JP2704382B2 - 放射線画像情報記録再生方法 - Google Patents
放射線画像情報記録再生方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄積性螢光体シート
を利用する放射線画像情報記録再生方法に関し、さらに
詳しくは、蓄積性螢光体シートに蓄積記録された放射線
画像情報の読取りに際し、瞬時発光残光の影響を受けな
いようにして該画像情報を読み取ることができる放射線
画像情報記録再生方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ある種の螢光体に放射線(X線,α線,
β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその螢光体中に蓄積され、そ
の後その螢光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて螢光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す螢光体を蓄積性螢光体と言う。 【0003】この蓄積性螢光体を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性螢光体からなる層を
有するシートに蓄積記録し、これを励起光で走査して輝
尽発光させ、この輝尽発光を光電的に読み取って画像信
号を得、この画像信号を処理して診断適性の良い被写体
の放射線画像を得る放射線画像情報記録再生方法が提案
されている(例えば、特開昭55-12429号,同56-11395
号,同56―163472号,同56―104645号,同55―116340号
など)。なお、上記蓄積性螢光体からなる層を有するシ
ートを、以下「蓄積性螢光体シート」あるいは単に「シ
ート」と称する。 【0004】以下に、上述の如く提案されている放射線
画像情報記録再生方法に用いられる放射線画像情報読取
装置を図1に示し、これによりその機構を説明する。 【0005】励起光としてレーザ光源1から一定強度の
レーザ光1aをガルバノメータミラー2に入射させ、この
ガルバノメータミラー2によって、ガルバノメータミラ
ー2の下方に置かれたシート3の幅方向にレーザ光が主
走査(矢印A方向の走査)するように、レーザ光を偏向
してシート3に照射する。シート3は、例えばエンドレ
スベルト装置9上に吸着されて、矢印B方向へ搬送され
るため、副走査とほぼ直交する角度で主走査が繰り返さ
れ、シート3の全面にわたるレーザ光1bによる2次元的
走査が行なわれる。 【0006】レーザ光1bによる走査に従ってレーザ光1b
の照射されたシートの個所は、そこに蓄積記録された画
像情報に応じて輝尽発光し、この発光光が集光体4とフ
ォトマル5とから成る光電読取手段によって読み取られ
る。即ち、集光体4はシート近傍において主走査方向に
つまり主走査線に平行に延びシートの主走査方向の略全
幅に対向して配された受光面である前端面4aを有し、輝
尽発光光がこの前端面4aから透明な集光体4に入る。こ
の集光体4はシート3近傍に位置する前端部4bが平面状
に形成されるとともに、後端側に向かって次第に円筒状
になるように形成され、その後端部4cにおいてほぼ円筒
状となってフォトマル5と結合しているので、前端面4a
から入った輝尽発光光は後端部4cに集められ、輝尽発光
光を選択的に透過するフィルタ(図示せず)を介してフ
ォトマル5に伝えられる。フォトマル5において、輝尽
発光光が電気信号に変換され、得られた電気信号は画像
情報処理回路6に送られて種々の処理が施された後、例
えばCRT7に可視像として出力せしめられたり、直接
写真感光材料等にハードコピーとして記録させたり、あ
るいはそれらのために一旦磁気テープ8に記録されたり
する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】以上のようにして、画
像情報の読み取りが行なわれるのであるが、集光体4
は、その受光面である前端面4aが主走査線に平行でシー
ト3のほぼ全幅にわたる幅を有するため、前端面4aを見
込むことができる個所からの光はすべて読み取ることに
なり、レーザ光1bが入射した個所からの輝尽発光光だけ
でなく、前端面4aを見込むことのできるシート3上の個
所からの光も全て読み取ってしまう。この前端面4aに入
射して読み取られる輝尽発光光以外の光として、シート
3の発する残光が問題となってくる。この残光には、瞬
時発光残光と輝尽発光残光とがある。 【0008】瞬時発光残光とは、シートに画像情報を記
録するために放射線を照射した時のシートの瞬時発光光
が放射線の照射を断った後もその発光が消えないで減衰
しながら発光し続ける現象を言う。この瞬時発光残光の
特性は、シートに用いられる蓄積性螢光体の種類によっ
て異なるが、一般的には図2に示すようなものである。
図2は縦軸に発光強度,横軸に時間(t)を示したグラ
フであり、放射線照射を時刻t1 からt2 までのΔt時
間行なった後、照射を断つと、発光強度“A”の瞬時発
光光はその強度が直ちに0とはならず、徐々に時定数が
大きくなる指数関数に沿ってその強度が低下する瞬時発
光残光が示されている。 【0009】この瞬時発光残光の発光強度の減衰は、具
体的には、たとえば放射線照射後約180秒(すなわち、
(t3 −t2 )= 180秒)の時点“t3 ”における瞬時
発光残光の発光強度“B”が、オーダー的には励起光走
査により発生する輝尽発光光の強度の約10-4倍程度とな
る。 【0010】このため、シートに被写体を通して放射線
を照射して画像情報を記録した後、この画像情報を読み
取るまでに所定時間経過すれば瞬時発光残光はその強度
が十分低下し、残光が無視できる位になる。しかしなが
ら、放射線画像情報を記録後直ちに読み取りを行なう場
合、瞬時発光残光をその発光強度が十分減衰しないうち
に読み取ることとなり、読み取った画像情報に対する瞬
時発光残光の影響が大きくなる。 【0011】また、輝尽発光光は、励起光が入射した極
く小さな面積の個所から発光するのに対し、瞬時発光残
光は放射線が照射された全面から発光するため、図1に
おいて示した集光体4の前端面4aからは、輝尽発光光
と、前端面4aを見込むことのできる個所すべてからの瞬
時発光残光とが同時に取り込まれてフォトマル5に送ら
れる。この場合、シート3のレーザ光が照射される個所
の面積に比べて、集光体4の前端面4aを見込むことので
きる個所の面積が桁外れに大きいため、前述のように放
射線の照射後所定時間経過して、瞬時発光残光の強度が
輝尽発光光の強度と比較して無視できる程小さくなった
としても、フォトマル5に伝わる光量としては、瞬時発
光残光の光量は無視できなくなる。 【0012】このように、輝尽発光を読み取って画像情
報を得るに際しては、瞬時発光残光が画像信号のノイズ
成分となり、正確な放射線画像情報の読み取りが困難と
なるという問題がある。特に、この瞬時発光残光に基づ
くノイズの問題は、放射線画像情報記録後読取りまでの
時間が短ければ短い程より大きなものとなる。 【0013】即ち、本出願人は、放射線画像情報の記
録,読取りを連続的に能率的に行なうことができ、特に
集団検診に適した装置として、蓄積性螢光体シートを所
定の循環通路に沿って搬送する循環搬送手段と、前記循
環通路にあって、前記シートに被写体を通して放射線を
照射することにより、このシート上に被写体の放射線画
像情報を蓄積記録する画像記録部と、前記循環通路にあ
って、前記画像記録部において放射線画像情報が蓄積記
録されたシートを走査する励起光を発する励起光源およ
びこの励起光により走査されたシートから発せられた輝
尽発光光を読み取って画像信号を得る光電読取手段から
なる画像読取部と、前記循環通路にあって、前記画像読
取部において画像読み取りが行なわれた後のシートに画
像記録がなされるのに先行してこのシートに残存する放
射線エネルギーを放出させる消去部とを1つの装置に組
み込み、上記蓄積性螢光体シートを上記各部間を循環さ
せて繰り返し使用するようにしたいわゆるビルト・イン
・タイプの放射線画像情報記録再生装置を先に提案した
が(特願昭58-66730号)、この装置においては蓄積性螢
光体シートが循環再使用されるために一般に画像記録か
ら読み取りまでの時間が極めて短く、上述の瞬時発光残
光に起因するノイズが特に問題となる。 【0014】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
もので、上記の如きビルト・イン・タイプの放射線画像
情報記録再生装置により蓄積性螢光体シートを用いて放
射線画像情報の記録,再生を行なう場合において、瞬時
発光残光の影響を受けずに正確な放射線画像情報の読み
取りが行なえるような放射線画像情報記録再生方法を提
供することを目的とするものである。 【0015】特に、本発明者等は、蓄積性螢光体シート
に蓄積記録された画像情報を励起光により輝尽発光させ
て読み取る場合において、瞬時発光残光が画像に与える
影響について種々実験を重ねた結果、輝尽発光の光電的
読み取りにより得られる信号(輝尽発光信号)のレベル
に対して、瞬時発光残光の光電的読み取りにより得られ
る信号(瞬時発光残光信号)のレベルが10-3.5倍以下で
あれば、他のノイズ信号がない限りこれらの信号に基づ
いて得られる放射線画像は充分正確なものであることを
見出しており、このことから瞬時発光残光信号のレベル
が一定値以下となる状態で読み取りを行なうようにし
て、正確な放射線画像を得ることができる放射線画像情
報記録再生方法を提供しようとするものである。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明の放射線画像情報
記録再生方法は、上記目的を達成するため、蓄積性螢光
体シートに放射線画像情報を蓄積記録し、次いで励起光
を照射して蓄積記録された放射線画像情報に応じた輝尽
発光を起こさせ、この輝尽発光を光電的に読み取って画
像信号を得、この画像信号に基づいて放射線画像を可視
像として再生する放射線画像情報記録再生方法であっ
て、前記蓄積性螢光体シートを所定の循環通路に沿って
搬送する循環搬送手段、前記循環通路にあって、前記シ
ートに被写体を通して放射線を照射することにより、こ
のシート上に被写体の放射線画像情報を蓄積記録する画
像記録部、前記循環通路にあって、前記画像記録部にお
いて放射線画像情報が蓄積記録されたシートを走査する
励起光を発する励起光源と、この励起光により走査され
たシートから発せられた輝尽発光光を読み取って画像信
号を得る光電読取手段とを有する画像読取部、および前
記循環通路にあって、前記画像読取部において画像読取
が行なわれた後のシートに画像記録がなされるのに先行
してこのシート上の残存放射線エネルギーを放出させる
消去部を備える放射線画像情報記録再生装置により実施
するものにおいて、前記励起光が照射されている部分か
らの前記輝尽発光に基づく輝尽発光信号のレベルに対し
て、前記蓄積性螢光体シートに放射線画像情報を蓄積記
録するために照射された放射線により照射後も該蓄積性
螢光体シートから放射される瞬時発光残光に基づく瞬時
発光残光信号のレベルが10-3.5倍以下となる状態で前記
読み取りを行なうことを特徴とする。 【0017】また、本発明の他の放射線画像情報記録再
生方法は、上記目的を達成するため、蓄積性螢光体シー
トに放射線画像情報を蓄積記録し、この蓄積性螢光体シ
ートを励起光で所定方向に主走査すると共に主走査方向
と略直交する方向に副走査して蓄積記録された放射線画
像情報に応じた輝尽発光を起こさせ、この輝尽発光を主
走査方向に延び前記蓄積性螢光体シートの主走査方向の
略全幅に対向する受光面を有する光電読取手段により光
電的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づい
て放射線画像を可視像として再生する放射線画像情報記
録再生方法であって、前記蓄積性螢光体シートを所定の
循環通路に沿って搬送する循環搬送手段、前記循環通路
にあって、前記シートに被写体を通して放射線を照射す
ることにより、このシート上に被写体の放射線画像情報
を蓄積記録する画像記録部、前記循環通路にあって、前
記画像記録部において放射線画像情報が蓄積記録された
シートを所定方向に主走査すると共に主走査方向と略直
交する方向に副走査する励起光を発する励起光源と、主
走査方向に延び前記蓄積性螢光体シートの主走査方向の
略全幅に対向する受光面を有し前記励起光により走査さ
れたシートから発せられた輝尽発光光を読み取って画像
信号を得る光電読取手段とを有する画像読取部、および
前記循環通路にあって、前記画像読取部において画像読
取が行なわれた後のシートに画像記録がなされるのに先
行してこのシート上の残存放射線エネルギーを放出させ
る消去部を備える放射線画像情報記録再生装置により実
施するものにおいて、前記励起光が照射されている部分
から起き前記光電読取手段によって読み取られる前記輝
尽発光に基づく輝尽発光信号のレベルに対して、前記蓄
積性螢光体シートに放射線画像情報を蓄積記録するため
に照射された放射線により照射後も該蓄積性螢光体シー
トから放射され前記光電読取手段によって読み取られる
瞬時発光残光に基づく瞬時発光残光信号のレベルが10
-3.5倍以下となる状態で前記読み取りを行なうことを特
徴とする。 【0018】上記方法においては、上記輝尽発光信号の
レベルに対する瞬時発光残光信号のレベルは10-4.0倍以
下であればより好ましい。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 【0020】まず、瞬時発光残光が画像に及ぼす影響を
定量的に把握する方法について述べる。瞬時発光残光を
定量的に把握するため、蓄積性螢光体シートを放射線に
より均一に露光(ベタ露光)する。この放射線の照射
後、所定時間を置いて、シート面からの瞬時発光残光を
図1に示した集光体4で集光し、フォトマル5によりこ
れを光電的に読み取って瞬時発光残光信号(S1 )を得
る。次いで、十分な時間を置いて瞬時発光残光がほとん
どなくなった状態で、励起光によりシート面上を走査し
て輝尽発光させ、この輝尽発光光を集光体4を介して集
めフォトマル5で光電的に読み取って輝尽発光信号(S
2 )を得る。この輝尽発光信号(S2 )に対する瞬時発
光残光信号(S1 )の比を求めると同時に、放射線照射
後の時間とこの比との関係を求める。 【0021】次いで、上記シートと同一材料のシート上
に被写体を介して放射線を照射し、放射線の画像情報を
蓄積記録する。その後、所定時間を置いて励起光により
シート面上を走査して、蓄積記録された放射線画像を再
生させ、この再生画像の画質をみて、瞬時発光残光が画
質に及ぼす影響を調べる。 【0022】このようにして、輝尽発光信号(S2 )に
対する瞬時発光残光信号(S1 )の比と、この比となる
時点での放射線画像の画質との関係の調査結果は次表の
如くなった。 【0023】 【表1】【0024】表1中、“×”印は得られた画像において
画質に対する残光の影響が目視で判別できる程大きく実
用上問題があるもの、“△”印は目視で残光の影響が若
干見られるが実用上はほとんど問題のないもの,“○”
印は目視で残光の影響は見られず実用上も全く問題のな
いものを表わす。 【0025】以上のように、輝尽発光信号のレベルに対
して瞬時発光残光信号のレベルが10-3.5倍以下であれ
ば、励起光走査により読み取り再生された放射線画像の
画質は実用上十分正確なものが得られることが判明し
た。 【0026】このため、本実施形態では、前述のビルト
・イン・タイプの放射線画像情報記録再生装置、つまり
蓄積性螢光体シートを所定の循環通路に沿って搬送する
循環搬送手段と、前記循環通路にあって、前記シートに
被写体を通して放射線を照射することにより、このシー
ト上に被写体の放射線画像情報を蓄積記録する画像記録
部と、前記循環通路にあって、前記画像記録部において
放射線画像情報が蓄積記録されたシートを走査する励起
光を発する励起光源およびこの励起光により走査された
シートから発せられた輝尽発光光を読み取って画像信号
を得る光電読取手段からなる画像読取部と、前記循環通
路にあって、前記画像読取部において画像読み取りが行
なわれた後のシートに画像記録がなされるのに先行して
このシートに残存する放射線エネルギーを放出させる消
去部とを1つの装置に組み込み、上記蓄積性螢光体シー
トを上記各部間を循環させて繰り返し使用するようにし
た放射線画像情報記録再生装置により実施する記録再生
方法において、放射線画像情報を蓄積記録したシートを
励起光により走査して画像情報を読み取る際には、輝尽
発光信号のレベルに対して瞬時発光残光信号のレベルが
10-3.5倍以下となる状態で行なうようにして、正確な再
生画像を得るようにしている。 【0027】瞬時発光残光信号のレベルが輝尽発光信号
のレベルの10-3.5倍以下になる時間は、シートに用いら
れる蓄積性螢光体の種類によって異なる。このため、前
述のビルト・イン・タイプの放射線画像情報記録再生装
置におけるように放射線照射による画像情報の記録から
励起光による読み取りまでの時間が短い場合には、瞬時
発光残光の強度低下率の大きい特性を有する蓄積性螢光
体を用いたり、瞬時発光残光信号のレベルが輝尽発光信
号のレベルの10-3.5倍以下になるまで読み取りを遅らせ
る等して、正確な画像を得るようにする。 【0028】上記本発明に係る記録再生方法は、上記ビ
ルト・イン・タイプの放射線画像情報記録再生装置の画
像読取部が、画像記録部において放射線画像情報が蓄積
記録されたシートを所定方向に主走査すると共に主走査
方向と略直交する方向に副走査する励起光を発する励起
光源と、主走査方向に延び前記蓄積性螢光体シートの主
走査方向の略全幅に対向する受光面を有し前記励起光に
より走査されたシートから発せられた輝尽発光光を読み
取って画像信号を得る光電読取手段とを有する画像読取
部である場合に、特に好適に適用することができる。 【0029】なお、画質に影響するのは瞬時発光残光を
光電的に読み取った後、画像再生用として用いられる瞬
時発光残光信号のレベルであるので、例えば瞬時発光残
光の強度が大きくても集光体に設けたフィルタ等により
この残光を吸収したり、本出願人による特願昭 58-1536
91号,特願昭 59-171227号,特願昭 59-185179号,特願
昭 59-201171号および特願昭 59-201172号に開示されて
いるように集光系に工夫を凝らしたりして瞬時発光残光
のレベルが所定値以下(10-3.5倍以下)となるようにし
てもよい。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、上記の如きビルト・イン・タイプの放射線画像情
報記録再生装置において蓄積性螢光体シートに蓄積記録
された放射線画像情報を励起光により輝尽発光させて読
み取る際に、この輝尽発光の光電的読み取りにより得ら
れる輝尽発光信号のレベルに対して、瞬時発光残光の光
電的読み取りにより得られる瞬時発光残光信号のレベル
が10-3.5倍以下となるような状態で読み取るようにして
いるので、瞬時発光残光が画質に及ぼす影響がほとんど
なくなり正確な放射線画像を得ることができる。
を利用する放射線画像情報記録再生方法に関し、さらに
詳しくは、蓄積性螢光体シートに蓄積記録された放射線
画像情報の読取りに際し、瞬時発光残光の影響を受けな
いようにして該画像情報を読み取ることができる放射線
画像情報記録再生方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ある種の螢光体に放射線(X線,α線,
β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその螢光体中に蓄積され、そ
の後その螢光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて螢光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す螢光体を蓄積性螢光体と言う。 【0003】この蓄積性螢光体を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性螢光体からなる層を
有するシートに蓄積記録し、これを励起光で走査して輝
尽発光させ、この輝尽発光を光電的に読み取って画像信
号を得、この画像信号を処理して診断適性の良い被写体
の放射線画像を得る放射線画像情報記録再生方法が提案
されている(例えば、特開昭55-12429号,同56-11395
号,同56―163472号,同56―104645号,同55―116340号
など)。なお、上記蓄積性螢光体からなる層を有するシ
ートを、以下「蓄積性螢光体シート」あるいは単に「シ
ート」と称する。 【0004】以下に、上述の如く提案されている放射線
画像情報記録再生方法に用いられる放射線画像情報読取
装置を図1に示し、これによりその機構を説明する。 【0005】励起光としてレーザ光源1から一定強度の
レーザ光1aをガルバノメータミラー2に入射させ、この
ガルバノメータミラー2によって、ガルバノメータミラ
ー2の下方に置かれたシート3の幅方向にレーザ光が主
走査(矢印A方向の走査)するように、レーザ光を偏向
してシート3に照射する。シート3は、例えばエンドレ
スベルト装置9上に吸着されて、矢印B方向へ搬送され
るため、副走査とほぼ直交する角度で主走査が繰り返さ
れ、シート3の全面にわたるレーザ光1bによる2次元的
走査が行なわれる。 【0006】レーザ光1bによる走査に従ってレーザ光1b
の照射されたシートの個所は、そこに蓄積記録された画
像情報に応じて輝尽発光し、この発光光が集光体4とフ
ォトマル5とから成る光電読取手段によって読み取られ
る。即ち、集光体4はシート近傍において主走査方向に
つまり主走査線に平行に延びシートの主走査方向の略全
幅に対向して配された受光面である前端面4aを有し、輝
尽発光光がこの前端面4aから透明な集光体4に入る。こ
の集光体4はシート3近傍に位置する前端部4bが平面状
に形成されるとともに、後端側に向かって次第に円筒状
になるように形成され、その後端部4cにおいてほぼ円筒
状となってフォトマル5と結合しているので、前端面4a
から入った輝尽発光光は後端部4cに集められ、輝尽発光
光を選択的に透過するフィルタ(図示せず)を介してフ
ォトマル5に伝えられる。フォトマル5において、輝尽
発光光が電気信号に変換され、得られた電気信号は画像
情報処理回路6に送られて種々の処理が施された後、例
えばCRT7に可視像として出力せしめられたり、直接
写真感光材料等にハードコピーとして記録させたり、あ
るいはそれらのために一旦磁気テープ8に記録されたり
する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】以上のようにして、画
像情報の読み取りが行なわれるのであるが、集光体4
は、その受光面である前端面4aが主走査線に平行でシー
ト3のほぼ全幅にわたる幅を有するため、前端面4aを見
込むことができる個所からの光はすべて読み取ることに
なり、レーザ光1bが入射した個所からの輝尽発光光だけ
でなく、前端面4aを見込むことのできるシート3上の個
所からの光も全て読み取ってしまう。この前端面4aに入
射して読み取られる輝尽発光光以外の光として、シート
3の発する残光が問題となってくる。この残光には、瞬
時発光残光と輝尽発光残光とがある。 【0008】瞬時発光残光とは、シートに画像情報を記
録するために放射線を照射した時のシートの瞬時発光光
が放射線の照射を断った後もその発光が消えないで減衰
しながら発光し続ける現象を言う。この瞬時発光残光の
特性は、シートに用いられる蓄積性螢光体の種類によっ
て異なるが、一般的には図2に示すようなものである。
図2は縦軸に発光強度,横軸に時間(t)を示したグラ
フであり、放射線照射を時刻t1 からt2 までのΔt時
間行なった後、照射を断つと、発光強度“A”の瞬時発
光光はその強度が直ちに0とはならず、徐々に時定数が
大きくなる指数関数に沿ってその強度が低下する瞬時発
光残光が示されている。 【0009】この瞬時発光残光の発光強度の減衰は、具
体的には、たとえば放射線照射後約180秒(すなわち、
(t3 −t2 )= 180秒)の時点“t3 ”における瞬時
発光残光の発光強度“B”が、オーダー的には励起光走
査により発生する輝尽発光光の強度の約10-4倍程度とな
る。 【0010】このため、シートに被写体を通して放射線
を照射して画像情報を記録した後、この画像情報を読み
取るまでに所定時間経過すれば瞬時発光残光はその強度
が十分低下し、残光が無視できる位になる。しかしなが
ら、放射線画像情報を記録後直ちに読み取りを行なう場
合、瞬時発光残光をその発光強度が十分減衰しないうち
に読み取ることとなり、読み取った画像情報に対する瞬
時発光残光の影響が大きくなる。 【0011】また、輝尽発光光は、励起光が入射した極
く小さな面積の個所から発光するのに対し、瞬時発光残
光は放射線が照射された全面から発光するため、図1に
おいて示した集光体4の前端面4aからは、輝尽発光光
と、前端面4aを見込むことのできる個所すべてからの瞬
時発光残光とが同時に取り込まれてフォトマル5に送ら
れる。この場合、シート3のレーザ光が照射される個所
の面積に比べて、集光体4の前端面4aを見込むことので
きる個所の面積が桁外れに大きいため、前述のように放
射線の照射後所定時間経過して、瞬時発光残光の強度が
輝尽発光光の強度と比較して無視できる程小さくなった
としても、フォトマル5に伝わる光量としては、瞬時発
光残光の光量は無視できなくなる。 【0012】このように、輝尽発光を読み取って画像情
報を得るに際しては、瞬時発光残光が画像信号のノイズ
成分となり、正確な放射線画像情報の読み取りが困難と
なるという問題がある。特に、この瞬時発光残光に基づ
くノイズの問題は、放射線画像情報記録後読取りまでの
時間が短ければ短い程より大きなものとなる。 【0013】即ち、本出願人は、放射線画像情報の記
録,読取りを連続的に能率的に行なうことができ、特に
集団検診に適した装置として、蓄積性螢光体シートを所
定の循環通路に沿って搬送する循環搬送手段と、前記循
環通路にあって、前記シートに被写体を通して放射線を
照射することにより、このシート上に被写体の放射線画
像情報を蓄積記録する画像記録部と、前記循環通路にあ
って、前記画像記録部において放射線画像情報が蓄積記
録されたシートを走査する励起光を発する励起光源およ
びこの励起光により走査されたシートから発せられた輝
尽発光光を読み取って画像信号を得る光電読取手段から
なる画像読取部と、前記循環通路にあって、前記画像読
取部において画像読み取りが行なわれた後のシートに画
像記録がなされるのに先行してこのシートに残存する放
射線エネルギーを放出させる消去部とを1つの装置に組
み込み、上記蓄積性螢光体シートを上記各部間を循環さ
せて繰り返し使用するようにしたいわゆるビルト・イン
・タイプの放射線画像情報記録再生装置を先に提案した
が(特願昭58-66730号)、この装置においては蓄積性螢
光体シートが循環再使用されるために一般に画像記録か
ら読み取りまでの時間が極めて短く、上述の瞬時発光残
光に起因するノイズが特に問題となる。 【0014】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
もので、上記の如きビルト・イン・タイプの放射線画像
情報記録再生装置により蓄積性螢光体シートを用いて放
射線画像情報の記録,再生を行なう場合において、瞬時
発光残光の影響を受けずに正確な放射線画像情報の読み
取りが行なえるような放射線画像情報記録再生方法を提
供することを目的とするものである。 【0015】特に、本発明者等は、蓄積性螢光体シート
に蓄積記録された画像情報を励起光により輝尽発光させ
て読み取る場合において、瞬時発光残光が画像に与える
影響について種々実験を重ねた結果、輝尽発光の光電的
読み取りにより得られる信号(輝尽発光信号)のレベル
に対して、瞬時発光残光の光電的読み取りにより得られ
る信号(瞬時発光残光信号)のレベルが10-3.5倍以下で
あれば、他のノイズ信号がない限りこれらの信号に基づ
いて得られる放射線画像は充分正確なものであることを
見出しており、このことから瞬時発光残光信号のレベル
が一定値以下となる状態で読み取りを行なうようにし
て、正確な放射線画像を得ることができる放射線画像情
報記録再生方法を提供しようとするものである。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明の放射線画像情報
記録再生方法は、上記目的を達成するため、蓄積性螢光
体シートに放射線画像情報を蓄積記録し、次いで励起光
を照射して蓄積記録された放射線画像情報に応じた輝尽
発光を起こさせ、この輝尽発光を光電的に読み取って画
像信号を得、この画像信号に基づいて放射線画像を可視
像として再生する放射線画像情報記録再生方法であっ
て、前記蓄積性螢光体シートを所定の循環通路に沿って
搬送する循環搬送手段、前記循環通路にあって、前記シ
ートに被写体を通して放射線を照射することにより、こ
のシート上に被写体の放射線画像情報を蓄積記録する画
像記録部、前記循環通路にあって、前記画像記録部にお
いて放射線画像情報が蓄積記録されたシートを走査する
励起光を発する励起光源と、この励起光により走査され
たシートから発せられた輝尽発光光を読み取って画像信
号を得る光電読取手段とを有する画像読取部、および前
記循環通路にあって、前記画像読取部において画像読取
が行なわれた後のシートに画像記録がなされるのに先行
してこのシート上の残存放射線エネルギーを放出させる
消去部を備える放射線画像情報記録再生装置により実施
するものにおいて、前記励起光が照射されている部分か
らの前記輝尽発光に基づく輝尽発光信号のレベルに対し
て、前記蓄積性螢光体シートに放射線画像情報を蓄積記
録するために照射された放射線により照射後も該蓄積性
螢光体シートから放射される瞬時発光残光に基づく瞬時
発光残光信号のレベルが10-3.5倍以下となる状態で前記
読み取りを行なうことを特徴とする。 【0017】また、本発明の他の放射線画像情報記録再
生方法は、上記目的を達成するため、蓄積性螢光体シー
トに放射線画像情報を蓄積記録し、この蓄積性螢光体シ
ートを励起光で所定方向に主走査すると共に主走査方向
と略直交する方向に副走査して蓄積記録された放射線画
像情報に応じた輝尽発光を起こさせ、この輝尽発光を主
走査方向に延び前記蓄積性螢光体シートの主走査方向の
略全幅に対向する受光面を有する光電読取手段により光
電的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づい
て放射線画像を可視像として再生する放射線画像情報記
録再生方法であって、前記蓄積性螢光体シートを所定の
循環通路に沿って搬送する循環搬送手段、前記循環通路
にあって、前記シートに被写体を通して放射線を照射す
ることにより、このシート上に被写体の放射線画像情報
を蓄積記録する画像記録部、前記循環通路にあって、前
記画像記録部において放射線画像情報が蓄積記録された
シートを所定方向に主走査すると共に主走査方向と略直
交する方向に副走査する励起光を発する励起光源と、主
走査方向に延び前記蓄積性螢光体シートの主走査方向の
略全幅に対向する受光面を有し前記励起光により走査さ
れたシートから発せられた輝尽発光光を読み取って画像
信号を得る光電読取手段とを有する画像読取部、および
前記循環通路にあって、前記画像読取部において画像読
取が行なわれた後のシートに画像記録がなされるのに先
行してこのシート上の残存放射線エネルギーを放出させ
る消去部を備える放射線画像情報記録再生装置により実
施するものにおいて、前記励起光が照射されている部分
から起き前記光電読取手段によって読み取られる前記輝
尽発光に基づく輝尽発光信号のレベルに対して、前記蓄
積性螢光体シートに放射線画像情報を蓄積記録するため
に照射された放射線により照射後も該蓄積性螢光体シー
トから放射され前記光電読取手段によって読み取られる
瞬時発光残光に基づく瞬時発光残光信号のレベルが10
-3.5倍以下となる状態で前記読み取りを行なうことを特
徴とする。 【0018】上記方法においては、上記輝尽発光信号の
レベルに対する瞬時発光残光信号のレベルは10-4.0倍以
下であればより好ましい。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 【0020】まず、瞬時発光残光が画像に及ぼす影響を
定量的に把握する方法について述べる。瞬時発光残光を
定量的に把握するため、蓄積性螢光体シートを放射線に
より均一に露光(ベタ露光)する。この放射線の照射
後、所定時間を置いて、シート面からの瞬時発光残光を
図1に示した集光体4で集光し、フォトマル5によりこ
れを光電的に読み取って瞬時発光残光信号(S1 )を得
る。次いで、十分な時間を置いて瞬時発光残光がほとん
どなくなった状態で、励起光によりシート面上を走査し
て輝尽発光させ、この輝尽発光光を集光体4を介して集
めフォトマル5で光電的に読み取って輝尽発光信号(S
2 )を得る。この輝尽発光信号(S2 )に対する瞬時発
光残光信号(S1 )の比を求めると同時に、放射線照射
後の時間とこの比との関係を求める。 【0021】次いで、上記シートと同一材料のシート上
に被写体を介して放射線を照射し、放射線の画像情報を
蓄積記録する。その後、所定時間を置いて励起光により
シート面上を走査して、蓄積記録された放射線画像を再
生させ、この再生画像の画質をみて、瞬時発光残光が画
質に及ぼす影響を調べる。 【0022】このようにして、輝尽発光信号(S2 )に
対する瞬時発光残光信号(S1 )の比と、この比となる
時点での放射線画像の画質との関係の調査結果は次表の
如くなった。 【0023】 【表1】【0024】表1中、“×”印は得られた画像において
画質に対する残光の影響が目視で判別できる程大きく実
用上問題があるもの、“△”印は目視で残光の影響が若
干見られるが実用上はほとんど問題のないもの,“○”
印は目視で残光の影響は見られず実用上も全く問題のな
いものを表わす。 【0025】以上のように、輝尽発光信号のレベルに対
して瞬時発光残光信号のレベルが10-3.5倍以下であれ
ば、励起光走査により読み取り再生された放射線画像の
画質は実用上十分正確なものが得られることが判明し
た。 【0026】このため、本実施形態では、前述のビルト
・イン・タイプの放射線画像情報記録再生装置、つまり
蓄積性螢光体シートを所定の循環通路に沿って搬送する
循環搬送手段と、前記循環通路にあって、前記シートに
被写体を通して放射線を照射することにより、このシー
ト上に被写体の放射線画像情報を蓄積記録する画像記録
部と、前記循環通路にあって、前記画像記録部において
放射線画像情報が蓄積記録されたシートを走査する励起
光を発する励起光源およびこの励起光により走査された
シートから発せられた輝尽発光光を読み取って画像信号
を得る光電読取手段からなる画像読取部と、前記循環通
路にあって、前記画像読取部において画像読み取りが行
なわれた後のシートに画像記録がなされるのに先行して
このシートに残存する放射線エネルギーを放出させる消
去部とを1つの装置に組み込み、上記蓄積性螢光体シー
トを上記各部間を循環させて繰り返し使用するようにし
た放射線画像情報記録再生装置により実施する記録再生
方法において、放射線画像情報を蓄積記録したシートを
励起光により走査して画像情報を読み取る際には、輝尽
発光信号のレベルに対して瞬時発光残光信号のレベルが
10-3.5倍以下となる状態で行なうようにして、正確な再
生画像を得るようにしている。 【0027】瞬時発光残光信号のレベルが輝尽発光信号
のレベルの10-3.5倍以下になる時間は、シートに用いら
れる蓄積性螢光体の種類によって異なる。このため、前
述のビルト・イン・タイプの放射線画像情報記録再生装
置におけるように放射線照射による画像情報の記録から
励起光による読み取りまでの時間が短い場合には、瞬時
発光残光の強度低下率の大きい特性を有する蓄積性螢光
体を用いたり、瞬時発光残光信号のレベルが輝尽発光信
号のレベルの10-3.5倍以下になるまで読み取りを遅らせ
る等して、正確な画像を得るようにする。 【0028】上記本発明に係る記録再生方法は、上記ビ
ルト・イン・タイプの放射線画像情報記録再生装置の画
像読取部が、画像記録部において放射線画像情報が蓄積
記録されたシートを所定方向に主走査すると共に主走査
方向と略直交する方向に副走査する励起光を発する励起
光源と、主走査方向に延び前記蓄積性螢光体シートの主
走査方向の略全幅に対向する受光面を有し前記励起光に
より走査されたシートから発せられた輝尽発光光を読み
取って画像信号を得る光電読取手段とを有する画像読取
部である場合に、特に好適に適用することができる。 【0029】なお、画質に影響するのは瞬時発光残光を
光電的に読み取った後、画像再生用として用いられる瞬
時発光残光信号のレベルであるので、例えば瞬時発光残
光の強度が大きくても集光体に設けたフィルタ等により
この残光を吸収したり、本出願人による特願昭 58-1536
91号,特願昭 59-171227号,特願昭 59-185179号,特願
昭 59-201171号および特願昭 59-201172号に開示されて
いるように集光系に工夫を凝らしたりして瞬時発光残光
のレベルが所定値以下(10-3.5倍以下)となるようにし
てもよい。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、上記の如きビルト・イン・タイプの放射線画像情
報記録再生装置において蓄積性螢光体シートに蓄積記録
された放射線画像情報を励起光により輝尽発光させて読
み取る際に、この輝尽発光の光電的読み取りにより得ら
れる輝尽発光信号のレベルに対して、瞬時発光残光の光
電的読み取りにより得られる瞬時発光残光信号のレベル
が10-3.5倍以下となるような状態で読み取るようにして
いるので、瞬時発光残光が画質に及ぼす影響がほとんど
なくなり正確な放射線画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から用いられている放射線画像情報読取装
置を示す斜視図 【図2】瞬時発光残光の強度と時間の関係を示すグラフ 【符号の説明】 1 レーザ光源 2 ガルバノメータミラー 3 シート 4 集光体 5 フォトマル
置を示す斜視図 【図2】瞬時発光残光の強度と時間の関係を示すグラフ 【符号の説明】 1 レーザ光源 2 ガルバノメータミラー 3 シート 4 集光体 5 フォトマル
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.蓄積性螢光体シートに放射線画像情報を蓄積記録
し、次いで励起光を照射して蓄積記録された放射線画像
情報に応じた輝尽発光を起こさせ、この輝尽発光を光電
的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づいて
放射線画像を可視像として再生する放射線画像情報記録
再生方法であって、 前記蓄積性螢光体シートを所定の循環通路に沿って搬送
する循環搬送手段、 前記循環通路にあって、前記シートに被写体を通して放
射線を照射することにより、このシート上に被写体の放
射線画像情報を蓄積記録する画像記録部、 前記循環通路にあって、前記画像記録部において放射線
画像情報が蓄積記録されたシートを走査する励起光を発
する励起光源と、この励起光により走査されたシートか
ら発せられた輝尽発光光を読み取って画像信号を得る光
電読取手段とを有する画像読取部、および前記循環通路
にあって、前記画像読取部において画像読取が行なわれ
た後のシートに画像記録がなされるのに先行してこのシ
ート上の残存放射線エネルギーを放出させる消去部を備
える放射線画像情報記録再生装置により実施するものに
おいて、 前記励起光が照射されている部分からの前記輝尽発光に
基づく輝尽発光信号のレベルに対して、前記蓄積性螢光
体シートに放射線画像情報を蓄積記録するために照射さ
れた放射線により照射後も該蓄積性螢光体シートから放
射される瞬時発光残光に基づく瞬時発光残光信号のレベ
ルが10-3.5倍以下となる状態で前記読み取りを行なうこ
とを特徴とする放射線画像情報記録再生方法。 2.前記輝尽発光信号のレベルに対して、前記瞬時発光
残光信号のレベルが10-4.0倍以下となる状態で読み取り
を行なうことを特徴とする請求項1記載の放射線画像情
報記録再生方法。 3.蓄積性螢光体シートに放射線画像情報を蓄積記録
し、この蓄積性螢光体シートを励起光で所定方向に主走
査すると共に主走査方向と略直交する方向に副走査して
蓄積記録された放射線画像情報に応じた輝尽発光を起こ
させ、この輝尽発光を主走査方向に延び前記蓄積性螢光
体シートの主走査方向の略全幅に対向する受光面を有す
る光電読取手段により光電的に読み取って画像信号を
得、この画像信号に基づいて放射線画像を可視像として
再生する放射線画像情報記録再生方法であって、 前記蓄積性螢光体シートを所定の循環通路に沿って搬送
する循環搬送手段、 前記循環通路にあって、前記シートに被写体を通して放
射線を照射することにより、このシート上に被写体の放
射線画像情報を蓄積記録する画像記録部、 前記循環通路にあって、前記画像記録部において放射線
画像情報が蓄積記録されたシートを所定方向に主走査す
ると共に主走査方向と略直交する方向に副走査する励起
光を発する励起光源と、主走査方向に延び前記蓄積性螢
光体シートの主走査方向の略全幅に対向する受光面を有
し前記励起光により走査されたシートから発せられた輝
尽発光光を読み取って画像信号を得る光電読取手段とを
有する画像読取部、および前記循環通路にあって、前記
画像読取部において画像読取が行なわれた後のシートに
画像記録がなされるのに先行してこのシート上の残存放
射線エネルギーを放出させる消去部を備える放射線画像
情報記録再生装置により実施するものにおいて、 前記励起光が照射されている部分から起き前記光電読取
手段によって読み取られる前記輝尽発光に基づく輝尽発
光信号のレベルに対して、前記蓄積性螢光体シートに放
射線画像情報を蓄積記録するために照射された放射線に
より照射後も該蓄積性螢光体シートから放射され前記光
電読取手段によって読み取られる瞬時発光残光に基づく
瞬時発光残光信号のレベルが10-3.5倍以下となる状態で
前記読み取りを行なうことを特徴とする放射線画像情報
記録再生方法。 4.前記輝尽発光信号のレベルに対して、前記瞬時発光
残光信号のレベルが10-4.0倍以下となる状態で読み取り
を行なうことを特徴とする請求項3記載の放射線画像情
報記録再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7233039A JP2704382B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 放射線画像情報記録再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7233039A JP2704382B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 放射線画像情報記録再生方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59226144A Division JPS61103142A (ja) | 1984-10-27 | 1984-10-27 | 放射線画像情報記録再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08254771A JPH08254771A (ja) | 1996-10-01 |
JP2704382B2 true JP2704382B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=16948849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7233039A Expired - Fee Related JP2704382B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 放射線画像情報記録再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2704382B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-11 JP JP7233039A patent/JP2704382B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08254771A (ja) | 1996-10-01 |
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