JP2756785B2 - 組合せ油掻きピストンリング - Google Patents
組合せ油掻きピストンリングInfo
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- JP2756785B2 JP2756785B2 JP61502877A JP50287786A JP2756785B2 JP 2756785 B2 JP2756785 B2 JP 2756785B2 JP 61502877 A JP61502877 A JP 61502877A JP 50287786 A JP50287786 A JP 50287786A JP 2756785 B2 JP2756785 B2 JP 2756785B2
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- expander
- piston ring
- oil scraping
- peripheral edge
- combination oil
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/12—Details
- F16J9/20—Rings with special cross-section; Oil-scraping rings
- F16J9/203—Oil-scraping rings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/06—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction using separate springs or elastic elements expanding the rings; Springs therefor ; Expansion by wedging
- F16J9/064—Rings with a flat annular side rail
- F16J9/066—Spring expander from sheet metal
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
技術分野
本発明は、例えば内燃機関あるいはコンプレッサ等に
用いる組合せ油掻きピストンリングに関する。 背景技術 従来公知のこの種のリングは、エキスパンダと、該エ
キスパンダに支持される1つ以上の薄幅リングもしくは
レールとからなっている。 この組合せリングはピストンの溝に配置されており、
エキスパンダはシリンダの壁に対して半径方向外方へか
つ溝の壁に対しては軸線方向に薄幅リングを付勢するよ
うに配設されている。 この種のエキスパンダとしては、上縁と下縁に沿って
一連の互い違いに形成された切欠きを有する平板を折曲
げてU字形のチャンネル部を形成し、つぎに、チャンネ
ル部を断面が略U字形のリングにまるめてリングの形状
にしたもの等が知られている。 自動車工業界においては、エンジンのデザイナは、エ
ンジンの寸法を小さくして、自動車のボデイの輪郭を改
善しかつエンジンの重量を軽減しようとしている。かか
る要望を満たす1つの方策として、エンジンシリンダの
方向のエンジンブロックの寸法を小さくすることが行な
われているが、これは、シリンダの容量と圧縮パラメー
タに影響を与えることなく行なうのが好ましい。これ
は、ピストンの高さを小さくすることにより行なうこと
ができ、事実、これがしばしば、ピストンのデザイナが
探し求めている目標となっている。 しかしながら、上記した、従来の平板を折曲げて形成
したエキスパンダは、ばね支持機能を有効に発揮させよ
うとする場合には、エキスパンダの軸線方向の最小肉厚
が著しく大きくなる傾向があるという欠点を有してい
る。 発明の背景 従って、本発明の目的は、ピストンの軸線方向の寸法
が比較的小さいピストンに用いピストンの高さを小さく
することが可能な油掻きピストンリングを提供すること
