JP2762455B2 - 熱記録用ヘッドおよびその抵抗値トリミング方法 - Google Patents
熱記録用ヘッドおよびその抵抗値トリミング方法Info
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- JP2762455B2 JP2762455B2 JP63100661A JP10066188A JP2762455B2 JP 2762455 B2 JP2762455 B2 JP 2762455B2 JP 63100661 A JP63100661 A JP 63100661A JP 10066188 A JP10066188 A JP 10066188A JP 2762455 B2 JP2762455 B2 JP 2762455B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、ワードプロセッサ、パソコン等の出力装置
としてのサーマルプリンタやファクシミリ等に使用され
る熱記録装置用の熱記録用ヘッドの抵抗値トリミング方
法に関する。
としてのサーマルプリンタやファクシミリ等に使用され
る熱記録装置用の熱記録用ヘッドの抵抗値トリミング方
法に関する。
(2) 従来の技術 従来、前記熱記録装置は、印刷時の騒音が小さく、ま
た、現像・定着工程が不要なため取り扱いが容易である
等の利点を有しており、広く使用されている。
た、現像・定着工程が不要なため取り扱いが容易である
等の利点を有しており、広く使用されている。
このような熱記録装置に使用される熱記録用ヘッド
は、抵抗基板上に対向して列設された複数の個別電極お
よび共通電極間に発熱抵抗体が配設されている。そし
て、選択された個別電極および共通電極間に電力を供給
して、その部分の発熱抵抗体を発熱させ、熱記録を行う
ようにしている。
は、抵抗基板上に対向して列設された複数の個別電極お
よび共通電極間に発熱抵抗体が配設されている。そし
て、選択された個別電極および共通電極間に電力を供給
して、その部分の発熱抵抗体を発熱させ、熱記録を行う
ようにしている。
ところで、前記各個別電極および共通電極間に配設さ
れた各発熱抵抗体(すなわち、各ドットに対応する発熱
抵抗体)の抵抗値が均一でないと、発熱した際の発熱抵
抗体の温度に差が生じる。そうすると、熱転写紙等に熱
記録を行った際、記録した「字」または「図」等に濃度
ムラが発生する。
れた各発熱抵抗体(すなわち、各ドットに対応する発熱
抵抗体)の抵抗値が均一でないと、発熱した際の発熱抵
抗体の温度に差が生じる。そうすると、熱転写紙等に熱
記録を行った際、記録した「字」または「図」等に濃度
ムラが発生する。
前記濃度ムラの発生を防止するために、従来、前記各
ドットに対応する発熱抵抗体の抵抗値を均一にすること
が行われている。これは、発熱抵抗体に抵抗破壊を生じ
ない範囲で所定の電圧を印加すると、その電圧の大きさ
に応じて発熱抵抗体の抵抗値が減少するという性質を利
用している。
ドットに対応する発熱抵抗体の抵抗値を均一にすること
が行われている。これは、発熱抵抗体に抵抗破壊を生じ
ない範囲で所定の電圧を印加すると、その電圧の大きさ
に応じて発熱抵抗体の抵抗値が減少するという性質を利
用している。
このような発熱抵抗体の抵抗値を均一化する従来の技
術として、たとえば、特開昭61−83053号公報が知られ
ている。
術として、たとえば、特開昭61−83053号公報が知られ
ている。
この公報に記載されたものは、発熱抵抗体に幅が一定
で電圧値の異なるトリミングパルス、または、幅および
電圧値一定で数の異なるトリミングパルスを印加するよ
うにしている。そして、その公報には実施例として、発
熱抵抗体に幅が一定で電圧値の異なるトリミングパルス
を印加するようにしたものが記載されている。
で電圧値の異なるトリミングパルス、または、幅および
電圧値一定で数の異なるトリミングパルスを印加するよ
うにしている。そして、その公報には実施例として、発
熱抵抗体に幅が一定で電圧値の異なるトリミングパルス
を印加するようにしたものが記載されている。
その実施例に記載されたものは、抵抗基板上の各ドッ
トに対応する発熱抵抗体の初期抵抗値を測定し、それら
の初期抵抗値が目標抵抗値R0よりも大きい場合には、発
熱抵抗体に所定の電圧V0のトリミングパルスを印加して
発熱抵抗体の抵抗値を減少させる。この減少した抵抗値
が、目標抵抗値よりもまだ大きい場合には、前記所定の
電圧V0にΔVだけプラスした電圧V0+ΔVのトリミング
パルスを印加して発熱抵抗体の抵抗値をさらに減少させ
る。この、さらに減少した抵抗値が目標抵抗値R0よりも
まだ大きい場合には、前記所定の電圧V0に2ΔVだけプ
ラスした電圧V0+2ΔVのトリミングパルスを印加して
発熱抵抗体の抵抗値をさらに減少させる。このようにし
て発熱抵抗体の抵抗値が目標抵抗値R0以下に収まるま
で、ΔVづつプラスした電圧V0+nΔVのトリミングパ
ルスを印加するようにしている。
トに対応する発熱抵抗体の初期抵抗値を測定し、それら
の初期抵抗値が目標抵抗値R0よりも大きい場合には、発
熱抵抗体に所定の電圧V0のトリミングパルスを印加して
発熱抵抗体の抵抗値を減少させる。この減少した抵抗値
が、目標抵抗値よりもまだ大きい場合には、前記所定の
電圧V0にΔVだけプラスした電圧V0+ΔVのトリミング
パルスを印加して発熱抵抗体の抵抗値をさらに減少させ
る。この、さらに減少した抵抗値が目標抵抗値R0よりも
まだ大きい場合には、前記所定の電圧V0に2ΔVだけプ
ラスした電圧V0+2ΔVのトリミングパルスを印加して
発熱抵抗体の抵抗値をさらに減少させる。このようにし
て発熱抵抗体の抵抗値が目標抵抗値R0以下に収まるま
で、ΔVづつプラスした電圧V0+nΔVのトリミングパ
ルスを印加するようにしている。
この従来の方法は、初期抵抗値の異なる各発熱抵抗体
に対して、印加する電圧の初期値V0および1ステップの
電圧の増加分ΔVを小さな値に設定している。その理由
は次の通りである。前記印加電圧の初期値V0を大きな値
に設定すると、発熱抵抗体の抵抗値が最初のトリミング
パルスで目標抵抗値R0よりもずっと下の値になる場合が
生じるので都合が悪く、また、前記ΔVを大きくする
と、あるステップにおいて発熱抵抗体の抵抗値が目標抵
抗値R0よりもずっと下の値になる場合が生じるので都合
が悪い。このため、前記印加電圧の初期値V0および電圧
の増加分ΔVを小さな値に設定せざるを得なかったので
ある。したがって、従来のトリミング方法では、発熱抵
抗体の抵抗値を目標抵抗値の所定範囲以内に収めるまで
に多くの作業数を必要とするという問題点がある。
に対して、印加する電圧の初期値V0および1ステップの
電圧の増加分ΔVを小さな値に設定している。その理由
は次の通りである。前記印加電圧の初期値V0を大きな値
に設定すると、発熱抵抗体の抵抗値が最初のトリミング
パルスで目標抵抗値R0よりもずっと下の値になる場合が
生じるので都合が悪く、また、前記ΔVを大きくする
と、あるステップにおいて発熱抵抗体の抵抗値が目標抵
抗値R0よりもずっと下の値になる場合が生じるので都合
が悪い。このため、前記印加電圧の初期値V0および電圧
の増加分ΔVを小さな値に設定せざるを得なかったので
ある。したがって、従来のトリミング方法では、発熱抵
抗体の抵抗値を目標抵抗値の所定範囲以内に収めるまで
に多くの作業数を必要とするという問題点がある。
前記事情に鑑み、検討した結果、下記の事実を利用す
るトリミング方法を考えた。
るトリミング方法を考えた。
すなわち、同一抵抗基板上の各発熱抵抗体、または同
一ロットで製造された抵抗基板上の各発熱抵抗体の印加
電圧に対する抵抗値変化特性は類似しており、初期抵抗
値Rsが異なる各発熱抵抗体は、初期抵抗値Rsを含む所定
の関数G(R,Rs)のRに目標抵抗値R0を代入して定まる
値Go=G(Ro,Rs)に応じた所定の電圧値Vs(以下、
「目標達成電圧値Vs」という)のパルスPsが印加された
とき目標抵抗値R0に接近する。
一ロットで製造された抵抗基板上の各発熱抵抗体の印加
電圧に対する抵抗値変化特性は類似しており、初期抵抗
値Rsが異なる各発熱抵抗体は、初期抵抗値Rsを含む所定
の関数G(R,Rs)のRに目標抵抗値R0を代入して定まる
値Go=G(Ro,Rs)に応じた所定の電圧値Vs(以下、
「目標達成電圧値Vs」という)のパルスPsが印加された
とき目標抵抗値R0に接近する。
この事実を利用すれば、前記関数G(R,Rs)を定める
ことにより、同一ロットで製造された抵抗基板の初期抵
抗値Rsが異なる各発熱抵抗体の抵抗値を、目標抵抗値R0
に一度に接近させるパルスPsの電圧値すなわち目標達成
電圧値Vsの大きさを求めることが可能である。そして、
求まった目標達成電圧値Vsを利用することにより、各発
熱抵抗体の抵抗値を少ない作業数で目標抵抗値Roに接近
