JP2868875B2 - 難燃性重合体組成物 - Google Patents
難燃性重合体組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、難燃性重合体組成物に関する。さらに詳し
くは、電線、ケーブル等の外被等に好適なオレフィン重
合体をベースとする改善された難燃性重合体組成物に関
する。
くは、電線、ケーブル等の外被等に好適なオレフィン重
合体をベースとする改善された難燃性重合体組成物に関
する。
[従来の技術] オレフィン重合体は、一般に電気的性質、機械的性
質、加工性等が優れているため、電気絶縁材料として広
く用いられている。
質、加工性等が優れているため、電気絶縁材料として広
く用いられている。
特に電線ケーブル等の用途には、強度、低温特性、耐
擦傷性、硬度、等の物性改良のため、オレフィンと他の
モノマーとの共重合体及び/又はグラフト変性等により
得られる変性オレフィン重合体が用いられる。このよう
なオレフィン重合体あるいは変性オレフィン重合体は易
燃性であるため用途によって難燃化する必要がある。そ
のための処方として塩素化物、臭素化物等のハロゲン系
難燃剤を添加する方法があるが、このようなハロゲン系
難燃剤は燃焼時に有毒性ガス、腐蝕性ガス及び多量の煙
を発生するという欠点があるため、近年、水酸化マグネ
シウムや水酸化アルミニウムなどの無機水酸化物難燃剤
を使用する方法が広く検討されるようになってきた。し
かしこのような無機水酸化物は、加工性、その他各種物
性上の制約から添加量に限度があるため、無機水酸化物
の単味使用によっては、満足すべき程度にまで難燃性を
高めることができなかった。
擦傷性、硬度、等の物性改良のため、オレフィンと他の
モノマーとの共重合体及び/又はグラフト変性等により
得られる変性オレフィン重合体が用いられる。このよう
なオレフィン重合体あるいは変性オレフィン重合体は易
燃性であるため用途によって難燃化する必要がある。そ
のための処方として塩素化物、臭素化物等のハロゲン系
難燃剤を添加する方法があるが、このようなハロゲン系
難燃剤は燃焼時に有毒性ガス、腐蝕性ガス及び多量の煙
を発生するという欠点があるため、近年、水酸化マグネ
シウムや水酸化アルミニウムなどの無機水酸化物難燃剤
を使用する方法が広く検討されるようになってきた。し
かしこのような無機水酸化物は、加工性、その他各種物
性上の制約から添加量に限度があるため、無機水酸化物
の単味使用によっては、満足すべき程度にまで難燃性を
高めることができなかった。
このような欠点を改善するため、種々の添加剤を併用
する方法が数多く提案されているが、必ずしも満足すべ
き結果を得ていない。
する方法が数多く提案されているが、必ずしも満足すべ
き結果を得ていない。
この理由は、電線やケーブルの外被用には単純に難燃
性のみを改善すればよいというものではなく、加工性、
引張特性、低温脆化特性、耐熱性、耐屈曲白化性、耐擦
傷性、耐酸性などにつき、一定の水準を保ちつつ難燃性
を高める必要があり、この点に技術的な困難を伴なっ
た。
性のみを改善すればよいというものではなく、加工性、
引張特性、低温脆化特性、耐熱性、耐屈曲白化性、耐擦
傷性、耐酸性などにつき、一定の水準を保ちつつ難燃性
を高める必要があり、この点に技術的な困難を伴なっ
た。
又、このような難燃剤の添加による燃焼に対する安全
性の向上、即ち難燃化及び燃焼中の火ダレの現象の改良
効率は、適用すべき重合体の種類により著しく相違する
ことがあり、特定の重合体と添加剤の組合せにより、始
めて優れた難燃性重合体組成物が得られる。
性の向上、即ち難燃化及び燃焼中の火ダレの現象の改良
効率は、適用すべき重合体の種類により著しく相違する
ことがあり、特定の重合体と添加剤の組合せにより、始
めて優れた難燃性重合体組成物が得られる。
例えばポリオレフィン樹脂に水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム等の含水無機化合物と炭酸亜鉛等を配
合した難燃性ポリオレフィン樹脂組成物が提案されてお
り(特開昭54−28347)、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンプロピレンコポリマー等のオレフィン重合
体、又はオレフィン同志の共重合体に、このような添加
剤を併用添加することによって難燃性を付与することが
報告されている。しかし、このような難燃剤はすべての
オレフィン系樹脂に対して難燃性の付与効果が充分であ
るとは言えず、電線ケーブル用に用いられるような変性
オレフィン重合体に適用した場合、加工性、機械的強度