にある。 本発明に係る、組合せ油掻きピストンリングは、エキ
スパンダと該エキスパンダにより支持される少なくとも
一つの薄幅レールリングより成り、該エキスパンダはバ
ネ材料は平板より形成されて、平板には平板の上部周縁
に沿って所定間隔を以って第1のノッチ列と下部周縁に
沿って所定間隔を以て第2のノッチ列を、該両ノッチ列
が互い違いとなるように配列するとともに、該平板をま
るめて該平板の上部周縁をエキスパンダの外周部とし、
下部周縁をエキスパンダの内周部とした組合せ油掻きピ
ストンリングにおいて、前記平板の第1のノッチ列と下
部周縁との間の前記エキスパンダ壁面に、前記薄幅レー
ルリングを支持する棚部を備えた出張りを、該エキスパ
ンダ壁面の円周方向に弧状に突出して設けたことを特徴
とするものである。 エキスパンダが軸線方向に折曲げられないということ
は、軸線方向の肉厚が、上記した公知のエキスパンダよ
りも小さくすることができることを意味するものであ
る。 本発明の好ましい実施例においては、油掻きリング
は、エキスパンダの両壁面に配設された2本のレールリ
ングを有しており、出張りがエキスパンダの両壁面に円
周方向に弧状に突出してこの2本のレールリングを支持
するようになっている。この出張りは、エキスパンダの
両壁面から互い違いに突出して設けるのが好ましい。こ
の出張りは平板材料をプレス成形加工でパンチで押し出
して形成する。本発明の好ましい実施例においては、第
2のノッチ列とエキスパンダ外周部との間にエキスパン
ダの壁面から突出して、レールリングをエキスパンダの
壁面から離隔させるように作用する小突起が設けられて
いる。この突起は、レールリングをエキスパンダのそれ
ぞれの壁面から離隔させるようにエキスパンダの両壁面
より突出して設けるのが好ましく、エキスパンダの両壁
面から互い違いに突出してエキスパンダの両壁面からレ
ールリングを離隔させるように、平板材料をたとえば、
プレス成形加工でパンチで押し出して形成する。 これらの突起は、レールリングをエキスパンダから離
隔させることにより、レールリングとレールリングとの
間からピストンの溝へ達する排出路を形成することにな
り、このような排出路がない場合には、第2のノッチ列
がその代替作用を行わなければならない。 エキスパンダは、レールリングを1本だけ配設しても
よい。この場合、レールリングは、エキスパンダの頂部
即ちピストンクラウン側に配設するのが好ましい。かか
る構成の場合には、エキスパンダの出張りと突起は、エ
キスパンダの一方の壁面にだけ形成する。 更に、本発明の好ましい実施例においては、ノッチに
は、エキスパンダの上部周縁又は下部周縁から延びる首
部と、該首部から対向する下部周縁又は上部周縁に向け
て延びる該首部より周方向に広い開口を形成する。ま
た、第2のノッチ列は、外周部に向けて湾曲させること
もでき、これにより、ノッチの周囲のばね抵抗を一層均
一にすることができるとともに、十分な量の材料を変形
させて出張りを形成することができる。エキスパンダの
自由端部は突合せ接続部を形成するのが好ましい。 ピストンの溝が比較的深い場合には特に、エキスパン
ダの内周部に、組合せリングが正しく配置されるように
するとともに、ピストンがシリンダに配置されるときの
組合せリングのガタツキを防止するため、エキスパンダ
の下部周縁から突出する延長部を形成するのが好まし
い。延長部は、エキスパンダの内周部に一体的に形成し
てもよく、あるいは別に取付けてもよい。延長部は、第
2のノッチ列の間に、所定の間隔をもって配設してもよ
く、あるいは各延長部がノッチ間のスペースの極く一部
を占める場合には、各ノッチ間に、ノッチごとに設ける
こともできる。 エキスパンダの弾性エネルギを調節しあるいは規制す
るために、エキスパンダの内周部の第1のノッチ列に対
応する位置に、切欠きを設けることもできる。 エキスパンダは、硬度が、好ましくは、HV300乃至500
の範囲にあるステンレス鋼から形成する。あるいは、所
望のばね特性を有するように適宜の焼戻し処理を受けた