させることが可能となる。
ことにより、同一ロットで製造された抵抗基板の初期抵
抗値Rsが異なる各発熱抵抗体の抵抗値を、目標抵抗値R0
に一度に接近させるパルスPsの電圧値すなわち目標達成
電圧値Vsの大きさを求めることが可能である。そして、
求まった目標達成電圧値Vsを利用することにより、各発
熱抵抗体の抵抗値を少ない作業数で目標抵抗値Roに接近
させることが可能となる。
ただし、各発熱抵抗体は、たとえ同一ロットで製造さ
れた抵抗基板上または同一基板上のものであって前記抵
抗値変化特性が類似しているといっても、その抵抗値変
化特性にはバラツキがあるため、実際に前記発熱抵抗体
の抵抗値のトリミングを行う際、前記関数値Goに応じて
定まる目標達成電圧値VsのトリミングパルスPsをいきな
り発熱抵抗体に印加すると、その抵抗値が目標抵抗値Ro
よりもかなり下の値に補正されたり、また、発熱抵抗体
に印加した高電圧に起因する抵抗破壊が生じる場合もあ
る。
れた抵抗基板上または同一基板上のものであって前記抵
抗値変化特性が類似しているといっても、その抵抗値変
化特性にはバラツキがあるため、実際に前記発熱抵抗体
の抵抗値のトリミングを行う際、前記関数値Goに応じて
定まる目標達成電圧値VsのトリミングパルスPsをいきな
り発熱抵抗体に印加すると、その抵抗値が目標抵抗値Ro
よりもかなり下の値に補正されたり、また、発熱抵抗体
に印加した高電圧に起因する抵抗破壊が生じる場合もあ
る。
したがって、たとえ前記目標達成電圧値Vsが求まって
も、実際のトリミング作業では、目標達成電圧値Vsより
も低い電圧値V1の第1トリミングパルスP1を発熱抵抗体
に印加し、その抵抗値の変化を見ながら、その抵抗値が
目標抵抗値Roに達するまで、電圧値Vi(i=1,2,…,n:V
i≦Vi+1)を順次増加させながら第iトリミングパルスP
i(i=1,2,…,n)を印加する。このようなトリミング
方法すなわち目標達成電圧値Vsに応じて第1トリミング
パルスP1の電圧値V1を定めるトリミング方法は、前記電
圧値V1を発熱抵抗体の初期抵抗値Rsに応じて適切に設定
することができるため、トリミング作業数を従来よりも
減少させることができる。
も、実際のトリミング作業では、目標達成電圧値Vsより
も低い電圧値V1の第1トリミングパルスP1を発熱抵抗体
に印加し、その抵抗値の変化を見ながら、その抵抗値が
目標抵抗値Roに達するまで、電圧値Vi(i=1,2,…,n:V
i≦Vi+1)を順次増加させながら第iトリミングパルスP
i(i=1,2,…,n)を印加する。このようなトリミング
方法すなわち目標達成電圧値Vsに応じて第1トリミング
パルスP1の電圧値V1を定めるトリミング方法は、前記電
圧値V1を発熱抵抗体の初期抵抗値Rsに応じて適切に設定
することができるため、トリミング作業数を従来よりも
減少させることができる。
ところで、前記目標達成電圧値Vsを求めるには前記関
数G(R,Rs)を定める必要があるが、関数G(R,Rs)
は、たとえば次のようにして定めることができる。すな
わち、 (a1) まず、目標抵抗値Roを定めるとともに、変数R
および定数Rsを含む適当な関数Q(R,Rs)を作成する。
前記関数Q(R,Rs)としては、たとえば次式(3)のよ
うなものが考えられる。
数G(R,Rs)を定める必要があるが、関数G(R,Rs)
は、たとえば次のようにして定めることができる。すな
わち、 (a1) まず、目標抵抗値Roを定めるとともに、変数R
および定数Rsを含む適当な関数Q(R,Rs)を作成する。
前記関数Q(R,Rs)としては、たとえば次式(3)のよ
うなものが考えられる。
(a2) 次に、同一ロットで製造された抵抗基板の中か
ら任意の抵抗基板をサンプルとして抽出し、その抵抗基
板上の個別電極および共通電極間の発熱抵抗体の初期抵
抗値Rsを測定する。
ら任意の抵抗基板をサンプルとして抽出し、その抵抗基
板上の個別電極および共通電極間の発熱抵抗体の初期抵
抗値Rsを測定する。
(a3) 前記発熱抵抗体の初期抵抗値Rsが目標抵抗値Ro
よりも大きい場合、第6図に示すように、適当な電圧値
Vt1の第1テストパルスPt1を発熱抵抗体に印加する。
よりも大きい場合、第6図に示すように、適当な電圧値
Vt1の第1テストパルスPt1を発熱抵抗体に印加する。
(a4) 前記第1テストパルスPt1を印加した後の発熱
抵抗体の抵抗値Rt1を測定する。
抵抗体の抵抗値Rt1を測定する。
(a5) 関数Q(R,Rs)のRにRt1を代入した値Qt1=Q
(Rt1,Rs)を算出する。
(Rt1,Rs)を算出する。
(a6) 前記抵抗値Rt1が目標抵抗値Roよりも大きい場
合には、前記電圧値Vtlよりも所定値だけ大きい電圧値V
t2の第2テストパルスPt2(第6図参照)を前記発熱抵
抗体に印加する。
合には、前記電圧値Vtlよりも所定値だけ大きい電圧値V
t2の第2テストパルスPt2(第6図参照)を前記発熱抵
抗体に印加する。
(a7) 前記第2テストパルスPt2を印加した後の発熱
抵抗体の抵抗値Rt2を測定する。
抵抗体の抵抗値Rt2を測定する。
(a8) 関数Q(R,Rs)のRにRt2を代入した値Qt2=Q
(Rt2,Rs)を算出する。
(Rt2,Rs)を算出する。
(a9) このような作業をRti≦Ro(i=1,2,…)とな
るまで繰り返し、得られたデータVtiおよびQtiによって
定まる座標点Pti′(第6図参照)を、直交するV軸お
よびQ軸からなる直交座標軸上にプロットする。
るまで繰り返し、得られたデータVtiおよびQtiによって
定まる座標点Pti′(第6図参照)を、直交するV軸お
よびQ軸からなる直交座標軸上にプロットする。
(a10) 前記(a9)までの作業を他の発熱抵抗体に対
しても行う。そうすると、前記Q(R,Rs)を前記式
(3)のように定めた場合、第7図に示すような多数の
点の分布が得られる。
しても行う。そうすると、前記Q(R,Rs)を前記式
(3)のように定めた場合、第7図に示すような多数の
点の分布が得られる。
(a11) 前記直交座標軸上にプロットされた前記座標
データ(Vti,Qti)の分布を近似する式V=F(Q)を
求める。
データ(Vti,Qti)の分布を近似する式V=F(Q)を
求める。
この座標データ(Vti,Qti)の分布を近似する式V=
F(Q)は、前記関数Q(R,Rs)を前式(3)のように
定めた場合には、次式(4)のような直線を表す式とな
り、その直線のグラフは第7図の実線のようになる。
F(Q)は、前記関数Q(R,Rs)を前式(3)のように
定めた場合には、次式(4)のような直線を表す式とな
り、その直線のグラフは第7図の実線のようになる。
以下、前記座標データ(Vti,Qti)の分布を近似する
式V=F(Q)=F(R,Rs)で表されるグラフを「校正
カーブ」ということにする。また、前記F(Q)または
F(R,Rs)を「校正カーブ関数」ということにする。
式V=F(Q)=F(R,Rs)で表されるグラフを「校正
カーブ」ということにする。また、前記F(Q)または
F(R,Rs)を「校正カーブ関数」ということにする。
なお、前記式Q(R,Rs)としては、前記式(3)の代
わりにQ(R,Rs)=R−RsまたはQ(R,Rs)=R/Rs等、
種々考えられるがそれらの場合、前記座標データ
(Vti,Qti)の分布を近似する式V=F(Q)=F(R,
Rs)さえ求まれば前記式(4)のような直線を表す式で
なく、曲線を表す式であっても利用できる。
わりにQ(R,Rs)=R−RsまたはQ(R,Rs)=R/Rs等、
種々考えられるがそれらの場合、前記座標データ
(Vti,Qti)の分布を近似する式V=F(Q)=F(R,
Rs)さえ求まれば前記式(4)のような直線を表す式で
なく、曲線を表す式であっても利用できる。
(a12) 前述のようにして式V=F(R,Rs)を定め、
その式V=F(R,Rs)のRにRoを代入することにより目
標達成電圧値Vsが算出される。たとえば、関数Q(R,R
s)および関数F(R,Rs)が前記式(3)および(4)
のようであれば、目標達成電圧値Vsは次式(5)のよう
になる。
その式V=F(R,Rs)のRにRoを代入することにより目
標達成電圧値Vsが算出される。たとえば、関数Q(R,R
s)および関数F(R,Rs)が前記式(3)および(4)
のようであれば、目標達成電圧値Vsは次式(5)のよう
になる。
ところで、前述のように電圧値が順次増加するテスト
パルスPtiによって目標達成電圧値Vsを求めるに際し、
テストパルスPtiの電圧値VtiのテストパルスPti-1の電
圧値Pti-1に対する増加分Vti−Vti-1が大きすぎると、
ある段階のトリミングパルスPtiの印加時に、発熱抵抗
体の抵抗値Rが目標抵抗値Roよりもかなり下の値に補正
されたり、発熱抵抗体に抵抗破壊が生じてその抵抗値R
