JP2797015B2 - 樹脂成形体 - Google Patents
樹脂成形体Info
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- JP2797015B2 JP2797015B2 JP10868090A JP10868090A JP2797015B2 JP 2797015 B2 JP2797015 B2 JP 2797015B2 JP 10868090 A JP10868090 A JP 10868090A JP 10868090 A JP10868090 A JP 10868090A JP 2797015 B2 JP2797015 B2 JP 2797015B2
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- dispersed
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- axis diameter
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐層剥離性、ウェルド強度保持率、耐熱
性、耐衝撃性、耐薬品性に優れ、電気・電子分野、自動
車分野、各種工業材料分野で利用できる樹脂成形体に関
するものである。
性、耐衝撃性、耐薬品性に優れ、電気・電子分野、自動
車分野、各種工業材料分野で利用できる樹脂成形体に関
するものである。
ポリフェニレンエーテルは透明性、機械的特性、電気
的特性、耐熱性に優れ、吸水性が低くかつ寸法安定性に
優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る欠点を有す
るため、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンと
ブレンドすることにより成形加工性や耐衝撃性の問題点
を改良し、例えば工業部品、電気・電子部品、事務機器
ハウジング、自動車部品、精密部品などの樹脂成形体と
して広く利用されている。しかしながら、このポリフェ
ニレンエーテルとハイインパクトポリスチレンからなる
古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(米国特許
第3383435号に開示されている)は、耐衝撃性が改善さ
れるものの、耐薬品性に劣る欠点を有している。
的特性、耐熱性に優れ、吸水性が低くかつ寸法安定性に
優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る欠点を有す
るため、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンと
ブレンドすることにより成形加工性や耐衝撃性の問題点
を改良し、例えば工業部品、電気・電子部品、事務機器
ハウジング、自動車部品、精密部品などの樹脂成形体と
して広く利用されている。しかしながら、このポリフェ
ニレンエーテルとハイインパクトポリスチレンからなる
古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(米国特許
第3383435号に開示されている)は、耐衝撃性が改善さ
れるものの、耐薬品性に劣る欠点を有している。
このため、例えば、米国特許第3361851号、特公昭42
−7069号には、ポリフェニレンエーテルをポリオレフィ
ンとブレンドすることにより耐溶剤性、耐衝撃性を改良
する提案がなされているものの層剥離現象が著しく実用
に耐えないのが現状である。また、米国特許第3994856
号には、ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレン
エーテルおよびスチレン系樹脂を水添ブロック共重合体
とブレンドすることによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に
関する記載があり、米国特許第4145377号には、ポリフ
ェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテルおよび
スチレン系樹脂とポリオレフィン/水添ブロック共重合
体=20〜80重量部/80〜20重量部からなる予備混合物お
よび水添ブロック共重合体とブレンドすることによる耐
衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記載があり、さらに米
国特許第4166055号、同第4239673号および同第4242263
号には、ポリフェニレンエーテルをブロック共重合体ま
たは水添ブロック共重合体とポリオレフィンとブレンド
することによる耐衝撃性の改良が記載されている。そし
て米国特許第4383082号、ヨーロッパ特許第115712号お
よびドイツ特許第7410861号ではポリフェニレンエーテ
ルをポリオレフィンおよび水添ブロック共重合体とブレ
ンドすることにより耐衝撃性を改良する内容が記載され
ている。
−7069号には、ポリフェニレンエーテルをポリオレフィ
ンとブレンドすることにより耐溶剤性、耐衝撃性を改良
する提案がなされているものの層剥離現象が著しく実用
に耐えないのが現状である。また、米国特許第3994856
号には、ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレン
エーテルおよびスチレン系樹脂を水添ブロック共重合体
とブレンドすることによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に
関する記載があり、米国特許第4145377号には、ポリフ
ェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテルおよび
スチレン系樹脂とポリオレフィン/水添ブロック共重合
体=20〜80重量部/80〜20重量部からなる予備混合物お
よび水添ブロック共重合体とブレンドすることによる耐
衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記載があり、さらに米
国特許第4166055号、同第4239673号および同第4242263
号には、ポリフェニレンエーテルをブロック共重合体ま
たは水添ブロック共重合体とポリオレフィンとブレンド
することによる耐衝撃性の改良が記載されている。そし
て米国特許第4383082号、ヨーロッパ特許第115712号お
よびドイツ特許第7410861号ではポリフェニレンエーテ
ルをポリオレフィンおよび水添ブロック共重合体とブレ
ンドすることにより耐衝撃性を改良する内容が記載され
ている。
また、米国特許第4863997号および特開昭63−113058
号、同63−225642号、同64−98647号、同64−204939号
および同64−221444号には、ポリオレフィン樹脂とポリ
フェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組成物の改質に特
定の水添ブロック共重合体を配合し、耐薬品性、加工性
に優れた樹脂組成物が提案されている。
号、同63−225642号、同64−98647号、同64−204939号
および同64−221444号には、ポリオレフィン樹脂とポリ
フェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組成物の改質に特
定の水添ブロック共重合体を配合し、耐薬品性、加工性
に優れた樹脂組成物が提案されている。
一方、本出願人は、特開昭63−218748号、同63−2454
53号、および同64−40556号において特定のブロック共
重合体とポリオレフィンのプレコンパウンドをポリフェ
ニレンエーテルと溶融混練して、耐薬品性、加工性に優
れた樹脂組成物を提案した。
53号、および同64−40556号において特定のブロック共
重合体とポリオレフィンのプレコンパウンドをポリフェ
ニレンエーテルと溶融混練して、耐薬品性、加工性に優
れた樹脂組成物を提案した。
しかしながら、これらポリフェニレンエーテルのポリ
オレフィンをブレンドした樹脂組成物に関する先行技術
は古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(ポリフ
ェニレンエーテルとスチレン系樹脂とから構成される組
成物)と比べ、耐溶剤性、耐衝撃性を改良する効果は認
められるものの、その性能は不十分であり、特に、実質
的にポリフェニレンエーテルが50重量%以上かつポリオ
レフィンが20重量%以下で構成される樹脂組成物をこれ
らの先行技術で作成した成形体は層剥離が著しく起こ
り、さらにはウェルドライン部を持つ成形体ではウェル
ド強度(引張強度)の低下が著しく起こり、各種工業素
材として年々高度化しているプラスチックの要求性能に
対応できていない問題点を残している。
オレフィンをブレンドした樹脂組成物に関する先行技術
は古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(ポリフ
ェニレンエーテルとスチレン系樹脂とから構成される組
成物)と比べ、耐溶剤性、耐衝撃性を改良する効果は認
められるものの、その性能は不十分であり、特に、実質
的にポリフェニレンエーテルが50重量%以上かつポリオ
レフィンが20重量%以下で構成される樹脂組成物をこれ
らの先行技術で作成した成形体は層剥離が著しく起こ
り、さらにはウェルドライン部を持つ成形体ではウェル
ド強度(引張強度)の低下が著しく起こり、各種工業素
材として年々高度化しているプラスチックの要求性能に
対応できていない問題点を残している。
本発明の目的は、上記した先行技術では達成できなか
ったポリフェニレンエーテルとポリオレフィンを含んだ
成形体の層剥離およびウェルドラインを持つ成形体のウ
ェルド強度を改良した樹脂成形体を提供することにあ
る。
ったポリフェニレンエーテルとポリオレフィンを含んだ
成形体の層剥離およびウェルドラインを持つ成形体のウ
ェルド強度を改良した樹脂成形体を提供することにあ
る。
本発明者らは、このような現状に鑑み、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリオレフィンおよびコンパティビライザ
ーからなる樹脂成形体に関して鋭意検討を重ねた結果、
分散相を形成するポリオレフィンおよびコンパティビラ
イザーを特定の分散状態に制御することにより、ウェル
ドラインを持つ樹脂成形体のウェルド強度を著しく改良
するほかに層剥離も同時に改良し、さらには耐熱性、耐
衝撃性、応力下における耐薬品性に優れた樹脂成形体を
もたらすことを見いだし本発明に到達した。
ンエーテル、ポリオレフィンおよびコンパティビライザ
ーからなる樹脂成形体に関して鋭意検討を重ねた結果、
分散相を形成するポリオレフィンおよびコンパティビラ
イザーを特定の分散状態に制御することにより、ウェル
ドラインを持つ樹脂成形体のウェルド強度を著しく改良
するほかに層剥離も同時に改良し、さらには耐熱性、耐
衝撃性、応力下における耐薬品性に優れた樹脂成形体を
もたらすことを見いだし本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 樹脂成形体が、 (a) 連続相:ポリフェニレンエーテル、 (b) 分散相:実質的に短軸径0.5μm以下で分散し
たポリオレフィン外層に、ビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なくと
も1種の共重合体が凝集し、かつ、該共重合体が単独で
実質的に短軸径0.3μm以下で分散していることを特徴
とする樹脂成形体を提供するものである。
たポリオレフィン外層に、ビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なくと
も1種の共重合体が凝集し、かつ、該共重合体が単独で
実質的に短軸径0.3μm以下で分散していることを特徴
とする樹脂成形体を提供するものである。
ここで実質的に短軸径が0.5μm以下とは、透過型電
子顕微鏡で撮影した40,000倍写真(18cm×25cm)をもと
に短軸径の最大値を測定して計算し、その90%以上が0.