炭素鋼からつくってもよい。エキスパンダを形成する平
板は、スタンピング加工をした後に、出張りと突起をプ
レス成形加工でパンチで押し出して成形する。 平板の肉厚は、最小で0.38mm(0.015インチ)にかつ
最大で0.64mm(0.025インチ)のものを使用することが
できるが、0.51mm(0.020インチ)のものが好ましい。
レールには、肉厚0.46mm(0.018インチ)または0.51mm
(0.020インチ)のものを使用するが、0.38mm(0.015イ
ンチ)乃至0.64mm(0.025インチ)のものでもよい。出
張りは、エキスパンダの壁面から、0.30mm(0.012イン
チ)乃至0.51mm(0.020インチ)突出させる。突起は、
エキスパンダの壁面から、0.15mm(0.006インチ)乃至
0.25mm(0.010インチ)突出させる。本発明の好ましい
実施例では、平板の肉厚は0.51mm(0.020インチ)であ
り、レールの肉厚は0.46mm(0.018インチ)であり、出
張りは0.38mm(0.015インチ)突出し、突起は0.46mm
(0.018インチ)突出しており、この場合には、組合せ
リング全体の肉厚は1.82mm(0.072インチ)となる。 図面の簡単な説明 第1図は本発明に係るエキスパンダの一部を示す斜視
図であり、 第2図は2本のレールリングが所定位置に配設されて
形成された組合せリングを示す斜視図であり、 第3乃至6図はそれぞれ第2図のIII-III線、IV-IV
線、V−V線及びVI-VI線による断面図であり、 第7図は本発明の別の実施例を示す斜視図である。 発明を実施するための最良の形態 第1図はエキスパンダ11の一部を示し、エキスパンダ
11は、ばね鋼からなる平板より形成され、その外周部14
及び内周部15からそれぞれ交互に平板の内部に延びる2
列のノッチ12及び13が設けられている。ノッチ12及び13
は、それぞれ、狭い首部16及び17を有し、次に幅広とな
って大きな孔18及び19を形成している。このように構成
することにより、孔18と内周部15との間にランド部(la
nd)21と、孔19(幾分湾曲している)と外周部14との間
にランド部22とが形成される。 ランド部21は、軸線方向に沿って交互に反対方向へ向
けて、エキスパンダ11の一方の面から突出する一連の出
張り23と、他方の面から出張り23と互い違いに突出する
一連の出張り24とを形成する。これらの出張り23及び24
により、棚部25及び26が形成される。ランド部22には、
該ランド部両壁面より互い違いに突出する小さな突起が
形成されている。 第2図は、第1のエキスパンダ11と一対の薄幅レール
リング31及び32とから成る組合せリングを示す。レール
リング31は、棚部25に支持され、かつ、突起27によりエ
キスパンダの壁面から離隔されている。同様に、レール
リング32は、棚部26に支持され、かつ、突起28によりエ
キスパンダの壁面から離隔されている。この状態は、ピ
ストン34の溝33に配置された組合せリングを示す第3乃
至6図に図示されている。 第3図に示す位置では、レールリング31は、突起27に
より離隔されている。第4図に示す位置においては、レ
ールリング32は、出張り24の棚部26に支持されている。
第5図に示す位置では、レールリング32は、突起28によ
り離隔されている。第6図に示す位置では、レールリン
グ31は、出張り23の棚部25に支持されている。 棚部25及び26は、実際には、レールリングの内径と協
働して、レールリング31及び32の内周部で該レールリン
グに軸線方向の小さな力を生ぜしめる作用を発揮する弧
状の支持体の作用をする。これにより側部シール効果
(side sealing)が得られるので、更に余分な側部シー
ル力を得ることが必要な場合には、何らかの押圧手段に
より2乃至10度の角度を平坦な基部に付与することがで
きるが、そうでない場合には、該基部に角度を付与する
必要性をなくすことができる。 レールリングでシリンダの壁部からオイルの除去を可
能にするレールリング31及び32にかかる外向きの負荷
は、ピストンの溝33に配設された組合せリングをシリン
ダボアの中にはめ込まれたときに、エキスパンダ11が圧
縮されることにより得られる。レールリング31とレール
リング32との間でシリンダの壁部から掻取られたオイル
の排出は、レールリング31及び32とエキスパンダの表面
との間の空間を介して溝33の排出通路と連通するノッチ
12により行なわれ、この通路は前記突起27と28とにより
形成される。 第7図は、2つの択一的な特徴を備えたエキスパンダ
41を示す。 第1の特徴は、出張り23と24に、孔18の下に位置する
切欠き部42を設けたことにある。これにより、エキスパ
ンダ全体としての弾性エネルギが得られ易くなる、即
ち、エキスパンダの局部的な弾性エネルギを他の部分の
弾性エネルギにより一層近づけることができる。 第2の択一的な特徴は、エキスパンダの内周部に該エ
キスパンダの下部周縁から突出する延長部43を設けたこ
とにある。これらの延長部は、平板原材料を圧延あるい
は、プレス成形加工するには、一体的に形成することが
できる。また、後の段階で取付ることもできる。かかる
延長部を設けることの主な目的の1つは、組合せリング
をピストンの溝に対して正しく離隔させることにより、
組立て中に急にガタツクのを防止することにあるので、
使用中に消失する硬質ワックス状材料から形成すること
もできる。
用いる組合せ油掻きピストンリングに関する。 背景技術 従来公知のこの種のリングは、エキスパンダと、該エ
キスパンダに支持される1つ以上の薄幅リングもしくは
レールとからなっている。 この組合せリングはピストンの溝に配置されており、
エキスパンダはシリンダの壁に対して半径方向外方へか
つ溝の壁に対しては軸線方向に薄幅リングを付勢するよ
うに配設されている。 この種のエキスパンダとしては、上縁と下縁に沿って
一連の互い違いに形成された切欠きを有する平板を折曲
げてU字形のチャンネル部を形成し、つぎに、チャンネ
ル部を断面が略U字形のリングにまるめてリングの形状
にしたもの等が知られている。 自動車工業界においては、エンジンのデザイナは、エ
ンジンの寸法を小さくして、自動車のボデイの輪郭を改
善しかつエンジンの重量を軽減しようとしている。かか
る要望を満たす1つの方策として、エンジンシリンダの
方向のエンジンブロックの寸法を小さくすることが行な
われているが、これは、シリンダの容量と圧縮パラメー
タに影響を与えることなく行なうのが好ましい。これ
は、ピストンの高さを小さくすることにより行なうこと
ができ、事実、これがしばしば、ピストンのデザイナが
探し求めている目標となっている。 しかしながら、上記した、従来の平板を折曲げて形成
したエキスパンダは、ばね支持機能を有効に発揮させよ
うとする場合には、エキスパンダの軸線方向の最小肉厚
が著しく大きくなる傾向があるという欠点を有してい
る。 発明の背景 従って、本発明の目的は、ピストンの軸線方向の寸法
が比較的小さいピストンに用いピストンの高さを小さく
することが可能な油掻きピストンリングを提供すること
にある。 本発明に係る、組合せ油掻きピストンリングは、エキ
スパンダと該エキスパンダにより支持される少なくとも
一つの薄幅レールリングより成り、該エキスパンダはバ
ネ材料は平板より形成されて、平板には平板の上部周縁
に沿って所定間隔を以って第1のノッチ列と下部周縁に
沿って所定間隔を以て第2のノッチ列を、該両ノッチ列
が互い違いとなるように配列するとともに、該平板をま
るめて該平板の上部周縁をエキスパンダの外周部とし、
下部周縁をエキスパンダの内周部とした組合せ油掻きピ
ストンリングにおいて、前記平板の第1のノッチ列と下
部周縁との間の前記エキスパンダ壁面に、前記薄幅レー
ルリングを支持する棚部を備えた出張りを、該エキスパ
ンダ壁面の円周方向に弧状に突出して設けたことを特徴
とするものである。 エキスパンダが軸線方向に折曲げられないということ
は、軸線方向の肉厚が、上記した公知のエキスパンダよ
りも小さくすることができることを意味するものであ
る。 本発明の好ましい実施例においては、油掻きリング
は、エキスパンダの両壁面に配設された2本のレールリ
ングを有しており、出張りがエキスパンダの両壁面に円
周方向に弧状に突出してこの2本のレールリングを支持
するようになっている。この出張りは、エキスパンダの
両壁面から互い違いに突出して設けるのが好ましい。こ
の出張りは平板材料をプレス成形加工でパンチで押し出
して形成する。本発明の好ましい実施例においては、第
2のノッチ列とエキスパンダ外周部との間にエキスパン
ダの壁面から突出して、レールリングをエキスパンダの
壁面から離隔させるように作用する小突起が設けられて
いる。この突起は、レールリングをエキスパンダのそれ
ぞれの壁面から離隔させるようにエキスパンダの両壁面
より突出して設けるのが好ましく、エキスパンダの両壁
面から互い違いに突出してエキスパンダの両壁面からレ
ールリングを離隔させるように、平板材料をたとえば、
プレス成形加工でパンチで押し出して形成する。 これらの突起は、レールリングをエキスパンダから離
隔させることにより、レールリングとレールリングとの
間からピストンの溝へ達する排出路を形成することにな
り、このような排出路がない場合には、第2のノッチ列
がその代替作用を行わなければならない。 エキスパンダは、レールリングを1本だけ配設しても
よい。この場合、レールリングは、エキスパンダの頂部
即ちピストンクラウン側に配設するのが好ましい。かか
る構成の場合には、エキスパンダの出張りと突起は、エ
キスパンダの一方の壁面にだけ形成する。 更に、本発明の好ましい実施例においては、ノッチに
は、エキスパンダの上部周縁又は下部周縁から延びる首
部と、該首部から対向する下部周縁又は上部周縁に向け
て延びる該首部より周方向に広い開口を形成する。ま
た、第2のノッチ列は、外周部に向けて湾曲させること
もでき、これにより、ノッチの周囲のばね抵抗を一層均
一にすることができるとともに、十分な量の材料を変形
させて出張りを形成することができる。エキスパンダの
自由端部は突合せ接続部を形成するのが好ましい。 ピストンの溝が比較的深い場合には特に、エキスパン
ダの内周部に、組合せリングが正しく配置されるように
するとともに、ピストンがシリンダに配置されるときの
組合せリングのガタツキを防止するため、エキスパンダ
の下部周縁から突出する延長部を形成するのが好まし
い。延長部は、エキスパンダの内周部に一体的に形成し
てもよく、あるいは別に取付けてもよい。延長部は、第
2のノッチ列の間に、所定の間隔をもって配設してもよ
く、あるいは各延長部がノッチ間のスペースの極く一部
を占める場合には、各ノッチ間に、ノッチごとに設ける
こともできる。 エキスパンダの弾性エネルギを調節しあるいは規制す
るために、エキスパンダの内周部の第1のノッチ列に対
応する位置に、切欠きを設けることもできる。 エキスパンダは、硬度が、好ましくは、HV300乃至500
の範囲にあるステンレス鋼から形成する。あるいは、所
望のばね特性を有するように適宜の焼戻し処理を受けた
炭素鋼からつくってもよい。エキスパンダを形成する平
板は、スタンピング加工をした後に、出張りと突起をプ
レス成形加工でパンチで押し出して成形する。 平板の肉厚は、最小で0.38mm(0.015インチ)にかつ
最大で0.64mm(0.025インチ)のものを使用することが
できるが、0.51mm(0.020インチ)のものが好ましい。
レールには、肉厚0.46mm(0.018インチ)または0.51mm
(0.020インチ)のものを使用するが、0.38mm(0.015イ
ンチ)乃至0.64mm(0.025インチ)のものでもよい。出
張りは、エキスパンダの壁面から、0.30mm(0.012イン
チ)乃至0.51mm(0.020インチ)突出させる。突起は、
エキスパンダの壁面から、0.15mm(0.006インチ)乃至
0.25mm(0.010インチ)突出させる。本発明の好ましい
実施例では、平板の肉厚は0.51mm(0.020インチ)であ
り、レールの肉厚は0.46mm(0.018インチ)であり、出
張りは0.38mm(0.015インチ)突出し、突起は0.46mm
(0.018インチ)突出しており、この場合には、組合せ
リング全体の肉厚は1.82mm(0.072インチ)となる。 図面の簡単な説明 第1図は本発明に係るエキスパンダの一部を示す斜視
図であり、 第2図は2本のレールリングが所定位置に配設されて
形成された組合せリングを示す斜視図であり、 第3乃至6図はそれぞれ第2図のIII-III線、IV-IV
線、V−V線及びVI-VI線による断面図であり、 第7図は本発明の別の実施例を示す斜視図である。 発明を実施するための最良の形態 第1図はエキスパンダ11の一部を示し、エキスパンダ
11は、ばね鋼からなる平板より形成され、その外周部14
及び内周部15からそれぞれ交互に平板の内部に延びる2
列のノッチ12及び13が設けられている。ノッチ12及び13
は、それぞれ、狭い首部16及び17を有し、次に幅広とな
って大きな孔18及び19を形成している。このように構成
することにより、孔18と内周部15との間にランド部(la
nd)21と、孔19(幾分湾曲している)と外周部14との間
にランド部22とが形成される。 ランド部21は、軸線方向に沿って交互に反対方向へ向
けて、エキスパンダ11の一方の面から突出する一連の出
張り23と、他方の面から出張り23と互い違いに突出する
一連の出張り24とを形成する。これらの出張り23及び24
により、棚部25及び26が形成される。ランド部22には、
該ランド部両壁面より互い違いに突出する小さな突起が
形成されている。 第2図は、第1のエキスパンダ11と一対の薄幅レール
リング31及び32とから成る組合せリングを示す。レール
リング31は、棚部25に支持され、かつ、突起27によりエ
キスパンダの壁面から離隔されている。同様に、レール
リング32は、棚部26に支持され、かつ、突起28によりエ
キスパンダの壁面から離隔されている。この状態は、ピ
ストン34の溝33に配置された組合せリングを示す第3乃
至6図に図示されている。 第3図に示す位置では、レールリング31は、突起27に
より離隔されている。第4図に示す位置においては、レ
ールリング32は、出張り24の棚部26に支持されている。
第5図に示す位置では、レールリング32は、突起28によ
り離隔されている。第6図に示す位置では、レールリン
グ31は、出張り23の棚部25に支持されている。 棚部25及び26は、実際には、レールリングの内径と協
働して、レールリング31及び32の内周部で該レールリン
グに軸線方向の小さな力を生ぜしめる作用を発揮する弧
状の支持体の作用をする。これにより側部シール効果
(side sealing)が得られるので、更に余分な側部シー
ル力を得ることが必要な場合には、何らかの押圧手段に
より2乃至10度の角度を平坦な基部に付与することがで
きるが、そうでない場合には、該基部に角度を付与する
必要性をなくすことができる。 レールリングでシリンダの壁部からオイルの除去を可
能にするレールリング31及び32にかかる外向きの負荷
は、ピストンの溝33に配設された組合せリングをシリン
ダボアの中にはめ込まれたときに、エキスパンダ11が圧
縮されることにより得られる。レールリング31とレール
リング32との間でシリンダの壁部から掻取られたオイル
の排出は、レールリング31及び32とエキスパンダの表面
との間の空間を介して溝33の排出通路と連通するノッチ
12により行なわれ、この通路は前記突起27と28とにより
形成される。 第7図は、2つの択一的な特徴を備えたエキスパンダ
41を示す。 第1の特徴は、出張り23と24に、孔18の下に位置する
切欠き部42を設けたことにある。これにより、エキスパ
ンダ全体としての弾性エネルギが得られ易くなる、即
ち、エキスパンダの局部的な弾性エネルギを他の部分の
弾性エネルギにより一層近づけることができる。 第2の択一的な特徴は、エキスパンダの内周部に該エ
キスパンダの下部周縁から突出する延長部43を設けたこ
とにある。これらの延長部は、平板原材料を圧延あるい
は、プレス成形加工するには、一体的に形成することが
できる。また、後の段階で取付ることもできる。かかる
延長部を設けることの主な目的の1つは、組合せリング
をピストンの溝に対して正しく離隔させることにより、
組立て中に急にガタツクのを防止することにあるので、
使用中に消失する硬質ワックス状材料から形成すること
もできる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.エキスパンダ(11)と該エキスパンダ(11)により
支持される少なくとも一つの薄幅レールリング(31)よ
り成り、該エキスパンダ(11)はバネ材より成る平板よ
り形成されて、該平板には平板の上部周縁(14)に沿っ
て所定間隔を以って第1のノッチ列(12)と下部周縁
(15)に沿って所定間隔を以て第2のノッチ列(13)
を、該両ノッチ列(12)(13)が互い違いとなるように
配列するとともに、該平板をまるめて該平板の上部周縁
(14)をエキスパンダの外周部とし、下部周縁(15)を
エキスパンダの内周部とした組合せ油掻きピストリング
において、前記平板の第1のノッチ列(12)と下部周縁
(15)の間の前記エキスパンダ壁面に、前記薄幅レール
リング(31)を支持する棚部(25)を備えた出張り(2
3)を、該エキスパンダ壁面の円周方向に弧状に突出し
て設けたことを特徴とする組合せ油掻きピストンリン
グ。 2.前記出張りはエキスパンダの両壁面に設け、該出張
りでもって二本の薄幅レールリング(31)(32)を支持
し、一方の薄幅レールリング(31)は前記エキスパンダ
(11)の一方の壁面に円周方向に弧状に突出して設けた
出張り(23)の棚部(25)で支持され、他方の薄幅レー
ルリング(32)はエキスパンダ(11)の他方の壁面に円
周方向に弧状に突出して設けた出張り(24)の棚部(2
6)で支持されて成ることを特徴とする請求の範囲第1
項に記載の組合せ油掻きピストンリング。 3.前記出張り(23)(24)が前記エキスパンダ(11)
のそれぞれの壁面より互い違いに突出して成ることを特
徴とする請求の範囲第2項に記載の組合せ油掻きピスト
ンリング。 4.前記第2のノッチ列と前記エキスパンダの外周部と
の間のエキスパンダ壁面の一部に、前記薄幅レールリン
グ(31)をエキスパンダ壁面から離隔させる突起(27)
を設けたことを特徴とする請求の範囲第1乃至3項のい
ずれかに記載の組合せ油掻きピストンリング。 5.前記突起は前記エキスパンダ(11)の両壁面に設け
たことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の組合せ油
掻きピストンリング。 6.前記エキスパンダ(11)の両壁面から前記レールリ
ング(31)(32)を離隔させる前記突起は、エキスパン
ダの両壁面より互い違いに突出して設けたことを特徴と
する請求の範囲第4又は5項に記載の組合せ油掻きピス
トンリング。 7.前記第1のノッチ列と第2のノッチ列のノッチ(1
2)(13)は、前記エキスパンダの上部周縁又は下部周
縁から延びる首部(16)(17)と該首部から対向する下
部周縁又は上部周縁に向けて延びる該首部より周方向に
広い開口(18)(19)を備えて成ることを特徴とする請
求の範囲第1乃至6項のいずれかに記載の組合せ油掻き
ピストンリング。 8.前記エキスパンダの内周部に該エキスパンダの下部
周縁から突出する延長部が設けられて成ることを特徴と
する請求の範囲第1乃至7項のいずれかに記載の組合せ
油掻きピストンリング。 9.前記エキスパンダの内周部の第1のノッチ列と対応
する位置に切欠きを設けることを特徴とする請求の範囲
第1乃至8項のいずれかに記載の組合せ油掻きピストン
リング。
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