JP2797189B2 - 車両の旋回運動制御装置 - Google Patents
車両の旋回運動制御装置Info
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は左右駆動輪とエンジンとの間に、伝達トルク
を自在に制御可能な油圧クラッチがそれぞれ介装される
車両の旋回運動制御装置に関する。
を自在に制御可能な油圧クラッチがそれぞれ介装される
車両の旋回運動制御装置に関する。
(2)従来の技術 エンジンからの駆動トルクを左右駆動輪に分配するも
のとして、ディファレンシャルギヤを用いる代りに、油
圧クラッチを用いるようにした技術が特開昭62−94421
号公報により知られている。
のとして、ディファレンシャルギヤを用いる代りに、油
圧クラッチを用いるようにした技術が特開昭62−94421
号公報により知られている。
(3)発明が解決しようとする課題 上記先行技術には、油圧クラッチの係合力制御に関し
ての具体的開示がなされていないが、このような油圧ク
ラッチの係合力制御に関して、制御量を求める一般的な
手法としては、各入力パラメータ毎にデータテーブルを
設け、全てのデータテーブルからの出力値に基づいて演
算した結果を制御量として用いるようにすることが考え
られる。ところが、このような手法によると、あらゆる
走行条件下において適正な制御量を得るためには入力パ
ラメータの数を多大にする必要があり、それぞれのパラ
メータ毎にデータテーブルを作成するのに多大な工数を
必要とするだけでなく、制御用コンピュータ内のメモリ
容量も莫大な領域を必要とする。
ての具体的開示がなされていないが、このような油圧ク
ラッチの係合力制御に関して、制御量を求める一般的な
手法としては、各入力パラメータ毎にデータテーブルを
設け、全てのデータテーブルからの出力値に基づいて演
算した結果を制御量として用いるようにすることが考え
られる。ところが、このような手法によると、あらゆる
走行条件下において適正な制御量を得るためには入力パ
ラメータの数を多大にする必要があり、それぞれのパラ
メータ毎にデータテーブルを作成するのに多大な工数を
必要とするだけでなく、制御用コンピュータ内のメモリ
容量も莫大な領域を必要とする。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
車両の旋回運動時に生じる物理量の基準値を演算により
求めて両油圧クラッチの係合力を制御することにより上
記問題を解決した、車両の旋回運動制御装置を提供する
ことを目的とする。
車両の旋回運動時に生じる物理量の基準値を演算により
求めて両油圧クラッチの係合力を制御することにより上
記問題を解決した、車両の旋回運動制御装置を提供する
ことを目的とする。
B.発明の構成 (1)課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、左駆動輪とエン
ジンの出力軸との間には伝達トルクを自在に制御可能な
左油圧クラッチが、また右駆動輪とエンジンの出力軸と
の間には、伝達トルクを左油圧クラッチから独立して自
在に制御可能な右油圧クラッチがそれぞれ介装されてな
る、車両の旋回運動制御装置においてステアリング操舵
角を検出する操舵角センサと、該ステアリング操舵角の
履歴を蓄積する操舵角履歴蓄積手段と、該ステアリング
操舵角の履歴に基づいて車両旋回運動中に生じる物理量
の基準値を定める旋回運動基準値演算手段と、前記車両
旋回運動中の物理量の実際値を検出する検出手段と、前
記物理量の基準値および実際値間の偏差を求める偏差算
出手段と、該偏差算出手段の出力に基づいて前記左・右
油圧クラッチの伝達トルクを左右独立に制御するための
制御手段とを備え、前記制御手段が、前記左・右油圧ク
ラッチの伝達トルクを相互に独立してそれぞれ制御する
ための左・右係合力制御手段と、前記偏差算出手段にて
算出された偏差に応じて左右何れの油圧クラッチを伝達
トルクの低減制御対象とするか選定する選定手段と、そ
の低減制御対象となる油圧クラッチに対応した係合力制
御手段に入力すべき伝達トルク低減のための制御量を、
前記偏差算出手段にて算出された偏差に応じて算出可能
な制御量発生手段とを含むことを特徴とする。
