JP2770900B2 - 分布反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ - Google Patents
分布反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザInfo
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Description
(周波数)多重通信システムにおける送信用光源や、同
期検波用可同調光源および光計測用光源に好適な、波長
可変半導体レーザに関するものである。
長(周波数)多重通信システムの研究が行われている
が、送信用光源及び同期検波用可同調光源として広範囲
な波長掃引機能が要求されており、また、光計測の分野
からも広域波長帯をカバーする可変波長光源の実現が望
まれている。可変波長光源としては、電流注入により簡
単に波長を掃引できる分布反射型・分布帰還型半導体レ
ーザが数多く研究されている。波長掃引機能付き分布反
射型半導体レーザの実現例として、図5にその構造断面
図を示す(例えば東盛らによるエレクトロニクス・レタ
ーズ(ElectronicsLetters)24巻24号、1481〜
1482頁、1988年参照)。図5において、2は活
性導波路層、3は非活性導波路層、10は回折格子、1
01は活性領域、102及び103はそれぞれ前側及び
後側の分布反射領域を示す。
技術においては、分布反射器領域における回折格子のピ
ッチは単一であるため、λ=2Λneq(Λ:回折格子の
ピッチ、neq:等価屈折率)で決まるブラッグ波長λ近
傍の発振波長は、導波路の等価屈折率neqの電気的な等
価屈折率変化量Δneqで決まっていた。したがって、通
常電流注入による半導体の最大屈折率変化量Δn/nは
1%程度であるため、上記従来例に示した分布反射型半
導体レーザの波長掃引幅は100Å程度にとどまり、光
波長多重通信システム用光源としては不十分であるとい
う問題があった。
導波路領域の等価屈折率変化量Δneqが従来と同程度
(約1%)でも、活性導波路領域の利得帯域幅(約10
00Å)にわたって広帯域波長掃引が可能な波長可変半
導体レーザを得ることである。
上に、該半導体基板より光学的屈折率が大きい光導波路
層と、該光導波路層より屈折率が小さい光閉じ込め層を
それぞれ1層以上含む光導波路で、該光導波路を形成す
る1層以上の層に、周期的な凹凸の形成または周期的な
組成の変化を形成することにより、上記光導波路の等価
屈折率を周期的に変化させて回折格子を形成し、上記回
折格子の周期からBraggの回折条件で決定される波
長をもつ光に対して反射作用を行う分布反射器におい
て、一定領域のなかに回折格子の1周期の長さが微小に
異なる位相シフトが、少なくとも1個所以上存在し、上
記位相シフトを含む回折格子が、上記領域の長さを周期
として少なくとも2周期以上連続して、周期的に形成さ
れた分布反射器を用いた波長可変半導体レーザによって
達成される。
を連続的または断続的に変化し、上記のピッチ変化が回
折格子のピッチより十分長い周期で繰り返し形成した回
折格子を、活性導波路領域の両わきにもつ分布反射構造
の半導体レーザが提案されている(東盛他:特願平4−
49425号)。この方法による分布反射型レーザの構
成例を図6(a)に示す。この例の分布反射型半導体レ
ーザでは、前及び後の非活性導波路領域に102および
103に回折格子10aおよび10bが形成されてい
て、前側の非活性導波路領域に形成される回折格子10
aは図6(b)に示すようにピッチがΛaからΛbまで連
続的に変化する領域が、周期Mf(ただしMf>Λa、
Λb)で繰り返し形成されており、同様に後側の非活性
導波路領域に形成される回折格子10bは、ピッチがΛ
a′からΛb′まで連続的に変化領域が周期Mr(ただし
Mr>Λa′、Λb′)で繰り返し形成されている。前側
の分布反射器の反射特性は図7(a)に示すように、波
長λa=2Λaneqから波長λb=2Λbneqまでの間に波
長間隔Δλf=λ0 2/2neqMf(λ0=neq(Λa+
Λb))で周期的に反射ピークをもつ特性になる。そこ
で、便宜的にこの反射ピーク点の波長をλ1〜λnとす
る。同様に、後側の分布反射器の反射特性は、図7
(b)に示す波長λa′=2Λa′neqから波長λb′=
2Λb′neqまでの間に波長間隔Δλr=λ0 2/2neqM
rで周期的に反射ピークλ1′〜λk′をもつ特性にな
る。ここで、前後の分布反射領域の回折格子のピッチ変
調の周期Mf及びMrはそれぞれ異なっている。そこで、
上記前及び後側の分布反射領域の屈折率をそれぞれ電気
的に独立に制御すると、λ1〜λnのうちの1波長λ
i(i=1−n)にλ1′〜λk′のうちの1つを同調さ
せて、そのλi近傍だけでレーザ発振させることができ
る。図7(c)および(d)は、λ1とλ2との発振例、
すなわちiが1及び2の場合を示したものである。この
ように本方法による分布反射型半導体レーザでは、回折
格子を有する前側の非活性導波路領域に形成された電極
に、それぞれ独立に電流を流すかまたは電圧を加えるこ
とによって発振波長を制御するものであり、回折格子の
反射ピーク間の大きな波長跳びを利用して、波長可変範
囲を大幅に拡大できる。
ッチをÅ単位で細かく、しかも数100μmの長さにわ
たり正確に描画しなければならない。現在このような回
折格子を形成できるのは、電子ビーム露光方式による微
細加工法だけであるが、この方法でも極めて長い露光時
間を必要とし量産技術としては問題があった。
ッチの回折格子で実現するものであり、電子ビーム露光
における露光時間の大幅な短縮および干渉露光等の量産
性が優れた加工技術の使用を可能にし、上記方法に比べ
大幅に低コストで広帯域波長可変半導体レーザの作製を
可能にするものである。
(a)に示す。回折格子はある長さMfを単位として周
期的な繰り返し構造になっている。図8(b)に繰り返
しの単位領域構成を示す。回折格子は一定の繰り返しピ
ッチΛaで形成されているが、回折格子の数か所で、ピ
ッチが他の部分に比べて長いかまたは短い格子が刻まれ
ている。この部分の前後で回折格子の位相は−あるいは
+にシフトしており、位相制御領域になっている。
(b)のp及びmで示した部分でそれぞれ+および−の
位相シフトする。A、B、Cで示した部分の回折格子の
拡大図を図8(c)に示す。A部では回折格子が一定ピ
ッチで形成されている。B部では中央部にピッチが小さ
い格子が1周期だけ形成され、この点から回折格子のピ
ーク位置はAに比べて前方にシフトしている。この位相
シフトによって回折格子には位相変調がかかり、等価的
に回折格子のピッチが短くなったのと同様な効果が得ら
れる。C部では中央にピッチが大きい回折格子が同期形
成され、上記B部とは逆にピーク位置が後方にシフトし
ている。このため、回折格子はピッチが等価的に長くな
った効果を与える。位相シフトが挿入される間隔は図8
(b)に示すように位置によって変化しており、また中
央部を境に左側で+の位相シフト、右側で−の位相シフ
トになっているため、等価的には回折格子のピッチが少
しづつ長くなったのと同様な効果を与えている。
ピーク位置をnに対して描いたものであり、実線で示し
たのが図9における回折格子、破線で示したのが本発に
基づく図 に示す回折格子の場合である。回折格子のピ
ッチが一定の場合には、ピークの位置がnに対して直線
的に増加する。図6に示す回折格子ではピッチが連続的
に減少しているため、曲線の傾きは次第にゆるやかにな
り全体としては放物線を描く。一方、図8に示す回折格
子では、ピッチが一定であるため傾きが一定の直線にな
るが、位相シフトの部分で不連続に変化し、全体として
図6の回折格子の場合の曲線を直線近似する形になる。
したがって、位相シフトの大きさおよび位相シフトを入
れる間隔を十分小さくすれば、上記実線と破線とはほぼ
一致し、図8の回折格子は図6の回折格子と同様の特性
を示すことがわかる。本発明に基づく図8の回折格子は
ピッチが一定であるため、図6の回折格子に比べてずっ
と容易に形成でき、しかも図6の回折格子と同様な効果
があり、分布反射あるいは分布帰還型半導体レーザの分
布反射器として用いれば、波長可変範囲の大幅な拡大が
可能である。
る。図1は本発明の第1実施例として分布反射器を示す
図で、(a)は外観図、(b)1単位を構成するユニッ
トを示す図、(c)は各ユニットの構成を示す図、
(d)は光透過特性を示す図である。図1(a)におい
て、1はn型InP基板、3はバンドギャップ波長が
1.3μmのInGaAsP非活性導波路層、4はp型
InPクラッド層、10は位相シフト領域を周期的に含
んだ回折格子である。5はエッチングによって形成され
た装荷型導波路であり、これにより等価屈折率約3.2
の光導波路を形成している。回折格子は2380Åの一
定ピッチで形成されており、33.36μmを周期とし
