JP2709984B2 - オーディオ増幅回路およびオーディオシステム - Google Patents
オーディオ増幅回路およびオーディオシステムInfo
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- JP2709984B2 JP2709984B2 JP3147760A JP14776091A JP2709984B2 JP 2709984 B2 JP2709984 B2 JP 2709984B2 JP 3147760 A JP3147760 A JP 3147760A JP 14776091 A JP14776091 A JP 14776091A JP 2709984 B2 JP2709984 B2 JP 2709984B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、増幅回路およびオー
ディオシステムに関し、詳しくは、オーディオ機器に接
続されたスピーカ,ヘッドホン等を駆動することが可能
であり、しかも、IC化にも適する、オーディオ増幅回
路およびオーディオシステムに関するものである。
ディオシステムに関し、詳しくは、オーディオ機器に接
続されたスピーカ,ヘッドホン等を駆動することが可能
であり、しかも、IC化にも適する、オーディオ増幅回
路およびオーディオシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の増幅回路の構成を採用し
たステレオカセットテープレコーダの再生回路部の回路
図である。ステレオ対応なので左右2つのスピーカを駆
動するために、この例の回路には2組の再生回路が併存
している。これらの2組の回路は全く同様なので1組に
ついてのみ詳述し、他の一組みについては対応する符号
のみを括弧内に併記する。なお、出力段増幅器を以下パ
ワーアンプと記す。この再生回路は記録済みの信号を読
み取る再生ヘッド6a(6b)と、その読み取られた信
号を周波数に応じた増幅率で増幅するイコライザー5a
(5b)と、イコライザー5a(5b)で増幅後の信号
のうちの交流成分のみを後段のパワーアンプ3a(3
b)に伝える入力側カップリングコンデンサ4a(4
b)と、入力側カップリングコンデンサ4a(4b)か
ら伝えられた信号を電力増幅して出力端子2a(2b)
へ出力するパワーアンプ3a(3b)と、パワーアンプ
3a(3b)からの出力のうちの交流成分のみを負荷ス
ピーカ1a(1b)へ送る出力側カップリングコンデン
サ7a(7b)とからなる。負荷スピーカ1a(1b)
の一端が出力側カップリングコンデンサ7a(7b)に
接続され、他の一端が出力端子2cに接続されており、
その出力端子2cは接地電位GNDに接続されている。
たステレオカセットテープレコーダの再生回路部の回路
図である。ステレオ対応なので左右2つのスピーカを駆
動するために、この例の回路には2組の再生回路が併存
している。これらの2組の回路は全く同様なので1組に
ついてのみ詳述し、他の一組みについては対応する符号
のみを括弧内に併記する。なお、出力段増幅器を以下パ
ワーアンプと記す。この再生回路は記録済みの信号を読
み取る再生ヘッド6a(6b)と、その読み取られた信
号を周波数に応じた増幅率で増幅するイコライザー5a
(5b)と、イコライザー5a(5b)で増幅後の信号
のうちの交流成分のみを後段のパワーアンプ3a(3
b)に伝える入力側カップリングコンデンサ4a(4
b)と、入力側カップリングコンデンサ4a(4b)か
ら伝えられた信号を電力増幅して出力端子2a(2b)
へ出力するパワーアンプ3a(3b)と、パワーアンプ
3a(3b)からの出力のうちの交流成分のみを負荷ス
ピーカ1a(1b)へ送る出力側カップリングコンデン
サ7a(7b)とからなる。負荷スピーカ1a(1b)
の一端が出力側カップリングコンデンサ7a(7b)に
接続され、他の一端が出力端子2cに接続されており、
その出力端子2cは接地電位GNDに接続されている。
【0003】この例のようなオーディオ信号用の増幅回
路は、イコライザー5a(5b)がグラフィックイコラ
イザーに換わったり、再生ヘッド6a(6b)がコンパ
クトディスク用ピックアップに換わったり、さらに、信
号を加工するための回路が付加されたりして、よく用い
られている。
路は、イコライザー5a(5b)がグラフィックイコラ
イザーに換わったり、再生ヘッド6a(6b)がコンパ
クトディスク用ピックアップに換わったり、さらに、信
号を加工するための回路が付加されたりして、よく用い
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のオーデ
ィオ用の増幅回路には、出力側カップリングコンデンサ
7a(7b)として大容量のコンデンサを用いる必要が
あるため、コストがかかり、しかもサイズが大きくてI
C化に劣るという欠点がある。さらに、負荷スピーカ1
a(1b)が接地電位GNDを基準にして交流結合され
ているため、電源に重畳する雑音の影響を排除するため
の回路や電源投入時のポップ音を抑制するための回路が
複雑になりがちであり、価格や信頼性の面からも好まし
くないという問題点がある。この発明の目的は、このよ
うな従来技術の問題点を解決するためのものであって、
出力側カップリングコンデンサを用いることなく負荷ス
ピーカを出力端子に直接接続して駆動することができ、
しかも、電源投入時のポップ音の発生を抑制することが
できるIC化に適するオーディオ増幅回路、および前記
オーディオ増幅回路によりスピーカを駆動するオーディ
オシステムを提供するものである。
ィオ用の増幅回路には、出力側カップリングコンデンサ
7a(7b)として大容量のコンデンサを用いる必要が
あるため、コストがかかり、しかもサイズが大きくてI
C化に劣るという欠点がある。さらに、負荷スピーカ1
a(1b)が接地電位GNDを基準にして交流結合され
ているため、電源に重畳する雑音の影響を排除するため
の回路や電源投入時のポップ音を抑制するための回路が
複雑になりがちであり、価格や信頼性の面からも好まし
くないという問題点がある。この発明の目的は、このよ
うな従来技術の問題点を解決するためのものであって、
出力側カップリングコンデンサを用いることなく負荷ス
ピーカを出力端子に直接接続して駆動することができ、
しかも、電源投入時のポップ音の発生を抑制することが
できるIC化に適するオーディオ増幅回路、および前記
オーディオ増幅回路によりスピーカを駆動するオーディ
オシステムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
のこの発明のオーディオ増幅回路の構成は、信号読み取
り回路あるいは信号読み取り器あるいは信号入力端子
と、前段の増幅回路と、出力段の増幅回路とを備え、特
に出力段の増幅回路の部分が、増幅率を定めるための抵
抗が接続された第1および第2のパワーアンプを有し、
さらに、前段増幅回路からの入力信号の交流成分のみを
伝えるための入力側カップリングコンデンサの一端が第
1のパワーアンプに接続されているものである。第1の
パワーアンプにおいては、入力側カップリングコンデン
サの一端が第1のパワーアンプの非反転入力端子に接続
され、第1の抵抗の一端が基準電圧の端子に接続され他
端が第1のパワーアンプの反転入力端子に接続され、第
2の抵抗の一端が第1の出力端子に接続され他端が第1
のパワーアンプの反転入力端子に接続され、第1のパワ
ーアンプの出力が第1の出力端子に接続される。第2の
パワーアンプにおいては、第2のパワーアンプの非反転
入力端子が前記基準電圧の端子に接続され、第3の抵抗
の一端が基準電圧の端子に接続され他端が第2のパワー
アンプの反転入力端子に接続され、第4の抵抗の一端が
第2の出力端子に接続され他端が第2のパワーアンプの
反転入力端子に接続され、第2のパワーアンプの出力が
第2の出力端子に接続される。ここで、第1の出力端子
と第2の出力端子との間にはコンデンサを介さずにスピ
ーカが接続され、第1の出力段増幅器での入力信号の増
幅についての正転か反転かの位相と第2の出力段増幅器
での基準電圧の増幅について前記の位相とが一致するそ
れぞれの出力段増幅器が動作し、しかも、基準電圧が第
2の出力端子の電圧を接地電位以外の電圧に設定するよ
うになっている。そして、第1の抵抗の値と第2の抵抗
の値との比が、第3の抵抗の値と第4の抵抗の値との比
にほぼ等しくなるように、第1の抵抗の値,第2の抵抗
の値,第3の抵抗の値,第4の抵抗の値を設定する。た
だし、実際の抵抗の値には規格や製造時の要因に起因す
る分布があり前記の比を厳密に一致させることは困難な
ので、実際に制作,製造された回路においてはわずかな
値の違いが前記の比に現れることがある。なお、以上の
場合、反転入力と非反転入力は相対的なものであって相
互に入れかえることができる。この目的を達成するため
のオーディオシステムの構成は、前記オーディオ増幅回
路とスピーカとを備え、第1,第2の出力端子とスピー
カの第1,第2の入力端子とがそれぞれ接続されてい
る。
のこの発明のオーディオ増幅回路の構成は、信号読み取
り回路あるいは信号読み取り器あるいは信号入力端子
と、前段の増幅回路と、出力段の増幅回路とを備え、特
に出力段の増幅回路の部分が、増幅率を定めるための抵
抗が接続された第1および第2のパワーアンプを有し、
さらに、前段増幅回路からの入力信号の交流成分のみを
伝えるための入力側カップリングコンデンサの一端が第
1のパワーアンプに接続されているものである。第1の
パワーアンプにおいては、入力側カップリングコンデン
サの一端が第1のパワーアンプの非反転入力端子に接続
され、第1の抵抗の一端が基準電圧の端子に接続され他
端が第1のパワーアンプの反転入力端子に接続され、第
2の抵抗の一端が第1の出力端子に接続され他端が第1
のパワーアンプの反転入力端子に接続され、第1のパワ
ーアンプの出力が第1の出力端子に接続される。第2の
パワーアンプにおいては、第2のパワーアンプの非反転
入力端子が前記基準電圧の端子に接続され、第3の抵抗
の一端が基準電圧の端子に接続され他端が第2のパワー
アンプの反転入力端子に接続され、第4の抵抗の一端が
第2の出力端子に接続され他端が第2のパワーアンプの
反転入力端子に接続され、第2のパワーアンプの出力が
第2の出力端子に接続される。ここで、第1の出力端子
と第2の出力端子との間にはコンデンサを介さずにスピ
ーカが接続され、第1の出力段増幅器での入力信号の増
幅についての正転か反転かの位相と第2の出力段増幅器
での基準電圧の増幅について前記の位相とが一致するそ
れぞれの出力段増幅器が動作し、しかも、基準電圧が第
2の出力端子の電圧を接地電位以外の電圧に設定するよ
うになっている。そして、第1の抵抗の値と第2の抵抗
の値との比が、第3の抵抗の値と第4の抵抗の値との比
にほぼ等しくなるように、第1の抵抗の値,第2の抵抗
の値,第3の抵抗の値,第4の抵抗の値を設定する。た
だし、実際の抵抗の値には規格や製造時の要因に起因す
る分布があり前記の比を厳密に一致させることは困難な
ので、実際に制作,製造された回路においてはわずかな
値の違いが前記の比に現れることがある。なお、以上の
場合、反転入力と非反転入力は相対的なものであって相
互に入れかえることができる。この目的を達成するため
のオーディオシステムの構成は、前記オーディオ増幅回
路とスピーカとを備え、第1,第2の出力端子とスピー
カの第1,第2の入力端子とがそれぞれ接続されてい
る。
【0006】
【作用】以上のような構成によれば、第1のパワーアン
プは、入力側カップリングコンデンサを経由して非反転
入力端子に入力信号の交流成分のみを受け、第1の抵抗
と第2の抵抗の比に応じて前記入力信号を電力増幅し第
1の出力端子へ出力する。第2のパワーアンプは、基準
電圧を非反転入力端子に受け、前記基準電圧を電力増幅
し第2の出力端子へ出力する。そこで、第2の出力端子
は常に一定電圧になるように制御される。その結果、第
1の出力端子の電位が第2の出力端子の電位より高いと
きは第1の出力端子から第2の出力端子への電流が制御
され、第1の出力端子の電位が第2の出力端子の電位よ
り低いときは第2の出力端子から第1の出力端子への電
流が制御される。このように、接地電位ではなく電力増
幅された基準電位で第2の出力端子を一定電圧になるよ
うに動作させることにより、負荷のスピーカ等を第1,
第2の出力端子の間に直接接続して駆動することが可能
であり、出力端子と負荷のスピーカ等との間に出力側カ
ップリングコンデンサを設けることが不要になる。さら
に、第1のパワーアンプに接続された第1の抵抗の値と
第2の抵抗の値との比によって、第1のパワーアンプの
増幅率が定まり、第2のパワーアンプに接続された第3
の抵抗の値と第4の抵抗の値との比によって、第2のパ
ワーアンプの増幅率が定まるが、これらの比の値が第1
のパワーアンプと第2のパワーアンプとで同じ値になる
ように各抵抗値が設定されるので、第1のパワーアンプ
の増幅率と第2のパワーアンプの増幅率とが等しくな
る。したがって、電源を投入した直後に、第1,第2の
出力端子へ出力される過渡状態の電圧がほとんど等しく
なるので、負荷のスピーカ等に余分な電流を流すことが
なく、他に特別な対策を設けなくてもポップ音を抑制す
ることができる。なお、リップル等の電源電圧変動の影
響による不所望な出力電流に対しても、同様に、第1の
出力端子からの出力と第2の出力端子からの出力とが相
殺しあうので、他に特別な対策を設けなくても十分に抑
制することができる。また、このオーディオ信号の増幅
回路の特徴である部分は、パワーアンプとそれに接続さ
れた抵抗とからなるものであり、出力用コンデンサが不
要になるため、IC化も容易である。
プは、入力側カップリングコンデンサを経由して非反転
入力端子に入力信号の交流成分のみを受け、第1の抵抗
と第2の抵抗の比に応じて前記入力信号を電力増幅し第
1の出力端子へ出力する。第2のパワーアンプは、基準
電圧を非反転入力端子に受け、前記基準電圧を電力増幅
し第2の出力端子へ出力する。そこで、第2の出力端子
は常に一定電圧になるように制御される。その結果、第
1の出力端子の電位が第2の出力端子の電位より高いと
きは第1の出力端子から第2の出力端子への電流が制御
され、第1の出力端子の電位が第2の出力端子の電位よ
り低いときは第2の出力端子から第1の出力端子への電
流が制御される。このように、接地電位ではなく電力増
幅された基準電位で第2の出力端子を一定電圧になるよ
うに動作させることにより、負荷のスピーカ等を第1,
第2の出力端子の間に直接接続して駆動することが可能
であり、出力端子と負荷のスピーカ等との間に出力側カ
ップリングコンデンサを設けることが不要になる。さら
に、第1のパワーアンプに接続された第1の抵抗の値と
第2の抵抗の値との比によって、第1のパワーアンプの
増幅率が定まり、第2のパワーアンプに接続された第3
の抵抗の値と第4の抵抗の値との比によって、第2のパ
ワーアンプの増幅率が定まるが、これらの比の値が第1
のパワーアンプと第2のパワーアンプとで同じ値になる
ように各抵抗値が設定されるので、第1のパワーアンプ
の増幅率と第2のパワーアンプの増幅率とが等しくな
る。したがって、電源を投入した直後に、第1,第2の
出力端子へ出力される過渡状態の電圧がほとんど等しく
なるので、負荷のスピーカ等に余分な電流を流すことが
なく、他に特別な対策を設けなくてもポップ音を抑制す
ることができる。なお、リップル等の電源電圧変動の影
響による不所望な出力電流に対しても、同様に、第1の
出力端子からの出力と第2の出力端子からの出力とが相
殺しあうので、他に特別な対策を設けなくても十分に抑
制することができる。また、このオーディオ信号の増幅
回路の特徴である部分は、パワーアンプとそれに接続さ
れた抵抗とからなるものであり、出力用コンデンサが不
要になるため、IC化も容易である。
【0007】以上、この発明の特徴であるオーディオ増
幅回路の出力段の増幅回路の一組みについて詳しく述べ
てきたが、ステレオ等ではオーディオ増幅回路が複数組
併存するし、さらに前記以外の、磁気ヘッド、入力端子
及び出力端子、電源回路、保護回路、フィルタ、イコラ
イザー、差動増幅段、ミキサー、書込みのための回路等
が、独立に、あるいは、この発明になる回路部分とも互
いに関連しあって、この発明のオーディオ増幅回路に存
在したとしても、この発明の特徴を何ら損なうものでは
ない。なお、オーディオシステムにあっても同様の作用
である。
幅回路の出力段の増幅回路の一組みについて詳しく述べ
てきたが、ステレオ等ではオーディオ増幅回路が複数組
併存するし、さらに前記以外の、磁気ヘッド、入力端子
及び出力端子、電源回路、保護回路、フィルタ、イコラ
イザー、差動増幅段、ミキサー、書込みのための回路等
が、独立に、あるいは、この発明になる回路部分とも互
いに関連しあって、この発明のオーディオ増幅回路に存
在したとしても、この発明の特徴を何ら損なうものでは
ない。なお、オーディオシステムにあっても同様の作用
である。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例について、図面を
参照して詳細に説明する。図1はこの発明のオーディオ
増幅回路の構成を採用したステレオカセットテープレコ
ーダの再生回路部の回路図である。従来例の図2と異な
るのは、出力側カップリングコンデンサ7a(7b)が
なくて負荷スピーカ1a(1b)の駆動端子の一端が出
力端子2a(2b)に直接接続されていることと、出力
端子2cが接地電位GNDに接地されずにパワーアンプ
3cからの出力に接続されていることである。この再生
回路は記録済みの信号を読み取る再生ヘッド6a(6
b)と、その読み取られた信号を周波数に応じた増幅率
で増幅するイコライザー5a(5b)と、イコライザー
5a(5b)で増幅後の信号のうちの交流成分のみを後
段のパワーアンプ3a(3b)に伝える入力側カップリ
ングコンデンサ4a(4b)と、入力側カップリングコ
ンデンサ4a(4b)から伝えられた信号を電力増幅し
て出力端子2a(2b)へ出力するパワーアンプ3a
(3b)と、基準電圧Vrefを電力増幅して出力端子2
cへ出力するパワーアンプ3cとからなる。負荷スピー
カ1a(1b)の一端が出力端子2a(2b)に接続さ
れ、他の一端は出力端子2cに接続されいる。さらに、
パワーアンプ3a(3b)においては、入力側カップリ
ングコンデンサ4a(4b)の一端が非反転入力端子に
接続され、抵抗R11(R21)の一端が基準電圧Vref に
接続され他端がパワーアンプ3a(3b)の反転入力端
子に接続され、抵抗R12(R22)の一端が出力端子2a
(2b)に接続され他端がパワーアンプ3a(3b)の
反転入力端子に接続され、パワーアンプ3a(3b)の
出力が出力端子2a(2b)に接続されている。この実
施例では、抵抗RBa,RBbの一端が基準電圧Vref に接
続され他端がパワーアンプ3a(3b)の非反転入力端
子に接続されてその抵抗により入力バイアス電圧が与え
られている。この図1では、基準電圧Vref とパワーア
ンプ3cの非反転入力端子とが直接に接続されている
が、これらの間にも入力バイアス電圧を与えるための抵
抗が接続されていてもよい。パワーアンプ3cにおいて
は、パワーアンプ3cの非反転入力端子が基準電圧Vre
f に接続され、抵抗R31の一端が基準電圧Vref に接続
され他端がパワーアンプ3cの反転入力端子に接続さ
れ、抵抗R32の一端が出力端子2cに接続され他端がパ
ワーアンプ3cの反転入力端子に接続され、パワーアン
プ3cの出力が出力端子2cに出力されている。ここ
で、R11:R12=R31:R32=R21:R22となるように
それぞれの抵抗の値が設定されている。
参照して詳細に説明する。図1はこの発明のオーディオ
増幅回路の構成を採用したステレオカセットテープレコ
ーダの再生回路部の回路図である。従来例の図2と異な
るのは、出力側カップリングコンデンサ7a(7b)が
なくて負荷スピーカ1a(1b)の駆動端子の一端が出
力端子2a(2b)に直接接続されていることと、出力
端子2cが接地電位GNDに接地されずにパワーアンプ
3cからの出力に接続されていることである。この再生
回路は記録済みの信号を読み取る再生ヘッド6a(6
b)と、その読み取られた信号を周波数に応じた増幅率
で増幅するイコライザー5a(5b)と、イコライザー
5a(5b)で増幅後の信号のうちの交流成分のみを後
段のパワーアンプ3a(3b)に伝える入力側カップリ
ングコンデンサ4a(4b)と、入力側カップリングコ
ンデンサ4a(4b)から伝えられた信号を電力増幅し
て出力端子2a(2b)へ出力するパワーアンプ3a
(3b)と、基準電圧Vrefを電力増幅して出力端子2
cへ出力するパワーアンプ3cとからなる。負荷スピー
カ1a(1b)の一端が出力端子2a(2b)に接続さ
れ、他の一端は出力端子2cに接続されいる。さらに、
パワーアンプ3a(3b)においては、入力側カップリ
ングコンデンサ4a(4b)の一端が非反転入力端子に
接続され、抵抗R11(R21)の一端が基準電圧Vref に
接続され他端がパワーアンプ3a(3b)の反転入力端
子に接続され、抵抗R12(R22)の一端が出力端子2a
(2b)に接続され他端がパワーアンプ3a(3b)の
反転入力端子に接続され、パワーアンプ3a(3b)の
出力が出力端子2a(2b)に接続されている。この実
施例では、抵抗RBa,RBbの一端が基準電圧Vref に接
続され他端がパワーアンプ3a(3b)の非反転入力端
子に接続されてその抵抗により入力バイアス電圧が与え
られている。この図1では、基準電圧Vref とパワーア
ンプ3cの非反転入力端子とが直接に接続されている
が、これらの間にも入力バイアス電圧を与えるための抵
抗が接続されていてもよい。パワーアンプ3cにおいて
は、パワーアンプ3cの非反転入力端子が基準電圧Vre
f に接続され、抵抗R31の一端が基準電圧Vref に接続
され他端がパワーアンプ3cの反転入力端子に接続さ
れ、抵抗R32の一端が出力端子2cに接続され他端がパ
ワーアンプ3cの反転入力端子に接続され、パワーアン
プ3cの出力が出力端子2cに出力されている。ここ
で、R11:R12=R31:R32=R21:R22となるように
それぞれの抵抗の値が設定されている。
【0009】この回路の動作を説明すると、再生ヘッド
6a(6b)が記録済みの信号を読み取り、イコライザ
ー5a(5b)が再生ヘッド6a(6b)から伝えられ
た信号を周波数に応じた増幅率で増幅し、その増幅後の
信号のうちの交流成分のみを入力側カップリングコンデ
ンサ4a(4b)が後段のパワーアンプ3a(3b)に
伝える。パワーアンプ3a(3b)は、入力側カップリ
ングコンデンサ4a(4b)を経由して非反転入力端子
に入力信号の交流成分のみを受け、抵抗R11と抵抗R12
の比に応じて前記入力信号を電力増幅し出力端子2a
(2b)へ出力する。パワーアンプ2cは、基準電圧V
ref を非反転入力端子に受け、それを電力増幅し出力端
子2cへ出力する。これにより出力端子2cは、動作状
態においても基準電圧Vref をパワーアンプ3cで増幅
した一定電圧Vcに維持される。出力端子2a(2b)
の電位が出力端子2cの電位Vcより高いときは出力端
子2a(2b)から出力端子2cへの電流が制御され、
出力端子2a(2b)の電位が出力端子2cの電位Vc
より低いときは出力端子2cから出力端子2a(2b)
への電流が制御される。このように、接地電位ではなく
電力増幅された基準電位Vref に出力端子2cを維持す
るように動作させることにより、負荷スピーカ1a(1
b)を出力端子2a(2b)と出力端子2cとの間に直
接接続して駆動することが可能であり、出力側カップリ
ングコンデンサが不要である。さらに、R11:R12=R
31:R32=R21:R22となるようにそれぞれの抵抗の値
が設定されているので、パワーアンプ3a(3b)での
増幅率とパワーアンプ3cでの増幅率とはほぼ等しくな
り、特に電源投入時等にそれぞれのパワーアンプが追従
し、あるいは同調して動作することになるので、リップ
ル等の電源電圧変動の影響による不所望な出力電流や電
源投入時のポップ音を抑制することができる。なお、各
パワーアンプ3a,3b,3cの特性を揃えると前記の
性能がさらによくなる。ところで、図1においては、増
幅器での電源との接続や接地との接続,オフセット調整
のための接続等はこの発明の説明には必要がないので省
略した。さらに、抵抗R11,R12,R31,R32,R21,
R22,RB は単一の純抵抗のみでなく、複数の抵抗の組
み合わせでもよく、コンデンサ等のリアクタンス成分を
含んでいてもよい。以上、ステレオ系で説明してきた
が、この発明は、モノラルの1チャネル系だけであって
も適用できる。
6a(6b)が記録済みの信号を読み取り、イコライザ
ー5a(5b)が再生ヘッド6a(6b)から伝えられ
た信号を周波数に応じた増幅率で増幅し、その増幅後の
信号のうちの交流成分のみを入力側カップリングコンデ
ンサ4a(4b)が後段のパワーアンプ3a(3b)に
伝える。パワーアンプ3a(3b)は、入力側カップリ
ングコンデンサ4a(4b)を経由して非反転入力端子
に入力信号の交流成分のみを受け、抵抗R11と抵抗R12
の比に応じて前記入力信号を電力増幅し出力端子2a
(2b)へ出力する。パワーアンプ2cは、基準電圧V
ref を非反転入力端子に受け、それを電力増幅し出力端
子2cへ出力する。これにより出力端子2cは、動作状
態においても基準電圧Vref をパワーアンプ3cで増幅
した一定電圧Vcに維持される。出力端子2a(2b)
の電位が出力端子2cの電位Vcより高いときは出力端
子2a(2b)から出力端子2cへの電流が制御され、
出力端子2a(2b)の電位が出力端子2cの電位Vc
より低いときは出力端子2cから出力端子2a(2b)
への電流が制御される。このように、接地電位ではなく
電力増幅された基準電位Vref に出力端子2cを維持す
るように動作させることにより、負荷スピーカ1a(1
b)を出力端子2a(2b)と出力端子2cとの間に直
接接続して駆動することが可能であり、出力側カップリ
ングコンデンサが不要である。さらに、R11:R12=R
31:R32=R21:R22となるようにそれぞれの抵抗の値
が設定されているので、パワーアンプ3a(3b)での
増幅率とパワーアンプ3cでの増幅率とはほぼ等しくな
り、特に電源投入時等にそれぞれのパワーアンプが追従
し、あるいは同調して動作することになるので、リップ
ル等の電源電圧変動の影響による不所望な出力電流や電
源投入時のポップ音を抑制することができる。なお、各
パワーアンプ3a,3b,3cの特性を揃えると前記の
性能がさらによくなる。ところで、図1においては、増
幅器での電源との接続や接地との接続,オフセット調整
のための接続等はこの発明の説明には必要がないので省
略した。さらに、抵抗R11,R12,R31,R32,R21,
R22,RB は単一の純抵抗のみでなく、複数の抵抗の組
み合わせでもよく、コンデンサ等のリアクタンス成分を
含んでいてもよい。以上、ステレオ系で説明してきた
が、この発明は、モノラルの1チャネル系だけであって
も適用できる。
【0010】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明にあって
は、出力側カップリングコンデンサを用いることなく負
荷スピーカを出力端子に直接接続して駆動することがで
き、さらに、電源に重畳する雑音の影響を排除するため
の回路や電源投入時のポップ音を抑制するための回路と
いった性能保持のための複雑な回路を用いないでも、ポ
ップ音や雑音を抑制でき、IC化に適して、回路全体の
サイズを縮小でき、コストを低減でき、信頼性を向上さ
せるオーディオ増幅回路が実現できるという効果があ
る。なお、このようなオーディオ増幅回路によりスピー
カを駆動するオーディオシステムにあっても同様の効果
がある。
は、出力側カップリングコンデンサを用いることなく負
荷スピーカを出力端子に直接接続して駆動することがで
き、さらに、電源に重畳する雑音の影響を排除するため
の回路や電源投入時のポップ音を抑制するための回路と
いった性能保持のための複雑な回路を用いないでも、ポ
ップ音や雑音を抑制でき、IC化に適して、回路全体の
サイズを縮小でき、コストを低減でき、信頼性を向上さ
せるオーディオ増幅回路が実現できるという効果があ
る。なお、このようなオーディオ増幅回路によりスピー
カを駆動するオーディオシステムにあっても同様の効果
がある。
【図1】この発明の増幅回路の構成を採用した一実施例
であって、ステレオカセットテープレコーダの再生回路
部の回路図である。
であって、ステレオカセットテープレコーダの再生回路
部の回路図である。
【図2】従来の増幅回路の構成を採用したステレオカセ
ットテープレコーダの再生回路部の回路図である。
ットテープレコーダの再生回路部の回路図である。
1a,1b 負荷スピーカ 2a〜2c 出力端子 3a〜3c 差動増幅器 4a,4b 入力側カップリングコンデンサ 5a,5b イコライザー 6a,6b 再生ヘッド 7a,7b 出力側カップリングコンデンサ Vc 出力端子2cの電位 Vref 基準電位 GND 接地電位
Claims (2)
- 【請求項1】第1,第2の入力端子を有し、入力信号を
第1の入力端子に受け、第1の入力端子と逆位相となる
第2の入力端子に基準電圧を受け、前記入力信号を増幅
して、第1の出力端子へ出力する第1の出力段増幅器
と、第3,第4の入力端子を有し、前記基準電圧を第3
の入力端子に受けて増幅し、第2の出力端子へ出力する
第2の出力段増幅器とを備え、第1の出力端子から第2
の出力端子への電流および第2の出力端子から第1の出
力端子への電流を前記入力信号に応じて制御する増幅回
路であって、第1の抵抗の一端が前記基準電圧の端子に
接続され他端が第2の入力端子に接続され、第2の抵抗
の一端が第1の出力端子に接続され他端が第2の入力端
子に接続され、第3の抵抗の一端が前記基準電圧の端子
に接続され他端が第4の入力端子に接続され、第4の抵
抗の一端が第2の出力端子に接続され他端が第4の入力
端子に接続され、第1の抵抗の値と第2の抵抗の値との
比が、第3の抵抗の値と第4の抵抗の値との比に等しい
かほぼ等しくなるように、第1の抵抗の値,第2の抵抗
の値,第3の抵抗の値,第4の抵抗の値が設定され、第
1の出力段増幅器での前記入力信号の増幅についての正
転か反転かの位相と第2の出力段増幅器での前記基準電
圧の増幅について前記位相とが一致し、前記基準電圧
は、第2の出力端子の電圧を接地電位以外の電圧に設定
するものであり、第1の出力端子と第2の出力端子との
間にコンデンサを介さずにスピーカが接続されることを
特徴とするオーディオ増幅回路。 - 【請求項2】第1,第2の入力端子を有し、入力信号を
第1の入力端子に受け、第1の入力端子と逆位相となる
第2の入力端子に基準電圧を受け、前記入力信号を増幅
して、第1の出力端子へ出力する第1の出力段増幅器
と、第3,第4の入力端子を有し、前記基準電圧を第3
の入力端子に受けて増幅し、第2の出力端子へ出力する
第2の出力段増幅器とを備え、第1の出力端子から第2
の出力端子への電流および第2の出力端子から第1の出
力端子への電流を前記入力信号に応じて制御する増幅回
路であって、第1の抵抗の一端が前記基準電圧の端子に
接続され他端が第2の入力端子に接続され、第2の抵抗
の一端が第1の出力端子に接続され他端が 第2の入力端
子に接続され、第3の抵抗の一端が前記基準電圧の端子
に接続され他端が第4の入力端子に接続され、第4の抵
抗の一端が第2の出力端子に接続され他端が第4の入力
端子に接続され、第1の抵抗の値と第2の抵抗の値との
比が、第3の抵抗の値と第4の抵抗の値との比に等しい
かほぼ等しくなるように、第1の抵抗の値,第2の抵抗
の値,第3の抵抗の値,第4の抵抗の値が設定され、第
1の出力段増幅器での前記入力信号の増幅についての正
転か反転かの位相と第2の出力段増幅器での前記基準電
圧の増幅について前記位相とが一致しているオーディオ
増幅回路と、第1の出力端子と第2の出力端子との間に
コンデンサを介さずに接続されたスピーカとを備え、前
記基準電圧は、第2の出力端子の電圧を接地電位以外の
電圧に設定するものであるオーディオシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3147760A JP2709984B2 (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | オーディオ増幅回路およびオーディオシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3147760A JP2709984B2 (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | オーディオ増幅回路およびオーディオシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04345310A JPH04345310A (ja) | 1992-12-01 |
JP2709984B2 true JP2709984B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=15437546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3147760A Expired - Lifetime JP2709984B2 (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | オーディオ増幅回路およびオーディオシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2709984B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7171011B2 (en) | 2002-05-24 | 2007-01-30 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Acoustic drive circuit |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI344752B (en) * | 2004-10-18 | 2011-07-01 | Monolithic Power Systems Inc | Method for high efficiency audio amplifier |
-
1991
- 1991-05-23 JP JP3147760A patent/JP2709984B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7171011B2 (en) | 2002-05-24 | 2007-01-30 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Acoustic drive circuit |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04345310A (ja) | 1992-12-01 |
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