が上昇したりする場合がある。したがって、テストパル
スを印加する発熱抵抗体を後で熱記録に使用したいなら
ば、その発熱抵抗体に抵抗破壊が生じないようにする必
要がある。その場合には、テストパルスの電圧値を少し
づつ増加しながら発熱抵抗体の抵抗値を測定しなければ
ならないので、前記目標達成電圧値Vsを求めるのに時間
がかかる。
パルスPtiによって目標達成電圧値Vsを求めるに際し、
テストパルスPtiの電圧値VtiのテストパルスPti-1の電
圧値Pti-1に対する増加分Vti−Vti-1が大きすぎると、
ある段階のトリミングパルスPtiの印加時に、発熱抵抗
体の抵抗値Rが目標抵抗値Roよりもかなり下の値に補正
されたり、発熱抵抗体に抵抗破壊が生じてその抵抗値R
が上昇したりする場合がある。したがって、テストパル
スを印加する発熱抵抗体を後で熱記録に使用したいなら
ば、その発熱抵抗体に抵抗破壊が生じないようにする必
要がある。その場合には、テストパルスの電圧値を少し
づつ増加しながら発熱抵抗体の抵抗値を測定しなければ
ならないので、前記目標達成電圧値Vsを求めるのに時間
がかかる。
(3) 発明が解決しようとする課題 本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、抵抗基
板上の発熱抵抗体が抵抗破壊されるようなテストパルス
を印加して目標達成電圧値Vsを速やかに求めることがで
き、しかも、そのテストパルスを印加した発熱抵抗体を
有する抵抗基板を熱記録に使用できるようにすることを
課題とする。
板上の発熱抵抗体が抵抗破壊されるようなテストパルス
を印加して目標達成電圧値Vsを速やかに求めることがで
き、しかも、そのテストパルスを印加した発熱抵抗体を
有する抵抗基板を熱記録に使用できるようにすることを
課題とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 (第1発明) 前記課題を解決するために、本出願の第1発明の熱記
録用ヘッドの抵抗値トリミング方法は、抵抗基板(4)
上面に、熱記録に使用される複数の個別電極(4a)およ
び共通電極(4b)が列設され、それらの電極(4a,4b)
間に発熱抵抗体(4c)を配設した熱記録用ヘッドにおけ
る前記発熱抵抗体(4c)の初期抵抗値(RS)が目標抵抗
値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に第
1トリミングパルス(P1)を印加し、この第1トリミン
グパルス(P1)印加後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R
1)が目標抵抗値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵
抗体(4c)に第2トリミングパルス(P2)を印加し、こ
の第2トリミングパルス(P2)印加後の発熱抵抗体(4
c)の抵抗値(R2)が目標抵抗値(R0)よりも大きい場
合に前記発熱抵抗体(4c)に第3トリミングパルス(P
3)を印加するという順序で発熱抵抗体(4c)の抵抗値
が前記目標抵抗値(Ro)に達するまでトリミングパルス
(Pi:i=1,2,…)の電圧値(Vi:i=1,2,…)を増加させ
ながら順次印加するようにした発熱抵抗体(4c)の抵抗
値トリミング方法において、 抵抗基板(4)上面に、前記熱記録に使用される電極
(4a,4b)と同様に構成されているが熱記録に使用され
ない個別ダミー電極(4a′)および共通ダミー電極4
b′)を列設するとともに、それらの電極(4a′,4b′)
間に前記発熱抵抗体(4c)を配設し、前記個別ダミー電
極(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗
体(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i
=1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を調べる試験により、初期抵抗値(RS)の
発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)に
接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この求めた目標達成電圧値(Vs)よりも
所定量小さな値に前記第1トリミングパルス(P1)の電
圧値(V1)を設定するとともに、発熱抵抗体(4c)の抵
抗値(R)と目標抵抗値(Ro)との差が所定範囲にある
間は、発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R)が目標抵抗値
(Ro)に近づくにつれてその直前のトリミングパルス
(Pi−1)の電圧値(Vi−1)に対するトリミングパル
ス(Pi)の電圧値(Vi)の増加量(Vi−Vi−1)を、漸
減するように設定したことを特徴とする。
録用ヘッドの抵抗値トリミング方法は、抵抗基板(4)
上面に、熱記録に使用される複数の個別電極(4a)およ
び共通電極(4b)が列設され、それらの電極(4a,4b)
間に発熱抵抗体(4c)を配設した熱記録用ヘッドにおけ
る前記発熱抵抗体(4c)の初期抵抗値(RS)が目標抵抗
値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に第
1トリミングパルス(P1)を印加し、この第1トリミン
グパルス(P1)印加後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R
1)が目標抵抗値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵
抗体(4c)に第2トリミングパルス(P2)を印加し、こ
の第2トリミングパルス(P2)印加後の発熱抵抗体(4
c)の抵抗値(R2)が目標抵抗値(R0)よりも大きい場
合に前記発熱抵抗体(4c)に第3トリミングパルス(P
3)を印加するという順序で発熱抵抗体(4c)の抵抗値
が前記目標抵抗値(Ro)に達するまでトリミングパルス
(Pi:i=1,2,…)の電圧値(Vi:i=1,2,…)を増加させ
ながら順次印加するようにした発熱抵抗体(4c)の抵抗
値トリミング方法において、 抵抗基板(4)上面に、前記熱記録に使用される電極
(4a,4b)と同様に構成されているが熱記録に使用され
ない個別ダミー電極(4a′)および共通ダミー電極4
b′)を列設するとともに、それらの電極(4a′,4b′)
間に前記発熱抵抗体(4c)を配設し、前記個別ダミー電
極(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗
体(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i
=1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を調べる試験により、初期抵抗値(RS)の
発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)に
接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この求めた目標達成電圧値(Vs)よりも
所定量小さな値に前記第1トリミングパルス(P1)の電
圧値(V1)を設定するとともに、発熱抵抗体(4c)の抵
抗値(R)と目標抵抗値(Ro)との差が所定範囲にある
間は、発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R)が目標抵抗値
(Ro)に近づくにつれてその直前のトリミングパルス
(Pi−1)の電圧値(Vi−1)に対するトリミングパル
ス(Pi)の電圧値(Vi)の増加量(Vi−Vi−1)を、漸
減するように設定したことを特徴とする。
(第2発明) また、本出願の第2発明の熱記録用ヘッドの抵抗値ト
リミング方法は、前記第1発明の抵抗値のトリミング方
法において、前記トリミングパルス(Pi)の電圧値(V
i)の増加量(Vi−Vi−1)が所定の電圧値よりも小さ
くなったときに、前記電圧値を前記所定の電圧値ずつ増
加させるようにしたことを特徴とする。
リミング方法は、前記第1発明の抵抗値のトリミング方
法において、前記トリミングパルス(Pi)の電圧値(V
i)の増加量(Vi−Vi−1)が所定の電圧値よりも小さ
くなったときに、前記電圧値を前記所定の電圧値ずつ増
加させるようにしたことを特徴とする。
(第3発明) また、本出願の第3発明の熱記録用ヘッドの抵抗値ト
リミング方法は、抵抗基板(4)上面に、熱記録に使用
される複数の個別電極(4a)および共通電極(4b)が列
設され、それらの電極(4a,4b)間に発熱抵抗体(4c)