を損うことなく、より高度の難燃性、例えば米国UL−94
(アンダーライターズボラトリー)の規準によるV−0
レベルにまで達するのは容易でなかった。
酸化マグネシウム等の含水無機化合物と炭酸亜鉛等を配
合した難燃性ポリオレフィン樹脂組成物が提案されてお
り(特開昭54−28347)、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンプロピレンコポリマー等のオレフィン重合
体、又はオレフィン同志の共重合体に、このような添加
剤を併用添加することによって難燃性を付与することが
報告されている。しかし、このような難燃剤はすべての
オレフィン系樹脂に対して難燃性の付与効果が充分であ
るとは言えず、電線ケーブル用に用いられるような変性
オレフィン重合体に適用した場合、加工性、機械的強度
を損うことなく、より高度の難燃性、例えば米国UL−94
(アンダーライターズボラトリー)の規準によるV−0
レベルにまで達するのは容易でなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは変性ポリオレフィンに適用して加工性、
及び機械的強度を実質的に損うことなく、UL−94規格に
適合するレベルの難燃剤の探索を検討した結果、マグネ
シウム及び/又はアルミニウムの水酸基含有化合物と、
亜鉛の炭酸塩またはホウ酸塩とシリコンオイルを併用添
加することにより、その目的を達成できることを見出し
た。
及び機械的強度を実質的に損うことなく、UL−94規格に
適合するレベルの難燃剤の探索を検討した結果、マグネ
シウム及び/又はアルミニウムの水酸基含有化合物と、
亜鉛の炭酸塩またはホウ酸塩とシリコンオイルを併用添
加することにより、その目的を達成できることを見出し
た。
従って本発明の目的は、機械的特性及び加工性に優
れ、より一層難燃性の改良された変性重合体組成物を提
供するにある。
れ、より一層難燃性の改良された変性重合体組成物を提
供するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共
重合体40〜95重量%及び一部又は全部が不飽和カルボン
酸又はその無水物でグラフト変性されたエチレン・α−
オレフィン共重合体5〜60重量%からなる重合体成分10
0重量部に対し、マグネシウム及び/又はアルミニウム
の水酸基含有化合物50〜200重量部、亜鉛の炭酸塩又は
ホウ酸塩1〜30重量部及びシリコンオイル0.1〜20重量
部を配合してなる難燃性重合体組成物に関する。
重合体40〜95重量%及び一部又は全部が不飽和カルボン
酸又はその無水物でグラフト変性されたエチレン・α−
オレフィン共重合体5〜60重量%からなる重合体成分10
0重量部に対し、マグネシウム及び/又はアルミニウム
の水酸基含有化合物50〜200重量部、亜鉛の炭酸塩又は
ホウ酸塩1〜30重量部及びシリコンオイル0.1〜20重量
部を配合してなる難燃性重合体組成物に関する。
本発明においては、重合体成分として、エチレン・
(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、一部又は全部
が不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性され
たエチレン・α−オレフィン共重合体が用いられる。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、一部又は全部
が不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性され
たエチレン・α−オレフィン共重合体が用いられる。
上記エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体(ここに
(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルを言う)としては、例えばエ
チレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン
・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸イソブチル共重合体などを挙げることが
できる。
(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルを言う)としては、例えばエ
チレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン
・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸イソブチル共重合体などを挙げることが