5μm以下の短軸径で分散していることをいう。また同
様に、実質的に短軸径0.3μm以下で分散しているとい
う意味も、上記と同様にして定義されるものである。
子顕微鏡で撮影した40,000倍写真(18cm×25cm)をもと
に短軸径の最大値を測定して計算し、その90%以上が0.
5μm以下の短軸径で分散していることをいう。また同
様に、実質的に短軸径0.3μm以下で分散しているとい
う意味も、上記と同様にして定義されるものである。
本発明の樹脂成形体の連続相を形成するポリフェニレ
ンエーテル(以下、単にPPEと略記)は、結合単位: (ここで、R1,R2,R3,およびR4はそれぞれ、水素、ハロ
ゲン、炭素数1〜7までの第一級または第二級低級アル
キル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル
基、炭化水素オキシ基または少なくとも2個の炭素原子
がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素
オキシ基からなる群から選択されるものであり、互に同
一でも異なっていてもよい)からなり、還元粘度(0.5g
/dl,クロロホルム溶液,30℃測定)が、0.15〜0.70の範
囲、より好ましくは0.20〜0.60の範囲にあるホモ重合体
および/または共重合体である。このPPEの具体的な例
としては、例えばポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ
−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに2,6
−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,
3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチル
フェノール)との共重合体のごときポリフェニレンエー
テル共重合体も挙げられる。中でもポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノ
ールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好
ましく、さらにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン
エーテル)が好ましい。
ンエーテル(以下、単にPPEと略記)は、結合単位: (ここで、R1,R2,R3,およびR4はそれぞれ、水素、ハロ
ゲン、炭素数1〜7までの第一級または第二級低級アル
キル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル
基、炭化水素オキシ基または少なくとも2個の炭素原子
がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素
オキシ基からなる群から選択されるものであり、互に同
一でも異なっていてもよい)からなり、還元粘度(0.5g
/dl,クロロホルム溶液,30℃測定)が、0.15〜0.70の範
囲、より好ましくは0.20〜0.60の範囲にあるホモ重合体
および/または共重合体である。このPPEの具体的な例
としては、例えばポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ
−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに2,6
−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,
3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチル
フェノール)との共重合体のごときポリフェニレンエー
テル共重合体も挙げられる。中でもポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノ
ールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好
ましく、さらにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン
エーテル)が好ましい。
かかるPPEの製造方法は公知の方法で得られるもので
あれば特に限定されるものではなく、例えば、米国特許
第3306874号記載のHayによる第一銅塩とアミンのコンプ
レックスを触媒として用い、例えば2,6−キシレノール
を酸化重合することにより容易に製造でき、そのほかに
も米国特許第3306875号、同第3257357号および同第3257
35号、特公昭52−17880号および特開昭50−51197号およ
び同63−152628号等に記載された方法で容易に製造でき
る。
あれば特に限定されるものではなく、例えば、米国特許
第3306874号記載のHayによる第一銅塩とアミンのコンプ
レックスを触媒として用い、例えば2,6−キシレノール
を酸化重合することにより容易に製造でき、そのほかに
も米国特許第3306875号、同第3257357号および同第3257
35号、特公昭52−17880号および特開昭50−51197号およ
び同63−152628号等に記載された方法で容易に製造でき
る。
また、本発明で用いるPPEは、上記したPPEのほかに、
該PPEとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体と
をラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶解
状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応させる
ことによって得られる公知の変性(該α,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体が0.01〜10重量%グラフトま
たは付加)PPEであってもよく、さらに上記したPPEと該
変性PPEの任意の割合の混合物であってもかまわない。
該PPEとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体と
をラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶解
状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応させる
ことによって得られる公知の変性(該α,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体が0.01〜10重量%グラフトま
たは付加)PPEであってもよく、さらに上記したPPEと該
変性PPEの任意の割合の混合物であってもかまわない。
そしてさらに、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フ
ォスファフェナントレンをPPE100重量部に対し0.2〜5
重量部添加し溶融混練処理したリン化合物処理PPEも色
調に優れたPPEとして供することができる。
ォスファフェナントレンをPPE100重量部に対し0.2〜5
重量部添加し溶融混練処理したリン化合物処理PPEも色
調に優れたPPEとして供することができる。
つぎに本発明の樹脂成形体の分散相を形成するポリオ
レフィンは、通常の成形材料として用いられる数平均分
子量が30,000以上のポリオレフィンであり、例えば、高
密度ポリエチレン、超高分子最高密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、密度0.90
未満の超低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプ
ロピレンや、エチレン、プロピレン、他のα−オレフィ
ン、不飽和カルボン酸またはその誘導体の中から選ばれ
る2種以上の化合物の共重合体、例えばエチレン/ブテ
ン−1共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
プロピレン/エチレン(ランダム、ブロック)共重合
体、プロピレン/1−ヘキセン共重合体、プロピレン/4−
メチル−1−ペンテン共重合体、およびポリ(4−メチ
ル−1−ペンテン)、ポリブテン−1等を挙げることが
でき、これらは1種のみならず2種以上を併用すること
ができる。これらのポリオレフィンのうち、ポリエチレ
ンが好ましく、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレンが好ましい。
レフィンは、通常の成形材料として用いられる数平均分
子量が30,000以上のポリオレフィンであり、例えば、高
密度ポリエチレン、超高分子最高密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、密度0.90
未満の超低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプ
ロピレンや、エチレン、プロピレン、他のα−オレフィ
ン、不飽和カルボン酸またはその誘導体の中から選ばれ
る2種以上の化合物の共重合体、例えばエチレン/ブテ
ン−1共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