ジンの出力軸との間には伝達トルクを自在に制御可能な
左油圧クラッチが、また右駆動輪とエンジンの出力軸と
の間には、伝達トルクを左油圧クラッチから独立して自
在に制御可能な右油圧クラッチがそれぞれ介装されてな
る、車両の旋回運動制御装置においてステアリング操舵
角を検出する操舵角センサと、該ステアリング操舵角の
履歴を蓄積する操舵角履歴蓄積手段と、該ステアリング
操舵角の履歴に基づいて車両旋回運動中に生じる物理量
の基準値を定める旋回運動基準値演算手段と、前記車両
旋回運動中の物理量の実際値を検出する検出手段と、前
記物理量の基準値および実際値間の偏差を求める偏差算
出手段と、該偏差算出手段の出力に基づいて前記左・右
油圧クラッチの伝達トルクを左右独立に制御するための
制御手段とを備え、前記制御手段が、前記左・右油圧ク
ラッチの伝達トルクを相互に独立してそれぞれ制御する
ための左・右係合力制御手段と、前記偏差算出手段にて
算出された偏差に応じて左右何れの油圧クラッチを伝達
トルクの低減制御対象とするか選定する選定手段と、そ
の低減制御対象となる油圧クラッチに対応した係合力制
御手段に入力すべき伝達トルク低減のための制御量を、
前記偏差算出手段にて算出された偏差に応じて算出可能
な制御量発生手段とを含むことを特徴とする。
(2)作用 上記構成によれば、車両旋回運動中に生じる物理量の
基準値を演算すると共に、その旋回運動中の物理量の実
際値を検出し、それら基準値と実際値との偏差が求めら
れる。そして、その偏差に応じて左右いずれの油圧クラ
ッチの伝達トルクを低減制御すべきかを決めると共に、
同偏差に応じた制御量にて該伝達トルクを低減制御する
ことができるため、車両旋回運動中に生じる物理量の基
準値と実際値との差分を速やかに無くすよう収束性が高
められる。
基準値を演算すると共に、その旋回運動中の物理量の実
際値を検出し、それら基準値と実際値との偏差が求めら
れる。そして、その偏差に応じて左右いずれの油圧クラ
ッチの伝達トルクを低減制御すべきかを決めると共に、
同偏差に応じた制御量にて該伝達トルクを低減制御する
ことができるため、車両旋回運動中に生じる物理量の基
準値と実際値との差分を速やかに無くすよう収束性が高
められる。
また前記基準値の実際値との差分に応じた制御によ
り、多大の手間を要するデータテーブル作成の手間が省
かれ、しかもメモリ領域が少なくてすむ。
り、多大の手間を要するデータテーブル作成の手間が省
かれ、しかもメモリ領域が少なくてすむ。
(3)実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、先ず第1図において、車両の左右自由転動輪WFL,W
FRには速度センサ1L,1Rが個別に付設されており、これ
らの速度センサ1L,1Rで検出された車輪速度VL,VRは、
車両旋回運動時に生じる物理量としてのヨーレートを検
出するためのヨーレート検出手段2と、車両速度検出器
3とにそれぞれ入力される。また左・右駆動輪WML,WMR
とエンジンEの出力軸との各間には、係合力を自在に制
御可能な互いに独立した左・右油圧クラッチCL,CRがそ
れぞれ介装されており、それら左・右油圧クラッチCL,
CRの伝達トルクは制御手段4によりそれぞれ制御され
る。さらにステアリングハンドル5には操舵角δを検出
するための操舵角センサ6が付設される。
と、先ず第1図において、車両の左右自由転動輪WFL,W
FRには速度センサ1L,1Rが個別に付設されており、これ
らの速度センサ1L,1Rで検出された車輪速度VL,VRは、
車両旋回運動時に生じる物理量としてのヨーレートを検
出するためのヨーレート検出手段2と、車両速度検出器
3とにそれぞれ入力される。また左・右駆動輪WML,WMR
とエンジンEの出力軸との各間には、係合力を自在に制
御可能な互いに独立した左・右油圧クラッチCL,CRがそ
れぞれ介装されており、それら左・右油圧クラッチCL,
CRの伝達トルクは制御手段4によりそれぞれ制御され
る。さらにステアリングハンドル5には操舵角δを検出
するための操舵角センサ6が付設される。
車両速度検出器3で得られた車両速度VVと、操舵角δ
の履歴とは旋回運動基準値演算手段としての基準ヨーレ
