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JP2784939B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2784939B2
JP2784939B2 JP1144708A JP14470889A JP2784939B2 JP 2784939 B2 JP2784939 B2 JP 2784939B2 JP 1144708 A JP1144708 A JP 1144708A JP 14470889 A JP14470889 A JP 14470889A JP 2784939 B2 JP2784939 B2 JP 2784939B2
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JP
Japan
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group
ring
cyanine dye
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recording medium
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憲良 南波
鉄司 井上
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TDK Corp
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、光記録媒体、特にヒートモードの光記録媒
体に関する。
<従来の技術> 光記録媒体は、媒体と書き込みないし読み出しヘッド
が非接触であるので、記録媒体が摩耗劣化しないという
特徴をもち、このため種々の光記録媒体の開発研究が行
われている。
このような光記録媒体のうち、暗室による現像処理が
不要である等の点でヒートモード光記録媒体の開発が活
発になっている。
このヒートモードな光記録媒体は、記録光を熱として
利用する光記録媒体であり、その一例として、レーザー
等の記録光で媒体の一部を融解、除去等して、ピットと
称される小穴を形成して書き込みを行い、このピットに
より情報を記録し、このピットを読み出し光で検出して
読み出しを行うピット形成タイプのものがある。このよ
うなピット形成タイプの媒体、特にそのうち、装置を小
型化できる半導体レーザーを光源とするものにおいて
は、これまで、Teを主体とする材料を記録層とするもの
が大半をしめている。
また、近年、Te系材料が有害であること、そして、よ
り高感度化する必要があること、より製造コストを安価
にする必要があることから、Te系にかえ、色素を主とし
た有機材料系の記録層を用いる媒体についての実用化が
進んでいる。
このような色素としては、インドレニン系のシアニン
色素が代表的に挙げられる(特開昭59−24692号公報
等)。
しかし、インドレニン系のシアニン色素では、再生光
の繰り返し照射により再生劣化が生じる。また、明室保
存下での光劣化も生じる。
このようなことから、本発明者等は再生光による脱色
(再生劣化)を防止し、明室保存性を向上するためにク
エンチャーを添加する方法を提案している(特開昭59−
55794号、同59−55795号等)。
ところが、クエンチャーを添加するのみでは安定性等
の点で不十分であるので、本発明者等は、さらに、クエ
ンチャーを色素とイオン結合させて結合体として用いる
ことを提案している(特開昭60−118748号、60−118749
号公報等)。
しかし、この結合体はクエンチャーアニオンと色素カ
チオンとを反応させて得る必要があり、合成が難しい場
合も多く、煩雑である。また、アルコール系など、基板
として汎用されているポリカーボネート(PC)を侵さな
い溶剤に十分な濃度で溶解させることが比較的困難であ
る。
このようなことから、本発明者は、この点を改善する
ものとして、シアニン色素内にクエンチャー機能を付与
したものを提案している(特開昭61−16891号、同61−1
6894号公報)。
<発明が解決しようとする課題> 上記の色素内にクエンチャー機能を付与したものは、
色素骨格に直接または適正な連結基を介して、スルホン
酸基、カルボン酸基、スルホン酸塩基またはカルボン酸
塩基を有するものと、Ni等の遷移金属塩との反応生成物
である。
しかし、上記公報の提案では、シアニン色素骨格の芳
香環の環内窒素にアルキレン基、アリーレン基等を介し
てスルホン酸基を連結している。
このようなものは、合成上、容易であるという利点を
有するが、再生劣化の防止が十分ではなく、また明室保
存性に問題があることが判明した。
また、特開昭61−243445号公報には、シアニン色素骨
格の芳香環にCH2 3SO3 -(Ni2+1/2(mは1〜8)
を導入したものが開示されているが、上記と同様の問題
があり、不十分である。
さらに、特開昭60−124289号公報には、SO3 -基を有す
るシアニン色素のニッケル塩が開示されている。
しかし、このものはSO3 -(Ni)1/2がシアニン色素骨
格に結合しているので、さらに分子中にはClO4 -、Br-
の酸アニオンを有している。このため、酸アニオンの存
在により安定性に欠け、また、クエンチャー効果も不十
分であり、同公報の実験結果でも不十分な再生劣化防止
効果および明室保存性しか得られていない。
本発明は、再生劣化の防止が十分で、かつ明室保存性
に優れ、化学的に安定で、アルコール等の温和な溶剤に
十分な溶解度を持つ、シアニン色素を含む記録層を有す
る光記録媒体を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するために、本発明は下記の構成
(1)、(2)を有する。
(1)基板上に、下記式(I)で表されるシアニン色素
を含む記録層を有することを特徴とする光記録媒体。
式(I) DyeSO3 -・(m−1)/2・M2+ [式中、Dyeは、縮合環を有してもよいインドレニン環
を芳香環として有するシアニン色素カチオン残基を表わ
し、MはNi、Co、PtまたはPdを表わし、mは2以上の整
数を表す。
また、少なくとも2つのSO3 -は、それぞれ、一対の芳
香環のそれぞれの環構成炭素原子に直接結合する。] (2)前記芳香環が2−インドレニン環および/または
2−(4,5−ベンゾ)インドレニン環であって、前記SO3
-が2−インドレニン環の5−位および2−(4,5−ベン
ゾ)インドレニン環の6−位に直接結合している上記
(1)に記載の光記録媒体。
<作用> 本発明の光記録媒体は、走行ないし回転下において記
録光をパルス状に照射する。このとき記録層中のシアニ
ン色素の発熱により、シアニン色素が融解し、ピットが
形成される。
このように形成されたピットは、やはり媒体の走行な
いし回転下、再生光の、特に反射光を検出することによ
り読み出される。
この場合、記録および再生は、基板側から基板をとお
して行う。
なお、記録ないし再生光としては、装置を小型化する
点から半導体レーザーを用いることが好ましい。
本発明のインドレニン系シアニン色素は、酸アニオン
をもたず、しかも色素骨格の芳香環のうち環内ヘテロ原
子以外の環構成炭素原子に直接結合したスルホン酸基を
有し、かつこのスルホン酸基(SO3 -)の1つが環内のN+
と価電的に中和し、他のSO3 -とニッケル等の2価イオン
とが塩形成したものである。
このために、安定性にすぐれ、再生劣化が防止が十分
になされ、また明室保存性が向上し、アルコール等の温
和な溶剤に十分な溶解度を持つ。
<具体的構成> 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明におけるインドレニン系シアニン色素は、m個
のSO3 -を有し、そのうち少なくとも2つは、色素骨格の
芳香環のうち環内ヘテロ原子を除く環構成炭素原子に直
接結合する。そしてこれらのうち1個のSO3 -が芳香環の
N+と価電的に中和し、残りの(m−1)個のSO3 -と2価
イオンとが塩形成している。
このようなSO3 -の数mは、少なくとも2であればよ
く、通常2〜8、特に2〜6、より好ましくは2〜4で
あることが好ましい。
この場合、より詳細には、両末端の芳香環の環構成炭
素原子に直接結合するSO3 -は、一方の環につき一般に1
〜2程度、分子中にて2〜4、特に2または4である。
この他、SO3 -は、芳香環の環構成窒素原子や環構成炭素
原子に、アルキレン基等を介して、一方の環につき1〜
2程度結合してもよく、これらは通常、M2+と塩形成し
ていることが好ましい。
なお、本発明のシアニン色素は、分子中に酸アニオン
をもたないものである。
このような構造のインドレニン系シアニン色素を用い
ることによって、光安定性や安定性が増し、本発明の効
果が得られる。
そして、このような効果は、色素骨格の芳香環の環構
成炭素原子にSO3 -が直接結合し、このSO3 -とM2+とが塩
形成し、さらには酸アニオンが存在しないものを用いる
ことによってはじめて得られるものである。
従って、酸アニオンが残存するもの、カルボン酸基の
ようなSO3 -以外の酸基を有するもの、SO3 -が芳香環の環
構成炭素原子に直接結合しないもの、M2+以外の金属イ
オンと結合したもの等では、本発明の効果は得られな
い。
このようなシアニン色素としては、下記式(II)で示
されるものが好ましい。
式(II) 上記式(II)において、 Z1およびZ3は、それぞれ、C、Nとともに、ピロール
環、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、
セレナゾール環、ピリジン環またはインドレニン環を完
成するのに必要な原子群を表わし、例えばS、Se、O、
N、−CH=CH−等を含むものが挙げられる。
また、これらの環には、芳香環(例えばベンゼン環、
ナフタレン環、フェナントレン環、キノキサリン環等)
の1つ以上が縮合してもよい。
ただし、反射率や感度の点で、少なくとも一方の芳香
環はインドレニン系の環である。
また、p≧1、q≧1、通常p、qは1または2であ
る。すなわち、一対の芳香環のそれぞれには、少なくと
も1つ、通常1または2づつのSO3 -が直接結合する。
このSO3 -の置換部位を除く環上の置換しうる部位には
他の置換基を有していてもよい。
このような置換基としては、アルキル基、アリール
基、複素環残基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリー
ロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキル
カルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルオキシ
カルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アルキルカ
ルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アル
キルアミド基、アリールアミド基、アルキルカルバモイ
ル基、アリールカルバモイル基、アルキルアミノ基、ア
リールアミノ基、カルボン酸基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、アルキルスルホンアミド
基、アリールスルホンアミド基、アルキルスルファモイ
ル基、アリールスルファモイル基、シアノ基、ニトロ基
等、種々の置換基であってよい。
R1およびR2は、それぞれ、アルキル基、アリール基、
アルケニル基を表わし、特にアルキル基が好ましい。
これらの基は、さらに置換基を有していてもよく、こ
のような置換基としては、アルキルカルボニルオキシ
基、アルキルアミド基、アルキルスルホンアミド基、ア
ルコキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アルキルカ
ルバモイル基、アルキルスルファモイル基、水酸基、ハ
ロゲン原子、カルボン酸基、カルボン酸塩基等いずれで
あってもよい。
なお、mは前記のとおりSO3 -の数であって、m>2の
とき、SO3 -は、芳香環構成炭素原子に直接結合するもの
の他、芳香環に結合する置換基に結合するものであって
も、R1、R2、R3等に含まれるものであってもよい。
従って、通常p+q=mであるが、p+q+n=m
(n≧1、特にn=2または4)であってもよい。
さらには、場合によっては上記M2+以外の金属等と結
合したスルホン酸塩基が存在してもよい。
Lは、シアニン色素を形成するためのポリメチン連結
基を表わし、具体例としては以下のものが挙げられる。
ここに、Yは、水素原子または1価の基を表わす。こ
の場合、1価の基としては、メチル基等の低級アルキル
基、メトキシ基等の低級アルコキシ基、ジメチルアミノ
基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、モ
ルホリノ基、イミダゾリジン基、エトキシカルボニルピ
ペラジン基などのジ置換アミノ基、アセトキシ基等のア
ルキルカルボニルオキシ基、メチルチオ基等のアルキル
チオ基、シアノ基、ニトロ基、Br、Cl等のハロゲン原子
などであることが好ましい。
また、R8およびR9は、それぞれ水素原子またはメチル
基等の低級アルキル基を表わす。
そして、lは、0または1である。
なお、LのZ1またはZ2によって完成される芳香環中に
おける結合部位は、2位(すなわちC原子の位置)ある
いは3位であるが、2位であることが好ましい。
また、MはNi、Co、PtまたはPdのいずれであっても、
その複数であってもよい。
なお、本発明のシアニン色素は、場合によっては、合
成の際のエチレングリコール(EG)等の反応溶媒に由来
するEG2-等が、シアニン色素カチオンの他にNi2+等に配
位したものであってもよい。
さらには、Z1、Z2で完成される環は、上記のとおりで
あることが好ましいが、特に両者がともに2−インドレ
ニン環、2−(4,5−ベンゾ)インドレニン環、2−
(5,6−ベンゾ)インドレニン環、2−ジベンゾインド
レニン環であることが好ましい。
このような場合、特に好ましいのは、両芳香環が2−
インドレニン環のものであって、その5−位および5′
−位にSO3 -を有するものが好ましい。
本発明におけるシアニン色素の好ましい例としては以
下に示すものが挙げられる。
このようなシアニン色素の含有量は、記録層中全体の
50〜100wt%、好ましくは80〜100wt%とするのがよい。
このような含有量とすることによって、本発明の効果
はさらに増すこととなる。
このようなシアニン色素を得るには、通常の酸アニオ
ンと結合した原料シアニン色素とNi、Co、Pd、Ptの塩、
例えば塩化物、臭化物、特にNiCl2、NiBr2、CoCl2、PdC
l2、塩化白金酸等とを反応させればよい。
原料シアニン色素としては、SO3 -を所定の部位に有
し、そのNa塩あるいはアルキルアンモニウム塩を用いれ
ばよく、これとNiCl2等の水溶液を混合し、目的物を析
出させることによっても容易に得ることができる。
あるいは、場合によっては、原料シアニン色素を所定
の溶媒、例えばエチレングリコール、またはエチレング
リコールとケトン系、芳香族系、アルコール系等の溶剤
との混合物などに溶解し、当量のNiCl2等の加熱反応さ
せて単離することにより、反応生成物としてのクエンチ
ャー機能部を有するシアニン色素が得られる。
このときにはエチレングリコールが配位することがあ
る。反応生成物の単離は、通常、溶媒の留去による。あ
るいは炭素水素系溶剤または水を添加して沈澱させれば
よく、日本化学会第44秋季年会3M24 予稿集P628(198
1)、同第47春季年会4038 予稿集P1421(1983)等に記
載されている。
なお、原料シアニン色素とNi塩等との反応生成物は、
原料シアニン色素そのものの吸収スペクトルとほとんど
変わりのない可視紫外吸収スペクトルをもち、またNi等
の存在が確認される。
また、本発明のシアニン色素は、目的とするNi塩等よ
りも可溶性の塩、例えばNa、K、NH4等の塩を得、これ
を適当た溶媒中に溶解して塗布液とし、本発明の光記録
媒体中の記録層として設層した後、この塗膜をNiCl2
の溶液に浸漬し、塩交換することによって得ることもで
きる。
このような方法を採る場合は、塗布性が向上し、良好
な塗膜を得ることができる。
本発明の光記録媒体における記録層には、上記のシア
ニン色素に加え、他の色素が含有されていてもよい。
このような色素としては、公知の各種シアニン色素な
ど、いずれであってもよく、例えば特開昭61−16891
号、同61−16894号公報等に開示されているものを挙げ
ることができる。
また、記録層には、さらに、クエンチャー、クエンチ
ャーアニオンと色素カチオンとの結合体、樹脂などが含
有されていてもよい。
これらの詳細については、特開昭61−16891号、同61
−16894号公報等に記載されている。
さらに、記録層には、上記公報に開示された各種添加
剤を含有させることができる。
本発明における記録層の厚さは0.05〜0.5μm、好ま
しくは0.07〜0.15μmとすればよい。
本発明において、記録層を設層するには、常法に従え
ばよく、基板上に所定の溶媒を用いて塗布し、乾燥すれ
ばよい。
なお、塗布に用いる溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール等のアルコール系、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ等のセロソルブ系、ジアセトンアルコ
ールや水など、あるいはこれらの混合物などを用いれば
よい。
このような記録層を設層する基板の材質としては、書
き込み光および読み出し光に対し実質的に透明なもので
あれば、特に制限はなく、各種樹脂、ガラス等いずれで
あってもよい。
このような、樹脂としては、ポリメチルメタクリレー
ト、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン、ポ
リオレフィン、メチルペンテンポリマー等が挙げられ
る。
基板の形状は使用用途に応じ、テープ、ドラム、ベル
ト等のいずれであってもよい。
また、基板は、通常、トラッキング用の溝等を有して
もよい。
本発明において、基板は下地層を形成したものであっ
てもよい。記録層上には、必要に応じ、各種最上層保護
層、ハーフミラー層などを設けることもできる。
本発明の光記録媒体は、このような基板の一面上に上
記の記録層を有するものであってもよく、その両面に記
録層を有するものであってもよい。また、基板の一面上
に記録層を塗設したものを2つ用い、それらを記録層が
向かいあうようにして、所定の間隙をもって対向させ、
それを密閉したりして、ホコリやキズがつかないように
した、いわゆるエアーサンドウィッチ構造とすることも
できる。
あるいは、記録層上に反射層を密着して積層した密着
構造としてもよい。
<実施例> 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 直径13cmのポリカーボネート樹脂基板上に記録層を設
層した。
記録層は、シアニン色素として本文記載の例示化合物
(1)をメタノールに溶解し、2wt%溶液とし、これを
スピンコートにより0.08μmの厚さに塗布して設層し
た。
このように作製した光記録媒体をサンプルNo.1とす
る。
なお、例示化合物(1)の合成は以下のようにした。
下記構造の原料シアニン色素(NK−3298)0.002モル
およびNiCl20.02モル(原料シアニン色素に対して10倍
モル量)を水50mlに溶解し、80℃にて1時間反応させ
た。
その後、室温に放置し、析出した結晶を過し、アセ
トンで洗浄し乾燥して生成物を得た。
得られた生成物は、もとの色素とほぼ同じ吸収スペク
トルを示し、Niの存在が確認された。
上記サンプルNo.1における記録層のシアニン色素を本
文記載の例示化合物(2)または(3)にかえるほかは
同様にして作製したものをそれぞれサンプルNo.2、No.3
とする。
なお、例示化合物(2)、(3)は、ともにサンプル
No.1における例示化合物(1)に準じて合成した。
さらにこれとは別に、サンプルNo.1で用いた基板上
に、サンプルNo.1における原料シアニン色素(Na塩)を
メタノールに溶解し、1.8wt%溶液とし、スピンコート
により0.07μmの厚さに塗布して記録層を設層した。
その後、この記録層をNiCl2水溶液(25℃)に30秒間
浸漬してNi塩に変換し、例示化合物(1)とし、純水に
て洗浄した後、乾燥して本発明のサンプルとした。これ
をサンプルNo.4とする。
また、サンプルNo.1における記録層のシアニン色素を
下記構造のカルボン酸基を有し、Na塩をNi塩交換したシ
アニン色素(A)にかえたほかは同様にサンプルを作製
した。これをサンプルNo.5とする。
さらに、サンプルNo.1において記録層のシアニン色素
を下記構造の連結基を介してシアニン色素骨格の芳香環
に結合したSO3 -を有し、Na塩をNi塩交換したシアニン色
素(B)、(C)にかえるほかは同様にサンプルを作製
した。
これをサンプルNo.6、7とする。
また、サンプルNo.1において、記録層のシアニン色素
を例示化合物(1)のかわりに例示化合物(1)に対応
するNa塩[NK−1967シアニン色素(D)]にかえたほか
は同様にサンプルを作製した。
これをサンプルNo.8とする。
このように作製したサンプルNo.1〜No.7に、それぞ
れ、半導体レーザー(830nmまたは780nm)を用いて、基
板裏面側から記録を行った。この場合、基板の回転数は
1800rpm、集光部出力は10mW、記録周波数は500kHzとし
た。
次いで、780nm、集光部出力:0.2mWを再生光とし、基
板をとおしての反射光を検出してヒューレットパッカー
ド社製のスペクトラムアナライザーにて、バンド巾30kH
zでS/N比を測定した。
また、0.2mWのレーザー再生光を1sec巾、3kHzのパル
スとして、静止状態で5分間照射した後(再生劣化)、
および1.5kWのキセノンランプを、20cmの距離から20時
間照射した後(明室保存性)の、基板裏面側からの反射
率と吸収率の和の変化(%)を測定した。
これらの結果を表1に示す。
表1に示される結果から本発明の効果があきらかであ
る。
<発明の効果> 本発明によれば、再生劣化を十分に防止することがで
き、かつ明室保存性が向上する。
そして、化学的な安定性もきわめて高い。
また、記録層を構成するシアニン色素はアルコール等
の温和な溶剤に十分な溶解度を持ち、塗膜とするのに有
利である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、下記式(I)で表されるシアニ
    ン色素を含む記録層を有することを特徴とする光記録媒
    体。 式(I) DyeSO3 -・(m−1)/2・M2+ [式中、Dyeは、縮合環を有してもよいインドレニン環
    を芳香環として有するシアニン色素カチオン残基を表わ
    し、MはNi、Co、PtまたはPdを表わし、mは2以上の整
    数を表す。また、少なくとも2つのSO3 -は、それぞれ、
    一対の芳香環のそれぞれの環構成炭素原子に直接結合す
    る。]
  2. 【請求項2】前記芳香環が2−インドレニン環および/
    または2−(4,5−ベンゾ)インドレニン環であって、
    前記SO3 -が2−インドレニン環の5−位および2−(4,
    5−ベンゾ)インドレニン環の6−位に直接結合してい
    る請求項1に記載の光記録媒体。
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