JP2699328B2 - 車両用ベルト式無段変速機の変速比制御方法 - Google Patents
車両用ベルト式無段変速機の変速比制御方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、車両用無段変速機の変速比制御方法に関す
るものである。 従来技術 入力軸および出力軸と、それら入力軸および出力軸に
それぞれ設けられた有効径が可変の入力側可変プーリお
よび出力側可変プーリと、それら入力側可変プーリおよ
び出力側可変プーリのV溝に巻き掛けられた伝動ベルト
と、変速比を変更するために前記入力側可変プーリのV
溝幅を変更する油圧シリンダに作動油を供給し或いは該
油圧シリンダから作動油を排出させることにより変速方
向を切り換える変速方向切換弁装置と、その油圧シリン
ダの作動油の供給流量或いは排出流量を切り換えて変速
速度を切り換える変速速度切換弁装置とを有する車両用
ベルト式無段変速機が知られている。そして、このよう
な車両用ベルト式無段変速機においては、たとえば特願
昭60-70614号に記載されているように、要求出力がエン
ジンの最小燃費率曲線上で発生するように決定された無
段変速機入力軸の目標回転速度と実際の回転速度とが一
致するように前記変速方向切換弁装置が切り換えられて
車両の燃料消費効率が高められる。そして、車両が停止
する際には、入力側可変プーリのV溝幅が大きく且つ出
力軸側可変プーリのV溝幅が小さくなるように前記変速
方向切換弁装置が制御されて、無段変速機の変速比が車
両の再発進に備えて最大値へ変化させられるのが一般的
である。 発明が解決すべき問題点 しかしながら、かかる従来の制御方法において、車両
の急制動のときには無段変速機の変速比が最大値に到達
する前に無段変速機の回転が停止することがある。そし
て、その後の車両の再発進時には、駆動力を必要とする
ために、無段変速機が再び回転させられるにともなって
無段変速機の変速比がその最大値に向かって変化させら
れるが、このようなとき伝動ベルトのすべりが発生する
不都合があった。すなわち、車両の発進時には伝動ベル
トを介して比較的大きな動力が伝達されるが、このよう
なときには伝達トルクに対応する大きさの伝動ベルトの
張力が必要であるにも拘わらず、無段変速機の変速比を
最大値とするために入力側可変プーリのV溝幅が拡大さ
れるので、伝動ベルトの張力が不足し、すべりが発生す
るのである。 問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その要旨とすることろは、入力軸および出力軸と、
それら入力軸および出力軸にそれぞれ設けられた有効径
が可変の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリと、
それら入力側可変プーリおよび出力側可変プーリのV溝
に巻き掛けられた伝動ベルトと、変速比を変更するため
に前記入力側可変プーリのV溝幅を変更する油圧シリン
ダに作動油を供給し或いは該油圧シリンダから作動油を
排出させることにより変速方向を切り換える変速方向切
換弁装置と、その油圧シリンダの作動油の供給流量或い
は排出流量を切り換えて変速速度を切り換える変速速度
切換弁装置とを有する車両用ベルト式無段変速機におい
て、車両が停止する場合には変速比が最大値に向かって
速やかに変化するように前記変速方向切換弁装置を制御
する形式の変速比制御方法であって、車速が所定の値よ
りも低いときは、前記変速比を変更するための油圧シリ
ンダからの作動油の排出或いは該油圧シリンダへの作動
油の供給を抑制して前記変速比が緩やかに変化するよう
に前記変速速度切換弁を切り換えることにある。 作用および発明の効果 このようにすれば、車速が所定の値よりも低いとき
は、前記変速比を変更するための油圧シリンダからの作
動油の排出或いは該油圧シリンダへの作動油の供給を抑
制するように前記変速速度切換弁が切り換えられるの
で、車速が低いときには無段変速機の変速比変化が抑制
される。このため、急制動後の車両の再発進時には、た
とえ無段変速機の変速比が最大値に向かって変化させら
れようとしてもその変化が抑制されるので、伝動ベルト
の張力の低下が解消されてその伝動ベルトのすべりが好
適に防止されるのである。 実施例 以下、本発明の一適用例を図面に基づいて詳細に説明
する。 第2図において、エンジン8の動力は流体継手10、ベ
ルト式無段変速機(以下、CVTという)12、副変速機1
4、中間ギア装置16、および差動装置18を経て駆動軸20
に連結された図示しない駆動輪へ伝達されるようになっ
ている。 流体継手10は、エンジン8のクランク軸22と接続され
ているポンプ24と、CVT12の入力軸26に固定されポンプ2
4からのオイルにより回転させられるタービン28と、ダ
ンパ30を介して入力軸26に固定されたロックアップクラ
ッチ32とを備えている。ロックアップクラッチ32は、た
とえば車速あるいはエンジン回転速度またはタービン28
の回転速度が所定値以上になると作動させられて、クラ
ンク軸22と入力軸26とを直結状態にするものである。 CVT12は、入力軸26および出力軸34にそれぞれ設けら
れた入力側可変プーリ36および出力側可変プーリ38と、
それら可変プーリ36および38間に巻き掛けられた伝導ベ
ルト40とを備えている。入力側可変プーリ36および出力
側可変プーリ38は、入力軸26および出力軸34に固定され
た固定回転体42および44と、入力軸26および出力軸34に
それぞれ軸方向の移動可能かつ軸回りの相対回転不能に
設けられた可動回転体46および48とから成り、可動回転
体46および48が油圧シリンダ50および52によって移動さ
せられることによりV溝幅すなわち伝導ベルト40の掛り
径(有効径)が変更されて、CVT12の変速比γ(=入力
軸26の回転速度Nin/出力軸34の回転速度Nout)が変更
されるようになっている。油圧シリンダ50は専ら変速比
γを変更するために作動させられ、油圧シリンダ52は専
ら伝導ベルト40のすべりが生じない範囲で最小の挟圧力
が得られるように作動させられる。なお、オイルポンプ
54は後述の油圧制御装置の油圧源を構成するものであっ
て、入力軸26を縦通する図示しない連結軸によってクラ
ンク軸22と連結されてエンジンにより常時回転駆動され
る。 副変速機14は、CVT12の出力軸34と同軸的に設けられ
ており、ラビニヨオ型複合遊星歯車装置を含んでいる。
この遊星歯車装置は、一対の第1サンギア56および第2
サンギア58と、第1サンギア56に噛み合う第1遊星ギア
60と、この第1遊星ギア60および第2サンギア58と噛み
合う第2遊星ギア62と、第1遊星ギア60と噛み合うリン
グギア64と、第1遊星ギア60および第2遊星ギア62を回
転可能に支持するキャリア66とを備えている。第2サン
ギア58は前記出力軸34と一体的に連結された軸68と固定
され、キャリア66は出力ギア70と固定されている。高速
段用クラッチ72は軸68と第1サンギア56との間の係合を
制御し、低速段用ブレーキ74は第1サンギア56のハウジ
ングに対する係合を制御し、後進用ブレーキ76はリング
ギア64のハウジングに対する係合を制御する。第3図は
副変速機14の各摩擦係合要素の作動状態および各レンジ
