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JP2852615B2 - フープ材の支持装置 - Google Patents

フープ材の支持装置

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JP2852615B2
JP2852615B2 JP29230894A JP29230894A JP2852615B2 JP 2852615 B2 JP2852615 B2 JP 2852615B2 JP 29230894 A JP29230894 A JP 29230894A JP 29230894 A JP29230894 A JP 29230894A JP 2852615 B2 JP2852615 B2 JP 2852615B2
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JP
Japan
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winding
hoop
wound
space
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JP29230894A
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真澄 白石
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AICHI DENKI KK
Original Assignee
AICHI DENKI KK
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Publication date
Application filed by AICHI DENKI KK filed Critical AICHI DENKI KK
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば配電用変圧器の
巻鉄心を製造する場合、非晶質磁性合金薄帯を円形に巻
回したフープ材を、その取付台から順次巻戻してこれを
巻鉄心の巻板機に直接巻回したり、あるいは、所定の長
さに切断してから巻取る場合、前記フープ材をしわや捩
れ、あるいは、弛み等を生じさせることなく円滑に巻戻
して、巻鉄心を円滑・良好に巻回形成できるようにした
フープ材支持装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、配電用変圧器等の静止誘導電気機
器に用いる巻鉄心の材料としては、非晶質磁性合金薄帯
(以下、磁性薄帯という)を使用することが多くなって
きた。この磁性薄帯は磁性合金の溶融体を超急冷して製
造するもので、従前から使用しているけい素鋼帯に比べ
て鉄損が非常に小さく優れた磁気特性を備えており、し
かも、その板厚はけい素鋼帯の約1/10と非常に薄
く、その上、材質は硬く、かつ、弾力性に富んでいる。
そして、前記磁性薄帯が肉厚な紙管製の巻胴に円形状に
巻回されているフープ材は、例えば、図6で示すよう
に、床面1上に並置した各フープ材取付台2にそれぞれ
巻戻し可能に取付けられている。
【0003】前記フープ材取付台2は図6に示すよう
に、アングル鋼等の鋼材を例えば、縦長な箱状に枠組し
て形成されており、内部には外方に突出する駆動軸3を
回転自在に駆動連結した電動機4が収容設置されてい
る。又、前記駆動軸3には、磁性薄帯Tを巻回したフー
プ材5の巻胴5a(図7参照)を駆動軸3に対して共動
回転可能に固定する芯金6が一体的に具備されており、
この芯金6は、例えば4個の芯金片を円形配置し、これ
ら各芯金片をそれぞれ例えば、パンタグラフ式の伸縮固
定手段等により円形配置状態を拡大,縮少できるように
連結させて、その円形な外径寸法を可変できるように形
成されている。
【0004】前記のように、各フープ材取付台2に取付
けたフープ材5は、電動機4の起動により駆動軸3を回
転させながらその巻戻しを行う。フープ材取付台2から
巻戻された磁性薄帯Tは、図6で示すように、フープ材
取付台2の下方に向って一旦U字状に垂下させてからフ
ープ材取付台2に設けた係載ローラ7に係載し、つづい
て、再度下方に直線状に垂下させた後、各フープ材取付
台2に設けた第1のガイドローラ7aにより引出方向を
水平方向に変換して前記取付台2の下側において水平に
引出す。このあと、各フープ材取付台2に取付けたフー
プ材5から引出された前記各磁性薄帯Tは、図6で示す
ように、第2のガイドローラ7bにて個々に上部方向に
引上げられ、ローラ部材からなる整列装置8を通して複
数枚の磁性薄帯Tを1枚の鉄心素板の如く重合・積層し
た状態で垂下させ、この積層された磁性薄帯T1 を給送
ローラ9により次工程の切断装置10に、図示しない制
御装置からの指令信号により所定の長さ寸法分づつ順次
給送し、これを前記切断装置10の切断刃によって切断
する。
【0005】なお、図6において、x,yはフープ材5
から巻戻しされる磁性薄帯Tの巻戻し長さを設定するた
めの発光素子と受光素子であり、磁性薄帯Tの巻戻し長
さが短くなって発光素子の光が受光素子に検知されたと
き、図示しない制御装置からの指令により電動機4が起
動し、磁性薄帯Tを常にフープ材5から一定の長さだけ
巻戻す。又、図6に示す5bはフープ材5が横崩れする
のを防ぐために駆動軸3に取外し自在に止着した支持板
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前記磁性薄帯
Tはその製造上の理由から材質は非常に硬いものの、そ
の板厚はけい素鋼帯に比べて約1/10と薄く、しか
も、箔状となっているので非常に腰が弱い。従って、こ
のように、薄葉で腰の弱い磁性薄帯Tをフープ材5とし
て円形に巻回する場合は、巻回中におけるテンションを
フープ材5の巻厚寸法が大きくなるに従い、それに追随
させて順次可変しないと真円状に巻回することが難しく
なる。このため、フープ材5を形成する上から磁性薄帯
Tの巻回途中において何等かの原因により磁性薄帯Tに
所定のテンションが得られなかったり、巻回作業を一時
中断したような場合、あるいは、逆に所定圧以上のテン
ションが加えられたようなとき、磁性薄帯Tはその巻回
中に不意に弛みが生じたり、巻回力が必要以上に強くな
ったりするため、フープ材5は例えば、図7で示すよう
に、その巻胴5aに対して同芯円でなく歪が生じた状態
で巻回されることとなる。
【0007】しかも、フープ材5の巻回中に磁性薄帯T
に弛みが生じたり、フープ材5の巻層部分に必要以上の
巻回力を作用させたりすると、即ち、あらかじめ定めた
テンションにて磁性薄帯Tを巻回してフープ材5の巻装
を行わないと、磁性薄帯Tに弛みが生じたり、あるい
は、磁性薄帯Tの既存の巻層部分に強い圧力を加えるこ
とになり、フープ材5の巻層端面(フープ材5の軸方向
両端面)自体が歪化されて該巻層端面の各所に図7で示
すように、三ケ月形の空所aがフープ材5の巻層部分を
貫通した状態で複数個形成されることが多い。
【0008】前記フープ材5の巻層端面に三ケ月形の空
所aが存在していると、例えば、図7に示すように、前
記空所aの存在によってフープ材5の前記空所a内にお
ける外径a1 側と内径a2 側とでは、空所aがあいだに
存在していることにより、その周長に大きな差が生じ
る。この結果、フープ材5の巻回方向側に位置する空所
a内の内径a2 側と、外径a1 側とではその周長に差が
生じるため、前記外径a1 側と内径a2 側とでは、その
回転速度(周速)が当然のことながら異なる。
【0009】前記のように、フープ材5に形成された空
所a内において、フープ材5の巻層方向の内径a2 側と
外径a1 側とでその回転速度が空所aの存在によって変
化すると、即ち、図7に示すように、フープ材5に空所
aが適当数存在している場合、このフープ材5を巻鉄心
用の鉄心素板を得るために巻戻しを行って所定の長さに
順次切断を行っているとき、前記フープ材5の巻戻し部
分が空所a付近に達すると、図8(A)で示すように、
フープ材5の空所a内の外径a1 側(図8(A)の下側
方向)と、内径a2 側(図8(A)の上側方向)とで
は、前記空所aの存在によって周長がそれぞれ異なるた
め、当然回転速度は一致しない。従って、フープ材5は
空所aを備えたまま磁性薄帯Tの巻戻しのために回転す
る関係上、前記空所aが存在する部位では、その内,外
径a2 ,a1 の回転速度が一致しない結果、磁性薄帯T
の巻戻し最中に前記空所a内において、その内径a2 側
と外径a1 側との間で回転速度の不一致に伴いずれが生
じ、磁性薄帯Tはその一部が、図8(A)で示すよう
に、空所a内で弛みやずれが生じて蛇行することとな
る。
【0010】前記空所a内で磁性薄帯Tの巻戻しにより
その一部に弛みやずれ等による蛇行現象が生じると、フ
ープ材5の空所a内における内径a2 側と外径a1 側と
の回転速度の不一致により、フープ材5が回転を続行す
る度に内径a2 側は早く回転し、逆に、外径a1 側は内
径a2 側より幾分遅れて回転する。このため、前記空所
a内の磁性薄帯Tの弛みが順次増大して蛇行現象は、図
8の(B)〜(D)で示すように、フープ材5の回転に
伴い内径a2 側と外形a1 側との周長差が空所a内で寄
せ集められる結果、更に密となって益々酷くなる。そし
て、磁性薄帯Tの蛇行が密となって空所a内での蛇行が
困難になってくると、図8の(E)〜(F)で示すよう
に、磁性薄帯Tの蛇行部分自体が、空所aの内径a2 側
部分により外径a1 側が引張られるような状態でフープ
材5の回転が続行しているため、前記磁性薄帯Tの蛇行
部分が空所a内でフープ材5の回転方向又はその逆方向
に傾斜し、フープ材5の外周部分の自重により押し潰さ
れる。そして、最終的には空所aの開放時磁性薄帯Tは
折れ曲った状態で巻戻しされることとなる。
【0011】従って、フープ材5から巻戻しされた前記
磁性薄帯Tの切断中に、鉄心素板として利用できない折
曲部分は、フープ材5の巻戻しを一旦中断してその部分
を除去して廃棄するしか方法がなかったので、材料の歩
留まりが悪くなり非常に不経済であった。又、前記鉄心
素板はその切断時、切断長さをそれぞれ設定して切断し
ている関係上、フープ材5の巻戻し途中で磁性薄帯Tを
その不用部分も含めて鉄心素板として切断した場合、前
記不用部分はそのまま除去し、不用部分の切断長さに相
当する鉄心素板を改めて別に切断しなければならないの
で、手間と時間がかかり面倒であった。
【0012】前記の問題点を解消するために、フープ材
5をフープ材取付台2にセットする前に、フープ材5の
軸方向両端となる巻層端面を眺めて空所aが存在してい
る場合、その空所を楔を用いて埋めることも考えられる
が、前記空所はすべて一様の大きさではなく、個々に異
なり、かつ、大きさの異なる空所を楔で埋めることは、
空所に対応する楔を個別に用意しなければならないこと
と相まって、非常に手間がかかり面倒であった。
【0013】又、磁性薄帯Tを巻胴5aに巻装する量を
少なくすれば、即ち、磁性薄帯Tの巻厚寸法を短くすれ
ば、磁性薄帯Tはその巻回時のテンションが少々変動し
ても巻層端面に空所が生じたり、あるいは、歪が生じた
状態で巻回されることが少なく、フープ材5はほぼ真円
に近い状態で巻くことが可能となり、このフープ材5を
巻戻して鉄心素板を切断する場合、磁性薄帯Tに不用部
分が生じることはほとんどない。しかし、この場合、フ
ープ材5は磁性薄帯Tの巻厚寸法が短いため、この巻厚
の薄いフープ材5を使用していては巻鉄心数個分の鉄心
素板が得られるのみで、早い時期にフープ材5を順次フ
ープ材取付台2にセットしなければならないので、巻鉄
心の鉄心素板を切断する作業は、前記フープ材5の取付
けに手間がかかり作業効率が低下するという問題があっ
た。
【0014】更に、フープ材5の巻戻しに当り本発明の
発明者等は、その巻戻し速度(加速度)を遅くすれば、
空所a内での磁性薄帯Tの弛みやずれ等が抑制できるの
ではないかと考え実験を試みたが、単に、フープ材5の
巻戻し速度を遅くするだけでは、依然として弛み現象等
はなくならず、効果のないことが判明した。
【0015】本発明は前記の種々の問題点に鑑み、非晶
質磁性合金薄帯を巻回したフープ材を巻戻しながら、巻
鉄心を形成するための鉄心素板の切断作業を行っている
とき、前記フープ材の巻層面に、非晶質磁性合金薄帯の
巻回作業において、フープ材の軸方向に位置する巻層端
面から眺めて、三ケ月形の空所部分ができたとしても、
その空所部分の周辺を簡易な手段で迅速・良好に固定す
ることにより、前記空所部分の存在によって非晶質磁性
合金薄帯が、鉄心材料として使用できない部分が生じる
のを未然に回避可能としたフープ材の支持装置を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、フープ材の巻
胴に非晶質磁性合金薄帯を巻回するとき、その巻回時の
テンションの不具合によって腰の弱い非晶質磁性合金薄
帯に弛みやずれが生じたり、あるいは、巻層部分に巻回
力が強くかかりすぎたときに起因する非晶質磁性合金薄
帯を巻回したフープ材の巻層面に生ずる三ケ月形の空所
部分の上(外)側周辺において、締付バンドをフープ材
の巻層部にその巻回方向と直交させて挿通し、その締付
バンドを巻胴との間で巻回して締着することにより、前
記フープ材の空所周辺において前記空所内のフープ材に
対する内径側と外径側とに相当する部分を一体的に固定
する。即ち、空所の大部分を閉塞する。このように、締
付バンドの巻回締付けによって前記空所内のフープ材に
対するその内径側と外径側とを、前記空所の周辺におい
て部分的に結合保持させるように構成したので、次のよ
うな作用を奏するものである。
【0017】
【作用】本発明は、フープ材の巻回時その巻層面に生ず
る三ケ月形の空所部分を、その外側からフープ材にその
巻層方向と直交して巻胴との間で締着した締付バンドの
締付力によって狭隘化し、前記空所内あるいはその周辺
のフープ材に対する内径側と外径側とを空所内等におい
て、部分的に一体化して固定するようにしたので、フー
プ材の巻戻しに際しては前記空所の存在により、非晶質
磁性合金薄帯の一部に弛み現象が生じるのを解消し、鉄
心素板として使用できない材料の発生を未然に回避させ
たので、フープ材の巻戻し作業が円滑・良好に行えると
ともに、鉄心素板の切断作業も使用不能な材料が全く存
在しないので、迅速・確実に、しかも、経済的に行うこ
とができる。
【0018】その上、本発明においては、例えば、フー
プ材の巻層面に生じている空所を締付バンドの締着にて
狭隘化する場合、締付バンドは空所部分の上方位置(空
所内における高さ寸法の2倍以上の距離)において巻層
面にその巻回方向と直交して水平に挿入し、その状態
で、締付バンドを巻胴側に巻回してフープ材を締付ける
ようにしたので、締付バンドの取付けはフープ材の空所
部分を圧潰するような状態で取付けることができるの
で、即ち、締付バンドをフープ材の空所外側の巻層面に
容易に挿入することが可能となり、前記空所部分を閉鎖
方向に締付ける締付バンドをフープ材の巻層面に迅速・
容易に取付けることができる。
【0019】そして、更に、フープ材の所要位置の巻層
部分に締着した締付バンドは、フープ材の巻戻し部分が
締付バンド付近に達したとき、締付バンドの締付けをそ
のままにしておけばフープ材の巻戻しが締付バンドの巻
締めによって阻害されるが、本発明は締付バンドの締着
を解消すればよく鉄心素板の切断時、フープ材の巻戻し
を一時停止させることによって締付バンドの解体が容易
に行い得る結果、フープ材は締付バンドの解体時のみ停
止させればよいので、鉄心素板の切断に際してはほぼ連
続に近い状態で非晶質磁性合金薄帯の巻戻しが可能とな
り、鉄心素板の切断作業を効率的に行うことができる。
しかも、フープ材は締付バンドの巻締めにより巻層面に
生じる空所部分による弊害が解消できることにより、そ
の巻厚を厚くして巻装することができるので、フープ材
をフープ材取付台に取付ける回数が軽減でき、前記空所
部分の減少と相まって巻鉄心の製作を迅速に行うことが
できる利点もある。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図5によ
って説明する。最初に図1,2において、非晶質磁性合
金薄帯(以下、磁性薄帯という)Tを円形状に巻回した
フープ材11を回転自在に取付けるためのフープ材取付
台12の構造について説明する。前記フープ材取付台1
2は図2,5で示すように、アングル鋼を箱状に枠組し
て形成されており、内部上方には電動機13が収容され
ている。そして、前記電動機13にはフープ材取付台1
2の前方に向けて突出する駆動軸14が駆動連結されて
おり、又、前記駆動軸14にはフープ材11を支持する
周方向支持板15と、フープ材11を駆動軸14に対し
て共動回転可能に固定する芯金16とが取付けられてい
る。前記芯金16は例えば、芯金16を複数個の芯金片
に分割してこれら分割された芯金片を、更に、パンタグ
ラフ等からなる伸縮固定手段により円形状に配置連結さ
せてその外径寸法を可変させることにより、フープ材1
1の芯金16への取付け及び取外しが円滑に、かつ、迅
速に行えるように構成されている。
【0021】又、図2において、17,18はフープ材
11から巻戻された磁性薄帯Tをそれぞれ巻掛けて切断
装置19側に案内する第1,第2のローラ部材である。
更に、図2に示すx,yは発光素子と受光素子とを示
し、発光素子xからの発光を受光素子yが受光したと
き、図示しない制御装置からの指令信号により電動機1
3を起動してフープ材11から磁性薄帯Tを巻戻し、こ
の磁性薄帯Tの巻戻しによって発光素子xの光が遮られ
たとき、即ち、受光素子yによって発光素子xの光が受
光されなくなった時点で、制御装置からの指令信号にて
電動機13の起動を停止し、フープ材11からの磁性薄
帯Tの巻戻しを一旦停止させるもので、これによって磁
性材料の巻戻し長さを常に一定に維持することが可能と
なる。なお、前記したフープ材取付台12の構成は〔従
来の技術〕の欄で説明したフープ材取付台2と同じ構成
であるので、詳細構造の説明は省略する。
【0022】次に、前記フープ材取付台12に取付ける
フープ材11の構造を図3〜5によって説明する。磁性
薄帯Tを巻胴20に円形状に巻回した前記フープ材11
は、前記磁性薄帯T自体が、けい素鋼帯の板厚に比べて
約1/10と非常に薄く、しかも、薄葉で腰が弱いた
め、これを巻胴20に巻回する場合、巻回する磁性薄帯
Tのテンションを上手に調整しながら巻回しないと、テ
ンションの加え方次第によって磁性薄帯Tにずれや弛み
が生じたり、巻層部分に必要以上の巻回力が加えられた
りして、磁性薄帯Tを円形に巻回することが困難とな
る。この結果、図7で示すように、フープ材11の軸方
向両端の巻層端面から眺めると、前記フープ材11の巻
層面の各部位に三ケ月形の空所aが個々に形成されるこ
とが多く、この結果、フープ材11はその全体形状が真
円とならず、歪化した状態で巻装されることとなる。
【0023】前記のように、フープ材11の巻層面に図
7のように、空所aが形成されていた場合は、図1,3
で示すように、前記フープ材11の巻層面からフープ材
11の軸方向側の両端面に位置する巻層端面側にまたが
って複数の締付バンド21を巻胴20との間で締着する
ことにより、前記空所aの狭隘化をはかる。そして、前
記空所aの狭隘化に際しては、先づ、フープ材11の巻
層面の空所aが存在する位置からやや上方(フープ材1
1の外周側)位置において、締付バンド(細幅な帯状鋼
板からなる)21をフープ材11の巻層面にその巻回方
向と直交して挿入する。前記巻層面に挿入した締付バン
ド21は、図5で示すように、その自由端の一方を巻層
端面(図5の右側)から巻胴20側に導き、、この巻胴
20内を挿通し、他方の自由端(図5の左側)とともに
掛止具22に係合して自由端同士を係止固定する。
【0024】締付バンド21の締付力は、締付バンド2
1を挿通した巻層面の位置から巻胴20に至るまでの間
に巻回された磁性薄帯Tを、極度に圧迫しない程度に巻
締めするとよい。即ち、図7において、A矢視で示す空
所aの狭隘化をはかる場合、前記空所a内の外径a1 側
の外側に、空所a内の最大空間部における高さ寸法の約
2倍以上の長さに相当するフープ材11の巻層面の位置
で、締付バンド21の自由端の一方をフープ材11の前
記巻層面に貫通させ、フープ材11を貫通した締付バン
ド21の自由端と、貫通していない他方の自由端同士
を、図5で示すように、巻胴20をはさんで掛止具22
により係止固定すると、図4で示すように、締付バンド
21は比較的広い空所aを、2分割した状態で、小さな
空所a3 ,a3 に狭隘化(縮少化)させることができ
る。
【0025】前記のようにして、図7で示すフープ材5
の巻層面に形成される各空所aに、締付バンド21を、
空所aの外径a1 側から各空所a毎に、最大空間部の高
さ寸法の2倍以上の長さ寸法に相当するフープ材11の
外周側に向う位置において、図3で示すようにそれぞれ
挿通し、これら各締付バンド21を、巻胴20を介して
締着すると、図7で示すように、フープ材5の巻回時に
生じる巻層端面上の複数の空所aは、図3で示すよう
に、順次締付バンド21により巻締められて狭隘化す
る。このように、空所aの狭隘化をはかるために、締付
バンド21を空所aの上方位置において、フープ材11
の巻層面に挿通し、この締付バンド21を前記空所a内
の外径a1 側と内径a2 とが部分的に結合する程度まで
締付けるようにしている関係上、図4で示すように、空
所aは締付バンド21の巻締力によって2つの狭隘な空
所a3 ,a3 に分割されるものの、空所a内に位置する
フープ材11の内径a2 側と外径a1 側とは、締付バン
ド21の背部(橋絡部)を介して結合している。
【0026】前記のように、締付バンド21を図5で示
すように、フープ材11の巻層面側に形成されている空
所aの上側から巻胴20にまたがって、前記空所aが部
分的に閉鎖できる程度の巻締力で巻締めることによっ
て、フープ材11の巻層面に形成されている空所aを個
々に、かつ、部分的に閉鎖する。そして、前記締付バン
ド21の巻付位置を空所aの上側(フープ材11の外周
側)に、空所a内の空間部分の約2倍以上の長さ寸法に
相当する位置で巻付けを行うと、空所aの部分的な閉鎖
が良好に行えるとともに、締付バンド21を挿入した巻
層面には、図1で示すように締付バンド21の挿入に伴
う板厚分と、締付バンド21の巻締力によって小さな空
隙bが生じる。しかし、この空隙bは締付バンド21を
巻締めることによって生じるものであり、かつ、もとも
と空所が存在していた訳でもないので、締付バンド21
を巻締めてもフープ材11として巻層されている磁性薄
帯Tの巻回力が少なからず作用して、締付バンド21の
背面に磁性薄帯Tが追随して空隙bをすぼめようとする
力が作用するため、フープ材11の回転に伴う磁性薄帯
Tの巻戻し作業に悪影響を与えることはない。
【0027】又、締付バンド21をフープ材11の巻層
面に挿入する場合の挿入位置を空所a内空間部分の高さ
寸法の2倍以上としたのは、空所aの大きさが一様でな
いため、その高さ寸法の2倍以上とすることにより、締
付バンド21の巻締力が空所aの閉鎖に良好に作用する
とともに、締付バンド21を挿入した巻層部分にも、該
締付バンド21の巻締めを行っても、その部位に大きな
空所が新たに生じないことが、本発明を発明者等が実際
に実施して確認することができたからに他ならない。
【0028】前記のように、フープ材11の巻層面に形
成されている空所aを、その上方位置から図3で示すよ
うに、締付バンド21を巻締めて部分的に閉鎖させた
後、前記フープ材11をフープ材取付台12の駆動軸1
4に、芯金16を用いて固定する。つづいて、芯金16
の両側から支持板15,15を取付けてフープ材11が
その巻戻し中に形崩れするのを防ぐようにする。
【0029】次に、フープ材取付台12にセットしたフ
ープ材11を巻戻して鉄心素板T2を切断する場合につ
いて説明する。図2において、先づ、フープ材11から
巻戻しされた磁性薄帯Tは、それぞれ第1,第2のロー
ラ部材17,18に巻掛けてフープ材取付台12から引
出し、これら各磁性薄帯Tを整列装置8→給送ローラ9
を経て切断装置19まで導出する。この状態で、電動機
13,整列装置8,給送ローラ9,切断装置19をそれ
ぞれ始動し、フープ材11から磁性薄帯Tを順次巻戻
し、巻鉄心用の鉄心素板T2 を所定の長さ寸法に従って
切断装置19により切断するものである。
【0030】そして、鉄心素板T2 の切断が進展し、フ
ープ材11の巻層面に巻締めた締付バンド21の近くま
で磁性薄帯Tが巻戻しされたら、電動機13を一旦停止
し、磁性薄帯Tの巻戻しに至近な締付バンド21を解体
し、これをフープ材11から除去して再び磁性薄帯Tの
巻戻しを行い鉄心素板の切断を再開する。
【0031】本発明は、前記のように、フープ材11の
巻層面にその巻回時、テンション等の掛け具合に不備等
が生じて部分的に空所aが存在していた場合、その空所
aを事前に締付バンド21を用いて部分的に閉鎖するこ
とにより、空所a内のフープ材11に対する内径a2 側
と外径a1 側とを、図4で示すように、部分的に結合さ
せてフープ材11を回転することにより、磁性薄帯Tの
巻戻しが行えるように構成してある。しかし、フープ材
11の巻装中に生じた空所aが巻層端面に存在している
と、フープ材11より磁性薄帯Tを巻戻しを行っている
時、前記空所a内においてフープ材11の内径a2 側と
外径a1 との周長の相違によって、回転速度が内径a2
側と外径a1 側とで異なるため、磁性薄帯Tに前記内,
外径a2,a1 との間でずれが発生し、このずれにより
磁性薄帯Tに弛み部分が空所a内で生じ、この弛み部分
がフープ材11の回転により順次拡大し、空所a内で重
合したりすることによって、磁性薄帯Tに使用不能な個
所が部分的に発生していた。
【0032】しかし、本発明においては、前記空所aを
締付バンド21の締着によって部分的に閉鎖し、これに
より空所a内の内,外径a2 ,a1 部分を一体的に結合
させてあるため、締付バンド21の締着により内,外径
a2 ,a1 部分が同一の回転速度で回転することとな
り、この部位において磁性薄帯Tの弛みやこの弛みに伴
う蛇行現象を良好に回避して鉄心素板の切断を円滑に行
うことができる。従って、フープ材11の歩留まりが向
上し、巻鉄心の生産性を著しく向上させることができ
る。
【0033】なお、本発明は、締付バンド21の締着に
よりフープ材11の空所aを狭隘化させて空所a内にお
けるフープ材11の内,外径a2 ,a1 部分の一体化を
はかるようにした例で説明したが、これに限定すること
なく、空所aの周辺において、前記空所a内の内,外径
a2 ,a1 部分に相当する部位をあらかじめ締付バンド
21により締着することにより、前記空所aが存在して
いても、空所a内の内,外径a2 ,a1 部分に相当する
部位の固定化によって、磁性薄帯Tをフープ材11から
の巻戻し中に弛み等を生じさせることなく、円滑な巻戻
しを行うことができるものである。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、非晶質
磁性合金薄帯を巻装したフープ材を順次巻戻し、これを
所定の長さに切断して巻鉄心用の鉄心素板を形成する場
合において、前記フープ材の巻層面に、その巻層作業中
にテンションの不揃い等によって空所が生じていた場
合、この空所あるいは空所周辺の巻層面を事前に締付バ
ンドを用いて締着し、前記巻層面を締付バンドにて締着
したフープ材から磁性薄帯を巻戻して鉄心素板を切断す
るようにしたので、フープ材はその巻戻し時において、
非晶質磁性合金薄帯が前記空所の存在により、弛みやず
れ等が生じて鉄心素板の切断中に使用不能な鉄心素板が
発生するのを未然に防止することができるため、フープ
材の巻戻し作業は非晶質磁性合金薄帯の歩留りを良好に
維持して鉄心素板の切断を円滑に行うことができる。
【0035】又、フープ材の空所部分を未然に閉鎖する
ことにより、非晶質磁性合金薄帯の巻戻しが良好に行え
るので、フープ材は非晶質磁性合金薄帯をその巻厚寸法
を大きくして巻層することが可能となるため、これによ
り、非晶質磁性合金薄帯の巻戻し量が増えて、その交換
時期を比較的長くすることが可能となるので、鉄心素板
の切断に際しては、フープ材の交換回数を少なくするこ
とができ、巻鉄心用鉄心素板の切断作業を効率的に行う
ことができる。
【0036】その上、フープ材の空所を閉鎖する場合に
使用する締付バンドの締着位置は、空所の空間部分の高
さ寸法の2倍以上の寸法(距離)にて、前記空所の端部
からフープ材の外周側に位置する部位に巻締めることに
より、空所を良好に閉鎖できるとともに、締付バンドの
巻締めによって新たに空所が生じるのを非晶質磁性合金
薄帯の巻回力により容易に回避できるので、非晶質磁性
合金薄帯の巻層状態がテンションの不揃い等によって歪
化していても、非晶質磁性合金薄帯の歩留まりを良好に
維持して鉄心素板の切断が行えるので至便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフープ材支持装置を具備してフープ材
の取付状態を示すフープ材取付台の正面図である。
【図2】フープ材取付台の使用状態を示す正面図であ
る。
【図3】フープ材支持装置を取付けたフープ材の正面図
である。
【図4】フープ材支持装置の使用状態を示す説明図であ
る。
【図5】同じくフープ材支持装置の使用状態をフープ材
を縦断して示す縦断面図である。
【図6】従来のフープ材をフープ材取付台に取付けた状
態を示すフープ材取付台の正面図である。
【図7】従来のフープ材を示す正面図である。
【図8】(A)〜(F)は従来のフープ材の巻層面に生
じた空所内において、非晶質磁性合金薄帯の一部に蛇行
現象が生じる状態を順次説明するための動作説明図であ
る。
【符号の説明】
11 フープ材 12 フープ材取付台 16 芯金 20 巻胴 21 締付バンド T 非晶質磁性合金薄帯 a 空所

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質磁性合金薄帯を所要回数巻回して
    巻鉄心の鉄心素板を切断するために用いるフープ材にお
    いて、前記フープ材の巻層面に、フープ材巻回時のテン
    ションの不揃い等によって空所が存在していた場合、前
    記空所より外側の巻層面と、フープ材を巻回した巻胴と
    の間に、前記空所外側の巻層面と巻胴との間のフープ材
    を挟持させる締付バンドを、フープ材の巻回方向と直交
    する方向に巻回して締着し、この締付バンドにて前記空
    所が存在するフープ材の巻層面を締着保持するようにし
    たことを特徴とするフープ材の支持装置。
  2. 【請求項2】 前記フープ材の所定の巻層面と巻胴との
    間を締付バンドにて締着する場合、締付バンドの締着位
    置は、前記空所の位置からフープ材の外周側方向に空所
    の高さ寸法の2倍以上の位置に相当するフープ材の巻層
    面の位置に設定するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載のフープ材の支持装置。
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