JP2863590B2 - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents
可変容量型ベーンポンプInfo
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- JP2863590B2 JP2863590B2 JP7023790A JP7023790A JP2863590B2 JP 2863590 B2 JP2863590 B2 JP 2863590B2 JP 7023790 A JP7023790 A JP 7023790A JP 7023790 A JP7023790 A JP 7023790A JP 2863590 B2 JP2863590 B2 JP 2863590B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cam ring
- peripheral surface
- rotor
- fluid
- pump housing
- Prior art date
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- Rotary Pumps (AREA)
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動車の自動変速機のオイル供給用
ポンプ等として使用される可変容量型ベーンポンプに関
するものである。
ポンプ等として使用される可変容量型ベーンポンプに関
するものである。
〔従来の技術〕 従来より、この種の可変容量型ベーンポンプとして、
例えば実公昭63−19597号公報に示すものが知られてい
る。
例えば実公昭63−19597号公報に示すものが知られてい
る。
この従来のポンプは、流体吸入路および流体吐出路を
有するポンプハウジングと、このポンプハウジング内に
設けられたカムリング(揺動リング)と、このカムリン
グ内に設けられて回転駆動されるロータと、このロータ
の外周部に半径方向に進退可能に設けられて半径方向外
端が前記カムリングの内周面に摺接する複数枚のベーン
とを備えている。前記ポンプハウジングの内周面と前記
カムリングの外周面とには互いに対向する半円状の凹部
がそれぞれ形成され、これらの凹部は両凹部間に配設さ
れた断面円形状の支持ピンに嵌合当接され、これによ
り、カムリングはその中心が前記ロータの回転軸線に対
して偏心可能となるように前記ポンプハウジングに揺動
可能に支持されている。
有するポンプハウジングと、このポンプハウジング内に
設けられたカムリング(揺動リング)と、このカムリン
グ内に設けられて回転駆動されるロータと、このロータ
の外周部に半径方向に進退可能に設けられて半径方向外
端が前記カムリングの内周面に摺接する複数枚のベーン
とを備えている。前記ポンプハウジングの内周面と前記
カムリングの外周面とには互いに対向する半円状の凹部
がそれぞれ形成され、これらの凹部は両凹部間に配設さ
れた断面円形状の支持ピンに嵌合当接され、これによ
り、カムリングはその中心が前記ロータの回転軸線に対
して偏心可能となるように前記ポンプハウジングに揺動
可能に支持されている。
そして、この従来のポンプは、上記構成により、ロー
タを回転させることによって流体を前記流体吸入路を通
して前記カムリングの内周面とロータの外周面との間の
空間部分に吸入して前記流体吐出路から吐出させること
ができるとともに、前記カムリングの偏心量に応じて前
記流体吐出路からの流体の吐出量を変化させることがで
きるようになっている。
タを回転させることによって流体を前記流体吸入路を通
して前記カムリングの内周面とロータの外周面との間の
空間部分に吸入して前記流体吐出路から吐出させること
ができるとともに、前記カムリングの偏心量に応じて前
記流体吐出路からの流体の吐出量を変化させることがで
きるようになっている。
上記のように従来のポンプの構成では、支持ピンを別
途設けてカムリングを揺動可能に支持するようにしてい
た。このため、部品点数の増加を招いていた。
途設けてカムリングを揺動可能に支持するようにしてい
た。このため、部品点数の増加を招いていた。
しかも、上記従来のポンプにおいては、カムリング内
周面とロータ外周面との間の空間部分に開口する吐出ポ
ートとポンプハウジングの流体吐出路とを連通するた
め、吐出ポートに連通し流体吐出路の一端が開口した高
圧室をポンプハウジング内周面とカムリング外周面との
間の空間部分に設け、吐出ポートから高圧室を介して流
体吐出路に流体を流すようにしていた。
周面とロータ外周面との間の空間部分に開口する吐出ポ
ートとポンプハウジングの流体吐出路とを連通するた
め、吐出ポートに連通し流体吐出路の一端が開口した高
圧室をポンプハウジング内周面とカムリング外周面との
間の空間部分に設け、吐出ポートから高圧室を介して流
体吐出路に流体を流すようにしていた。
このため、高圧室を水密状態に保つためのシール部材
が必要になり、部品点数がさらに増加するという結果を
招いていた。
が必要になり、部品点数がさらに増加するという結果を
招いていた。
なお、高圧室を設けることなく、吐出ポートと流体吐
出路とを連通する方法として、流体吐出路を、ポンプハ
ウジング内周面とカムリング外周面との間の空間部分を
迂回するようにして吐出ポートに直接接続する方法が考
えられるが、流体吐出路の形成が困難になり、コストア
ップになるという問題がある。
出路とを連通する方法として、流体吐出路を、ポンプハ
ウジング内周面とカムリング外周面との間の空間部分を
迂回するようにして吐出ポートに直接接続する方法が考
えられるが、流体吐出路の形成が困難になり、コストア
ップになるという問題がある。
以上の事情に鑑みて、本発明は、少ない部品で安価に
構成することができる可変容量型ベーンポンプを提供し
ようとするものである。
構成することができる可変容量型ベーンポンプを提供し
ようとするものである。
本発明にかかる可変容量型ベーンポンプは、流体吸入
路および流体吐出路を有するポンプハウジングと、この
ポンプハウジング内に設けられたカムリングと、このカ
ムリング内に設けられて回転駆動されるロータと、この
ロータの外周部に半径方向に進退可能に設けられて半径
方向外端が前記カムリングの内周面に摺接する複数枚の
ベーンとを備え、前記カムリングは、その中心が前記ロ
ータの回転軸線に対して偏心可能となるように前記ポン
プハウジングに揺動可能に支持されており、前記ロータ
を回転させることによって流体が前記流体吸入路を通っ
て前記カムリングの内周面とロータの外周面との間の空
間部分に吸入されて前記流体吐出路から吐出されるとと
もに、前記カムリングの偏心量に応じて前記流体吐出路
からの流体の吐出量が変化するように構成された可変容
量型ベーンポンプにおいて、前記カムリングの外周面の
一部にピボット部が一体的に突出形成され、前記ポンプ
ハウジングの内周面の一部にピボット用凹部が形成さ
れ、このピボット用凹部に前記ピボット部が回動可能に
嵌合されることによって、前記カムリングが揺動可能に
支持されるとともに、ピボット用凹部に流体吐出路が開
口され、ピボット部に、カムリング内周面とロータ外周
面との間の空間部分と流体吐出路とを連通する連通路が
設けられているものである。
路および流体吐出路を有するポンプハウジングと、この
ポンプハウジング内に設けられたカムリングと、このカ
ムリング内に設けられて回転駆動されるロータと、この
ロータの外周部に半径方向に進退可能に設けられて半径
方向外端が前記カムリングの内周面に摺接する複数枚の
ベーンとを備え、前記カムリングは、その中心が前記ロ
ータの回転軸線に対して偏心可能となるように前記ポン
プハウジングに揺動可能に支持されており、前記ロータ
を回転させることによって流体が前記流体吸入路を通っ
て前記カムリングの内周面とロータの外周面との間の空
間部分に吸入されて前記流体吐出路から吐出されるとと
もに、前記カムリングの偏心量に応じて前記流体吐出路
からの流体の吐出量が変化するように構成された可変容
量型ベーンポンプにおいて、前記カムリングの外周面の
一部にピボット部が一体的に突出形成され、前記ポンプ
ハウジングの内周面の一部にピボット用凹部が形成さ
れ、このピボット用凹部に前記ピボット部が回動可能に
嵌合されることによって、前記カムリングが揺動可能に
支持されるとともに、ピボット用凹部に流体吐出路が開
口され、ピボット部に、カムリング内周面とロータ外周
面との間の空間部分と流体吐出路とを連通する連通路が
設けられているものである。
上記構成によれば、カムリングに一体的に形成された
ピボット部とポンプハウジングに設けたピボット用凹部
とによってカムリングを揺動可能に支持することがで
き、支持ピンが不要となる。
ピボット部とポンプハウジングに設けたピボット用凹部
とによってカムリングを揺動可能に支持することがで
き、支持ピンが不要となる。
また、ピボット用凹部に流体吐出路を開口し、ピボッ
ト部に、カムリング内周面とロータ外周面との間の空間
部分と流体吐出路とを連通する連通路を設けるようにし
ているので、高圧室が不要となり、この結果、この高圧
室を仕切るシール部材が不要となる。
ト部に、カムリング内周面とロータ外周面との間の空間
部分と流体吐出路とを連通する連通路を設けるようにし
ているので、高圧室が不要となり、この結果、この高圧
室を仕切るシール部材が不要となる。
第1図および第2図は、本発明にかかる可変容量型ベ
ーンポンプの一実施例を示している。
ーンポンプの一実施例を示している。
この可変容量型ベーンポンプは、ポンプハウジング1
と環状のカムリング2とロータ3とを備えている。
と環状のカムリング2とロータ3とを備えている。
ポンプハウジング1はハウジング本体1aとカバー側ハ
ウジング1bとからなり、ハウジング本体1aの中央部には
一端が開口された円柱状の凹部が形成され、この凹部は
その一端開口部がカバー側ハウジング1bによって閉塞さ
れてハウジング内腔1cを構成している。また、ハウジン
グ本体1aには流体吸入路11および流体吐出路12が貫通形
成され、これら流体吸入路11および流体吐出路12の各一
端はそれぞれハウジング本体1aの外周フランジ部に開口
して吸入口11aおよび吐出口12aを形成している。なお、
流体吸入路11の一部は、カバー側ハウジング1bにも形成
されている。上記ハウジング内腔1cの周面(ポンプハウ
ジング内周面)15の一部には略C字形に窪んだピボット
用凹部18が形成され、このピボット用凹部18に流体吐出
路12の他端が開口している。
ウジング1bとからなり、ハウジング本体1aの中央部には
一端が開口された円柱状の凹部が形成され、この凹部は
その一端開口部がカバー側ハウジング1bによって閉塞さ
れてハウジング内腔1cを構成している。また、ハウジン
グ本体1aには流体吸入路11および流体吐出路12が貫通形
成され、これら流体吸入路11および流体吐出路12の各一
端はそれぞれハウジング本体1aの外周フランジ部に開口
して吸入口11aおよび吐出口12aを形成している。なお、
流体吸入路11の一部は、カバー側ハウジング1bにも形成
されている。上記ハウジング内腔1cの周面(ポンプハウ
ジング内周面)15の一部には略C字形に窪んだピボット
用凹部18が形成され、このピボット用凹部18に流体吐出
路12の他端が開口している。
カムリング2は、円形の内周面21を有し、上記ハウジ
ング内腔1c内に両側面をそれぞれハウジング内腔1cに面
するポンプハウジング内側面13,14に密接させた状態で
設けられている。
ング内腔1c内に両側面をそれぞれハウジング内腔1cに面
するポンプハウジング内側面13,14に密接させた状態で
設けられている。
ロータ3は、カムリング2の円形内周面21よりも小径
に形成され、カムリング2の円形内周面21内に両側面を
それぞれポンプハウジング内側面13,14に密接させた状
態で設けられている。また、このロータ3は、カバー側
ハウジング1bに挿通されたロータ駆動軸(図示省略)が
駆動フランジ3aを介して連結されて、ポンプハウジング
内周面15の中心O1を通るロータ駆動軸の軸線αを中心と
して第1図の矢印C方向に回転するようになっている。
に形成され、カムリング2の円形内周面21内に両側面を
それぞれポンプハウジング内側面13,14に密接させた状
態で設けられている。また、このロータ3は、カバー側
ハウジング1bに挿通されたロータ駆動軸(図示省略)が
駆動フランジ3aを介して連結されて、ポンプハウジング
内周面15の中心O1を通るロータ駆動軸の軸線αを中心と
して第1図の矢印C方向に回転するようになっている。
ロータ3の外周部には、複数個のベーン溝31が放射状
に形成されている。各ベーン溝31はロータ外周面32に開
口し、各ベーン溝31にはベーン4がロータ半径方向に進
退可能に嵌め込まれている。
に形成されている。各ベーン溝31はロータ外周面32に開
口し、各ベーン溝31にはベーン4がロータ半径方向に進
退可能に嵌め込まれている。
ロータ3の両側面にはそれぞれ環状の溝33,34が形成
され、ポンプハウジング内側面14側に形成された溝34に
はガイドリング35が配設されている。
され、ポンプハウジング内側面14側に形成された溝34に
はガイドリング35が配設されている。
上記ベーン4は、ガイドリング35とロータ3の回転に
伴う遠心力とによってロータ半径方向外方に付勢され、
半径方向外端がカムリング2の円形内周面21に常に押し
当てられて円形内周面21を摺接するように構成されてい
る。
伴う遠心力とによってロータ半径方向外方に付勢され、
半径方向外端がカムリング2の円形内周面21に常に押し
当てられて円形内周面21を摺接するように構成されてい
る。
カムリング2の外周面22の一部には、ピボット部23が
一体的に突出形成されている。このピボット部23は、円
柱状の頭部23aと、この頭部23aと外周面22とを接続する
首部23bとから構成されている。そして、このピボット
部23の頭部23aが前記ピボット用凹部18に回動可能に嵌
合されて、カムリング2は、ポンプハウジング1に、ピ
ボット用凹部18の円弧状内周面(ピボット部23の頭部23
aの円弧状外周面)の中心O2を中心(枢着点)として第
1図の矢印A,B方向に揺動可能に支持されている。これ
により、カムリング2は、その中心(円形内周面21の中
心)O3がロータ3の回転軸線αに対して偏心可能となっ
ている。なお、枢着点O2からロータ3の回転軸線αまで
の距離と枢着点O2からカムリング2の中心O3までの距離
とは等しくなるように設定されている。
一体的に突出形成されている。このピボット部23は、円
柱状の頭部23aと、この頭部23aと外周面22とを接続する
首部23bとから構成されている。そして、このピボット
部23の頭部23aが前記ピボット用凹部18に回動可能に嵌
合されて、カムリング2は、ポンプハウジング1に、ピ
ボット用凹部18の円弧状内周面(ピボット部23の頭部23
aの円弧状外周面)の中心O2を中心(枢着点)として第
1図の矢印A,B方向に揺動可能に支持されている。これ
により、カムリング2は、その中心(円形内周面21の中
心)O3がロータ3の回転軸線αに対して偏心可能となっ
ている。なお、枢着点O2からロータ3の回転軸線αまで
の距離と枢着点O2からカムリング2の中心O3までの距離
とは等しくなるように設定されている。
カムリング2の外周面22で、枢着点O2とカムリング2
の中心O3とを通る中心線βを境とする一方側部分には、
スプリング受座24が突出形成されている。このスプリン
グ受座24には、カムリング2を偏心量が増加する方向
(第1図の矢印B方向)に付勢するカムリング25のばね
力が掛かり、これにより、カムリング2は最大偏心位置
に押圧されている。
の中心O3とを通る中心線βを境とする一方側部分には、
スプリング受座24が突出形成されている。このスプリン
グ受座24には、カムリング2を偏心量が増加する方向
(第1図の矢印B方向)に付勢するカムリング25のばね
力が掛かり、これにより、カムリング2は最大偏心位置
に押圧されている。
また、カムリング2の外周面22で中心線βを境とする
他方側部分には、カムリング2の最大偏心位置でポンプ
ハウジング内周面15に当接してカムリング2の動きを止
めるストッパ面26が形成されている。
他方側部分には、カムリング2の最大偏心位置でポンプ
ハウジング内周面15に当接してカムリング2の動きを止
めるストッパ面26が形成されている。
ポンプハウジング内周面15とカムリング外周面22との
間で上記ピボット部23と略反対側の位置には円柱形のシ
ールピン5が介在され、このシールピン5と上記ピボッ
ト部23とでポンプハウジング内周面15とカムリング外周
面22との間の空間部分が2分割され、一方側に流体吸入
路11の他端が開口するドレン室91が設けられ、他方側
(カムリング偏心側)にコントロール圧力室92が設けら
れている。上記ピボット部23は、両側面をそれぞれポン
プハウジング内側面13,14に密接させた状態で設けられ
ている。このため、ピボット部23にはシール作用が与え
られており、このピボット部23とシールピン5とでドレ
ン室91とコントロール圧力室92との間が確実にシールさ
れている。また、上記ピボット部23がシール作用を有す
ることにより、ピボット用凹部18に開口する流体吐出路
12とドレン室91およびコントロール圧力室92との間もピ
ボット部23によってシールされている。カムリング2の
外周面22で上記シールピン5に摺接する部分22aは、枢
着点O2を中心とする円弧面に形成されている。
間で上記ピボット部23と略反対側の位置には円柱形のシ
ールピン5が介在され、このシールピン5と上記ピボッ
ト部23とでポンプハウジング内周面15とカムリング外周
面22との間の空間部分が2分割され、一方側に流体吸入
路11の他端が開口するドレン室91が設けられ、他方側
(カムリング偏心側)にコントロール圧力室92が設けら
れている。上記ピボット部23は、両側面をそれぞれポン
プハウジング内側面13,14に密接させた状態で設けられ
ている。このため、ピボット部23にはシール作用が与え
られており、このピボット部23とシールピン5とでドレ
ン室91とコントロール圧力室92との間が確実にシールさ
れている。また、上記ピボット部23がシール作用を有す
ることにより、ピボット用凹部18に開口する流体吐出路
12とドレン室91およびコントロール圧力室92との間もピ
ボット部23によってシールされている。カムリング2の
外周面22で上記シールピン5に摺接する部分22aは、枢
着点O2を中心とする円弧面に形成されている。
上記カムリング2の内周面21とロータ3の外周面32と
ポンプハウジング内側面13,14とで囲まれた空間部分は
上記ベーン4によって複数個に分割されて、その空間部
分に複数個のポンプ室6が形成されている。各ポンプ室
6は、カムリング2の中心O3がロータ3の回転軸線αに
対して偏心していることにより、ロータ3の回転に伴っ
て容積が増減するようになっている。
ポンプハウジング内側面13,14とで囲まれた空間部分は
上記ベーン4によって複数個に分割されて、その空間部
分に複数個のポンプ室6が形成されている。各ポンプ室
6は、カムリング2の中心O3がロータ3の回転軸線αに
対して偏心していることにより、ロータ3の回転に伴っ
て容積が増減するようになっている。
ポンプハウジング1の内側面13には、吸入溝94および
吐出溝95が形成されている。吸入溝94は、流体吸入路11
と連通し、容積増加過程のポンプ室6aに開口して、その
開口部で吸入ポート94aを構成している。一方、吐出溝9
5は、ピボット部23の頭部中央位置から容積減少過程の
ポンプ室6bまで延び、そのポンプ室6bに開口して、その
開口部で吐出ポート95aを構成している。なお、吐出溝9
5は、カムリング2が揺動した場合にも、常に吐出溝95
とドレン室91との間および吐出溝95とコントロール圧力
室92との間に、それぞれ各間を充分にシールできるよう
な幅を有するピボット部23の側面とポンプハウジング側
面13との密接部分が確保されるように形成されている。
吐出溝95が形成されている。吸入溝94は、流体吸入路11
と連通し、容積増加過程のポンプ室6aに開口して、その
開口部で吸入ポート94aを構成している。一方、吐出溝9
5は、ピボット部23の頭部中央位置から容積減少過程の
ポンプ室6bまで延び、そのポンプ室6bに開口して、その
開口部で吐出ポート95aを構成している。なお、吐出溝9
5は、カムリング2が揺動した場合にも、常に吐出溝95
とドレン室91との間および吐出溝95とコントロール圧力
室92との間に、それぞれ各間を充分にシールできるよう
な幅を有するピボット部23の側面とポンプハウジング側
面13との密接部分が確保されるように形成されている。
第3図に示すように、ピボット部23の頭部23aには、
吐出溝95に向かって開口する円柱状の凹部71と、この凹
部71および流体吐出路12の他端に向かってそれぞれ開口
する貫通穴72とからなる連通路7が形成され、この連通
路7によって吐出溝95(吐出ポート95a)と流体吐出路1
2とが連通されている。
吐出溝95に向かって開口する円柱状の凹部71と、この凹
部71および流体吐出路12の他端に向かってそれぞれ開口
する貫通穴72とからなる連通路7が形成され、この連通
路7によって吐出溝95(吐出ポート95a)と流体吐出路1
2とが連通されている。
流体吐出路12内にはスプール81とスプール用スプリン
グ82とからなる流量制御弁8が設けられ、ハウジング本
体1aには流体吐出路12の途中とコントロール圧力室92と
を連通するフィードバック通路83が形成されている。そ
して、上記流量制御弁8によって流体吐出路12内を通過
する流量(吐出量)に応じた制御圧が発生し、この制御
圧がフィードバック通路83を通ってコントロール圧力室
92に導かれ、この制御圧によってカムリング2が偏心量
を減少させる方向に付勢されるようになっている。
グ82とからなる流量制御弁8が設けられ、ハウジング本
体1aには流体吐出路12の途中とコントロール圧力室92と
を連通するフィードバック通路83が形成されている。そ
して、上記流量制御弁8によって流体吐出路12内を通過
する流量(吐出量)に応じた制御圧が発生し、この制御
圧がフィードバック通路83を通ってコントロール圧力室
92に導かれ、この制御圧によってカムリング2が偏心量
を減少させる方向に付勢されるようになっている。
なお、シールピン5は、ハウジング本体1aに形成され
た半円状の凹部に嵌め込まれて保持されている。また、
このシールピン5は、第4図に示すように、後方にコン
トロール圧力室92の制御圧が導入される背圧室52が形成
されてその背圧室52に導入された制御圧でカムリング2
の外周面22aに押し付けられている。
た半円状の凹部に嵌め込まれて保持されている。また、
このシールピン5は、第4図に示すように、後方にコン
トロール圧力室92の制御圧が導入される背圧室52が形成
されてその背圧室52に導入された制御圧でカムリング2
の外周面22aに押し付けられている。
以上に示したこのポンプの構成において、第1図の状
態(カムリング2が最大に偏心した状態)から、ロータ
3を矢印C方向に回転させると、各ポンプ室6も容積の
増減を繰り返しながら矢印C方向に回転移動する。そし
て、各ポンプ室6は、容積増加過程において吸入ポート
94aと連通して、吸入口11aから流体吸入路11を通って吸
入ポート94aに導かれたオイル等の流体を吸入し、容積
減少過程において吐出ポート95aと連通して上記吸入し
た流体を吐出ポート95aに向けて吐出する。吐出ポート9
5aに吐出された流体は、連通路7および流体吐出路12を
通って吐出口12aから吐出される。
態(カムリング2が最大に偏心した状態)から、ロータ
3を矢印C方向に回転させると、各ポンプ室6も容積の
増減を繰り返しながら矢印C方向に回転移動する。そし
て、各ポンプ室6は、容積増加過程において吸入ポート
94aと連通して、吸入口11aから流体吸入路11を通って吸
入ポート94aに導かれたオイル等の流体を吸入し、容積
減少過程において吐出ポート95aと連通して上記吸入し
た流体を吐出ポート95aに向けて吐出する。吐出ポート9
5aに吐出された流体は、連通路7および流体吐出路12を
通って吐出口12aから吐出される。
ロータ3の回転数を上昇させると、吐出口12aから吐
出される吐出量が回転数に比例して増加する。また、吐
出量の増加に伴って、コントロール圧力室92に導入され
る制御圧も増加する。そして、ロータ3の回転数が上昇
して吐出量Qが所定流量Q0に達すると、コントロール圧
力室92内の制御圧がカムスプリング25のばね力に打ち勝
って、カムリング2が偏心量を減少させる方向に揺動す
る。これにより、カムリング2の偏心量が減少し、押し
のけ容積が減って、吐出量Qが所定流量Q0を越えないよ
うに保たれる。この結果、第5図に示すように、回転数
が上昇しても吐出量Qが所定流量Q0を越えないように制
御される。
出される吐出量が回転数に比例して増加する。また、吐
出量の増加に伴って、コントロール圧力室92に導入され
る制御圧も増加する。そして、ロータ3の回転数が上昇
して吐出量Qが所定流量Q0に達すると、コントロール圧
力室92内の制御圧がカムスプリング25のばね力に打ち勝
って、カムリング2が偏心量を減少させる方向に揺動す
る。これにより、カムリング2の偏心量が減少し、押し
のけ容積が減って、吐出量Qが所定流量Q0を越えないよ
うに保たれる。この結果、第5図に示すように、回転数
が上昇しても吐出量Qが所定流量Q0を越えないように制
御される。
なお、カムリング2の偏心量を変化させる方法として
は、上記実施例に限られるものではなく、例えば、カム
リング2にワイヤ等を連結し、このワイヤ等を介してカ
ムリング2を外部から操作できるようにし、外部に設け
た制御手段によってカムリング2の偏心量を変化させる
ようにしてもよい。
は、上記実施例に限られるものではなく、例えば、カム
リング2にワイヤ等を連結し、このワイヤ等を介してカ
ムリング2を外部から操作できるようにし、外部に設け
た制御手段によってカムリング2の偏心量を変化させる
ようにしてもよい。
本発明にかかる可変容量型ベーンポンプは、カムリン
グ外周面の一部にピボット部を一体的に突出形成すると
ともに、ポンプハウジング内周面の一部にピボット用凹
部を形成し、このピボット用凹部にピボット部を回動可
能に嵌合させることによって、カムリングをポンプハウ
ジングに揺動可能に支持している。このため、支持ピン
を別途設けることなく、カムリングを揺動可能に支持す
ることができ、支持ピンが不要となって、安価に構成す
ることができる。
グ外周面の一部にピボット部を一体的に突出形成すると
ともに、ポンプハウジング内周面の一部にピボット用凹
部を形成し、このピボット用凹部にピボット部を回動可
能に嵌合させることによって、カムリングをポンプハウ
ジングに揺動可能に支持している。このため、支持ピン
を別途設けることなく、カムリングを揺動可能に支持す
ることができ、支持ピンが不要となって、安価に構成す
ることができる。
しかも、ピボット用凹部に流体吐出路を開口し、ピボ
ット部にポンプハウジング内周面とカムリング外周面と
の間の空間部分と流体吐出路とを連通する連通路を設け
るようにしているので、高圧室を上記空間部分に設ける
必要がなくなり、この結果、高圧室を水密状態に保つた
めのシール部材が不要となって、シール部材の数を減ら
すことができる。しかも、ピボット部に連通路を形成す
るようにすれば、ポンプハウジングの肉厚が増加した
り、ポンプハウジングの鋳型が複雑になったりすること
がない。このため、一層安価に構成することができる。
ット部にポンプハウジング内周面とカムリング外周面と
の間の空間部分と流体吐出路とを連通する連通路を設け
るようにしているので、高圧室を上記空間部分に設ける
必要がなくなり、この結果、高圧室を水密状態に保つた
めのシール部材が不要となって、シール部材の数を減ら
すことができる。しかも、ピボット部に連通路を形成す
るようにすれば、ポンプハウジングの肉厚が増加した
り、ポンプハウジングの鋳型が複雑になったりすること
がない。このため、一層安価に構成することができる。
第1図は本発明にかかる可変容量型ベーンポンプの一実
施例をカバー側ハウジングを除いて示す正面図、第2図
は第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−III
線断面図、第4図は第1図のIV−IV線断面図、第5図は
ロータの回転数と吐出量との関係を示すグラフである。 1……ポンプハウジング、2……カムリング、3……ロ
ータ、4……ベーン、7……連通路、11……流体吸入
路、12……流体吐出路、15……ポンプハウジング内周
面、18……ピボット用凹部、21……カムリングの内周
面、22……カムリング外周面、23……ピボット部、32…
…ロータ外周面、O3……カムリングの中心、α……ロー
タの回転軸線。
施例をカバー側ハウジングを除いて示す正面図、第2図
は第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−III
線断面図、第4図は第1図のIV−IV線断面図、第5図は
ロータの回転数と吐出量との関係を示すグラフである。 1……ポンプハウジング、2……カムリング、3……ロ
ータ、4……ベーン、7……連通路、11……流体吸入
路、12……流体吐出路、15……ポンプハウジング内周
面、18……ピボット用凹部、21……カムリングの内周
面、22……カムリング外周面、23……ピボット部、32…
…ロータ外周面、O3……カムリングの中心、α……ロー
タの回転軸線。
Claims (1)
- 【請求項1】流体吸入路および流体吐出路を有するポン
プハウジングと、このポンプハウジング内に設けられた
カムリングと、このカムリング内に設けられて回転駆動
されるロータと、このロータの外周部に半径方向に進退
可能に設けられて半径方向外端が前記カムリングの内周
面に摺接する複数枚のベーンとを備え、前記カムリング
は、その中心が前記ロータの回転軸線に対して偏心可能
となるように前記ポンプハウジングに揺動可能に支持さ
れており、前記ロータを回転させることによって流体が
前記流体吸入路を通って前記カムリングの内周面とロー
タの外周面との間の空間部分に吸入されて前記流体吐出
路から吐出されるとともに、前記カムリングの偏心量に
応じて前記流体吐出路からの流体の吐出量が変化するよ
うに構成された可変容量型ベーンポンプにおいて、前記
カムリングの外周面の一部にピボット部が一体的に突出
形成され、前記ポンプハウジングの内周面の一部にピボ
ット用凹部が形成され、このピボット用凹部に前記ピボ
ット部が回動可能に嵌合されることによって、前記カム
リングが揺動可能に支持されるとともに、ピボット用凹
部に流体吐出路が開口され、ピボット部に、カムリング
内周面とロータ外周面との間の空間部分と流体吐出路と
を連通する連通路が設けられていることを特徴とする可
変容量型ベーンポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023790A JP2863590B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | 可変容量型ベーンポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023790A JP2863590B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | 可変容量型ベーンポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03271579A JPH03271579A (ja) | 1991-12-03 |
JP2863590B2 true JP2863590B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=13425759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7023790A Expired - Lifetime JP2863590B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | 可変容量型ベーンポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2863590B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101379296B (zh) * | 2006-01-31 | 2011-05-18 | 麦格纳动力系有限公司 | 变排量变压叶片泵系统 |
-
1990
- 1990-03-20 JP JP7023790A patent/JP2863590B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101379296B (zh) * | 2006-01-31 | 2011-05-18 | 麦格纳动力系有限公司 | 变排量变压叶片泵系统 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03271579A (ja) | 1991-12-03 |
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