における減速比を示している。第3図において、○印は
係合状態、×印は解放状態を示し、ρ1およびρ2は次
式から定義されるギア比である。 ρ1=Zs1/Zr ρ2=Zs2/Zr 但し、Zs1は第1サンギア56の歯数、Zs2は第2サンギ
ア58の歯数、Zrはリングギア64の歯数である。 したがって、LおよびDレンジにおける低速段では、
低速段用ブレーキ74が作動させられて第1サンギア56が
固定されるため、減速比(1+ρ1/ρ2)にて動力が伝
達されるが、LおよびDレンジの高速段においては、高
速段用クラッチ72の作動により遊星歯車装置全体が一体
となって回転し、これにより減速比1にて動力が伝達さ
れる。また、Rレンジでは後進用ブレーキ76の作動によ
りリングギア64がハウジングに固定されるため、変速比
(1−1/ρ2)の逆回転にて動力が伝達される。 第2図に戻って、副変速機14の出力ギア70は中間ギア
装置16を介して差動装置18と連結されており、エンジン
8の動力は差動装置18において左右の駆動軸20へそれぞ
れ分配された後、左右の駆動輪へ伝達される。 第4図、第5図、および第6図は第2図に示す車両動
力伝達装置を制御するための油圧制御回路を示してい
る。オイルポンプ54は図示しないオイルタンク内に戻さ
れた作動油をストレーナ80を介して吸い込みライン油路
82へ圧送する。スロットル弁開度検出バルブ84はスロッ
トル弁開度θthに対応したスロットル圧Pthをその出力
ポート86に発生する。スロットルバルブ84のスプール88
は、図示しないスロットル弁とともに回転するスロット
ルカム90からスロットル弁開度θthの増大に連れて増大
する作用力と制御ポート92からフィードバック圧として
のスロットル圧Pthとを対向方向に受け、ライン油路82
と出力ポート86との開閉を制御する。マニュアルバルブ
94は、シフトレバーのL(ロー)、D(ドライブ)、N
(ニュートラル)、R(リバース)、およびP(パーキ
ング)レンジ操作に関連して軸線方向に位置決めされ、
ライン油路82の第1のライン圧P1を、Rレンジ時に
はポート96へ、Lレンジ時はポート98へ、Dレンジ時は
ポート98および100へ、それぞれ導く。リリーフ弁102
は、ライン油路82の第1のライン圧P1が所定値以上
になるとライン油路82のオイルを逃がす安全弁としての
機能を有する。 二次油圧油路104はオリフィス106とプライマリレギュ
レータバルブ108の余剰オイルが排出されるポート110と
を介してライン圧油路82へ接続され、セカンダリレギュ
レータバルブ112は、オリフィス114を介して二次油圧油
路104へ接続されている制御室116を有し、制御室116の
油圧とばね118の荷重とに関連して二次油圧油路104とポ
ート120との接続を制御し、二次油圧油路104の二次油圧
Pzを所定値に維持する。潤滑油油路122はポート120ある
いはオリフィス124を介して二次油圧油路104へ接続され
ている。ロックアップ制御弁126は、二次油圧油路104は
流体継手10内のロックアップクラッチ32の係合側および
解放側へ選択的に接続する。電磁弁128はロックアップ
制御弁126の制御室130とドレン132との開閉を制御し、
電磁弁128がオフ(非励磁)である場合はロックアップ
クラッチ32の解放側へ二次油圧油路104からの二次油圧P
zが伝達されて動力が流体継手10を介して伝達される。
しかし、電磁弁128がオン(励磁)である場合はロック
アップクラッチ32の係合側およびオイルクーラ134へ二
次油圧油路104からの二次油圧Pzが供給されて動力はロ
ックアップクラッチ32を介して伝達される。クーラーバ
イパス136はクーラ圧を制御する。 変速比制御装置は、第1スプール弁142および第1電
磁弁144から成る変速方向切換弁装置138と、第2スプー
ル弁146および第2電磁弁148から成る変速速度切換弁装
置140を備えている。第1電磁弁144がオフである期間は
第1スプール弁142のスプールは室150の二次油圧Pzによ
りばね152の方へ押圧されており、ポート154の第1のラ
イン圧P1は第1スプール弁142のポート156を介して
第2スプール弁146のポート158へ送られ、ポート160と
ドレン162との接続は断たれている。これにより変速比
γが減少方向へ切り換えられる。第1電磁弁144がオン
である期間は室150の油圧が第1電磁弁144のドレン164
を介して排出され、第1スプール弁142のスプールはば
ね152により室150の方へ押圧され、ポート156には第1
のラインP1が生じず、ポート160はドレイン62へ接
続される。これにより変速比が増加方向へ切り換えられ
る。 第2電磁弁148がオフである期間は第2スプール弁146
のスプールは室166の二次油圧Pzによりばね168の方へ押
圧され、ポート158とポート170との接続は断たれ、ポー
ト172はポート174へ接続されている。ポート170、172は
油路176を介してCVT12の入力側油圧シリンダ50へ接続さ
れている。第2電磁弁148がオンである期間は室166の油
圧が第2電磁弁148のドレン178から排出され、第2スプ
ール弁146のスプールはばね168により室166の方へ押圧
され、ポート158はポート170へ接続され、ポート172と
ポート174との接続は断たれる。ポート174は油路180を
介してポート160へ接続されている。オリフィス182は第
2電磁弁148のオフ時にポート158から少量のオイルをポ
ート170へ導く。したがって、第1電磁弁144がオフでか
つ第2電磁弁148がオンである期間はCVT12の入力側油圧
シリンダ50へオイルが速やかに供給され、変速比γは急
速に小さくなる。第1電磁弁144がオフでかつ第2電磁
弁148がオフである期間はCVT12の入力側油圧シリンダ50
へのオイルの供給はオリフィス182を介して行われ、CVT
12の変速比γは緩やかに小さくなる。第1電磁弁144が
オンでかつ第2電磁弁148がオンである場合、CVT12の入
力側油圧シリンダ50へのオイルの供給、排出は行われ
ず、CVT12の変速比γは油圧シリンダ50からの漏れ等に
従って緩やかに増加する。第1電磁弁144がオンでかつ
第2電磁弁148がオフである期間は入力側油圧シリンダ5
0のオイルはドレン162から排出されるので、CVT12の変
速比γは急速に増加する。 変速比検出弁184は第7図に詳細が示されている。ス
リーブ186、188はボア190内に同軸的に配置され、スナ
ップリング192により軸線方向へ固定されている。棒194
は、スリーブ186の端部を貫通し、ばね座196が先端に固
定されている。棒194の一端に固定された他の棒198は、
前記入力側の可動回転体46に摺接し、棒194を可動回転
体46の軸線方向の変位量に等しい変位量だけ軸線方向へ
移動させる。スプール200は、ランド202、204を有し、
スリーブ188内に軸線方向へ移動可能に嵌合している。
ランド202はランド202と204との間の空間206を油室208
へ連通させる通路210を有し、ランド204は空間206への
スリーブ188のポート212の開口面積を制御する。ポート
212はスリーブ186の外周の空間を介してドレン214へ接
続されている。油室208は変速比圧Pγを発生する出力
ポート216を有し、出力ポート216はオリフィス218を介
してライン油路82へ接続されている。ばね220はばね受
け196とスリーブ188との間に設けられて棒194をスリー
ブ186から押し出す方向へ付勢し、ばね222はばね受け19
6とスプール200のフランジ224との間に設けられてスプ
ール200を油室208の方へ付勢する。 したがって、CVT12の入力側の固定回転体42に対する
可動回転体46の変位量が増大するに連れて変速比γは増
大する。可動回転体46の変位量の増大により棒194はス
リーブ186から押し出されるので、油室208方向へのばね
222によるスプール200への付勢力は低下する。この結
果、スプール200は棒194の方へ移動し、ランド204はポ
ート212の開口面積を増大させてオイルの排出流量を増
大させるので、出力ポート216の変速比圧Pγは低下す
る。変速比圧Pγは出力ポート216に供給される油圧媒
体の排出量を制御することにより生成されるので、その
上限が第1のライン圧P1に規定される。第8図およ
び第9図の破線は、変速比圧Pγと変速比γとの2つの
関係を例示している。後述されるように第1のライン圧
P1は変速比γの減少に連れて減少するが、変速比圧
Pγがライン圧P1に等しくなる変速比γ(この変速
比γはスロットル圧Pth、したがってエンジン出力トル
クTeの関数である)に低下すると、それ以下の変速比範
囲ではPγ=P1となる。なお、第8図および第9図
において二点鎖線は第1のライン圧P1の理想値であ
り、T1>T2である。 カットオフバルブ226は、ロックアップ制御弁126の制
御室130へ油路228を介して連通している室230、および
その230内の油圧とばね232のばね力とに関連して移動す
るスプール234を有し、電磁弁128がオフである場合、す
なわち、ロックアップクラッチ32が解放状態にある場合
(副変速機14において変速を行うとき、動力伝達系の衝
撃を吸収するためにロックアップクラッチ32は解放状態
にされる)、閉状態になって変速比圧Pγがプライマリ
レギュレータバルブ108へ伝達されるのを阻止する。 第1のライン圧発生手段としてのプライマリレギュレ
ータバルブ108は、スロットル圧Pthが供給されるポート
236、変速比圧Pγを供給されるポート238、ライン油路
82へ接続されているポート240、オイルポンプ54の吸入
側へ接続されているポート242、およびオリフィス244を
介して第1のライン圧P1を供給されているポート24
6、軸線方向へ運動してポート240とポート242との接続
を制御するスプール248、スロットル圧Pthを受けてスプ
ール248をポート238の方へ付勢するスプール250、およ
びスプール248をポート238の方へ付勢するばね252を備
えている。スプール248の下から2つのランドの受圧面
積をそれぞれA1、A2、スロットル圧Pthを受けるスプー
ル250のランドの受圧面積をA3、およびばね252の作用力
をW1とすると次式(1)および(2)が成立する。 カットオフバルブ226が開いてポート238に変速比圧P
γが来ている場合は、 P1=(A3・Pth+W1−Al・Pγ)/(A2−A1) ……(1) カットオフバルブ226が閉じてポート238に変速比圧P
γが来ていない場合は P1=(A3・Pth+W1)/(A2−A1) ……(2) なお、(1)式および(2)式のライン圧P1は第
8図および第9図においてそれぞれ実線および一点鎖線
で示されている。 第6図において、第2のライン圧発生手段としてのサ
ブプライマリバルブ254は、L、Dレンジ時に第1のラ
イン圧P1をマニュアルバルブ94のポート98から導か
れる入力ポート256、第2のライン圧Pl2が発生する出力
ポート258、変速比圧Pγを導かれるポート260、フィー
ドバック圧としての第2のライン圧Pl2をオリフィス262
を介して導かれるポート264、入力ポート256と出力ポー
ト258との開閉を制御するスプール266、スロットル圧P
thを導かれるポート268、そのポート268からのスロット
ル圧Pthを受けてスプール266をポート260の方へ付勢す
るスプール270、およびスプール266をポート260の方へ
付勢するばね272を有している。スプール266の下から2
つのランドの受圧面積をB1、B2、スロットル圧Pthを受
けるスプール270のランドの受圧面積をB3、およびばね2
72の弾性力をW2とそれぞれ定義すると次式(3)が成立
する。 Pl2=(B3・Pth+W2−B1・Pγ)/(B2−B1) ……(3) 第10図はサブプライマリバルブ254により生成される
第2のライン圧Pl2とその理想値との関係を示してい
る。 シフトバルブ274はD、Lレンジ時に第2のライン圧P
l2を導かれる入力ポート276、出力ポート278、280、オ
リフィス282を有しドレン284において終わっている排出
油路286へ接続されているポート288、Dレンジ時にマニ
ュアルバルブ94のポート100から第1のライン圧P1
が供給される制御ポート300、その他の制御ポート302、
304、ドレン306、スプール308、およびそのスプール308
を制御ポート304の方へ付勢するばね310を有している。
制御ポート302、304にはオリフィス312を介して二次油
圧Pzが導かれている。また、制御ポート302、304の油圧
は電磁弁314により制御される。スプール308の下から2
つのランドの受圧面積はそれぞれS1、S2であり、S1<S2
である。また、電磁弁314のオン、オフは車両の運転パ
ラメータに関連して制御され、オン時にはそのドレン31
6からオイルが排出される。 スプール308がばね310側の位置にある場合、入力ポー
ト276は出力ポート278と接続され、出力ポート280はポ
ート288と接続される。したがって、出力ポート278から
第2のライン圧Pl2がピストン318を有するアキュムレー
タ320および高速段用クラッチ72へ供給され、副変速機1
4は高速段になる。 スプール308が制御ポート304側の位置にある場合、入
力ポート276は出力ポート280と接続され、出力ポート27
8はドレン306と接続される。したがって、出力ポート28
0からの第2のライン圧Pl2が低速段用アキュムレータ32
2へ供給され、副変速機14は低速段となる。 Lレンジの場合は、制御ポート300に第1のライン圧
P1が導かれていないので、電磁弁314がオフになる
と、スプール308は最初は受圧面積S2のランドに作用す
る二次油圧Pzにより、後は受圧面積S1のランドに作用す
る二次油圧Pzにより、ばね310側へ移動するが、電磁弁3
14がオンになると、制御ポート302、304の油圧が低下す
るので、スプール308はばね310の付勢力に従ってポート
304側へ移動する。すなわち、Lレンジでは電磁弁314の
オン、オフに関連して副変速機142の高速段と低速段と
の切換が行われるのである。 Dレンジでは制御ポート300に第1のライン圧P1
が導かれるので、スプール308が一旦ばね310側の位置に
なると、受圧面積S2のランドに制御ポート300からの第
1のライン圧P1が作用し、その後の電磁弁314のオ
ン、オフに関係なく、スプール308はばね310側の位置に
保持される。したがって副変速機14は高速段に保持され
る。 シフトタイミングバルブ324は、高速段用クラッチ72
へ連通する制御ポート326、およびその制御ポート326の
油圧によって軸線方向位置が制御されるスプール328を
有し、低速段から高速段へのアップシフトの際の高速段
用クラッチ72へのオイルの供給流量および低速段用ブレ
ーキ74からのオイルの排出量を制御する。 第11図は、上述の油圧制御装置の作動を制御する電子
回路を示している。CPU、RAM、ROM等から成る所謂マイ
クロコンピュータを備えた電子制御装置330には、エン
ジン8の吸気配管に配設されたスロットル弁開度センサ
340からスロットル弁開度θthを表す信号が供給され
る。また、CVT12の出力軸34または副変速機14の出力ギ
ア70などの回転速度を検出する車速センサ342から車速
Vを表す信号が、入力軸回転センサ344からCVT12の入力
軸26の回転速度Ninを表す信号が、温度センサ346からエ
ンジン冷却水温度Twを表す信号が、シフトポジションセ
ンサ348からシフトレバーの操作位置Pを表す信号が電
子制御装置330にそれぞれ供給される。電子制御装置330
内のCPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記
憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、電磁弁
128、144、148、314を駆動するための信号を増幅装置33
2を介してそれぞれ出力する。 電子制御装置330においては、まず第12図に示すステ
ップが実行されることにより制御態様が選択される。す
なわち、ステップSM1が実行されて電子制御装置の初期
化が実行されると、ステップSM2が実行されて各センサ
からの入力信号等が読み込まれるとともに、その読み込
まれた信号条件に従って、ステップSM3のダイアグノー
シス、ステップSM4の機関用コンピュータとの相互制
御、ステップSM5のロックアップ制御、ステップSM6の変
速制御が順次あるいは選択的に実行される。ステップSM
3のダイアグノーシスはエンジン8やCVT12等が正常に作
動しているか否かを診断するためのものである。ステッ
プSM4の機関用コンピュータとの相互制御は、エンジン
8の点火時期および燃料噴射量等を制御するエンジン用
コンピュータとの相互関係を制御するものである。ステ
ップSM5のロックアップ制御は、車速Vおよびスロット
弁開度θthに基づいて予め求められた関係から、ロック
アップクラッチ32を作動させる電磁弁128を制御するた
めのものである。なお、上記の関係は流体継手10のター
ビン28の回転速度とスロットル弁開度θTHとから求める
ことも可能である。また、ステップSM6の変速制御はシ
フトレバー位置P、車速V、スロットル弁開度θthに基
づいてステップSM7の副変速機の切換制御とするか、ス
テップSM8のCVTの変速制御とするかを判断するためのも
のである。ステップSM7の副変速機の切換制御は、シフ
トポジションP、車速V等に基づいて副変速機14を高速
段、低速段、後進のいずれかに択一的に切り換える電磁
弁314を制御するためのものである。そして、ステップS
M9において制御値が出力される。 前記ステップSM8のCVTの変速制御においては、第13図
の制御機能ブロック線図に示す機能を備えたステップが
実行されるようになっている。すなわち、入力軸26の回
転速度を検出する入力軸回転センサ344は入力軸26の回
転速度Ninを偏差計算手段358へ供給する。スロットル弁
開度センサ340はスロットル弁開度θthを検出し、目標
回転速度決定手段354および切換基準値設定手段356へ供
給する。目標回転速度決定手段354はスロットル弁開度
θthが表す要求出力がエンジンの最小燃費率曲線上で発
生するように予め求められた関係からスロットル弁開度
θth、車速Vおよび副変速機14のレンジに基づいてCVT1
2の入力軸26の目標回転速度Nin 0を決定し、偏差計算手
段358に供給する。偏差計算手段358は目標回転速度Nin 0
と入力軸26の実際の回転速度Ninとの偏差Δnin(=Nin 0
−Nin)を算出して電磁弁制御手段360へ供給する。一
方、切換基準値設定手段356は、電磁弁144および148を
切り換えるための基準値n1乃至n8を予め求められた関係
からスロットル弁開度θthに基づいて決定し、電磁弁制
御手段360へ供給する。ここで、各基準値は、n1>n3>n
2>n5>n4>n7>n6>n8であり、またn1、n3、n2、n5は
正の値、n4、n7、n6、n8は負の値である。なお、切換基
準値n1乃至n8は一定値であっても良い。 電磁弁制御手段360は、実際の車速Vが予め定められ
た一定の値V0以下か否かを判断し、V0以下であれば第1
電磁弁144および第2電磁弁148を励磁(オン)状態とし
てCVT12の変速比γの変化速度を抑制するが、V0以下で
ない場合、すなわち通常の走行速度である場合には、切
換基準値n1乃至n8と偏差Δninとを比較して、第1電磁
弁144のソレノイドSOL1および第2電磁弁148のソレノイ
ドSOL2を励磁するための駆動信号を出力する。この電磁
弁制御手段360の機能に対応する制御作動は第1図のフ
ローチャートによって示される。すなわち、ステップSS
1において実際の車速Vが予め定められた一定の値V0以
下か否かが判断され、この判断が肯定された場合にはス
テップSS2が実行されて第1電磁弁144および第2電磁弁
148が共に励磁状態とされるが、否定された場合にはス
テップSS3のCVT変速制御サブルーチンが実行される。こ
のCVT変速制御サブルーチンは第14図に示すように実行
され、これにより第15図に示すようにCVT12の変速比γ
が偏差Δninが解消される方向に制御され且つ変速比γ
の変化速度が偏差Δninと関連して制御される。また、
車両の急制動時には、図示しない急制動時の変速比制御
ルーチンにより急速なダウンシフトとされてCVT12の変
速比γがその最大値γmaxへ変化させられるようになっ
ている。なお、第16図は第14図のフラグFの各内容を示
す図である。また、上記予め定められた一定の値V0は、
変速比γがその最大値でない状態で車両が再発進したと
きに第14図に示す変速制御サブルーチンが実行されて
も、伝動ベルト40のすべりが生じない値、たとえば前記
偏差Δninがn2よりも小さい状態となって遅いダウンシ
フトとなる車速、或いは偏差Δninがn5またはn4よりも
小さくなって遅いアップシフトとなる車速が選択され
る。このような車速は、通常、車速センサ342にて採取
可能な最小値、たとえば3km/h程度の値である。 このように、本適用例によれば、上記のように車速V
が予め定められた一定の値V0以下となると、第1電磁弁
144および148が共にオン状態とされてCVT12が遅いダウ
ンシフト状態とされるので、車両の急制動操作によりCV
T12の変速比γがその最大値に到達する前にCVT12の回転
が停止させられても、車両の再発進時において車速Vが
一定の値V0となるまで変速比γの急速な変化が抑制され
て、伝動ベルト40のすべりおよびそれに起因する耐久性
の低下および騒音の発生が解消されるのである。 すなわち、例として、第17図のタイミングチャートに
示すように、車両の急制動操作が行われると図示しない
急制動時の変速比制御ルーチンにより急速なダウンシフ
トとなり、変速比γが速やかに増加させられる。この状
態では、CVT12が回転していて、入力側の油圧シリンダ5
0内の作動油が第2スプール弁146および第1スプール弁
142を通してドレンへ排出されているにも拘わらず、ベ
ルトが移動している(可動回転体46が移動している)た
め入力側の油圧シリンダ50内には油圧P1が発生させられ
る。すなわち、油圧シリンダ50内油圧PcがP1となる。 通常の制動では第18図および第20図の破線に沿って車
速が低下し変速比がγmaxとなってから停止するが、急
制動であると1点鎖線に沿って車速が低下するので、変
速比γが最大値に到達する前に車輪の回転が停止する場
合がある。本適用例では、このような場合でも第17図の
A点に示すように車輪が停止前に車速Vが予め定められ
た一定の値V0以下となったことが判断されるので、それ
までオフ状態であった第2電磁弁148がオン状態へ切り
換えられて遅いダウンシフト状態とされる。このため、
車輪が停止するとともにCVT12の回転が停止しても、油
圧シリンダ50からの作動油の排出が抑制されているた
め、油圧シリンダ50内の油圧Pcがそれほど低下しない。 したがって、その後の再発進操作時には油圧シリンダ
50内の油圧Pcが比較的維持されているので、伝動ベルト
40のすべりが解消されるのである。車両の再発進により
車速Vが前記一定値V0を超えると、第17図のB点に示す
ように、第2電磁弁148がオフ状態となって急速なダウ
ンシフト状態とされ、変速比γが増加させられる。これ
により変速比γが最大値に到達すると、入力側可変プー
リ36のV溝幅が最大とされて油圧シリンダ50内の作動油
圧が略大気圧となる。第17図のC区間はこの状態を示
す。 因に、車速VがV0以下となったときに油圧シリンダ50
から流出する作動油を抑制しない形式の従来の場合に
は、第17図の1点鎖線に示すようになる。すなわち、第
1電磁弁144がオンであり且つ第2電磁弁148がオフであ
る状態が急制動およびそれに続く再発進操作の間維持さ
れるので、CVT12の変速比γが未だその最大値γmaxに到
達しない状態でCVT12の回転が停止すると、入力側の油
圧シリンダ50内からの作動油の排出により、油圧シリン
ダ50内の油圧Pcがそれまで維持されていたP1から大気圧
に近いP2となりベルト張力が低下する。この時ベルト回
転が停止しているため変速比γも殆ど増加しない。した
がって、アクセルペダルが操作されて車両の再発進が行
われた当初は、第17図のDに示すように伝導ベルト40の
回転に起因する一時的油圧上昇はあるが、全体として油
圧の発生遅れにより油圧シリンダ50内の油圧Pcが未だ大
気圧に近いP2となっていて伝動ベルト40の張力が不足し
ているので、エンジン8からの動力が伝達されることに
より伝動ベルト40のすべりが発生することが避けられな
かったのである。なお、急制動によるCVT12の回転停止
は、車両の停止のみならず車輪のロックでも発生する。 以上、本発明の一適用例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。 たとえば、前述の適用例では、車速Vが一定値V0以下
となったときに遅いダウンシフトとされることにより、
入力側の油圧シリンダ50内の作動油の流出が抑制される
ようになっているが、作動油の流出を停止させるように
しても差支えないのである。 また、前述の適用例の入力側油圧シリンダ50は、その
中の作動油の排出により入力側可変プーリ36のV溝幅を
拡大するように構成されているが、作動油の供給により
V溝幅を拡大するように構成されていてもよいのであ
る。このような場合には、車速Vが一定値V0以下となる
作動油の供給が抑制される。 また、前述の適用例では、再発進に際して、車速Vが
一定値V0を超えたときに入力側の油圧シリンダ50内の作
動油の流出が制限されるように構成されているが、第19
図に示すように、一定値V0と異なる値V1が用いられても
よいのである。このとき、V0、V1はCVT12が回転停止す
る直前或いは停止時の可及的に低い車速に決定される。
このようにすれば、急制動時においてCVT12の変速比γ
をその最大値γmaxにできるだけ接近させることができ
る。 また、前述の適用例では、V0は一定値が用いられてい
るが、他の変数の関数であっても差支えない。 なお、上述したのはあくまでも本発明の一適用例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
るものである。 従来技術 入力軸および出力軸と、それら入力軸および出力軸に
それぞれ設けられた有効径が可変の入力側可変プーリお
よび出力側可変プーリと、それら入力側可変プーリおよ
び出力側可変プーリのV溝に巻き掛けられた伝動ベルト
と、変速比を変更するために前記入力側可変プーリのV
溝幅を変更する油圧シリンダに作動油を供給し或いは該
油圧シリンダから作動油を排出させることにより変速方
向を切り換える変速方向切換弁装置と、その油圧シリン
ダの作動油の供給流量或いは排出流量を切り換えて変速
速度を切り換える変速速度切換弁装置とを有する車両用
ベルト式無段変速機が知られている。そして、このよう
な車両用ベルト式無段変速機においては、たとえば特願
昭60-70614号に記載されているように、要求出力がエン
ジンの最小燃費率曲線上で発生するように決定された無
段変速機入力軸の目標回転速度と実際の回転速度とが一
致するように前記変速方向切換弁装置が切り換えられて
車両の燃料消費効率が高められる。そして、車両が停止
する際には、入力側可変プーリのV溝幅が大きく且つ出
力軸側可変プーリのV溝幅が小さくなるように前記変速
方向切換弁装置が制御されて、無段変速機の変速比が車
両の再発進に備えて最大値へ変化させられるのが一般的
である。 発明が解決すべき問題点 しかしながら、かかる従来の制御方法において、車両
の急制動のときには無段変速機の変速比が最大値に到達
する前に無段変速機の回転が停止することがある。そし
て、その後の車両の再発進時には、駆動力を必要とする
ために、無段変速機が再び回転させられるにともなって
無段変速機の変速比がその最大値に向かって変化させら
れるが、このようなとき伝動ベルトのすべりが発生する
不都合があった。すなわち、車両の発進時には伝動ベル
トを介して比較的大きな動力が伝達されるが、このよう
なときには伝達トルクに対応する大きさの伝動ベルトの
張力が必要であるにも拘わらず、無段変速機の変速比を
最大値とするために入力側可変プーリのV溝幅が拡大さ
れるので、伝動ベルトの張力が不足し、すべりが発生す
るのである。 問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その要旨とすることろは、入力軸および出力軸と、
それら入力軸および出力軸にそれぞれ設けられた有効径
が可変の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリと、
それら入力側可変プーリおよび出力側可変プーリのV溝
に巻き掛けられた伝動ベルトと、変速比を変更するため
に前記入力側可変プーリのV溝幅を変更する油圧シリン
ダに作動油を供給し或いは該油圧シリンダから作動油を