を配設した熱記録用ヘッドにおける前記発熱抵抗体(4
c)の初期抵抗値(RS)が目標抵抗値(R0)よりも大き
い場合に前記発熱抵抗体(4c)に第1トリミングパルス
(P1)を印加し、この第1トリミングパルス(P1)印加
後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R1)が目標抵抗値(R
0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に第2ト
リミングパルス(P2)を印加し、この第2トリミングパ
ルス(P2)印加後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R2)が
目標抵抗値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体
(4c)に第3トリミングパルス(P3)を印加するという
順序で発熱抵抗体(4c)の抵抗値が前記目標抵抗値(R
o)に達するまで達するまでトリミングパルス(Pi:i=
1,2,…)の電圧値(Vi:i=1,2,…)を増加させながら順
次印加するようにした発熱抵抗体(4c)の抵抗値トリミ
ング方法において、 抵抗基板(4)上面に、前記熱記録に使用される電極
(4a,4b)と同様に構成されているが熱記録に使用され
ない個別ダミー電極(4a′)および共通ダミー電極(4
b′)を列設するとともに、それらの電極(4a′,4b′)
間に前記発熱抵抗体(4c)を配設し、前記個別ダミー電
極(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗
体(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i
=1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を前記発熱抵抗体(4c)が抵抗破壊を起こ
すまで繰り返して調べる試験により、初期抵抗値(RS)
の発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)
に接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この目標達成電圧値(Vs)に基づいて前
記発熱抵抗体(4c)のトリミングを行うことを特徴とす
る抵抗値トリミング方法。
リミング方法は、抵抗基板(4)上面に、熱記録に使用
される複数の個別電極(4a)および共通電極(4b)が列
設され、それらの電極(4a,4b)間に発熱抵抗体(4c)
を配設した熱記録用ヘッドにおける前記発熱抵抗体(4
c)の初期抵抗値(RS)が目標抵抗値(R0)よりも大き
い場合に前記発熱抵抗体(4c)に第1トリミングパルス
(P1)を印加し、この第1トリミングパルス(P1)印加
後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R1)が目標抵抗値(R
0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に第2ト
リミングパルス(P2)を印加し、この第2トリミングパ
ルス(P2)印加後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R2)が
目標抵抗値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体
(4c)に第3トリミングパルス(P3)を印加するという
順序で発熱抵抗体(4c)の抵抗値が前記目標抵抗値(R
o)に達するまで達するまでトリミングパルス(Pi:i=
1,2,…)の電圧値(Vi:i=1,2,…)を増加させながら順
次印加するようにした発熱抵抗体(4c)の抵抗値トリミ
ング方法において、 抵抗基板(4)上面に、前記熱記録に使用される電極
(4a,4b)と同様に構成されているが熱記録に使用され
ない個別ダミー電極(4a′)および共通ダミー電極(4
b′)を列設するとともに、それらの電極(4a′,4b′)
間に前記発熱抵抗体(4c)を配設し、前記個別ダミー電
極(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗
体(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i
=1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を前記発熱抵抗体(4c)が抵抗破壊を起こ
すまで繰り返して調べる試験により、初期抵抗値(RS)
の発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)
に接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この目標達成電圧値(Vs)に基づいて前
記発熱抵抗体(4c)のトリミングを行うことを特徴とす
る抵抗値トリミング方法。
(2) 作用 (第1発明の作用) 前述の構成を備えた第1発明の熱記録用ヘッドの抵抗
値トリミング方法は、前記ダミー電極間の発熱抵抗体の
抵抗値Rの変化をみながらダミー電極にテストパルスを
印加することにより、初期抵抗値Rsの発熱抵抗体の抵抗
値を一度に目標抵抗値R0に接近させ得る目標達成電圧値
Vsが求まる。この求めた目標達成電圧値Vsよりも所定量
小さな値に前記第1トリミングパルスP1の電圧値V1を設
定するとともに、発熱抵抗体の抵抗値Rと目標抵抗値Ro
との差が所定範囲にある間は、発熱抵抗体の抵抗値Rが
目標抵抗値Roに近づくにつれてその直前のトリミングパ
ルス(Pi−1)の電圧値(Vi−1)に対するトリミング
パルス(Pi)の電圧値(Vi)の増加量(Vi−Vi−1)
を、漸減させる。
値トリミング方法は、前記ダミー電極間の発熱抵抗体の
抵抗値Rの変化をみながらダミー電極にテストパルスを
印加することにより、初期抵抗値Rsの発熱抵抗体の抵抗
値を一度に目標抵抗値R0に接近させ得る目標達成電圧値
Vsが求まる。この求めた目標達成電圧値Vsよりも所定量
小さな値に前記第1トリミングパルスP1の電圧値V1を設
定するとともに、発熱抵抗体の抵抗値Rと目標抵抗値Ro
との差が所定範囲にある間は、発熱抵抗体の抵抗値Rが
目標抵抗値Roに近づくにつれてその直前のトリミングパ
ルス(Pi−1)の電圧値(Vi−1)に対するトリミング
パルス(Pi)の電圧値(Vi)の増加量(Vi−Vi−1)
を、漸減させる。
すなわち、前記求まった目標達成電圧値Vsを利用し
て、熱記録に使用する発熱抵抗体に効率のよいトリミン
グ作業を実施することができる。しかも、発熱抵抗体の
抵抗値Rを目標抵抗値Roに精度良く近づけることができ
る。
て、熱記録に使用する発熱抵抗体に効率のよいトリミン
グ作業を実施することができる。しかも、発熱抵抗体の
抵抗値Rを目標抵抗値Roに精度良く近づけることができ
る。
(第2発明の作用) 前記第2発明の熱記録用ヘッドの抵抗値トリミング方
法では、前記トリミングパルス(Pi)の電圧値(Vi)の
増加量(Vi−Vi−1)が所定の電圧値よりも小さくなっ
たときに、前記電圧値を前記所定の電圧値ずつ増加させ
て抵抗値トリミングを行う。この方法でも、発熱抵抗体
の抵抗値Rを目標抵抗値Roに精度良くかつ迅速に近づけ
ることができる。
法では、前記トリミングパルス(Pi)の電圧値(Vi)の
増加量(Vi−Vi−1)が所定の電圧値よりも小さくなっ
たときに、前記電圧値を前記所定の電圧値ずつ増加させ
て抵抗値トリミングを行う。この方法でも、発熱抵抗体
の抵抗値Rを目標抵抗値Roに精度良くかつ迅速に近づけ
ることができる。
(第3発明の作用) 前記構成を備えた第3発明では、前記個別ダミー電極
(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗体
(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i=
1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を前記発熱抵抗体(4c)が抵抗破壊を起こ
すまで繰り返して調べる試験により、初期抵抗値(RS)
の発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)
に接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この目標達成電圧値(Vs)に基づいて前
記発熱抵抗体(4c)のトリミングを行う。この第3発明
では、その熱記録ヘッドにおける発熱抵抗体の抵抗破壊
電圧を把握できるので、初期抵抗値(RS)の発熱抵抗体
(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)に接近させる
トリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値(Vs)を効率
良く、また、抵抗破壊を起こさないように求めることが
できる。
(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗体
(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i=
1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を前記発熱抵抗体(4c)が抵抗破壊を起こ
すまで繰り返して調べる試験により、初期抵抗値(RS)
の発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)
に接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この目標達成電圧値(Vs)に基づいて前
記発熱抵抗体(4c)のトリミングを行う。この第3発明
では、その熱記録ヘッドにおける発熱抵抗体の抵抗破壊
電圧を把握できるので、初期抵抗値(RS)の発熱抵抗体
(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)に接近させる
トリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値(Vs)を効率
良く、また、抵抗破壊を起こさないように求めることが
できる。
また、前記求まった目標達成電圧値Vsを利用して、熱
記録に使用する発熱抵抗体に効率のよいトリミング作業
を実施することができる。しかも、発熱抵抗体の抵抗値
Rを目標抵抗値Roに精度良く近づけることができる。
記録に使用する発熱抵抗体に効率のよいトリミング作業
を実施することができる。しかも、発熱抵抗体の抵抗値
Rを目標抵抗値Roに精度良く近づけることができる。
(3) 実施例 次に、図面により本発明の一実施例について説明す
る。
る。
第2図において、プラテンローラAの外周に沿って搬
送される感熱記録紙Bに熱記録を行う熱記録用ヘッドC
は、アルミまたは鋳鉄等の熱伝導率の高い金属材料から
構成された支持板1を備えており、この支持板1の上面
には、第2図中、左側部分および右側部分に、それぞれ
接着剤2および3を介してセラミック製の抵抗基板4お
よびプラスチック製のプリント配線板5が張付けられて
いる。
送される感熱記録紙Bに熱記録を行う熱記録用ヘッドC
は、アルミまたは鋳鉄等の熱伝導率の高い金属材料から
構成された支持板1を備えており、この支持板1の上面
には、第2図中、左側部分および右側部分に、それぞれ
接着剤2および3を介してセラミック製の抵抗基板4お
よびプラスチック製のプリント配線板5が張付けられて
いる。
第2図中、プリント配線板5上面には、前記抵抗基板
4に近い部分にICが配設されており、第2図中、ICの右
側部分に配線5aが印刷により設けられている。配線5aの
入力端側(第2図中、右側)はプリント配線板5を貫通
するリード線6を介して駆動信号入力端子としてのソケ
ット7に接続されている。プリント配線板5上に配設さ
れた前記ICはワイヤ8,9によってプリント配線板5の配
線5aおよび抵抗基板4の個別電極4aと接続されている。
4に近い部分にICが配設されており、第2図中、ICの右
側部分に配線5aが印刷により設けられている。配線5aの
入力端側(第2図中、右側)はプリント配線板5を貫通
するリード線6を介して駆動信号入力端子としてのソケ
ット7に接続されている。プリント配線板5上に配設さ
れた前記ICはワイヤ8,9によってプリント配線板5の配
線5aおよび抵抗基板4の個別電極4aと接続されている。
第1,3図において、前記抵抗基板4には、その上面に
個別電極4a、共通電極4bおよびそれらの各電極4a,4b間
に配置された発熱抵抗体4cが、抵抗基板4の幅方向に沿
って列設されている。そして、前記幅方向の両端部に配
設されたそれぞれ5本の個別電極4aおよびこれらの個別
電極4aに対向する共通電極4bはいずれも、熱記録に使用
されない個別ダミー電極4a′および共通ダミー電極4b′
として形成されている(第1図参照)。したがって、こ
の熱記録に使用されない幅方向両端部の各ダミー電極4
a′,4b′(幅方向一端部のみ図示されている)は熱記録
時には同電位に保たれるようになっており、各ダミー電
極4a′,4b′を除く前記個別電極4aおよび共通電極4bの
配設された幅が、熱記録に使用される幅である。
個別電極4a、共通電極4bおよびそれらの各電極4a,4b間
に配置された発熱抵抗体4cが、抵抗基板4の幅方向に沿
って列設されている。そして、前記幅方向の両端部に配
設されたそれぞれ5本の個別電極4aおよびこれらの個別
電極4aに対向する共通電極4bはいずれも、熱記録に使用
されない個別ダミー電極4a′および共通ダミー電極4b′
として形成されている(第1図参照)。したがって、こ
の熱記録に使用されない幅方向両端部の各ダミー電極4
a′,4b′(幅方向一端部のみ図示されている)は熱記録
時には同電位に保たれるようになっており、各ダミー電
極4a′,4b′を除く前記個別電極4aおよび共通電極4bの
配設された幅が、熱記録に使用される幅である。
第2図によく示されているように、前記ICおよびワイ
ヤ8,9は樹脂10によって封止されるとともに、カバー11
によって保護されている。
ヤ8,9は樹脂10によって封止されるとともに、カバー11
によって保護されている。
前記熱記録用ヘッドCは、前記符号1〜11で示された
部材から構成されており、前記発熱抵抗体4cは前記ロー
ラプラテンA上の感熱記録紙Bに押付けられて熱記録が
行われる。
部材から構成されており、前記発熱抵抗体4cは前記ロー
ラプラテンA上の感熱記録紙Bに押付けられて熱記録が
行われる。
前述の抵抗基板4の熱記録に使用する個別電極4aおよ
び共通電極4b間の各発熱抵抗体4cの抵抗値Rを目標抵抗
値Roにトリミングするには、適切な電圧値V1の第1トリ
ミングパルスP1を発熱抵抗体4cに印加し、次に少しづつ
電圧値を増加したトリミングパルスPi(i=1,2,…)を
順次印加する必要がある。そして、前記第1トリミング
パルスP1の電圧値V1は、前記熱記録に使用されない個別
ダミー電極4a′および共通ダミー電極4b′を利用し、次
のようにして求める。
び共通電極4b間の各発熱抵抗体4cの抵抗値Rを目標抵抗
値Roにトリミングするには、適切な電圧値V1の第1トリ
ミングパルスP1を発熱抵抗体4cに印加し、次に少しづつ
電圧値を増加したトリミングパルスPi(i=1,2,…)を
順次印加する必要がある。そして、前記第1トリミング
パルスP1の電圧値V1は、前記熱記録に使用されない個別
ダミー電極4a′および共通ダミー電極4b′を利用し、次
のようにして求める。
(a1) まず、同一ロットで製造された抵抗基板の中か
ら任意の抵抗基板をサンプルとして抽出し、その抵抗基
板上の個別ダミー電極4a′および共通ダミー電極4b′間
の発熱抵抗体4cの初期抵抗値Rsを測定する。
ら任意の抵抗基板をサンプルとして抽出し、その抵抗基
板上の個別ダミー電極4a′および共通ダミー電極4b′間
の発熱抵抗体4cの初期抵抗値Rsを測定する。
(a2) 前記発熱抵抗体4cの初期抵抗値Rsが目標抵抗値
Roよりも大きい場合、初期設定値をa1,b1として、次式
(6)で表される関数F(R,Rs)のRにRoを代入したと
きの値Ftoを算出する。なお、関数F(R,Rs)は、初期
抵抗値Rsの発熱抵抗体4cにテストパルスPti(i=1,2,
…)を順次印加したときの(R−Rs)/Rsの変化を予想
した関数であり、その関数によって表されるカーブを第
4図に示す。この第4図において、Rは発熱抵抗体4cの
抵抗値である、電圧VのテストパルスPtiが印加される
と変化する値である。また、a1,b1は定数であるが、そ
の値はロット毎または抵抗基板毎にバラツキがありテス
トパルスの印加後の抵抗値変化をみて補正される値であ
る。
Roよりも大きい場合、初期設定値をa1,b1として、次式
(6)で表される関数F(R,Rs)のRにRoを代入したと
きの値Ftoを算出する。なお、関数F(R,Rs)は、初期
抵抗値Rsの発熱抵抗体4cにテストパルスPti(i=1,2,
…)を順次印加したときの(R−Rs)/Rsの変化を予想
した関数であり、その関数によって表されるカーブを第
4図に示す。この第4図において、Rは発熱抵抗体4cの
抵抗値である、電圧VのテストパルスPtiが印加される
と変化する値である。また、a1,b1は定数であるが、そ
の値はロット毎または抵抗基板毎にバラツキがありテス