できる。
このようなエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共
重合体としては、重合体組成物の機械的特性、加工性、
難燃性などの諸性質を考慮すると、(メタ)アクリル酸
エステル成分としてはメチル又はエチルエステルを用い
ることが好ましく、またエチレン含有量が88〜99モル
%、好ましくは90〜97%、(メタ)アクリル酸エステル
含有量が1〜12モル%、好ましくは3〜10モル%で、メ
ルトフローレート(190℃、2160g荷重)が0.1〜200g/10
分、好ましくは0.1〜30g/10分のものを用いるのが望ま
しい。
重合体としては、重合体組成物の機械的特性、加工性、
難燃性などの諸性質を考慮すると、(メタ)アクリル酸
エステル成分としてはメチル又はエチルエステルを用い
ることが好ましく、またエチレン含有量が88〜99モル
%、好ましくは90〜97%、(メタ)アクリル酸エステル
含有量が1〜12モル%、好ましくは3〜10モル%で、メ
ルトフローレート(190℃、2160g荷重)が0.1〜200g/10
分、好ましくは0.1〜30g/10分のものを用いるのが望ま
しい。
一部または全部が不飽和カルボン酸またはその無水物
でグラフト変性されたエチレン・α−オレフィン共重合
体は、変性エチレン・α−オレフィン共重合体または変
性エチレン・α−オレフィン共重合体と未変性エチレン
・α−オレフィン共重合体のブレンドを意味し、グラフ
トされた不飽和カルボン酸またはその無水物は、例えば
0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%の割合で存
在する。
でグラフト変性されたエチレン・α−オレフィン共重合
体は、変性エチレン・α−オレフィン共重合体または変
性エチレン・α−オレフィン共重合体と未変性エチレン
・α−オレフィン共重合体のブレンドを意味し、グラフ
トされた不飽和カルボン酸またはその無水物は、例えば
0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%の割合で存
在する。
ここにα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−
メチル−1−ペンテンなどを例示することができる。エ
チレン・α−オレフィン共重合体としては、高結晶性、
低結晶性あるいは非晶性のものであってもよく、例えば
密度が0.900〜0.945g/cm3の結晶化度30%以上の共重合
体、あるいは密度が0.900g/cm3未満の結晶化度30%未満
の共重合体であってもよい。一般には、組成物の引張特
性、低温強さのために両者の共重合体を併用するのが好
ましい。
テン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−
メチル−1−ペンテンなどを例示することができる。エ
チレン・α−オレフィン共重合体としては、高結晶性、
低結晶性あるいは非晶性のものであってもよく、例えば
密度が0.900〜0.945g/cm3の結晶化度30%以上の共重合
体、あるいは密度が0.900g/cm3未満の結晶化度30%未満
の共重合体であってもよい。一般には、組成物の引張特
性、低温強さのために両者の共重合体を併用するのが好
ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体としては、メルト
フローレートが0.01〜100g/10分、とくに1〜10g/10分
のものが好ましい。
フローレートが0.01〜100g/10分、とくに1〜10g/10分
のものが好ましい。
グラフト成分となる不飽和カルボン酸またはその無水
物としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、アク
リル酸、テトラヒドロフタル酸、ナジック酸、無水マレ
イン酸、無水ナジック酸などを例示することができる。
物としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、アク
リル酸、テトラヒドロフタル酸、ナジック酸、無水マレ
イン酸、無水ナジック酸などを例示することができる。
エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体と一
部または全部がグラフト変性されたエチレン・α−オレ
フィン共重合体の使用比率は、前者40〜95重量%、好ま
しくは45〜90重量%に対し、後者5〜60重量%、好まし
くは10〜55重量%である。このような割合で使用するこ
