JP2720119B2 - 過負荷防止装置を備えた粉末成形機 - Google Patents
過負荷防止装置を備えた粉末成形機Info
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- JP2720119B2 JP2720119B2 JP3258737A JP25873791A JP2720119B2 JP 2720119 B2 JP2720119 B2 JP 2720119B2 JP 3258737 A JP3258737 A JP 3258737A JP 25873791 A JP25873791 A JP 25873791A JP 2720119 B2 JP2720119 B2 JP 2720119B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粉末を圧縮して成形
し、成形品として圧粉体を得る成形機に関する。
し、成形品として圧粉体を得る成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粉末成形機は、粉末を圧縮するパ
ンチが簡単な油圧機構やメカプレス機構で駆動される構
成であり、大きな力は出せても、パンチやダイの負荷を
監視して、その出力と関連づけるなどの細かな配慮がな
されていない。このために、成形条件のミスや突発的な
事故で、パンチやダイが過負荷となり、破損することが
あった。破損に至らなくとも、過負荷が重なると成形機
の機構に歪みが生じて求める強度、寸法を備えた満足な
圧粉体(成形品)を得ることができなくなる。
ンチが簡単な油圧機構やメカプレス機構で駆動される構
成であり、大きな力は出せても、パンチやダイの負荷を
監視して、その出力と関連づけるなどの細かな配慮がな
されていない。このために、成形条件のミスや突発的な
事故で、パンチやダイが過負荷となり、破損することが
あった。破損に至らなくとも、過負荷が重なると成形機
の機構に歪みが生じて求める強度、寸法を備えた満足な
圧粉体(成形品)を得ることができなくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、圧縮成形
時の過負荷による事故の発生を防止できる粉末成形機の
提供を課題とする。
時の過負荷による事故の発生を防止できる粉末成形機の
提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】パンチを移動するサーボ
モーターとその制御装置を有する粉末成形機に、パンチ
の移動を停止する手段、パンチの負荷を検出する手段、
この負荷の値が設定した制限値を超過した時にパンチの
移動停止指令を上記パンチの移動停止手段に出力する停
止指令手段を設ける。
モーターとその制御装置を有する粉末成形機に、パンチ
の移動を停止する手段、パンチの負荷を検出する手段、
この負荷の値が設定した制限値を超過した時にパンチの
移動停止指令を上記パンチの移動停止手段に出力する停
止指令手段を設ける。
【0005】
【作用】エラー電圧あるいは圧力センサーによってパン
チの負荷が検出され、制御装置によって過負荷状態か否
か判断され、過負荷の場合には制御装置からのトルクリ
ミット指令によってサーボモーターが停止され、パンチ
の移動が停止される。
チの負荷が検出され、制御装置によって過負荷状態か否
か判断され、過負荷の場合には制御装置からのトルクリ
ミット指令によってサーボモーターが停止され、パンチ
の移動が停止される。
【0006】
【実施例】図2は、縦型の粉末成形機1(以下、単に成
形機1という)であり、成形部2、リンク駆動用サーボ
モーター3、リンク機構4および制御装置5を備えてい
る。成形機1のベース6上に2本の垂直なガイドバー7
が平行に立設され、その頂部が上部機枠8で結合される
と共に、このガイドバー7にダイプレート9と加圧ラム
10が水平に、かつ、摺動可能に装着されている。
形機1という)であり、成形部2、リンク駆動用サーボ
モーター3、リンク機構4および制御装置5を備えてい
る。成形機1のベース6上に2本の垂直なガイドバー7
が平行に立設され、その頂部が上部機枠8で結合される
と共に、このガイドバー7にダイプレート9と加圧ラム
10が水平に、かつ、摺動可能に装着されている。
【0007】加圧ラム10は上部機枠8にクランクによ
る倍力構造を備えたリンク機構4を介して連結され、上
部機枠8に取付けられたリンク駆動用サーボモーター3
で上下移動される。ダイプレート9は機枠ベース6に設
けられた運動方向が上下であるねじ・ナット機構11に
支持されて上下方向に位置が調整可能とされている。こ
のねじ・ナット機構11は機枠ベース6上のダイプレー
ト調整用サーボモーター12によって駆動される。ダイ
プレート調整用サーボモーター12はブレーキ13を備
える。
る倍力構造を備えたリンク機構4を介して連結され、上
部機枠8に取付けられたリンク駆動用サーボモーター3
で上下移動される。ダイプレート9は機枠ベース6に設
けられた運動方向が上下であるねじ・ナット機構11に
支持されて上下方向に位置が調整可能とされている。こ
のねじ・ナット機構11は機枠ベース6上のダイプレー
ト調整用サーボモーター12によって駆動される。ダイ
プレート調整用サーボモーター12はブレーキ13を備
える。
【0008】ダイプレート9には中央部に上下方向に貫
通した孔が設けられ、これにダイ14が交換可能に装着
されている。また、ダイプレート9の上面には、フイー
ダー15が設けられており、ダイプレート9の上面を図
の退避位置と上記ダイ14の位置を往復摺動するように
配置されている。一方、加圧ラム10の下面には第1パ
ンチ16が、また、ベース6上には第2パンチ17が固
定され、これらのパンチ面が上記のダイ14中で対向す
るようになっている。すなわち、成形機1には縦方向に
一本の軸線zが設定され、上記の第1、第2のパンチ1
6,17およびダイ14はこれを軸線とした同一軸線上
に配置されている。なお、第1、第2パンチ16,17
の基部にはそれぞれ圧力センサー18,19が取付けら
れていて、これらのパンチ16,17に作用する負荷を
検出するようになっている。
通した孔が設けられ、これにダイ14が交換可能に装着
されている。また、ダイプレート9の上面には、フイー
ダー15が設けられており、ダイプレート9の上面を図
の退避位置と上記ダイ14の位置を往復摺動するように
配置されている。一方、加圧ラム10の下面には第1パ
ンチ16が、また、ベース6上には第2パンチ17が固
定され、これらのパンチ面が上記のダイ14中で対向す
るようになっている。すなわち、成形機1には縦方向に
一本の軸線zが設定され、上記の第1、第2のパンチ1
6,17およびダイ14はこれを軸線とした同一軸線上
に配置されている。なお、第1、第2パンチ16,17
の基部にはそれぞれ圧力センサー18,19が取付けら
れていて、これらのパンチ16,17に作用する負荷を
検出するようになっている。
【0009】圧力センサー18,19の検出出力は制御
装置5の数値制御装置(CNC)20に伝達され、ま
た、CNC20はサーボアンプ21を介して、上記のリ
ンク駆動用サーボモーター3、ダイプレート調整用サー
ボモーター12、およびフィーダー15の作動を制御す
る。CNC20(図1)は、中央演算装置(CPU)2
2を中心としてそのバス23に成形機1の作動プログラ
ムを格納したROM24、成形プログラムや必要なデー
タを記憶させデータ処理上の一時保管のためにも用いる
RAM25、表示装置(CRT)やプリンタが接続され
る出力回路(DO)26、サーボインターフエイス(S
SU)27および手操作入力装置(MDI)28や上記
の圧力センサー18,19が接続された入力回路(D
I)29が接続されている。
装置5の数値制御装置(CNC)20に伝達され、ま
た、CNC20はサーボアンプ21を介して、上記のリ
ンク駆動用サーボモーター3、ダイプレート調整用サー
ボモーター12、およびフィーダー15の作動を制御す
る。CNC20(図1)は、中央演算装置(CPU)2
2を中心としてそのバス23に成形機1の作動プログラ
ムを格納したROM24、成形プログラムや必要なデー
タを記憶させデータ処理上の一時保管のためにも用いる
RAM25、表示装置(CRT)やプリンタが接続され
る出力回路(DO)26、サーボインターフエイス(S
SU)27および手操作入力装置(MDI)28や上記
の圧力センサー18,19が接続された入力回路(D
I)29が接続されている。
【0010】サーボアンプ21における回路は、トルク
リミット機能を備えた従来のサーボ回路と基本的に同じ
であり、図1ではリンク駆動用サーボモーター3に関す
るものを示しているが、ダイプレート調整用サーボモー
ター12に関するものも格別異なるところはない。つま
り、エラーレジスタ30、デジタルアナログ変換器(D
/A変換器)31、速度電圧変換器(F/V変換器)3
2、補正器33、トルクリミット回路34、D/A変換
器35、補正器36および電力増幅器37を備える。符
号eはエンコーダーでリンク駆動用サーボモーター3に
組み込まれ、このサーボモーター3の現在位置がエラー
レジスタ30に伝達されている。
リミット機能を備えた従来のサーボ回路と基本的に同じ
であり、図1ではリンク駆動用サーボモーター3に関す
るものを示しているが、ダイプレート調整用サーボモー
ター12に関するものも格別異なるところはない。つま
り、エラーレジスタ30、デジタルアナログ変換器(D
/A変換器)31、速度電圧変換器(F/V変換器)3
2、補正器33、トルクリミット回路34、D/A変換
器35、補正器36および電力増幅器37を備える。符
号eはエンコーダーでリンク駆動用サーボモーター3に
組み込まれ、このサーボモーター3の現在位置がエラー
レジスタ30に伝達されている。
【0011】なお、上記の入力回路(DI)29にはサ
ーボアンプ21におけるエラーレジスタ30のエラー電
圧(v)が常時伝達されている。そして、CNC20の
CPU22は必要時に入力装置(DI)29に伝達され
ている上記の圧力センサー18,19の検出出力(s)
およびエラー電圧(v)を読み取るための検出手段を備
えている。上記回路は、CNC20からサーボインター
フェイス27を介して単位時間の移動量であるパルス列
で構成された移動指令がエラーレジスタ30に入力され
ると、この移動指令とエンコーダeで検出したリンク駆
動用サーボモーター3の実際の移動量との差分を算出
し、これをD/A変換器31で速度指令値としてのアナ
ログ量電圧に変換する。さらに、この回路では応答性を
良くするために速度フィードバックが行われており、エ
ンコーダーeからの信号をF/V変換器32で電圧に変
え、リンク駆動用サーボモーター3の実際の速度に対応
する電圧を上記速度指令値から減算し、その差、すなわ
ち、指令速度と実速度との誤差を補正器33で増幅して
トルク指令として出力する。
ーボアンプ21におけるエラーレジスタ30のエラー電
圧(v)が常時伝達されている。そして、CNC20の
CPU22は必要時に入力装置(DI)29に伝達され
ている上記の圧力センサー18,19の検出出力(s)
およびエラー電圧(v)を読み取るための検出手段を備
えている。上記回路は、CNC20からサーボインター
フェイス27を介して単位時間の移動量であるパルス列
で構成された移動指令がエラーレジスタ30に入力され
ると、この移動指令とエンコーダeで検出したリンク駆
動用サーボモーター3の実際の移動量との差分を算出
し、これをD/A変換器31で速度指令値としてのアナ
ログ量電圧に変換する。さらに、この回路では応答性を
良くするために速度フィードバックが行われており、エ
ンコーダーeからの信号をF/V変換器32で電圧に変
え、リンク駆動用サーボモーター3の実際の速度に対応
する電圧を上記速度指令値から減算し、その差、すなわ
ち、指令速度と実速度との誤差を補正器33で増幅して
トルク指令として出力する。
【0012】このトルク指令はリンク駆動用サーボモー
ター3の電機子に流す電流値に対応する電圧として出力
されるもので、このトルク指令に対し、リンク駆動用サ
ーボモーター3の出力トルクを制限するためのトルクリ
ミット回路34が設けられており、このトルクリミット
回路34の出力に対し、さらに応答性を良くするため、
リンク駆動用サーボモーター3の電機子電流を検出する
電流検出器38からの電機子電流に対応する電圧がフィ
ードバックされ、上記トルク指令と電機子電流のフィー
ドバック信号との差を補正器36で増幅し、電力増幅機
37で増幅してリンク駆動用サーボモーター3を駆動制
御する。なお、D/A変換器35はCNC20からのト
ルクリミット指令値をアナログ信号に変換してトルクリ
ミット回路34に印加するためのものである。
ター3の電機子に流す電流値に対応する電圧として出力
されるもので、このトルク指令に対し、リンク駆動用サ
ーボモーター3の出力トルクを制限するためのトルクリ
ミット回路34が設けられており、このトルクリミット
回路34の出力に対し、さらに応答性を良くするため、
リンク駆動用サーボモーター3の電機子電流を検出する
電流検出器38からの電機子電流に対応する電圧がフィ
ードバックされ、上記トルク指令と電機子電流のフィー
ドバック信号との差を補正器36で増幅し、電力増幅機
37で増幅してリンク駆動用サーボモーター3を駆動制
御する。なお、D/A変換器35はCNC20からのト
ルクリミット指令値をアナログ信号に変換してトルクリ
ミット回路34に印加するためのものである。
【0013】なお、CNC20には、成形プログラムと
これを実行する回路によってによって圧縮力に関し設定
された制限値(Po)を、圧力センサー18,19から
の検出出力(s)を圧縮力に換算した対応圧縮力(P
s)、あるいはエラー電圧(v)を換算した対応圧縮力
(Pv)と比較し、これらによって制限値(Po)が超
過される場合に、設定されたトルクリミット値をトルク
リミット回路34に指令する停止指令手段が構成されて
いる。
これを実行する回路によってによって圧縮力に関し設定
された制限値(Po)を、圧力センサー18,19から
の検出出力(s)を圧縮力に換算した対応圧縮力(P
s)、あるいはエラー電圧(v)を換算した対応圧縮力
(Pv)と比較し、これらによって制限値(Po)が超
過される場合に、設定されたトルクリミット値をトルク
リミット回路34に指令する停止指令手段が構成されて
いる。
【0014】成形機1の作動は概略で次のように行われ
る。なお、初期状態において、リンク機構4はリンク駆
動用サーボモーター3によって収縮され、加圧ラム10
は上昇した位置にある。ダイプレート9はダイプレート
調整用サーボモーター12によって下降した位置にあ
り、ダイプレート上面と第2パンチ17の上面が面一と
なっている。フィーダー15はダイ14の位置から退避
した位置にある。また、第1パンチ16の移動量など、
成形に当たって必要な各種のデータとともに、使用する
パンチやダイの耐荷重を考慮した圧縮力の上限値、すな
わち、設定制限値(Po)が手操作入力装置(MDI)
28から入力されてRAM25に記憶され、成形プログ
ラムでは制御モードを位置制御(第1パンチ16の移動
量を設定することで圧縮を達成する)とし、また、エラ
ー電圧(v)を所定周期毎に読み取るモードが選択され
ているものとする。ただし、この場合、設定された必要
なデータの内、第1パンチ16の移動量に付いて、錯誤
により一桁間違った10倍の移動量が設定されていると
仮定する。
る。なお、初期状態において、リンク機構4はリンク駆
動用サーボモーター3によって収縮され、加圧ラム10
は上昇した位置にある。ダイプレート9はダイプレート
調整用サーボモーター12によって下降した位置にあ
り、ダイプレート上面と第2パンチ17の上面が面一と
なっている。フィーダー15はダイ14の位置から退避
した位置にある。また、第1パンチ16の移動量など、
成形に当たって必要な各種のデータとともに、使用する
パンチやダイの耐荷重を考慮した圧縮力の上限値、すな
わち、設定制限値(Po)が手操作入力装置(MDI)
28から入力されてRAM25に記憶され、成形プログ
ラムでは制御モードを位置制御(第1パンチ16の移動
量を設定することで圧縮を達成する)とし、また、エラ
ー電圧(v)を所定周期毎に読み取るモードが選択され
ているものとする。ただし、この場合、設定された必要
なデータの内、第1パンチ16の移動量に付いて、錯誤
により一桁間違った10倍の移動量が設定されていると
仮定する。
【0015】操作盤の作動開始ボタンを押すとCPU2
2は各部が初期状態にあることを確認してから、RAM
25から成形寸法(設定値)に対応するダイプレート9
の移動距離)を読み出し、ダイプレート調整用サーボモ
ーター12を駆動する。ねじ・ナット機構11によりダ
イプレート9が対応する量だけ上昇され成形空間aが形
成される。ついで、ダイプレート調整用サーボモーター
12は停止され、ブレーキ13で位置が保持される。な
お、CNC20内部の信号のやり取り、データの処理お
よび入出力の態様は従来のCNCと同じであるので説明
を省略し、作動のみを記載する。フィーダー15が作動
されて成形空間aに粉末が充填される。
2は各部が初期状態にあることを確認してから、RAM
25から成形寸法(設定値)に対応するダイプレート9
の移動距離)を読み出し、ダイプレート調整用サーボモ
ーター12を駆動する。ねじ・ナット機構11によりダ
イプレート9が対応する量だけ上昇され成形空間aが形
成される。ついで、ダイプレート調整用サーボモーター
12は停止され、ブレーキ13で位置が保持される。な
お、CNC20内部の信号のやり取り、データの処理お
よび入出力の態様は従来のCNCと同じであるので説明
を省略し、作動のみを記載する。フィーダー15が作動
されて成形空間aに粉末が充填される。
【0016】粉末の充填が終了し、フィーダー15が退
避するとリンク駆動用サーボモーター3が駆動されてリ
ンク機構4、加圧ラム10を介して第1パンチ16が成
形空間aに設定量下降し、粉末が圧縮成形される。上記
の錯誤がなければ、加圧後、第1パンチ16は上方へ移
動して初期位置に戻され、また、ブレーキ13が解除さ
れてダイプレート調整用サーボモーター12が逆方向に
駆動され、ダイプレート9が第2パンチ17のパンチ面
と一致する位置まで下降し、成形品である圧粉体がダイ
プレート9の上面に抜き出れて1サイクルの成形作動が
終了する。
避するとリンク駆動用サーボモーター3が駆動されてリ
ンク機構4、加圧ラム10を介して第1パンチ16が成
形空間aに設定量下降し、粉末が圧縮成形される。上記
の錯誤がなければ、加圧後、第1パンチ16は上方へ移
動して初期位置に戻され、また、ブレーキ13が解除さ
れてダイプレート調整用サーボモーター12が逆方向に
駆動され、ダイプレート9が第2パンチ17のパンチ面
と一致する位置まで下降し、成形品である圧粉体がダイ
プレート9の上面に抜き出れて1サイクルの成形作動が
終了する。
【0017】ところが、このサイクルでは、第1パンチ
16の移動は予定した位置で終了せず、さらに圧縮が続
けられる。そして、やがて成形空間a内部の粉体は限度
まで圧縮され、もはや第1パンチ16は移動できなくな
るが、それでも移動指令はCNC20から順次送られて
来るので、第1パンチ16のサーボ回路におけるエラー
レジスタ30のエラー電圧(v)が上昇し、これにつれ
て補正器33からのトルク指令値も飛躍的に増大してダ
イ14やパンチ16,17に大きな圧縮力が作用するよ
うになる。
16の移動は予定した位置で終了せず、さらに圧縮が続
けられる。そして、やがて成形空間a内部の粉体は限度
まで圧縮され、もはや第1パンチ16は移動できなくな
るが、それでも移動指令はCNC20から順次送られて
来るので、第1パンチ16のサーボ回路におけるエラー
レジスタ30のエラー電圧(v)が上昇し、これにつれ
て補正器33からのトルク指令値も飛躍的に増大してダ
イ14やパンチ16,17に大きな圧縮力が作用するよ
うになる。
【0018】しかし、上記のエラー電圧(v)はCPU
22によって読み取られ、かつ、その対応する圧縮力
(Pv)があらかじめ設定した制限値(Po)と常に比
較されており、圧縮力(Pv)が制限値(Po)を超過
すると、CPU20はあらかじめ設定された安全な圧縮
力(Pn)に対応するトルクリミット指令をサーボイン
ターフェース(SSU)27を通じてトルクリミット回
路34に印加する。これにより、リンク駆動用サーボモ
ーター3が発揮するトルクは安全圧縮力(Pn)に対応
するもの限定されて、第1パンチ16はそれ以上の移動
が停止される。その結果、パンチや機械構造に対する過
負荷が防止される。
22によって読み取られ、かつ、その対応する圧縮力
(Pv)があらかじめ設定した制限値(Po)と常に比
較されており、圧縮力(Pv)が制限値(Po)を超過
すると、CPU20はあらかじめ設定された安全な圧縮
力(Pn)に対応するトルクリミット指令をサーボイン
ターフェース(SSU)27を通じてトルクリミット回
路34に印加する。これにより、リンク駆動用サーボモ
ーター3が発揮するトルクは安全圧縮力(Pn)に対応
するもの限定されて、第1パンチ16はそれ以上の移動
が停止される。その結果、パンチや機械構造に対する過
負荷が防止される。
【0019】この場合、上記サーボモーター3のサーボ
回路におけるトルクリミット回路34とその関連構成は
第1パンチ16の移動を停止する手段であり、エラーレ
ジスター30のエラー電圧を検出する手段が第1パンチ
16の負荷検出手段である。さらに、トルクリミット指
令は第1パンチ16の移動停止指令であり、これを形成
し出力するCNC20が停止指令手段である。
回路におけるトルクリミット回路34とその関連構成は
第1パンチ16の移動を停止する手段であり、エラーレ
ジスター30のエラー電圧を検出する手段が第1パンチ
16の負荷検出手段である。さらに、トルクリミット指
令は第1パンチ16の移動停止指令であり、これを形成
し出力するCNC20が停止指令手段である。
【0020】このような過負荷の防止は、圧力センサー
18,19の検出出力(Ps)を用いても達成すること
ができる。すなわち、上記において、サーボ回路のエラ
ーレジスター30におけるエラー電圧(v)を検出する
のに変えて圧力センサー18,19の検出出力(s)を
用い、これから換算した圧縮値(Ps)が設定した制限
値(Po)を超過した時に、CNC20からサーボイン
ターフェース(SSU)27を介して、安全圧縮力(P
n)に対応するトルクリミット指令がトルクリミット回
路34に印加されるようにする。この場合においても、
第1パンチ16による圧縮力は値(Pn)以上には出な
いから、上記と同様に過負荷が防止される。
18,19の検出出力(Ps)を用いても達成すること
ができる。すなわち、上記において、サーボ回路のエラ
ーレジスター30におけるエラー電圧(v)を検出する
のに変えて圧力センサー18,19の検出出力(s)を
用い、これから換算した圧縮値(Ps)が設定した制限
値(Po)を超過した時に、CNC20からサーボイン
ターフェース(SSU)27を介して、安全圧縮力(P
n)に対応するトルクリミット指令がトルクリミット回
路34に印加されるようにする。この場合においても、
第1パンチ16による圧縮力は値(Pn)以上には出な
いから、上記と同様に過負荷が防止される。
【0021】なお、上記において、過負荷時に出力する
トルクリミット指令の値は安全圧縮力(Pn)ではな
く、もっと低い値や0トルクのこともある。また、圧縮
に際しては、リンク駆動用サーボモーター3のサーボ回
路におけるトルクリミット回路34に成形トルクリミッ
ト(設定値)を印加することで圧縮力を設定値に収める
圧縮力制御モードがあり、成形品である圧粉体の強度
(粉末密度)を重視する場合に用いる。なお、圧縮制御
の場合に圧力センサー18,19の検出出力(s)を用
い、これによりトルクリミット指令をフィードバック制
御し、第1パンチ16による実際の圧縮力を設定値に一
致させるようにすることもできる。
トルクリミット指令の値は安全圧縮力(Pn)ではな
く、もっと低い値や0トルクのこともある。また、圧縮
に際しては、リンク駆動用サーボモーター3のサーボ回
路におけるトルクリミット回路34に成形トルクリミッ
ト(設定値)を印加することで圧縮力を設定値に収める
圧縮力制御モードがあり、成形品である圧粉体の強度
(粉末密度)を重視する場合に用いる。なお、圧縮制御
の場合に圧力センサー18,19の検出出力(s)を用
い、これによりトルクリミット指令をフィードバック制
御し、第1パンチ16による実際の圧縮力を設定値に一
致させるようにすることもできる。
【0022】以上は実施例であって、第1パンチ16を
駆動するリンク機構4の駆動源が通常モーターの場合に
は過負荷状態の検出を圧力センサー18,19で行うも
のとし、比較器とスイッチを設けてその検出圧力(P
s)が設定制限値(Po)を超過した時、該モーターに
対する電源を遮断する構造とすることもある。
駆動するリンク機構4の駆動源が通常モーターの場合に
は過負荷状態の検出を圧力センサー18,19で行うも
のとし、比較器とスイッチを設けてその検出圧力(P
s)が設定制限値(Po)を超過した時、該モーターに
対する電源を遮断する構造とすることもある。
【0023】なお、ダイプレート調整用サーボモーター
12に関しても上記したのと同様な過負荷防止の技術的
思想を適用し、圧粉体を抜出す時の過負荷発生に対処で
きる構成とすることがある。
12に関しても上記したのと同様な過負荷防止の技術的
思想を適用し、圧粉体を抜出す時の過負荷発生に対処で
きる構成とすることがある。
【0024】
【発明の効果】不測に発生する過負荷によって、高価な
ダイやパンチが破損したり機械構造に歪みが生じるのを
防止することができる。パンチを移動する動力源がサー
ボモータなので、パンチの移動を精密に制御して精度の
高い成形品を作ることができる。また、パンチの負荷が
設定値よりも過大となった時は、制御装置がトルクリミ
ット指令を発して装置を停止する正常な制御の範囲での
停止なので、過大な負荷が解消した後の装置の作動を、
モーターの電源を遮断したり、制動をかけて強制終了し
てしまうなどの場合に比較して、スムーズに回復するこ
とができる。
ダイやパンチが破損したり機械構造に歪みが生じるのを
防止することができる。パンチを移動する動力源がサー
ボモータなので、パンチの移動を精密に制御して精度の
高い成形品を作ることができる。また、パンチの負荷が
設定値よりも過大となった時は、制御装置がトルクリミ
ット指令を発して装置を停止する正常な制御の範囲での
停止なので、過大な負荷が解消した後の装置の作動を、
モーターの電源を遮断したり、制動をかけて強制終了し
てしまうなどの場合に比較して、スムーズに回復するこ
とができる。
【図1】制御装置のブロック図。
【図2】概略で示す正面図。
1 成形機 3 リンク駆
動用サーボモーター 5 制御装置 9 ダイプレ
ート 12 ダイプレート調整用サーボモーター 14 ダイ 16 第1パンチ 17 第2
パンチ 18,19 圧力センサー
動用サーボモーター 5 制御装置 9 ダイプレ
ート 12 ダイプレート調整用サーボモーター 14 ダイ 16 第1パンチ 17 第2
パンチ 18,19 圧力センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平 尊之 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 村中 正樹 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (56)参考文献 特開 昭57−9600(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】 パンチを移動するサーボモーターとその
制御装置を有し、パンチの移動停止手段、パンチの負荷
検出手段、該負荷の値が設定制限値を超過した時、パン
チの移動停止指令を上記パンチの移動停止手段に出力す
る停止指令手段を備え、パンチの移動を停止する手段が
上記サーボモーターのサーボ回路におけるトルクリミッ
ト回路であり、パンチの負荷検出手段が上記サーボ回路
におけるエラーレジスタのエラー電圧検出手段であり、
さらに、パンチの移動停止指令が上記サーボ回路に出力
されるトルクリミット指令であることを特徴とした過負
荷防止装置を備えた粉末成形機。 - 【請求項2】 パンチを移動するサーボモーターとその
制御装置を有し、パンチの移動停止手段、パンチの負荷
検出手段、該負荷の値が設定制限値を超過した時、パン
チの移動停止指令を上記パンチの移動停止手段に出力す
る停止指令手段を備え、パンチの移動を停止する手段が
上記サーボモーターのサーボ回路におけるトルクリミッ
ト回路であり、パンチの負荷検出手段がパンチと加圧ラ
ム間に配置した圧力センサーであり、さらに、パンチの
移動停止指令が上記サーボ回路に出力されるトルクリミ
ット指令であることを特徴とした過負荷防止装置を備え
た粉末成形機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258737A JP2720119B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 過負荷防止装置を備えた粉末成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258737A JP2720119B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 過負荷防止装置を備えた粉末成形機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0569197A JPH0569197A (ja) | 1993-03-23 |
JP2720119B2 true JP2720119B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=17324386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3258737A Expired - Fee Related JP2720119B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 過負荷防止装置を備えた粉末成形機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2720119B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4015139B2 (ja) * | 2004-06-28 | 2007-11-28 | ファナック株式会社 | 鍛圧機械のサーボモータ制御装置 |
JP5178256B2 (ja) * | 2008-03-13 | 2013-04-10 | Ntn株式会社 | 研削スラッジの固形化物製造装置および製造方法 |
KR102491436B1 (ko) * | 2020-11-30 | 2023-01-26 | 주식회사 무진 | 안전 보호복용 실링 필름, 상기 안전 보호복용 실링 필름의 제조를 위한 안전 보호복용 실링 필름의 제조 방법 및 상기 안전 보호복용 실링 필름의 제조를 위한 안전 보호복용 실링 필름 제조 장치 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS579600A (en) * | 1980-06-19 | 1982-01-19 | Yoshitsuka Seiki:Kk | Press and detecting method of its abnormal pressing force |
-
1991
- 1991-09-11 JP JP3258737A patent/JP2720119B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0569197A (ja) | 1993-03-23 |
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