JP2738761B2 - X線計数管 - Google Patents
X線計数管Info
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- JP2738761B2 JP2738761B2 JP1192190A JP1192190A JP2738761B2 JP 2738761 B2 JP2738761 B2 JP 2738761B2 JP 1192190 A JP1192190 A JP 1192190A JP 1192190 A JP1192190 A JP 1192190A JP 2738761 B2 JP2738761 B2 JP 2738761B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蛍光X線を利用して軽元素の組成比あるい
は軽元素不純物濃度を分析する装置に必要な軟X線を対
象としたX線計数管に関するものである。
は軽元素不純物濃度を分析する装置に必要な軟X線を対
象としたX線計数管に関するものである。
Caよりも元素番号の小さいいわゆる軽元素では、重元
素に比べ蛍光X線の励起効率が低く、オージェ電子放出
の方が確率が高い。しかし、脱出深さが数ナノメータで
あるオージェ電子を用いると物質の極表面しか分析でき
ないので、バルク材料の分析では重元素だけでなく軽元
素においても蛍光X線分析が有用である。また、軽元素
の特性X線はエネルギが5keV以下の軸X線領域に属する
ため、大気中では空気による吸収が大きいので真空中で
測定することが必要となる。従って、軽元素の蛍光X線
の測定には、蛍光X線の励起効率の低さを補う高感度で
且つ真空中での使用に耐える検出器が必要不可欠であ
る。高感度な検出器とは、無指向性である蛍光X線を効
率的に補足できる大面積なX線採り入れ窓を持つ検出器
を意味する。
素に比べ蛍光X線の励起効率が低く、オージェ電子放出
の方が確率が高い。しかし、脱出深さが数ナノメータで
あるオージェ電子を用いると物質の極表面しか分析でき
ないので、バルク材料の分析では重元素だけでなく軽元
素においても蛍光X線分析が有用である。また、軽元素
の特性X線はエネルギが5keV以下の軸X線領域に属する
ため、大気中では空気による吸収が大きいので真空中で
測定することが必要となる。従って、軽元素の蛍光X線
の測定には、蛍光X線の励起効率の低さを補う高感度で
且つ真空中での使用に耐える検出器が必要不可欠であ
る。高感度な検出器とは、無指向性である蛍光X線を効
率的に補足できる大面積なX線採り入れ窓を持つ検出器
を意味する。
なお、この種の技術が記載されている文献として、M.
Funabashi,et.al.;“Compact fluorescence X−ray det
ector for surface EXAFS and X−ray standing wave m
easurements",Rev.Sci.Instrum.,Vol.60,p.2505−2508,
1989〔船橋他;“X線吸収端微細構造及びX線定在波測
定のための蛍光X線検出器”、レビュー・オブ・サイエ
ンティフィック・インスツルメント、第60巻、2505−25
08頁、1989年〕がある。
Funabashi,et.al.;“Compact fluorescence X−ray det
ector for surface EXAFS and X−ray standing wave m
easurements",Rev.Sci.Instrum.,Vol.60,p.2505−2508,
1989〔船橋他;“X線吸収端微細構造及びX線定在波測
定のための蛍光X線検出器”、レビュー・オブ・サイエ
ンティフィック・インスツルメント、第60巻、2505−25
08頁、1989年〕がある。
現状ではX線半導体検出器とPRガス等を用いた比例計
数管が軽元素の蛍光X線の測定に使用されている。X線
半導体検出器は固体素子であるので、真空中での使用に
対しては問題はない。しかし、高感度化を計るために必
要な半導体素子の大面積化は容易でない。軟X線用の半
導体検出器としてはLiドープSi素子〔以下、Si(Li)素
子と記す〕が用いられるが、現在の技術で作製可能な最
大面積のSi(Li)素子は200mm2である。しかも200mm2の
Si(Li)素子で測定できるのは約1KeV以上の軟X線であ
り、約1keV以下の酸素、窒素、炭素等のKαX線を測定
できるSi(Li)素子の最大面積は80mm2と更に制限され
る。素子面積が大きくなると素子結晶の面内均一性が確
保できないためノイズレベルが高くなり、低エネルギの
X線計測を妨害する。従って、軟X線計測用半導体検出
器では軽元素の低い蛍光X線の励起効率を補うに必要な
高感度化が難しいという問題点がある。一方、ガスを用
いる比例計数管では大面積の窓を持つ計数管の作製は容
易である。しかし、約1keV以上の軟X線測定用数管には
大気圧差に耐えうるBe膜を窓材として使用できるが、約
1keV以下の軟X線も測定可能とするためには窓材が気圧
差に対して脆弱な高分子薄膜に限定されるので、真空中
での使用に不安がある。また、軟X線領域では各軽元素
の特性X線のエネルギが接近しているが、比例計数管の
エネルギ分解能はX線半導体検出器に比べ約6倍悪い。
従って、比例計数管ではガスリークの可能性があるので
真空中での使用に問題があり、エネルギ分解能が悪いと
いう問題点がある。
数管が軽元素の蛍光X線の測定に使用されている。X線
半導体検出器は固体素子であるので、真空中での使用に
対しては問題はない。しかし、高感度化を計るために必
要な半導体素子の大面積化は容易でない。軟X線用の半
導体検出器としてはLiドープSi素子〔以下、Si(Li)素
子と記す〕が用いられるが、現在の技術で作製可能な最
大面積のSi(Li)素子は200mm2である。しかも200mm2の
Si(Li)素子で測定できるのは約1KeV以上の軟X線であ
り、約1keV以下の酸素、窒素、炭素等のKαX線を測定
できるSi(Li)素子の最大面積は80mm2と更に制限され
る。素子面積が大きくなると素子結晶の面内均一性が確
保できないためノイズレベルが高くなり、低エネルギの
X線計測を妨害する。従って、軟X線計測用半導体検出
器では軽元素の低い蛍光X線の励起効率を補うに必要な
高感度化が難しいという問題点がある。一方、ガスを用
いる比例計数管では大面積の窓を持つ計数管の作製は容
易である。しかし、約1keV以上の軟X線測定用数管には
大気圧差に耐えうるBe膜を窓材として使用できるが、約
1keV以下の軟X線も測定可能とするためには窓材が気圧
差に対して脆弱な高分子薄膜に限定されるので、真空中
での使用に不安がある。また、軟X線領域では各軽元素
の特性X線のエネルギが接近しているが、比例計数管の
エネルギ分解能はX線半導体検出器に比べ約6倍悪い。
従って、比例計数管ではガスリークの可能性があるので
真空中での使用に問題があり、エネルギ分解能が悪いと
いう問題点がある。
本発明の目的は、従来技術での上記した諸問題点を解
決し、高感度で分解能も良く、しかも超高真空中で使用
できる軟X線用計数管を提供することにある。
決し、高感度で分解能も良く、しかも超高真空中で使用
できる軟X線用計数管を提供することにある。
本発明においては、上記目的を達成するために、X線
の通過によってX線のエネルギに比例して気体中に発生
する光電子を、所定の電場で加速して気体に衝突させる
ことにより気体を励起させ、この励起により発生した蛍
光を光電子増倍管で電気信号に変換してX線を計測する
X線計数管において、上記励起用気体が導入される気体
セルと上記光電子増倍管とを気密構造の二重筒の内筒の
内部に配置し、この二重筒の外筒をX線発生源側の真空
チャンバの側壁に金属ベローズを介してX線発生源との
距離調節可能に取付け、内筒と外筒のX線を通過させる
窓に高分子薄膜を使用し、かつ、内筒と外筒に挾まれた
気密空間を真空に排気する構成とする。
の通過によってX線のエネルギに比例して気体中に発生
する光電子を、所定の電場で加速して気体に衝突させる
ことにより気体を励起させ、この励起により発生した蛍
光を光電子増倍管で電気信号に変換してX線を計測する
X線計数管において、上記励起用気体が導入される気体
セルと上記光電子増倍管とを気密構造の二重筒の内筒の
内部に配置し、この二重筒の外筒をX線発生源側の真空
チャンバの側壁に金属ベローズを介してX線発生源との
距離調節可能に取付け、内筒と外筒のX線を通過させる
窓に高分子薄膜を使用し、かつ、内筒と外筒に挾まれた
気密空間を真空に排気する構成とする。
従来の軟X線検出器である比例計数管や半導体検出器
が、気体中あるいは固体中において高電圧を印加するこ
とによりX線が通過した経路に沿って光電効果によって
生成するイオン対の数に比例した電気信号として取り出
すのに対し、本発明はX線の通過によってX線のエネル
ギに比例して気体中に発生する光電子を用いて気体を励
起し発生させた蛍光を可視光に変換して光電子増幅器で
電気信号として取り出すガス蛍光比例方式を計測原理に
採用しており、さらに軟X線測定に適応させるため高分
子薄膜を窓材とした大面積の計測窓により高感度化を計
り軽元素の蛍光X線の低励起効率を補うと共に計数管を
気密な二重筒構造として内筒と外筒に挾まれた気密空間
を真空に排気することにより計測窓からのガスの漏洩を
抑止して真空チャンバ内での使用を可能としている点を
主要な特徴とする。また、二重筒構造の外側の匡体の一
部を金属ベローズとすることにより、真空チャンバに接
続したとき真空を破ることなく計数管と蛍光X線を発す
る試料との距離を調整できるので、計数管を試料に近接
させれば大面積の計測窓とあいまって発生する蛍光X線
の大部分を捕捉することが可能となる。従って、従来の
比例計数管や半導体検出器とは計数原理が異なり、また
計数管の匡体構造も異なる。
が、気体中あるいは固体中において高電圧を印加するこ
とによりX線が通過した経路に沿って光電効果によって
生成するイオン対の数に比例した電気信号として取り出
すのに対し、本発明はX線の通過によってX線のエネル
ギに比例して気体中に発生する光電子を用いて気体を励
起し発生させた蛍光を可視光に変換して光電子増幅器で
電気信号として取り出すガス蛍光比例方式を計測原理に
採用しており、さらに軟X線測定に適応させるため高分
子薄膜を窓材とした大面積の計測窓により高感度化を計
り軽元素の蛍光X線の低励起効率を補うと共に計数管を
気密な二重筒構造として内筒と外筒に挾まれた気密空間
を真空に排気することにより計測窓からのガスの漏洩を
抑止して真空チャンバ内での使用を可能としている点を
主要な特徴とする。また、二重筒構造の外側の匡体の一
部を金属ベローズとすることにより、真空チャンバに接
続したとき真空を破ることなく計数管と蛍光X線を発す
る試料との距離を調整できるので、計数管を試料に近接
させれば大面積の計測窓とあいまって発生する蛍光X線
の大部分を捕捉することが可能となる。従って、従来の
比例計数管や半導体検出器とは計数原理が異なり、また
計数管の匡体構造も異なる。
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。第
1図は本発明X線計数管を、内部に試料を保持している
真空チャンバ(図示省略)に接続した状態における断面
図を示し、1は計数管の外筒、2は外径36ミリメート
ル、厚さ0.6マイクロメートルのマイラー膜より成る外
筒の窓、3は計数管の内筒、4は外筒の窓と同じ形状の
マイラー膜より成る内筒の窓、5はXeガスが約40mmHg充
填されるガスセル、6はガスセル5にXeガスを外部から
導入するための配管、7と9は電気配線8と10により外
部から電圧が印加される、内筒の窓4の直後と中央位置
に設けた金属メッシュ、11はXeガスが発した蛍光を可視
光に変換するための有機系波長変換剤、12は光電子増倍
管、13は前置アンプ、14は前置アンプ13からの電気信号
を外部に取り出すための電気配線、15は光電子増倍管12
に必要な高電圧を外部から供給するための電気配線、16
は計数管の内筒3と一体的な計数管の蓋、17は外筒1と
内筒3に挾まれた空間を真空排気するための排気口、18
は真空チャンバ側の接続用コンフラットフランジ、19は
フランジ18と接続するための計数管側のコンフラットフ
ランジ、20は外筒1に一体的に溶接された、蓋16との接
続用コンフラットフランジ、21は両端がフランジ19、20
に溶接された金属ベローズ、23、24はフランジ19、20の
外周に等間隔に4個所溶接された、金属ベローズ21の伸
縮量を調節するための棒状ボルト 22の支持台、25、26
は棒状ボルト22を支持台23、24に固定するナットであ
る。
1図は本発明X線計数管を、内部に試料を保持している
真空チャンバ(図示省略)に接続した状態における断面
図を示し、1は計数管の外筒、2は外径36ミリメート
ル、厚さ0.6マイクロメートルのマイラー膜より成る外
筒の窓、3は計数管の内筒、4は外筒の窓と同じ形状の
マイラー膜より成る内筒の窓、5はXeガスが約40mmHg充
填されるガスセル、6はガスセル5にXeガスを外部から
導入するための配管、7と9は電気配線8と10により外
部から電圧が印加される、内筒の窓4の直後と中央位置
に設けた金属メッシュ、11はXeガスが発した蛍光を可視
光に変換するための有機系波長変換剤、12は光電子増倍
管、13は前置アンプ、14は前置アンプ13からの電気信号
を外部に取り出すための電気配線、15は光電子増倍管12
に必要な高電圧を外部から供給するための電気配線、16
は計数管の内筒3と一体的な計数管の蓋、17は外筒1と
内筒3に挾まれた空間を真空排気するための排気口、18
は真空チャンバ側の接続用コンフラットフランジ、19は
フランジ18と接続するための計数管側のコンフラットフ
ランジ、20は外筒1に一体的に溶接された、蓋16との接
続用コンフラットフランジ、21は両端がフランジ19、20
に溶接された金属ベローズ、23、24はフランジ19、20の
外周に等間隔に4個所溶接された、金属ベローズ21の伸
縮量を調節するための棒状ボルト 22の支持台、25、26
は棒状ボルト22を支持台23、24に固定するナットであ
る。
以上の構成において、マイラー窓2、4を通過してXe
ガスセル5内に入射した軟X線領域の蛍光X線はXeに光
電吸収されて一次電子群を形成するが、金属メッシュ7
と9に各々170eVと5keV印加しておくと一次電子群は7
と9の間で加速され、9と有機系波長変換剤11の間の空
間でXe原子を励起発光させる。この励起光は波長が約17
0ナノメータの紫外光であり、全光子数は一次電子数
に、すなわち入射した軟X線のエネルギに比例する。Xe
励起光は有機系波長変換剤11によって可視光に変換され
た後、光電子増倍管12に入射して電気信号に変換され、
前置アンプ13によって増幅された電気信号が電気配線14
から取りだせるので、適当な計数回路に接続すれば軟X
線のエネルギと光子数を測定できる。従来のガスを用い
た比例計数管では電子なだれによる気体増幅作用を利用
しているのに対し、本計数管ではXeの蛍光を光電子増幅
管で計数しているので、エネルギ分解能が比例計数管よ
りも約2倍良くなる。排気口17にターボ分子ポンプ等を
接続して内筒と外筒の間の密閉された空間を真空に排気
すれば、Xeガスセル5からXeガスの漏洩が生じても真空
チャンバ内の真空度に殆ど影響を与えないので超高真空
チャンバに接続して使用できる。またナット25、26によ
って支持台23と24の間の棒状ボルト22の長さを調整すれ
ば、計数管の窓を真空チャンバ内の試料に近接でき、約
1000平方ミリメートルの大面積で吸収の少ない高分子窓
の効果とあいまって、試料から発生する微弱な軽元素の
蛍光X線も測定できる。
ガスセル5内に入射した軟X線領域の蛍光X線はXeに光
電吸収されて一次電子群を形成するが、金属メッシュ7
と9に各々170eVと5keV印加しておくと一次電子群は7
と9の間で加速され、9と有機系波長変換剤11の間の空
間でXe原子を励起発光させる。この励起光は波長が約17
0ナノメータの紫外光であり、全光子数は一次電子数
に、すなわち入射した軟X線のエネルギに比例する。Xe
励起光は有機系波長変換剤11によって可視光に変換され
た後、光電子増倍管12に入射して電気信号に変換され、
前置アンプ13によって増幅された電気信号が電気配線14
から取りだせるので、適当な計数回路に接続すれば軟X
線のエネルギと光子数を測定できる。従来のガスを用い
た比例計数管では電子なだれによる気体増幅作用を利用
しているのに対し、本計数管ではXeの蛍光を光電子増幅
管で計数しているので、エネルギ分解能が比例計数管よ
りも約2倍良くなる。排気口17にターボ分子ポンプ等を
接続して内筒と外筒の間の密閉された空間を真空に排気
すれば、Xeガスセル5からXeガスの漏洩が生じても真空
チャンバ内の真空度に殆ど影響を与えないので超高真空
チャンバに接続して使用できる。またナット25、26によ
って支持台23と24の間の棒状ボルト22の長さを調整すれ
ば、計数管の窓を真空チャンバ内の試料に近接でき、約
1000平方ミリメートルの大面積で吸収の少ない高分子窓
の効果とあいまって、試料から発生する微弱な軽元素の
蛍光X線も測定できる。
第2図は本発明を用いて測定して結果であり、10-8To
rrオーダの高真空チャンバ内に保持したGaAs基板上に作
製したZnSe試料に約400eVの単色軟X線を照射した時の
蛍光X線スペクトルである。スペクトルが密集している
A部はエネルギが277eVの炭素Kα蛍光X線のピークで
あり、従来の比例計数管や半導体検出器では測定されて
いないZnSe表面に存在する微量な炭素汚染層からの蛍光
X線が検出できている。また炭素Kα蛍光X線ピークの
半値幅は約100eVであり、エネルギ分解能は36パーセン
トと良好である。この測定結果から明らかなように、本
発明は従来の比例計数管に比べ耐真空性と軟X線に対す
る感度とエネルギ分解能が改善されている。
rrオーダの高真空チャンバ内に保持したGaAs基板上に作
製したZnSe試料に約400eVの単色軟X線を照射した時の
蛍光X線スペクトルである。スペクトルが密集している
A部はエネルギが277eVの炭素Kα蛍光X線のピークで
あり、従来の比例計数管や半導体検出器では測定されて
いないZnSe表面に存在する微量な炭素汚染層からの蛍光
X線が検出できている。また炭素Kα蛍光X線ピークの
半値幅は約100eVであり、エネルギ分解能は36パーセン
トと良好である。この測定結果から明らかなように、本
発明は従来の比例計数管に比べ耐真空性と軟X線に対す
る感度とエネルギ分解能が改善されている。
以上説明したように、本発明を用いれば真空チャンバ
内において励起効率の低い軽元素の蛍光X線を高分解能
で且つ高感度に測定できるので、半導体基板表面に形成
された極薄い酸化膜や窒化膜からの蛍光X線あるいは半
導体等の中に微量添加された軽元素からの蛍光X線を高
感度且つ高精度に測定できる利点がある。
内において励起効率の低い軽元素の蛍光X線を高分解能
で且つ高感度に測定できるので、半導体基板表面に形成
された極薄い酸化膜や窒化膜からの蛍光X線あるいは半
導体等の中に微量添加された軽元素からの蛍光X線を高
感度且つ高精度に測定できる利点がある。
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は本発明を
用いて測定した軟X線領域のX線スペクトルであり、横
軸は蛍光X線のエネルギ、縦軸は蛍光X線の強度(カウ
ント数)である。 〔符号の説明〕 1……計数管の外筒、2……外筒の窓 3……計数管の内筒、4……内筒の窓 5……ガスセル、6……ガス導入用の配管 7、9……金属メッシュ 8、10、14、15……金属配線 11……有機系波長変換剤 12……光電子増倍管、13……前置アンプ 16……計数管の蓋、17……排気口 18、19、20……コンフラットフランジ 21……金属ベローズ、22……棒状ボルト 23、24……ボルトの支持台 25、26……ナット
用いて測定した軟X線領域のX線スペクトルであり、横
軸は蛍光X線のエネルギ、縦軸は蛍光X線の強度(カウ
ント数)である。 〔符号の説明〕 1……計数管の外筒、2……外筒の窓 3……計数管の内筒、4……内筒の窓 5……ガスセル、6……ガス導入用の配管 7、9……金属メッシュ 8、10、14、15……金属配線 11……有機系波長変換剤 12……光電子増倍管、13……前置アンプ 16……計数管の蓋、17……排気口 18、19、20……コンフラットフランジ 21……金属ベローズ、22……棒状ボルト 23、24……ボルトの支持台 25、26……ナット
Claims (1)
- 【請求項1】X線の通過によってX線のエネルギに比例
して気体中に発生する光電子を、所定の電場で加速して
気体に衝突させることにより気体を励起させ、この励起
により発生した蛍光を光電子増倍管で電気信号に変換し
てX線を計測するX線計数管において、上記励起用気体
が導入される気体セルと上記光電子増倍管とを気密構造
の二重筒の内筒の内部に配置し、この二重筒の外筒をX
線発生源側の真空チャンバの側壁に金属ベローズを介し
てX線発生源との距離調節可能に取付け、内筒と外筒の
X線を通過させる窓に高分子薄膜を使用し、かつ、内筒
と外筒に挾まれた気密空間を真空に排気する構成とした
ことを特徴とするX線計数管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1192190A JP2738761B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | X線計数管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1192190A JP2738761B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | X線計数管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03216581A JPH03216581A (ja) | 1991-09-24 |
JP2738761B2 true JP2738761B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=11791156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1192190A Expired - Fee Related JP2738761B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | X線計数管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2738761B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4678924B2 (ja) * | 2000-09-11 | 2011-04-27 | 株式会社東芝 | 放射線検出器およびこれを用いたx線診断装置 |
DE102009008063A1 (de) | 2009-02-09 | 2010-08-19 | Carl Zeiss Nts Gmbh | Teilchenstrahlsystem |
DE102009024928B4 (de) * | 2009-04-06 | 2012-07-12 | Bruker Nano Gmbh | Detektor, Vorrichtung und Verfahren zur gleichzeitigen, energiedispersiven Aufnahme von Rückstreuelektronen und Röntgenquanten |
DE102009036701A1 (de) | 2009-08-07 | 2011-03-03 | Carl Zeiss Nts Gmbh | Teilchenstrahlsystem und Untersuchungsverfahren hierzu |
-
1990
- 1990-01-23 JP JP1192190A patent/JP2738761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03216581A (ja) | 1991-09-24 |
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