とにより、引張特性、低温脆化特性、耐熱性、耐屈曲白
化性、耐擦傷性、耐酸性等のバランスのとれた組成物を
得ることができる。
部または全部がグラフト変性されたエチレン・α−オレ
フィン共重合体の使用比率は、前者40〜95重量%、好ま
しくは45〜90重量%に対し、後者5〜60重量%、好まし
くは10〜55重量%である。このような割合で使用するこ
とにより、引張特性、低温脆化特性、耐熱性、耐屈曲白
化性、耐擦傷性、耐酸性等のバランスのとれた組成物を
得ることができる。
これら2成分に加え、低密度ポリエチレン、エチレン
・酢酸ビニル共重合体のようなエチレン重合体又は共重
合体を少量配合してもよい。
・酢酸ビニル共重合体のようなエチレン重合体又は共重
合体を少量配合してもよい。
本発明で用いられる難燃剤の1成分は、マグネシウム
及び/またはアルミニウムの水酸化含有化合物である。
上記マグネシウムまたはアルミニウムの水酸基含有化合
物はマグネシウムまたはアルミニウム1原子に対し少な
くとも1個の水酸基を含有する化合物であり、より具体
的には水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等から選ばれ
る1種または2種以上の混合物である。これらは勿論、
シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、高
級脂肪酸またはその塩、高級アルコール、界面活性剤等
で表面処理したものであってもよく、これらの使用は分
散性、加工性、耐擦傷性、耐白化性の点から好ましい。
上記難燃剤としては、平均粒径が20μ以下、とくに5μ
以下のものが好適である。
及び/またはアルミニウムの水酸化含有化合物である。
上記マグネシウムまたはアルミニウムの水酸基含有化合
物はマグネシウムまたはアルミニウム1原子に対し少な
くとも1個の水酸基を含有する化合物であり、より具体
的には水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等から選ばれ
る1種または2種以上の混合物である。これらは勿論、
シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、高
級脂肪酸またはその塩、高級アルコール、界面活性剤等
で表面処理したものであってもよく、これらの使用は分
散性、加工性、耐擦傷性、耐白化性の点から好ましい。
上記難燃剤としては、平均粒径が20μ以下、とくに5μ
以下のものが好適である。
これら水酸基含有化合物の使用量は、重合体成分100
重量部に対し、50〜200重量部、好ましくは80〜150重量
部、より好ましくは110〜145重量部である。
重量部に対し、50〜200重量部、好ましくは80〜150重量
部、より好ましくは110〜145重量部である。
本発明においては、前記水酸基含有化合物に加え、亜
鉛の炭酸塩またはホウ酸塩が配合される。亜鉛の炭酸塩
は、炭酸亜鉛であっても塩基性炭酸亜鉛であってもよ
い。これら亜鉛化合物の中では、最適添加巾が広いこ
と、あるいは前記水酸基含有化合物の使用量が少ない範
囲でも効果的であるという点から、炭酸塩の使用がより
好ましい。亜鉛化合物の配合量は重合体成分100重量部
当り、1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部である
が、ホウ酸亜鉛の場合は5〜15重量部の配合が好まし
い。この配合量は過多になると、機械的強度、加工性等
が著しく低下するため、好ましくない。亜鉛の炭酸塩ま
たはホウ酸塩は勿論、表面処理されたものを用いてもよ
く、またその粒径は20μ以下、とくに5μ以下のものが
好適である。
鉛の炭酸塩またはホウ酸塩が配合される。亜鉛の炭酸塩
は、炭酸亜鉛であっても塩基性炭酸亜鉛であってもよ
い。これら亜鉛化合物の中では、最適添加巾が広いこ
と、あるいは前記水酸基含有化合物の使用量が少ない範
囲でも効果的であるという点から、炭酸塩の使用がより
好ましい。亜鉛化合物の配合量は重合体成分100重量部
当り、1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部である
が、ホウ酸亜鉛の場合は5〜15重量部の配合が好まし
い。この配合量は過多になると、機械的強度、加工性等
が著しく低下するため、好ましくない。亜鉛の炭酸塩ま
たはホウ酸塩は勿論、表面処理されたものを用いてもよ
く、またその粒径は20μ以下、とくに5μ以下のものが
好適である。
本発明においてはまた、重合体成分100重量部当り、
水酸基含有化合物と亜鉛の炭酸塩又はホウ酸塩の総和
は、組成物の加工性、機械的強度及び難燃性のバランス