て位相シフトを含んだ構造が周期的に20周期繰り返さ
れ、全長約666μmの回折格子を形成している。図1
(b)は33.36μmの繰り返しの単位を拡大したも
のであり、1単位は17のユニットで構成されている。
各ユニットは(c)に示す3種類のユニットで形成され
ている。Nnと記したユニットはピッチが2380Åが
n周期で構成される。Mnと記した部分では最初の回折
格子のピッチが1904Åになっており、これにより回
折格子の位相がシフトしている。2番目以降の回折格子
は2380Åであり全体でn周期の回折格子を含む。P
nと記したユニットは先頭のピッチが2856Åになっ
ている。図1(d)は(a)に示す分布反射器の光透過
特性を光波長に対して測定した結果である。光透過率は
1から光反射率を引いたものにほぼ等しく、上記測定か
ら反射特性を見積ることができる。透過率は約100Å
間隔で大幅に低下しており、100Å間隔で反射率のピ
ークが現われていることが判る。上記特性は図6(b)
に示した回折格子の反射特性と同様であり、本発明の分
布反射器の構成によって同様の特性が得られていること
が判る。
機能付き分布反射型半導体レーザを示す。図2におい
て、(a)は平面図、(b)は上記平面図に示すA−
A′断面図、(c)は上記平面図に示すB−B′断面
図、(d)は回折格子の単位構成を示す図である。図2
において、1はn型InP基板、2はバンドギャップ波
長が1.55μmのInGaAsP活性導波路層、3は
バンドギャップ波長が1.3μmのInGaAsP非活
性導波路層、4はp型InPクラッド層、5はp(+)
型InGaAsPキャップ層、6はp型InP電流ブロ
ック層、7はn型InP電流ブロック層、8はn型電
極、9aは活性領域101に設けたp型電極、9bは前
側の分布反射器領域102に設けたp型電極、9cは後
側の分布反射器領域103に設けたp型電極、10aは
位相シフトを含む回折格子の領域が周期Mfで繰り返し
形成された部分、10bは位相シフトを含む回折格子の
領域が周期Mrで繰り返し形成された部分、11は上記
活性導波路層2と非活性導波路層3との結合部分であ
る。上記回折格子10aは第1実施例と同一の構成で3
3.36μmの位相シフトを含む回折格子が20周期で
約670μmの回折格子を形成している。回折格子10
bの構成は(d)に示すとおりで、35.7μmの位相
シフトを含む回折格子が20周期で約710μmの回折
格子を形成している。
ーザの作製方法を簡単に説明する。最初に有機金属気相
エピタキシャル成長法を用いて、n型InP基板1上に
活性導波路層2と非活性導波路層3とを作製する。その
後、上記非活性導波路層3の表面に塗布したレジスト
に、電子ビーム露光法によりピッチが変調された回折格
子のパタンを転写し、該転写パタンをマスクとしてエッ
チングを行い10a及び10bの回折格子を形成する。
そして、横モードを制御するためにストライプ状に導波
路を加工し、再度有機金属気相エピタキシャル成長法を
用いて、p型InP電流ブロック層6、n型InP電流
ブロック層7、p型InPクラッド層4およびp(+)
型InGaAsPキャップ層5を順次積層したのち、p
型電極9a、9b、9cおよびn型電極8を形成し、さ
らに活性領域101に設けたp型電極9aと、回折格子
が形成された部分10a及び10bを有する分布反射器
領域102及び103に設けたp型電極9b、9cと
を、それぞれ互いに電気的に分離するために、それらの
結合部分の上方のp型電極とp(+)型InGaAsP
キャップ層5とを除去する。
の部分で位相シフトを含む回折格子構造の繰り返し周期
が33.36μm、10bの部分では35.7μmで繰
り返し形成されている。
性領域101に電流を流すことによってレーザ発振が生
じ、分布反射器領域102及び103、あるいは位相調
整領域にそれぞれ独立に電流を流したり、電圧を印加す
ることによって発振波長を変化させることができる。上
記活性領域101に一定電流を流し、前後の分布反射器
領域102及び103に設けた電極のうちの9bには電
流を流さない状態で、分布反射器領域103に設けた電
極9cに流す電流を変化させたときの、発振波長の変化
の様子を図8に示す。上記半導体レーザでは図2に示す
ように、分布反射器領域103に電流を流すことによっ
て、発振波長が1.500μmから1.600μmまで
約100Åおきに変化させることができる。また、上記
状態において、電極9bと9cに流す電流の差を調整し
て約100Åおきに変化する発振波長のうちの1つの波
長を選択し、両電極9b、9cに流す電流の差を一定に
したままで、両電極の電流を同時に増減することによ
り、発振波長を微調整することが可能である。電極9b
と9cに流す電流を同時に変化させたときの発振波長の
変化の様子を図10に実線で示す。図示のように本半導
体レーザでは、電極9bと9cとに同時に電流を流すこ
とによって、波長跳びを起しながら発振波長を100Å
程度変化させることができる。p型電極9b、9cに流
す電流を上記手順によって調整することにより、発振波
長の粗調整、微調整を行い、1000Åの波長範囲にわ
たって任意の発振波長を選択することが可能になる。
れ電流注入によって回折格子からの反射光の位相を調整
する、いわゆる位相調整領域を設けていないが、本実施
例の活性領域101と分布帰還領域102または103
の間に、位相調整領域を付加すればより細かい波長調整
が可能になる。
半導体レーザを第3実施例として図3に示す。図4にお
ける(a)は上記分布帰還型半導体レーザの平面図、
(b)は上記平面図に示すA−A′断面図、(c)は上
記平面図に示すB−B′断面図である。図において、1
はn型InP基板、2はバンドギャップ波長が1.55
μmのInGaAsP活性導波路層、3はバンドギャッ
プ波長が1.3μmのInGaAsP非活性導波路層、
4はp型InPクラッド層、5はp(+)型InGaA
sPキャップ層、6はp型InP電流ブロック層、7は
n型InP電流ブロック層、8はn型電極、9d、9e
は前側の分布帰還領域102′に設けた1組の櫛型p電
極、9f、9gは後側の分布帰還領域103′に設けた
1組の櫛型p電極、10aは位相シフトを含む回折格子
の領域が周期Mfで繰り返し形成された部分、10bは
位相シフトを含む回折格子の領域が周期Mrで繰り返し
形成された部分である。
する。最初に有機金属気相エピタキシャル成長法を用い
て、n型InP基板1上に活性層2と光閉じ込め層3を
作製する。その後、光閉じ込め層3の表面に塗布したレ
ジストに、電子ビーム露光法によりピッチが変調された
回折格子のパタンを転写し、該転写パタンをマスクとし
てエッチングを行い10a及び10bの回折格子を形成
する。つぎに、横モードを制御するためにストライプ状
に導波路を加工し、再度有機金属気相エピタキシャル成
長法を用いて、p型InP電流ブロック層6、n型In
P電流ブロック層7、p型InPクラッド層4及びp
(+)型InGaAsPキャップ層5を順次作製する。
その後、p型電極9d、9e、9f、9g及びn型電極
8を形成し、さらに、回折格子が形成された部分10a
及び10bを有する分布帰還領域102′及び103′
に設けられた櫛型p電極9d、9e、9f、9gとをそ
れぞれ互いに電気的に分離するために、それらの結合部
の上方のp型電極及びp(+)型InGaAsPキャッ
プ層5を除去する。
導体レーザにおける回折格子では、10aの部分で位相
シフトを含む回折格子構造の繰り返し周期が33.36
μm、10bの部分では35.7μmで繰り返し形成さ
れている。
分布帰還領域102′、103′に電流を流すことによ
ってレーザ発振が生じ、1組の櫛型p電極9dと9e、
または9fと9g間の電流の比を調整することでキャリ
ア密度の空間的な分布を作り屈折率を変化させ、これに
よって発振波長を調整することができる。前後の分布帰
還領域102′及び103′に設けた櫛型電極のうちの
9d、9e、9fに一定電流を流してレーザ発振を起し
た状態で、上記分布帰還領域103′に設けた櫛型p電
極9gに流す電流を変化させたときの、発振波長の変化
は図2と同様になり、1.500μmから1.600μ
mまで100Å間隔で発振波長を変えることができる。
に流す電流値を同時に変化させることにより、図10の
実線及び破線で示すような波長の微調整も可能である。
このように本実施例の分布帰還型半導体レーザでは、p
型電極9d〜9gに流す電流を上記手順で調整すること
によって、発振波長の粗調整、微調整を行い、1000
Åの波長範囲にわたって任意の発振波長を選択すること
が可能になる。
機能付き分布帰還型半導体レーザの他の例を示す。図に
おいて、(a)は上記半導体レーザの平面図、(b)は
上記平面図におけるA−A′断面図、(c)は上記平面
図におけるB−B′断面図である。図において、1′は
p型InP基板、2はバンドギャップ波長が1.55μ
mのInGaAsP活性層、3はバンドギャップ波長が
1.3μmのInGaAsP光閉じ込め層、4はp型I
nPクラッド層、5はp(+)型InGaAsPキャッ
プ層、6はp型InP電流ブロック層、7はn型InP
電流ブロック層、8′はp型電極、9dは前側の分布帰
還領域102′に設けたp型波長制御用電極、9fは後
側の分布帰還領域103′に設けたp型波長制御用電
極、9hはn型半導体上に形成された共通n電極、10
aは位相シフトを含む回折格子の領域が周期Mfで繰り
返し形成された部分、10bは位相シフトを含む回折格
子の領域が周期Mrで繰り返し形成された部分、12は
n型InP導電層である。
する。最初に有機金属気相エピタキシャル成長法を用い
て、p型InP基板1′上に活性層2、n型InP導電
層12、光閉じ込め層3を作製する。その後、上記光閉
じ込め層3の表面に塗布したレジストに、電子ビーム露
光法によりピッチが変調された回折格子のパタンを転写
し、該転写パタンをマスクにしてエッチングを行い10
a及び10bの回折格子を形成する。つぎに横モードを
制御するためにストライプ状に導波路を加工し、再度有
機金属気相エピタキシャル成長法を用いて、n型InP
電流ブロック層7、p型InP電流ブロック層6、p型
InPクラッド層4及びp(+)型InGaAsPキャ
ップ層5を順次作成する。その後、p型InP電流ブロ
ック層6の一部をエッチングにより除去し、n型InP
電流ブロック層7を露出させ、その上にn型共通電極9
hを形成する。つぎにp型電極9d、9fを形成し、さ
らに回折格子が形成された部分10a及び10bを有す
る分布帰還領域102′及び103′に設けたp型電極
9d、9fをそれぞれ互いに電気的に分離するために、
それらの中間部分をp(+)型InGaAsPキャップ
層5まで除去する。本実施例の波長掃引機能付き分布帰
還型半導体レーザにおける回折格子では、10aの部分
では位相シフトを含む回折格子構造の繰り返し周期が3
3.36μm、10bの部分では35.7μmで繰り返
し形成されている。
基板側p型電極8′とn型共通電極9hとの間に電流を
流すことにより、活性層2にキャリアが注入され、それ
によってもたらされた光学利得によって分布帰還領域1
02′、103′により決定される波長で発振する。分
布帰還領域102′、103′の屈折率は、p電極9
d、9fと共通電極9hとの間の電流による該当領域へ
のキャリア注入によって変化するから、p電極9d、9
fへの電流注入によって発振波長を制御することができ
る。
振を起した状態で、分布帰還領域103′に設けた電極
9fに流す電流を変化させたときの発振波長の変化は図
2の第2実施例と同様になり1.500μmから1.6
00μmまでの100Å間隔で発振波長を変えることが
できる。
に変化させることにより、図3の実線及び破線で示すよ
うな波長の微調整も可能である。このように本実施例の
分布帰還型半導体レーザでは、p型電極9d、9fに流
す電流を上記手順で調整することによって、発振波長の
粗調整、微調整を行い、1000Åの波長範囲にわたっ
て任意の発振波長を選択することが可能になる。
びそれを用いた波長可変半導体レーザは、基板上に、該
基板より光学的屈折率が大きい光導波路層と、該光導波
路層より屈折率が小さい光閉じ込め層をそれぞれ1層以
上含む光導波路で、該光導波路を形成する1層以上の層
に、周期的な凹凸の形成または周期的な組成の変化を形
成することにより、上記光導波路の等価屈折率を周期的
に変化させて回折格子を形成し、上記回折格子の周期か
らBraggの回折条件で決定される波長の光に対して
反射作用をもつ分布反射器において、一定長さの領域の
なかに回折格子の1周期の長さが微小に異なる位相シフ
トが少なくとも1個所以上存在し、上記位相シフトを含
む回折格子が、上記領域の長さを周期として少なくとも
2周期以上連続して周期的に形成された分布反射器を用
いて波長可変半導体レーザを構成したことにより、活性
導波路層の利得帯域幅にわたって、広帯域の波長掃引が
制御性よく行える波長可変半導体レーザを得ることがで
きるとともに、上記分布反射器は波長フィルタとして用
いることができる。
で、(a)は外観図、(b)は回折格子の1単位を構成
するユニットを示す図、(c)は各ユニットの構成を示
す図、(d)は光透過特性を示す図である。
布反射型半導体レーザを示す図で、(a)は平面図、
(b)は上記平面図に示すA−A′断面図、(c)は上
記平面図に示すB−B′断面図、(d)は回折格子のユ
ニット構成を示す図である。
布帰還型半導体レーザを示す図で、(a)は上記半導体
レーザの平面図、(b)は上記平面図に示すA−A′断
面図、(c)は上記平面図に示すB−B′断面図であ
る。
布帰還型半導体レーザを示す図で、(a)は上記半導体
レーザの平面図、(b)は上記平面図に示すA−A′断
面図、(c)は上記平面図に示すB−B′断面図であ
る。
る。
図で、(a)は構造図、(b)は回折格子の概念を示す
図である。
設定方法を示す図で、(a)は前側分布反射器領域の反
射ピーク、(b)は後側分布反射器領域の反射ピーク、
(c)はλ1の発振例、(d)はλ2の発振例をそれぞれ
示す図である。
回折格子の構成、(b)は繰り返し単位、(c)は上記
繰り返し単位における回折格子をそれぞれ示す図であ
る。
図で、(a)は粗調整を示す図、(b)は微調整を示す
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】半導体基板上に、該半導体基板より光学的
屈折率が大きい光導波路層と、該光導波路層より屈折率
が小さい光閉じ込め層をそれぞれ1層以上含む光導波路
で、該光導波路を形成する1層以上の層に、周期的な凹
凸の形成または周期的な組成の変化を形成することによ
り、上記光導波路の等価屈折率を周期的に変化させて回
折格子を形成し、上記回折格子の周期からBraggの
回折条件で決定される波長をもつ光に対して反射作用を
行う分布反射器において、一定長さの領域のなかに回折
格子の1周期の長さが微小に異なる位相シフトが、少な
くとも1個所以上存在し、上記位相シフトを含む回折格
子が、上記領域の長さを周期として少なくとも2周期以
上連続して、周期的に形成されていることを特徴とする
分布反射器。 - 【請求項2】半導体導波路の所定の領域に形成した活性
導波路層と、該活性導波路層の前後少なくとも一方に、
上記活性導波路層に光学的に結合した非活性導波路層を
有し、非活性導波路領域の一部または全部に回折格子を
有する分布反射器を形成した波長可変半導体レーザにお
いて、上記分布反射器の少なくとも1つが、請求項1に
記載した分布反射器で構成されていることを特徴とする
波長可変半導体レーザ。 - 【請求項3】上記請求項1に記載した分布反射器を形成
する半導体層のうち少なくとも1層が、上記分布反射器
が反射作用を行う波長帯の光に対して、光学利得を有す
る活性導波路層により形成されており、上記活性導波路
層の光増幅作用によって、上記分布反射器の反射波長の
1つで発振することを特徴とする波長可変半導体レー
ザ。 - 【請求項4】上記請求項3に記載した波長可変半導体レ
ーザにおいて、発振光に対し透明で電流注入によるキャ
リア密度変化により屈折率を制御できる波長制御層を有
しており、上記波長制御層への電流注入により発振波長
を掃引することを特徴とする波長可変半導体レーザ。
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---|---|---|---|
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JP21769392A JP2770900B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 分布反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ |
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JP5034572B2 (ja) * | 2007-03-09 | 2012-09-26 | 日本電気株式会社 | 光源装置 |
JP6537972B2 (ja) * | 2012-12-20 | 2019-07-03 | ファズ テクノロジー リミテッド | 光システムにおいて周波数歪および偏光誘因効果を補償するシステムおよび方法 |
-
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- 1992-08-17 JP JP21769392A patent/JP2770900B2/ja not_active Expired - Lifetime
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