JP2807919B2 - 加速度センサ - Google Patents
加速度センサInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は加速度センサに関し、特に数10Hz以下の帯域
における数G以下の低加速度を精度良く検出する為の静
電容量型加速度センサに関する。この種のセンサは例え
ば車載用として用いられる。
における数G以下の低加速度を精度良く検出する為の静
電容量型加速度センサに関する。この種のセンサは例え
ば車載用として用いられる。
一般に比較的高加速度を検出するのは容易であり、例
えば圧電素子を利用した加速度センサや、半導体に生ず
る歪みを電気的に検出する型の加速度センサが広く用い
られている。しかしながら、低加速度の検出は比較的困
難であり、加速度センサの構造が複雑となる。低加速度
検出用としては、静電容量型加速度センサが比較的簡単
な構造を有しており一般に用いられている。
えば圧電素子を利用した加速度センサや、半導体に生ず
る歪みを電気的に検出する型の加速度センサが広く用い
られている。しかしながら、低加速度の検出は比較的困
難であり、加速度センサの構造が複雑となる。低加速度
検出用としては、静電容量型加速度センサが比較的簡単
な構造を有しており一般に用いられている。
第6図に従来の静電容量型加速度センサを示す。図示
する構造は、例えば米国特許第4,694,687号に開示され
ている。図示する様に、加速度センサは5層からなる積
層構造となっている。一対の基板44及び52の内表面に
は、互いに類似した金属パタンが形成されている。例え
ば、下側の基板52の内表面にはその外縁部に沿って枠状
金属パタン54と、中央部に配置された矩形状金属パタン
58が形成されている。両金属パタンは分離帯56によって
互いに電気的に絶縁されている。又、基板52及び44の各
々に重なる様にスペーサ50及び46が配置されている。ス
ペーサ50及び46は夫々中央開口部を有している。スペー
サ46及び50との間には中間基板48が挟持されている。こ
の中間基板48は、バネ部材63により支持された中央セグ
メント64を有している。バネ部材63は、中間基板48の両
方向に延び中央セグメント64の周りに位置するスリット
構成のパタンにより形成されている。かかる構成により
中央セグメント64は枠体66により可撓的に支えられてい
る。以上に説明した5枚の板部材は相互に積層され、中
央セグメント64及びバネ部材又は板バネ63はスペーサ46
及び50に形成された中央開口部に位置している。中央セ
グメント64は基板44及び52に形成された矩形状金属パタ
ンに対して相対的に変位できる様になっている。一対の
矩形状金属パタンとその中間に配置された中央セグメン
トは可変容量を構成する。外部から加わる加速度に応答
して、中央セグメント64は金属パタンの垂線方向に沿っ
て変位し容量変化が生ずる。この容量変化を電気的に検
出する事により加速度の方向及び大きさを測定するので
ある。
する構造は、例えば米国特許第4,694,687号に開示され
ている。図示する様に、加速度センサは5層からなる積
層構造となっている。一対の基板44及び52の内表面に
は、互いに類似した金属パタンが形成されている。例え
ば、下側の基板52の内表面にはその外縁部に沿って枠状
金属パタン54と、中央部に配置された矩形状金属パタン
58が形成されている。両金属パタンは分離帯56によって
互いに電気的に絶縁されている。又、基板52及び44の各
々に重なる様にスペーサ50及び46が配置されている。ス
ペーサ50及び46は夫々中央開口部を有している。スペー
サ46及び50との間には中間基板48が挟持されている。こ
の中間基板48は、バネ部材63により支持された中央セグ
メント64を有している。バネ部材63は、中間基板48の両
方向に延び中央セグメント64の周りに位置するスリット
構成のパタンにより形成されている。かかる構成により
中央セグメント64は枠体66により可撓的に支えられてい
る。以上に説明した5枚の板部材は相互に積層され、中
央セグメント64及びバネ部材又は板バネ63はスペーサ46
及び50に形成された中央開口部に位置している。中央セ
グメント64は基板44及び52に形成された矩形状金属パタ
ンに対して相対的に変位できる様になっている。一対の
矩形状金属パタンとその中間に配置された中央セグメン
トは可変容量を構成する。外部から加わる加速度に応答
して、中央セグメント64は金属パタンの垂線方向に沿っ
て変位し容量変化が生ずる。この容量変化を電気的に検
出する事により加速度の方向及び大きさを測定するので
ある。
しかしながら、第6図に示す従来の静電容量型加速度
センサは加速度に対する感応部分である中央セグメント
をその周囲で支持固定する構造となっている。従って、
積層構造を構成する各部材の材料の違いによる膨張率の
影響を受け易い。例えば、一対の固定基板に線膨張率α
=0.82×10-5を有するセラミックで構成し、中間基板を
膨張率α=1.80×10-5を有するベリリウム銅で構成した
場合には、10mmの寸法に対し約0.1μm/℃の変化が生
じ、温度変化が例えば40℃であると全体として4μmの
寸法差が生ずる。この寸法差によって生ずる応力が可動
電極片即ち中央セグメントの歪みを起こし、加速度の検
出値に温度依存性が生ずるという問題点がある。
センサは加速度に対する感応部分である中央セグメント
をその周囲で支持固定する構造となっている。従って、
積層構造を構成する各部材の材料の違いによる膨張率の
影響を受け易い。例えば、一対の固定基板に線膨張率α
=0.82×10-5を有するセラミックで構成し、中間基板を
膨張率α=1.80×10-5を有するベリリウム銅で構成した
場合には、10mmの寸法に対し約0.1μm/℃の変化が生
じ、温度変化が例えば40℃であると全体として4μmの
寸法差が生ずる。この寸法差によって生ずる応力が可動
電極片即ち中央セグメントの歪みを起こし、加速度の検
出値に温度依存性が生ずるという問題点がある。
又、積層構造を組立てる場合には、中央の可動電極片
に加わる応力を均等にする必要があり、通常接着剤を用
いて中間基板の周辺部両面を各々スペーサに固定してい
た。組立てに接着剤を用いている為、環境温度の変化に
よる影響を受け易いばかりでなく、組立作業性も著しく
悪いという問題点があった。
に加わる応力を均等にする必要があり、通常接着剤を用
いて中間基板の周辺部両面を各々スペーサに固定してい
た。組立てに接着剤を用いている為、環境温度の変化に
よる影響を受け易いばかりでなく、組立作業性も著しく
悪いという問題点があった。
上述した従来の技術の問題点に鑑み、本発明は加速度
の検出特性に関して温度依存性が比較的少なく且つ組立
性の優れた静電容量型加速度センサを提供する事を目的
とする。
の検出特性に関して温度依存性が比較的少なく且つ組立
性の優れた静電容量型加速度センサを提供する事を目的
とする。
上述した本発明の目的を達成する為に改良された加速
度センサは、所定の電極面を有する第1の固定基板と、
該第1の固定基板に対して一定の間隙を介して対向配置
されているとともに所定の電極面を有する第2の固定基
板とを具備している。該間隙内には可動部材が配置され
ている。可動部材は、該間隙内において固定支持される
中央固定部と、該中央固定部から可撓的に延設されてお
り電極面の垂線方向に変位可能な周辺電極片とを有して
いる。該周辺電極片及びその両側に対向配置された両電
極面は可変容量を形成している。そして、外部加速力に
応答して生ずる該周辺電極片の変位は容量変化として電
気的に検出される。ここで、周辺電極片は環形状を有
し、その内周端に沿って弧状に形成された複数本の板バ
ネにより中央固定部の外周端に連結されている。又、該
可動部材の中央固定部は一対のスペーサを介して該第1
及び第2の固定基板により挟持されている。さらに、該
可動部材と該第1及び第2の固定基板からなる積層構造
は、該中央固定部を貫通する係止部材例えばネジ又はリ
ベットにより互いに固定されている。
度センサは、所定の電極面を有する第1の固定基板と、
該第1の固定基板に対して一定の間隙を介して対向配置
されているとともに所定の電極面を有する第2の固定基
板とを具備している。該間隙内には可動部材が配置され
ている。可動部材は、該間隙内において固定支持される
中央固定部と、該中央固定部から可撓的に延設されてお
り電極面の垂線方向に変位可能な周辺電極片とを有して
いる。該周辺電極片及びその両側に対向配置された両電
極面は可変容量を形成している。そして、外部加速力に
応答して生ずる該周辺電極片の変位は容量変化として電
気的に検出される。ここで、周辺電極片は環形状を有
し、その内周端に沿って弧状に形成された複数本の板バ
ネにより中央固定部の外周端に連結されている。又、該
可動部材の中央固定部は一対のスペーサを介して該第1
及び第2の固定基板により挟持されている。さらに、該
可動部材と該第1及び第2の固定基板からなる積層構造
は、該中央固定部を貫通する係止部材例えばネジ又はリ
ベットにより互いに固定されている。
従来の構造とは対照的に、本発明によれば外部加速度
に感応して変位する部分が中間板部材の周辺部に例えば
環形状として形成されている。かかる周辺電極片は中央
固定部から可撓的に延設されており所謂自由端支持とな
っている。従って、中央固定部とそれを両側から挟持す
るスペーサあるいは固定基板との間に線膨張率の違いが
あり温度変化により歪みが生じたとしても、自由端支持
されている周辺電極面には実質的に応力が加わらない構
造となっている。加えて、本発明の好ましい実施態様に
よれば各板部材は接着剤を用いずネジあるいはリベット
等の係止部材により組立てられるので、極めて作業性に
優れているとともに接着剤の悪影響を除去する事が可能
となる。
に感応して変位する部分が中間板部材の周辺部に例えば
環形状として形成されている。かかる周辺電極片は中央
固定部から可撓的に延設されており所謂自由端支持とな
っている。従って、中央固定部とそれを両側から挟持す
るスペーサあるいは固定基板との間に線膨張率の違いが
あり温度変化により歪みが生じたとしても、自由端支持
されている周辺電極面には実質的に応力が加わらない構
造となっている。加えて、本発明の好ましい実施態様に
よれば各板部材は接着剤を用いずネジあるいはリベット
等の係止部材により組立てられるので、極めて作業性に
優れているとともに接着剤の悪影響を除去する事が可能
となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に
説明する。第1図は本発明にかかる静電容量型加速度セ
ンサの構造を示す模式的一部破断断面図である。図示す
る様に、加速度センサは所定の電極面を内側に有する第
1の固定基板1と、該第1の固定基板1に対して一定の
間隙を介して対向配置されているとともにその内側面に
所定の電極面を有する第2の固定基板2とから構成され
ている。該間隙内には可動部材3が配置されている。可
動部材3は、該間隙内において固定支持される中央固定
部と、該中央固定部から可撓的に延設され電極面の垂線
方向即ち間隙方向に変位可能な周辺電極片とを有してい
る。該周辺電極片及びその両側に対向配置された両電極
面は可変容量を形成しており、外部加速力に応答して生
ずる該周辺電極片の変位を容量変化として検出する。
説明する。第1図は本発明にかかる静電容量型加速度セ
ンサの構造を示す模式的一部破断断面図である。図示す
る様に、加速度センサは所定の電極面を内側に有する第
1の固定基板1と、該第1の固定基板1に対して一定の
間隙を介して対向配置されているとともにその内側面に
所定の電極面を有する第2の固定基板2とから構成され
ている。該間隙内には可動部材3が配置されている。可
動部材3は、該間隙内において固定支持される中央固定
部と、該中央固定部から可撓的に延設され電極面の垂線
方向即ち間隙方向に変位可能な周辺電極片とを有してい
る。該周辺電極片及びその両側に対向配置された両電極
面は可変容量を形成しており、外部加速力に応答して生
ずる該周辺電極片の変位を容量変化として検出する。
可動部材3の中央固定部は一対のスペーサ4及び5を
介して該第1及び第2の固定基板により挟持されてい
る。又、可動部材3、一対のスペーサ4及び5、第1及
び第2の固定基板1及び2とからなる積層構造は、中央
固定部を貫通する係止部材例えばネジ6により互いに固
定されている。ネジ6の頂部と第1の固定基板1との間
には板バネ7とワッシャ8が介在しており、下側の固定
基板2に対して上側の固定基板1を押圧している。
介して該第1及び第2の固定基板により挟持されてい
る。又、可動部材3、一対のスペーサ4及び5、第1及
び第2の固定基板1及び2とからなる積層構造は、中央
固定部を貫通する係止部材例えばネジ6により互いに固
定されている。ネジ6の頂部と第1の固定基板1との間
には板バネ7とワッシャ8が介在しており、下側の固定
基板2に対して上側の固定基板1を押圧している。
かかる構成を有する積層構造はケース9の中に収納さ
れている。ケース9はカバー10により覆われている。カ
バー10はケース9に対してネジ止めされているととも
に、積層構造全体を包み込んでおり、外部電場から遮蔽
している。この為、ケース9及びカバー10はアルミニウ
ム等の金属材料により形成されているとともに、実際の
使用に際しては外部接地される様になっている。さら
に、ケース9の内部には、回路基板11が収納されてい
る。前述した積層構造は接続基板12を介して回路基板11
の上に搭載されており、一対の電極面及び周辺電極片の
電気的引出しはこれら接続基板12及び回路基板11を介し
て行なわれ、回路基板11の上部に搭載された接続端子13
を通じて外部の駆動回路に結線される。
れている。ケース9はカバー10により覆われている。カ
バー10はケース9に対してネジ止めされているととも
に、積層構造全体を包み込んでおり、外部電場から遮蔽
している。この為、ケース9及びカバー10はアルミニウ
ム等の金属材料により形成されているとともに、実際の
使用に際しては外部接地される様になっている。さら
に、ケース9の内部には、回路基板11が収納されてい
る。前述した積層構造は接続基板12を介して回路基板11
の上に搭載されており、一対の電極面及び周辺電極片の
電気的引出しはこれら接続基板12及び回路基板11を介し
て行なわれ、回路基板11の上部に搭載された接続端子13
を通じて外部の駆動回路に結線される。
ところで、加速度センサの応答性は可動部材3の変位
速度によって決まる。一対の固定基板1及び2によって
囲まれた間隙には空気が充填されており、外部加速度に
応答して可動部材3が変位する時に移動する。この時生
ずる空気抵抗がダンパの機能を果たしている。本発明に
かかる加速度センサにおいては、このダンパ効果を利用
して可動部材3の共振破壊を防止している。ダンパ効果
は加速度センサに要求される応答周波数領域に合わせて
調節可能である。例えば、一対の固定基板1及び2と可
動部材3の間隔(即ちスペーサ4及び5の厚さ)を変化
させたり、固定基板に貫通孔を設け、その孔径によって
空気を逃す量を変化させれば良い。
速度によって決まる。一対の固定基板1及び2によって
囲まれた間隙には空気が充填されており、外部加速度に
応答して可動部材3が変位する時に移動する。この時生
ずる空気抵抗がダンパの機能を果たしている。本発明に
かかる加速度センサにおいては、このダンパ効果を利用
して可動部材3の共振破壊を防止している。ダンパ効果
は加速度センサに要求される応答周波数領域に合わせて
調節可能である。例えば、一対の固定基板1及び2と可
動部材3の間隔(即ちスペーサ4及び5の厚さ)を変化
させたり、固定基板に貫通孔を設け、その孔径によって
空気を逃す量を変化させれば良い。
上述した積層構造においては、安定した加速度検出出
力を得る為、一対の固定基板1及び2の平行度を極めて
正確に出す必要がある。この為、一対の固定基板1及び
2は複数の平行ピン14を用いて互いに連結されている。
力を得る為、一対の固定基板1及び2の平行度を極めて
正確に出す必要がある。この為、一対の固定基板1及び
2は複数の平行ピン14を用いて互いに連結されている。
次に、第2図ないし第4図を参照して本発明にかかる
加速度センサの主要構成部品を詳細に説明する。第2図
は可動部材3の平面形状を表わす。図示する様に可動部
材3は中央固定部15と該中央固定部15から可撓的に延設
され、紙面に対して垂直方向に変位可能な周辺電極片16
とを有する。周辺電極片16は環形状を有し、その内周端
に沿って3本の板バネ17により中央固定部15の外周端に
連結されている。又、中央固定部15の中心には第1図に
示す組立用ネジ6を貫通させる為の中心開口18が形成さ
れている。かかる平面形状を有する可動部材3は、例え
ばステンレススチール等の弾性金属部材をエッチングに
よりパタニングして得る事ができる。錆、腐食等の問題
が生じ無い場合にはCu,Be−Cuを始めとしてより加工性
の良い材料を用いる事もできる。
加速度センサの主要構成部品を詳細に説明する。第2図
は可動部材3の平面形状を表わす。図示する様に可動部
材3は中央固定部15と該中央固定部15から可撓的に延設
され、紙面に対して垂直方向に変位可能な周辺電極片16
とを有する。周辺電極片16は環形状を有し、その内周端
に沿って3本の板バネ17により中央固定部15の外周端に
連結されている。又、中央固定部15の中心には第1図に
示す組立用ネジ6を貫通させる為の中心開口18が形成さ
れている。かかる平面形状を有する可動部材3は、例え
ばステンレススチール等の弾性金属部材をエッチングに
よりパタニングして得る事ができる。錆、腐食等の問題
が生じ無い場合にはCu,Be−Cuを始めとしてより加工性
の良い材料を用いる事もできる。
第3図は第1の固定基板1の平面形状を示す。固定基
板1は例えばセラミック等の電気絶縁材料から構成され
ており、その表面には環形状の電極面19が形成されてい
る。この電極面19は例えば印刷技術を用いて塗布された
導電性厚膜電極で構成する事ができる。第2図と第3図
を比較すれば明らかな様に、電極面19と周辺電極片16は
大略同一形状を有しており、対向配置させる事により空
気を誘電物質とする容量素子を構成する。セラミック基
板1の中心部には第1図に示すネジ6を貫通させる為の
中心開口20が形成されている。中心開口20を囲む様に内
側の環状電極21が形成されている。この電極21は導電性
金属材料からなる可動部材3との電気的接続をとる為の
ものである。基板の四隅には第1図に示す平行ピン14と
係合する孔22が配設されている。なお、図示しないが第
2の固定基板2も同様の構成を有している。一対の固定
基板1及び2の間に挟持される可動部材3に対する電気
的接続は何れか一方の固定基板を介して行なえば十分で
ある。
板1は例えばセラミック等の電気絶縁材料から構成され
ており、その表面には環形状の電極面19が形成されてい
る。この電極面19は例えば印刷技術を用いて塗布された
導電性厚膜電極で構成する事ができる。第2図と第3図
を比較すれば明らかな様に、電極面19と周辺電極片16は
大略同一形状を有しており、対向配置させる事により空
気を誘電物質とする容量素子を構成する。セラミック基
板1の中心部には第1図に示すネジ6を貫通させる為の
中心開口20が形成されている。中心開口20を囲む様に内
側の環状電極21が形成されている。この電極21は導電性
金属材料からなる可動部材3との電気的接続をとる為の
ものである。基板の四隅には第1図に示す平行ピン14と
係合する孔22が配設されている。なお、図示しないが第
2の固定基板2も同様の構成を有している。一対の固定
基板1及び2の間に挟持される可動部材3に対する電気
的接続は何れか一方の固定基板を介して行なえば十分で
ある。
第4図はスペーサ4の平面形状を示す。このスペーサ
は環形状を有しており、中心部にはネジ6を貫通させる
為の中心開口23が形成されている。スペーサ4の外形形
状は可動部材3の中央固定片15と大略同一であり且つ、
固定基板1の内側電極21とも大略同一の形状である。ス
ペーサ4は金属等の導電性材料から構成されており、固
定基板1と可動部材3の間に介在される。図示しない
が、他のスペーサ5も同一の形状を有しており、可動部
材3と第2の固定基板2との間に介在される。なお、本
実施例においては、一対のスペーサ4及び5を用いて間
隙寸法を規定しているがこれに限られるものではない。
例えば、可動部材3の中央固定部15の肉厚を周辺電極片
16の肉厚よりも大きく設定する事により同様の機能を得
る事ができる。
は環形状を有しており、中心部にはネジ6を貫通させる
為の中心開口23が形成されている。スペーサ4の外形形
状は可動部材3の中央固定片15と大略同一であり且つ、
固定基板1の内側電極21とも大略同一の形状である。ス
ペーサ4は金属等の導電性材料から構成されており、固
定基板1と可動部材3の間に介在される。図示しない
が、他のスペーサ5も同一の形状を有しており、可動部
材3と第2の固定基板2との間に介在される。なお、本
実施例においては、一対のスペーサ4及び5を用いて間
隙寸法を規定しているがこれに限られるものではない。
例えば、可動部材3の中央固定部15の肉厚を周辺電極片
16の肉厚よりも大きく設定する事により同様の機能を得
る事ができる。
最後に、第5図に本発明にかかる加速度センサの電気
的結線を示す。破線で囲まれた部分が加速度センサであ
り、それ以外の部分は外部の駆動回路である。図示する
様に、第1の固定基板に形成された環状電極面19は接続
基板12及び回路基板11を介して入力端子IN1に接続され
ている。又、第2の固定基板2に形成された環状電極面
19′も同様にして入力端子IN2に接続されている。又、
可動部材3の周辺電極片16はスペーサ、固定基板、接続
基板12及び回路基板11を介して出力端子OUTに接続され
ている。加えて、ケース9及びカバー10は回路基板11を
介して接地端子GND1及びGND2に接続されている。
的結線を示す。破線で囲まれた部分が加速度センサであ
り、それ以外の部分は外部の駆動回路である。図示する
様に、第1の固定基板に形成された環状電極面19は接続
基板12及び回路基板11を介して入力端子IN1に接続され
ている。又、第2の固定基板2に形成された環状電極面
19′も同様にして入力端子IN2に接続されている。又、
可動部材3の周辺電極片16はスペーサ、固定基板、接続
基板12及び回路基板11を介して出力端子OUTに接続され
ている。加えて、ケース9及びカバー10は回路基板11を
介して接地端子GND1及びGND2に接続されている。
一方、外部駆動回路は例えば交流電源24を具備してお
り、その両端は一対の入力端子IN1及びIN2に接続されて
いる。
り、その両端は一対の入力端子IN1及びIN2に接続されて
いる。
次に、第5図を参照して本発明にかかる加速度センサ
の動作を説明する。図示する様に、一方の固定電極面19
と可動電極片16は一方のコンデンサを形成している。電
極面積をS1、電極間距離をd1、両者に挟まれた空間の誘
電率をεとすると、一方のコンデンサの容量は となる。又、共通の可動電極片16と他方の固定電極面1
9′はもう1つのコンデンサを形成する。その電極面積
をS2、電極間距離をd2とすると、もう1つのコンデンサ
の容量は となる。一般に、電極面積S1及びS2は等しく設定されて
おり且つ無加速度状態においては電極間距離d1及びd2が
等しくなる様に予め調節されている。この結果、無加速
度状態においては直列接続されたコンデンサの容量C1及
びC2は等しい。ここで、外部加速度αが加わる事により
可動電極16にmα(mは可動電極16の重量)の力が加わ
り、これを支持する板バネ部材17の曲げ応力と均衡する
迄可動電極片16がΔdだけ変位する。この結果、両固定
電極面19及び19′との間隔d1,d2がd1+Δd,d2−Δdに
変化する。この結果、コンデンサ容量C1及びC2が差動的
に変化し、容量変化となって現われる。
の動作を説明する。図示する様に、一方の固定電極面19
と可動電極片16は一方のコンデンサを形成している。電
極面積をS1、電極間距離をd1、両者に挟まれた空間の誘
電率をεとすると、一方のコンデンサの容量は となる。又、共通の可動電極片16と他方の固定電極面1
9′はもう1つのコンデンサを形成する。その電極面積
をS2、電極間距離をd2とすると、もう1つのコンデンサ
の容量は となる。一般に、電極面積S1及びS2は等しく設定されて
おり且つ無加速度状態においては電極間距離d1及びd2が
等しくなる様に予め調節されている。この結果、無加速
度状態においては直列接続されたコンデンサの容量C1及
びC2は等しい。ここで、外部加速度αが加わる事により
可動電極16にmα(mは可動電極16の重量)の力が加わ
り、これを支持する板バネ部材17の曲げ応力と均衡する
迄可動電極片16がΔdだけ変位する。この結果、両固定
電極面19及び19′との間隔d1,d2がd1+Δd,d2−Δdに
変化する。この結果、コンデンサ容量C1及びC2が差動的
に変化し、容量変化となって現われる。
例えば、第5図に示す様に一方の入力端子IN1に矩形
波パルスを印加し、他方の入力端子IN2に180度位相の異
なる矩形パルスを印加する。無加速度状態においては、
一対のコンデンサ容量が等しい為、出力端子OUTには零
レベルの出力電圧が現われる。外部加速度が加わると、
その加速度の方向及び大きさに従って可動電極片16が変
位しコンデンサ容量の均衡が崩れる。この結果、出力端
子OUTには可動電極片16の変位方向に応じた位相を有
し、且つ変位量に応じた振幅値を有する出力電圧が現わ
れる。駆動回路は出力電圧の位相及び振幅値を電気的に
処理する事により加速度の方向及び大きさを検出表示す
る事が可能となる。
波パルスを印加し、他方の入力端子IN2に180度位相の異
なる矩形パルスを印加する。無加速度状態においては、
一対のコンデンサ容量が等しい為、出力端子OUTには零
レベルの出力電圧が現われる。外部加速度が加わると、
その加速度の方向及び大きさに従って可動電極片16が変
位しコンデンサ容量の均衡が崩れる。この結果、出力端
子OUTには可動電極片16の変位方向に応じた位相を有
し、且つ変位量に応じた振幅値を有する出力電圧が現わ
れる。駆動回路は出力電圧の位相及び振幅値を電気的に
処理する事により加速度の方向及び大きさを検出表示す
る事が可能となる。
上述した様に、本発明によれば可動板部材の固定部を
中央に配置し可動部を外周に配置する構造とした。この
結果、周囲の環境温度変化により積層構造部材の膨張率
の違いに起因して固定部が面方向に歪んだとしても、外
周にある可動部が自由端支持されている為、加わる応力
を実質的に大幅に軽減する事ができる。従って、加速度
センサの出力の温度依存性を著しく除去する事が可能と
なるという効果がある。又、積層構造を構成する各板部
材を共通のネジあるいはリベットを用いて重ね合わせ組
立てる構造としたので組立作業性が著しく向上するとい
う効果がある。
中央に配置し可動部を外周に配置する構造とした。この
結果、周囲の環境温度変化により積層構造部材の膨張率
の違いに起因して固定部が面方向に歪んだとしても、外
周にある可動部が自由端支持されている為、加わる応力
を実質的に大幅に軽減する事ができる。従って、加速度
センサの出力の温度依存性を著しく除去する事が可能と
なるという効果がある。又、積層構造を構成する各板部
材を共通のネジあるいはリベットを用いて重ね合わせ組
立てる構造としたので組立作業性が著しく向上するとい
う効果がある。
第1図は本発明にかかる加速度センサの構造を示す模式
的部分破断断面図、第2図は本発明にかかる加速度セン
サの構成部品である可動部材を示す平面図、第3図は同
じく固定基板を示す平面図、第4図は同じくスペーサを
示す平面図、第5図は本発明にかかる加速度センサの各
構成要素の電気的接続を示す模式的回路図、及び第6図
は従来の加速度センサの構造を示す分解斜視図である。 1……第1の固定基板、2……第2の固定基板 3……可動部材、4……スペーサ 5……スペーサ、6……ネジ 9……ケース、10……カバー 11……回路基板、12……接続基板 13……接続端子、14……平行ピン 15……中央固定部、16……周辺電極片 17……板バネ部材、19……環状電極面 24……交流電源
的部分破断断面図、第2図は本発明にかかる加速度セン
サの構成部品である可動部材を示す平面図、第3図は同
じく固定基板を示す平面図、第4図は同じくスペーサを
示す平面図、第5図は本発明にかかる加速度センサの各
構成要素の電気的接続を示す模式的回路図、及び第6図
は従来の加速度センサの構造を示す分解斜視図である。 1……第1の固定基板、2……第2の固定基板 3……可動部材、4……スペーサ 5……スペーサ、6……ネジ 9……ケース、10……カバー 11……回路基板、12……接続基板 13……接続端子、14……平行ピン 15……中央固定部、16……周辺電極片 17……板バネ部材、19……環状電極面 24……交流電源
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−183963(JP,A) 特開 平2−119270(JP,A) 特開 昭51−110381(JP,A) 米国特許4435737(US,A) BERTOLD VOGT 「ENT WICKLUNG UND OPTIM IERUNG EINES KAPAZ ITIVEN DIFFERENTIA L−BESCHLEUNIGUNGSA UFENEHMERS MIT HIL ER DER FEHLERANALY SE」 P.61〜64 FERTSCHR BERIDHTE VDI REIH E 8,1988年 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01P 15/125
Claims (1)
- 【請求項1】所定の電極面を有する第1の固定基板と、 該第1の固定基板に対して所定の間隙を介して対向配置
されているとともに所定の電極面を有する第2の固定基
板と、 該間隙内において固定支持される中央固定部、及び該中
央固定部から可撓的に延設されており電極面の垂線方向
に変位可能な周辺電極片を有する可動部材とからなる加
速度センサであって、 該周辺電極片は環形状を有し、その内周端に沿って弧状
に形成された複数本の板バネにより中央固定部の外周端
に連結されており、 該可動部材の中央固定部は一対のスペーサを介して該第
1及び第2の固定基板により挟持されているとともに、 該可動部材と該第1及び第2の固定基板とからなる積層
構造は、該中央固定部を貫通する係止部材により互いに
固定されている事を特徴とする加速度センサ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14074290A JP2807919B2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 加速度センサ |
US07/704,221 US5253526A (en) | 1990-05-30 | 1991-05-22 | Capacitive acceleration sensor with free diaphragm |
EP91710020A EP0459939B2 (en) | 1990-05-30 | 1991-05-27 | Capacitive acceleration sensor with free diaphragm |
DE69108608T DE69108608T3 (de) | 1990-05-30 | 1991-05-27 | Kapazitiver Beschleunigungsaufnehmer mit freier Membran. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14074290A JP2807919B2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 加速度センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0432774A JPH0432774A (ja) | 1992-02-04 |
JP2807919B2 true JP2807919B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=15275664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14074290A Expired - Fee Related JP2807919B2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 加速度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2807919B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102323448A (zh) * | 2011-09-01 | 2012-01-18 | 中国航空工业第六一八研究所 | 一种零位自补偿的线性加速度计 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005098726A (ja) * | 2003-09-22 | 2005-04-14 | Hosiden Corp | 振動センサ |
JP5896114B2 (ja) * | 2011-10-31 | 2016-03-30 | セイコーエプソン株式会社 | 物理量検出デバイス、物理量検出器、および電子機器 |
-
1990
- 1990-05-30 JP JP14074290A patent/JP2807919B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
BERTOLD VOGT 「ENTWICKLUNG UND OPTIMIERUNG EINES KAPAZITIVEN DIFFERENTIAL−BESCHLEUNIGUNGSAUFENEHMERS MIT HILER DER FEHLERANALYSE」 P.61〜64 FERTSCHR BERIDHTE VDI REIHE 8,1988年 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102323448A (zh) * | 2011-09-01 | 2012-01-18 | 中国航空工业第六一八研究所 | 一种零位自补偿的线性加速度计 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0432774A (ja) | 1992-02-04 |
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