プロピレン/エチレン(ランダム、ブロック)共重合
体、プロピレン/1−ヘキセン共重合体、プロピレン/4−
メチル−1−ペンテン共重合体、およびポリ(4−メチ
ル−1−ペンテン)、ポリブテン−1等を挙げることが
でき、これらは1種のみならず2種以上を併用すること
ができる。これらのポリオレフィンのうち、ポリエチレ
ンが好ましく、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレンが好ましい。
つぎに本発明の樹脂成形体の分散相を形成するビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体、ビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物(以
下、コンパティビライザーと略記)は、ビニル芳香族化
合物と共役ジエン化合物を共重合して得られる共重合
体、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物を共重合し
て得られる共重合体の水素添加物(共重合した共役ジエ
ン化合物に基づくオレフィン性二重結合の少なくとも50
%以上、好ましくは80%以上が水素添加されている)で
あり、これらの少なくとも1種が用いられる。
芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体、ビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物(以
下、コンパティビライザーと略記)は、ビニル芳香族化
合物と共役ジエン化合物を共重合して得られる共重合
体、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物を共重合し
て得られる共重合体の水素添加物(共重合した共役ジエ
ン化合物に基づくオレフィン性二重結合の少なくとも50
%以上、好ましくは80%以上が水素添加されている)で
あり、これらの少なくとも1種が用いられる。
このコンパティビライザーの共重合形態としてランダ
ム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体およ
びこれらの組み合わせが挙げられ、中でもブロック共重
合体が好ましい。
ム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体およ
びこれらの組み合わせが挙げられ、中でもブロック共重
合体が好ましい。
このコンパティビライザーを構成するビニル芳香族化
合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン、ジフェ
ニルエチレン等のうちから1種または2種以上が選択で
き、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエン化合
物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のう
ちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエ
ン、イソプレンおよびこれらの組合わせが好ましい。
合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン、ジフェ
ニルエチレン等のうちから1種または2種以上が選択で
き、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエン化合
物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のう
ちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエ
ン、イソプレンおよびこれらの組合わせが好ましい。
このようなコンパティビライザーの一例としては、ア
ニオン重合して得られるスチレン−ブタジエン共重合
体、さらにこのスチレン−ブタジエン共重合体の水素添
加物が挙げられ、これらは、例えば、英国特許第1,130,
770号および米国特許第3,281,383号および同第3,639,51
7号に記載された方法や英国特許第1,020,720号および米
国特許第3,333,024号および同第4,501,857号に記載され
た方法で容易に製造できる。
ニオン重合して得られるスチレン−ブタジエン共重合
体、さらにこのスチレン−ブタジエン共重合体の水素添
加物が挙げられ、これらは、例えば、英国特許第1,130,
770号および米国特許第3,281,383号および同第3,639,51
7号に記載された方法や英国特許第1,020,720号および米
国特許第3,333,024号および同第4,501,857号に記載され
た方法で容易に製造できる。
これらのコンパティビライザーのうち、ヤング率が15
00kg/cm2以上のビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物
ブロック共重合体、ヤング率が1500kg/cm2以上のビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水
素添加物が好ましい。このコンパティビライザーとして
例えば、旭化成工業(株)より「タフプレン」、「ソル
プレン」、「タフデン」、「アサプレン」、「タフテッ
ク」という商品名で市販されているものを用いることが
できる。
00kg/cm2以上のビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物
ブロック共重合体、ヤング率が1500kg/cm2以上のビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水
素添加物が好ましい。このコンパティビライザーとして
例えば、旭化成工業(株)より「タフプレン」、「ソル
プレン」、「タフデン」、「アサプレン」、「タフテッ
ク」という商品名で市販されているものを用いることが
できる。
本発明は前述のとうり、以下の特徴をもつ樹脂成形体
である。
である。
(a) 連続相:ポリフェニレンエーテル形成し、 (b) 分散相:実質的に短軸径0.5μm以下で分散
したポリオレフィン外層にビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なくと
も1種の共重合体が凝集し、かつ、該共重合体が単独
で実質的に短軸径0.3μm以下、より好ましくは0.1μm
以下で分散している構造をもつことを特徴とする。
したポリオレフィン外層にビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なくと
も1種の共重合体が凝集し、かつ、該共重合体が単独
で実質的に短軸径0.3μm以下、より好ましくは0.1μm
以下で分散している構造をもつことを特徴とする。
このような特殊なモルフォロジーを示すことにより、
その成形体は前述の優れた効果を達成するが、成形体の
各成分の量比は、好ましくは以下のごとく選ばれる(た
だし、これに限られるわけではない。) すなわち、通常、上記のポリオレフィンを20重量%未
満、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体お
よびビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体の
水素添加物から選ばれる少なくとも1種の共重合体を40
重量%以下、ポリフェニレンエーテルを50〜95重量%含
んだ樹脂成形体であり、中でもポリオレフィンを5〜15
重量%、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合
体およびビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合
体の水素添加物から選ばれる少なくとも1種の共重合体
を10〜35重量%、ポリフェニレンエーテルを90〜50重量
%のものは、耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性、ウェルド強
度に優れた樹脂成形体と成り得る。
その成形体は前述の優れた効果を達成するが、成形体の
各成分の量比は、好ましくは以下のごとく選ばれる(た
だし、これに限られるわけではない。) すなわち、通常、上記のポリオレフィンを20重量%未
満、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体お
よびビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体の
水素添加物から選ばれる少なくとも1種の共重合体を40
重量%以下、ポリフェニレンエーテルを50〜95重量%含
んだ樹脂成形体であり、中でもポリオレフィンを5〜15
重量%、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合
体およびビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合
体の水素添加物から選ばれる少なくとも1種の共重合体
を10〜35重量%、ポリフェニレンエーテルを90〜50重量
%のものは、耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性、ウェルド強
度に優れた樹脂成形体と成り得る。
このように、本発明の樹脂成形体は、2種の分散相
(上記のおよび)を有するものであるが、かかる特
徴の中で、コンパティビライザーであるビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体およびビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ば
れる少なくとも1種がマトリックスを形成するPPE中に
単独で実質的に短軸径0.3μm以下、好ましくは0.1μm
以下で分散することによりウェルドラインを持つ樹脂成
形体のウェルド強度に多大な良い結果をもたらす。
(上記のおよび)を有するものであるが、かかる特
徴の中で、コンパティビライザーであるビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体およびビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ば
れる少なくとも1種がマトリックスを形成するPPE中に
単独で実質的に短軸径0.3μm以下、好ましくは0.1μm
以下で分散することによりウェルドラインを持つ樹脂成
形体のウェルド強度に多大な良い結果をもたらす。
しかしながら、かかるポリオレフィンの短軸径分散が
実質的に0.5μmを超えたり、あるいは単独で分散する
コンパティビライザーの短軸径分散が実質的に0.3μm
を超える樹脂成形体は、層剥離が顕著に見られ、ウェル
ドラインを持つ樹脂成形体のウェルド強度の低下が顕著
に認められる。
実質的に0.5μmを超えたり、あるいは単独で分散する
コンパティビライザーの短軸径分散が実質的に0.3μm
を超える樹脂成形体は、層剥離が顕著に見られ、ウェル
ドラインを持つ樹脂成形体のウェルド強度の低下が顕著
に認められる。
なお、ポリフェニレンエーテル中に分散相を形成する
ポリオレフィンおよびコンパティビライザーの分散状態
は、通常、電子顕微鏡写真で容易に確認することがで
き、これらの分散相は(長軸径/短軸径)≧1の分散を
示し、具体的には長軸径=短軸径の時には円状の分散形
態、そのほかに(長軸径/短軸径)>1の時に、ラメラ
構造の分散形態、またはフィブリル構造の分散形態をと
る。
ポリオレフィンおよびコンパティビライザーの分散状態
は、通常、電子顕微鏡写真で容易に確認することがで
き、これらの分散相は(長軸径/短軸径)≧1の分散を
示し、具体的には長軸径=短軸径の時には円状の分散形
態、そのほかに(長軸径/短軸径)>1の時に、ラメラ
構造の分散形態、またはフィブリル構造の分散形態をと
る。
また、実質的に短軸径0.5μm以下で分散したポリオ
レフィン外層に凝集したコンパティビライザーの状態も
同様に電子顕微鏡写真で容易に確認できる。
レフィン外層に凝集したコンパティビライザーの状態も
同様に電子顕微鏡写真で容易に確認できる。
本発明で凝集とは、具体的には、かかるコンパティビ
ライザーが分散したポリオレフィンを微粒子状で取り囲
んだ分散形態や、コンパティビライザーがポリオレフィ
ン外周層を層状で取り囲んだ分散形態を意味するもので
あり、これらの形態に付加えてコンパティビライザーが
ポリオレフィンに融け込んでいても良い。
ライザーが分散したポリオレフィンを微粒子状で取り囲
んだ分散形態や、コンパティビライザーがポリオレフィ
ン外周層を層状で取り囲んだ分散形態を意味するもので
あり、これらの形態に付加えてコンパティビライザーが
ポリオレフィンに融け込んでいても良い。
本発明の樹脂成形体は、電子顕微鏡で確認することが
できる上述のこれらの分散形態の1種または2種以上か
ら成ることを特徴とする。
できる上述のこれらの分散形態の1種または2種以上か
ら成ることを特徴とする。
以下、本発明の樹脂成形体の製造方法について説明す
る。
る。
この本発明の樹脂成形体となり得るためには、当然な
がら、供するポリフェニレンエーテル種、ポリオレフィ
ン種、コンパティビライザー種の選択、供する各素材の
量比関係の選択および溶融混合条件などの選択が重要と
なるが、得られる樹脂成形体の層剥離、ウェルドライン
を持つ樹脂成形体のウェルド強度を格段に改良するに
は、樹脂成形体の分散相であるポリオレフィンおよびコ
ンパティビライザーが上記した特定の微分散構造をもた
なければならない。
がら、供するポリフェニレンエーテル種、ポリオレフィ
ン種、コンパティビライザー種の選択、供する各素材の
量比関係の選択および溶融混合条件などの選択が重要と
なるが、得られる樹脂成形体の層剥離、ウェルドライン
を持つ樹脂成形体のウェルド強度を格段に改良するに
は、樹脂成形体の分散相であるポリオレフィンおよびコ
ンパティビライザーが上記した特定の微分散構造をもた
なければならない。
かかる本発明の樹脂成形体の分散状態を得る方法は、
上記した各成分を溶融混練するための溶融混練機が、
ニーディングブロックをスクリューの任意の位置に組み
込むことが可能な二軸以上の多軸押出機であり、用いる
スクリューの全ニーディングブロック部分を実質的に
(L/D≧1.5、さらに好ましくは(L/D≧5)〔ここでL
は、ニーディングブロックの長さ、Dはニーディングブ
ロックの最大外径をあらわす〕に組込み、かつ、(π・
D・N/h)≧50〔ここで、π;3.14,D:メタリングゾーン
に相当するスクリュー外径、N;スクリュー回転数(回転
/秒)、h;メタリングゾーンの溝深さ〕を満たし、そし
てさらに上記した各成分を、同時に押出機に供給し、
かつ、で示したニーディングブロック部分を組込んだ
位置に該当する押出機のバレル設定温度をPPEのガラス
転移温度(約210℃)以下にして溶融混練する必要があ
る。
上記した各成分を溶融混練するための溶融混練機が、
ニーディングブロックをスクリューの任意の位置に組み
込むことが可能な二軸以上の多軸押出機であり、用いる
スクリューの全ニーディングブロック部分を実質的に
(L/D≧1.5、さらに好ましくは(L/D≧5)〔ここでL
は、ニーディングブロックの長さ、Dはニーディングブ
ロックの最大外径をあらわす〕に組込み、かつ、(π・
D・N/h)≧50〔ここで、π;3.14,D:メタリングゾーン
に相当するスクリュー外径、N;スクリュー回転数(回転
/秒)、h;メタリングゾーンの溝深さ〕を満たし、そし
てさらに上記した各成分を、同時に押出機に供給し、
かつ、で示したニーディングブロック部分を組込んだ
位置に該当する押出機のバレル設定温度をPPEのガラス
転移温度(約210℃)以下にして溶融混練する必要があ
る。
これら,に加えて、コンパティビライザーとし
て、少なくともヤング率1500kg/cm2以上のビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物共重合体、および、少なくと
もヤング率1500kg/cm2以上のビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なく
とも1種の共重合体を選択することにより本発明の樹脂
成形体を望ましく得ることができる。
て、少なくともヤング率1500kg/cm2以上のビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物共重合体、および、少なくと
もヤング率1500kg/cm2以上のビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なく
とも1種の共重合体を選択することにより本発明の樹脂
成形体を望ましく得ることができる。
このような条件下で製造した本発明の樹脂成形体は、
層剥離やウェルドラインを持つ樹脂成形体のウェルド強
度が大幅に改良される。
層剥離やウェルドラインを持つ樹脂成形体のウェルド強
度が大幅に改良される。
本発明では、上記の成分のほかに、本発明の特徴およ
び効果を損わない範囲で必要に応じて他の付加的成分、
例えば、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、ハイイン
パクトポリスチレン等)や、酸化防止剤、耐候性改良
剤、ポリオレフィン用造核剤、スリップ剤、無機または
有機の充填剤や補強剤(ガラス繊維、カーボン繊維、ウ
ィスカー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸
カリウム、ワラストナイト等)、難燃剤、可塑剤(トリ
フェニルホスフェート等のリン系化合物等)、各種着色
剤、帯電防止剤、離型剤等を添加してもかまわない。
び効果を損わない範囲で必要に応じて他の付加的成分、
例えば、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、ハイイン
パクトポリスチレン等)や、酸化防止剤、耐候性改良
剤、ポリオレフィン用造核剤、スリップ剤、無機または
有機の充填剤や補強剤(ガラス繊維、カーボン繊維、ウ
ィスカー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸
カリウム、ワラストナイト等)、難燃剤、可塑剤(トリ
フェニルホスフェート等のリン系化合物等)、各種着色
剤、帯電防止剤、離型剤等を添加してもかまわない。
本発明の樹脂成形体は、ポリフェニレンエーテル中に
分散したポリオレフィン、コンパティビライザーが、上
記した特定の微分散酸状態を示すものであれば、いかな
る成形方法で得られた樹脂成形体であってもよく、例え
ば、ペレット、さらにはこのペレットを用いて圧縮成
形、射出成形、押出成形、中空成形等により各種部品の
樹脂成形体として得ることができる。
分散したポリオレフィン、コンパティビライザーが、上
記した特定の微分散酸状態を示すものであれば、いかな
る成形方法で得られた樹脂成形体であってもよく、例え
ば、ペレット、さらにはこのペレットを用いて圧縮成
形、射出成形、押出成形、中空成形等により各種部品の
樹脂成形体として得ることができる。
これら、各種部品として、例えば、自動車部品が挙げ
られ、具体的には、バンパー、フェンダー、ドアーパネ
ル、各種モール、エンブレム、エンジンフード、ホイー
ルキャップ、ルーフ、スポイラー等の外装部品や、イン
ストゥルメントパネル、コンソールボックス、トリム等
の内装部品等に適しており、さらに、電気機器の内外装
部品として好適に使用でき、具体的には、OA機器、テレ
ビ、ビデオ、テレビゲーム、各種ディスクプレーヤー等
のキャビネット、冷蔵庫等の部品用途に適している。
られ、具体的には、バンパー、フェンダー、ドアーパネ
ル、各種モール、エンブレム、エンジンフード、ホイー
ルキャップ、ルーフ、スポイラー等の外装部品や、イン
ストゥルメントパネル、コンソールボックス、トリム等
の内装部品等に適しており、さらに、電気機器の内外装
部品として好適に使用でき、具体的には、OA機器、テレ
ビ、ビデオ、テレビゲーム、各種ディスクプレーヤー等
のキャビネット、冷蔵庫等の部品用途に適している。
本発明の樹脂成形体は、ポリフェニレンエーテル中に
分散するポリオレフィンと、ビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なく
とも1種の共重合体が特定の微分散構造をとるため、層
剥離、ウェルド強度が大幅に改良される。
分散するポリオレフィンと、ビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なく
とも1種の共重合体が特定の微分散構造をとるため、層
剥離、ウェルド強度が大幅に改良される。
本発明を実施例によって、さらに詳細に説明するが、
これらの実施例により限定されるものではない。
これらの実施例により限定されるものではない。
実施例 1 還元粘度0.56のポリフェニレンエーテル70重量部、低
密度ポリエチレン(サンテックLD−M1804;旭化成工業
(株)製)10重量部、スチレン−ブタジエン共重合体
(アサフレックス810;ヤング率4600kg/cm2、旭化成工業
(株)製)10重量部、スチレン−ブタジエン共重合体
(ソルプレンT406;ヤング率2100kg/cm2,日本エラストマ
ー(株)製)10重量部、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−
10−フォスファフェナントレン1.5重量部、トリフェニ
ルフォスフェート7重量部をヘンシェルミキサーでブレ
ンドし、スクリューのニーディングブロック部分を190
℃に設定し、他の部分を270℃に設定した同方向回転二
軸押出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、全ニー
ディングブロックのL/D=9.3、(π・D・N/h)=157で
溶融混練し、押し出したストランドをペレットとして得
た。ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリ
ューインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の
条件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテ
ストピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、
その破断面より成形体の層剥離の有無を確認したとこ
ろ、なんら層剥離は認められなかった。
密度ポリエチレン(サンテックLD−M1804;旭化成工業
(株)製)10重量部、スチレン−ブタジエン共重合体
(アサフレックス810;ヤング率4600kg/cm2、旭化成工業
(株)製)10重量部、スチレン−ブタジエン共重合体
(ソルプレンT406;ヤング率2100kg/cm2,日本エラストマ
ー(株)製)10重量部、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−
10−フォスファフェナントレン1.5重量部、トリフェニ
ルフォスフェート7重量部をヘンシェルミキサーでブレ
ンドし、スクリューのニーディングブロック部分を190
℃に設定し、他の部分を270℃に設定した同方向回転二
軸押出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、全ニー
ディングブロックのL/D=9.3、(π・D・N/h)=157で
溶融混練し、押し出したストランドをペレットとして得
た。ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリ
ューインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の
条件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテ
ストピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、
その破断面より成形体の層剥離の有無を確認したとこ
ろ、なんら層剥離は認められなかった。
更に、ウェルドラインをつくることが可能なモールド
を用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張試
験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェル
ドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドライ
ンがないテストピースの引張強度×100%)を求めたと
ころ97%であった。
を用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張試
験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェル
ドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドライ
ンがないテストピースの引張強度×100%)を求めたと
ころ97%であった。
なお、ウェルドラインがあるテストピースとは、中央
部にウエルドラインを持つASTM Type Iのダンベル片
(厚さ1/8インチ)の引張試験用テストピースのことを
いう。以下も同じ。
部にウエルドラインを持つASTM Type Iのダンベル片
(厚さ1/8インチ)の引張試験用テストピースのことを
いう。以下も同じ。
一方、別の引張試験用テストピースのオスミウム酸
(OsO4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影
したところ、低密度ポリエチレンが実質的に0.5μm以
下の短軸径で分散し、スチレン−ブタジエン共重合体が
実質的に0.1μm以下の短軸径でポリフェニレンエーテ
ル中に分散し、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体が
分散相の低密度ポリエチレンの外層に微粒子状で凝集し
ている構造であった。
(OsO4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影
したところ、低密度ポリエチレンが実質的に0.5μm以
下の短軸径で分散し、スチレン−ブタジエン共重合体が
実質的に0.1μm以下の短軸径でポリフェニレンエーテ
ル中に分散し、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体が
分散相の低密度ポリエチレンの外層に微粒子状で凝集し
ている構造であった。
比較例 1 用いる押出機を異方向回転二軸押出機(30mm径;ナカ
タニ機械(株)製)にし、全ニーディングブロックのL/
D=0(この押出機のスクリューは実質的にニーディン
グブロックを組込めない)、(π・D・N/h)=36.2に
し、設定温度を240〜270℃にしたほかは、実施例1と同
じ組成で溶融混練し、さらに実施例1と同じ条件で射出
成形した。得た引張試験テストピースを用いて実施例1
と同じ条件で引張試験を行ったところ、テストピースの
破断面の表層部に顕著な層剥離が認められた。
タニ機械(株)製)にし、全ニーディングブロックのL/
D=0(この押出機のスクリューは実質的にニーディン
グブロックを組込めない)、(π・D・N/h)=36.2に
し、設定温度を240〜270℃にしたほかは、実施例1と同
じ組成で溶融混練し、さらに実施例1と同じ条件で射出
成形した。得た引張試験テストピースを用いて実施例1
と同じ条件で引張試験を行ったところ、テストピースの
破断面の表層部に顕著な層剥離が認められた。
ウェルドラインを持つテストピースのウェルド強度保
持率を求めたところ64%であった。
持率を求めたところ64%であった。
さらに、別のテストピースを実施例1と同じ条件で透
過型電子顕微鏡を用いて写真撮影したところ、低密度ポ
リエチレンが0.4〜1.7μmの短軸径で分散し、実質的に
