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JP2792091B2 - 1―アシル―リゾホスファチジルコリンの製造方法 - Google Patents

1―アシル―リゾホスファチジルコリンの製造方法

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JP2792091B2
JP2792091B2 JP1090868A JP9086889A JP2792091B2 JP 2792091 B2 JP2792091 B2 JP 2792091B2 JP 1090868 A JP1090868 A JP 1090868A JP 9086889 A JP9086889 A JP 9086889A JP 2792091 B2 JP2792091 B2 JP 2792091B2
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acyl
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、化学合成して得た単酸基ジアシルホスファ
チジルコリンを原料として、位置特異的脱アシル化によ
り1−アシル−リゾホスファチジルコリンを製造する方
法に関する。
(従来の技術) 1−アシル−リゾホスファチジルコリンのSn−2位に
アラキドン酸やエイコサペンタエン酸が結合したホスフ
ァチジルコリンは、生体内のエイコサノイド前駆体の貯
蔵庫となる事から、この1−アシル−リゾホスファチジ
ルコリンは医薬品分野で重要な物質である。
この1−アシル−リゾホスファチジルコリンは天然に
も少量存在するが、従来、次のような方法により調製さ
れている。
エム・ケイツ:脂質研究法、生化学実験法5、255
頁、東京化学同人社、1975、東京 奥山治美、村瀬茂雄:蛋白質核酸酵素、32,267,1987 ジー・エイチ・デハスら:Biochim.Biophys.Acta,159,
105,1968 リン脂質の酵素分解方法(特開昭63−44893号) リゾレシチンの製造法(特開昭63−225388号) しかるに上記の従来の調整法のうち、の方法は、処
理量が5mgと少量であり、しかも非常に高価な蛇毒を用
いて加水分解している。さらに未反応のホスファチジル
コリンが認められている。この方法を改良し、卵黄ホス
ファチジルコリン数百mgを10mgのハブ毒で処理する方法
も提案されているが、反応生成物中の未反応のホスファ
チジルコリンを除去する問題は解決されていない。の
方法は、処理量が1mg以下と少量であり、しかもより高
価である蛇毒起源のホスホリパーゼA2を使用しても1−
アシル−リゾホスファチジルコリンの収集率は85%が限
界である。の方法は、卵黄を基質として1mg程度の少
量を処理し、前述と同様、高価な豚膵臓を起源とするホ
スホリパーゼA2を使用している。の方法は、リン脂質
又はリン脂質と油脂の混合物を基質として、高価な豚膵
臓を起源とするホスホリパーゼA2を使用してリゾリン脂
質へ80〜90%変換させているが、ホスファチジルコリン
自身の変換率や生成されるリゾホスファチジルコリンの
立体特異性は不明である。の方法は、リゾホスファチ
ジルコリンの化学合成による製造法であるが、反応生成
物中から除去し難い触媒や高沸点溶媒が併存する問題が
ある。
(発明が解決しようとする課題) 前記のような方法では処理できる量が少なく、入手の
難しい高価な加水分解酵素を使用しなければならず、反
応生成物も純粋なものが得難く大量生産できないという
難点があった。
従って現在、入手が容易で安価な天然起源の酵素を利
用し、工業的に大量生産が可能で、しかも反応生成物の
分取が容易な1−アシル−リゾホスファチジルコリンの
製造法が求められている。
本発明は、位置特異性を有する天然起源の安価な酵素
を用いることにより、化学合成して得た単酸基ジアシル
ホスファチジルコリンを加水分解して、純粋な1−アシ
ル−リゾホスファチジルコリンを工業的に大量生産する
新規な方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、エステル化触媒(ピリジン誘導体または第
三アミン)の存在下に化学合成して得た単酸基ジアシル
ホスファチジルコリンを中性アルミナカラム処理した
後、パンクレアチンを用いて加水分解することを特徴と
する1−アシル−リゾホスファチジルコリンの製造方法
である。
本発明に用いる酵素は、入手が容易で非常に安価なパ
ンクレアチンであり、この酵素を用いて加水分解反応す
ることにより、単酸基ジアシルホスファチジルコリンの
Sn−2位の脱アシル化を選択的に進行させると共に、高
い変換率で1−アシル−リゾホスファチジルコリンに変
換させることができる。
以下、本発明の1−アシル−リゾホスファチジルコリ
ンの製造方法について、詳述する。
本発明における加水分解方法は、化学合成した単酸基
ジアシルホスファチジルコリンにアルミナカラム処理を
施した後、その1部を50〜500部の有機溶媒に溶解し、
これに例えば塩化カルシウム溶液10〜30部とホウ酸ナト
リウム溶液10〜30部、及びパンクレアチン0.5〜2.0部を
添加して反応させる。このパンクレアチンとしては、リ
パーゼ含量の高い豚膵臓起源のものが望ましい。
また、反応時のpHは5〜9が好ましく、さらには、6
〜8が適しており、添加されるホウ酸ナトリウム溶液は
0.01〜1M、塩化カルシウム溶液は0.1Mトリス/塩酸緩衝
液に塩化カルシウムを2〜200mMの濃度の範囲になるよ
う調整したものを添加することが好ましい。反応は10〜
80℃、好ましくは20〜50℃で行うのが良く、反応中は高
速撹拌を行い、3〜24時間反応させるのがよい。
本発明において用いる化学合成した単酸基ジアルホス
ファチジルコリンは、例えばグリセロホスホコリン1モ
ルに対して、特定脂肪酸の無水物またはハロゲン化物3.
5〜6モルを、ピリジン誘導体または第三アミン、例え
ばジメシルアミノピリジンやトリイソプロピルアミン等
から選ばれるエステル化触媒の存在下に、非プロトン性
高極性溶媒、例えばジメチルスルホキシド、ヘキサメト
キシホスホロアミド等の中で反応させることによって得
られる。これらのホスファチジルコリンから得られる1
−アシル−リゾホスファチジルコリンの脂肪酸種は、こ
の反応時に使用する脂肪酸の無水物やハロゲン化物の分
子種の選択により任意に選択出来る。脂肪酸としては炭
素数12〜24の脂肪酸が好ましく、飽和のものでも不飽和
のものでもよい。
本発明においては、原料である化学合成した単酸基ジ
アシルホスファチジルコリンのパンクレアチンによる分
解率を向上するために、アルミナカラム処理を行うもの
である。市販のアルミナには、乾燥用、薄層クロマトグ
ラフィー用、カラムクロマトグラフィー用、酵母細胞や
微生物の分解用及び高い吸着容量を持つ特別活性化ゲル
等があるが、本発明にはカラムクロマトグラフィー用の
ものが好ましい。カラムクロマトグラフィー用のアルミ
ナには酸性、塩基性及び中性のタイプの活性ゲルがある
が、リン脂質が一般に塩基に弱い結合を示す点と酸性処
理したものは溶質の化学変化を起こす点から中性アルミ
ナが好ましい。アルミナの活性度は水の含有量によって
変化し、その保持容量が低下するので、使用前には充分
乾燥し、アルミナの水の含量を3%未満にまで減少さ
せ、ブロックマン活性度Iに調整してから使用するのが
より好ましい。
カラムクロマトグラフィー用のアルミナとして使用出
来る市販品は、シグマ・ケミカル社製のアルミナ、活性
度I(pfs)WN−3型、中性;ICNバイオメディカルス社
製の酸化アルミニウム90、活性型、中性、活性度I;イー
・メルク・エイ・ジー製の酸化アルミニウム90、活性
型、中性、活性度I;アルドリッヒ・ケミカル・カンパニ
ー製の酸化アルミニウム、活性型、中性、活性度I;ジャ
ンセン・シミカ製の酸化アルミニウム、活性型、中性;
等が挙げられる。
アルミナカラム処理は次のように行うのが好ましい。
まず、合成ホスファチジルコリン1重量当り20〜50重量
部の中性アルミナをクロロホルムに懸濁してカラムに充
填し、クロロホルムで充分にコンディショニングを行っ
て、微細なアルミナ断片を除去してアルミナカラムを調
製する。次いで合成ホスファチジルコリンをクロロホル
ム溶液としてカラムに対し、クロロホルム、次いでクロ
ロホルム/メタノール混液で流出させる。この方式によ
り、非常に短時間に収率80〜95%でホスファチジルコリ
ンを回収することができる。この様にして得られたアル
ミナカラム処理した合成ホスファチジルコリンと、アル
ミナ未処理の合成ホスファチジルコリンを、一定量のパ
ンクレアチンで加水分解すると、未処理品に比べて処理
品の1−アシル−リゾホスファチジルコリンの収率は約
2割向上した。
本発明に使用されるパンクレアチンは、例えば豚膵臓
起源のものを用いることができ、アミラーゼ、トリプシ
ン、リパーゼ、リボヌクレアーゼ及びプロテアーゼ等の
多くの酵素を含んでいる。市販のパンクレアチンは、そ
の構成酵素のアミラーゼ、プロテアーゼ及びリパーゼの
活性をアメリカ薬剤処方一覧やアメリカ薬局方に従って
測定しクラス別されている。本発明に使われるパンクレ
アチンは、特にアミラーゼの活性をアメリカ薬局方で測
定した結果により、力価等量×1、力価等量×3、力価
等量×4、力価等量×8とクラス別されているものが好
ましい。尚、医薬用の消化酵素剤のパンクレアチンは希
釈剤にデキストリン、ラクトース及び砂糖等が添加され
て力価が低下しているため不適である。
パンクレアチンとして使用出来る市販品は、シグマ・
ケミカル・カンパニー製の豚膵臓由来パンクレアチン
(Activity 1×U.S.P.specification,Activity 3×U.S.
P.specification,Activity 4×U.S.P.specification,Ac
tivity 8×U.S.P.specification)、東京化成製の豚膵
臓由来パンクレアチン(Activity 4×JP)、関東化学製
のパンクレアチン、石津製薬製の化学用パンクレアチ
ン、純正化学製のパンクレアチン等が挙げられる。
本発明により、合成単酸基ジアシルホスファチジルシ
ルコリンをパンクレアッチンで加水分解して得られる反
応生成物は、デカンテーションやアセトン分別などの操
作によって容易に1−アシル−リゾホスファチジルコリ
ンと脂肪酸とに分離することが出来る。
(発明の効果) 本発明により、非常に高価なホスホリパーゼA2を使わ
ず、工業的に入手可能で非常に安価なパンクレアチンを
用いて、合成ホスファチジルコリンから純粋な1−アシ
ル−リゾホスファチジルコリンを大量に製造することが
出来る。従って、生体内で様々な生物活性を示す1−ア
シル−リゾホスファチジルコリンを容易に入手すること
が出来る。本発明により得られる1−アシル−リゾホス
ファチジルコリンは、そのSn−2位に多価不飽和脂肪酸
を組み込んだ混酸基ジアシルホスファチジルコリンの原
料などとして医薬品や化粧分野などにおいて広く利用さ
れうるものである。
(実施例) 以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
尚、各例中、%は重量基準である。
参考例1 アルミナカラム処理 ICNバイオメディカルス社製のカラムクロマトグラフ
ィー用中性活性型酸化アルミニウム(活性度I、70〜29
0メッシュASTM、粒径0.05〜0.02mm、pH7.5、流動密度0.
9g/ml、密度3.97、ポアー径58Å、表面積155m2/g)20g
を2φ×7cmのガラスカラムにクロロホルムに懸濁して
充填し(充填容積22cm3、充填高さ7cm)クロロホルム10
0mlとクロロホルム/メタノール(3/1)混液300mlを通
した合成ホスファチジルコリン1gを3mlのクロロホルム
溶液として、アルミナカラムに付し、クロロホルム50m
l、次いでクロロホルム/メタノール(3/1〜5/1、v/v)
混液200mlを通液してホスファチジルコリンを溶出し、
溶出液を留去してアルミナカラム処理ホスファチジルコ
リンを得た。
参考例2 パンクレアチンの位置特異性の確認 アルミナカラム処理した化学合成品のSn−1−オレオ
イル−2−ドコサヘキサエノイルホスファチジルコリン
1.2gを150mlのエーテル/エタノール(95/5)混液に溶
解し、これに豚膵臓起源のパンクレアチン(アメリカ薬
局方、力価等量×1、シグマ社製)1gを懸濁させた0.1
モルトリス/塩酸・ミリモル塩化カルシウム溶液(pH7.
4)15mlと0.1モルホウ酸ナトリウム溶液浮15mlを加え、
混合物を高速撹拌しながら、室温に数時間おいた。経時
後、反応液の一部を連結乾燥し、このもののクロロホル
ム/メタノール(2/1、v/v)抽出液を薄層クロマトグラ
フィー(TLC)上にスポットして、クロロホルム/メタ
ノール/水(65/25/4、v/v/v)混液を展開溶媒として展
開させた。展開後、遊離脂肪酸区分およびリゾホスファ
チジルコリン区分をそれぞれ掻き取り、硫酸メタノール
法で脂肪酸メチルを調製してガスクロマトグラフィー分
析を行った。その結果、遊離脂肪酸区分からは、ドコサ
ヘキサエン酸が85%検出され、リゾホスファチジルコリ
ン区分からはオレイン酸が80%検出された。
経時後、反応液の大部分である残部のエーテルをデカ
ンテーションで除去し、新しいエーテル150mlを加えて
撹拌し、デカンテーションでエーテルを除去した後アセ
トン100mlを加えて撹拌し、新しいアセトン100mlをさら
に加えてデカンテーションした後、粗生成物を乾燥濃縮
した。このの濃縮物をクロロホルム/メタノール(1/
1、v/v)混液100mlに溶解し、この溶液中に濾過助剤
(ダイカライト・パーライト、ダイカライト・オリエン
ト社製)1gを添加し撹拌後、濾過して、その母液を蒸発
乾燥して840mgの黄色油状物を得た。
黄色油状物の分析値は下記の通りであった。
TLC 展開液 クロロホルム/メタノール/ 水 65/25/4(v/v/v) Rf値:0.12 発色剤 2′,7′−ジクロロフルオレッセン 試薬:橙色 ジットマー・レスター試薬:青色 TLC−FID(イヤトロスキャン法) 展開液 TLCと同じ リゾホスファチジルコリン 97%、 不明 3% FAB−MS (Pos.)TEA〔M+H〕+:522 〔オレオイルリゾホスファチジルコリン+H〕+522 (Neg.)TEA〔M−H〕:281 〔C17H33COO-〕、即ちオレイン酸-281。
以上の結果より、豚膵臓起源のパンクレアチンは効率
よく合成ホスファチジルコリンのSn−2位の脂肪酸を加
水分解し、1−アシル−リゾホスファチジルコリンを生
成することが判明した。
実施例1 化学合成したジパルミトイルホスファチジルコリンの
アルミナカラム処理品1.0gを用意した。次いで参考例2
と同様の条件で加水分解反応を行った。経時反応液をク
ロロホルム/メタノール/水(1/2/0.8、v/v/v)混液10
0mlで抽出し、この抽出液にクロロホルム100mlと蒸留水
100mlを加え、分離してくるクロロホルム層を分取し
た。クロロホルム層を乾固した後、冷アセトン50mlで4
回沈澱を洗浄し、アセトン洗浄液に遊離脂肪酸のないこ
とを確認した。収量は0.62gで性状は白色粉末であっ
た。
白色粉末の分析値は下記の通りであった。
TLC 参考例2と同じ条件 Rf値:0.12と0.52にスポットを認め、発色剤に対
する呈色も同じである。
TLC−FID(イヤトロスキャン法) 展開液 TLCと同じ リゾホスファチジルコリン 92%、 ホスファチジルコリン 8% 以上の結果より、豚膵臓起源のパンクレアチンによる
合成ホスファチジルコリンの加水分解に関し、アルミナ
カラム処理品は90%以上分解されることがわかった。
上記組成物をクロロホルム3mlに溶解し、この溶液を
ケイ酸カラムクロマトグラフィー(2φ×7cm)に付
し、クロロホルム単独系からメタノール含量を高めなが
ら通液し、クロロホルム/メタノール(4/1〜1/1、v/
v)混液で溶出してくるリゾホスファチジルコリンを分
画した。収量は520mgであった。
このリゾホスファチジルコリンのFAB−MS分析値は次
の通りであった。
(Pos.)TEA〔M+H〕+:496 〔パルミトイルリゾホスファチジルコリン+H〕+196 (Neg.)TEA〔M−H〕:255 〔C15H31COO-〕、即ちパルミチン酸-255 実施例2 アルミナカラム処理した化学合成品のジリノレイルホ
スファチジルコリン1.0gを用意した。次いで参考例2と
同様の条件で加水分解反応を行った。経時反応液を参考
例2に従って、エーテルとアセトンによる溶剤分別と濾
過助剤処理により黄色油状物を801mgを得た。
黄色油状物の分析値は下記の通りであった。
TLC 実施例と同じ条件 Rf値:0.13と0.54のスポットに発色が認められ、
0.85のスポットは発色が著しく弱かった。
TLC−FID(イヤトロスキャン法) 展開液 TLCと同じ リゾホスファチジルコリン 74%、 ホスファチジルコリン 3% 脂肪酸 24% 反応組成物を実施例2と同様のケイ酸カラムクロマト
グラフィー処理によりリゾホスファチジルコリンを分画
し、収量は576mgであった。
このリゾホスファチジルコリンのFAB−MS分析値は次
の通りであった。
(Pos.)TEA〔M+H〕+:520 〔リノレイルリゾホスファチジルコリン+H〕+520 (Neg.)TEA〔M−H〕:279 〔C17H31COO-〕、即ちリノール酸-279 比較例 化学合成したジパルミトイルホスファチジルコリンの
アルミナ未処理品1.0gを用意した。次いで実施例1に従
って同一の操作を行った。収量は、0.75gで性状は白色
粉末であった。
白色粉末の分析値は下記の通りであった。
TLC 参考例2と同じ条件 Rf値:0.10と0.48にスポットを認め、発色剤に対
する呈色も同じである。
TLC−FID(イヤトロスキャン法) 展開液 TLCと同じ リゾホスファチジルコリン 45%、 ホスファチジルコリン 55% 以上の結果より、豚膵臓起源のパンクレアチンによる
合成ホスファチジルコリンの加水分解に関し、アルミナ
カラム処理を施さない条件では分解率が低下することが
判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/10 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル化触媒(ピリジン誘導体または第
    三アミン)の存在下に化学合成して得た単酸基ジアシル
    ホスファチジルコリンを中性アルミナカラム処理した
    後、パンクレアチンを用いて加水分解することを特徴と
    する1−アシル−リゾホスファチジルコリンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】中性アルミナカラムの中性アルミナがブロ
    ックマン活性度Iに調整された請求項1記載の製造方
    法。
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