トパルスの印加後の抵抗値変化をみて補正される値であ
る。
Fto=F(Ro,Rs) ……(7) なお、前記式(6)で表される関数F(R,Rs)は、仮
に定めた校正カーブ関数であり、その式(6)中の定数
a1,b1をロット毎に補正して得られる後述の関数G(R,
Rs)が実際のトリミングに利用される校正カーブ関数で
ある。そして、熱記録に使用する前記個別電極4aおよび
共通電極4b間の発熱抵抗体4cのトリミングは前記校正カ
ーブ関数G(R,Rs)を利用して行うのであるが、それら
については後で詳述する。
に定めた校正カーブ関数であり、その式(6)中の定数
a1,b1をロット毎に補正して得られる後述の関数G(R,
Rs)が実際のトリミングに利用される校正カーブ関数で
ある。そして、熱記録に使用する前記個別電極4aおよび
共通電極4b間の発熱抵抗体4cのトリミングは前記校正カ
ーブ関数G(R,Rs)を利用して行うのであるが、それら
については後で詳述する。
(a3) 第1テストパルスPt1の電圧値Vt1を次式(8)
により求める。
により求める。
Vtl=b1+(1/n)(Fto−b1) ……(8) この式(8)中、(1/n)(Fto−b1)は第4図に示す
ように、電圧値Ftoとb1との差をn等分した値である。
ように、電圧値Ftoとb1との差をn等分した値である。
(a4) 前記電圧値Vt1の第1テストパルスPt1を前記両
ダミー電極4a′,4b′間に印加する。
ダミー電極4a′,4b′間に印加する。
(a5) 前記第1テストパルスPt1を印加した後の前記
両ダミー電極4a′,4b′間の発熱抵抗体4cの抵抗値Rt1を
測定する。
両ダミー電極4a′,4b′間の発熱抵抗体4cの抵抗値Rt1を
測定する。
(a6) (Rt1−Rs)/Rs=Qt1の値、すなわち発熱抵抗
体4cに前記電圧Vt1を印加したときの、発熱抵抗体4cの
抵抗値の初期抵抗値Rsに対する変化率を求める。
体4cに前記電圧Vt1を印加したときの、発熱抵抗体4cの
抵抗値の初期抵抗値Rsに対する変化率を求める。
(a7) 前記抵抗値Rt1が目標抵抗値Roよりも大きい場
合には、第2テストパルスPt2の電圧値Vt2を次式(9)
により求める。
合には、第2テストパルスPt2の電圧値Vt2を次式(9)
により求める。
Vt2=b1+(2/n)(Fto−b1) ……(9) (a8) 前記電圧値Vt2の第2テストパルスPt2を前記両
ダミー電極4a′,4b′間に印加する。
ダミー電極4a′,4b′間に印加する。
(a9) 前記第2テストパルスPt2を印加した後の前記
両ダミー電極4a′,4b′間の発熱抵抗体4cの抵抗値Rt2を
測定する。
両ダミー電極4a′,4b′間の発熱抵抗体4cの抵抗値Rt2を
測定する。
(a10) (Rt2−Rs)/Rs=Qt2の値、すなわち発熱抵
抗体4cに前記電圧Vt2を印加したときの、発熱抵抗体4c
の抵抗値の初期抵抗値Rsに対する変化率を求める。
抗体4cに前記電圧Vt2を印加したときの、発熱抵抗体4c
の抵抗値の初期抵抗値Rsに対する変化率を求める。
(a11) このような作業をRti≦Rti+1(i=1,2,…)
となるまで、すなわち、発熱抵抗体4cが抵抗破壊を起こ
すまで繰り返し、得られたデータVtiおよび(Rti−Rs/
Rsによって定まる座標点Pti′(第4図参照)を、直交
するV軸および(R−Rs)/Rs軸からなる直交座標軸上
にプロットする。
となるまで、すなわち、発熱抵抗体4cが抵抗破壊を起こ
すまで繰り返し、得られたデータVtiおよび(Rti−Rs/
Rsによって定まる座標点Pti′(第4図参照)を、直交
するV軸および(R−Rs)/Rs軸からなる直交座標軸上
にプロットする。
(a12) 前記(a11)までの作業を他のダミー電極に対
しても行う。そうすると、第4図に示すような多数の点
の分布が得られる。
しても行う。そうすると、第4図に示すような多数の点
の分布が得られる。
(a13) 前記直交座標軸上にプロットされた前記座標
データVtn,(Rtn−Rs)/Rsの分布(第4図の多数の点
の分布)を下記の式(10)で近似し、この式(10)が前
記分布になるべくよく近似するように式(10)のaおよ
びbを定める。
データVtn,(Rtn−Rs)/Rsの分布(第4図の多数の点
の分布)を下記の式(10)で近似し、この式(10)が前
記分布になるべくよく近似するように式(10)のaおよ
びbを定める。
(a14) 校正カーブ関数G(R,Rs)を次式(11)で定
義する。
義する。
この関数校正関数G(R,Rs)は前記仮に定めた校正カ
ーブ関数F(R,Rs)におけるa1およびb1の値をa,bに置
換した関数であり、その置換により、ロット毎または抵
抗基板毎のバラツキが補正される。また、V=G(R,
Rs)によって表される校正カーブは第5図に示す直線と
なる。
ーブ関数F(R,Rs)におけるa1およびb1の値をa,bに置
換した関数であり、その置換により、ロット毎または抵
抗基板毎のバラツキが補正される。また、V=G(R,
Rs)によって表される校正カーブは第5図に示す直線と
なる。
(a15) 前述のようにダミー電極4a′,4b′を使用し
て、a,bの値を定めた後(すなわち、前記関数F(R,R
s)におけるa1およびb1の値を補正した校正カーブ関数
G(R,Rs)を求めた後、熱記録に使用する個別電極4aお
よび共通電極4b間の発熱抵抗体4cの抵抗値をトリミング
するのであるが、その際、発熱抵抗体4cの初期抵抗値
Rs、目標抵抗値Roとすれば、前記式(11)のRにRoを代
入した次式(12)により目標達成電圧値Vsが算出され
る。
て、a,bの値を定めた後(すなわち、前記関数F(R,R
s)におけるa1およびb1の値を補正した校正カーブ関数
G(R,Rs)を求めた後、熱記録に使用する個別電極4aお
よび共通電極4b間の発熱抵抗体4cの抵抗値をトリミング
するのであるが、その際、発熱抵抗体4cの初期抵抗値
Rs、目標抵抗値Roとすれば、前記式(11)のRにRoを代
入した次式(12)により目標達成電圧値Vsが算出され
る。
すなわち、前記式(12)で算出される目標達成電圧値
Vsを有するトリミングパルスを初期抵抗値Rsの発熱抵抗
体4cに印加すれば目標抵抗値Roに一度に接近するはずで
ある。しかしながら、発熱抵抗体4cの特性にはバラツキ
があるので、実際に前記発熱抵抗体の抵抗値のトリミン
グを行う際、前記校正カーブ関数G(Ro,Rs)に応じて
定まる目標達成電圧値Vsのトリミングパルスをいきなり
発熱抵抗体4cに印加すると、その抵抗値が目標抵抗値Ro
よりもかなり下の値に補正されることもあり得る。した
がって、実際のトリミングに際しては、第1トリミング
パルスの電圧値V1は目標達成電圧値Vsよりも低い値たと
えば、次式(13)で定まる値に設定する。
Vsを有するトリミングパルスを初期抵抗値Rsの発熱抵抗
体4cに印加すれば目標抵抗値Roに一度に接近するはずで
ある。しかしながら、発熱抵抗体4cの特性にはバラツキ
があるので、実際に前記発熱抵抗体の抵抗値のトリミン
グを行う際、前記校正カーブ関数G(Ro,Rs)に応じて
定まる目標達成電圧値Vsのトリミングパルスをいきなり
発熱抵抗体4cに印加すると、その抵抗値が目標抵抗値Ro
よりもかなり下の値に補正されることもあり得る。した
がって、実際のトリミングに際しては、第1トリミング
パルスの電圧値V1は目標達成電圧値Vsよりも低い値たと
えば、次式(13)で定まる値に設定する。
V1=b+(1/2)(Vs−b) ……(13) このようにして、ダミー電極(4a′,4b′)を用いた
前記(a1)〜(a15)の作業により、熱記録に使用する
発熱抵抗体4cに印加する第1トリミングパルスP1の電圧
値V1が定まる。
前記(a1)〜(a15)の作業により、熱記録に使用する
発熱抵抗体4cに印加する第1トリミングパルスP1の電圧
値V1が定まる。
次に、第5図を参照しながら熱記録に使用する発熱抵
抗体4cに対する抵抗値トリミング作業について説明す
る。
抗体4cに対する抵抗値トリミング作業について説明す
る。
(b1) 熱記録に使用する各個別電極4aおよび共通電極
4b間の発熱抵抗体4cの初期抵抗値Rsを測定し、その初期
抵抗値Rsが目標抵抗値Roよりも大きい場合には、前記式
(12)および(13)により算出される電圧値V1を有する
第1トリミングパルスP1を前記発熱抵抗体4cに印加す
る。この電圧値V1は前記式(13)および第5図から分か
るようにbとVsの丁度中間の値である。
4b間の発熱抵抗体4cの初期抵抗値Rsを測定し、その初期
抵抗値Rsが目標抵抗値Roよりも大きい場合には、前記式
(12)および(13)により算出される電圧値V1を有する
第1トリミングパルスP1を前記発熱抵抗体4cに印加す
る。この電圧値V1は前記式(13)および第5図から分か
るようにbとVsの丁度中間の値である。
(b2) 前記第1トリミングパルスP1印加後の発熱抵抗
体4cの抵抗値R1を測定し、この抵抗値R1が目標抵抗値Ro
よりも大きい場合には、下記式(14)により算出される
電圧値V2を有する第2トリミングパルスP2を前記発熱抵
抗体4cに印加する。この電圧値V2は式(14)および第5
図から分かるように前記V1とVsの丁度中間の値である。
体4cの抵抗値R1を測定し、この抵抗値R1が目標抵抗値Ro
よりも大きい場合には、下記式(14)により算出される
電圧値V2を有する第2トリミングパルスP2を前記発熱抵
抗体4cに印加する。この電圧値V2は式(14)および第5
図から分かるように前記V1とVsの丁度中間の値である。
(b3) 前記第2トリミングパルスP2印加後の発熱抵抗
体4cの抵抗値R2を測定し、この抵抗値R2が目標抵抗値Ro
よりも大きい場合には、下記式(15)により算出される
電圧値V3を有する第3トリミングパルスP3を前記発熱抵
抗体4cに印加する。この電圧値V3は式(15)および第5
図から分かるように前記V2とVsの丁度中間の値である。
体4cの抵抗値R2を測定し、この抵抗値R2が目標抵抗値Ro
よりも大きい場合には、下記式(15)により算出される
電圧値V3を有する第3トリミングパルスP3を前記発熱抵
抗体4cに印加する。この電圧値V3は式(15)および第5
図から分かるように前記V2とVsの丁度中間の値である。
(b4) 以下、同様にして、発熱抵抗体4cの抵抗値が目
標抵抗値Ro以上のとき下記式(16)で定まる電圧値Viを
有するトリミングパルスPi(i=1,2,…)を順次印加す
る。
標抵抗値Ro以上のとき下記式(16)で定まる電圧値Viを
有するトリミングパルスPi(i=1,2,…)を順次印加す
る。
そして、i=kのとき(1/2k)(Vs−b)≦ΔV(Δ
Vは所定の電圧値)となった場合には、i≧kとなるi
の値に対して(1/2i)(Vs−b)づつ電圧を増加する
と、その増加量はΔV以下となり小さすぎるので、その
場合にはΔVづつ増加する。すなわち、電圧Viのトリミ
ングパルスPiを印加した後の発熱抵抗体4cの抵抗値Riが
目標抵抗値Ro以下になるまで、下記式(17)で定まる電
圧値ViのトリミングパルスPiを順次印加する。
Vは所定の電圧値)となった場合には、i≧kとなるi
の値に対して(1/2i)(Vs−b)づつ電圧を増加する
と、その増加量はΔV以下となり小さすぎるので、その
場合にはΔVづつ増加する。すなわち、電圧Viのトリミ
ングパルスPiを印加した後の発熱抵抗体4cの抵抗値Riが
目標抵抗値Ro以下になるまで、下記式(17)で定まる電
圧値ViのトリミングパルスPiを順次印加する。
但し、(1/2k)(Vs−b)≦ΔV、i≧k たとえば、k=3で(1/2k)(Vs−b)≦ΔVとなる
ような場合、すなわち(1/23)(Vs−b)≦ΔVとなる
ような場合には、各トリミングパルスPi(i=1,2,…)
の電圧値Viは、次のようになる。
ような場合、すなわち(1/23)(Vs−b)≦ΔVとなる
ような場合には、各トリミングパルスPi(i=1,2,…)
の電圧値Viは、次のようになる。
V1=b+(1/2)(Vs−b) このときのViおよび(Ri−Rs)/Rsによって定まる座
標点Pi′を直交するV軸およびQ軸(Q=(R−Rs)/
Rs)上にプロットした状態が第5図に示されている。
標点Pi′を直交するV軸およびQ軸(Q=(R−Rs)/
Rs)上にプロットした状態が第5図に示されている。
発熱抵抗体4cの抵抗値Rは、電圧値Viのトリミングパ
ルスが印加されると減少するが、第5図から分かるよう
に、抵抗値Rの減少とともに(R−Rs)/Rsの値はV=
G(R,Rs)の直線に沿って減少しながら(R0−Rs)/Rs
=Q0の値に接近する。そして、第6トリミングパルスP6
を印加した後に、(R−Rs)/Rsの値すなわち(R6−
Rs)/Rsの値は(R0−Rs)/Rsの値よりも小さくなり、
このとき発熱抵抗体4cの抵抗値R6も目標抵抗値R0以下に
なっている。
ルスが印加されると減少するが、第5図から分かるよう
に、抵抗値Rの減少とともに(R−Rs)/Rsの値はV=
G(R,Rs)の直線に沿って減少しながら(R0−Rs)/Rs
=Q0の値に接近する。そして、第6トリミングパルスP6
を印加した後に、(R−Rs)/Rsの値すなわち(R6−
Rs)/Rsの値は(R0−Rs)/Rsの値よりも小さくなり、
このとき発熱抵抗体4cの抵抗値R6も目標抵抗値R0以下に
なっている。
(b5) 前記(b1)〜(b4)の作業を同一ロットで製造
された抵抗基板4上の熱記録に使用する全ての発熱抵抗
体4cに対して行う。そうすると、第5図に多数の点で示
すように、V=G(R,Rs)の直線に沿って(R−Rs)/
Rsの値が変化しながら、各発熱抵抗体4cの抵抗値Rは、
目標抵抗値R0に接近する。
された抵抗基板4上の熱記録に使用する全ての発熱抵抗
体4cに対して行う。そうすると、第5図に多数の点で示
すように、V=G(R,Rs)の直線に沿って(R−Rs)/
Rsの値が変化しながら、各発熱抵抗体4cの抵抗値Rは、
目標抵抗値R0に接近する。
以上、本発明による熱記録用ヘッドの実施例を詳述し
たが、本発明は、前述の実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱すること
なく、種々の設計変更を行うことが可能である。
たが、本発明は、前述の実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱すること
なく、種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば、ダミー電極4a′,4b′は熱記録を行う個別
電極4aおよび共通電極4bの両端外側部に配設する代わり
に一端外側部に配設することも可能である。また、校正
カーブ関数G(R,Rs)は同一ロット毎に作成するのでは
なく、各抵抗基板4毎に作成することも可能である。さ
らに、第1トリミングパルスP1は、V1=(1/2)Vs、V1
=(2/3)Vsのように設定することも可能である。そし
て、たとえば、V1=(1/2)Vsとした場合、 V2=(1/2+1/22)Vs V3=(1/2+1/22+1/23)Vs … Vi=(1/2+1/22+…+1/2k)Vs +(i−k)ΔV 但し、(1/2k)Vs≦ΔV、i≧k とすることも可能である。
電極4aおよび共通電極4bの両端外側部に配設する代わり
に一端外側部に配設することも可能である。また、校正
カーブ関数G(R,Rs)は同一ロット毎に作成するのでは
なく、各抵抗基板4毎に作成することも可能である。さ
らに、第1トリミングパルスP1は、V1=(1/2)Vs、V1
=(2/3)Vsのように設定することも可能である。そし
て、たとえば、V1=(1/2)Vsとした場合、 V2=(1/2+1/22)Vs V3=(1/2+1/22+1/23)Vs … Vi=(1/2+1/22+…+1/2k)Vs +(i−k)ΔV 但し、(1/2k)Vs≦ΔV、i≧k とすることも可能である。
さらにまた、V軸および(R−Rs)/Rs軸から成る直
交座標軸上における座標データ(Vti,(Rti−Rs)/
Rs)の分布を近似するする式はコンピュータ処理によっ
て求めることが可能である。
交座標軸上における座標データ(Vti,(Rti−Rs)/
Rs)の分布を近似するする式はコンピュータ処理によっ
て求めることが可能である。
C.発明の効果 前述の本発明の熱記録用ヘッドの抵抗値トリミング方
法は、抵抗基板上に設けたダミー電極間の熱記録に使用
しない発熱抵抗体に抵抗破壊をおそれずにテストパルス
を印加することにより、前記校正カーブ関数や速やかに
求めることができるので、前記目標達成電圧値Vsを速や
かに求めることかできる。
法は、抵抗基板上に設けたダミー電極間の熱記録に使用
しない発熱抵抗体に抵抗破壊をおそれずにテストパルス
を印加することにより、前記校正カーブ関数や速やかに
求めることができるので、前記目標達成電圧値Vsを速や
かに求めることかできる。
しかも、そのテストパルスを印加したダミー電極間の
発熱抵抗体が破壊されてもその抵抗基板を熱記録に使用
することができる。
発熱抵抗体が破壊されてもその抵抗基板を熱記録に使用
することができる。
第1図は本発明による熱記録用ヘッドの一実施例の要部
の拡大斜視図で第3図の矢視Iの部分の拡大図、第2図
は同実施例の側断面図、第3図は同実施例の要部の斜視
図、第4図は同実施例のテストパルス印加方法の説明
図、第5図は同実施例のトリミングパルスの印加方法の
説明図、第6図および第7図は本発明の前提となる抵抗
値トリミング技術の説明図、である。 4……抵抗基板、4a……個別電極、4a′……個別ダミー
電極、4b……共通電極、4b′……共通ダミー電極、4c…
…発熱抵抗体、
の拡大斜視図で第3図の矢視Iの部分の拡大図、第2図
は同実施例の側断面図、第3図は同実施例の要部の斜視
図、第4図は同実施例のテストパルス印加方法の説明
図、第5図は同実施例のトリミングパルスの印加方法の
説明図、第6図および第7図は本発明の前提となる抵抗
値トリミング技術の説明図、である。 4……抵抗基板、4a……個別電極、4a′……個別ダミー
電極、4b……共通電極、4b′……共通ダミー電極、4c…
…発熱抵抗体、
Claims (3)
- 【請求項1】抵抗基板(4)上面に、熱記録に使用され
る複数の個別電極(4a)および共通電極(4b)が列設さ
れ、それらの電極(4a,4b)間に発熱抵抗体(4c)を配
設した熱記録用ヘッドにおける前記発熱抵抗体(4c)の
初期抵抗値(RS)が目標抵抗値(R0)よりも大きい場合
に前記発熱抵抗体(4c)に第1トリミングパルス(P1)
を印加し、この第1トリミングパルス(P1)印加後の発
熱抵抗体(4c)の抵抗値(R1)が目標抵抗値(R0)より
も大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に第2トリミング
パルス(P2)を印加し、この第2トリミングパルス(P
2)印加後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R2)が目標抵
抗値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に
第3トリミングパルス(P3)を印加するという順序で発
熱抵抗体(4c)の抵抗値が前記目標抵抗値(Ro)に達す
るまでトリミングパルス(Pi:i=1,2,…)の電圧値(V
i:i=1,2,…)を増加させながら順次印加するようにし
た発熱抵抗体(4c)の抵抗値トリミング方法において、 抵抗基板(4)上面に、前記熱記録に使用される電極
(4a,4b)と同様に構成されているが熱記録に使用され
ない個別ダミー電極(4a′)および共通ダミー電極4
b′)を列設するとともに、それらの電極(4a′,4b′)
間に前記発熱抵抗体(4c)を配設し、前記個別ダミー電
極(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗
体(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i
=1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を調べる試験により、初期抵抗値(RS)の
発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)に
接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この求めた目標達成電圧値(Vs)よりも
所定量小さな値に前記第1トリミングパルス(P1)の電
圧値(V1)を設定するとともに、発熱抵抗体(4c)の抵
抗値(R)と目標抵抗値(Ro)との差が所定範囲にある
間は、発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R)が目標抵抗値
(Ro)に近づくにつれてその直前のトリミングパルス
(Pi−1)の電圧値(Vi−1)に対するトリミングパル
ス(Pi)の電圧値(Vi)の増加量(Vi−Vi−1)を、漸
減するように設定したことを特徴とする抵抗値トリミン
グ方法。 - 【請求項2】請求項1記載の抵抗値トリミング方法にお
いて、 前記トリミングパルス(Pi)の電圧値(Vi)の増加量
(Vi−Vi−1)が所定の電圧値よりも小さくなったとき
に、前記電圧値を前記所定の電圧値ずつ増加させるよう
にしたことを特徴とする抵抗値トリミング方法。 - 【請求項3】抵抗基板(4)上面に、熱記録に使用され
る複数の個別電極(4a)および共通電極(4b)が列設さ
れ、それらの電極(4a,4b)間に発熱抵抗体(4c)を配
設した熱記録用ヘッドにおける前記発熱抵抗体(4c)の
初期抵抗値(RS)が目標抵抗値(R0)よりも大きい場合
に前記発熱抵抗体(4c)に第1トリミングパルス(P1)
を印加し、この第1トリミングパルス(P1)印加後の発
熱抵抗体(4c)の抵抗値(R1)が目標抵抗値(R0)より
も大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に第2トリミング
パルス(P2)を印加し、この第2トリミングパルス(P
2)印加後の発熱抵抗体(4c)の抵抗値(R2)が目標抵
抗値(R0)よりも大きい場合に前記発熱抵抗体(4c)に
第3トリミングパルス(P3)を印加するという順序で発
熱抵抗体(4c)の抵抗値が前記目標抵抗値(Ro)に達す
るまでトリミングパルス(Pi:i=1,2,…)の電圧値(V
i:i=1,2,…)を増加させながら順次印加するようにし
た発熱抵抗体(4c)の抵抗値トリミング方法において、 抵抗基板(4)上面に、前記熱記録に使用される電極
(4a,4b)と同様に構成されているが熱記録に使用され
ない個別ダミー電極(4a′)および共通ダミー電極(4
b′)を列設するとともに、それらの電極(4a′,4b′)
間に前記発熱抵抗体(4c)を配設し、前記個別ダミー電
極(4a′)および共通ダミー電極(4b′)間の発熱抵抗
体(4c)に電圧値が順次増加するテストパルス(Pti:i
=1,2,…)を順次印加して発熱抵抗体(4c)の抵抗値
(R)の変化を前記発熱抵抗体(4c)が抵抗破壊を起こ
すまで繰り返して調べる試験により、初期抵抗値(RS)
の発熱抵抗体(4c)の抵抗値を一度に目標抵抗値(R0)
に接近させるトリミングパルス(Ps)の目標達成電圧値
(Vs)を求め、この目標達成電圧値(Vs)に基づいて前
記発熱抵抗体(4c)のトリミングを行うことを特徴とす
る抵抗値トリミング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63100661A JP2762455B2 (ja) | 1988-04-23 | 1988-04-23 | 熱記録用ヘッドおよびその抵抗値トリミング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63100661A JP2762455B2 (ja) | 1988-04-23 | 1988-04-23 | 熱記録用ヘッドおよびその抵抗値トリミング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01271262A JPH01271262A (ja) | 1989-10-30 |
JP2762455B2 true JP2762455B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=14279983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63100661A Expired - Fee Related JP2762455B2 (ja) | 1988-04-23 | 1988-04-23 | 熱記録用ヘッドおよびその抵抗値トリミング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2762455B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7782349B2 (en) | 2006-05-31 | 2010-08-24 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Thermal printer and method of controlling the same |
JP5834445B2 (ja) * | 2011-03-29 | 2015-12-24 | セイコーエプソン株式会社 | サーマルヘッドおよびサーマルプリンター |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63230361A (ja) * | 1987-03-19 | 1988-09-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | サ−マルヘツド |
-
1988
- 1988-04-23 JP JP63100661A patent/JP2762455B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01271262A (ja) | 1989-10-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |