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JP2817901B2 - 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂、これを用いた樹脂組成物、ソルダーレジスト樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂、これを用いた樹脂組成物、ソルダーレジスト樹脂組成物及び硬化物

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JP2817901B2
JP2817901B2 JP17033991A JP17033991A JP2817901B2 JP 2817901 B2 JP2817901 B2 JP 2817901B2 JP 17033991 A JP17033991 A JP 17033991A JP 17033991 A JP17033991 A JP 17033991A JP 2817901 B2 JP2817901 B2 JP 2817901B2
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acid
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実 横島
一允 縄田
哲男 大久保
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂、該樹脂を含有するプリント配線板用ソルダ
−レジスト樹脂組成物として有用な、予備乾燥後のレジ
スト表面のタックがなく、現像性に優れ、その硬化皮膜
が密着性、電気絶縁性、半田耐熱性、耐薬品性に優れた
樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、省エネルギ−、作業性向
上、生産性向上などの理由により各種分野において紫外
線硬化型組成物が多用されてきている。プリント配線基
板加工分野においても同様の理由によりソルダ−レジス
トインキ、マ−キングインキなど種々のインキが従来の
熱硬化型組成物から紫外線硬化型組成物へと移行してき
ている。その中でもソルダ−レジストインキは、いち早
く紫外線硬化型組成物へと移行した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プリント配線基板のレ
ジストパタ−ン形成法には、スクリ−ン印刷法が多く用
いられてきたが、かかるスクリ−ン印刷法によるときに
は、多くの場合、印刷時のブリ−ド、にじみ,あるい
は、ダレといった現象が発生し、これがために最近のプ
リント配線基板の高密度化に対応してきれなくなってい
る。こうした問題点を解決するために、ドライフィルム
型のフォトレジストや、液状の現像可能なレジストイン
キも提案され、使用されているが、ドライフィルム型の
フォトレジストの場合、熱圧着の際に気泡を生じ易く、
耐熱性や密着性にも不安があり、また高価格であるなど
の問題がある。一方、液状レジストで現在市販されてい
るものは、有機溶剤を現像液として使用するものや、希
アルカリ水溶液で現像するものがあるが、有機溶剤を使
用するものは、大気汚染の問題の他に、溶剤が高価なう
え、硬化物の耐溶剤性、耐酸性にも問題がある。又、希
アルカリ水溶液で現像出来るものは、予備乾燥後、レジ
スト塗布面にネガフィルムを接触し、露光させた後、ネ
ガフィルムをはがす時、レジスト塗布面からはがれにく
かったり、ネガフィルムにレジストが付着し、ネガフィ
ルムを再使用できない場合があり、問題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究した結果、予備乾燥後の樹脂
組成物塗布面にタックがなく、ネガフィルムを接触し露
光させた後のネガフィルムの剥離が容易で、アルカリ水
溶液で現像が可能であり、その硬化皮膜の密着性、電気
絶縁性、半田耐熱性、耐薬品性等に優れたソルダ−レジ
スト樹脂組成物として有用な樹脂組成物及びその硬化物
を提供することに成功した。すなわち、本発明は、
(1)フェノ−ル化ポリブタジエンのエポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸との反応物と多塩基性カルボン酸又
はその無水物の反応物である不飽和基含有ポリカルボン
酸樹脂。(2)上記(1)記載の不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂を含むことを特徴とする樹脂組成物、特にソ
ルダ−レジスト樹脂組成物、及び(3)上記(2)記載
の樹脂組成物の硬化物、に関する。
【0005】本発明の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂
は、フェノ−ル化ポリブタジエンのエポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸とを反応させ、次いで、多塩基性カルボ
ン酸又はその無水物を反応させることによって得ること
ができる。フェノ−ル化ポリブタジエンは、ポリブタジ
エン(好ましい平均分子量は、500〜2000)とO
−クレゾ−ル等のアルキル基等で置換されていてもよい
フェノ−ル類の付加反応物であり、例えば、P−LPB
(OH価340、軟化点170℃)、P−700−30
0(OH価333、軟化点130℃)〔いずれも日本石
油化学(株)製、商品名、ポリブタジエンとO−クレゾ
−ルの付加反応物〕等として既に市販されているので、
かかる市販品を原料として使用することができる。フェ
ノ−ル化ポリブタジエンのエポキシ樹脂を合成するため
の、フェノ−ル化ポリブタジエンとエピクロルヒドリン
等のエピハロヒドリンとの反応は、公知の方法により行
うことが出来る。
【0006】例えば、フェノ−ル化ポリブタジエンとフ
ェノ−ル化ポリブタジエンの水酸基当量に対して過剰モ
ル量のエピハロヒドリンとをテトラメチルアンモニウム
クロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、トリエ
チルアンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩
または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ金属水酸化物などの存在下で反応させる。第4級アン
モニウム塩などを用いた場合は開環付加反応の段階で反
応がとまるので、次いで上記アルカリ金属水酸化物を加
えて閉環反応させる。また最初からアルカリ金属水酸化
物を加えて反応させる場合は、開環付加反応および閉環
反応を一気に行わせる。エピハロヒドリンの使用割合
は、フェノ−ル化ポリブタジエンの水酸基当量1に対し
て通常1〜50モル、好ましくは3〜15モルの範囲で
ある。アルカリ金属水酸化物の使用量は、フェノ−ル化
ポリブタジエンの水酸基当量1に対して通常0.8〜
1.5モル、好ましくは0.9〜1.3モルの範囲であ
り、第4級アンモニウム塩を使用する場合、その使用量
は、フェノ−ル化ポリブタジエンの水酸基当量1に対し
て通常0.001〜1モル、好ましくは0.005〜
0.5モルの範囲である。反応温度は、通常30〜13
0℃、好ましくは、40〜120℃である。反応時間は
通常5〜30時間である。また反応で生成した水を反応
系外に除去しながら反応を進行させることもできる。反
応終了後、副生した塩を、水洗、ろ過等により除去し過
剰のエピハロヒドリンを留去することによりフェノ−ル
化ポリブタジエンのエポキシ樹脂が得られる。
【0007】フェノ−ル化ポリブタジエンのエポキシ樹
脂と(メタ)アクリル酸との反応においてエポキシ樹脂
のエポキシ基の1化学当量に対して(メタ)アクリル酸
を好ましくは約0.8〜1.5化学当量、特に好ましく
は約0.9〜1.1化学当量となる比で反応させる。反
応時に、希釈剤として、メチルエチルケトン、エチルセ
ロソルブアセテ−ト、ブチルセロソルブアセテ−ト、カ
ルビト−ルアセテ−ト、ジエチレングリコ−ルジメチル
エ−テル、ソルベントナフサ等の溶剤類、又は、カルビ
ト−ル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラ(メ
タ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メ
タ)アクリレ−ト、トリス(ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレ−トトリ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリス
リト−ルヘキサ(メタ)アクリレ−ト、ポリペンタエリ
スリト−ルポリ(メタ)アクリレ−ト等の反応性単量体
類等を使用するのが好ましい。更に、反応を促進させる
ために触媒(例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメ
チルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライ
ド、トリフェニルスチビン等)を使用することが好まし
く、該触媒の使用量は、反応原料混合物に対して、好ま
しくは、0.1〜10重量%、特に好ましくは、0.3
〜5重量%である。反応中の重合を防止するために、重
合防止剤(例えば、メトキノン、ハイドロキノン、フェ
ノチアジン等)を使用するのが好ましく、その使用量
は、反応原料混合物に対して好ましくは、0.01〜1
重量%、特に好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。反応温度は好ましくは60〜150℃、特に好まし
くは、80〜120℃である。又、反応時間は好ましく
は5〜60時間、特に好ましくは10〜50時間であ
る。
【0008】次いで、得られたフェノ−ル化ポリブタジ
エンのエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物
は、多塩基性カルボン酸又はその無水物と反応させる。
多塩基性カルボン酸又はその無水物の具体例としては、
マレイン酸、コハク酸、フタル酸、テトラクロロフタル
酸、テトラブロモフタル酸、エンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等及びこれらの
無水物等が挙げられる。
【0009】フェノ−ル化ポリブタジエンのエポキシ樹
脂と(メタ)アクリル酸との反応物と多塩基性カルボン
酸又はその無水物との反応は、フェノ−ル化ポリブタジ
エンのエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物の
中の水酸基と前記の酸又はその無水物とのエステル化反
応である。反応温度は、好ましくは60〜150℃、特
に好ましくは80〜120℃である。反応時間は好まし
くは1〜30時間、特に好ましくは5〜20時間であ
る。この反応を行う際、フェノ−ル化ポリブタジエンの
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを前記のようにし
て反応させて得られた反応物をそのままこのエステル化
反応の原料として用いることが出来る。エステル化反応
生成物[不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂]の酸価(mg
KOH/g)は、30〜150mgKOH/g の範囲であることが好
ましい。本発明の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂は、
前記の合成法から明らかなように、フェノ−ル化ポリブ
タジエンの基本骨格に、次の構造部分がペンダント状に
ついたものである。
【0010】
【0011】(式中、RはH又はCH3 を、Xは多塩基
性カルボン酸の残基を示す。)本発明の樹脂組成物又は
ソルダ−レジスト樹脂組成物(以下、まとめて「組成
物」という)に含まれる不飽和基含有ポリカルボン酸樹
脂の量は、組成物中10〜90重量%が好ましく、特に
20〜80重量%が好ましい。本発明の組成物には、更
に、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ル
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ル型エポキシ
樹脂、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌ
レ−ト等のエポキシ樹脂化合物、これらエポキシ化合物
と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)
アクリレ−ト類及び/又は前記した反応性単量体類を含
有させることができる。これらの使用量は、不飽和基含
有ポリカルボン酸樹脂100重量部に対して、0〜10
0重量部が好ましい。前記エポキシ化合物を使用する場
合には、エポキシ樹脂硬化剤(例えば、ジシアンジアミ
ド及びその誘導体、イミダゾ−ル化合物、トリアジン化
合物、ウレア化合物、芳香族アミン、ポリフェノ−ル化
合物及び光カチオン重合触媒等)を1種又は2種以上混
合して用いることが出来る。エポキシ樹脂硬化剤を用い
る場合、その使用量は、前記エポキシ化合物100重量
部当り、0.5〜50重量部が好ましい。
【0012】本発明の組成物を硬化して硬化物を得る方
法としては、電子線、紫外線及び熱による硬化法がある
が、紫外線で硬化し、更に必要により熱で硬化するのが
好ましい。紫外線で硬化する場合には、光重合開始剤を
使用する。光重合開始剤としては、公知のどのような光
重合開始剤でも使用することができるが、配合後の貯蔵
安定性の良いものが望ましい。この様な光重合開始剤と
しては、例えば、ベンゾイル、ベンジル、ベンゾインメ
チルエ−テル、ベンゾンインソプロピルエ−テル、アセ
トフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセト
フェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
プロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフ
ェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロ
ロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−ア
ミノアントラキノン、2,4−ジメチルチオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソ
プロピルチオキサントン、アセトフェノンジメチルケタ
ノ−ル、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,
4′−ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチ
ルアミノベンゾフェノン、ミヒラ−ズケトン等を挙げる
ことかできる。これらは、単独あるいは2種以上を組合
せて用いることができる。さらに、斯かる光重合開始剤
は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、
N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、
トリエタノ−ルアミン、トリエチルアミンの様な公知慣
用の光増感剤の単独あるいは2種以上と組合せて用いる
ことができる。
【0013】好ましい組合せは、2,4−ジエチルチオ
キサントンや2−イソプロピルチオキサントンとN,N
−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルとの組合せ、
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルフォリノ−プロパン−1−オン(チバ・ガイギ−
社製、イルガキュア−907)と2,4−ジエチルチオ
キサントンや2,4−イソプロピルチオキサントンとの
組合せ等である。光重合開始剤の使用割合は、前記、不
飽和基含有ポリカルボン酸樹脂100重量部当り、0〜
50重量部が好ましく、特に好ましくは、4−35重量
部である。本発明の組成物には、更に、無機充填剤、例
えば、タルク、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、酸化
マグネシウム等や着色顔料として、シアニングリ−ン、
シアニンブル−等を添加することが出来る。又、更に、
必要に応じて、ヘキサメトキシメラミン、ヘキサブトキ
シメラミン等のメラミン樹脂、アエロジルなどのチキソ
トロピ−剤、シリコ−ン、フッ素系ポリマ−、アリクル
共重合体等のレベリング剤、消泡剤、紫外線、吸収剤、
酸化防止剤、重合禁止剤等を添加することもできる。本
発明の組成物は、配合成分を好ましくは前記の割合で配
合し、ロ−ルミル等で均一に混合することにより得られ
る。
【0014】本発明の組成物は、紫外線で硬化し、更に
必要により熱で硬化して硬化物とするものが好ましい
が、熱で硬化する場合、加熱温度は120〜170℃が
好ましく、加熱時間は30分〜2時間で十分である。本
発明の組成物をソルダ−レジスト樹脂組成物として用い
る場合、例えば次のようにして硬化し、硬化物を得る。
即ち、プリント配線板にスクリ−ン印刷法、スプレ−
法、ロ−ルコ−ト法、静電塗装法、カ−テンフロ−コ−
ト法等の方法により10〜100μmの膜厚で本発明の
組成物を塗布し、塗膜を60〜80℃で乾燥した後、ネ
ガフィルムを塗膜に直接接触させ、次いで紫外線を照射
し、さらに0.5〜2% Na2CO3 水溶液や0.5〜1%
の苛性ソ−ダ水溶液又は苛性カリ水溶液等のアルカリ水
溶液で、塗膜の未照射部分を溶解除去した後、120〜
170℃で30分〜1時間加熱硬化することにより硬化
皮膜が得られる。本発明の組成物、ソルダ−レジスト樹
脂組成物として特に有用であるが、更に、絶縁塗料、印
刷インキやコ−ティング剤等としても有用である。本発
明の新規な不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を含有する
樹脂組成物は、現像性及び硬化物の硬度、半田耐熱性、
耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性及び絶縁抵抗等の点で
優れている。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお実施例中の部は、重量部である。 実施例1 フェノ−ル化ポリブタジエン(日本石油化学(株)製、
P−LPB、OH当量340、軟化点170℃)340
部をエピクロルヒドリン740部に溶解させた後、60
℃で48%NaOH水溶液87.5部を5時間で滴下した。
滴下中は、反応温度60℃、圧力100〜150mmHgの
条件下で生成水及び水酸化ナトリウム水溶液からの水を
エピクロルヒドリンとの共沸により連続的に反応系外に
除去し、エピクロルヒドリンは系内に戻した。次いで過
剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に回収した後、
メチルイソブチルケトン760部を加え均一に溶解さ
せ、さらに30%NaOH水溶液13.4部を加え、70〜
75℃で1時間反応させた。反応終了後、水300部を
加えて水洗した後、油水分離し油層からメチルイソブチ
ルケトンを蒸留回収し、エポキシ当量448、軟化点1
55℃のエポキシ樹脂390部を得た。次いで上記で得
たエポキシ樹脂448部、アクリル酸68部、メチルハ
イドロキノン0.3部、トリフェニルスチビン3.7
部、カルビト−ルアセテ−ト155部及びソルベントナ
フサ66.8部を加え、95℃まで昇温させ40時間反
応させた。次いでテトラヒドロ無水フタル酸144.4
部、カルビト−ルアセテ−ト153.5部及びソルベン
トナフサ66.2部を仕込み、90℃で24時間反応さ
せ不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−1)1093
部を得た。得られた生成物の酸価(溶剤をのぞいた成分
における)は80mgKOH/g で、粘度(25℃、ポイズ)
230であった。
【0016】実施例2 実施例1中のテトラヒドロ無水フタル酸に代えて無水マ
レイン酸93.1部を用い、又、カルビト−ルアセテ−
ト153.5部を130部に、ソルベントナフサ66.
2部を56.2部に変えた以外は、実施例1と同様に反
応させ、不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−2)1
010部を得た。得られた生成物の酸価(溶剤をのぞい
た成分における)は、89mgKOH/g で、粘度(25℃、
ポイズ)190であった。
【0017】実施例3 実施例1中のフェノ−ル化ポリブタジエンを日本石油化
学(株)製、P−700−300(OH当量333、軟
化点130℃)に変え、その使用量を333部にした以
外は、実施例1と同様にして、エポキシ当量476、軟
化点98.4℃のエポキシ樹脂380部を得た。次い
で、上記で得たエポキシ樹脂476部、アクリル酸68
部、メチルハイドロキノン0.3部、トリフェニルスチ
ビン3.9部、カルビト−ルアセテ−ト163部及びソ
ルベントナフサ70部を加え、95℃まで昇温させ40
時間反応させた。次いで無水フタル酸133.2部、カ
ルビト−ルアセテ−ト153部及びソルベントナフサ8
5.5部を仕込み、90℃で24時間反応させ不飽和基
含有ポリカルボン酸樹脂(A−3)1128部を得た。
得られた生成物の酸価(溶剤をのぞいた成分における)
は、75mgKOH/g で、粘度(25℃、ポイズ)200で
あった。
【0018】実施例4 実施例3で得たエポキシ樹脂476部、メタクリル酸8
2.5部、メチルハイドロキノン0.3部、トリフェニ
ルスチビン4.0部、カルビト−ルアセテ−ト167部
及びソルベントナフサ72部を加え、95℃まで昇温さ
せ40時間反応させた。次いでヘキサヒドロ無水フタル
酸146.3部、カルビト−ルアセテ−ト162部及び
ソルベントナフサ69部を仕込み、90℃で24時間反
応させ不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−4)11
55部を得た。得られた生成物の酸価(溶剤をのぞいた
成分における)は、75mgKOH/g で、粘度(25℃、ポ
イズ)210であった。
【0019】実施例5〜8、比較例1〜2 表1に示す配合組成に従ってソルダ−レジスト樹脂組成
物(インキ)を配合し、3本ロ−ルミルで混練した。こ
れをスクリ−ン印刷法により、乾燥後の膜厚が15〜2
5μmになるように、銅スル−ホ−ルプリント配線基板
に全面塗布し、塗膜を70℃、15分間予備乾燥した
後、同様に後面も印刷し、70℃、25分間予備乾燥し
た。次に、ソルダ−マスクパタ−ンフィルムを塗膜面に
接触させ、後述する「ソルダ−マスクパタ−ン剥離性」
の試験を行った。次に、ソルダ−マスクパタ−ンフィル
ムを塗膜面に接触、メタルハライドランプ両面同時露光
装置(オ−ク社製、HNW680)を用いて500mJ
/cm2 の光量で露光し、1.0wt%の炭酸ソ−ダ水溶
液で塗膜の未照射部分をスプレ−圧2.5kg/cm2、液温
25℃で60秒間現像し、溶解除去した。得られたもの
の現像性について、後述のとおり評価を行なった。その
後、熱風乾燥器で150℃、60分加熱硬化を行ない、
得られた硬化膜を有する試験片について、後述のとおり
硬化膜硬度、半田耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶
剤性及び絶縁抵抗の試験を行なった。
【0020】それらの結果を表2に示す。 試験方法及び評価方法 「ソルダ−マスクパタ−ン剥離性」10分間放冷後、塗
膜よりソルダ−マスクパタ−ンを剥離しその状態を評価
した。 ◎──剥離するとき全く異常が認められないもの ○──剥離するときわずかにバリバリと音がするもの △──剥離するとき顕著にバリバリと音がするもの ×──剥離するときインクがソルダ−マスクパタ−ンに
付着するもの
【0021】現像性 現像性を拡大鏡にて目視判定した。 ○──完全に現像できたもの △──薄く現像されない部分があるもの ×──現像されない部分がかなりあるもの 硬化膜硬度 硬化膜の硬度をJISK5400に準じて測定した。
【0022】半田耐熱性 JISC6481の試験方法に従って、260℃の半田
浴への試験片の10秒浸漬を10回又は4回行ない、外
観の変化を評価した。 (ポストフラックス耐性)10秒浸漬を10回行い、外
観の変化を評価した。 ○──外観変化なし △──硬化膜の変色が認められるもの ×──硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したポストフラックス:JS−64P(山栄化
学(株)製) (レベラ−用フラックス耐性)10秒浸漬を4回行な
い、外観の変化を評価した。 ○──外観変化なし △──硬化膜の変色が認められるもの ×──硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したレベラ−用フラックス:SSF−832
(山栄化学(株)製)
【0023】耐酸性 試験片を10vol %硫酸水溶液に25℃で15分間浸漬
し、硬化膜の外観変化を目視で行なった。密着性は、ソ
ルダ−パタ−ン部についてセロハンテ−プを用いたピ−
リング試験を行ないレジストの剥離状態を判定した。 ○──外観変化もなく、硬化膜の剥離も全くない △──外観の変化はないが、硬化膜にわずかに剥れあり ×──硬化膜の浮きが見られ、ピ−リングテストで剥れ
の大きいもの 耐アルカリ性 試験片を10wt%水酸化ナトリウム水溶液に25℃、1
5分間浸漬し、耐酸性試験と同様の試験を行ない評価し
た。
【0024】耐溶剤性 試験片をジクロロメタンに25℃、30分浸漬し、外観
変化を観察した。 ○──外観変化が全くないもの ×──膨潤、浸透しているもの 絶縁抵抗 試験片を用いて、初期の絶縁抵抗を測定し、又、IPC
−SM−840Bの試験方法(IPCクラスIII)に
従い、7日後の吸湿及び電触等の絶縁抵抗を測定した。
【0025】 表1 実施例 比較例 5 6 7 8 1 2 実施例1で得た不飽和基含有 ポリカルボン酸樹脂 (A-1) 116.7 76.7 実施例2で得た不飽和基含有 ポリカルボン酸樹脂 (A-2) 116.7 実施例3で得た不飽和基含有 ポリカルボン酸樹脂 (A-3) 116.7 実施例4で得た不飽和基含有 ポリカルボン酸樹脂 (A-4) 40 KAYARAD R−5027*(1) 116.7 〃 R−5089*(2) 116.7 〃 R−2058*(3) 20 20 20 20 20 20 TEPIC−S *(4) 30 30 EPPN−201 *(5) 30 KAYARAD DPHA*(6) 5 14 8 5 5 14 カルビト−ルアセテ−ト 10 24 10 イルガキュア−907 *(7) 8 12 8 8 8 12 KAYACURE DETX*(8) 2 3 2 2 2 3 ジシアンジアミド (エポキシ樹脂硬化剤) 5 5 5 フタロシアニングリ−ン(顔料) 2 2 2 2 2 2 KS−603(消泡剤) *(9) 2 2 2 2 2 2 ヘキサメトキシメラミン 10 10 10 タルク 40 60 60 40 40 60
【0026】 表2 実施例
比較例 5 6 7
8 1 2ソル ダーマスクパターンフィルム 剥離性 ◎ ◎ ◎
◎ △ △ 現像性 ○ ○ ○
○ ○ ○ 硬化膜硬度 8H 8H 8H
7H 8H 4H 半田耐熱性 ポストフラックス耐性 ○ ○ ○
○ ○ ○ レベラー用フラックス 耐性 ○ ○ ○
○ ○ ○ 耐酸性 ○ ○ ○
○ × × 耐アルカリ性 ○ ○ ○
○ △ ○ 耐溶剤性 ○ ○ ○
○ △ △ 絶縁抵抗(Ω) 初 期 値 1.5x10142.0x10142.7x10141.
0x10143.5x10132.6x1013 試験後の値 3.3x10134.5x10132.5x10133.
6x10135.1x10124.3x1012
【0027】注 *(1)KAYARAD R−5027:日本化薬
(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシアクリレ−
トと二塩基酸無水物の反応物、ブチルセロソルブアセテ
−ト40重量%含有品、酸価68.5(mgKOH/g) *(2)KAYARAD R−5089:日本化薬
(株)製、ビスフェノ−ルA型エポキシアクリレ−トと
二塩基酸無水物の反応物、カルビト−ルアセテ−ト40
重量%含有品、酸価63(mgKOH/g) *(3)KAYARAD R−2058:日本化薬
(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシアクリレ−
ト、ブチルセロソルブアセテ−ト30重量%含有品。 *(4)TEPIC−S:日産化学(株)製、トリス
(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレ−ト、融点
95〜125℃
【0028】*(5)EPPN−201:日本化薬
(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、軟化
点65℃ *(6)KAYARAD DPHA:日本化薬(株)
製、 ジペンタエリスリト−ルポリアクリレ−ト *(7)イルガキュア−907:チバ・ガイギ−社製、
光重合開始剤 *(8)KAYACURE DETX:日本化薬(株)
製、光重合開始剤 *(9)KS−603:信越化学工業(株)製、消泡剤
【0029】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、新規な不飽和基
含有ポリカルボン酸樹脂を使用することによって、パタ
−ンを形成したフィルムを通し選択的に紫外線により露
光し未露光部分を現像することによりソルダ−レジスト
パタ−ンの形成において、パタ−ンを形成したフィルム
の塗膜からの剥離性に優れ、かつ露光部の現像液に対す
る耐性を有し、得られる硬化物は密着性、電気絶縁性、
半田耐熱性、耐薬品性等に優れ、ソルダ−レジスト樹脂
組成物として適している。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノ−ル化ポリブタジエンのエポキシ樹
    脂と(メタ)アクリル酸との反応物と多塩基性カルボン
    酸又はその無水物の反応物である不飽和基含有ポリカル
    ボン酸樹脂。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不飽和基含有ポリカルボン
    酸樹脂を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の不飽和基含有ポリカルボン
    酸樹脂を含むことを特徴とするソルダ−レジスト樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】請求項2又は請求項3記載の樹脂組成物の
    硬化物。 【0001】
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