選
    択が可能なレンジ選択手段と、前進レンジにおいて上記
    各摩擦締結要素に選択的に締結圧を供給することにより
    変速段を切換える変速段切換手段とが備えられ、且つ上
    記摩擦締結要素に加えて変速歯車機構の入出力側が一体
    回転する所定変速段で締結するエンジンブレーキ用の摩
    擦締結要素が設けられた自動変速機の制御装置であっ
    て、前進走行中に上記レンジ選択手段が後退レンジに操
    作されたときに、後退速で締結される2つの摩擦締結要
    素の一方の締結を阻止すると共に、その後、レンジ選択
    手段が再び前進レンジに操作されたときに、その再操作
    時から所定時間の間、上記エンジンブレーキ用摩擦締結
    要素を解放した状態で変速段を上記所定変速段に設定す
    る制御手段を設けたことを特徴とする自動変速機の制御
    装置。
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