JP2717910B2 - 印刷回路用銅箔及びその製造方法 - Google Patents
印刷回路用銅箔及びその製造方法Info
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Description
の製造方法に関するものであり、特には銅箔と樹脂基板
との接着強度を高めるために銅箔の被接着面に鉄、ニッ
ケル及びコバルトの1種或いは2種以上を含有する多数
の突起状(粒状又は節こぶ状、以下単に突起状と記載す
る)銅電着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル及
び銅−コバルト−ニッケルの組合せを除く)からなる粗
化処理層を形成した印刷回路用銅箔及びその製造方法に
関する。
材に高温高圧下で積層接着され、その後目的とする回路
を形成するべくレジストを用いて所定の回路パターンを
スクリーン印刷した後、不要部を除去するために塩化第
二銅溶液等のエッチング液を使用してエッチング処理が
施される。最終的に、所要の素子が半田付けされて、エ
レクトロニクスデバイス用の種々の印刷回路板を形成す
る。印刷配線板用銅箔に対する品質要求は、樹脂基材と
接着される被接着面(粗化面)と光沢面とで異なる。
ては、主として、 基材との引きはがし強さが高温加熱、湿式処理、半田
付け、薬品処理等の後でも充分なこと(剥離強度)、 保存時における酸化変色のないこと(防錆性)、 基材との積層、エッチング後に生じる所謂積層汚点の
ないこと(耐塩酸性) エッチングに際して粉落ちのないこと(粉落ち防止) 等が挙げられる。中でも、充分に高い引きはがし強度を
有することは被接着面の最も重要な基本的事項である。
に、銅箔の被接着面には、多数の突起状銅電着物からな
る粗化処理層が形成されている。電解銅箔に粗化処理が
施される場合には、生箔自体がすでに凸部を有してお
り、その凸部の頂上部付近に突起状銅電着物が多数電着
して凸部を更に増強することになる。
053号、特公昭53−39327号等に砒素、アンチ
モン、ビスマス、セレンまたはテルルを含む酸性銅電解
浴中で限界電流密度前後で電解することが記載されてい
る。実用的には、砒酸が電解浴に添加されることが多
い。これにより生箔の凸部に多数の突起状銅電着物が形
成され、それにより接着強度が高まり、粗化処理方法と
して有効である。
関与する場合、電解時に銅電着物中に砒素が数100p
pm取り込まれるため、銅箔の再生その他の処理時にま
たエッチング時に砒素が溶出したエッチング液の処分時
に存在する砒素が環境上また健康上重大な問題となる。
こうした毒性元素を含まない粗化処理法としてベンゾキ
ノリン類を微量添加した浴を使用する方法(特公昭56
−41196号)、モリブデン、バナジウム或いは両者
を添加した浴での処理(特公昭62−56677号、特
公昭62−56678号)、或いはパルスめっきでの粗
化処理(特開昭63−17597号、特開昭58−16
4797号)等が提唱されているが、剥離強度、粉落ち
その他の面でいまだ必ずしも充分ではない。
面について、環境問題を呈さず、しかも樹脂基板との間
で充分な接着強度を発現しそしてエッチングに際して粉
落ちを生じない粗化処理技術を確立することである。
向けての検討の結果、鉄、ニッケル及びコバルトイオン
の1種或いは2種以上(ただし、コバルト単独、ニッケ
ル単独及びコバルト−ニッケルの組合せを除く)を含有
する銅電解浴を用いて銅箔の被接着面に多数の突起状銅
電着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル及び銅−
コバルト−ニッケルの組合せを除く)からなる粗化処理
層を形成すると、デンドライト(樹枝状の結晶)の発生
を抑制しそして丸みを帯びた突起が良好に電着し、銅箔
と樹脂基板との接着強度を向上しそして粉落ちを回避す
るのに有用であることを見出すに至った。この知見に基
づいて、本発明は、(1)銅箔の被接着面に鉄、ニッケ
ル及びコバルトの1種或いは2種以上を含有する多数の
突起状銅電着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル
及び銅−コバルト−ニッケルの組合せを除く)からなる
粗化処理層を有することを特徴とする印刷回路用銅箔を
提供するものである。
処理層を形成することができ、この観点から、本発明は
(2)銅箔の被接着面に鉄、ニッケル及びコバルトの1
種或いは2種以上を含有する多数の突起状銅電着物(た
だし、銅−コバルト、銅−ニッケル及び銅−コバルト−
ニッケルの組合せを除く)からなる粗化処理層と、該突
起状銅電着物の脱落を防止するため該粗化処理層を被覆
する銅めっき層と、該銅めっき層を被覆しそして銅、ク
ロム、ニッケル、鉄、コバルト及び亜鉛からなる群から
選択される1種乃至2種以上の金属または合金からなる
トリート層とを有することを特徴とする印刷回路用銅箔
及び(3)銅箔の被接着面に鉄、ニッケル及びコバルト
の1種或いは2種以上を含有する多数の突起状銅電着物
(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル及び銅−コバル
ト−ニッケルの組合せを除く)からなる粗化処理層と、
該突起状銅電着物の脱落を防止するため該粗化処理層を
被覆する銅めっき層と、該銅めっき層を被覆しそして
銅、クロム、ニッケル、鉄、コバルト及び亜鉛からなる
群から選択される1種乃至2種以上の金属または合金か
らなるトリート層と、該トリート層を被覆する防錆層と
を有することを特徴とする印刷回路用銅箔を提供する。
て(4)酸性銅電解浴において銅箔を陰極として限界電
流密度付近で電解して銅箔の被接着面に多数の突起状銅
電着物からなる粗化処理層を形成する印刷回路用銅箔の
製造方法において、電解浴中に鉄、ニッケル及びコバル
トイオンの1種或いは2種以上(ただし、コバルト単
独、ニッケル単独及びコバルト−ニッケルの組合せを除
く)を0.1〜50g/1存在せしめることを特徴とす
る印刷回路用銅箔の製造方法及び(5)形成された粗化
処理層上に、銅めっき層を形成した後、銅、クロム、ニ
ッケル、鉄、コバルト及び亜鉛からなる群から選択され
る1種乃至2種以上の金属または合金からなるトリート
層を電解により形成し、必要に応じ更に防錆処理するこ
とを特徴とする上記の印刷回路用銅箔の製造方法を提供
する。
ル及びコバルトイオンの1種或いは2種以上(ただし、
コバルト単独、ニッケル単独及びコバルト−ニッケルの
組合せを除く)を0.1〜50g/1存在せしめて粗化
処理層を構成することにより、突起状銅電着物が微量の
鉄、ニッケル及びコバルトの1種或いは2種以上(ただ
し、コバルト単独、ニッケル単独及びコバルト−ニッケ
ルの組合せを除く)を含有し、また銅電着時の核発生を
抑制してデンドライトの形成を抑制し、また電着突起状
粒子を丸めて、接着強度の向上に有用となり、またエッ
チング時の粉落ちを防止する。鉄、ニッケル或いはコバ
ルトイオン(ただし、コバルト単独、ニッケル単独及び
コバルト−ニッケルの組合せを除く)が電解浴に存在し
ないと、限界電流付近で電解すると銅電着物は樹枝状と
なり、接着強度を改善するよりむしろ損なうことにな
る。粉落ちが生じると、エッチング処理後銅の微粉が残
るため電気的特性を損なう危険がある。
対象としうるが、特には電解銅箔が対象とされる。電解
銅箔に固有に存在する多数の凸部を個々に更に増強する
のに有用である。従来のように砒素に代表される有毒元
素を含む銅電解浴を使用しての限界電流前後の電解によ
りこうした粗化処理層が効果的に形成されるが、砒素が
数100ppm粗化処理層にとり込まれるために環境及
び健康問題を呈したのである。
例を概略的に示す。生箔1の被接着面には電解銅箔であ
るために、その表面全体にわたって凸部2が分布してい
る。この生箔上に粗化処理が行なわれる。本発明に従う
粗化処理により、凸部2の頂上部付近を主体として鉄、
ニッケル及びコバルトの1種或いは2種以上を含有する
多数の突起状銅電着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニ
ッケル及び銅−コバルト−ニッケルの組合せを除く)か
ら構成される粗化処理層3が形成され、凸部を増強す
る。圧延銅箔のような平滑な銅箔に粗化処理が施された
場合には電着物自体が突起部を構成する。この後、多数
の処理態様があるが、例えば突起状銅電着物の脱落を防
止するために薄い銅めっき層4が形成され、そして後耐
熱性その他の特性を付与するために銅、クロム、ニッケ
ル、鉄、コバルト及び亜鉛等の金属乃至合金、例えば黄
銅等のトリートめっき層5が形成され、最後にクロメー
ト処理等に代表される防錆層6が形成される。こうして
処理された銅箔被接着面が樹脂基板等に接着される。以
下、各工程について詳述する。
条件は次の通りである: Cuイオン:5〜50g/1 H2SO4:10〜100g/1 鉄、ニッケル、コバルトイオン:0.1〜50g/1 温度:室温〜50℃ Dk:5〜80A/dm2 時間:1〜30秒 銅電解浴中に存在させる鉄、ニッケル、またはコバルト
イオン或いはその組合せ(ただし、コバルト単独、ニッ
ケル単独及びコバルト−ニッケルの組合せを除く)の濃
度は0.1〜50g/1が適当であり、好ましくは0.
5〜30g/1である。添加量が0.1g/1未満では
接着強度を増すのに充分な効果はなく、他方50g/1
を超えてもその効果に顕著な向上はなくまた経済的負担
が増大する。鉄、ニッケルまたはコバルトの供給源とし
て、硫酸塩、塩化物、硝酸塩等の使用が可能である。例
えば、硫酸塩としては、硫酸ニッケル(7水塩)、硫酸
コバルト(7水塩)、硫酸第一鉄(7水塩)等が使用さ
れる。
っき層を形成した後、銅、クロム、ニッケル、鉄、コバ
ルト及び亜鉛からなる群から選択される1種乃至2種以
上の金属層または合金層を形成するトリート処理を行う
ことが好ましい。例えば、特公昭62−56677号等
に記載されている公知の方法で粗化処理層の突起状銅電
着物の脱落を防止するために電着物を覆って薄い銅めっ
き層が被覆され、その上に銅、クロム、ニッケル、鉄、
コバルト或いは亜鉛の金属層、或いは銅−ニッケル、銅
−コバルト、銅−ニッケルーコバルト、銅−亜鉛等に代
表され得る合金層が形成されうる(例えば、特公昭56
−9028号、特開昭54−13971号、特開平2−
292894号、特開平2−292895号、特公昭5
1−35711号、特公昭54−6701号参照)。こ
うしたトリート処理層は銅箔の最終性状を決定するもの
としてまた障壁層としての役割を果たす。
めっきおよび無電解めっきいずれでも行いうるが、粗化
面片面にのみ被膜を形成するためには亜鉛電解操作によ
る方が便宜である。また、厚さの精確な制御、厚さの一
様性、付着層の緻密化等の観点からも電解操作が好まし
い。亜鉛電解操作は、硫酸亜鉛めっき浴や塩化亜鉛めっ
き浴に代表される酸性亜鉛めっき浴、シアン化亜鉛めっ
き浴のようなアルカリ性亜鉛めっき浴、あるいはピロリ
ン酸亜鉛めっき浴が使用しうるが、もっとも一般的に使
用される硫酸亜鉛浴で充分である。硫酸亜鉛浴を使用し
た場合の好ましい亜鉛電解条件は下記の通りである。 ZnSO4・7H2O:50〜350g/1 pH(硫酸):2.5〜4.5 浴温度:40〜60℃ 陰 極:銅箔 陽 極:亜鉛または不溶性陽極 陰極電流密度:0.05〜0.4A/dm2 時 間:10〜30秒 亜鉛被覆量は、15〜1500μg/dm2とすること
が好ましく、特に好ましくは15〜400μg/dm2
である。亜鉛被覆量は、積層時の樹脂基板の種類によっ
て異なる。例えばフェノール樹脂基板用は、15〜60
μg/dm2とし、ガラスエポキシ樹脂基板用は60〜
1500μg/dm2、特に好ましくは60〜400μ
g/dm2とする。
理の電解液組成及び条件例を挙げておく: NaCN :10〜30g/1 NaOH :40〜100g/1 CuCN :60〜120g/1 Zn(CN)2:1〜10g/1 pH :10〜13 温度 :60〜80℃ Dk :1〜10A/dm2
面上に防錆層が形成される。公知の防錆処理の任意のも
のが適用可能である。クロメート処理液は現在使用され
ている様々の処理液いずれも使用しうるが、好ましいク
ロメート処理条件例を以下に示す: K2Cr2O7(或いはNa2Cr2O7、Cr
O3):0.2〜20g/1酸:りん酸あるいは硫酸、
有機酸 pH:1.0〜3.5 浴温度:20〜40℃ 電流密度:0.1〜0.5A/dm2 時間:10〜60秒 陽極:鉛板、Pt−Ti板、ステンレス鋼板 クロム酸化物付着量はクロム量として50μg/dm2
以下で充分であり、好ましくは15〜30μg/dm2
とされる。クロム量が30μg/dm2を超えると防錆
力は向上するがエッチング性が低下する。
解亜鉛・クロム処理による亜鉛及び/又は酸化亜鉛とク
ロム酸化物との混合皮膜処理を提唱し(特公昭58−7
077号)、多くの成果を挙げてきた。更に、特開平2
−294490号は、長期間高温多湿条件下での黒点発
生を防止することを目的として、浸漬クロメート処理に
よりクロム酸化物皮膜を形成し、続いて電解亜鉛・クロ
ム処理により亜鉛及び/又は酸化亜鉛とクロム酸化物と
の混合皮膜を形成することを開示する。
接着力の改善を主目的として、防錆層上にシランカッブ
リング剤を塗布するシラン処理が施される。塗布方法
は、シランカップリング剤溶液のスプレーによる吹付
け、コーターでの塗布、浸漬、流しかけ等いずれでもよ
い。例えば、特公昭60−15654号は、銅箔の粗面
側にクロメート処理を施した後シランカップリング剤処
理を行なうことによって銅箔と樹脂基板との接着力を改
善することを記載している。詳細はこれを参照された
い。
光沢面を必要に応じ処理した後、粗化面に必要に応じて
接着剤を塗布して樹脂基板に加熱圧着することにより印
刷回路用銅張り積層板とされ、所定の加工操作を経た
後、印刷回路板として使用に供される。光沢面の処理方
法としては、クロメート処理を含む各種化成処理、銅と
のキレート化反応を利用した有機剤処理、銅より卑な金
属ないし合金の被覆処理等その面において要求される特
定水準に応じて適当なものが選ばれる。
する目的で焼鈍処理を施すこともある。
オン或いはその組合せ(ただし、コバルト単独、ニッケ
ル単独及びコバルト−ニッケルの組合せを除く)を含有
する銅電解浴で粗化した銅箔は、その処理は均一であ
り、ムラもなく優秀な基板特性を示した。即ち、銅箔と
ガラス布基材エポキシ樹脂で積層板を作製した場合、良
好な接着性及び耐熱性を示し、デンドライトの発達を抑
えた丸みのある銅電着物が形成されるので、接着強度は
高くまたエッチング後の基板の電気的特性や粉落ちの問
題がなく良好な性状を示した。
硫酸ニッケル(7水塩)10g/1を含む水溶液を30
℃で電解浴として使用し、厚さ70μmの電解銅箔の被
接着面に電流密度20A/dm2で10秒間めっきし
た。このようにして得られた銅箔を分析したところ、箔
全体に対するニッケルの含有量は約2ppm(突起状銅
電着物中のNi含有量は、約0.02wt%)であっ
た。得られた銅箔の粗化面の突起状銅電着物の電着状況
を示す電子顕微鏡写真を図2に示す。また、ガラス布基
材エポキシ樹脂で加熱・加圧して銅張り積層板を作製
し、引きはがし強さ及び粉落ち特性を測定した。結果を
表1に示す。
硫酸コバルト(7水塩)5g/1を含む水溶液を30℃
で電解浴として使用し、厚さ70μmの電解銅箔の被接
着面に電流密度10A/dm2で20秒間めっきした。
このようにして得られた銅箔を分析したところ、箔全体
に対するコバルトの含有量は約1ppm(突起状銅電着
物中のCo含有量は、約0.01wt%)であった。得
られた銅箔の粗化面の突起状銅電着物の電着状況を示す
電子顕微鏡写真を図3に示す。また、ガラス布基材エポ
キシ樹脂で加熱・加圧して銅張り積層板を作製し、引き
はがし強さ及び粉落ち特性を測定した。結果を表1に示
す。
硫酸第1鉄(7水塩)20g/1を含む水溶液を30℃
で電解浴として使用し、厚さ70μmの電解銅箔の被接
着面に電流密度20A/dm2で10秒間めっきした。
このようにして得られた銅箔を分析したところ、箔全体
に対する鉄の含有量は約4ppm(突起状銅電着物中の
Fe含有量は、約0.03wt%)であった。得られた
銅箔の粗化面の突起状銅電着物の電着状況を示す電子顕
微鏡写真を図4に示す。また、ガラス布基材エポキシ樹
脂で加熱・加圧して銅張り積層板を作製し、引きはがし
強さ及び粉落ち特性を測定した。結果を表1に示す。
酸ニッケル(7水塩)5g/1及び硫酸コバルト(7水
塩)5g/1を含む水溶液を30℃で電解浴として使用
し、厚さ70μmの電解銅箔の被接着面に電流密度10
A/dm2で20秒間めっきした。このようにして得ら
れた銅箔を分析したところ、箔全体に対するニッケル及
びコバルトの含有量はそれぞれ約1ppm(突起状銅電
着物中のNi及びCoの含有量は、それぞれ約0.01
wt%)であった。得られた銅箔の粗化面の突起状銅電
着物の電着状況を示す電子顕微鏡写真を図5に示す。ま
た、ガラス布基材エポキシ樹脂で加熱・加圧して銅張り
積層板を作製し、引きはがし強さ及び粉落ち特性を測定
した。結果を表1に示す。
/1及び硫酸100g/1を含む水溶液を30℃で電解
浴として使用し、厚さ70μmの電解銅箔の被接着面に
電流密度20A/dm2で10秒間めっきした。得られ
た銅箔の粗化面の突起状銅電着物の電着状況を示す電子
顕微鏡写真を図6に示す。また、ガラス布基材エポキシ
樹脂で加熱・加圧して銅張り積層板を作製し、引きはが
し強さ及び粉落ち特性を測定した。結果を表1に示す。
図6には、樹枝状電着物が観察される。
0g/1、硫酸100g/1及び砒酸3g/1を含む水
溶液を30℃で電解浴として使用し、厚さ70μmの電
解銅箔の被接着面に電流密度20A/dm2で10秒間
めっきした。このようにして得られた銅箔を分析したと
ころ、箔全体に対する砒素の含有量は約200ppm
(突起状銅電着物中のAs含有量は、約1.2wt%)
であった。得られた銅箔の粗化面の突起状銅電着物の電
着状況を示す電子顕微鏡写真を図7に示す。また、ガラ
ス布基材エポキシ樹脂で加熱・加圧して銅張り積層板を
作製し、引きはがし強さ及び粉落ち特性を測定した。結
果を表1に示す。
イオン或いはその組合せ(ただし、コバルト単独、ニッ
ケル単独及びコバルト−ニッケルの組合せを除く)を含
有する銅電解浴で粗化した銅箔は、その処理は均一であ
り、ムラもなく優秀な基板特性を示す。銅箔とガラス布
基材エポキシ樹脂で積層板を作製した場合、良好な接着
性及び耐熱性を示し、デンドライトの発達を抑えた丸み
のある電着物が形成されるので、接着強度は非常に高く
またエッチング後の基板の電気的特性や粉落ちの問題が
ない。
示す断面図である。
構造を示す電子顕微鏡写真である(倍率:3000
倍)。
構造を示す電子顕微鏡写真である(倍率:3000
倍)。
構造を示す電子顕微鏡写真である(倍率:3000
倍)。
構造を示す電子顕微鏡写真である(倍率:3000
倍)。
構造を示す電子顕微鏡写真である(倍率:3000
倍)。
構造を示す電子顕微鏡写真である(倍率:3000
倍)。
Claims (5)
- 【請求項1】 銅箔の被接着面に鉄、ニッケル及びコバ
ルトの1種或いは2種以上を含有する多数の突起状銅電
着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル及び銅−コ
バルト−ニッケルの組合せを除く)からなる粗化処理層
を有することを特徴とする印刷回路用銅箔。 - 【請求項2】 銅箔の被接着面に鉄、ニッケル及びコバ
ルトの1種或いは2種以上を含有する多数の突起状銅電
着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル及び銅−コ
バルト−ニッケルの組合せを除く)からなる粗化処理層
と、該突起状銅電着物の脱落を防止するため該粗化処理
層を被覆する銅めっき層と、該銅めっき層を被覆しそし
て銅、クロム、ニッケル、鉄、コバルト及び亜鉛からな
る群から選択される1種乃至2種以上の金属または合金
からなるトリート層とを有することを特徴とする印刷回
路用銅箔。 - 【請求項3】 銅箔の被接着面に鉄、ニッケル及びコバ
ルトの1種或いは2種以上を含有する多数の突起状銅電
着物(ただし、銅−コバルト、銅−ニッケル及び銅−コ
バルト−ニッケルの組合わせ除く)からなる粗化処理層
と、該突起状銅電着物の脱落を防止するため該粗化処理
層を被覆する銅めっき層と、該銅めっき層を被覆しそし
て銅、クロム、ニッケル、鉄、コバルト及び亜鉛からな
る群から選択される1種乃至2種以上の金属または合金
からなるトリート層と、該トリート層を被覆する防錆層
とを有することを特徴とする印刷回路用銅箔。 - 【請求項4】 酸性銅電解浴において銅箔を陰極として
限界電流密度付近で電解して銅箔の被接着面に多数の突
起状銅電着物からなる粗化処理層を形成する印刷回路用
銅箔の製造方法において、電解浴中に鉄、ニッケル及び
コバルトイオンの1種或いは2種以上(ただし、コバル
ト単独、ニッケル単独及びコバルト−ニッケルの組合せ
を除く)を0.1〜50g/1存在せしめることを特徴
とする印刷回路用銅箔の製造方法。 - 【請求項5】 形成された粗化処理層上に、銅めっき層
を形成した後、銅、クロム、ニッケル、鉄、コバルト及
び亜鉛からなる群から選択される1種乃至2種以上の金
属または合金からなるトリート層を電解により形成し、
必要に応じ更に防錆処理することを特徴とする請求項4
の印刷回路用銅箔の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP4332219A JP2717910B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 印刷回路用銅箔及びその製造方法 |
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