JP2816611B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料Info
- Publication number
- JP2816611B2 JP2816611B2 JP3166133A JP16613391A JP2816611B2 JP 2816611 B2 JP2816611 B2 JP 2816611B2 JP 3166133 A JP3166133 A JP 3166133A JP 16613391 A JP16613391 A JP 16613391A JP 2816611 B2 JP2816611 B2 JP 2816611B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silver halide
- silver
- color
- layer
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
Description
感光材料に関し、詳しくは、迅速処理性に優れ、高感度
で、塗布液の経時による感度および階調の変化が小さ
く、さらに露光後現像処理までの時間の変動による感度
および階調の変化(潜像保存性)が改良されたハロゲン
化銀カラー写真感光材料に関するものである。
子写真等に比較し高密度記録性に優れ、簡易であり、か
つ安価であるという優れた特徴から広く利用されてい
る。現在このハロゲン化銀カラー写真感光材料にさらに
望まれている性質として処理をより迅速にすること、安
定した画像を供給すること、処理後の画像の保存性に優
れていることなどがある。迅速処理性という目的から感
光材料に用いられているハロゲン化銀乳剤粒子の塩化銀
含有率を高くするということは容易に考えつく。塩化銀
含有率の高い乳剤を使用する方法は例えば特開昭58−
95345号、同59−232342号および同60−
19140号など多くの記載があり、また現実に市場に
おいてもカラー印画紙に使用されている乳剤の高塩化銀
化が進んでいる。これら高塩化銀乳剤の固有吸収域は、
短波長域であり、より長波長域の可視光および/または
赤外光をも吸収し感光させるためには、分光増感を施す
必要がある。しかしながら、高塩化銀乳剤においては、
通常臭化銀主体の乳剤に適応されている増感色素を用い
た場合その吸着が弱く、塗布液を調製後、塗布までの時
間が変動した際に、増感色素の脱着によると思われる感
度、階調の変化が大きいという問題を有している。この
ことは安定した性能の感光材料を供給できないというこ
とから重大な問題である。
銀乳剤の粒子サイズを下げるという事も容易に思いつく
が、この方法は感度の低下という弊害をもたらす。安定
した品質のプリントを供給するという目的からは、処理
液成分などの処理条件が変動した際にその影響を受け難
くすること、露光時の感度、湿度など露光時の周囲の雰
囲気の変動の影響を受け難くすること、感光材料の保存
時における感度や階調の変化を小さくすることなど様々
の要因を解決する必要がある。その中で露光後、現像処
理までの時間が変動した際におこる感度や階調の変化の
影響は大きい。現像所においては処理工程の都合からこ
の時間が変動することがあり、その際の感度や階調の変
化はプリントの品質の安定という観点から大きな問題で
ある。被膜pHを特定の値にすることにより、感光材料の
長期保存時におこる被りの上昇が押さえられ、安定した
プリントを供給していく上で好ましいことが、特開平2
−6940号、米国特許第4917994号、特開平2
−135338号、特開平3−1133号に記載があ
る。しかしながら被膜pHが潜像安定性に与える影響につ
いては知られていない。
安定した品質のプリントを速やかに手にしたいという要
望は現在の市場において非常に大きくカラー感光材料を
開発していく上で非常に重要な課題である。そこで、本
発明の目的は、安定した品質のプリントを速やかにユー
ザーに供給するために迅速処理性に優れ、高感度で、し
かも高塩化銀乳剤の塗布液の経時による感度および階調
の変化が小さく、さらに露光後現像処理までの時間が変
動した際の感度や階調の変化が改良されたカラー写真感
光材料を提供することにある。
結果、高塩化銀乳剤を用いる反射型カラー写真感光材料
の系に於いて、チオシアン酸塩を添加することによって
高塩化銀乳剤の塗布液の経時安定性が改良され、更にチ
オシアン酸塩を含有する感材の被膜pHを特定の範囲に調
節することによって潜像安定性が改良されることを見い
出し本発明に至った。
モンを併用することは、例えば特開昭64−6941号
に記載があるが、上に述べたような本発明の知見は教示
されていない。その他、チオシアン酸塩をハロゲン化銀
乳剤に添加することに関しては、特開昭63−2236
34号に6,6′−ジクロロベンゾチアカルボシアニン
色素とロダンアンモン等の緑欠性改良剤を併用すること
によって高感度と緑欠性の改良がなされること、また特
開平1−100533号に増感色素とチオシアン酸塩を
化学増感前に添加することによって、カブリを抑えて高
感度が得られ、かつ粒状性も改良されること、更に特開
平2−153345号には化学熟成を特定のpAg 領域で
行い、且つチオシアン酸塩等のpAg 上昇剤を使用するこ
とによってカブリを抑えて高感度が得られ、しかも未露
光感材の保存安定性も改良されることが記載されている
が、やはり先に述べた本発明の知見は教示されていな
い。
エロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロ
ゲン化銀乳剤層およびシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層
をそれぞれ少なくとも一層ずつ有してなるハロゲン化銀
カラー写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層の
少なくとも一層に含有されるハロゲン化銀粒子が、分布
増感された塩化銀含有率90モル%以上の塩臭化銀また
は塩化銀であり、かつ該塩臭化銀または塩化銀からなる
ハロゲン化銀乳剤層がチオシアン酸塩化合物の少なくと
も一種を含有し、さらに該感光材料の被膜pHが4.0〜
6.5であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真
感光材料によって効果的に解決された。本発明について
更に詳しく以下に説明する。
は、無機塩、有機塩のいずれでもよい。例えば、チオシ
アン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムなどのよう
な、チオシアン酸アルカリ金属塩類、チオシアン酸カリ
ウム、チオシアン酸マグネシウムなどのアルカリ土類塩
類、チオシアン酸銀塩、およびチオシアン酸アンモニウ
ムなどのアンモニウム塩類などがあげられる。該チオシ
アン酸塩化合物の添加量としては、ハロゲン化銀粒子の
形状、サイズにより異なるが、一般にハロゲン化銀1モ
ルあたり、2.5×10-5〜2×10-2モルで用いるこ
とができる。例えば、ハロゲン化銀粒子のサイズが0.
2〜1.3μmの場合には、ハロゲン化銀1モル当たり
1×10-4〜1×10-2モルが好ましい。本発明に用い
られるチオシアン酸塩化合物は水に溶解して添加するの
が好ましい。また、その添加時期はハロゲン化銀乳剤の
調製中でも、塗布液調製中でも良く、特に制限はない
が、ハロゲン化銀粒子の形成後が好ましい。
光材料の被膜pHとは、塗布液を支持体上に塗布すること
によって得られた全写真構成層のpHであり、塗布液のpH
とは必ずしも一致しない。その被膜pHは特開昭61−2
45153号に記載されているような以下の方法で測定
できる。すなわち(1)ハロゲン化銀乳剤が塗布された
側の感光材料表面に純水を0.05cc滴下する。次に
(2)3分間放置後、被膜pH測定電極(東亜電波性GS
−165F)にて被膜pHを測定する。本発明の感光材料
は、この様な測定方法で得られた被膜pHが、4.0〜
6,5である。好ましくは、5.0〜6.5である。pH
が4.0未満では露光後現像処理までの時間が伸びたと
きの減感が大きくなる。また6.5以上では露光後現像
処理までの時間が伸びたときの増感が大きくなる。被膜
pHは、酸(例えば硫酸、クエン酸)またはアルカリ(例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)を用いて調整
することができる。これら酸、アルカリを添加する方法
にとくに限定はないが、塗布液調製時に行うのが容易な
方法である。またこの添加を行う塗布液は写真構成層の
いずれの、一種または複数の塗布液で行って良い。
は、シアヌルクロライド系の硬膜剤、なかでも下記の一
般式(Ha)で表される化合物および/または一般式
(Hb)で表される硬膜剤により硬膜されるのが好まし
い。
b)で表される硬膜剤について以下に詳しく説明する。
一般式(Ha)のR1 及びR2 の表すアルキル基は例え
ばメチル基、エチル基、ブチル基などであり、またそれ
らの表すアルコキシ基はメトキシ基、エトキシ基、ブト
キシ基などである。さらにR1 、R2 の表す−OM基の
Mは例えばナトリウム原子やカリウム原子である。また
前記一般式(Ha)で示されるシアヌルクロライド系硬
膜剤については米国特許第3,645,743号、特公
昭47−6151号、同47−33380号、同51−
9607号、特開昭48−19220号、同51−78
788号、同52−60612号、同52−12813
0号、同52−130326号、同56−1043号に
記載があり、その中から一般式(Ha)であらわされる
構造をもつものを使用することができる。
いて説明する。一般式(Ha)のR3 及びR4 の表すア
ルキル基は例えばメチル基、エチル基、ブチル基などで
あり、またそれらの表すアルコキシ基はメトキシ基、エ
トキシ基、ブトキシ基などである。さらにR3 、R4 の
表す−OM基のMは例えばナトリウム原子やカリウム原
子である。またLの表すアルキレン基は、例えばメチレ
ン、エチレン、プロピレエン基などであり、アリーレン
基は例えばp−、o−、あるいはm−フェニレン基など
である。
プのシアヌルクロライド系硬膜剤については、カナダ特
許895、808号、特公昭58−33542号、特開
昭57−40244号に記載があり、その中より選んで
使用することができる。本発明に係わる前記一般式(H
a)と(Hb)で表される化合物は塗設される全層に拡
散させて使用しても良く、特定の層に局在させてもよ
い。これら化合物は乳剤層あるいは補助層の中から少な
くとも一層あるいは複数層を選んで添加すれば良い。こ
れらの添加は水またはアルコール(例えばメチルアルコ
ール、エチルアルコールなど)に溶かし、ゼラチン1g
当たり1〜100mg、好ましくは5〜50mg添加され
る。添加方法はバッチ方式あるいはインライン方式のい
ずれでも良いが、インライン添加が好ましい。次に一般
式(Ha)、または(Hb)であらわされる化合物の代
表的な具体例をあげるが本発明はこれらに限定されるも
のではない。一般式(Ha)で示される化合物
は、塩化銀や(沃)塩臭化銀などを用いることができる
が、特に迅速処理の目的には全てのハロゲン化銀乳剤層
に沃化銀を実質的に含まない塩化銀含有率が90モル%
以上、更には95%以上、特に98%以上の塩臭化銀ま
たは塩化銀乳剤の使用が好ましい。
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号の第27〜76頁
に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソ
ノール系染料)を該感材の680nmに於ける光学反射濃
度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐
水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメ
チロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12
重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させ
るのが好ましい。
ローカプラー等の写真添加剤は高沸点有機溶媒に溶解さ
せて用いるのが好ましく、その高沸点有機溶媒は、融点
が100℃以下、沸点が140℃以上の水と非混和性の
化合物で、カプラーの良溶媒であれば使用できる。高沸
点有機溶媒の融点は好ましくは80℃以下である。高沸
点有機溶媒の沸点は、好ましくは160℃以上であり、
より好ましくは170℃以上である。これらの高沸点有
機溶媒の詳細については、特開昭62−215272号
公開明細書の第137頁右下欄〜144頁右上欄に記載
されている。また、シアン、マゼンタまたはイエローカ
プラーは前記の高沸点有機溶媒の存在下でまたは不存在
下でローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第
4,203,716号)に含浸させて、または水不溶性
且つ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性
コロイド水溶液に乳化分散させる事ができる。好ましく
は米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜1
5欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第1
2頁〜30頁に記載の単独重合体または共重合体が用い
られ、より好ましくはメタクリレート系あるいはアクリ
ルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマーの
使用が色像安定化等の上で好ましい。
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好まし
い。即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現
像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に
無色の化合物を生成する化合物(F)および/または発
色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の
酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に
無色の化合物を生成する化合物(G)を同時または単独
に用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存
発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による
発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止
する上で好ましい。
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。
0,726号に記載のバンド、ストップフィルターを用
いるのが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、
色再現性が著しく向上する。
理が施されうるが、迅速処理の目的からカラー現像の
後、漂白定着処理するのが好ましい。漂白定着液のpHは
脱銀促進等の目的から約6.5以下が好ましく、更に約
6以下が好ましい。
ゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真
構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するため
に適用される処理法や処理用添加剤としては、下記の特
許公報、特に欧州特許EP0,355,660A2号
(特開平2−139544号)に記載されているものが
好ましく用いられる。
33144号に記載のジフェニルイミダゾール系シアン
カプラーの他に、欧州特許EP0,333,185A2
号に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー
(なかでも具体例として列挙されたカプラー(42)の
4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したも
のや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開
昭64−32260号に記載された環状活性メチレン系
シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプ
ラー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好まし
い。
塩化銀乳剤を使用するハロゲン化銀カラー感光材料の処
理方法としては、特開平2−207250号の第27頁
左上欄〜34頁右上欄に記載の方法が好ましく適用され
る。
するが、本発明はこれに限定されない。 実施例1 (乳剤Aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン2−チオン(1%水溶液)を3.2ml添加し
た。この水溶液に硝酸銀を0.5モル含む水溶液と塩化
ナトリウムを0.5モル含む水溶液とを激しく攪拌しな
がら66℃で添加混合した。続いて硝酸銀0.45モル
を含む水溶液と塩化ナトリウム0.45モル含む水溶液
を激しく攪拌しながら66℃で添加混合した。その後4
0℃にてインブテン−マレイン酸の共重合体を添加して
沈降水洗を行う脱塩を施した。さらに、石灰処理ゼラチ
ン90.0gを加え、乳剤のpH,pAg をそれぞれ6.
2,6.5に調整した。この乳剤に粒子サイズ0.05
μの臭化銀微粒子乳剤を銀量にして0.005モルを5
0℃にて添加し、粒子表面に臭化銀富裕層を形成した
後、下記赤感性増感色素1×10-4モル/モルAgとチ
オシアン酸カリウム1×10-3モル/モルAgを加え、
さらに硫黄増感剤(トリエチルチオ尿素)1×10-5モ
ル/モルAgと核酸0.2g/モルAgを加え、50℃
にて最適に化学増感した。なお臭化銀微粒子中にはその
粒子形成中にヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム
を該微粒子中の銀量0.005モル当たり0.8mgを含
有させておいた。
臭化銀乳剤(A)について電子顕微鏡写真から粒子の形
状、粒子サイズおよび粒子サイズ分布を求めた。ハロゲ
ン化銀粒子は立方体であり、粒子サイズは0.50μ変
動係数は0.08であった。粒子サイズは粒子の投影面
積と等価な円の直径の平均値をもって表し、粒子サイズ
分布は粒子サイズの標準偏差を平均粒子サイズで割った
値を用いた。乳剤Aの調製方法においてチオシアン酸塩
の種類と添加量を変えることにより第表1に示すような
乳剤B〜Fを調製した。さらにハロゲン化銀粒子形成時
の温度を変え粒子サイズの異なる乳剤を調製し、これら
に青感性増感色素あるいは、緑感性増感色素を添加する
ことにより以下に用いた青感性、緑感性用乳剤を調製し
た。各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感
色素をそれぞれ用いた。
体表面にコロナ放電処理した後、ドデシルベンゼンスル
ホン酸を含むゼラチン下塗層を設け、さらに種々の写真
構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画
紙、試料(O)を作成した。塗布液は下記のようにして
調製した。 第五層塗布液調製 シアンカプラー(ExC)9.6gおよび色像安定剤
(Cpd−2)0.6g、色像安定剤(Cpd−6)
5.4g、色像安定剤(Cpd−7)12g、色像安定
剤(Cpd−8)1.5g、色像安定剤(Cpd−4)
0.4gに酢酸エチル25.0ccおよび溶媒(Solv
−6)4.2gを加え溶解し、この溶液を10%ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム20.0ccを含む10
%ゼラチン水溶液402ccに乳化分散させ乳化分散物C
を調製した。一方、先に述べた方法により塩臭化銀乳剤
A(立方体、平均粒子サイズ0.50μm、粒子サイズ
分布の変動係数は0.08、臭化銀0.5モル%を粒子
表面に局在含有)が調製された。前記の乳化分散物Cと
この塩臭化銀乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成とな
るように第五層塗布液を調製した。塗布液調製時に、下
記に示す赤感性増感色素を銀1モル当たり2.7×10
-4モル加え、分光増感を行った。第一層から第七層用の
塗布液も第五層と同様の方法で調製した。各層のゼラチ
ン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s
−トリアジンナトリウム塩(I−1)を用い、総塗布量
は0.097g/m2とした。また、各層にCpd−10
とCpd−11をそれぞれ全量が25.0mg/m2と5
0.0mg/m2となるように添加した。
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換
算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2)と青
味染料(群青)を含む〕 第一層(青感性イエロー発色層) 前記塩臭化銀乳剤(A) 0.30 ゼラチン 1.22 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06
ハロゲン化銀1モル当たり2.6×10-3モル添加し
た。
層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
pHを第1表に示すように変更し試料(1)〜(16)を
作成した。被膜pHの調整には第2層および第4層の塗布
液調製時に硫酸と水酸化ナトリウムを添加することによ
り行った。第1表の試料に感光計(富士写真フイルム株
式会社製FWH型、光源の色温度3200K)を用いて
青、緑、赤の各フィルタを通してセンシトメトリー用の
階調露光を与えた。この時の露光は0.1秒の露光時間
で250CMSの露光量になるように行なった。そして
露光後10分で以下に示す現像処理を行ったものと6時
間後に現像処理を行ったものの感度を比較し、潜像保存
性の試験を行った。塗布液を経時した際の安定性のテス
トは上記の塗布液を調製後40℃にて30分経時した後
に塗布を行った場合の感度と、塗布液調製後40℃にて
4時間経時させた後に塗布を行った場合の感度とを比較
し行った。結果を第2表に示す。
と(8)〜(10)を比較するとチオシアン酸塩を含有
させることにより塗布液の経時による感度変化が小さく
なることが分かる。しかしながら被膜pHが4.0未満あ
るいは6.5を越える試料(2)〜(4)、(14)に
おいては、特にチオシアン酸塩を含有する乳剤で潜像保
存性が著しく悪化してしまうことが分かる。これに対し
てチオシアン酸塩を含有し、かつ感材の被膜pHが4.0
〜6.5の本発明の試料(6)、(8)〜(10)およ
び(12)では高感度でしかも潜像保存性と塗布液経時
性がともに改良されていることがわかる。更に試料(1
5)と(16)から分かるように本発明の効果はチオシ
アン酸塩の種類を変えても変わらない。以上より本発明
によってのみ高感度で、塗布液の経時による感度の変化
が小さく、さらに露光後現像処理までの時間が変動した
際の感度の変化が改良されたカラー写真感光材料を得る
ことができることが分かる。
パー処理機を用いて、次の処理工程でカラー現像のタン
ク容量の2倍補充するまで、連続処理(ランニング)を
実施したのち使用した。 処理工程 温 度 時間 補充液* タンク容量(単位リットル) カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 17 リンス 30〜35℃ 20秒 − 10 リンス 30〜35℃ 20秒 − 10 リンス 30〜35℃ 20秒 350ml 10 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。)各処理
液の組成は以下の通りである。
(7)、(9)、(11)〜(14)においてゼラチン
硬膜剤を第3表に示すように変えることにより試料(1
7)〜(28)を作成した。ただし硬膜剤は第4層塗布
液と第6層塗布液に等量添加した。これらサンプルにつ
いて実施例1と同様の方法により潜像保存性の試験を行
った。
7)、(28)と試料(19)、(20)、(24)を
比較することにより潜像保存性は一般式(Ha)および
/あるいは一般式(Hb)以外の硬膜剤を使用した場合
には、露光後現像処理までの時間が変動した際の増感が
大きくなってしまうことが分かる。すなわち一般式(H
a)および/あるいは一般式(Hb)で表せる硬膜剤で
硬膜することにより、本発明の効果が顕著になる。
感度で、塗布液の経時による感度および階調の変化が小
さく、さらに露光後現像処理までの時間が変動した際の
感度と階調の変化が改良されたカラー写真感光材料を得
ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 反射支持体上にイエロー発色性ハロゲン
化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層および
シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも
一層ずつ有してなるハロゲン化銀カラー写真感光材料に
おいて、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に含有
されるハロゲン化銀粒子が、分光増感された塩化銀含有
率90モル%以上の塩臭化銀または塩化銀であり、かつ
該塩臭化銀または塩化銀からなるハロゲン化銀乳剤層が
チオシアン酸塩化合物の少なくとも一種を含有し、さら
に該感光材料の被膜pHが4.0〜6.5であることを
特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 - 【請求項2】 上記ハロゲン化銀カラー写真感光材料が
シアヌルクロライド系化合物で硬膜されていることを特
徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
料。 - 【請求項3】 チオシアン酸塩化合物の添加がハロゲン
化銀粒子の形成後であることを特徴とする請求項1記載
のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3166133A JP2816611B2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-12 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3166133A JP2816611B2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-12 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04365030A JPH04365030A (ja) | 1992-12-17 |
JP2816611B2 true JP2816611B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=15825649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3166133A Expired - Lifetime JP2816611B2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-12 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2816611B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69325897T2 (de) * | 1993-05-26 | 2000-04-20 | Agfa-Gevaert N.V. | Rotempfindliches photographisches Silberhalogenidmaterial |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2534506B2 (ja) * | 1987-08-01 | 1996-09-18 | コニカ株式会社 | ハロゲン化銀カラ−写真感光材料 |
JPH031133A (ja) * | 1989-05-30 | 1991-01-07 | Fuji Photo Film Co Ltd | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
-
1991
- 1991-06-12 JP JP3166133A patent/JP2816611B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04365030A (ja) | 1992-12-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2964013B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH02100049A (ja) | カラー画像形成方法 | |
EP0512496B1 (en) | Silver halide photographic material | |
JP2952540B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびこれを用いたカラー画像形成法 | |
JPH05134345A (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 | |
JP2816611B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH06289518A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2717466B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH01183643A (ja) | ハロゲン化銀カラー感光材料 | |
JPH0675343A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びカラー画像形成方法 | |
JP2816610B2 (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 | |
JP2700737B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびカラー写真画像形成法 | |
JP2700735B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびカラー写真画像形成法 | |
JP2767330B2 (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 | |
JP2979357B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびカラー写真画像形成法 | |
JP2973378B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真画像形成方法 | |
JP2704464B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2514325B2 (ja) | 粒状性、保存性の改良されたハロゲン化銀写真感光材料 | |
JP2717894B2 (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 | |
JPH04204647A (ja) | 画像形成方法 | |
JPH0695280A (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 | |
JPS62168143A (ja) | ハロゲン化銀カラ−写真感光材料 | |
JPH05113637A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびカラー写真画像形成法 | |
JPH06138570A (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 | |
JPH05323501A (ja) | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070821 Year of fee payment: 9 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070821 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080821 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080821 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090821 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090821 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100821 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110821 Year of fee payment: 13 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110821 Year of fee payment: 13 |