から、120〜160重量部、とくに130〜150重量部とするの
が好ましい。
水酸基含有化合物と亜鉛の炭酸塩又はホウ酸塩の総和
は、組成物の加工性、機械的強度及び難燃性のバランス
から、120〜160重量部、とくに130〜150重量部とするの
が好ましい。
本発明の組成物には上記2種の無機難燃性添加物に加
えシリコンオイルを併用添加する。
えシリコンオイルを併用添加する。
シリコンオイルは種々の粘度のものを使用することが
可能であり、例えば25℃における粘度が10〜10,000セン
チストークスのものが使用できる。勿論さらに高粘度の
ものや常温で固体のものを使用することもできる。シリ
コンオイルは純シリコンオイルでも、脂肪酸変性シリコ
ンオイルの如き変性シリコンオイルでもよい。このよう
な変性シリコンオイルの使用は重合体表面への滲みだ
し、べたつきが少ないという点で優れている。シリコン
オイルの添加量は重合体成分100重量部当り、0.1〜20重
量部、好ましくは1〜10重量部の範囲である。
可能であり、例えば25℃における粘度が10〜10,000セン
チストークスのものが使用できる。勿論さらに高粘度の
ものや常温で固体のものを使用することもできる。シリ
コンオイルは純シリコンオイルでも、脂肪酸変性シリコ
ンオイルの如き変性シリコンオイルでもよい。このよう
な変性シリコンオイルの使用は重合体表面への滲みだ
し、べたつきが少ないという点で優れている。シリコン
オイルの添加量は重合体成分100重量部当り、0.1〜20重
量部、好ましくは1〜10重量部の範囲である。
本発明の組成物には前記必須成分に加え、使用目的に
応じ、他の難燃剤あるいは難燃助剤、酸化防止剤、耐熱
安定剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、他の
無機充填剤等を配合することができる。例えば難燃助剤
としてカーボンブラック、タルク、クレイ、炭酸カルシ
ウム、赤リン、リン酸エステル等を配合してもよい。
応じ、他の難燃剤あるいは難燃助剤、酸化防止剤、耐熱
安定剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、他の
無機充填剤等を配合することができる。例えば難燃助剤
としてカーボンブラック、タルク、クレイ、炭酸カルシ
ウム、赤リン、リン酸エステル等を配合してもよい。
本発明組成物は、上記の必須成分及び所望により付加
成分を配合し、通常の混練法、例えば、バンバリーミキ
サー、ロール、連続混練押出機等によって混練すること
により製造することができる。
成分を配合し、通常の混練法、例えば、バンバリーミキ
サー、ロール、連続混練押出機等によって混練すること
により製造することができる。
[実施例] 実施例1〜7 エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体として
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)を、一部
又は全部が不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト
変性されたエチレン・α−オレフィン共重合体としてグ
ラフト変性エチレン−ブテン−1共重合体(グラフト変
性EBR)、グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン(グ
ラフト変性LLDPE)をそれぞれ単味で、または上記変性
物の未変性のEBR又はLLDPEの混合物を用い、難燃剤とし
て水酸化マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、ホウ酸亜鉛お
よび高級脂肪酸変性シリコンオイルを用いて、第1表上
欄に示す配合割合で6インチロールに投入してロール混
練して難燃性重合体組成物を製造した。
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)を、一部
又は全部が不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト
変性されたエチレン・α−オレフィン共重合体としてグ
ラフト変性エチレン−ブテン−1共重合体(グラフト変
性EBR)、グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン(グ
ラフト変性LLDPE)をそれぞれ単味で、または上記変性
物の未変性のEBR又はLLDPEの混合物を用い、難燃剤とし
て水酸化マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、ホウ酸亜鉛お
よび高級脂肪酸変性シリコンオイルを用いて、第1表上
欄に示す配合割合で6インチロールに投入してロール混
練して難燃性重合体組成物を製造した。
混練後、プレス成形により厚さ1mm、3mmのシートとと
し、引張特性、難燃性の評価に供した。
し、引張特性、難燃性の評価に供した。
引張特性は厚さ1mmのプレスシートを用い、JIS K6301
の3号試験片としてJIS K6760に準拠して測定した。ま
た、難燃性はUnderwriters Laboratories社の安全標準U
L94に従って評価した。
の3号試験片としてJIS K6760に準拠して測定した。ま
た、難燃性はUnderwriters Laboratories社の安全標準U
L94に従って評価した。
結果を第1表下欄に示す。
比較例1〜6 第2表上欄に示す配合割合で実施例と同様に難燃性重
合体組成物を作成し、同様に評価した。結果を第2表下
欄に示す。
合体組成物を作成し、同様に評価した。結果を第2表下
欄に示す。
なお、表中で示した配合成分の内容は次のとおりであ
る。
る。
EEA: MFR0.5g/10分、アクリル酸エチル含量15重量%のエチ
レン−アクリル酸エチル共重合体 MFR0.5g/10分、アクリル酸エチル含量25重量%のエチ
レン−アクリル酸エチル共重合体 グラフト変性EBR: MFR 3.6g/10分、密度0.88g/cm3のエチレン−ブテン共
重合体100重量部に無水マレイン酸0.55重量部と有機過
酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、銘柄名「ルパゾール101」)0.2重量部
とを押出機内250℃にて溶融反応させて得たMFR2.5g/10
分、密度0.88g/cm3、無水マレイン酸含量0.5重量%の無
水マレイン酸グラフト・エチレン−ブテン−1共重合体 グラフト変性LLDPE: MFR2.3g/10分、密度0.915g/cm3のエチレン−4−メチ
ルペンテン−1共重合体100重量部に無水マレイン酸1
重量部と有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、銘柄名「ルパゾー
ル130」)0.1重量部とを押出機内250℃にて溶融反応さ
せて得たMFR0.05g/10分、密度0.915g/cm3、無水マレイ
ン酸含量0.8重量%の無水マレイン酸グラフト・エチレ
ン−4−メチルペンテン−1共重合体 EBR: MFR 3.6g/10分、密度0.88g/cm3のエチレン−ブテン−
1共重合体 LLDPE: MFR2.0g/10分、密度0.910g/cm3のエチレン−4−メチ
メペンテン−1共重合体 水酸化マグネシウム:協和化学社製キスマ5A 塩基性炭酸亜鉛:堺化学社製透明性亜鉛白 ホウ酸亜鉛:関東化学社製試薬ホウ酸亜鉛 高級脂肪酸変性シリコンオイル: 東芝シリコーン社製TSF410 第1表及び第2表の結果から明らかなように難燃剤配
合に亜鉛の炭酸塩又はホウ酸塩とシリコンオイルを併用
した実施例1〜7のオレフィン重合体組成物では高い難
燃性を示し、UL94のV−Oを達成できた。一方、亜鉛の
炭酸塩又はホウ酸塩を添加しない処方あるいはシリコン
オイルを添加しない処方である比較例1〜6の組成物で
は難燃性が不充分でUL94のV−Oを達成できなかった。
レン−アクリル酸エチル共重合体 MFR0.5g/10分、アクリル酸エチル含量25重量%のエチ
レン−アクリル酸エチル共重合体 グラフト変性EBR: MFR 3.6g/10分、密度0.88g/cm3のエチレン−ブテン共
重合体100重量部に無水マレイン酸0.55重量部と有機過
酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、銘柄名「ルパゾール101」)0.2重量部
とを押出機内250℃にて溶融反応させて得たMFR2.5g/10
分、密度0.88g/cm3、無水マレイン酸含量0.5重量%の無
水マレイン酸グラフト・エチレン−ブテン−1共重合体 グラフト変性LLDPE: MFR2.3g/10分、密度0.915g/cm3のエチレン−4−メチ
ルペンテン−1共重合体100重量部に無水マレイン酸1
重量部と有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、銘柄名「ルパゾー
ル130」)0.1重量部とを押出機内250℃にて溶融反応さ
せて得たMFR0.05g/10分、密度0.915g/cm3、無水マレイ
ン酸含量0.8重量%の無水マレイン酸グラフト・エチレ
ン−4−メチルペンテン−1共重合体 EBR: MFR 3.6g/10分、密度0.88g/cm3のエチレン−ブテン−
1共重合体 LLDPE: MFR2.0g/10分、密度0.910g/cm3のエチレン−4−メチ
メペンテン−1共重合体 水酸化マグネシウム:協和化学社製キスマ5A 塩基性炭酸亜鉛:堺化学社製透明性亜鉛白 ホウ酸亜鉛:関東化学社製試薬ホウ酸亜鉛 高級脂肪酸変性シリコンオイル: 東芝シリコーン社製TSF410 第1表及び第2表の結果から明らかなように難燃剤配
合に亜鉛の炭酸塩又はホウ酸塩とシリコンオイルを併用
した実施例1〜7のオレフィン重合体組成物では高い難
燃性を示し、UL94のV−Oを達成できた。一方、亜鉛の
炭酸塩又はホウ酸塩を添加しない処方あるいはシリコン
オイルを添加しない処方である比較例1〜6の組成物で
は難燃性が不充分でUL94のV−Oを達成できなかった。
[発明の効果] 本発明の難燃性重合体組成物は、機械的特性、加工性
が優れ、高度な難燃性を達成することができる。すなわ
ち、本発明によれば、UL規格においてV−Oのレベルに
到達する難燃性オレフィン重合体組成物が容易に得られ
る。本発明の組成物は燃焼時に有毒性ガス、腐食性ガス
や多量の煙を発生しないので、電線、ケーブルなどの被
覆材料として特に好適に使用できる。
が優れ、高度な難燃性を達成することができる。すなわ
ち、本発明によれば、UL規格においてV−Oのレベルに
到達する難燃性オレフィン重合体組成物が容易に得られ
る。本発明の組成物は燃焼時に有毒性ガス、腐食性ガス
や多量の煙を発生しないので、電線、ケーブルなどの被
覆材料として特に好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83/04 C08L 83/04 H01B 3/44 H01B 3/44
Claims (1)
- 【請求項1】エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共
重合体40〜95重量%及び一部又は全部が不飽和カルボン
酸又はその無水物でグラフト変性されたエチレン・α−
オレフィン共重合体5〜60重量%からなる重合体成分10
0重量部に対し、マグネシウム及び/又はアルミニウム
の水酸基含有化合物50〜200重量部、亜鉛の炭酸塩又は
ホウ酸塩1〜30重量部及びシリコンオイル0.1〜20重量
部を配合してなる難燃性重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25296390A JP2868875B2 (ja) | 1990-09-22 | 1990-09-22 | 難燃性重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25296390A JP2868875B2 (ja) | 1990-09-22 | 1990-09-22 | 難燃性重合体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04132753A JPH04132753A (ja) | 1992-05-07 |
JP2868875B2 true JP2868875B2 (ja) | 1999-03-10 |
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ID=17244595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4749524B2 (ja) * | 1999-10-15 | 2011-08-17 | 三井・デュポンポリケミカル株式会社 | 難燃性樹脂組成物 |
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WO2007026735A1 (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-08 | Du Pont/Mitsui Polychemicals Co. Ltd. | 難燃性樹脂組成物 |
JP6398662B2 (ja) * | 2014-12-03 | 2018-10-03 | 日立金属株式会社 | ノンハロゲン架橋性樹脂組成物、架橋絶縁電線及びケーブル |
-
1990
- 1990-09-22 JP JP25296390A patent/JP2868875B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04132753A (ja) | 1992-05-07 |
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