ート演算手段7に入力される。この基準ヨーレート演算
手段7で得られた基準ヨーレートYbnと、ヨーレート検
出手段2で得られたヨーレートYnとは、偏差算出手段9
にそれぞれ入力され、この偏差算出手段9で得られた偏
差Dr(=Yn−Ybn)に基づき左・右油圧クラッチCL,CR
の係合力が制御される。
の履歴とは旋回運動基準値演算手段としての基準ヨーレ
ート演算手段7に入力される。この基準ヨーレート演算
手段7で得られた基準ヨーレートYbnと、ヨーレート検
出手段2で得られたヨーレートYnとは、偏差算出手段9
にそれぞれ入力され、この偏差算出手段9で得られた偏
差Dr(=Yn−Ybn)に基づき左・右油圧クラッチCL,CR
の係合力が制御される。
ヨーレート検出手段2は、車輪速度差演算回路11と、
ヨーレート近似値演算回路12と、再帰型ローパスフィル
タ13と、ヨーレート近似値演算回路12で得られたヨーレ
ート近似値Y′nの前回値Y′n-1を蓄積する履歴蓄積回
路14と、再帰型ローパスフィルタ13で得られるヨーレー
ト実際値Ynの前回値Yn-1および前々回値Yn-2を蓄積する
履歴蓄積回路15とを備える。
ヨーレート近似値演算回路12と、再帰型ローパスフィル
タ13と、ヨーレート近似値演算回路12で得られたヨーレ
ート近似値Y′nの前回値Y′n-1を蓄積する履歴蓄積回
路14と、再帰型ローパスフィルタ13で得られるヨーレー
ト実際値Ynの前回値Yn-1および前々回値Yn-2を蓄積する
履歴蓄積回路15とを備える。
車輪速度差演算回路11は、速度センサ1L,1Rで検出さ
れた車輪速度VL,VRの差ΔVW(=VR−VL)を得るもの
で、ヨーレート近似値演算回路12では前記差ΔVWに一定
の比例定数dを乗じることによりヨーレートの近似値
Y′n(=d×ΔVW)が得られる。ここで比例定数dは
自由転動輪WFL,WFRのトレッド幅であり、たとえばd=
1である。再帰型ローパスフィルタ13は、車両サスペン
ションの振動による車輪速度VL,VRへの影響を排除する
ものである。ここで悪路走行中のサスペンションの振動
との共振による車輪速度VL,VRの変動は10Hz程度であ
り、車両旋回運動の制御に用いるヨーレートの周波数範
囲は0〜2Hzであることから、再帰型ローパスフィルタ1
3は2Hz以上を減衰域としてヨーレートの近似値Y′nを
フィルタリングする。すなわち再帰型ローパスフィルタ
13では、ヨーレート近似値演算回路12および両履歴蓄積
回路14,15からの信号に基づいて、その出力値をYnとし
たときに次の第(1)式の演算が行なわれる。
れた車輪速度VL,VRの差ΔVW(=VR−VL)を得るもの
で、ヨーレート近似値演算回路12では前記差ΔVWに一定
の比例定数dを乗じることによりヨーレートの近似値
Y′n(=d×ΔVW)が得られる。ここで比例定数dは
自由転動輪WFL,WFRのトレッド幅であり、たとえばd=
1である。再帰型ローパスフィルタ13は、車両サスペン
ションの振動による車輪速度VL,VRへの影響を排除する
ものである。ここで悪路走行中のサスペンションの振動
との共振による車輪速度VL,VRの変動は10Hz程度であ
り、車両旋回運動の制御に用いるヨーレートの周波数範
囲は0〜2Hzであることから、再帰型ローパスフィルタ1
3は2Hz以上を減衰域としてヨーレートの近似値Y′nを
フィルタリングする。すなわち再帰型ローパスフィルタ
13では、ヨーレート近似値演算回路12および両履歴蓄積
回路14,15からの信号に基づいて、その出力値をYnとし
たときに次の第(1)式の演算が行なわれる。
Yn=α1・Y′n+α2・Y′n-1+β1・Yn-1+β2・Yn-2 ………(1) ここで、α1,α2,β1.β2は実験結果により定めら
れる定数である。また添字n……n-2は、フィルタリング
の演算が一定サイクルで繰り返されるためそのサイクル
の今回値、前回値等を表すものである。
れる定数である。また添字n……n-2は、フィルタリング
の演算が一定サイクルで繰り返されるためそのサイクル
の今回値、前回値等を表すものである。
車両速度検出器3は、両速度センサ1L,1Rで検出され
た車輪速度VL,VRに基づいて車両速度VVを出力するもの
であり、たとえば両車輪速度VL,VRの平均値が車両速度
VVとして出力される。また操舵角センサ6で得られた操
舵角δは操舵角履歴蓄積手段16に入力され、この操舵角
履歴蓄積手段16では、操舵角δの前回値δn-1および前
々回値δn-2が蓄積される。
た車輪速度VL,VRに基づいて車両速度VVを出力するもの
であり、たとえば両車輪速度VL,VRの平均値が車両速度
VVとして出力される。また操舵角センサ6で得られた操
舵角δは操舵角履歴蓄積手段16に入力され、この操舵角
履歴蓄積手段16では、操舵角δの前回値δn-1および前
々回値δn-2が蓄積される。
基準ヨーレート演算手段7は、演算パラメータ選択回
路17と、基準ヨーレートYbnを演算するための演算回路1
8と、該演算回路18で得られる基準ヨーレートYbnの前回
値Ybn-1および前々回値Ybn-2を蓄積する基準ヨーレート
履歴蓄積回路19とを備える。
路17と、基準ヨーレートYbnを演算するための演算回路1
8と、該演算回路18で得られる基準ヨーレートYbnの前回
値Ybn-1および前々回値Ybn-2を蓄積する基準ヨーレート
履歴蓄積回路19とを備える。
演算パラメータ選択回路17は、演算回路18での演算で
用いる演算パラメータa1,a2,b1,b2を、車両速度検出
器3で得られた車両速度VVに応じて選択するものであ
り、各車両に応じてたとえば第2図で示すように定めら
れている各演算パラメータa1,a2,b1,b2の値が演算回
路18に入力される。
用いる演算パラメータa1,a2,b1,b2を、車両速度検出
器3で得られた車両速度VVに応じて選択するものであ
り、各車両に応じてたとえば第2図で示すように定めら
れている各演算パラメータa1,a2,b1,b2の値が演算回
路18に入力される。
演算回路18は、操舵角履歴蓄積手段16からの操舵角δ
の履歴と、基準ヨーレート履歴蓄積回路19からの基準ヨ
ーレートYbの履歴とに基づいて現在あるべき基準ヨーレ
ートYbnを演算するものであり、次の第(2)式に従う
演算が行なわれる。
の履歴と、基準ヨーレート履歴蓄積回路19からの基準ヨ
ーレートYbの履歴とに基づいて現在あるべき基準ヨーレ
ートYbnを演算するものであり、次の第(2)式に従う
演算が行なわれる。
Ybn=a1・δn-1+a2・δn-2−b1・Ybn-1−b2・Ybn-2 ………(2) 偏差算出手段9は、ヨーレート実際値Ynと基準ヨーレ
ートYbnとの偏差Drを算出するものであり、第3図に示
すように車両の左右旋回時におけるアンダーステアリン
グおよびオーバーステアリング状態において偏差Drが
+、−の符号を有して偏差算出手段9から出力される。
ここで第3図にはヨーレート実際値Ynが実線で示され、
基準ヨーレートYbnが破線で示される。
ートYbnとの偏差Drを算出するものであり、第3図に示
すように車両の左右旋回時におけるアンダーステアリン
グおよびオーバーステアリング状態において偏差Drが
+、−の符号を有して偏差算出手段9から出力される。
ここで第3図にはヨーレート実際値Ynが実線で示され、
基準ヨーレートYbnが破線で示される。
偏差算出手段9から出力される偏差Drと基準ヨーレー
ト演算手段7で得られた基準ヨーレートYbnとは制御手
段4に入力される。この制御手段4は、基準ヨーレート
Ybnと偏差Drとにより車両がオーバーステアリング状態
にあるかアンダーステアリング状態にあるかを判定する
判定手段20と、偏差Drに応じた制御量が予め設定されて
いるオーバーステアリング時制御量発生手段21およびア
ンダーステアリング時制御量発生手段22と、偏差Drの符
号の正負(+,−)を判断する比較回路23と、前記判定
手段20の出力によりスイッチング態様を変化させるスイ
ッチ24と、該スイッチ24に直列に接続されるとともに前
記比較回路23の出力によりスイッチング態様を変化させ
るスイッチ25と、エンジンEおよび右駆動輪WMR間に介
装される右油圧クラッチCRの伝達トルクを制御するため
の右係合力制御手段26Rと、エンジンEおよび左駆動輪W
ML間に介装される右油圧クラッチCLの伝達トルクを制御
するための右係合力制御手段26Lとを備える。
ト演算手段7で得られた基準ヨーレートYbnとは制御手
段4に入力される。この制御手段4は、基準ヨーレート
Ybnと偏差Drとにより車両がオーバーステアリング状態
にあるかアンダーステアリング状態にあるかを判定する
判定手段20と、偏差Drに応じた制御量が予め設定されて
いるオーバーステアリング時制御量発生手段21およびア
ンダーステアリング時制御量発生手段22と、偏差Drの符
号の正負(+,−)を判断する比較回路23と、前記判定
手段20の出力によりスイッチング態様を変化させるスイ
ッチ24と、該スイッチ24に直列に接続されるとともに前
記比較回路23の出力によりスイッチング態様を変化させ
るスイッチ25と、エンジンEおよび右駆動輪WMR間に介
装される右油圧クラッチCRの伝達トルクを制御するため
の右係合力制御手段26Rと、エンジンEおよび左駆動輪W
ML間に介装される右油圧クラッチCLの伝達トルクを制御
するための右係合力制御手段26Lとを備える。
スイッチ24は、オーバーステアリング時制御量発生手
段21に連なる個別接点24aと、アンダーステアリング時
制御量発生手段22に連なる個別接点24bと、共通接点24c
とを有し、判定手段20でオーバーステアリング状態であ
ると判断されたときには個別設定24aを共通接点24cに、
またアンダーステアリング状態であると判定されたとき
には個別接点24bを共通接点24cに接続する態様となる。
またスイッチ25は、前記スイッチ24の共通接点24cに連
なる共通接点25aと、右係合力制御手段26Rに連なる個別
接点25bと、左係合力制御手段26Lに連なる個別接点25C
とを有し、比較回路23の出力がハイレベルすなわち偏差
Drが+の符号を有するときには共通接点25aを個別接点2
5bに、また偏差Drが−の符号を有するときには共通接点
25aを個別接点25cに接続する態様となる。
段21に連なる個別接点24aと、アンダーステアリング時
制御量発生手段22に連なる個別接点24bと、共通接点24c
とを有し、判定手段20でオーバーステアリング状態であ
ると判断されたときには個別設定24aを共通接点24cに、
またアンダーステアリング状態であると判定されたとき
には個別接点24bを共通接点24cに接続する態様となる。
またスイッチ25は、前記スイッチ24の共通接点24cに連
なる共通接点25aと、右係合力制御手段26Rに連なる個別
接点25bと、左係合力制御手段26Lに連なる個別接点25C
とを有し、比較回路23の出力がハイレベルすなわち偏差
Drが+の符号を有するときには共通接点25aを個別接点2
5bに、また偏差Drが−の符号を有するときには共通接点
25aを個別接点25cに接続する態様となる。
ところで判定手段20では、偏差Drと基準ヨーレートYb
nとにより次表に示すような判定基準が定められてお
り、その判定基準に従って判定された結果が該判定手段
20から出力される。
nとにより次表に示すような判定基準が定められてお
り、その判定基準に従って判定された結果が該判定手段
20から出力される。
この表において、符号Oはオーバーステアリング状態
を示し、符号Uはアンダーステアリング状態を示す。
を示し、符号Uはアンダーステアリング状態を示す。
右係合力制御手段26Rおよび左係合力制御手段26Lは、
スイッチ25を介してオーバーステアリング時制御量発生
手段21あるいはアンダーステアリング時制御量発生手段
22からの信号が入力されるときには、それらの制御量発
生手段21,22で設定された制御量に基づいて対応する油
圧クラッチCR,CLの係合力すなわち伝達トルクを低減す
る制御信号を出力するものであり、オーバーステアリン
グ時制御量発生手段21およびアンダーステアリング時制
御量発生手段22からの信号が入力されないときには対応
する油圧クラッチCR,CLの係合力すなわち伝達トルクを
最大とする制御信号を出力するものである。
スイッチ25を介してオーバーステアリング時制御量発生
手段21あるいはアンダーステアリング時制御量発生手段
22からの信号が入力されるときには、それらの制御量発
生手段21,22で設定された制御量に基づいて対応する油
圧クラッチCR,CLの係合力すなわち伝達トルクを低減す
る制御信号を出力するものであり、オーバーステアリン
グ時制御量発生手段21およびアンダーステアリング時制
御量発生手段22からの信号が入力されないときには対応
