JP2700808B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- 230000003405 preventing effect Effects 0.000 description 2
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- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/13—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、踏面に広溝主溝、横溝を形成することに
より多数個のブロックを画成した空気入りタイヤに関す
る。
より多数個のブロックを画成した空気入りタイヤに関す
る。
従来の技術 一般に、踏面にブロックを多数個有する空気入りタイ
ヤを走行させ、接地時の各ブロックに作用する周方向剪
断力を測定すると、各ブロックの踏み込み側には駆動方
向剪断力が、一方、蹴り出し側には制動方向剪断力が作
用し、これら剪断力の絶対値は前記踏み込み端および蹴
り出し端近傍において最大となる。ここで、制動方向剪
断力を受けている踏面の摩耗速度は駆動方向剪断力を受
けている踏面の摩耗速度より著しく速いため、走行時
に、制動方向剪断力を受けている領域、即ち、各ブロッ
クの蹴り出し側のみが摩耗し、しかもその摩耗量は蹴り
出し端に向かうに従い増大するので、いわゆるヒールア
ンドトウ摩耗が発生する。
ヤを走行させ、接地時の各ブロックに作用する周方向剪
断力を測定すると、各ブロックの踏み込み側には駆動方
向剪断力が、一方、蹴り出し側には制動方向剪断力が作
用し、これら剪断力の絶対値は前記踏み込み端および蹴
り出し端近傍において最大となる。ここで、制動方向剪
断力を受けている踏面の摩耗速度は駆動方向剪断力を受
けている踏面の摩耗速度より著しく速いため、走行時
に、制動方向剪断力を受けている領域、即ち、各ブロッ
クの蹴り出し側のみが摩耗し、しかもその摩耗量は蹴り
出し端に向かうに従い増大するので、いわゆるヒールア
ンドトウ摩耗が発生する。
従来、このようなヒールアンドトウ摩耗を防止するた
め、例えば各ブロックの周囲に多数のサイプを形成し、
各ブロックの曲げ剛性を低下させることが行なわれてい
る。
め、例えば各ブロックの周囲に多数のサイプを形成し、
各ブロックの曲げ剛性を低下させることが行なわれてい
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようなものは、ヒールアンドトウ
摩耗をある程度防止できるものの、その効果は充分では
なかった。
摩耗をある程度防止できるものの、その効果は充分では
なかった。
この発明は、踏面に画成されたブロックのヒールアン
ドトウ摩耗を確実に防止することができる空気入りタイ
ヤを提供することを目的とする。
ドトウ摩耗を確実に防止することができる空気入りタイ
ヤを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 このような目的は、踏面に周方向に延びる複数の連続
した広幅主溝および該主溝に交差する複数の広幅横溝を
形成することにより多数個のブロックを画成した空気入
りタイヤにおいて、各ブロックの蹴り出し端近傍の主溝
内に、その半径方向外端面がブロックの断面輪郭線より
半径方向内側に位置するとともに、踏面接地域に到達し
たとき前記半径方向外端面が路面に接触する段差領域を
設け、走行時、該段差領域を路面にすべり接触させ偏摩
耗犠牲部として機能させることにより達成することがで
きる。
した広幅主溝および該主溝に交差する複数の広幅横溝を
形成することにより多数個のブロックを画成した空気入
りタイヤにおいて、各ブロックの蹴り出し端近傍の主溝
内に、その半径方向外端面がブロックの断面輪郭線より
半径方向内側に位置するとともに、踏面接地域に到達し
たとき前記半径方向外端面が路面に接触する段差領域を
設け、走行時、該段差領域を路面にすべり接触させ偏摩
耗犠牲部として機能させることにより達成することがで
きる。
作用 踏面にブロックを有する空気入りタイヤを走行させる
と、接地時に各ブロックの蹴り出し側に制動方向剪断力
が作用し、該蹴り出し側のみが摩耗しようとする。ここ
で、前記ブロックの蹴り出し端近傍に設けられた段差領
域の半径方向外端面は、前記走行によって踏面接地域に
到達したとき路面に接触するが、この段差領域の半径方
向外端面はブロックの断面輪郭線より半径方向内側に位
置しているため、該段差領域の半径方向外端面は路面に
引き摺られながらすべり接触し、この結果、段差領域の
半径方向外端面に空気入りタイヤの転動を制動する向き
の、即ち制動方向の剪断力が発生する。ここで、単位面
積内に生じる駆動および制動方向剪断力の合計値はほぼ
一定であると考えられるため、前述のように単位面積の
一部に、即ち段差領域に制動方向剪断力が新たに生じる
と、該段差領域近傍のブロック(蹴り出し側のブロッ
ク)に作用する剪断力が結果として駆動側にシフトアッ
プされる。このように段差領域が偏摩耗犠牲部として機
能すると、ブロックの蹴り出し側に作用する剪断力は駆
動方向のものとなり、蹴り出し側に前記摩耗が抑制され
る。この結果、ブロックの摩耗は踏み込み側および蹴り
出し側においてほぼ一様に進行し、偏摩耗、即ちヒール
アンドトウ摩耗が防止される。ここで、前述の段差領域
を広幅横溝内に設けることも考えられるが、このような
横溝はタイヤの軸方向距離が短い、即ち開口面積が狭い
ため、該横溝内に設けられる段差領域の半径方向外端面
の面積も狭いものとならざるを得ず、この結果、タイヤ
走行時に該段差領域が偏摩耗犠牲部として機能してもブ
ロックの蹴り出し側にあまり影響を与えることができな
いのである。このため、このような位置に段差領域を設
けても、長期間走行すると、ブロックにヒールアンドト
ウ摩耗が発生してしまうのである。これに対し、段差領
域を広幅主溝内に設けた場合には、前記主溝が周方向に
延びる連続した広幅の溝であるため、段差領域の半径方
向外端面の面積を容易に必要な面積まで増大させること
ができ、これにより、ブロックの蹴り出し側に大きな偏
摩耗防止効果を与えることができて、ヒールアンドトウ
摩耗を確実に防止することができるのである。このよう
なことから本発明においては段差領域を主溝内に設けて
いるのである。
と、接地時に各ブロックの蹴り出し側に制動方向剪断力
が作用し、該蹴り出し側のみが摩耗しようとする。ここ
で、前記ブロックの蹴り出し端近傍に設けられた段差領
域の半径方向外端面は、前記走行によって踏面接地域に
到達したとき路面に接触するが、この段差領域の半径方
向外端面はブロックの断面輪郭線より半径方向内側に位
置しているため、該段差領域の半径方向外端面は路面に
引き摺られながらすべり接触し、この結果、段差領域の
半径方向外端面に空気入りタイヤの転動を制動する向き
の、即ち制動方向の剪断力が発生する。ここで、単位面
積内に生じる駆動および制動方向剪断力の合計値はほぼ
一定であると考えられるため、前述のように単位面積の
一部に、即ち段差領域に制動方向剪断力が新たに生じる
と、該段差領域近傍のブロック(蹴り出し側のブロッ
ク)に作用する剪断力が結果として駆動側にシフトアッ
プされる。このように段差領域が偏摩耗犠牲部として機
能すると、ブロックの蹴り出し側に作用する剪断力は駆
動方向のものとなり、蹴り出し側に前記摩耗が抑制され
る。この結果、ブロックの摩耗は踏み込み側および蹴り
出し側においてほぼ一様に進行し、偏摩耗、即ちヒール
アンドトウ摩耗が防止される。ここで、前述の段差領域
を広幅横溝内に設けることも考えられるが、このような
横溝はタイヤの軸方向距離が短い、即ち開口面積が狭い
ため、該横溝内に設けられる段差領域の半径方向外端面
の面積も狭いものとならざるを得ず、この結果、タイヤ
走行時に該段差領域が偏摩耗犠牲部として機能してもブ
ロックの蹴り出し側にあまり影響を与えることができな
いのである。このため、このような位置に段差領域を設
けても、長期間走行すると、ブロックにヒールアンドト
ウ摩耗が発生してしまうのである。これに対し、段差領
域を広幅主溝内に設けた場合には、前記主溝が周方向に
延びる連続した広幅の溝であるため、段差領域の半径方
向外端面の面積を容易に必要な面積まで増大させること
ができ、これにより、ブロックの蹴り出し側に大きな偏
摩耗防止効果を与えることができて、ヒールアンドトウ
摩耗を確実に防止することができるのである。このよう
なことから本発明においては段差領域を主溝内に設けて
いるのである。
実施例 以下、この発明の第1実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
第1、2、3図において、1は乗用車あるいはトラッ
ク、バス等の従動輪または遊輪に装着される空気入りラ
ジアルタイヤであり、このタイヤ1の踏面2には周方向
に延びる連続した複数本の広幅主溝3が形成されてい
る。これら主溝3は、タイヤ赤道面4の両側で該タイヤ
赤道面4に近接して配置された一対の内側主溝3aと、タ
イヤ赤道面4の両側でショルダー端5に近接して配置さ
れた一対の外側主溝3bと、から構成され、前記内側主溝
3aはジグザグ状に折れ曲がり、一方、外側主溝3bは幅が
内側主溝3aのジグザグに同期して増減している。前記内
側主溝3a間の踏面2、および内側主溝3aと外側主溝3bと
の間の踏面2、さらに外側主溝3bとショルダー端5との
間の踏面2にはそれぞれ前記主溝3に交差する複数の広
幅横溝6a、6b、6cが形成され、これら横溝6a、6b、6cは
周方向に等距離離れるとともに、タイヤ1の軸方向に延
びている。そして、これら横溝6b、6cは周方向に同位相
で配置され、横溝6aと横溝6bとは1/2ピッチだけ周方向
に位相がずらされている。この結果、内側主溝3a間の踏
面2には、該内側主溝3aと横溝6aとにより、周方向に等
距離離れた複数の内側ブロック7aが画成され、また、内
側主溝3aと外側主溝3bとの間の踏面2には、該内側主溝
3a、外側主溝3bと横溝6bとにより、周方向に等距離離れ
た複数の中間ブロック7bが画成され、さらに、外側主溝
3bとショルダー端5との間の踏面2には、該外側主溝3b
と横溝6cとにより、周方向に等距離離れた複数の外側ブ
ロック7cが画成される。前述した内側、外側主溝3a、3b
および横溝6a、6b、6cは全体として、接地時にも閉じる
ことのない幅の広い広溝8を構成し、この広溝8により
踏面2には内側ブロック7a、中間ブロック7b、外側ブロ
ック7cからなる多数個のブロック7が画成される。各外
側主溝3b内で該外側主溝3bと横溝6b、6cとが交差する位
置には、それぞれ中間ブロック7bと相似形でこれより面
積の小さい段差領域9が形成され、これら複数の段差領
域9は中間ブロック7b、外側ブロック7cから共に所定距
離だけ離れて中間ブロック7b、外側ブロック7cから独立
するとともに、互いに周方向に等距離離れている。ここ
で、各段差領域9の平均周方向長さ(周方向長さが軸方
向に変化する場合にはその周方向長さの平均値)Lは30
mm以上であり、かつ、各段差領域9の平均幅(幅が周方
向に変化する場合にはその幅の平均値)Bは5mm以上で
あることが好ましい。その理由は、平均周方向長さLま
たは平均幅Bの少なくともいずれが一方が前記値未満で
あると、段差領域9の剛性が低くなり段差領域9の偏摩
耗犠牲部としての機能が低下するからである。そして、
この実施例のように段差領域9の幅を中間、外側ブロッ
ク7b、7cの蹴り出し端近傍において最大になるよう変化
させると、これら中間、外側ブロック7b、7cの蹴り出し
側に与える影響が大となり、さらに偏摩耗を確実に防止
することができる。なお、この実施例では段差領域9を
中間ブロック7b、外側ブロック7cから共に所定距離だけ
離し、これらの間に幅広の溝を残存させたが、段差領域
9と中間ブロック7bとの間または段差領域9と外側ブロ
ック7cとの間のいずれか一方を接地時に閉じる細溝また
はサイプとし、残り他方に幅広の溝を残存させるように
してもよい。また、これら段差領域9の半径方向外端面
9aはブロック7の断面輪郭線10より一定距離aだけ半径
方向内側に位置している。ここで、距離aは1〜5mmが
好ましい。そして、これら段差領域9の半径方向外端面
9aは、タイヤ1の走行によって踏面接地域に到達したと
き、ブロック7の外面と共に路面に接地するが、これら
の半径方向外端面9a全てを接続した1周長は中間ブロッ
ク7bまたは外側ブロック7cを接続した1周長より短いた
め、該半径方向外端面9aは接地時に路面にすべり接触し
て大きな制動方向の剪断力を受ける。
ク、バス等の従動輪または遊輪に装着される空気入りラ
ジアルタイヤであり、このタイヤ1の踏面2には周方向
に延びる連続した複数本の広幅主溝3が形成されてい
る。これら主溝3は、タイヤ赤道面4の両側で該タイヤ
赤道面4に近接して配置された一対の内側主溝3aと、タ
イヤ赤道面4の両側でショルダー端5に近接して配置さ
れた一対の外側主溝3bと、から構成され、前記内側主溝
3aはジグザグ状に折れ曲がり、一方、外側主溝3bは幅が
内側主溝3aのジグザグに同期して増減している。前記内
側主溝3a間の踏面2、および内側主溝3aと外側主溝3bと
の間の踏面2、さらに外側主溝3bとショルダー端5との
間の踏面2にはそれぞれ前記主溝3に交差する複数の広
幅横溝6a、6b、6cが形成され、これら横溝6a、6b、6cは
周方向に等距離離れるとともに、タイヤ1の軸方向に延
びている。そして、これら横溝6b、6cは周方向に同位相
で配置され、横溝6aと横溝6bとは1/2ピッチだけ周方向
に位相がずらされている。この結果、内側主溝3a間の踏
面2には、該内側主溝3aと横溝6aとにより、周方向に等
距離離れた複数の内側ブロック7aが画成され、また、内
側主溝3aと外側主溝3bとの間の踏面2には、該内側主溝
3a、外側主溝3bと横溝6bとにより、周方向に等距離離れ
た複数の中間ブロック7bが画成され、さらに、外側主溝
3bとショルダー端5との間の踏面2には、該外側主溝3b
と横溝6cとにより、周方向に等距離離れた複数の外側ブ
ロック7cが画成される。前述した内側、外側主溝3a、3b
および横溝6a、6b、6cは全体として、接地時にも閉じる
ことのない幅の広い広溝8を構成し、この広溝8により
踏面2には内側ブロック7a、中間ブロック7b、外側ブロ
ック7cからなる多数個のブロック7が画成される。各外
側主溝3b内で該外側主溝3bと横溝6b、6cとが交差する位
置には、それぞれ中間ブロック7bと相似形でこれより面
積の小さい段差領域9が形成され、これら複数の段差領
域9は中間ブロック7b、外側ブロック7cから共に所定距
離だけ離れて中間ブロック7b、外側ブロック7cから独立
するとともに、互いに周方向に等距離離れている。ここ
で、各段差領域9の平均周方向長さ(周方向長さが軸方
向に変化する場合にはその周方向長さの平均値)Lは30
mm以上であり、かつ、各段差領域9の平均幅(幅が周方
向に変化する場合にはその幅の平均値)Bは5mm以上で
あることが好ましい。その理由は、平均周方向長さLま
たは平均幅Bの少なくともいずれが一方が前記値未満で
あると、段差領域9の剛性が低くなり段差領域9の偏摩
耗犠牲部としての機能が低下するからである。そして、
この実施例のように段差領域9の幅を中間、外側ブロッ
ク7b、7cの蹴り出し端近傍において最大になるよう変化
させると、これら中間、外側ブロック7b、7cの蹴り出し
側に与える影響が大となり、さらに偏摩耗を確実に防止
することができる。なお、この実施例では段差領域9を
中間ブロック7b、外側ブロック7cから共に所定距離だけ
離し、これらの間に幅広の溝を残存させたが、段差領域
9と中間ブロック7bとの間または段差領域9と外側ブロ
ック7cとの間のいずれか一方を接地時に閉じる細溝また
はサイプとし、残り他方に幅広の溝を残存させるように
してもよい。また、これら段差領域9の半径方向外端面
9aはブロック7の断面輪郭線10より一定距離aだけ半径
方向内側に位置している。ここで、距離aは1〜5mmが
好ましい。そして、これら段差領域9の半径方向外端面
9aは、タイヤ1の走行によって踏面接地域に到達したと
き、ブロック7の外面と共に路面に接地するが、これら
の半径方向外端面9a全てを接続した1周長は中間ブロッ
ク7bまたは外側ブロック7cを接続した1周長より短いた
め、該半径方向外端面9aは接地時に路面にすべり接触し
て大きな制動方向の剪断力を受ける。
次に、この発明の第1実施例の作用について説明す
る。
る。
今、前述したようなタイヤ1が矢印A方向に回転し走
行しているとする。このとき、ブロック7が踏面接地域
に到達すると、即ち路面に接地すると、その踏み込み側
に駆動方向の剪断力が、一方、その蹴り出し側に制動方
向の剪断力が発生し、これら剪断力の絶対値は各ブロッ
ク7の踏み込み端16および蹴り出し端17近傍において最
大となる。ここで、制動方向剪断力を受けている部分の
摩耗速度は駆動方向剪断力を受けている部分の摩耗速度
より著しく速いため、制動方向剪断力を受けている部
分、即ち各ブロック7の蹴り出し側のみが摩耗しようと
する。ここで、前述のように制動方向剪断力は蹴り出し
端17近傍において最大値となるため、摩耗は各ブロック
7の蹴り出し端17近傍で最も速く進行する。しかしなが
ら、この実施例では外側主溝3b内で外側主溝3bと横溝6
b、6cとが交差する位置、即ち各中間ブロック7bおよび
外側ブロック7cの蹴り出し端17近傍(踏み込み端16近傍
でもある)に段差領域9を設け、各段差領域9の半径方
向外端面9aを、踏面接地域に到達したとき、これら中間
ブロック7b、外側ブロック7cの外面と共に路面に接触さ
せるようにしているが、各段差領域9の半径方向外端面
9aは前記中間ブロック7b、外側ブロック7cの断面輪郭線
10より半径方向内側に位置しているため、該段差領域9
の半径方向外端面9aは路面に引き摺られながらすべり接
触することになる。そして、このように路面に接触して
いるときには、段差領域9の半径方向外端面9aにはタイ
ヤ1の転動を制動する方向の、即ち制動方向の剪断力が
発生する。ここで、タイヤ1の踏面2の単位面積内に生
じる駆動および制動方向剪断力の合計値はほぼ一定であ
ると考えられるため、前述のように単位面積内の一部
に、即ち段差領域9の半径方向外端面9aに制動方向剪断
力が新たに発生すると、当該制動方向剪断力の影響が段
差領域9の周囲に波及し、段差領域9の近傍に位置する
中間ブロック7bおよび外側ブロック7cの蹴り出し端17近
傍の剪断力が結果として駆動側にシフトアップされるの
である。これにより、各中間ブロック7bおよび外側ブロ
ック7cの蹴り出し側、特に従来大きな制動方向剪断力を
受けていた蹴り出し端17近傍に作用する剪断力は駆動方
向のものとなり、制動方向剪断力に基ずく摩耗が防止さ
れる。一方、前記段差領域9は大きな制動方向剪断力に
より、中間、外側ブロック7b、7cに先立って摩耗し、偏
摩耗犠牲部として機能する。なお、前記段差領域9の制
動方向剪断力の影響は中間ブロック7bおよび外側ブロッ
ク7cの踏み込み端16近傍にも波及し、該部位の駆動方向
剪断力値をさらに上昇させるが、このように剪断力値が
上昇しても駆動方向のものであるので摩耗速度は殆ど変
化しない。このようなことから、中間ブロック7b、外側
ブロック7cの摩耗は踏み込み側および蹴り出し側におい
てほぼ一様に進行し、偏摩耗、即ち、ヒールアンドトウ
摩耗が確実に防止される。ここで、前述のような段差領
域を横溝6内に設けることも考えられるが、このような
横溝6はタイヤ1の軸方向距離が短い、即ち開口面積が
狭いため、該横溝6内に設けられる段差領域の半径方向
外端面の面積も狭いものとならざるを得ず、この結果、
タイヤ走行時に該段差領域が偏摩耗犠牲部として機能し
てもブロック7の蹴り出し側にあまり影響を与えること
ができないのである。このため、このような位置に段差
領域を設けても、長期間走行すると、ブロック7にヒー
ルアンドトウ摩耗が発生してしまうのである。これに対
し、段差領域9を主溝3内に設けた場合には、該主溝3
が周方向に延びる連続した広幅の溝であるため、段差領
域9の半径方向外端面9aの面積を容易に必要な面積、即
ち、前述したように平均周方向長さLを30mm以上、平均
幅Bを5mm以上まで増大させることができ、これによ
り、ブロック7の蹴り出し側に大きな偏摩耗防止効果を
与えることができ、ヒールアンドトウ摩耗を確実に防止
することができるのである。このようなことから本実施
例においては段差領域9を前述のように主溝3内に設け
ているのである。
行しているとする。このとき、ブロック7が踏面接地域
に到達すると、即ち路面に接地すると、その踏み込み側
に駆動方向の剪断力が、一方、その蹴り出し側に制動方
向の剪断力が発生し、これら剪断力の絶対値は各ブロッ
ク7の踏み込み端16および蹴り出し端17近傍において最
大となる。ここで、制動方向剪断力を受けている部分の
摩耗速度は駆動方向剪断力を受けている部分の摩耗速度
より著しく速いため、制動方向剪断力を受けている部
分、即ち各ブロック7の蹴り出し側のみが摩耗しようと
する。ここで、前述のように制動方向剪断力は蹴り出し
端17近傍において最大値となるため、摩耗は各ブロック
7の蹴り出し端17近傍で最も速く進行する。しかしなが
ら、この実施例では外側主溝3b内で外側主溝3bと横溝6
b、6cとが交差する位置、即ち各中間ブロック7bおよび
外側ブロック7cの蹴り出し端17近傍(踏み込み端16近傍
でもある)に段差領域9を設け、各段差領域9の半径方
向外端面9aを、踏面接地域に到達したとき、これら中間
ブロック7b、外側ブロック7cの外面と共に路面に接触さ
せるようにしているが、各段差領域9の半径方向外端面
9aは前記中間ブロック7b、外側ブロック7cの断面輪郭線
10より半径方向内側に位置しているため、該段差領域9
の半径方向外端面9aは路面に引き摺られながらすべり接
触することになる。そして、このように路面に接触して
いるときには、段差領域9の半径方向外端面9aにはタイ
ヤ1の転動を制動する方向の、即ち制動方向の剪断力が
発生する。ここで、タイヤ1の踏面2の単位面積内に生
じる駆動および制動方向剪断力の合計値はほぼ一定であ
ると考えられるため、前述のように単位面積内の一部
に、即ち段差領域9の半径方向外端面9aに制動方向剪断
力が新たに発生すると、当該制動方向剪断力の影響が段
差領域9の周囲に波及し、段差領域9の近傍に位置する
中間ブロック7bおよび外側ブロック7cの蹴り出し端17近
傍の剪断力が結果として駆動側にシフトアップされるの
である。これにより、各中間ブロック7bおよび外側ブロ
ック7cの蹴り出し側、特に従来大きな制動方向剪断力を
受けていた蹴り出し端17近傍に作用する剪断力は駆動方
向のものとなり、制動方向剪断力に基ずく摩耗が防止さ
れる。一方、前記段差領域9は大きな制動方向剪断力に
より、中間、外側ブロック7b、7cに先立って摩耗し、偏
摩耗犠牲部として機能する。なお、前記段差領域9の制
動方向剪断力の影響は中間ブロック7bおよび外側ブロッ
ク7cの踏み込み端16近傍にも波及し、該部位の駆動方向
剪断力値をさらに上昇させるが、このように剪断力値が
上昇しても駆動方向のものであるので摩耗速度は殆ど変
化しない。このようなことから、中間ブロック7b、外側
ブロック7cの摩耗は踏み込み側および蹴り出し側におい
てほぼ一様に進行し、偏摩耗、即ち、ヒールアンドトウ
摩耗が確実に防止される。ここで、前述のような段差領
域を横溝6内に設けることも考えられるが、このような
横溝6はタイヤ1の軸方向距離が短い、即ち開口面積が
狭いため、該横溝6内に設けられる段差領域の半径方向
外端面の面積も狭いものとならざるを得ず、この結果、
タイヤ走行時に該段差領域が偏摩耗犠牲部として機能し
てもブロック7の蹴り出し側にあまり影響を与えること
ができないのである。このため、このような位置に段差
領域を設けても、長期間走行すると、ブロック7にヒー
ルアンドトウ摩耗が発生してしまうのである。これに対
し、段差領域9を主溝3内に設けた場合には、該主溝3
が周方向に延びる連続した広幅の溝であるため、段差領
域9の半径方向外端面9aの面積を容易に必要な面積、即
ち、前述したように平均周方向長さLを30mm以上、平均
幅Bを5mm以上まで増大させることができ、これによ
り、ブロック7の蹴り出し側に大きな偏摩耗防止効果を
与えることができ、ヒールアンドトウ摩耗を確実に防止
することができるのである。このようなことから本実施
例においては段差領域9を前述のように主溝3内に設け
ているのである。
次に、試験例を説明する。この試験を開始するに当っ
て、第4、5図に示すようなトレッドパターンの比較タ
イヤ1と、第6、7、8図に示すようなトレッドパター
ンで本発明を適用した供試タイヤ1、2と、前記第1実
施例で説明した、即ち第1、2、3図に示すトレッドパ
ターンの供試タイヤ3と、を準備した。前記比較タイヤ
1は、踏面20に2対の主溝21、22と周方向に等距離離れ
た複数の横溝23、24、25を形成することにより、周方向
に等距離離れ矩形をした複数の内側、中間、外側ブロッ
ク26、27、28を画成するとともに、内側ブロック26と中
間、外側ブロック27、28とを周方向に1/2ピッチだけず
らしたタイヤである。また、供試タイヤ1は前記比較タ
イヤ1の外側主溝22内に段差領域29を形成したタイヤで
あり、各段差領域29は主溝22と横溝24、25とが交差する
位置に配置された、即ち、ブロックの蹴り出し端35の近
傍に配置された矩形の低部30と、隣接する低部30同士を
連結し、その半径方向外端面31が低部30の半径方向外端
面32と中間、外側ブロック27、28の断面輪郭線33との間
に位置する高部34と、から構成され、この結果、各段差
領域29は周方向の連続して延びていることになる。この
供試タイヤ1においては、低部30の半径方向外端面32と
中間、外側ブロック27、28の断面輪郭線33との間の距離
bは2mm、高部34の半径方向外端面31と中間、外側ブロ
ック27、28の段面輪郭線33との間の距離cは1mmであ
る。このように各段差領域29を低部30と高部34とを周方
向に交互に配置して構成し、該低部30を中間、外側ブロ
ック27、28の蹴り出し端35の近傍に配置したのは、蹴り
出し端35近傍における制動方向剪断力を大きな値にし、
中間、外側ブロック27、28の蹴り出し端35近傍における
摩耗を効果的に防止するためである。また、前記供試タ
イヤ2は前記供試タイヤ1とほぼ同様であるが、各段差
領域の半径方向外端面と中間、外側ブロックの断面輪郭
線との間の距離が周方向に一定(1mm)である点のみが
異なっている。ここで、前述した各タイヤのサイズは共
に185SR14であり、使用リムは5.5JJ−14であった。この
ような各タイヤに1.7kg/cm2の内圧を充填するととも
に、2名乗車したFR式乗用車の前輪に該タイヤをそれぞ
れ装着した後、高速道路と一般道路との比が7対3の走
行路(全舗装)を4万Km走行させ、走行終了時点での踏
面における摩耗量を測定した。その測定結果を指数化し
耐摩耗性として示す(指数値が大であるほど耐摩耗性は
良好)と、比較タイヤでは100、供試タイヤ1では108、
供試タイヤ2では、104、供試タイヤ3では111であっ
た。このように、この発明を実施した供試タイヤでは耐
摩耗性が向上している。なお、ここで、指数100は3.2mm
である。また、前記走行終了時点において、中間、外側
ブロックの踏み込み側近傍における最小摩耗量および蹴
り出し端近傍における最大摩耗量を測定し、これらの測
定値を指数化して耐偏摩耗性を求めた。ここで、指数値
が大であるほど耐偏摩耗性は良好であり、比較タイヤで
は100、供試タイヤ1では123、供試タイヤ2では118、
供試タイヤ3では125であった。このように、この発明
を実施した供試タイヤでは耐偏摩耗性が向上しており、
特に、各ブロックの蹴り出し端近傍にのみ段差領域を設
けると良好となっている。また、前述した各タイヤによ
ってウェット時に走行し、各タイヤのウェットμ指数を
求めたところ、比較タイヤでは100であり、供試タイヤ
3では112と向上したが、供試タイヤ1では98、供試タ
イヤ2では94と低下した。
て、第4、5図に示すようなトレッドパターンの比較タ
イヤ1と、第6、7、8図に示すようなトレッドパター
ンで本発明を適用した供試タイヤ1、2と、前記第1実
施例で説明した、即ち第1、2、3図に示すトレッドパ
ターンの供試タイヤ3と、を準備した。前記比較タイヤ
1は、踏面20に2対の主溝21、22と周方向に等距離離れ
た複数の横溝23、24、25を形成することにより、周方向
に等距離離れ矩形をした複数の内側、中間、外側ブロッ
ク26、27、28を画成するとともに、内側ブロック26と中
間、外側ブロック27、28とを周方向に1/2ピッチだけず
らしたタイヤである。また、供試タイヤ1は前記比較タ
イヤ1の外側主溝22内に段差領域29を形成したタイヤで
あり、各段差領域29は主溝22と横溝24、25とが交差する
位置に配置された、即ち、ブロックの蹴り出し端35の近
傍に配置された矩形の低部30と、隣接する低部30同士を
連結し、その半径方向外端面31が低部30の半径方向外端
面32と中間、外側ブロック27、28の断面輪郭線33との間
に位置する高部34と、から構成され、この結果、各段差
領域29は周方向の連続して延びていることになる。この
供試タイヤ1においては、低部30の半径方向外端面32と
中間、外側ブロック27、28の断面輪郭線33との間の距離
bは2mm、高部34の半径方向外端面31と中間、外側ブロ
ック27、28の段面輪郭線33との間の距離cは1mmであ
る。このように各段差領域29を低部30と高部34とを周方
向に交互に配置して構成し、該低部30を中間、外側ブロ
ック27、28の蹴り出し端35の近傍に配置したのは、蹴り
出し端35近傍における制動方向剪断力を大きな値にし、
中間、外側ブロック27、28の蹴り出し端35近傍における
摩耗を効果的に防止するためである。また、前記供試タ
イヤ2は前記供試タイヤ1とほぼ同様であるが、各段差
領域の半径方向外端面と中間、外側ブロックの断面輪郭
線との間の距離が周方向に一定(1mm)である点のみが
異なっている。ここで、前述した各タイヤのサイズは共
に185SR14であり、使用リムは5.5JJ−14であった。この
ような各タイヤに1.7kg/cm2の内圧を充填するととも
に、2名乗車したFR式乗用車の前輪に該タイヤをそれぞ
れ装着した後、高速道路と一般道路との比が7対3の走
行路(全舗装)を4万Km走行させ、走行終了時点での踏
面における摩耗量を測定した。その測定結果を指数化し
耐摩耗性として示す(指数値が大であるほど耐摩耗性は
良好)と、比較タイヤでは100、供試タイヤ1では108、
供試タイヤ2では、104、供試タイヤ3では111であっ
た。このように、この発明を実施した供試タイヤでは耐
摩耗性が向上している。なお、ここで、指数100は3.2mm
である。また、前記走行終了時点において、中間、外側
ブロックの踏み込み側近傍における最小摩耗量および蹴
り出し端近傍における最大摩耗量を測定し、これらの測
定値を指数化して耐偏摩耗性を求めた。ここで、指数値
が大であるほど耐偏摩耗性は良好であり、比較タイヤで
は100、供試タイヤ1では123、供試タイヤ2では118、
供試タイヤ3では125であった。このように、この発明
を実施した供試タイヤでは耐偏摩耗性が向上しており、
特に、各ブロックの蹴り出し端近傍にのみ段差領域を設
けると良好となっている。また、前述した各タイヤによ
ってウェット時に走行し、各タイヤのウェットμ指数を
求めたところ、比較タイヤでは100であり、供試タイヤ
3では112と向上したが、供試タイヤ1では98、供試タ
イヤ2では94と低下した。
第9図〜第19図はこの発明の他の実施例を示す図であ
る。第9、10、11図を示す第2実施例は前記第1実施例
とほぼ同様であるが、主に、踏面41に3対の主溝42、4
3、44を形成した点、主溝42、43間および主溝43、44間
のブロック45、46を互いに1/2ピッチずらすとともに略
くの字形とした点、主溝42間のブロック47および主溝44
とショルダー端48との間のブロック49を同位相とした点
で異なる。第12、13、14図に示す第3実施例は前記供試
タイヤ1とほぼ同様であるが、主に、段差領域51を低部
のみから構成するとともに該段差領域51の半径方向外端
面53を踏み込み端54および蹴り出し端55において高く、
これらの中間において低くした点、内側ブロック56を互
いに嵌合し合ったコの字形とした点で異なる。第15、1
6、17図に示す第4実施例は前記供試タイヤ1とほぼ同
様であるが、主に、段差領域61の半径方向外端面62をの
こ刃状に波打たせ、即ち、中間、外側ブロック63、64の
蹴り出し端65近傍の段差領域61を最も高くなすととも
に、踏み込み端66に接近するに従い低くなした点で異な
り、摩耗初期においては段差領域61の最も高い部位のみ
を接地させ、摩耗の進行とともに段差領域61の接地面積
を増大させるようにしている。このようにすれば摩耗中
期から後期にブロックに発生する偏摩耗、例えばリブパ
ンチ等も防止することができる。第18、19図に示す第5
実施例は前記供試タイヤ2とほぼ同様であるが、中間ブ
ロック75を外側ブロック76に対して1/2ピッチだけ周方
向にずらして配置した点、および段差領域77をジグザグ
状に折り曲げ、各折り曲げ部を中間、外側ブロック75、
76の蹴り出し端78に近接させた点で異なる。このように
段差領域77の一部を各ブロック75、76の蹴り出し端78に
近接して配置すると、段差領域77の蹴り出し端78に対す
る影響が大きくなり、蹴り出し端78の近傍における摩耗
を効果的に防止することができる。
る。第9、10、11図を示す第2実施例は前記第1実施例
とほぼ同様であるが、主に、踏面41に3対の主溝42、4
3、44を形成した点、主溝42、43間および主溝43、44間
のブロック45、46を互いに1/2ピッチずらすとともに略
くの字形とした点、主溝42間のブロック47および主溝44
とショルダー端48との間のブロック49を同位相とした点
で異なる。第12、13、14図に示す第3実施例は前記供試
タイヤ1とほぼ同様であるが、主に、段差領域51を低部
のみから構成するとともに該段差領域51の半径方向外端
面53を踏み込み端54および蹴り出し端55において高く、
これらの中間において低くした点、内側ブロック56を互
いに嵌合し合ったコの字形とした点で異なる。第15、1
6、17図に示す第4実施例は前記供試タイヤ1とほぼ同
様であるが、主に、段差領域61の半径方向外端面62をの
こ刃状に波打たせ、即ち、中間、外側ブロック63、64の
蹴り出し端65近傍の段差領域61を最も高くなすととも
に、踏み込み端66に接近するに従い低くなした点で異な
り、摩耗初期においては段差領域61の最も高い部位のみ
を接地させ、摩耗の進行とともに段差領域61の接地面積
を増大させるようにしている。このようにすれば摩耗中
期から後期にブロックに発生する偏摩耗、例えばリブパ
ンチ等も防止することができる。第18、19図に示す第5
実施例は前記供試タイヤ2とほぼ同様であるが、中間ブ
ロック75を外側ブロック76に対して1/2ピッチだけ周方
向にずらして配置した点、および段差領域77をジグザグ
状に折り曲げ、各折り曲げ部を中間、外側ブロック75、
76の蹴り出し端78に近接させた点で異なる。このように
段差領域77の一部を各ブロック75、76の蹴り出し端78に
近接して配置すると、段差領域77の蹴り出し端78に対す
る影響が大きくなり、蹴り出し端78の近傍における摩耗
を効果的に防止することができる。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、路面に画成
されたブロックのヒールアンドトウ摩耗を確実に防止す
ることができる。
されたブロックのヒールアンドトウ摩耗を確実に防止す
ることができる。
第1図はこの発明の第1実施例を示す踏面の展開図、第
2図はその子午線断面図、第3図は第1のI−I矢視断
面図、第4図は試験に用いた比較タイヤの踏面を示す展
開図、第5図はその子午線断面図、第6図は試験に用い
た供試タイヤ1の踏面を示す展開図、第7図はその子午
線断面図、第8図は第6図のII−II矢視断面図、第9図
はこの発明の第2実施例を示す踏面の展開図、第10図は
その子午線断面図、第11図は第9図のIII−III矢視断面
図、第12図はこの発明の第3実施例を示す踏面の展開
図、第13図はその子午線断面図、第14図は第12図のIV−
IV矢視断面図、第15図はこの発明の第4実施例を示す踏
面の展開図、第16図はその子午線断面図、第17図は第15
図のV−V矢視断面図、第18図はこの発明の第5実施例
を示すその踏面の展開図、第19図はその子午線断面図で
ある。 1……空気入りタイヤ、2……踏面 7……ブロック、8……広溝 9……段差領域、9a……半径方向外端面 10……断面輪郭線、17……蹴り出し端
2図はその子午線断面図、第3図は第1のI−I矢視断
面図、第4図は試験に用いた比較タイヤの踏面を示す展
開図、第5図はその子午線断面図、第6図は試験に用い
た供試タイヤ1の踏面を示す展開図、第7図はその子午
線断面図、第8図は第6図のII−II矢視断面図、第9図
はこの発明の第2実施例を示す踏面の展開図、第10図は
その子午線断面図、第11図は第9図のIII−III矢視断面
図、第12図はこの発明の第3実施例を示す踏面の展開
図、第13図はその子午線断面図、第14図は第12図のIV−
IV矢視断面図、第15図はこの発明の第4実施例を示す踏
面の展開図、第16図はその子午線断面図、第17図は第15
図のV−V矢視断面図、第18図はこの発明の第5実施例
を示すその踏面の展開図、第19図はその子午線断面図で
ある。 1……空気入りタイヤ、2……踏面 7……ブロック、8……広溝 9……段差領域、9a……半径方向外端面 10……断面輪郭線、17……蹴り出し端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−95909(JP,A) 特開 平1−95911(JP,A) 特開 昭63−106110(JP,A) 特開 平2−20407(JP,A) 特開 昭58−4605(JP,A) 特開 昭63−162380(JP,A) 特開 昭62−181904(JP,A) 実開 昭61−190704(JP,U) 実開 平1−147107(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】踏面に周方向に延びる複数の連続した広幅
主溝および該主溝に交差する複数の広幅横溝を形成する
ことにより多数個のブロックを画成した空気入りタイヤ
において、各ブロックの蹴り出し端近傍の主溝内に、そ
の半径方向外端面がブロックの断面輪郭線より半径方向
内側に位置するとともに、踏面接地域に到達したとき前
記半径方向外端面が路面に接触する段差領域を設け、走
行時、該段差領域を路面にすべり接触させ偏摩耗犠牲部
として機能させるようにしたことを特徴とする空気入り
タイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63241834A JP2700808B2 (ja) | 1988-09-27 | 1988-09-27 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63241834A JP2700808B2 (ja) | 1988-09-27 | 1988-09-27 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0288312A JPH0288312A (ja) | 1990-03-28 |
JP2700808B2 true JP2700808B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=17080191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63241834A Expired - Fee Related JP2700808B2 (ja) | 1988-09-27 | 1988-09-27 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2700808B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2786398B2 (ja) * | 1993-12-27 | 1998-08-13 | 住友ゴム工業株式会社 | 重荷重用空気入りタイヤ |
EP1646514B1 (fr) * | 2003-06-16 | 2007-09-26 | Société de Technologie Michelin | Sculpture de bande de roulement ayant au moins un element intercalé |
JP2009190558A (ja) * | 2008-02-14 | 2009-08-27 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
US8689843B2 (en) | 2011-12-14 | 2014-04-08 | Bridgestone Americas Tire Operations, Llc | Snow performance peaks |
CN104200955A (zh) * | 2014-07-30 | 2014-12-10 | 国家电网公司 | 户外半嵌式空调应用于换流变压器风冷控制箱及安装方法 |
JP6996584B2 (ja) * | 2020-04-03 | 2022-01-17 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63106110A (ja) * | 1986-10-23 | 1988-05-11 | Bridgestone Corp | 重荷重用ラジアルタイヤ |
-
1988
- 1988-09-27 JP JP63241834A patent/JP2700808B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0288312A (ja) | 1990-03-28 |
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Legal Events
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