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JP2763338B2 - 帯電防止性フィルム - Google Patents

帯電防止性フィルム

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JP2763338B2
JP2763338B2 JP1190141A JP19014189A JP2763338B2 JP 2763338 B2 JP2763338 B2 JP 2763338B2 JP 1190141 A JP1190141 A JP 1190141A JP 19014189 A JP19014189 A JP 19014189A JP 2763338 B2 JP2763338 B2 JP 2763338B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、食品等の個装、内装、外装に用いられる包
装用フィルム、特に印刷やラミネート加工が施される包
装用フィルム等として好適な帯電防止性フィルムに関す
る。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 食品等の包装用フィルムとして、種々のプラスチック
フィルムが使用されており、このフィルムには、通常、
印刷やラミネート加工が施される。一方、プラスチック
フィルムは、一般に電気絶縁性が大きいので、静電気を
帯び易く、印刷やラミネート加工性の低下、保存時の吸
塵、スパーク等による発火等の種々の問題が生じる。ま
た食品包装用等に適用すると、吸塵に伴い衛生上、外観
上の問題が生じ易い。
上記の点に鑑み、印刷及びラミネート作業性等を確保
するため、基材フィルムの一方の面をコロナ放電処理す
ると共に、静電気に起因する問題を解決するため、他方
の非処理面に帯電防止層を形成した帯電防止性フィルム
が知られている。
しかしながら、このような帯電防止性フィルムでは、
基材フィルムのうち帯電防止層が形成された面に誤って
印刷したり、ラミネートすると、基材フィルムと印刷イ
ンキとの接着強度やラミネート強度が著しく低下する。
すなわち、印刷インキに含まれる溶剤やラミネート時に
使用される溶剤により、帯電防止層中の帯電防止剤が溶
出するが、この帯電防止剤は、通常第4級アンモニウム
塩等の界面活性剤である。そして、溶出した帯電防止剤
が印刷インキに溶解し、基材フィルムの非処理面に印刷
インキを塗布する場合と同じこととなるためか、基材フ
ィルムと印刷インキとの接着強度やラミネート強度を確
保するのが困難である。
さらには、印刷適性やラミネート適性を基材フィルム
の一方の面、即ちコロナ放電処理された面でしか確保で
きず、印刷やラミネート加工が制約されるという問題が
ある。
従って、本発明の目的は、帯電防止性に優れると共
に、帯電防止層が形成された面に印刷やラミネート加工
を施しても、印刷インキとの密着性やラミネート強度を
確保できる帯電防止性フィルムを提供することにある。
また本発明の他の目的は、フィルムのいずれの面にも
印刷やラミネート加工を施すことができる帯電防止性フ
ィルムを提供することにある。
[発明の構成] 本発明者は、鋭意研究の結果、基材のフィルムのコロ
ナ放電処理面に帯電防止層を形成すると、該帯電防止層
に印刷やラミネート加工を施しても、印刷性インキとの
密着性及びラミネート強度が低下しないことを見いだし
本発明を完成した。すなわち、本発明は、基材フィルム
の少なくとも一方の面がコロナ放電処理されていると共
に、該表面処理面に、帯電防止剤およびバインダー樹脂
で構成された帯電防止層が形成されている帯電防止性フ
ィルムにより、上記課題を解決するものである。また、
本発明は、基材フィルムの両面がコロナ放電処理されて
いると共に、基材フィルムの少なくとも一方の面に帯電
防止層が形成されている帯電防止性フィルムにより、上
記課題を解決するものである。
基材フィルムとしては、特に限定されず、種々のフィ
ルム用素材、例えば、ポリエチレン、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、ポリ−4−メチルペン
テン−1等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩
化ビニリデン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル;6−ナイロンや66−ナイロン等のナイロン又はポ
リアミド;ポリアクリロニトリル;ポリカーボネート;
ポリイミド;ポリビニルアルコール;エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体とそのケン化物;セロハン;酢酸セルロー
ス等のセルロース;塩酸ゴム等を素材とする種々のフィ
ルムが使用できる。上記基材フィルムのうちポリオレフ
ィン系樹脂を素材とするフィルム、特にポリプロピレン
フィルムや、ポリエステルを素材とするフィルム、特に
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的特性、
透明性及び包装適性等に優れている。
基材フィルムは、ロール延伸、圧延延伸、ベルト延
伸、テンター延伸、チューブ延伸等の延伸手段により、
適宜の倍率に一軸または二軸延伸されていてもよい。ま
た上記基材フィルムは単層フィルムであってもよく、フ
ィルムの機能性を高めるため、二種以上のフィルムが積
層された複合フィルムであってもよい。基材フィルムの
厚みは特に制限されず、例えば、厚み1〜250μm程度
の基材フィルムが使用できる。
基材フィルムのうち少なくとも一方の面はコロナ放電
処理されている。基材フィルムは少なくとも一方の面が
コロナ放電処理されていればよいが、両面が表面処理さ
れているのが好ましい。基材フィルムの両面がコロナ放
電処理されていると、印刷インキとの密着性及びラミネ
ート強度をいずれの面でも確保できる。基材フィルムの
表面処理としては、コロナ放電処理が好ましい。このコ
ロナ放電処理によると、基材フィルムの表面処理度を簡
便かつ容易に制御できる。基材フィルムの処理度は、帯
電防止層との密着性を確保できる範囲であれば特に制限
されないが、通常35〜50dyn/cm、好ましくは37〜45dyn/
cm程度である。
なお、上記基材フィルムは酸化防止剤、紫外線吸収
剤、結晶造核剤、滑剤、染料顔料等の種々の添加剤を含
有していてもよい。
そして、基剤フィルムのコロナ放電処理面には、帯電
防止層が形成されている。この帯電防止層は、基材フィ
ルムの両面が表面処理されている場合、基材フィルムの
両面に形成してもよいが、経済性や作業性等の点から、
基材フィルムの一方の面に形成するのが好ましい。な
お、基材フィルムの両面がコロナ放電処理され、かつ一
方の面に帯電防止層が形成されているフィルムでは、他
方のコロナ放電処理面だけでなく、帯電防止層が形成さ
れた面でも印刷性やラミネート加工性を確保できる。
この帯電防止層は、主たる成分として帯電防止剤とバ
インダー樹脂とを含有している。帯電防止剤としては、
慣用の帯電防止剤、例えば、イオン性又は非イオン性で
あり、かつ導電性を付与するものであれば特に制限され
ず、カチオン性、アニオン性、両性及び非イオン性の帯
電防止剤がいずれも使用できる。
カチオン性帯電防止剤としては、例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン;ヒダントイン誘導体;ラウリ
ルピリジニウムブロミド等のピリジニウム誘導体;ラウ
リルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルト
リメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメ
チルアンモニウムクロライド等のアルキルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウ
ムクロライドや、ポリビニルベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、ポリ−2−アクリロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモ
ニウム塩;ビニルエーテル誘導体;アクリルアミド誘導
体等が例示される。これらのカチオン性帯電防止剤のう
ち第4級アンモニウム塩等が好ましい。
アニオン性帯電防止剤としては、例えば、ナフタリン
スルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;ドデシルベン
ゼンスルホン酸塩等のアルキルアリールスルホン酸塩;
オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の脂肪酸
塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の硫酸誘導体;ポリスチ
レンスルホン酸のトリエタノールアミン塩等が例示され
る。これらのアニオン性帯電防止剤のうちアルキルアリ
ールスルホン酸塩等が好ましい。
両性帯電防止剤としては、例えば、ジメチルアルキル
ベタイン等のアルキルベタイン;アラニン誘導体;イミ
ダゾリン型両性界面活性剤のカルシウム塩等のイミダゾ
リン誘導体;ジアミン型の両性界面活性剤の金属塩等が
例示される。両性帯電防止剤のうちアルキルベタイン型
帯電防止剤等が好ましい。
非イオン性帯電防止剤としては、例えば多価アルコー
ル;高級アルコールのエチレンオキサイド付加物;ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフ
ェノールのエチレンオキサイド付加物;グリセリンモノ
ステアレート、グリセリンモノオレート、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビ
タンモノオレート、ソルビタントリオレート等の多価ア
ルコールと脂肪酸とのエステル;ジエチレングリコール
モノステアレート、ジエチレングリコールモノオレー
ト、ポリオキシエチレンモノ又はジオレート、ポリオキ
シエチレンモノ又はジステアレート、ポリオキシエチレ
ングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート等のポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステルやポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
等が例示される。これらの非イオン性帯電防止剤のうち
アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、ポリ
オキシエチレン脂肪酸エステルやポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル等が好ましい。
上記種々の帯電防止剤のうちカチオン性帯電防止剤や
両性帯電防止剤が好ましい。
これらの帯電防止剤は同種又は異種のものが一種又は
二種以上混合して用いられる。帯電防止剤の含有量は、
導電性を付与できる範囲であれば特に制限されない。帯
電防止剤の含有量は、通常、バインダー樹脂100重量部
に対して、10〜100重量部、好ましくは20〜80重量部、
更に好ましくは40〜60重量部程度である。帯電防止剤が
10重量部未満であると十分な帯電防止性を付与するのが
困難であり、100重量部を越えると基材フィルムとの密
着性等が低下する。
バインダー樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン、アイオノマー、ポリ
酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル
樹脂、メタクリル樹脂、エチレン−アクリル酸エステル
共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、
セルロース系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン−塩化ビニ
ル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体、塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−メタクリ
ル酸共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共
重合体、塩化ビニリデン−メタクリル酸エステル共重合
体等の塩化ビニリデン系樹脂等が例示される。
これらのバインダー樹脂は一種又は二種以上混合して
用いられる。
また帯電防止層は、基材フィルムとの密着性をより一
層大きくするため、イソシアネート系、エポキシ系、ポ
リエチレンイミン系等の接着剤を含有していてもよい。
なお、帯電防止層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱
安定剤、ワックス、飽和又は不飽和脂肪酸アミド、微粉
末状滑剤、有機又は無機充填剤、染料顔料、粘度調整剤
等の添加剤を含有してもよい。
本発明の帯電防止性フィルムは、作業性の点から耐ブ
ロッキング性及びスリップ性を有するのが好ましい。こ
の耐ブロッキング性及びスリップ性は、上記静電防止層
上に耐ブロッキング層及び滑剤層を形成することにより
付与してもよいが、帯電防止層に滑剤等が含有されてい
るのが好ましい。
滑剤としては、ワックスや微粉末状滑剤が好ましい。
ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、ポリ
エチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の
炭化水素系ワックス、ステアリン酸、ステアリン酸モノ
グリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸系ワック
ス、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸
アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビ
スステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド系ワックス、カ
ルナバワックス等のエステル系ワックス等の種々のワッ
クスが例示できる。上記ワックスは少なくとも一種使用
される。ワックスが帯電防止層に含有される場合、ワッ
クスの含有量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対
して、1〜150重量部、好ましくは25〜125重量部、さら
に好ましくは50〜100重量部程度である。ワックスの量
が1重量部未満であると滑り性が十分でなく、150重量
部を越えると透明性等が低下し易い。
微粉末状滑剤としては、例えば、カオリン、タルク、
ケイソウ土、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ等の無機滑
剤;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等の有機
滑剤;アルミナバルブ、シリカバルーン、発泡ガラス、
マイクロバルーン、サランマイクロスフェア等の微小中
空体が例示される。これらの微粉末状滑剤のうちシリカ
系微粉末、アルミナ系微粉末、ポリエチレン系微粉末、
アクリル系微粉末等が好ましい。微粉末状滑剤は透明性
等を損わない範囲で適宜の粒径を有していてもよいが、
5μm以下であるのが好ましい。粒径が5μmを越える
と滑剤が欠落し易くなり、包装時等の作業性が低下す
る。微粉末状滑剤の含有量は、通常、バインダー樹脂10
0重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは5〜40重
量部、さらに好ましくは10〜30重量部程度である。微粉
末状滑剤の使用量が1重量部未満であると滑り性が十分
でなく、50重量部を越えるとフィルムの透明性等が低下
し易い。
上記帯電防止層の膜厚は、特に制限されないが、通
常、0.001〜5μm、好ましくは0.01〜2.5μm、さらに
好ましくは0.05〜1μmである。膜厚が0.001μm未満
であると帯電防止効果が低下し、5μmを越えると経済
的でないばかりか、場合によっては基材フィルムの特性
が低下する虞がある。
本発明の帯電防止性フィルムによると、帯電防止層
が、基材フィルムのコロナ放電処理面に形成されている
ので、基材フィルムと帯電防止層との密着性に優れ、帯
電防止性を長期に亘り維持できる。また基材フィルムの
表面処理面に帯電防止剤およびバインダー樹脂で構成さ
れた帯電防止層が形成されているので、帯電防止層に印
刷やラミネート加工を施しても、印刷インキとの接着強
度及びラミネート強度を確保でき、印刷性及びラミネー
ト性に優れている。なお、帯電防止層上に印刷等を施し
ても印刷インキとの密着性等が低下しないのは、表面処
理により基材フィルム表面に極性基が生成することに起
因して、印刷インキ等に含まれる溶剤によって帯電防止
剤が溶出し、基剤の表面処理面に印刷インキが強固に密
着するためと推察される。なお、印刷インキが印刷され
たり、ラミネートされるまでの作業ラインにおいては、
帯電防止層により優れた作業性を確保できる。
本発明の帯電防止性フィルムは、基材フィルムの少な
くとも一方の面をコロナ放電処理し、該表面処理面に、
前記帯電防止剤とバインダー樹脂とを含有する塗工液を
塗布することにより製造することができる。塗工液の調
製には、通常、有機溶媒が使用される。有機溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等のアルコール類、ヘキサン、オクタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族又は脂環族炭化水素類、ベンゼン、トル
エン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、四塩
化炭素等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、ジオキサン、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類等やこれ
らの混合溶媒が使用される。有機溶媒は、バインダー樹
脂の溶解性や塗工液の安定性等に応じて適宜選択するこ
とができる。塗工液は、一般的な混合機を用いて調製す
ることができる。
塗工液を従来慣用の塗布手段、例えば、デップコータ
ー、ロールコーター、フローコーター、ナイフコータ
ー、グラビアコーター、エアーナイフコーター、スプレ
ー等の塗布手段を用いて前記基材フィルムに塗布し、乾
燥することにより帯電防止性フィルムが得られる。
[発明の効果] 以上のように、本発明の帯電防止性フィルムによれ
ば、基材フィルムの少なくとも一方の面がコロナ放電処
理されていると共に、該表面処理に、帯電防止剤および
バインダー樹脂で構成された帯電防止層が形成されてい
るので、帯電防止性を長期に亘り確保できると共に、帯
電防止層が形成された面に印刷やラミネート加工を施し
ても、基材フィルムと印刷インキとの密着性やラミネー
ト強度を確保できる。
また基材フィルムの両面がコロナ放電処理され、基材
フィルムの少なくとも一方の面に帯電防止層が形成され
た帯電防止性フィルムでは、フィルムのいずれの面にも
印刷やラミネート加工を施すことができる。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1 厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの一方の面を、コロナ放電により表面張力40dyn/
cmに表面処理した。
また塩素化ポリプロピレン50重量部、ドデシルンゼン
スルホン酸ナトリウム50重量部、シリカ微粉末8重量
部、酢酸エチル−トルエン混合溶媒(重量比2:1)を混
合し、固型分濃度0.4重量%の塗布液を調製した。そし
て、塗布液を、上記フィルムのうち表面処理面に、乾燥
後の塗布量0.05g/m2となるように塗布し、乾燥すること
により、帯電防止層を形成した。
実施例2 厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方
の面を実施例1と同様にしてコロナ放電処理し、該表面
処理面に、メチルエチルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体60重量部、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド40重量部、シリカ微粉末5重量部からなる
塗布液を、上記実施例1と同様に、塗布、乾燥し、帯電
防止層を形成した。
実施例3 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに代えて帯電
防止剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ルを用いた以外は実施例1と同様にして、帯電防止層を
形成した。
実施例4 実施例1の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの両面をコロナ放電処理し、該フィルムの一方の面
に、実施例1の塗布液を、実施例1と同様にして塗布
し、乾燥することにより帯電防止層を形成した。
比較例1 実施例1の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムをコロナ放電処理することなく、実施例1と同様に
して帯電防止層を形成した。
比較例2 実施例2の二軸延伸ポリプロピレンフィルムをコロナ
放電処理することなく、実施例2と同様にして帯電防止
層を形成した。
上記各実施例及び各比較例で得られた試料フィルムの
特性を次のようにして評価した。
(1)帯電防止性:表面固有抵抗を測定した。
(2)滑 り 性:温度20℃、相対湿度65%RHで動摩擦
係数を測定した。
(3)耐ブロッキング性:試料フィルムの帯電防止層面
同士を重ね合せ、40g/cm2の荷重を掛け、温度30℃、相
対湿度80%RHの条件下で10日間放置した。そして、テン
シロン引張り試験により、15mm幅の試料フィルムの剪断
剥離強度を測定し、以下の基準で評価した。
優 :200g未満 良 :200g以上1000g未満 不可:1000g以上 (4)印刷インキと密着性:グラビア印刷インキ(東洋
インキ(株)製、商品名ラミスター)をフィルムのうち
帯電防止層が形成された面に印刷し、乾燥した。次い
で、印刷インキ面に粘着テープ(ニチバン(株)製、商
品名セロテープ)を密着させ、角度90°で粘着テープを
瞬時に剥離させ、印刷インキと基材フィルムとの密着性
を以下の基準で評価した。
優 :印刷インキの剥離がない 良 :印刷インキが若干剥離する 不可:印刷インキが全て剥離する (5)ラミネート強度:フィルムのうち帯電防止層が形
成された面に、無延伸ポリプロピレンをドライラミネー
トし、試料フィルムの幅15mmの条件で、基材フィルムと
ラミネートした無延伸ポリプロピレンフィルムとの剥離
強度をテンシロン引張り試験により測定した。
結果を表に示す。
表より明らかなように、比較例1及び比較例2のフィル
ムは、印刷インキとの密着性やラミネートフィルム強度
が十分でないのに対して、各実施例の試料フィルムは、
印刷インキとの密着性やラミネート強度に優れていた。
また各実施例のフィルムは、帯電防止性、滑り性、耐ブ
ロッキング性にも優れていた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材フィルムの少なくとも一方の面がコロ
    ナ放電処理されていると共に、該処理面に、帯電防止剤
    およびバインダー樹脂で構成された帯電防止層が形成さ
    れていることを特徴とする帯電防止性フィルム。
  2. 【請求項2】基材フィルムの両面がコロナ放電処理され
    ていると共に、基材フィルムの少なくとも一方の面に帯
    電防止層が形成されている請求項1記載の帯電防止性フ
    ィルム。
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