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JP2734586B2 - 光ファイバ素線 - Google Patents

光ファイバ素線

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JP2734586B2
JP2734586B2 JP63322539A JP32253988A JP2734586B2 JP 2734586 B2 JP2734586 B2 JP 2734586B2 JP 63322539 A JP63322539 A JP 63322539A JP 32253988 A JP32253988 A JP 32253988A JP 2734586 B2 JP2734586 B2 JP 2734586B2
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optical fiber
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洋一 石黒
将元 大江
宏平 小林
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光ファイバ素線の製造法方法に関する。よ
り詳細には、高強度にして、長期的に強度低下の少な
く、またはH2分子による吸収増のない光ファイバ素線
の製造方法に関する。
従来の技術 光通信においては、1km以上の長さの光ファイバが必
要とされることがある。そのような長い光ファイバを使
用する場合、光ファイバの機械的強度が充分ではないこ
とが問題となる。すなわち、例えば迅速通信システムの
光導波体のような特別な用途に光ファイバを使用する場
合には、光ファイバには200,000p.s.i以上の機械的強度
が要求される。しかしながら、市販の長い光ファイバの
抗張力は50,000〜80,000p.s.iの範囲にある。
一方、理想的な条件のもとで線引きされた酸化シリコ
ン光ファイバ材料においては、100万p.s.iのオーダーの
抗張力が典型的に観測される。しかしながら、長い光フ
ァイバは、実際にはこのように大きな機械強度を具備し
ない。その理由としては、線引き処理中および処理後
の、機械的摩擦または水蒸気のような雰囲気中の汚染物
質による化学的な浸食により、光ファイバの表面にサブ
ミクロンの大きさの傷が生じることが挙げられる。すな
わち、表面に傷のない光ファイバは、100万p.s.iのオー
ダーの抗張力を具備するものである。
上記の問題の対策として、従来光ファイバの線引き後
に光ファイバに有機材料被覆を施すことが行われてい
る。しかしながら、これらの有機材料被膜では水蒸気あ
るいは水酸基イオンがファイバ内に拡散することを阻止
できない。従って、有機材料を被覆した光ファイバで
も、使用中あるいは貯蔵中に水蒸気あるいは水酸基イオ
ンにより、表面に微小な傷を生じ、その強度は減少す
る。それ故光ファイバには、表面に微小な傷が生じない
ように保護するハーメチック被覆が必要である。
上記のハーメチック被覆をシリコンあるいは各種金属
のような無機材料で形成する方法としては、化学的気相
成長(CVD)法が今日最も使用されている。CVD法におい
ては、被覆原料は原料ガスとして供給され、光ファイバ
表面における表面反応で被覆を形成する。すなわち、1
種または複数の原料ガスを所定の温度で反応させて被覆
を形成するものである。
CVD法では、光ファイバに各種の被覆を形成すること
ができる。CVD法で形成できる被覆としては、例えば窒
化珪素、珪素、燐シリケートガラス(phosphosilicate
glasses)、珪工、酸化すず、酸窒化珪素、硼素および
窒化硼素がある。さらに従来からあるAlやSnのような多
結晶被覆をファイバ上に付けることも、同様にしてでき
る。また、CVD法によれば被覆はファイバを中心にして
均一に形成されるため、非常に薄い被覆によってファイ
バを保護することができる。従って、マイクロベンドに
よる損失を避けることができる。
第3図にCVD法により光ファイバに被覆を施す、特公
昭60-25381号公報に開示されている装置を示す。第3図
に示した装置は、それぞれ小径の開口部26および27で連
結された第1隔離室22、反応室23および第2隔離室24と
で主に構成される。第1隔離室22および第2隔離室24に
は小径となった開口部25および28が形成されており、光
ファイバ20は開口部25から入り、第1隔離室22、反応室
23および第2隔離室24を経て開口部28から引き出され
る。反応室23を通過する間に、光ファイバ20の表面に
は、化学反応で被覆が形成される。第1および第2の隔
離室22および24は反応室23を周囲の大気から隔離するた
めに設けられており、それぞれ不活性ガスの導入口20
9、210から不活性ガスを導入し、それぞれの隔離室の内
部の圧力は、開口部25、28から炉内に周囲大気が流入し
ないように、大気圧よりも高い圧力に設定されている。
流入口211から原料ガスが反応室23内へ導入され、反応
後のガスは流出口212から排出される。反応室23内の原
料ガスは加熱コイル213により所定温度に維持される。
前述のように反応室23内では、原料ガスが化学反応
し、光ファイバ20の表面上に所定の被覆が形成される。
この反応は光ファイバ20の表面上および/または気相中
で一様に進行した後、反応生成物が光ファイバ20上に堆
積する。また、マイクロ波もしくは高周波プラズマによ
り、または光化学的な励起により反応室23内へエネルギ
を供給することにより反応ガスの活性化を促進すること
もある。
CVD法においては、反応速度および反応効率を向上さ
せるために、原料ガスを反応室に導入する前にガスを予
熱することも行われる。その際には、光ファイバを反応
ガスよりも高温にすることにより、反応室壁へ被覆が形
成されてしまうことを避けることができる。この場合、
母材からの光ファイバの引出部であるネックダウン点の
直後の、光ファイバがまだ充分に高温である間に、反応
室内に進入するようにすればよい。また、反応室内部の
光ファイバに赤外線またはレーザビームを照射する等の
方法により、光ファイバのみを加熱してもよい。第4図
に、このような光ファイバの加熱手段を有する、特公昭
61-32270号公報に記載されている反応装置の、軸に垂直
な断面図を示す。
第4図に示した装置は、容器33内に収納され、光ファ
イバ20の進行方向に実質的に平行に配置され、光ファイ
バ20を加熱するための放射線、特に赤外線を放射する2
個の細長い形状の熱源31と各熱源31に組み合わされた2
個の断面形状が楕円形の反射鏡32とを備えている。2個
の細長い熱源31は、前記楕円の一方の焦点上に配置さ
れ、且つ光ファイバ20が該楕円の他方の焦点を通過する
よう構成されている。熱源31が放射した放射線は、直接
あるいは反射鏡32で反射されて透明な窓34に入射し、窓
34を通って線引きされたファイバ10を照射する。容器33
は複数の冷却水路35を備え、この冷却水路35内を冷却媒
体が循環して、反射鏡32の周辺の容器33を冷却する。
また、第5図に、特公昭38-10363に開示されている溶
融シリカにハーメチック被覆を形成する方法を図示す
る。第5図に示す方法では、シリカファイバ母材1は、
シリカファイバ母材1を囲む加熱リング40から放出され
るガスバーナ酸素炎41により加熱溶融され、張力が加え
られて細径化される。加熱リング40直下には、下端から
炭素質ガスを導入し、矢印の向きに流すよう構成された
シリンダ45が配置され、引き伸ばされたシリカファイバ
外面上に炭素の薄い被覆を形成する。ハーメチック被覆
の材料として炭素が選択された理由としては、成膜速度
が他の材料に比して大きいこと、H2の透過を防ぎ、強
度劣化を防ぐ効果が大きいこと等が挙げられる。
発明が解決しようとする課題 上記のような従来の方法は、ハーメチック被覆を形成
する際の処理温度等に特に注意を払わなかった。そのた
め被覆形成時の処理温度が光ファイバに適さず、光ファ
イバの初期強度が低下することがあった。また、従来の
方法で形成された被覆の性能は不充分で、H2の透過を
完全には防止できず、長期間に亘って、光ファイバの性
能を維持することができなかった。
そこで本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解
決した、高性能な被覆を光ファイバの強度を劣化させる
ことなく施すことが可能な、光ファイバの素線の製造方
法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明に従うと、SiO2を含む材料で構成され、端面以
外の表面にパイロリチックカーボン膜が被覆されている
光ファイバ素線において、前記パイロリチックカーボン
膜の比抵抗が、8.0×10-3Ω・cm以下であることを特徴
とする光ファイバ素線が提供される。また、本発明にお
いては、前記裸ファイバを下記の式: 0.035m/分<R×v/L≦0.075m/分‥‥(1) (ただし、Lは、光ファイバ梁材材のネックダウン部
より反応炉までの距離であり、 Rは、裸ファイバの直径であり、 vは、裸ファイバの進む速さである。) を満足する条件で、前記反応炉に到達させることも好ま
しい。
本発明の方法では、パイロリチックカーボン被覆の原
料ガスは、反応炉の上から下に向かって、すなわち、フ
ァイバの進む方向に流すことが好ましい。さらに、本発
明の方法においては、前記反応炉を通過してパイロリチ
ックカーボンを被覆されたファイバを強制冷却した後、
樹脂を被覆することが好ましい。
作用 本発明の方法は、CVD法で、700〜1400℃の温度の裸フ
ァイバにパイロリチックカーボンを被覆するところにそ
の主要な特徴がある。また、本発明の方法は、裸ファイ
バを前記式(1)を満足する条件で、前記反応炉に到達
させてもよい。すなわち、式(1)を満たす条件で反応
炉に到達した裸ファイバは、例外なく700〜1400℃の温
度になっている。線引直後の裸ファイバの温度を測定し
ながら光ファイバ素線の製造することは困難であるた
め、上記の式(1)のパラメータを制御することで裸フ
ァイバが反応炉に到達する際の温度を制御するものであ
る。
本発明者等は、上記従来の問題を解決するために各種
の実験を行ったところ、 1.初期強度が低下したファイバの破断面を観察したとこ
ろ、SiCの結晶が見られた。
2.初期強度が低下しなかったファイバの破断面を観察し
たところ、SiCの結晶が見られなかった。
3.スライドガラス上の石英板上に1000℃でパイロリチッ
クカーボンを成長させた。これをX線で観察したとこ
ろ、SiCに対するスポットは無かった。試料を高温で熱
処理(処理時間10分間)したところ、1400℃以上で熱処
理したものにSiCに対応するスポットが生じた。
4.H2テスト(H2100%室温中に1週間浸漬する;以下同
条件)を行なった結果、1.24μmにH2分子の吸収ピー
クが表れなかったパイロリチックカーボンコーテッドフ
ァイバの比抵抗は8×10-3Ω・cm以下であった。これら
のファイバを熱処理したところ、800℃以上の熱処理で
比抵抗が低下した。これは、パイロリチックカーボンコ
ーティングが800℃以上で行なわれたことを示してい
る。
5.H2テストを行なった結果、1.24μmにH2分子の吸収
でピークが現われたパイロリチックカーボンコーテッド
ファイバの比抵抗は8×10-3Ω・cm以上であり、700℃
以下の熱処理でも比抵抗が低下した。
なる事実を得た。これらの事実から本発明の方法は導出
されたものである。
本発明の方法では、パイロリチックカーボンを被覆す
る際の裸ファイバの温度は、700〜1400℃でなければな
らない。裸ファイバの温度が1400℃を超える状態でパイ
ロリチックカーボンを被覆すると、SiO2とCとが反応し
てできたSiC微粒子により、ファイバの初期強度が著し
く損なわれる。また、裸ファイバの温度が700℃以下の
状態で形成された被覆は、H原子が多量に残った有機物
に近い被覆(比抵抗が大きい)となるため、H2が透過
してしまう。特にH2分子の透過率を事実上0にするた
めには、700℃以上で形成された比抵抗が8×10-3Ω・c
m以下の膜の被覆が有効である。
また、この時の反応炉の炉温は、原料ガスに応じて、
例えばCH4ならば900〜1000℃、C22ならば500〜600
℃、CH4+CCl4ならば500〜600℃とすればよい。
前記の原料ガスは、反応炉の上から下に、すなわち、
ファイバの進む方向と同方向に流すことがより好まし
い。原料ガスをファイバの進む方向と同方向に流すこと
により、光ファイバ素線の初期強度の低下をより効果的
に防止することが可能である。これは、ファイバの進む
方向と同方向に原料ガスを流すと、反応炉に導入された
直後のまだ充分に加熱されていない、且つ煤等の有害な
生成物を含まない原料ガスが、高温の裸ファイバに直接
接して反応する。そのため、ファイバに有害な生成物に
よる表面の微小な傷が生じることなく被覆することがで
きる。
本発明の方法においては、上記のパロリチックカーボ
ンを被覆した後のファイバに、樹脂を被覆することが好
ましい。樹脂を被覆することにより、光ファイバ素線の
取り扱いはより容易になり、また、被覆の効果も向上す
る。
ファイバに上記の樹脂を被覆するのに適した温度は、
一般に100℃以下であり、特に熱硬化性の樹脂を用いた
場合は、ファイバの温度が高いとダイス内で樹脂が硬化
する等の問題が生じる。本発明の方法では、R×v/L>
0.035m/分を満たすため、ファイバの線引速度がかなり
速い。従って、パイロリチックカーボンを被覆した直後
の工程でファイバに樹脂を被覆する場合、自然冷却でフ
ァイバを適温にするためには装置の高さを相当高くしな
ければならない。従って、パイロリチックカーボンを被
覆したファイバを強制冷却して、装置の全高が抑えるこ
とが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する
が、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎず、本発
明の技術的範囲をなんら制限するものではない。
実施例 第1図に、本発明の方法を実現する装置の一例を示
す。第1図の装置は、公知の電気炉、高周波加熱炉等、
2およびダストを発生しない熱源を備える線引炉15で
光ファイバ母材1を、溶融・紡糸し、裸ファイバ2とす
る。裸ファイバ2の表面には、CVD法によりパイロリチ
ックカーボン被覆が反応炉16で形成される。パイロリチ
ックカーボンを被覆された後のファイバの外径は、レー
ザ装置17で測定され、所定の寸法となるよう線引速度等
が制御される。レーザ装置17を通過したファイバは、冷
却装置18で冷却されて、ダイス19で樹脂を塗布される。
反応炉16は、裸ファイバ2表面以外でおこる余分な反
応をできる限り抑えるため、赤外線集中加熱炉のよう
な、裸ファイバ2を集中的に加熱できるものが好まし
い。本実施例において、反応炉16は、裸ファイバ2を集
中的に加熱する赤外線ランプ3の内側に石英ガラス製の
冷却用ジャケット4に囲まれた反応管5で種に構成され
ている。冷却用ジャケット4と反応管5との間には、H
e、N2等の冷却用ガスを流し、反応管5の温度上昇を防
いでいる。反応管5には、下部に枝管6および7、上部
に枝管8および9が設けられ、枝管6および9へはN2
等のシールガスを流す。反応管5内部へは、枝管7から
炭化水素またはその誘導体の原料ガスを供給し、反応後
のガスは枝管8から排出される。また、外気と反応管5
内の雰囲気とを効果的に隔てるため、反応管5内の3ケ
所にスリット10、11および12が入っている。各スリット
は裸ファイバを通し易いように全て下向きにろうと状と
なっている。
上記のような構成の反応炉16では、裸ファイバ2のみ
が集中的に加熱されるのと、反応管5の壁面は外側より
冷却されているので、反応管5の内側壁面では原料ガス
の分解反応はおきず、いつまでもくもることなく、使い
続けることができる。反応炉の温度は、原料ガスが徐々
には分解するが、煤を発生しないような温度例えばアロ
セレンの時は500℃〜600℃、メタンの場合は900℃〜100
0℃とする。
上記の装置において、Lは光ファイバ母材のネックダ
ウン部13とスリット11との間の距離となる。上記の装置
では、この距離Lと裸ファイバ2の外径Rおよび線引速
度vが上記の式(1)を満たすように各部を調整する。
上記の装置を使用して、光ファイバ用母材を溶融・紡
糸し、裸ファイバ上にパイロリチックカーボンを被覆
し、さらにその上に樹脂を被覆して、光ファイバ素線を
製造した。R、L、vは、以下の表に示した各値に調整
し、式(1)を満たす条件とそれ以外の条件とで光ファ
イバ素線を製造し、得られた光ファイバ素線を比較し
た。反応炉の温度は550℃とし、枝管6および9からは
シールガスとしてN2ガスを2l/分づつ、枝管7からは原
料ガスC22を500cc/分づつ供給した。また、枝管8か
らは、反応後のガスを2l/分づつ定量で排気した。裸フ
ァイバの直径は125μmまたは150μm、パイロリチック
コーティング膜厚は50〜100nmとした。
第2図に、本発明の方法を実現する装置の別な例を示
す。第2図の装置は、第1図の装置と較べ、枝管7およ
びスリット11が省かれている以外の構成は全く等しいの
で説明を省略する。
第2図に示した装置を使用して、光ファイバ用母材を
溶融・紡糸し、裸ファイバ上にパイロリチックカーボン
を被覆し、さらにその上に樹脂を被覆して、光ファイバ
素線を製造した。反応炉の温度も第1図の装置と同様に
550℃としたが、枝管9からはシールガスとしてN2ガス
を2l/分づつ、枝管8からは原料ガスC22を500cc/分
づつ供給し、また、枝管6からは、反応後のガスを2l/
分づつ定量で排気した。すなわち、反応管5の上部から
下部へ向かって、ファイバの進行方向と同方向に原料ガ
スおよびシールガスを流した。また、反応管5の冷却用
ガスも反応管5の上部から下部へ向かって流した。その
他の条件は、第1図の装置を用いて行った第5番目の実
施例と等しく設定した。
また、本実施例では、いずれもパイロリチックカーボ
ンを被覆したファイバを冷却装置18で強制冷却してか
ら、ダイス19で樹脂を被覆した。冷却装置18は、長さ30
cm、内径1.5cmで中には毎分10lのHeが流され裸ファイバ
は70℃以下に冷却する。強制冷却を行った場合は、反応
炉16−ダイス19間が1mの場合でも、樹脂がダイス19内で
硬化することなく、ファイバに塗布することができた。
カーボン膜をコーティングしたファイバの特性(比抵
抗、水素の透過率=Δα1.24、初期強度)は、R×v/L
で決定され、 R×v/L≦0.030m/分ではパイロリチックカーボン膜が
ファイバ表面に形成されない。
0.030m/分<R×v/L≦0.035m/分で形成されるパイロ
リチックカーボン膜は、比抵抗が高く、水素が相当透過
する。
0.035m/分<R×v/L≦0.075m/分で形成されるパイロ
リチックカーボン膜は、水素がほとんど透過せず、ファ
イバの初期強度もほとんど低下しない。
0.080m/分<R×v/Lでパイロリチックカーボン膜を形
成した場合はファイバの初期強度が大巾に低下する。
という結果が得られた。
さらに、原料ガスをファイバの進行方向と同方向に流
すと、比抵抗が増加し、初期強度も向上することがわか
った。
これらの結果、本発明の方法が水素によるロスの増加
がなく、初期強度が高く、疲労劣化が少ない光ファイバ
素線を製造するのに有効であることが証明された。
発明の効果 以上詳述のように、本発明の方法に従えば、裸ファイ
バに水素の透過率の極めて小さいパイロリチックカーボ
ン膜をファイバの強度を低下させることなく被覆するこ
とができる。
従って、本発明の方法で製造される光ファイバ素線
は、長期にわたり、水素によるロスの増加がなく、また
初期強度が高く、疲労劣化が少ない。そのため、水、水
素が高濃度な雰囲気、応力下での使用、例えば海底ケー
ブルに使用するのに適する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ本発明の方法を実施す
るための装置の一例の縦断面図であり、 第3〜5図は、それぞれ従来の方法を実施する装置の概
略図である。 〔主な参照記号〕 1……光ファイバ母材、2……裸ファイバ、3……赤外
線ランプ、4……冷却用ジャケット、5……反応管、
6、7、8、9……枝管、10、11、12……スリット、15
……線引炉、16……反応炉、17……レーザ装置、18……
冷却装置、19……ダイス、v……ファイバの速さ(線
速)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SiO2を含む材料で構成され、端面以外の表
    面にパイロリチックカーボン膜が被覆されている光ファ
    イバ素線において、前記パイロリチックカーボン膜の比
    抵抗が、8.0×10-3Ω・cm以下であることを特徴とする
    光ファイバ素線。
  2. 【請求項2】前記パイロリチックカーボン膜の比抵抗
    が、1.5〜2.0×10-3Ω・cmであることを特徴とする請求
    項1に記載の光ファイバ素線。
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