0.5μmを超える短軸径であった。また、スチレン−ブ
タジエン共重合体は0.5〜1.8μmの短軸径でポリフェニ
レンエーテル中に分散し、実質的に0.3μmを超える短
軸径であり、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体が分
散相の該低密度ポリスチレンの外層に凝集している構造
であった。
過型電子顕微鏡を用いて写真撮影したところ、低密度ポ
リエチレンが0.4〜1.7μmの短軸径で分散し、実質的に
0.5μmを超える短軸径であった。また、スチレン−ブ
タジエン共重合体は0.5〜1.8μmの短軸径でポリフェニ
レンエーテル中に分散し、実質的に0.3μmを超える短
軸径であり、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体が分
散相の該低密度ポリスチレンの外層に凝集している構造
であった。
実施例2〜3、比較例2〜3 還元粘度0.49のポリフェニレンエーテル76重量部、高
密度ポリエチレン(サンテックHD−J240;旭化成工業
(株)製)8重量部、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体の水素添加物(ポリブタジエン部の水素添加率9
9.9%、ヤング率3200kg/cm2)8重量部、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体の水素添加物(ポリブタジエ
ン部の水素添加率99.9%、ヤング率5300kg/cm2)8重量
部をヘンシェルミキサーでブレンドし、スクリューのニ
ーディングブロック部分に該当する設定温度を200℃に
設定し、他の部分を270℃に設定した同方向回転二軸押
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、全ニーディ
ングブロックのL/D=4.1、(π・D・N/h)=94.2(実
施例2)、全ニーディングブロックのL/D=14、(π・
D・N/h)=62.9(実施例3)、全ニーディングブロッ
クのL/D=2.0、(π・D・N/h)=37.7(比較例2)、
全ニーディングブロックのL/D=0、(π・D・N/h)=
62.9(比較例3)の条件で溶融混練し、押し出したスト
ランドをペレットとして得た。ここで得たペレットを28
0〜300℃に設定したスクリューインライン型射出成形機
に供給し、金型温度80℃の条件で引張試験用テストピー
スを射出成形した。このテストピースを用いて引張試験
(ASTM D−638)を行い、その破断面より成形体の層剥
離の有無を確認したところ、実施例2〜3で得られたテ
ストピースはなんら層剥離は認められなかった。しかし
ながら、同じ配合の組成物である比較例2〜3で得られ
たテストピースは顕著な層剥離現象が認められた。
密度ポリエチレン(サンテックHD−J240;旭化成工業
(株)製)8重量部、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体の水素添加物(ポリブタジエン部の水素添加率9
9.9%、ヤング率3200kg/cm2)8重量部、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体の水素添加物(ポリブタジエ
ン部の水素添加率99.9%、ヤング率5300kg/cm2)8重量
部をヘンシェルミキサーでブレンドし、スクリューのニ
ーディングブロック部分に該当する設定温度を200℃に
設定し、他の部分を270℃に設定した同方向回転二軸押
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、全ニーディ
ングブロックのL/D=4.1、(π・D・N/h)=94.2(実
施例2)、全ニーディングブロックのL/D=14、(π・
D・N/h)=62.9(実施例3)、全ニーディングブロッ
クのL/D=2.0、(π・D・N/h)=37.7(比較例2)、
全ニーディングブロックのL/D=0、(π・D・N/h)=
62.9(比較例3)の条件で溶融混練し、押し出したスト
ランドをペレットとして得た。ここで得たペレットを28
0〜300℃に設定したスクリューインライン型射出成形機
に供給し、金型温度80℃の条件で引張試験用テストピー
スを射出成形した。このテストピースを用いて引張試験
(ASTM D−638)を行い、その破断面より成形体の層剥
離の有無を確認したところ、実施例2〜3で得られたテ
ストピースはなんら層剥離は認められなかった。しかし
ながら、同じ配合の組成物である比較例2〜3で得られ
たテストピースは顕著な層剥離現象が認められた。
さらに、ウェルドラインを持つテストピースのウェル
ド強度保持率を求めたところ実施例2は91%、実施例3
は84%であり、比較例2および3はそれぞれ71%,63%
であった。
ド強度保持率を求めたところ実施例2は91%、実施例3
は84%であり、比較例2および3はそれぞれ71%,63%
であった。
実施例2〜3、比較例2〜3の各々のテストピースを
ルテニウム酸(RuO4)を用いて染色し、透過型電子顕微
鏡を用いて写真撮影したところ、実施例2〜3はポリフ
ェニレンエーテル中に分散する高密度ポリエチレンが実
質的に0.5μm以下の短軸径で分散し、比較例2は0.5μ
m〜1.0μmの短軸径で高密度ポリエチレンが分散し、
実質的に0.5μmを超える短軸径であった。比較例3
は、0.5μm〜2.3μmの短軸径で高密度ポリエチレンが
分散し、実質的に0.5μmを超える短軸径であった。ま
た、コンパティビライザーのスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物は該高密度ポリエチレン外層
に凝集し、そして単独でPPE中に分散しているコンパテ
ィビライザーは実施例2〜3では実質的に短軸径0.1μ
m以下で分散しているが、比較例2〜3では0.1μm〜
0.9μmの短軸径で分散し、実質的に0.3μmを超える短
軸径であった。
ルテニウム酸(RuO4)を用いて染色し、透過型電子顕微
鏡を用いて写真撮影したところ、実施例2〜3はポリフ
ェニレンエーテル中に分散する高密度ポリエチレンが実
質的に0.5μm以下の短軸径で分散し、比較例2は0.5μ
m〜1.0μmの短軸径で高密度ポリエチレンが分散し、
実質的に0.5μmを超える短軸径であった。比較例3
は、0.5μm〜2.3μmの短軸径で高密度ポリエチレンが
分散し、実質的に0.5μmを超える短軸径であった。ま
た、コンパティビライザーのスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物は該高密度ポリエチレン外層
に凝集し、そして単独でPPE中に分散しているコンパテ
ィビライザーは実施例2〜3では実質的に短軸径0.1μ
m以下で分散しているが、比較例2〜3では0.1μm〜
0.9μmの短軸径で分散し、実質的に0.3μmを超える短
軸径であった。
比較例 4 米国特許第4145377に準拠した組成物の作成。
表1に示す組成のうち、(c1)成分の低密度ポリエチ
レンと(c2)成分のスチレン−ブタジエンブロック共重
合体の水素添加物を、同方向回転二軸押出機(PCM−30;
池貝鉄工(株)製)を用いて設定温度200〜240℃で溶融
混練し、プレコンパウンド(C)を作成した。さらにこ
こで得たプレコンパウンドと残りの成分を同方向回転二
軸押出機を用いて、設定温度230〜280℃、スクリュー回
転200rpmの条件で溶融混練し、押し出したストランドを
ペレットとして得た。
レンと(c2)成分のスチレン−ブタジエンブロック共重
合体の水素添加物を、同方向回転二軸押出機(PCM−30;
池貝鉄工(株)製)を用いて設定温度200〜240℃で溶融
混練し、プレコンパウンド(C)を作成した。さらにこ
こで得たプレコンパウンドと残りの成分を同方向回転二
軸押出機を用いて、設定温度230〜280℃、スクリュー回
転200rpmの条件で溶融混練し、押し出したストランドを
ペレットとして得た。
ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
テストピースの破断面の表層部に顕著な層剥離が認めら
れた。
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
テストピースの破断面の表層部に顕著な層剥離が認めら
れた。
さらに、ウェルドラインをつくることが可能なモール
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ66%であった。一方、別の引張試験用テストピー
スのルテニウム酸(RuO4)で染色した切片を透過型電子
顕微鏡で写真撮影したところ、低密度ポリエチレンが0.
8〜2.9μmの短軸径で分散し、実質的に0.5μmを超え
る短軸径であった。また、スチレン−ブタジエン共重合
体は0.9〜2.1μmの短軸径でポリフェニレンエーテル中
に分散し、実質的に0.3μmを超える短軸径であり、か
つ、スチレン−ブタジエン共重合体が分散相の該低密度
ポリエチレンの外層に凝集している構造であった。
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ66%であった。一方、別の引張試験用テストピー
スのルテニウム酸(RuO4)で染色した切片を透過型電子
顕微鏡で写真撮影したところ、低密度ポリエチレンが0.
8〜2.9μmの短軸径で分散し、実質的に0.5μmを超え
る短軸径であった。また、スチレン−ブタジエン共重合
体は0.9〜2.1μmの短軸径でポリフェニレンエーテル中
に分散し、実質的に0.3μmを超える短軸径であり、か
つ、スチレン−ブタジエン共重合体が分散相の該低密度
ポリエチレンの外層に凝集している構造であった。
比較例5〜7 米国特許第4166055号、同第4239673号および同第4242
263号に準拠した組成物の作成。
263号に準拠した組成物の作成。
表2に示す組成を同方向回転二軸押出機(PCM−30;池
貝鉄工(株)製)を用いて設定温度230〜280℃、スクリ
ュー回転200rpmの条件で溶融混練し、押し出したストラ
ンドをペレットとして得た。
貝鉄工(株)製)を用いて設定温度230〜280℃、スクリ
ュー回転200rpmの条件で溶融混練し、押し出したストラ
ンドをペレットとして得た。
ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
テストピース(比較例5〜7)の破断面の表層部に顕著
な層剥離が認められた。
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
テストピース(比較例5〜7)の破断面の表層部に顕著
な層剥離が認められた。
さらに、ウェルドラインをつくることが可能なモール
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ比較例5は59%、比較例6は68%、比較例7は51
%であった。一方、別の引張試験用テストピースのルテ
ニウム酸(RuO4)、またはオスミウム酸(OsO4)で染色
した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影したところ、比
較例5は低密度ポリエチレンが1.1〜2.2μmの短軸径で
分散し、実質的に0.5μmを超える短軸径であった。ス
チレン−ブタジエン共重合体の水素添加物は0.7〜2.3μ
mの短軸径でポリフェニレンエーテル中に分散し、実質
的に0.3μmを超える短軸径であり、かつ、スチレン−
ブタジエン共重合体の水素添加物が分散相の該低密度ポ
リエチレンの外層に凝集している構造であった。比較例
6は低密度ポリエチレンが0.8〜2.5μmの短軸径で分散
し、実質的に0.5μmを超える短軸径であった。スチレ
ン−ブタジエン共重合体は0.5〜2.4μmの短軸径でポリ
フェニレンエーテル中に分散し、実質的に0.3μmを超
える短軸径であり、かつ、スチレン−ブタジエン共重合
体が分散相の該低密度ポリエチレンの外層に凝集してい
る構造であった。比較例7は低密度ポリエチレンが1.3
〜2.6μmの短軸径で分散し、実質的に0.5μmを超える
短軸径であった。スチレン−ブタジエン共重合体および
その水素添加物が1.1〜2.8μmの短軸径でポリフェニレ
ンエーテル中に分散し、実質的に0.3μmを超える短軸
径であり、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体および
その水素添加物が分散相の該低密度ポリエチレンの外層
に凝集している構造であった。
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ比較例5は59%、比較例6は68%、比較例7は51
%であった。一方、別の引張試験用テストピースのルテ
ニウム酸(RuO4)、またはオスミウム酸(OsO4)で染色
した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影したところ、比
較例5は低密度ポリエチレンが1.1〜2.2μmの短軸径で
分散し、実質的に0.5μmを超える短軸径であった。ス
チレン−ブタジエン共重合体の水素添加物は0.7〜2.3μ
mの短軸径でポリフェニレンエーテル中に分散し、実質
的に0.3μmを超える短軸径であり、かつ、スチレン−
ブタジエン共重合体の水素添加物が分散相の該低密度ポ
リエチレンの外層に凝集している構造であった。比較例
6は低密度ポリエチレンが0.8〜2.5μmの短軸径で分散
し、実質的に0.5μmを超える短軸径であった。スチレ
ン−ブタジエン共重合体は0.5〜2.4μmの短軸径でポリ
フェニレンエーテル中に分散し、実質的に0.3μmを超
える短軸径であり、かつ、スチレン−ブタジエン共重合
体が分散相の該低密度ポリエチレンの外層に凝集してい
る構造であった。比較例7は低密度ポリエチレンが1.3
〜2.6μmの短軸径で分散し、実質的に0.5μmを超える
短軸径であった。スチレン−ブタジエン共重合体および
その水素添加物が1.1〜2.8μmの短軸径でポリフェニレ
ンエーテル中に分散し、実質的に0.3μmを超える短軸
径であり、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体および
その水素添加物が分散相の該低密度ポリエチレンの外層
に凝集している構造であった。
比較例 8 特開昭63−218748号、同63−245453号および同64−40
556号に準拠した組成物の作成。
556号に準拠した組成物の作成。
表3に示す組成のうち、(c1)成分の低密度ポリエチ
レンと(c2)成分のスチレン−ブタジエンラジアルテレ
ブロック共重合体を、同方向回転二軸押出機(PCM−30;
池貝鉄工(株)製)を用いて設定温度200〜240℃で溶融
混練し、プレコンパウンド(C)を作成した。さらにこ
こで得たプレコンパウンドと残りの成分を同方向回転二
軸押出機を用いて、設定温度230〜280℃、スクリュー回
転200rpmの条件で溶融混練し、押し出したストランドを
ペレットとして得た。
レンと(c2)成分のスチレン−ブタジエンラジアルテレ
ブロック共重合体を、同方向回転二軸押出機(PCM−30;
池貝鉄工(株)製)を用いて設定温度200〜240℃で溶融
混練し、プレコンパウンド(C)を作成した。さらにこ
こで得たプレコンパウンドと残りの成分を同方向回転二
軸押出機を用いて、設定温度230〜280℃、スクリュー回
転200rpmの条件で溶融混練し、押し出したストランドを
ペレットとして得た。
ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
層剥離が認められなかった。
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
層剥離が認められなかった。
さらに、ウェルドラインをつくることが可能なモール
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ72%であった。一方、別の引張試験用テストピー
スのオスミウム酸(OsO4)で染色した切片を透過型電子
顕微鏡で写真撮影したところ、低密度ポリエチレンが0.
3〜1.1μmの短軸径で分散し、実質的に0.5μmを超え
る短軸径であった。スチレン−ブタジエンラジアルテレ
ブロック共重合体が分散相の低密度ポリエチレンの外層
に層状で凝集している構造であり、単独でポリフェニレ
ンエーテル中に実質的に0.3μm以下で分散したスチレ
ン−ブタジエンラジアルテレブロック共重合体は認めら
れなかった。
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ72%であった。一方、別の引張試験用テストピー
スのオスミウム酸(OsO4)で染色した切片を透過型電子
顕微鏡で写真撮影したところ、低密度ポリエチレンが0.
3〜1.1μmの短軸径で分散し、実質的に0.5μmを超え
る短軸径であった。スチレン−ブタジエンラジアルテレ
ブロック共重合体が分散相の低密度ポリエチレンの外層
に層状で凝集している構造であり、単独でポリフェニレ
ンエーテル中に実質的に0.3μm以下で分散したスチレ
ン−ブタジエンラジアルテレブロック共重合体は認めら
れなかった。
実施例4〜6 表4に示す各成分を実施例1と同じ同方向回転二軸押
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、同じ押出機
条件で溶融混練し、押し出したストランドをペレットと
して得た。
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、同じ押出機
条件で溶融混練し、押し出したストランドをペレットと
して得た。
ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
実施例4〜6のすべてのテストピースで層剥離が認めら
れなかった。
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
実施例4〜6のすべてのテストピースで層剥離が認めら
れなかった。
さらに、ウェルドラインをつくることが可能なモール
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ、実施例4〜6のすべてが100%であった。
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ、実施例4〜6のすべてが100%であった。
一方、別の引張試験用テストピースのルテニウム(Ru
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、実施例4〜6のテストピースすべてにおいて高
密度ポリエチレンが実質的に0.5μm以下の短軸径で分
散し、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添
加物が分散相の該高密度ポリエチレンの外層に層状で凝
集している構造であり、単独でポリフェニレンエーテル
中に分散したスチレン−ブタジエンブロック共重合体の
水素添加物が実質的に0.1μm以下であった。
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、実施例4〜6のテストピースすべてにおいて高
密度ポリエチレンが実質的に0.5μm以下の短軸径で分
散し、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添
加物が分散相の該高密度ポリエチレンの外層に層状で凝
集している構造であり、単独でポリフェニレンエーテル
中に分散したスチレン−ブタジエンブロック共重合体の
水素添加物が実質的に0.1μm以下であった。
実施例7〜9 表5に示す各成分を実施例1と同じ同方向回転二軸押
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、同じ押出機
条件で溶融混練し、押し出したストランドをペレットと
して得た。
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製)を用い、同じ押出機
条件で溶融混練し、押し出したストランドをペレットと
して得た。
ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
実施例7〜9のすべてのテストピースで層剥離が認めら
れなかった。
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
実施例7〜9のすべてのテストピースで層剥離が認めら
れなかった。
さらに、ウェルドラインをつくることが可能なモール
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ、実施例7〜9のすべてが100%であった。
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ、実施例7〜9のすべてが100%であった。
一方、別の引張試験用テストピースのルテニウム(Ru
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、実施例7〜9のテストピースすべてにおいてポ
リプロピレンが実質的に0.5μm以下の短軸径で分散
し、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物が分散相のポリプロピレンの外層に層状で凝集してい
る構造であり、単独でポリフェニレンエーテル中に分散
したスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物が実質的に0.1μm以下であった。
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、実施例7〜9のテストピースすべてにおいてポ
リプロピレンが実質的に0.5μm以下の短軸径で分散
し、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物が分散相のポリプロピレンの外層に層状で凝集してい
る構造であり、単独でポリフェニレンエーテル中に分散
したスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物が実質的に0.1μm以下であった。
実施例10〜12 表6に示す各成分を実施例1と同じ同方向回転二軸押
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製,日本国)を用い、同
じ押出機条件で溶融混練し、押し出したストランドをペ
レットとして得た。
出機(PCM−30;池貝鉄工(株)製,日本国)を用い、同
じ押出機条件で溶融混練し、押し出したストランドをペ
レットとして得た。
ここで得たペレットを280〜300℃に設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
実施例10〜12のすべてのテストピースで層剥離が認めら
れなかった。
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条
件で引張試験用テストピースを射出成形した。このテス
トピースを用いて引張試験(ASTM D−638)を行い、そ
の破断面より成形体の層剥離の有無を確認したところ、
実施例10〜12のすべてのテストピースで層剥離が認めら
れなかった。
さらに、ウェルドラインをつくることが可能なモール
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ、実施例10〜12のすべてが100%であった。
ドを用いて引張試験用テストピースを射出成形し、引張
試験(ASTM D−638)を行いウェルド強度保持率(ウェ
ルドラインがあるテストピースの引張強度÷ウェルドラ
インがないテストピースの引張強度×100%)を求めた
ところ、実施例10〜12のすべてが100%であった。
一方、別の引張試験用テストピースのルテニウム(Ru
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、実施例10〜12のテストピースすべてにおいてポ
リプロピレンおよび低密度ポリエチレンが実質的に0.5
μm以下の短軸径で分散し、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物が分散相のポリプロピレンの
外層に層状で凝集している構造であり、単独でポリフェ
ニレンエーテル中に分散したスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物が実質的に0.1μm以下であ
った。
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、実施例10〜12のテストピースすべてにおいてポ
リプロピレンおよび低密度ポリエチレンが実質的に0.5
μm以下の短軸径で分散し、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物が分散相のポリプロピレンの
外層に層状で凝集している構造であり、単独でポリフェ
ニレンエーテル中に分散したスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物が実質的に0.1μm以下であ
った。
実施例13 還元粘度0.54のポリフェニレンエーテル65重量部、線
状低密度ポリエチレン(サンテックLL−LM7625;旭化成
工業(株)製)15重量部、スチレン−ブタジエン共重合
体の水素添加物(ヤング率4800kg/cm2、水素添加率99.9
%)10重量部、スチレン−ブタジエン共重合体(ソルプ
レンT406;ヤング率2100kg/cm2、日本エラストマー
(株)製)10重量部をヘンシェルミキサーでブレンド
し、実施例1と同じ押出機を用い、同じ押し出し条件で
溶融混練した。ここで得たペレットのルテニウム酸(Ru
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、線状低密度ポリエチレンが実質的に0.5μm以
下の短軸径で分散し、コンパティビライザーのブロック
共重合体が分散相の線状低密度ポリエチレンに融け込
み、かつ、線状低密度ポリエチレンの外層に層状で凝集
している構造であった。また、単独でポリフェニレンエ
ーテル中に分散したブロック共重合体は実質的に0.1μ
m以下であった。
状低密度ポリエチレン(サンテックLL−LM7625;旭化成
工業(株)製)15重量部、スチレン−ブタジエン共重合
体の水素添加物(ヤング率4800kg/cm2、水素添加率99.9
%)10重量部、スチレン−ブタジエン共重合体(ソルプ
レンT406;ヤング率2100kg/cm2、日本エラストマー
(株)製)10重量部をヘンシェルミキサーでブレンド
し、実施例1と同じ押出機を用い、同じ押し出し条件で
溶融混練した。ここで得たペレットのルテニウム酸(Ru
O4)で染色した切片を透過型電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、線状低密度ポリエチレンが実質的に0.5μm以
下の短軸径で分散し、コンパティビライザーのブロック
共重合体が分散相の線状低密度ポリエチレンに融け込
み、かつ、線状低密度ポリエチレンの外層に層状で凝集
している構造であった。また、単独でポリフェニレンエ
ーテル中に分散したブロック共重合体は実質的に0.1μ
m以下であった。
実施例 14 実施例1で得たペレットを280〜300℃に設定した射出
成形に供給し、金型温度90℃の条件でASTM D−648に準
拠したテストピースを成形し、同方法に準拠して熱変形
温度を測定したところ119℃であった。また、同じ射出
条件で、ASTM D−256に準拠したテストピースを成形
し、同方法に準拠して23℃におけるアイゾット衝撃強度
を測定したところ42kg・cm/cmであった。さらに、この
厚さ1/8インチのアイゾット衝撃試験用のテストピース
を用いてベルゲンの1/4楕円法〔長軸24cm、短軸8cmの1/
4楕円治具に固定して一定歪を与える。(SPEジャーナ
ル,667,1962)〕に準じた測定法で、天ぷら油をテスト
ピースに塗布し80℃の条件でクラック発生の臨界歪を測
定したところ0.5%であった。
成形に供給し、金型温度90℃の条件でASTM D−648に準
拠したテストピースを成形し、同方法に準拠して熱変形
温度を測定したところ119℃であった。また、同じ射出
条件で、ASTM D−256に準拠したテストピースを成形
し、同方法に準拠して23℃におけるアイゾット衝撃強度
を測定したところ42kg・cm/cmであった。さらに、この
厚さ1/8インチのアイゾット衝撃試験用のテストピース
を用いてベルゲンの1/4楕円法〔長軸24cm、短軸8cmの1/
4楕円治具に固定して一定歪を与える。(SPEジャーナ
ル,667,1962)〕に準じた測定法で、天ぷら油をテスト
ピースに塗布し80℃の条件でクラック発生の臨界歪を測
定したところ0.5%であった。
第1図は実施例1で得た樹脂成形体の粒子構造体(モル
フォロジー)を示す電子顕微鏡写真であり、第2図は実
施例5で得た樹脂成形体の粒子構造(モルフォロジー)
を示す電子顕微鏡写真である。
フォロジー)を示す電子顕微鏡写真であり、第2図は実
施例5で得た樹脂成形体の粒子構造(モルフォロジー)
を示す電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 71:12 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/12 C08L 53/02 C08J 5/00
Claims (1)
- 【請求項1】樹脂成形体が、 (a) 連続相がポリフェニレンエーテルであって (b) 分散相が実質的に短軸径0.5μm以下で分散
したポリオレフィン外層に、ビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体およびビニル芳香族化合物−共役
ジエン化合物共重合体の水素添加物から選ばれる少なく
とも1種の共重合体が凝集し、かつ、該共重合体が単
独で実質的に短軸径0.3μm以下で分散していることを
特徴とする樹脂成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10868090A JP2797015B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10868090A JP2797015B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 樹脂成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH047357A JPH047357A (ja) | 1992-01-10 |
JP2797015B2 true JP2797015B2 (ja) | 1998-09-17 |
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ID=14490950
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---|---|---|---|
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