する油圧クラッチCR,CLの係合力すなわち伝達トルクを
最大とする制御信号を出力するものである。
而して前記比較回路23及びスイッチ25は、前記偏差算
出手段9にて算出された偏差Drに応じて左右何れの油圧
クラッチCL,CRを伝達トルクの低減制御対象とするか選
定する本発明の選定手段を構成する。
出手段9にて算出された偏差Drに応じて左右何れの油圧
クラッチCL,CRを伝達トルクの低減制御対象とするか選
定する本発明の選定手段を構成する。
次にこの実施例の作用について説明すると、ヨーレー
ト検出手段2で得られたヨーレートYnと、基準ヨーレー
ト演算手段7で得られた基準ヨーレートYbnとの偏差Dr
を偏差算出手段9で算出し、その偏差Drに応じて左右何
れの油圧クラッチCL,CRを伝達トルクの低減制御対象と
するか選定され、その低減制御対象となる油圧クラッチ
CL,CRに対応した係合力制御手段26L,26Rに対し、前記
制御量発生手段21,22の何れかより伝達トルク低減のた
めの制御量が入力され、これにより左・右油圧クラッチ
CR,CLの一方における係合力が減少せしめられる。例え
ば、第3図(a),(b)で示すように偏差Drが+の符
号を有するときには右旋回側に舵角を補正すべく右油圧
クラッチCRの係合力が低減され、また第3図(b),
(c)で示すように偏差Drが−の符号を有するときには
左旋回側に舵角を補正すべく左油圧クラッチCLの係合力
が低減される。
ト検出手段2で得られたヨーレートYnと、基準ヨーレー
ト演算手段7で得られた基準ヨーレートYbnとの偏差Dr
を偏差算出手段9で算出し、その偏差Drに応じて左右何
れの油圧クラッチCL,CRを伝達トルクの低減制御対象と
するか選定され、その低減制御対象となる油圧クラッチ
CL,CRに対応した係合力制御手段26L,26Rに対し、前記
制御量発生手段21,22の何れかより伝達トルク低減のた
めの制御量が入力され、これにより左・右油圧クラッチ
CR,CLの一方における係合力が減少せしめられる。例え
ば、第3図(a),(b)で示すように偏差Drが+の符
号を有するときには右旋回側に舵角を補正すべく右油圧
クラッチCRの係合力が低減され、また第3図(b),
(c)で示すように偏差Drが−の符号を有するときには
左旋回側に舵角を補正すべく左油圧クラッチCLの係合力
が低減される。
したがって車両旋回運動中に生じる物理量の基準値と
しての基準ヨーレートYbnを演算し、その演算値に近づ
くように旋回運動が修正されることになり、運転者が修
正操舵することなしに自動的に旋回運動が修正されるこ
とになる。しかも従来のように複数のパラメータ毎にデ
ータテーブルを作成することが不要となり、それに応じ
てメモリ領域も比較的小さなものですむ。
しての基準ヨーレートYbnを演算し、その演算値に近づ
くように旋回運動が修正されることになり、運転者が修
正操舵することなしに自動的に旋回運動が修正されるこ
とになる。しかも従来のように複数のパラメータ毎にデ
ータテーブルを作成することが不要となり、それに応じ
てメモリ領域も比較的小さなものですむ。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、車両旋回運動中に生じ
る物理量の基準値と実際値間の偏差を求める偏差算出手
段と、該偏差算出手段の出力について基づいて左・右油
圧クラッチの伝達トルクを左右独立に制御するための制
御手段とを備え、その制御手段は、左・右油圧クラッチ
の伝達トルクを相互に独立してそれぞれ制御するための
左・右係合力制御手段と、偏差算出手段にて算出された
偏差に応じて左右何れの油圧クラッチを伝達トルクの低
減制御対象とするか選定する選定手段と、その低減制御
対象となる油圧クラッチに対応した係合力制御手段に入
力すべき伝達トルク低減のための制御量を、偏差算出手
段にて算出された偏差に応じて算出可能な制御量発生手
段とを含むので、車両旋回運動中に生じる物理量の演算
された基準値と、検出された実際値との偏差を求め、そ
の偏差に応じて左右いずれの油圧クラッチの伝達トルク
を低減制御すべきかを決めると共に、前記偏差に応じた
制御量にて該伝達トルクを低減制御することができ、従
って車両旋回運動中に生じる物理量の基準値と実際値と
の差分を速やかに無くすよう収束性を高めることがで
き、運転者の修正操舵がなくても車両の旋回運動を自動
的且つ的確に修正することができる。
る物理量の基準値と実際値間の偏差を求める偏差算出手
段と、該偏差算出手段の出力について基づいて左・右油
圧クラッチの伝達トルクを左右独立に制御するための制
御手段とを備え、その制御手段は、左・右油圧クラッチ
の伝達トルクを相互に独立してそれぞれ制御するための
左・右係合力制御手段と、偏差算出手段にて算出された
偏差に応じて左右何れの油圧クラッチを伝達トルクの低
減制御対象とするか選定する選定手段と、その低減制御
対象となる油圧クラッチに対応した係合力制御手段に入
力すべき伝達トルク低減のための制御量を、偏差算出手
段にて算出された偏差に応じて算出可能な制御量発生手
段とを含むので、車両旋回運動中に生じる物理量の演算
された基準値と、検出された実際値との偏差を求め、そ
の偏差に応じて左右いずれの油圧クラッチの伝達トルク
を低減制御すべきかを決めると共に、前記偏差に応じた
制御量にて該伝達トルクを低減制御することができ、従
って車両旋回運動中に生じる物理量の基準値と実際値と
の差分を速やかに無くすよう収束性を高めることがで
き、運転者の修正操舵がなくても車両の旋回運動を自動
的且つ的確に修正することができる。
また前記基準値と実際値との差分に応じた制御によれ
ば、従来のように多大の手間を要するデータテーブルを
予め作成することが不要となり、メモリ領域も極力小さ
くすることができて、コスト節減に寄与することができ
る。
ば、従来のように多大の手間を要するデータテーブルを
予め作成することが不要となり、メモリ領域も極力小さ
くすることができて、コスト節減に寄与することができ
る。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は全体ブ
ロック図、第2図は演算パラメータ選択回路の出力特性
の一例を示すグラフ、第3図は車両の左右旋回時のアン
ダーステアリングおよびオーバーステアリング状態に応
じた偏差を示す図である。 2……検出手段としてのヨーレート検出手段、4……制
御手段、6……操舵角センサ、7……旋回運動基準値演
算手段としての基準ヨーレート演算手段、9……偏差算
出手段、16……操舵角履歴蓄積手段、21;22……制御量
発生手段としてのオーバーステアリング時制御量発生手
段;アンダーステアリング時制御量発生手段、23;25…
…選定手段を構成する比較回路;スイッチ、26L,26R…
…左,右係合力制御手段、CL,CR……左,右油圧クラッ
チ、E……エンジン、WML,WMR……左,右駆動輪
ロック図、第2図は演算パラメータ選択回路の出力特性
の一例を示すグラフ、第3図は車両の左右旋回時のアン
ダーステアリングおよびオーバーステアリング状態に応
じた偏差を示す図である。 2……検出手段としてのヨーレート検出手段、4……制
御手段、6……操舵角センサ、7……旋回運動基準値演
算手段としての基準ヨーレート演算手段、9……偏差算
出手段、16……操舵角履歴蓄積手段、21;22……制御量
発生手段としてのオーバーステアリング時制御量発生手
段;アンダーステアリング時制御量発生手段、23;25…
…選定手段を構成する比較回路;スイッチ、26L,26R…
…左,右係合力制御手段、CL,CR……左,右油圧クラッ
チ、E……エンジン、WML,WMR……左,右駆動輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 真実 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−198522(JP,A) 特開 昭63−219828(JP,A) 特開 昭62−181917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 23/04
Claims (1)
- 【請求項1】左駆動輪(WML)とエンジン(E)の出力
軸との間には伝達トルクを自在に制御可能な左油圧クラ
ッチ(CL)が、また右駆動輪(WMR)とエンジン(E)
の出力軸との間には、左油圧クラッチ(CL)から独立し
て伝達トルクを自在に制御可能な右油圧クラッチ(CR)
がそれぞれ介装されてなる、車両の旋回運動制御装置に
おいて、 ステアリング操舵角を検出する操舵角センサ(6)と、 該ステアリング操舵角の履歴を蓄積する操舵角履歴蓄積
手段(16)と、 該ステアリング操舵角の履歴に基づいて車両旋回運動中
に生じる物理量の基準値を定める旋回運動基準値演算手
段(7)と、 前記車両旋回運動中の物理量の実際値を検出する検出手
段(2)と、 前記物理量の基準値および実際値間の偏差を求める偏差
算出手段(9)と、 該偏差算出手段(9)の出力に基づいて前記左・右油圧
クラッチ(CL,CR)の伝達トルクを左右独立に制御する
ための制御手段(4)とを備え、 前記制御手段(4)は、 前記左・右油圧クラッチ(CL,CR)の伝達トルクを相互
に独立してそれぞれ制御するための左・右係合力制御手
段(26L,26R)と、 前記偏差算出手段(9)にて算出された偏差に応じて左
右何れの油圧クラッチ(CL,CR)を伝達トルクの低減制
御対象とするか選定する選定手段(23,25)と、 その低減制御対象となる油圧クラッチ(CL,CR)に対応
した係合力制御手段(26L,26R)に入力すべき伝達トル
ク低減のための制御量を、前記偏差算出手段(9)にて
算出された偏差に応じて算出可能な制御量発生手段(2
1,22)とを含むことを特徴とする、車両の旋回運動制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63305302A JP2797189B2 (ja) | 1988-12-02 | 1988-12-02 | 車両の旋回運動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63305302A JP2797189B2 (ja) | 1988-12-02 | 1988-12-02 | 車両の旋回運動制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02151576A JPH02151576A (ja) | 1990-06-11 |
JP2797189B2 true JP2797189B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=17943466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63305302A Expired - Fee Related JP2797189B2 (ja) | 1988-12-02 | 1988-12-02 | 車両の旋回運動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2797189B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2681449B1 (fr) * | 1991-09-12 | 1993-12-10 | Giat Industries | Procede et dispositif de commande du virage d'un vehicule chenille ou a roues non directrices. |
JP2024068831A (ja) * | 2022-11-09 | 2024-05-21 | 株式会社小松製作所 | 作業機械を制御するためのシステム及び方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62198522A (ja) * | 1986-02-24 | 1987-09-02 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用駆動系クラツチ制御装置 |
-
1988
- 1988-12-02 JP JP63305302A patent/JP2797189B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02151576A (ja) | 1990-06-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |