JP2716195B2 - 口腔内貼付用バンデージ - Google Patents
口腔内貼付用バンデージInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、口腔内の損傷部や疾患部を保護するため
の、あるいは口腔粘膜を介して薬物を吸収させるための
口腔内貼付用バンデージに関する。
の、あるいは口腔粘膜を介して薬物を吸収させるための
口腔内貼付用バンデージに関する。
(従来の技術) 近年、歯肉炎やアフタ等の口腔内疾患部の保護を目的
として、あるいは口腔粘膜を介して所定の薬効成分を体
内に吸収させることを目的として、口腔内貼付用製剤
(バンデージ)が調製されている。口腔内貼付用バンデ
ージは、ぬれた口腔内粘膜に貼付けることが可能で、か
つ唾液の分泌や飲食などにより容易に剥離しないことが
必要とされる。
として、あるいは口腔粘膜を介して所定の薬効成分を体
内に吸収させることを目的として、口腔内貼付用製剤
(バンデージ)が調製されている。口腔内貼付用バンデ
ージは、ぬれた口腔内粘膜に貼付けることが可能で、か
つ唾液の分泌や飲食などにより容易に剥離しないことが
必要とされる。
かかる口腔内貼付用バンデージとして、以下に示す技
術が提案されている。
術が提案されている。
特公昭61−25687号公報:水溶性高分子と可塑剤から
なる水溶性層と、水溶性高分子の架橋物と可塑剤からな
る水溶性層の二層構造をもつもの。
なる水溶性層と、水溶性高分子の架橋物と可塑剤からな
る水溶性層の二層構造をもつもの。
特開昭58−90507号公報:水溶性高分子と可塑剤から
なるフィルムの片面に、難水溶化剤と可塑剤を含む水溶
性高分子溶液を塗布する製造方法。
なるフィルムの片面に、難水溶化剤と可塑剤を含む水溶
性高分子溶液を塗布する製造方法。
特開昭58−213709号公報:柔軟な支持体上に、水溶性
または水膨潤性高分子物質の1種または2種以上からな
る組成物を積層させたもの。
または水膨潤性高分子物質の1種または2種以上からな
る組成物を積層させたもの。
特開昭59−196814号公報:ゼラチンまたは寒天、グル
テン、カルボキシビニルポリマー及び酢酸ビニル樹脂ま
たはガム類からなる組成物を支持体上に展延塗布したも
の。
テン、カルボキシビニルポリマー及び酢酸ビニル樹脂ま
たはガム類からなる組成物を支持体上に展延塗布したも
の。
特開昭61−249472号公報:ポリカルボン酸、ポリ無水
カルボン酸及び酢酸ビニル重合体からなる粘膜貼付性基
剤と柔軟なフィルム状支持体との一体化物。
カルボン酸及び酢酸ビニル重合体からなる粘膜貼付性基
剤と柔軟なフィルム状支持体との一体化物。
特開昭62−22713号公報:水不溶性非貼付性層とポリ
アクリル酸及びポリエチレングリコールからなる粘着層
とからなるもの。
アクリル酸及びポリエチレングリコールからなる粘着層
とからなるもの。
上記各公報に開示されている発明を含め、一般に口腔
内貼付用バンデージの粘膜貼付性基剤には、口腔粘膜付
着成分として親水性高分子が用いられ、また長時間の貼
付に耐え得るために、耐水性付与成分として酢酸ビニル
樹脂等の水不溶性高分子を混合することや、水不溶性の
支持体に積層することがなされている。
内貼付用バンデージの粘膜貼付性基剤には、口腔粘膜付
着成分として親水性高分子が用いられ、また長時間の貼
付に耐え得るために、耐水性付与成分として酢酸ビニル
樹脂等の水不溶性高分子を混合することや、水不溶性の
支持体に積層することがなされている。
(発明が解決しようとする課題) 上記したように、上記各公報に開示されている基剤に
は口腔粘膜に長時間貼付可能となるような工夫がなされ
ているが、口腔内は唾液等の分泌、飲食や会話等に伴う
物理的刺激、粘膜部位の伸縮等の苛酷な条件下にあり、
このような条件下で口腔粘膜に長時間貼付可能とするた
めには、基剤の付着性と耐水性及び柔軟性が必要不可欠
となる。
は口腔粘膜に長時間貼付可能となるような工夫がなされ
ているが、口腔内は唾液等の分泌、飲食や会話等に伴う
物理的刺激、粘膜部位の伸縮等の苛酷な条件下にあり、
このような条件下で口腔粘膜に長時間貼付可能とするた
めには、基剤の付着性と耐水性及び柔軟性が必要不可欠
となる。
ところが、上記した基剤には耐水性付与成分として酢
酸ビニル樹脂を用いているために柔軟性に乏しく、激し
い口腔粘膜の運動には耐えられない。特公昭57−6403号
公報及び特開昭59−196814号公報には、柔軟性を付与す
るために多価アルコール等の可塑剤を用いた技術が提案
されているが、多価アルコールは水溶性のため耐水性に
乏しく、短時間で崩壊してしまうといった欠点があっ
た。
酸ビニル樹脂を用いているために柔軟性に乏しく、激し
い口腔粘膜の運動には耐えられない。特公昭57−6403号
公報及び特開昭59−196814号公報には、柔軟性を付与す
るために多価アルコール等の可塑剤を用いた技術が提案
されているが、多価アルコールは水溶性のため耐水性に
乏しく、短時間で崩壊してしまうといった欠点があっ
た。
又、水不溶性の支持体に積層したものは基剤が含水す
ると支持体がはがれやすくなるという問題もあった。
ると支持体がはがれやすくなるという問題もあった。
本発明は、上記従来の欠点を解決するものであり、そ
の目的とするところは、口腔内粘膜に対して充分な付着
性を有し、かつ耐水性及び柔軟性に優れた口腔内貼付用
バンデージを提供することにある。
の目的とするところは、口腔内粘膜に対して充分な付着
性を有し、かつ耐水性及び柔軟性に優れた口腔内貼付用
バンデージを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、酢酸ビニル樹脂と、ある種の親水性高
分子及び可塑剤からなる組成物を用いて粘膜貼付性基剤
を調製すると、柔軟性がよく、湿潤した粘膜面に対して
貼付性のよい基剤が得られる知見を得、さらに、この場
合可塑剤の種類によりバンデージの耐水性及び崩壊性に
大きな違いが生じることを見いだした。この原因を追求
すべく鋭意検討した結果、可塑剤に水不溶性物質を用い
ると耐水性を低下させることなく、また基剤の崩壊も防
ぎ、柔軟で貼付性の良好な口腔内貼付用バンデージが得
られることを発見し、本発明に到達したものである。
分子及び可塑剤からなる組成物を用いて粘膜貼付性基剤
を調製すると、柔軟性がよく、湿潤した粘膜面に対して
貼付性のよい基剤が得られる知見を得、さらに、この場
合可塑剤の種類によりバンデージの耐水性及び崩壊性に
大きな違いが生じることを見いだした。この原因を追求
すべく鋭意検討した結果、可塑剤に水不溶性物質を用い
ると耐水性を低下させることなく、また基剤の崩壊も防
ぎ、柔軟で貼付性の良好な口腔内貼付用バンデージが得
られることを発見し、本発明に到達したものである。
本発明のフィルム状粘膜貼付性基剤の付着性及び耐水
性は、それ単独においても充分に満足のいくものである
が、更に上記の酢酸ビニル樹脂と水不溶性可塑剤からな
るフィルム状支持体と一体化させ、貼付時、含水しても
支持体がはがれなくすることにより、耐水性を付与し、
かつ貼付時間を向上することができるとの知見を得て本
発明を完成したものである。
性は、それ単独においても充分に満足のいくものである
が、更に上記の酢酸ビニル樹脂と水不溶性可塑剤からな
るフィルム状支持体と一体化させ、貼付時、含水しても
支持体がはがれなくすることにより、耐水性を付与し、
かつ貼付時間を向上することができるとの知見を得て本
発明を完成したものである。
すなわち、本発明の口腔内貼付用バンデージは、フィ
ルム状の粘膜貼付性基剤とフィルム状支持体との積層体
からなる口腔内貼付用バンデージであって、該粘膜貼付
性基剤が、酢酸ビニル樹脂と親水性高分子、及び酢酸ビ
ニル樹脂に対して可塑効果を有する水不溶性可塑剤を含
有し、該支持体が酢酸ビニル樹脂と水不溶性可塑剤を含
有し、そのことにより上記目的が達成される。なお、本
発明で「フィルム状」とは比較的薄いものから比較的厚
いシート状のものを包含するものとする。
ルム状の粘膜貼付性基剤とフィルム状支持体との積層体
からなる口腔内貼付用バンデージであって、該粘膜貼付
性基剤が、酢酸ビニル樹脂と親水性高分子、及び酢酸ビ
ニル樹脂に対して可塑効果を有する水不溶性可塑剤を含
有し、該支持体が酢酸ビニル樹脂と水不溶性可塑剤を含
有し、そのことにより上記目的が達成される。なお、本
発明で「フィルム状」とは比較的薄いものから比較的厚
いシート状のものを包含するものとする。
本発明の口腔内貼付用バンデージの粘膜貼付性基剤に
含有される親水性高分子は、水に溶解または膨潤する高
分子であればよく、このような親水性高分子としては、
例えば、以下のものがあげられる。
含有される親水性高分子は、水に溶解または膨潤する高
分子であればよく、このような親水性高分子としては、
例えば、以下のものがあげられる。
水溶性セルロースエーテル:メチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等。
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等。
多糖類:アラビアゴム、トラガントゴム、ペクチン、
アルギン酸及びそのナトリウム塩、寒天、デキストリ
ン、デキストラン、アミロース等。
アルギン酸及びそのナトリウム塩、寒天、デキストリ
ン、デキストラン、アミロース等。
合成高分子:ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸等。
コール、ポリアクリル酸等。
これらの親水性高分子は少量の水分を吸収して強力な
付着力を有するようになる。
付着力を有するようになる。
本発明に用いられる酢酸ビニル樹脂としては、酢酸ビ
ニル単独重合体のほか、エチレンやアクリル酸エステル
等のビニルモノマーと酢酸ビニルとの共重合体があげら
れる。
ニル単独重合体のほか、エチレンやアクリル酸エステル
等のビニルモノマーと酢酸ビニルとの共重合体があげら
れる。
本発明で用いられる酢酸ビニル樹脂に対して可塑化効
果を有する水不溶性の可塑剤としては、例えば、以下の
化合物があげられる。
果を有する水不溶性の可塑剤としては、例えば、以下の
化合物があげられる。
精油類:オレンジ油、桂皮油、丁子油等。
界面活性剤:ソルビタンモノラウレート、ポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油等。
エチレン硬化ヒマシ油等。
上記酢酸ビニル樹脂に対する可塑剤の配合比は、酢酸
ビニル樹脂を可塑化し得る任意の範囲が可能であり、使
用する可塑剤の種類によって適宜変更することができ
る。
ビニル樹脂を可塑化し得る任意の範囲が可能であり、使
用する可塑剤の種類によって適宜変更することができ
る。
また、酢酸ビニル樹脂と可塑剤との混合物と、親水性
高分子との配合比は、重量比で2/8〜7/3の割合が好まし
い。上記範囲より親水性高分子が過剰であると、得られ
るバンデージの耐水性に劣り、逆に親水性高分子が過少
であると口腔粘膜への付着性に劣る。
高分子との配合比は、重量比で2/8〜7/3の割合が好まし
い。上記範囲より親水性高分子が過剰であると、得られ
るバンデージの耐水性に劣り、逆に親水性高分子が過少
であると口腔粘膜への付着性に劣る。
粘膜貼付性基剤中には、必要に応じて、各種薬効成
分、薬効成分の吸収促進剤、抗菌剤、軟化剤、界面活性
剤、架橋剤、中和・緩衝剤、有機あるいは無機の増量
剤、香料、着色料、矯味・矯臭剤などを添加することが
できる。
分、薬効成分の吸収促進剤、抗菌剤、軟化剤、界面活性
剤、架橋剤、中和・緩衝剤、有機あるいは無機の増量
剤、香料、着色料、矯味・矯臭剤などを添加することが
できる。
本発明の口腔内貼付用バンデージに用いられる支持体
は、水不溶性もしくは水難溶性であって、酢酸ビニル樹
脂と水不溶性可塑剤とを含有する組成物にて形成された
フィルム状のものである。酢酸ビニル樹脂及び水不溶性
可塑剤としては、上記したものから選択される。基剤及
び支持体に配合される酢酸ビニル樹脂は同一種類のもの
を用いるのが好ましい。
は、水不溶性もしくは水難溶性であって、酢酸ビニル樹
脂と水不溶性可塑剤とを含有する組成物にて形成された
フィルム状のものである。酢酸ビニル樹脂及び水不溶性
可塑剤としては、上記したものから選択される。基剤及
び支持体に配合される酢酸ビニル樹脂は同一種類のもの
を用いるのが好ましい。
本発明の口腔内貼付用バンデージは、任意の方法によ
って調製されてよく、例えば、次の方法があげられる。
って調製されてよく、例えば、次の方法があげられる。
酢酸ビニル樹脂、水不溶性可塑剤をエタノールなどの
有機溶媒に均一に溶解し、この混合物を剥離シート上に
流延し、乾燥することによりフィルム化して柔軟な支持
体を得る。一方、酢酸ビニル樹脂、水不溶性可塑剤、親
水性高分子をエタノールなどの有機溶媒に均一に溶解し
これに必要に応じて薬効成分等の添加剤を加え、この混
合物を上記の支持体上に流延し、乾燥することにより一
体化させる。あるいは上記と同様の混合物を有機溶媒に
溶解するかわりに加熱、混練してペースト状の粘膜貼付
性基剤組成物を得、これを押し出し、またはプレスする
ことによりフィルム化し、このフィルムを上記支持体上
に、押し出し、またはプレスすることにより積層して得
られる。このような二層構造のバンデージの支持体の厚
みは5〜500μmが好ましく、より好ましくは10〜100μ
mであり、粘膜貼付性基剤の厚みは10〜5,000μmが好
ましく、より好ましくは20〜500μmである。
有機溶媒に均一に溶解し、この混合物を剥離シート上に
流延し、乾燥することによりフィルム化して柔軟な支持
体を得る。一方、酢酸ビニル樹脂、水不溶性可塑剤、親
水性高分子をエタノールなどの有機溶媒に均一に溶解し
これに必要に応じて薬効成分等の添加剤を加え、この混
合物を上記の支持体上に流延し、乾燥することにより一
体化させる。あるいは上記と同様の混合物を有機溶媒に
溶解するかわりに加熱、混練してペースト状の粘膜貼付
性基剤組成物を得、これを押し出し、またはプレスする
ことによりフィルム化し、このフィルムを上記支持体上
に、押し出し、またはプレスすることにより積層して得
られる。このような二層構造のバンデージの支持体の厚
みは5〜500μmが好ましく、より好ましくは10〜100μ
mであり、粘膜貼付性基剤の厚みは10〜5,000μmが好
ましく、より好ましくは20〜500μmである。
(作用) 親水性高分子は本来少量の水分を吸収すると、強力な
付着力を有する。本発明においては、基剤中に親水性高
分子が存在していることにより、親水性高分子本来の貼
付性を維持することができる。
付着力を有する。本発明においては、基剤中に親水性高
分子が存在していることにより、親水性高分子本来の貼
付性を維持することができる。
また、基剤中に水不溶性高分子である酢酸ビニル樹脂
が存在することにより、基剤の耐水性を向上することが
できる。さらに、水不溶性の可塑剤が配合されているた
め、湿潤面での貼付時においても可塑剤が溶出すること
がなく、基剤の崩壊を防ぎ、長時間の貼付が可能となる
と同時に、酢酸ビニル樹脂に対する可塑効果を有してい
るので、基剤に柔軟性を付与することができる。
が存在することにより、基剤の耐水性を向上することが
できる。さらに、水不溶性の可塑剤が配合されているた
め、湿潤面での貼付時においても可塑剤が溶出すること
がなく、基剤の崩壊を防ぎ、長時間の貼付が可能となる
と同時に、酢酸ビニル樹脂に対する可塑効果を有してい
るので、基剤に柔軟性を付与することができる。
粘膜貼付性基剤に支持体を積層して構成された本発明
のバンデージは、該バンデージを貼付した場合、粘膜貼
付性基剤の単位時間あたりの水分の吸収量の減少や口腔
内の物理的刺激の緩和により、粘膜貼付性基剤層の崩壊
が抑制され、より耐水性・耐久性に優れ、長時間にわた
り口腔粘膜表面に貼付することが可能となる。しかも、
支持体の組成が粘膜貼付性基剤の成分とほとんど同一で
あるため支持体と基剤とが一体となり、基剤と支持体が
強固に接着する。従って、基剤が含水したとしても支持
体は剥がれることはない。
のバンデージは、該バンデージを貼付した場合、粘膜貼
付性基剤の単位時間あたりの水分の吸収量の減少や口腔
内の物理的刺激の緩和により、粘膜貼付性基剤層の崩壊
が抑制され、より耐水性・耐久性に優れ、長時間にわた
り口腔粘膜表面に貼付することが可能となる。しかも、
支持体の組成が粘膜貼付性基剤の成分とほとんど同一で
あるため支持体と基剤とが一体となり、基剤と支持体が
強固に接着する。従って、基剤が含水したとしても支持
体は剥がれることはない。
(実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
比較例1 酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油30重量部、及び
アルギン酸ナトリウム100重量部を混合して加熱、混練
し、ペースト状とした後プレスして、約100μmの厚み
の柔軟なシート状口腔内貼付用バンデージを得た。
アルギン酸ナトリウム100重量部を混合して加熱、混練
し、ペースト状とした後プレスして、約100μmの厚み
の柔軟なシート状口腔内貼付用バンデージを得た。
実施例1 酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油30重量部をエタ
ノールに溶解し、この混合物を剥離シート上に流延、乾
燥させ、約20μmの厚みの柔軟なフィルム状支持体を得
た。この支持体上に比較例1で得られたペースト状混練
物を置き、加熱圧着して、約100μmの厚みの柔軟なシ
ート状口腔内貼付用バンデージを得た。
ノールに溶解し、この混合物を剥離シート上に流延、乾
燥させ、約20μmの厚みの柔軟なフィルム状支持体を得
た。この支持体上に比較例1で得られたペースト状混練
物を置き、加熱圧着して、約100μmの厚みの柔軟なシ
ート状口腔内貼付用バンデージを得た。
比較例2 比較例1のオレンジ油のかわりに、ソルビタンモノラ
ウレートを用いた以外は、比較例1と同様に操作して柔
軟なシート状口腔内貼付用バンデージを得た。
ウレートを用いた以外は、比較例1と同様に操作して柔
軟なシート状口腔内貼付用バンデージを得た。
実施例2 実施例1のオレンジ油のかわりに、ソルビタンモノラ
ウレートを用いてフィルム状支持体を調製し、これに比
較例2のペースト状混練物を用いたこと以外は、実施例
1と同様に操作して柔軟なシート状口腔内貼付用バンデ
ージを得た。
ウレートを用いてフィルム状支持体を調製し、これに比
較例2のペースト状混練物を用いたこと以外は、実施例
1と同様に操作して柔軟なシート状口腔内貼付用バンデ
ージを得た。
比較例3 比較例1のオレンジ油のかわりに、クエン酸トリエチ
ルを用いた以外は、比較例1と同様に操作して柔軟なシ
ート状口腔内貼付用バンデージを得た。
ルを用いた以外は、比較例1と同様に操作して柔軟なシ
ート状口腔内貼付用バンデージを得た。
比較例4 酢酸ビニル樹脂70重量部とクエン酸トリエチル30重量
部をエタノールに溶解し、この混合物を剥離シート上に
流延、乾燥させ、約20μmの厚みの柔軟なフィルム状支
持体を得た。この支持体上に比較例3で得られたペース
ト状混練物を置き、加熱圧着して、約100μmの厚みの
柔軟なシート状口腔内貼付用バンデージを得た。
部をエタノールに溶解し、この混合物を剥離シート上に
流延、乾燥させ、約20μmの厚みの柔軟なフィルム状支
持体を得た。この支持体上に比較例3で得られたペース
ト状混練物を置き、加熱圧着して、約100μmの厚みの
柔軟なシート状口腔内貼付用バンデージを得た。
以上の実施例1、2及び比較例1〜4で得られた口腔
内貼付用バンデージを用いて以下に示す耐水性試験と貼
付性試験を行った。
内貼付用バンデージを用いて以下に示す耐水性試験と貼
付性試験を行った。
日本薬局方 溶出試験法の第1法(回転バスケット
法)に用いる試験器を用いて行った。
法)に用いる試験器を用いて行った。
あらかじめ重量を測定したバスケットに直径20mmに打
ち抜いたバンデージを入れ、その重量を測定したのち、
37℃の水500ml中、100rpmで回転させた。試験開始1時
間後にバスケットを取り出し、バンデージの残存状態を
観察した後、凍結乾燥して水分を蒸発させた後、その重
量を測定して残存率を求めた。
ち抜いたバンデージを入れ、その重量を測定したのち、
37℃の水500ml中、100rpmで回転させた。試験開始1時
間後にバスケットを取り出し、バンデージの残存状態を
観察した後、凍結乾燥して水分を蒸発させた後、その重
量を測定して残存率を求めた。
バンデージを直径20mmに打ち抜き、湿潤した再生豚皮
に貼付し10分間放置後、その付着状態を観察した。ま
た、この10分間放置後のバンデージを豚皮ごと水中に浸
けて1時間放置し、1時間後の付着状態を観察した。そ
れらの結果を表1に示す。
に貼付し10分間放置後、その付着状態を観察した。ま
た、この10分間放置後のバンデージを豚皮ごと水中に浸
けて1時間放置し、1時間後の付着状態を観察した。そ
れらの結果を表1に示す。
表1の結果より、支持体は本実施例のすべてにおいて
基剤から剥離せず、水不溶性可塑剤を用いることにより
柔軟で貼付性も耐水性を良好であり、また基剤成分と類
似の成分で作成した支持体を用いることにより、貼付時
での支持体が剥離しない口腔内貼付用バンデージを得ら
れることが確認された。
基剤から剥離せず、水不溶性可塑剤を用いることにより
柔軟で貼付性も耐水性を良好であり、また基剤成分と類
似の成分で作成した支持体を用いることにより、貼付時
での支持体が剥離しない口腔内貼付用バンデージを得ら
れることが確認された。
実施例3 酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油30重量部との合
計100重量部に対して、ポリビニルピロリドンを表2に
示す割合(重量比)で配合し、エタノール溶液とした
後、このものを酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油30
重量部からなる柔軟な支持体上に流延、乾燥して約100
μm厚みの7種類の口腔内貼付用バンデージを得た。
計100重量部に対して、ポリビニルピロリドンを表2に
示す割合(重量比)で配合し、エタノール溶液とした
後、このものを酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油30
重量部からなる柔軟な支持体上に流延、乾燥して約100
μm厚みの7種類の口腔内貼付用バンデージを得た。
このバンデージを用いて上記の耐水性試験と貼付性試
験を行った。その結果を表2に示す。
験を行った。その結果を表2に示す。
表2の結果から、支持体は本実施例のすべてにおいて
剥離しないことがわかり、また、酢酸ビニル樹脂と可塑
剤/親水性高分子の配合比は、貼付性及び耐水性を考慮
すると、2/8〜7/3(重量比)が適当であることがわか
る。
剥離しないことがわかり、また、酢酸ビニル樹脂と可塑
剤/親水性高分子の配合比は、貼付性及び耐水性を考慮
すると、2/8〜7/3(重量比)が適当であることがわか
る。
実施例4 酢酸ビニル樹脂70重量部とソルビタンモノラウレート
20重量部、これにポリアクリル酸60重量部及びポリビニ
ルピロリドン30重量部を加えエタノール溶液とした後、
このものを、酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油20重
量部からなる柔軟な支持体上に流延、乾燥して約150μ
m厚の口腔内貼付用バンデージを得た。
20重量部、これにポリアクリル酸60重量部及びポリビニ
ルピロリドン30重量部を加えエタノール溶液とした後、
このものを、酢酸ビニル樹脂70重量部とオレンジ油20重
量部からなる柔軟な支持体上に流延、乾燥して約150μ
m厚の口腔内貼付用バンデージを得た。
実施例5 酢酸ビニル樹脂70重量部と桂皮油30重量部、及びヒド
ロキシプロピルセルロース100重量部を混合して加熱、
混練し、ペースト状としたのち、このものを、酢酸ビニ
ル樹脂70重量部とソルビタンモンラウレート20重量部か
らなる柔軟な状支持体上に押出機により押し出し、厚さ
が約150μmの柔軟なシート状口腔内貼付用バンデージ
を得た。
ロキシプロピルセルロース100重量部を混合して加熱、
混練し、ペースト状としたのち、このものを、酢酸ビニ
ル樹脂70重量部とソルビタンモンラウレート20重量部か
らなる柔軟な状支持体上に押出機により押し出し、厚さ
が約150μmの柔軟なシート状口腔内貼付用バンデージ
を得た。
次に、上記実施例4及び5で得られた口腔内貼付用バ
ンデージを用いて上記の耐水性試験と貼付性試験を行っ
たところ、10分後及び1時間後の貼付性は良好であり、
1時間後の耐水性も充分満足のいくものであった。
ンデージを用いて上記の耐水性試験と貼付性試験を行っ
たところ、10分後及び1時間後の貼付性は良好であり、
1時間後の耐水性も充分満足のいくものであった。
(発明の効果) 本発明によれば、このように、口腔内粘膜に対して優
れた貼付性を示し、かつ耐水性に優れた柔軟な口腔内貼
付用バンデージが提供される。このバンデージは柔軟な
シート状であるため貼付時に異和感を与えることがな
く、かつ、粘膜の貼付部分を充分に保護する効果を有す
る。このようなバンデージは、長時間にわたり口腔粘膜
表面に貼付することが可能であり、例えば、口腔内の損
傷部や疾患部を充分に保護することができ、外部の物理
的刺激を軽減し、治癒を促進することができると共に、
薬効成分を経皮吸収させ、全身作用・局所作用を発現さ
せるための基剤としても有用である。
れた貼付性を示し、かつ耐水性に優れた柔軟な口腔内貼
付用バンデージが提供される。このバンデージは柔軟な
シート状であるため貼付時に異和感を与えることがな
く、かつ、粘膜の貼付部分を充分に保護する効果を有す
る。このようなバンデージは、長時間にわたり口腔粘膜
表面に貼付することが可能であり、例えば、口腔内の損
傷部や疾患部を充分に保護することができ、外部の物理
的刺激を軽減し、治癒を促進することができると共に、
薬効成分を経皮吸収させ、全身作用・局所作用を発現さ
せるための基剤としても有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】フィルム状の粘膜貼付性基剤とフィルム状
支持体との積層体からなる口腔内貼付用バンデージであ
って、該粘膜貼付性基剤が、酢酸ビニル樹脂と親水性高
分子、及び酢酸ビニル樹脂に対して可塑効果を有する水
不溶性可塑剤を含有し、該支持体が酢酸ビニル樹脂と水
不溶性可塑剤を含有する口腔内貼付用バンデージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1070116A JP2716195B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 口腔内貼付用バンデージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1070116A JP2716195B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 口腔内貼付用バンデージ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02250825A JPH02250825A (ja) | 1990-10-08 |
JP2716195B2 true JP2716195B2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=13422257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1070116A Expired - Fee Related JP2716195B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 口腔内貼付用バンデージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2716195B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-22 JP JP1070116A patent/JP2716195B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02250825A (ja) | 1990-10-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |