JP2864419B2 - 銅製練における排ガス処理方法 - Google Patents
銅製練における排ガス処理方法Info
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、銅製錬において酸素富化等により熔錬能力
を向上させた場合にも対応できる銅製錬における排ガス
処理方法に関する。
を向上させた場合にも対応できる銅製錬における排ガス
処理方法に関する。
〈従来の技術〉 銅製錬においては、排ガス中にSO2が含有されるた
め、SO2をSO3に転化させ、このSO3を濃硫酸に吸収させ
ることによって規定の硫酸を得るというプロセスが行わ
れており、一般には、SO2をSO3に転化するための複数段
の触媒層を有する転化器と、これら触媒層各段に入るガ
ス温度が最適範囲となるように熱交換を行う熱交換器群
とを用いて操業されている。
め、SO2をSO3に転化させ、このSO3を濃硫酸に吸収させ
ることによって規定の硫酸を得るというプロセスが行わ
れており、一般には、SO2をSO3に転化するための複数段
の触媒層を有する転化器と、これら触媒層各段に入るガ
ス温度が最適範囲となるように熱交換を行う熱交換器群
とを用いて操業されている。
すなわち、例えば第2図に示すように、熔錬炉01の排
ガスは転化器02の触媒層及び熱交換器03をそれぞれ複数
段通過した後、吸収塔04を経て排出されている。ここ
で、転化器02の触媒層に導入されるガスの温度は例えば
420℃となるようにように設定する。又、転化器02中の
触媒層によりSO2がSO3に転化される反応は発熱反応であ
るため、転化器02の触媒層から出るガス温度は例えば59
0℃と上昇する。そこで、熱交換器03では、熔錬炉01か
らの排ガスを転化器02の第1段の触媒層に入る際に例え
ば420℃の温度に保つように加熱すると共に、転化器02
の第1段の触媒層から出る例えば590℃のガスを転化器0
2の第2段の触媒層に例えば430℃の温度で導入されるよ
うに冷却している。このように、銅製錬における硫酸工
場の排ガス処理プロセスではほとんど密閉系による熱交
換方式により熱バランスを保ちつつ操業されている。
ガスは転化器02の触媒層及び熱交換器03をそれぞれ複数
段通過した後、吸収塔04を経て排出されている。ここ
で、転化器02の触媒層に導入されるガスの温度は例えば
420℃となるようにように設定する。又、転化器02中の
触媒層によりSO2がSO3に転化される反応は発熱反応であ
るため、転化器02の触媒層から出るガス温度は例えば59
0℃と上昇する。そこで、熱交換器03では、熔錬炉01か
らの排ガスを転化器02の第1段の触媒層に入る際に例え
ば420℃の温度に保つように加熱すると共に、転化器02
の第1段の触媒層から出る例えば590℃のガスを転化器0
2の第2段の触媒層に例えば430℃の温度で導入されるよ
うに冷却している。このように、銅製錬における硫酸工
場の排ガス処理プロセスではほとんど密閉系による熱交
換方式により熱バランスを保ちつつ操業されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 ところで、近年、銅製錬においては酸素富化等により
熔錬能力を向上させて生産性の高い操業を行うようにな
ってきており、今後さらに生産性の向上を目指している
が、このような生産性の向上に伴い熔錬炉から発生する
排ガス中のSO2濃度が高くなるという問題がある。
熔錬能力を向上させて生産性の高い操業を行うようにな
ってきており、今後さらに生産性の向上を目指している
が、このような生産性の向上に伴い熔錬炉から発生する
排ガス中のSO2濃度が高くなるという問題がある。
このようにSO2濃度が高い排ガスを処理する場合、生
産コスト、設備コストを低く保つために、排ガスをフリ
ーエアーで希釈しないで高濃度SO2のまま処理する必要
があり、高SO2濃度の排ガスを硫酸工場で処理する場合
には、転化器各触媒層の出口ガス温度を反応が進むまま
に高い温度に保たなければ高い転化率を維持・確保でき
なくなる。そして、このように各触媒層出口のガス温度
が高くなると、上述したような密閉系の熱交換方式では
熱余剰となってガス温度コントロール等において対応で
きなくなるという不都合が生じる。
産コスト、設備コストを低く保つために、排ガスをフリ
ーエアーで希釈しないで高濃度SO2のまま処理する必要
があり、高SO2濃度の排ガスを硫酸工場で処理する場合
には、転化器各触媒層の出口ガス温度を反応が進むまま
に高い温度に保たなければ高い転化率を維持・確保でき
なくなる。そして、このように各触媒層出口のガス温度
が高くなると、上述したような密閉系の熱交換方式では
熱余剰となってガス温度コントロール等において対応で
きなくなるという不都合が生じる。
本発明は、このような事情に鑑み、酸素富化等による
熔錬能力向上に起因する排ガスSO2濃度の変化に対応で
きる銅製錬における排ガス処理方法を提供することを目
的とする。
熔錬能力向上に起因する排ガスSO2濃度の変化に対応で
きる銅製錬における排ガス処理方法を提供することを目
的とする。
〈課題を解決するための手段〉 前記目的を達成する本発明にかかる銅製錬における排
ガス処理方法は、銅の熔錬炉の排ガス中のSO2ガスをSO3
ガスに転化する複数段の触媒層を有する転化器と各触媒
層に入るガス温度を調製するための複数の熱交換器を用
いた、銅製錬における排ガス処理方法において、 銅の煬錬炉から排出するSO2ガスを含んだ排ガスを所
定の触媒反応温度に熱交換する熱交換工程と、 該熱交換後の排ガスを触媒層を有する転化器に導き排
ガス中のSO2ガスをSO3ガスに転化する転化工程と、 該転化後の高温の排ガスを補助交換器に導くと共に該
補助熱交換器に外部から導入される空気と熱交換して所
定の熱交換耐熱温度となるように抑制する補助熱交換工
程と、 該補助熱交換工程で加温された空気を空気加熱器に導
き、該空気を加熱して煬錬炉に加熱空気を供給する空気
加熱工程と、 上記補助熱交換器からの排ガスを次の熱交換器工程に
導き、更に順次複数段の触媒層を有する転化器を経由し
て排ガス中のSO2ガスをSO3ガスに転化し、該転化された
SO3ガスを吸収塔で吸収する吸収工程とからなり、 最初の転化器で転化する排ガス中のSO2ガス濃度が高
い場合に、上記補助熱交換器に導く空気の供給量が多く
して補助熱交換効比率を向上させ、一方転化器で転化す
る排ガス中のSO2ガス濃度が低い場合に、上記補助熱交
換器に導く空気の供給量を少なくすることで空気の供給
量を制御し、最初の転化器での触媒反応後の次の熱交換
器に導く排ガス温度を許容耐熱温度以下に制御すること
を特徴とする。
ガス処理方法は、銅の熔錬炉の排ガス中のSO2ガスをSO3
ガスに転化する複数段の触媒層を有する転化器と各触媒
層に入るガス温度を調製するための複数の熱交換器を用
いた、銅製錬における排ガス処理方法において、 銅の煬錬炉から排出するSO2ガスを含んだ排ガスを所
定の触媒反応温度に熱交換する熱交換工程と、 該熱交換後の排ガスを触媒層を有する転化器に導き排
ガス中のSO2ガスをSO3ガスに転化する転化工程と、 該転化後の高温の排ガスを補助交換器に導くと共に該
補助熱交換器に外部から導入される空気と熱交換して所
定の熱交換耐熱温度となるように抑制する補助熱交換工
程と、 該補助熱交換工程で加温された空気を空気加熱器に導
き、該空気を加熱して煬錬炉に加熱空気を供給する空気
加熱工程と、 上記補助熱交換器からの排ガスを次の熱交換器工程に
導き、更に順次複数段の触媒層を有する転化器を経由し
て排ガス中のSO2ガスをSO3ガスに転化し、該転化された
SO3ガスを吸収塔で吸収する吸収工程とからなり、 最初の転化器で転化する排ガス中のSO2ガス濃度が高
い場合に、上記補助熱交換器に導く空気の供給量が多く
して補助熱交換効比率を向上させ、一方転化器で転化す
る排ガス中のSO2ガス濃度が低い場合に、上記補助熱交
換器に導く空気の供給量を少なくすることで空気の供給
量を制御し、最初の転化器での触媒反応後の次の熱交換
器に導く排ガス温度を許容耐熱温度以下に制御すること
を特徴とする。
〈作用〉 熔錬炉からの排ガス中のSO2濃度が高くなると、転化
器の第1段触媒層での転化率を高く維持するためにはそ
の出口ガス温度を高くなるが、補助熱交換器により第1
段熱交換器に入るガス温度を硫酸工場の熱バランスがと
れる範囲内まで低下するように制御することにより、各
熱交換器における熱バランスを保つことができるように
する。
器の第1段触媒層での転化率を高く維持するためにはそ
の出口ガス温度を高くなるが、補助熱交換器により第1
段熱交換器に入るガス温度を硫酸工場の熱バランスがと
れる範囲内まで低下するように制御することにより、各
熱交換器における熱バランスを保つことができるように
する。
〈実施例〉 以下、本発明の好適な一実施例を図面を参照しながら
説明する。
説明する。
第1図には本実施例にかかる排ガス処理方法を採用し
た銅製錬プロセスを示す。同図に示すように、熔錬炉1
の排ガスは従来技術の項で説明した例と同様に転化器2
の触媒層及び熱交換器3をそれぞれ複数段通過した後、
吸収塔4を経て排出されている。そして、転化器2の第
1段触媒層に導入される排ガスは、第1段の熱交換器3
により例えば420℃の温度に保たれている。一方、転化
器2の第1段触媒層から出て転化器2の第2段触媒層に
送られるガスは熱交換器3により例えば430℃の温度に
冷却されるようになっているが、本実施例では転化器2
の第1触媒層と第1段熱交換器3との間に補助熱交換器
5を設けて第1段熱交換器3に入るガスの温度を抑制す
るようにしている。すなわち、例えば熔錬効率の向上に
より排ガスのSO2濃度が例えば10%程度に上昇し、転化
器2のの第1段触媒層入口温度を430℃に上げ、出口温
度が例えば620℃程度に上昇した場合に、補助熱交換器
5により熱交換器3に入るガスの温度を硫酸工場の熱バ
ランスがとれる範囲で熱交換器の許容耐熱温度以下にす
るようにする。
た銅製錬プロセスを示す。同図に示すように、熔錬炉1
の排ガスは従来技術の項で説明した例と同様に転化器2
の触媒層及び熱交換器3をそれぞれ複数段通過した後、
吸収塔4を経て排出されている。そして、転化器2の第
1段触媒層に導入される排ガスは、第1段の熱交換器3
により例えば420℃の温度に保たれている。一方、転化
器2の第1段触媒層から出て転化器2の第2段触媒層に
送られるガスは熱交換器3により例えば430℃の温度に
冷却されるようになっているが、本実施例では転化器2
の第1触媒層と第1段熱交換器3との間に補助熱交換器
5を設けて第1段熱交換器3に入るガスの温度を抑制す
るようにしている。すなわち、例えば熔錬効率の向上に
より排ガスのSO2濃度が例えば10%程度に上昇し、転化
器2のの第1段触媒層入口温度を430℃に上げ、出口温
度が例えば620℃程度に上昇した場合に、補助熱交換器
5により熱交換器3に入るガスの温度を硫酸工場の熱バ
ランスがとれる範囲で熱交換器の許容耐熱温度以下にす
るようにする。
ここで、補助熱交換器5において、転化器2の第1段
触媒層から出て熱交換器3に入るガスの温度を抑制する
ための空気は熔錬炉送風機6を介して硫酸工場以外の外
部から導入している。この外部空を補助熱交換器5へ導
入する流路7には補助熱交換器5を迂回するバイパス8
が設けられている。そして、補助熱交換器5の前後の流
路7に介装されたバルブ9b,9cの開度を全開にし、バイ
パス8に介装されたバルブ9aの開度を調整するだけで、
補助熱交換器5に導入される外部空気量を制御してお
り、これにより熱交換器3に導入されるガスの温度を硫
酸工場での熱バランスがとれる範囲内にあるようにして
いる。
触媒層から出て熱交換器3に入るガスの温度を抑制する
ための空気は熔錬炉送風機6を介して硫酸工場以外の外
部から導入している。この外部空を補助熱交換器5へ導
入する流路7には補助熱交換器5を迂回するバイパス8
が設けられている。そして、補助熱交換器5の前後の流
路7に介装されたバルブ9b,9cの開度を全開にし、バイ
パス8に介装されたバルブ9aの開度を調整するだけで、
補助熱交換器5に導入される外部空気量を制御してお
り、これにより熱交換器3に導入されるガスの温度を硫
酸工場での熱バランスがとれる範囲内にあるようにして
いる。
例えば、排ガス中のSO2濃度の上昇などに伴って転化
器2の第1段触媒層出口のガス温度が、例えば620℃程
度で、熱バランスがとれる範囲を越え、且つ熱交換器3
の許容耐熱温度を越える場合にはバルブ9aの開度を小さ
くして補助熱交換器5に送る空気量を調整することによ
り、硫酸工場の熱バランスがとれる範囲で、熱交換器3
に入るガス温度が少なくとも熱交換器3の許容耐熱温度
以下になるように、補助熱交換器5においてガスの熱を
回収する。
器2の第1段触媒層出口のガス温度が、例えば620℃程
度で、熱バランスがとれる範囲を越え、且つ熱交換器3
の許容耐熱温度を越える場合にはバルブ9aの開度を小さ
くして補助熱交換器5に送る空気量を調整することによ
り、硫酸工場の熱バランスがとれる範囲で、熱交換器3
に入るガス温度が少なくとも熱交換器3の許容耐熱温度
以下になるように、補助熱交換器5においてガスの熱を
回収する。
一方、転化器2の第1段触媒層出口のガス温度が熱バ
ランスがとれる範囲内で且つ熱交換器3の許容耐熱温度
以下である場合でも、熱バランスのとれる範囲内でバル
ブ9aの開度を調整して補助熱交換器5に送る空気量を調
整し、ガスの熱を最大限に回収するようにする。
ランスがとれる範囲内で且つ熱交換器3の許容耐熱温度
以下である場合でも、熱バランスのとれる範囲内でバル
ブ9aの開度を調整して補助熱交換器5に送る空気量を調
整し、ガスの熱を最大限に回収するようにする。
また、補助熱交換器5を通ることにより加熱された空
気は、その後空気加熱器10で温度調節された後、熔錬炉
1に直接吹き込まれて鉱石熔錬等に利用されるようにな
っている。このような回収熱の再利用により、重油等の
燃料を減少させ、銅製錬コストの低減を図ることができ
る。
気は、その後空気加熱器10で温度調節された後、熔錬炉
1に直接吹き込まれて鉱石熔錬等に利用されるようにな
っている。このような回収熱の再利用により、重油等の
燃料を減少させ、銅製錬コストの低減を図ることができ
る。
なお、本実施例の補助熱交換器5には、例えば600℃
以上の高温ガスが導入されるため、ステンレス等の高温
に耐えうる材質のものを用いる必要があるが、その容量
は熱交換器3と比べて小型のものでよい。
以上の高温ガスが導入されるため、ステンレス等の高温
に耐えうる材質のものを用いる必要があるが、その容量
は熱交換器3と比べて小型のものでよい。
上述した方法により、SO2濃度等の負荷が変動する状
態において実操業した場合の諸データを第1表に示す。
態において実操業した場合の諸データを第1表に示す。
第1表に示すように、排ガス中のSO2濃度が10%の高
負荷時で転化器2の第1段触媒層出口ガス量が150,000N
m3/h、ガス温度が620℃の場合、補助熱交換器5に30℃
の空気を40,000Nm3/h送ったところ、補助熱交換器5の
出口ガス温度は540℃、出口空気温度は300℃になり、熱
交換器3の入口ガス温度が熱交換器3の許容耐熱温度以
下になると共に硫酸工場の熱バランスがとれ、又、転化
器2の第1段触媒層の転化率が従来よりも向上し、さら
に熱を熱風として回収したことにより、空気加熱器で、
重油換算で350l/hの省エネ効果を得た。
負荷時で転化器2の第1段触媒層出口ガス量が150,000N
m3/h、ガス温度が620℃の場合、補助熱交換器5に30℃
の空気を40,000Nm3/h送ったところ、補助熱交換器5の
出口ガス温度は540℃、出口空気温度は300℃になり、熱
交換器3の入口ガス温度が熱交換器3の許容耐熱温度以
下になると共に硫酸工場の熱バランスがとれ、又、転化
器2の第1段触媒層の転化率が従来よりも向上し、さら
に熱を熱風として回収したことにより、空気加熱器で、
重油換算で350l/hの省エネ効果を得た。
又、排ガス中のSO2濃度が7%の低負荷時で、転化器
2の第1段触媒層出口ガス量が80,000Nm3/h、ガス温度
が560℃の場合、補助熱交換器5に、30℃の空気を10,00
0Nm3/h送ったところ、補助熱交換器5の出口ガス温度は
500℃になったが、硫酸工場の熱バランスがとれてお
り、転化器2の第1段触媒層の転化率を低下させること
なく、硫酸工場の熱を回収することができ、重油換算で
120l/hの省エネ効果を得ることができた。
2の第1段触媒層出口ガス量が80,000Nm3/h、ガス温度
が560℃の場合、補助熱交換器5に、30℃の空気を10,00
0Nm3/h送ったところ、補助熱交換器5の出口ガス温度は
500℃になったが、硫酸工場の熱バランスがとれてお
り、転化器2の第1段触媒層の転化率を低下させること
なく、硫酸工場の熱を回収することができ、重油換算で
120l/hの省エネ効果を得ることができた。
なお、第1表には補助熱交換器5に空気を流入しない
で従来と同様の方式での操業結果を伴わせて示してあ
る。この場合には、転化器2及び熱交換器3等における
熱バランスがとれる最大効率で操業しているが、転化器
2の第1段触媒層での転化率が50%と低下してしまい、
高転化率を維持することはできない。すなわち、硫酸工
場の熱バランスをとると共に転化器2の第1段触媒出口
ガス温度を熱交換器3の許容耐熱温度以下とするため
に、転化器2の第1触媒層の出口ガス温度を590℃程度
までしか上昇できず、高SO2%の際には転化率2の第1
段触媒層の入口ガス温度を下げ、反応を減少させる必要
があり、結局、総合的な転化率が下がる結果となる。
で従来と同様の方式での操業結果を伴わせて示してあ
る。この場合には、転化器2及び熱交換器3等における
熱バランスがとれる最大効率で操業しているが、転化器
2の第1段触媒層での転化率が50%と低下してしまい、
高転化率を維持することはできない。すなわち、硫酸工
場の熱バランスをとると共に転化器2の第1段触媒出口
ガス温度を熱交換器3の許容耐熱温度以下とするため
に、転化器2の第1触媒層の出口ガス温度を590℃程度
までしか上昇できず、高SO2%の際には転化率2の第1
段触媒層の入口ガス温度を下げ、反応を減少させる必要
があり、結局、総合的な転化率が下がる結果となる。
これに対し、上述した実施例では、小型の補助熱交換
器5を導入することにより、熱バランスをとりつつ転化
器2の第1段触媒層出口温度を620℃程度まで上昇させ
ることができるので、転化器2でのSO2転化反応を十分
に推進できると共に併せて省エネ効果も得られ、熔錬能
力の向上に十分対応できる。
器5を導入することにより、熱バランスをとりつつ転化
器2の第1段触媒層出口温度を620℃程度まで上昇させ
ることができるので、転化器2でのSO2転化反応を十分
に推進できると共に併せて省エネ効果も得られ、熔錬能
力の向上に十分対応できる。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、銅製錬の熔錬
能力の向上に伴い排ガス中のSO2濃度が上昇した場合に
も、簡単な補助熱交換器を追加するだけで硫酸工場の熱
バランスを保ち、熱交換器設備の保護を図りながら転化
器の第1段触媒層での転化率を高く維持すると共に省エ
ネ効果も得ることができるという効果を奏する。したが
って本発明によれば、銅製錬の熔錬能力の向上に伴なう
SO2濃度の変動に極めて省エネルギー,低コストで対応
することができ、硫酸工場の生産能力のアップもでき
る。
能力の向上に伴い排ガス中のSO2濃度が上昇した場合に
も、簡単な補助熱交換器を追加するだけで硫酸工場の熱
バランスを保ち、熱交換器設備の保護を図りながら転化
器の第1段触媒層での転化率を高く維持すると共に省エ
ネ効果も得ることができるという効果を奏する。したが
って本発明によれば、銅製錬の熔錬能力の向上に伴なう
SO2濃度の変動に極めて省エネルギー,低コストで対応
することができ、硫酸工場の生産能力のアップもでき
る。
第1図は本発明の一実施例の熔錬プロセスを示す説明
図、第2図は従来技術にかかる熔錬プロセスを示す説明
図である。 図面中、 1は熔錬炉、2は転化器、3は熱交換器、5は補助熱交
換器、6は熔錬炉送風機、9a,9b,9cはバルブである。
図、第2図は従来技術にかかる熔錬プロセスを示す説明
図である。 図面中、 1は熔錬炉、2は転化器、3は熱交換器、5は補助熱交
換器、6は熔錬炉送風機、9a,9b,9cはバルブである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 53/86 B01J 8/02 C22B 15/00
Claims (1)
- 【請求項1】銅の熔錬炉の排ガス中のSO2ガスをSO3ガス
に転化する複数段の触媒層を有する転化器と各触媒層に
入るガス温度を調製するための複数の熱交換器を用い
た、銅製錬における排ガス処理方法において、 銅の熔錬炉から排出するSO2ガスを含んだ排ガスを所定
の触媒反応温度に熱交換する熱交換工程と、 該熱交換後の排ガスを触媒層を有する転化器に導き排ガ
ス中のSO2ガスをSO3ガスに転化する転化工程と、 該転化後の高温の排ガスを補助交換器に導くと共に該補
助熱交換器に外部から導入される空気と熱交換して所定
の熱交換耐熱温度となるように抑制する補助熱交換工程
と、 該補助熱交換工程で加温された空気を空気加熱器に導
き、該空気を加熱して熔錬炉に加熱空気を供給する空気
加熱工程と、 上記補助熱交換器からの排ガスを次の熱交換器工程に導
き、更に順次複数段の触媒層を有する転化器を経由して
排ガス中のSO2ガスをSO3ガスに転化し、該転化されたSO
3ガスを吸収塔で吸収する吸収工程とからなり、 最初の転化器で転化する排ガス中のSO2ガス濃度が高い
場合に、上記補助熱交換器に導く空気の供給量を多くし
て補助熱交換効比率を向上させ、一方転化器で転化する
排ガス中のSO2ガス濃度が低い場合に、上記補助熱交換
器に導く空気の供給量を少なくすることで空気の供給量
を制御し、最初の転化器での触媒反応後の次の熱交換器
に導く排ガス温度を許容耐熱温度以下に制御することを
特徴とする銅製錬における排ガス処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1056231A JP2864419B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 銅製練における排ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1056231A JP2864419B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 銅製練における排ガス処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02237621A JPH02237621A (ja) | 1990-09-20 |
JP2864419B2 true JP2864419B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=13021329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1056231A Expired - Lifetime JP2864419B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 銅製練における排ガス処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JPS61250470A (ja) * | 1985-04-26 | 1986-11-07 | 株式会社東芝 | 空気調和機 |
JPH0422209Y2 (ja) * | 1985-08-01 | 1992-05-20 |
-
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