排出させることにより変速方向を切り換える変速方向切
換弁装置と、その油圧シリンダの作動油の供給流量或い
は排出流量を切り換えて変速速度を切り換える変速速度
切換弁装置とを有する車両用ベルト式無段変速機におい
て、車両が停止する場合には変速比が最大値に向かって
速やかに変化するように前記変速方向切換弁装置を制御
する形式の変速比制御方法であって、車速が所定の値よ
りも低いときは、前記変速比を変更するための油圧シリ
ンダからの作動油の排出或いは該油圧シリンダへの作動
油の供給を抑制して前記変速比が緩やかに変化するよう
に前記変速速度切換弁を切り換えることにある。 作用および発明の効果 このようにすれば、車速が所定の値よりも低いとき
は、前記変速比を変更するための油圧シリンダからの作
動油の排出或いは該油圧シリンダへの作動油の供給を抑
制するように前記変速速度切換弁が切り換えられるの
で、車速が低いときには無段変速機の変速比変化が抑制
される。このため、急制動後の車両の再発進時には、た
とえ無段変速機の変速比が最大値に向かって変化させら
れようとしてもその変化が抑制されるので、伝動ベルト
の張力の低下が解消されてその伝動ベルトのすべりが好
適に防止されるのである。 実施例 以下、本発明の一適用例を図面に基づいて詳細に説明
する。 第2図において、エンジン8の動力は流体継手10、ベ
ルト式無段変速機(以下、CVTという)12、副変速機1
4、中間ギア装置16、および差動装置18を経て駆動軸20
に連結された図示しない駆動輪へ伝達されるようになっ
ている。 流体継手10は、エンジン8のクランク軸22と接続され
ているポンプ24と、CVT12の入力軸26に固定されポンプ2
4からのオイルにより回転させられるタービン28と、ダ
ンパ30を介して入力軸26に固定されたロックアップクラ
ッチ32とを備えている。ロックアップクラッチ32は、た
とえば車速あるいはエンジン回転速度またはタービン28
の回転速度が所定値以上になると作動させられて、クラ
ンク軸22と入力軸26とを直結状態にするものである。 CVT12は、入力軸26および出力軸34にそれぞれ設けら
れた入力側可変プーリ36および出力側可変プーリ38と、
それら可変プーリ36および38間に巻き掛けられた伝導ベ
ルト40とを備えている。入力側可変プーリ36および出力
側可変プーリ38は、入力軸26および出力軸34に固定され
た固定回転体42および44と、入力軸26および出力軸34に
それぞれ軸方向の移動可能かつ軸回りの相対回転不能に
設けられた可動回転体46および48とから成り、可動回転
体46および48が油圧シリンダ50および52によって移動さ
せられることによりV溝幅すなわち伝導ベルト40の掛り
径(有効径)が変更されて、CVT12の変速比γ(=入力
軸26の回転速度Nin/出力軸34の回転速度Nout)が変更
されるようになっている。油圧シリンダ50は専ら変速比
γを変更するために作動させられ、油圧シリンダ52は専
ら伝導ベルト40のすべりが生じない範囲で最小の挟圧力
が得られるように作動させられる。なお、オイルポンプ
54は後述の油圧制御装置の油圧源を構成するものであっ
て、入力軸26を縦通する図示しない連結軸によってクラ
ンク軸22と連結されてエンジンにより常時回転駆動され
る。 副変速機14は、CVT12の出力軸34と同軸的に設けられ
ており、ラビニヨオ型複合遊星歯車装置を含んでいる。
この遊星歯車装置は、一対の第1サンギア56および第2
サンギア58と、第1サンギア56に噛み合う第1遊星ギア
60と、この第1遊星ギア60および第2サンギア58と噛み
合う第2遊星ギア62と、第1遊星ギア60と噛み合うリン
グギア64と、第1遊星ギア60および第2遊星ギア62を回
転可能に支持するキャリア66とを備えている。第2サン
ギア58は前記出力軸34と一体的に連結された軸68と固定
され、キャリア66は出力ギア70と固定されている。高速
段用クラッチ72は軸68と第1サンギア56との間の係合を
制御し、低速段用ブレーキ74は第1サンギア56のハウジ
ングに対する係合を制御し、後進用ブレーキ76はリング
ギア64のハウジングに対する係合を制御する。第3図は
副変速機14の各摩擦係合要素の作動状態および各レンジ
における減速比を示している。第3図において、○印は
係合状態、×印は解放状態を示し、ρ1およびρ2は次
式から定義されるギア比である。 ρ1=Zs1/Zr ρ2=Zs2/Zr 但し、Zs1は第1サンギア56の歯数、Zs2は第2サンギ
ア58の歯数、Zrはリングギア64の歯数である。 したがって、LおよびDレンジにおける低速段では、
低速段用ブレーキ74が作動させられて第1サンギア56が
固定されるため、減速比(1+ρ1/ρ2)にて動力が伝
達されるが、LおよびDレンジの高速段においては、高
速段用クラッチ72の作動により遊星歯車装置全体が一体
となって回転し、これにより減速比1にて動力が伝達さ
れる。また、Rレンジでは後進用ブレーキ76の作動によ
りリングギア64がハウジングに固定されるため、変速比
(1−1/ρ2)の逆回転にて動力が伝達される。 第2図に戻って、副変速機14の出力ギア70は中間ギア
装置16を介して差動装置18と連結されており、エンジン
8の動力は差動装置18において左右の駆動軸20へそれぞ
れ分配された後、左右の駆動輪へ伝達される。 第4図、第5図、および第6図は第2図に示す車両動
力伝達装置を制御するための油圧制御回路を示してい
る。オイルポンプ54は図示しないオイルタンク内に戻さ
れた作動油をストレーナ80を介して吸い込みライン油路
82へ圧送する。スロットル弁開度検出バルブ84はスロッ
トル弁開度θthに対応したスロットル圧Pthをその出力
ポート86に発生する。スロットルバルブ84のスプール88
は、図示しないスロットル弁とともに回転するスロット
ルカム90からスロットル弁開度θthの増大に連れて増大
する作用力と制御ポート92からフィードバック圧として
のスロットル圧Pthとを対向方向に受け、ライン油路82
と出力ポート86との開閉を制御する。マニュアルバルブ
94は、シフトレバーのL(ロー)、D(ドライブ)、N
(ニュートラル)、R(リバース)、およびP(パーキ
ング)レンジ操作に関連して軸線方向に位置決めされ、
ライン油路82の第1のライン圧P1を、Rレンジ時に
はポート96へ、Lレンジ時はポート98へ、Dレンジ時は
ポート98および100へ、それぞれ導く。リリーフ弁102
は、ライン油路82の第1のライン圧P1が所定値以上
になるとライン油路82のオイルを逃がす安全弁としての
機能を有する。 二次油圧油路104はオリフィス106とプライマリレギュ
レータバルブ108の余剰オイルが排出されるポート110と
を介してライン圧油路82へ接続され、セカンダリレギュ
レータバルブ112は、オリフィス114を介して二次油圧油
路104へ接続されている制御室116を有し、制御室116の
油圧とばね118の荷重とに関連して二次油圧油路104とポ
ート120との接続を制御し、二次油圧油路104の二次油圧
Pzを所定値に維持する。潤滑油油路122はポート120ある
いはオリフィス124を介して二次油圧油路104へ接続され
ている。ロックアップ制御弁126は、二次油圧油路104は
流体継手10内のロックアップクラッチ32の係合側および
解放側へ選択的に接続する。電磁弁128はロックアップ
制御弁126の制御室130とドレン132との開閉を制御し、
電磁弁128がオフ(非励磁)である場合はロックアップ
クラッチ32の解放側へ二次油圧油路104からの二次油圧P
zが伝達されて動力が流体継手10を介して伝達される。
しかし、電磁弁128がオン(励磁)である場合はロック
アップクラッチ32の係合側およびオイルクーラ134へ二
次油圧油路104からの二次油圧Pzが供給されて動力はロ
ックアップクラッチ32を介して伝達される。クーラーバ
イパス136はクーラ圧を制御する。 変速比制御装置は、第1スプール弁142および第1電
磁弁144から成る変速方向切換弁装置138と、第2スプー
ル弁146および第2電磁弁148から成る変速速度切換弁装
置140を備えている。第1電磁弁144がオフである期間は
第1スプール弁142のスプールは室150の二次油圧Pzによ
りばね152の方へ押圧されており、ポート154の第1のラ
イン圧P1は第1スプール弁142のポート156を介して
第2スプール弁146のポート158へ送られ、ポート160と
ドレン162との接続は断たれている。これにより変速比
γが減少方向へ切り換えられる。第1電磁弁144がオン
である期間は室150の油圧が第1電磁弁144のドレン164
を介して排出され、第1スプール弁142のスプールはば
ね152により室150の方へ押圧され、ポート156には第1
のラインP1が生じず、ポート160はドレイン62へ接
続される。これにより変速比が増加方向へ切り換えられ
る。 第2電磁弁148がオフである期間は第2スプール弁146
のスプールは室166の二次油圧Pzによりばね168の方へ押
圧され、ポート158とポート170との接続は断たれ、ポー
ト172はポート174へ接続されている。ポート170、172は
油路176を介してCVT12の入力側油圧シリンダ50へ接続さ
れている。第2電磁弁148がオンである期間は室166の油
圧が第2電磁弁148のドレン178から排出され、第2スプ
ール弁146のスプールはばね168により室166の方へ押圧
され、ポート158はポート170へ接続され、ポート172と
ポート174との接続は断たれる。ポート174は油路180を
介してポート160へ接続されている。オリフィス182は第
2電磁弁148のオフ時にポート158から少量のオイルをポ
ート170へ導く。したがって、第1電磁弁144がオフでか
つ第2電磁弁148がオンである期間はCVT12の入力側油圧
シリンダ50へオイルが速やかに供給され、変速比γは急
速に小さくなる。第1電磁弁144がオフでかつ第2電磁
弁148がオフである期間はCVT12の入力側油圧シリンダ50
へのオイルの供給はオリフィス182を介して行われ、CVT
12の変速比γは緩やかに小さくなる。第1電磁弁144が
オンでかつ第2電磁弁148がオンである場合、CVT12の入
力側油圧シリンダ50へのオイルの供給、排出は行われ
ず、CVT12の変速比γは油圧シリンダ50からの漏れ等に
従って緩やかに増加する。第1電磁弁144がオンでかつ
第2電磁弁148がオフである期間は入力側油圧シリンダ5
0のオイルはドレン162から排出されるので、CVT12の変
速比γは急速に増加する。 変速比検出弁184は第7図に詳細が示されている。ス
リーブ186、188はボア190内に同軸的に配置され、スナ
ップリング192により軸線方向へ固定されている。棒194
は、スリーブ186の端部を貫通し、ばね座196が先端に固
定されている。棒194の一端に固定された他の棒198は、
前記入力側の可動回転体46に摺接し、棒194を可動回転
体46の軸線方向の変位量に等しい変位量だけ軸線方向へ
移動させる。スプール200は、ランド202、204を有し、
スリーブ188内に軸線方向へ移動可能に嵌合している。
ランド202はランド202と204との間の空間206を油室208
へ連通させる通路210を有し、ランド204は空間206への
スリーブ188のポート212の開口面積を制御する。ポート
212はスリーブ186の外周の空間を介してドレン214へ接
続されている。油室208は変速比圧Pγを発生する出力
ポート216を有し、出力ポート216はオリフィス218を介
してライン油路82へ接続されている。ばね220はばね受
け196とスリーブ188との間に設けられて棒194をスリー
ブ186から押し出す方向へ付勢し、ばね222はばね受け19
6とスプール200のフランジ224との間に設けられてスプ
ール200を油室208の方へ付勢する。 したがって、CVT12の入力側の固定回転体42に対する
可動回転体46の変位量が増大するに連れて変速比γは増
大する。可動回転体46の変位量の増大により棒194はス
リーブ186から押し出されるので、油室208方向へのばね
222によるスプール200への付勢力は低下する。この結
果、スプール200は棒194の方へ移動し、ランド204はポ
ート212の開口面積を増大させてオイルの排出流量を増
大させるので、出力ポート216の変速比圧Pγは低下す
る。変速比圧Pγは出力ポート216に供給される油圧媒
体の排出量を制御することにより生成されるので、その
上限が第1のライン圧P1に規定される。第8図およ
び第9図の破線は、変速比圧Pγと変速比γとの2つの
関係を例示している。後述されるように第1のライン圧
P1は変速比γの減少に連れて減少するが、変速比圧
Pγがライン圧P1に等しくなる変速比γ(この変速
比γはスロットル圧Pth、したがってエンジン出力トル
クTeの関数である)に低下すると、それ以下の変速比範
囲ではPγ=P1となる。なお、第8図および第9図
において二点鎖線は第1のライン圧P1の理想値であ
り、T1>T2である。 カットオフバルブ226は、ロックアップ制御弁126の制
御室130へ油路228を介して連通している室230、および
その230内の油圧とばね232のばね力とに関連して移動す
るスプール234を有し、電磁弁128がオフである場合、す
なわち、ロックアップクラッチ32が解放状態にある場合
(副変速機14において変速を行うとき、動力伝達系の衝
撃を吸収するためにロックアップクラッチ32は解放状態
にされる)、閉状態になって変速比圧Pγがプライマリ
レギュレータバルブ108へ伝達されるのを阻止する。 第1のライン圧発生手段としてのプライマリレギュレ
ータバルブ108は、スロットル圧Pthが供給されるポート
236、変速比圧Pγを供給されるポート238、ライン油路
82へ接続されているポート240、オイルポンプ54の吸入
側へ接続されているポート242、およびオリフィス244を
介して第1のライン圧P1を供給されているポート24
6、軸線方向へ運動してポート240とポート242との接続
を制御するスプール248、スロットル圧Pthを受けてスプ
ール248をポート238の方へ付勢するスプール250、およ
びスプール248をポート238の方へ付勢するばね252を備
えている。スプール248の下から2つのランドの受圧面
積をそれぞれA1、A2、スロットル圧Pthを受けるスプー
ル250のランドの受圧面積をA3、およびばね252の作用力
をW1とすると次式(1)および(2)が成立する。 カットオフバルブ226が開いてポート238に変速比圧P
γが来ている場合は、 P1=(A3・Pth+W1−Al・Pγ)/(A2−A1) ……(1) カットオフバルブ226が閉じてポート238に変速比圧P
γが来ていない場合は P1=(A3・Pth+W1)/(A2−A1) ……(2) なお、(1)式および(2)式のライン圧P1は第
8図および第9図においてそれぞれ実線および一点鎖線
で示されている。 第6図において、第2のライン圧発生手段としてのサ
ブプライマリバルブ254は、L、Dレンジ時に第1のラ
イン圧P1をマニュアルバルブ94のポート98から導か
れる入力ポート256、第2のライン圧Pl2が発生する出力
ポート258、変速比圧Pγを導かれるポート260、フィー
ドバック圧としての第2のライン圧Pl2をオリフィス262
を介して導かれるポート264、入力ポート256と出力ポー
ト258との開閉を制御するスプール266、スロットル圧P
thを導かれるポート268、そのポート268からのスロット
ル圧Pthを受けてスプール266をポート260の方へ付勢す
るスプール270、およびスプール266をポート260の方へ
付勢するばね272を有している。スプール266の下から2
つのランドの受圧面積をB1、B2、スロットル圧Pthを受
けるスプール270のランドの受圧面積をB3、およびばね2
72の弾性力をW2とそれぞれ定義すると次式(3)が成立
する。 Pl2=(B3・Pth+W2−B1・Pγ)/(B2−B1) ……(3) 第10図はサブプライマリバルブ254により生成される
第2のライン圧Pl2とその理想値との関係を示してい
る。 シフトバルブ274はD、Lレンジ時に第2のライン圧P
l2を導かれる入力ポート276、出力ポート278、280、オ
リフィス282を有しドレン284において終わっている排出
油路286へ接続されているポート288、Dレンジ時にマニ
ュアルバルブ94のポート100から第1のライン圧P1
が供給される制御ポート300、その他の制御ポート302、
304、ドレン306、スプール308、およびそのスプール308
を制御ポート304の方へ付勢するばね310を有している。
制御ポート302、304にはオリフィス312を介して二次油
圧Pzが導かれている。また、制御ポート302、304の油圧
は電磁弁314により制御される。スプール308の下から2
つのランドの受圧面積はそれぞれS1、S2であり、S1<S2
である。また、電磁弁314のオン、オフは車両の運転パ
ラメータに関連して制御され、オン時にはそのドレン31
6からオイルが排出される。 スプール308がばね310側の位置にある場合、入力ポー
ト276は出力ポート278と接続され、出力ポート280はポ
ート288と接続される。したがって、出力ポート278から
第2のライン圧Pl2がピストン318を有するアキュムレー
タ320および高速段用クラッチ72へ供給され、副変速機1
4は高速段になる。 スプール308が制御ポート304側の位置にある場合、入
力ポート276は出力ポート280と接続され、出力ポート27
8はドレン306と接続される。したがって、出力ポート28
0からの第2のライン圧Pl2が低速段用アキュムレータ32
2へ供給され、副変速機14は低速段となる。 Lレンジの場合は、制御ポート300に第1のライン圧
P1が導かれていないので、電磁弁314がオフになる
と、スプール308は最初は受圧面積S2のランドに作用す
る二次油圧Pzにより、後は受圧面積S1のランドに作用す
る二次油圧Pzにより、ばね310側へ移動するが、電磁弁3
14がオンになると、制御ポート302、304の油圧が低下す
るので、スプール308はばね310の付勢力に従ってポート
304側へ移動する。すなわち、Lレンジでは電磁弁314の
オン、オフに関連して副変速機142の高速段と低速段と
の切換が行われるのである。 Dレンジでは制御ポート300に第1のライン圧P1
が導かれるので、スプール308が一旦ばね310側の位置に
なると、受圧面積S2のランドに制御ポート300からの第
1のライン圧P1が作用し、その後の電磁弁314のオ
ン、オフに関係なく、スプール308はばね310側の位置に
保持される。したがって副変速機14は高速段に保持され
る。 シフトタイミングバルブ324は、高速段用クラッチ72
へ連通する制御ポート326、およびその制御ポート326の
油圧によって軸線方向位置が制御されるスプール328を
有し、低速段から高速段へのアップシフトの際の高速段
用クラッチ72へのオイルの供給流量および低速段用ブレ
ーキ74からのオイルの排出量を制御する。 第11図は、上述の油圧制御装置の作動を制御する電子
回路を示している。CPU、RAM、ROM等から成る所謂マイ
クロコンピュータを備えた電子制御装置330には、エン
ジン8の吸気配管に配設されたスロットル弁開度センサ
340からスロットル弁開度θthを表す信号が供給され
る。また、CVT12の出力軸34または副変速機14の出力ギ
ア70などの回転速度を検出する車速センサ342から車速
Vを表す信号が、入力軸回転センサ344からCVT12の入力
軸26の回転速度Ninを表す信号が、温度センサ346からエ
ンジン冷却水温度Twを表す信号が、シフトポジションセ
ンサ348からシフトレバーの操作位置Pを表す信号が電
子制御装置330にそれぞれ供給される。電子制御装置330
内のCPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記
憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、電磁弁
128、144、148、314を駆動するための信号を増幅装置33
2を介してそれぞれ出力する。 電子制御装置330においては、まず第12図に示すステ
ップが実行されることにより制御態様が選択される。す
なわち、ステップSM1が実行されて電子制御装置の初期
化が実行されると、ステップSM2が実行されて各センサ
からの入力信号等が読み込まれるとともに、その読み込
まれた信号条件に従って、ステップSM3のダイアグノー
シス、ステップSM4の機関用コンピュータとの相互制
御、ステップSM5のロックアップ制御、ステップSM6の変
速制御が順次あるいは選択的に実行される。ステップSM
3のダイアグノーシスはエンジン8やCVT12等が正常に作
動しているか否かを診断するためのものである。ステッ
プSM4の機関用コンピュータとの相互制御は、エンジン
8の点火時期および燃料噴射量等を制御するエンジン用
コンピュータとの相互関係を制御するものである。ステ
ップSM5のロックアップ制御は、車速Vおよびスロット
弁開度θthに基づいて予め求められた関係から、ロック
アップクラッチ32を作動させる電磁弁128を制御するた
めのものである。なお、上記の関係は流体継手10のター
ビン28の回転速度とスロットル弁開度θTHとから求める
ことも可能である。また、ステップSM6の変速制御はシ
フトレバー位置P、車速V、スロットル弁開度θthに基
づいてステップSM7の副変速機の切換制御とするか、ス
テップSM8のCVTの変速制御とするかを判断するためのも
のである。ステップSM7の副変速機の切換制御は、シフ
トポジションP、車速V等に基づいて副変速機14を高速
段、低速段、後進のいずれかに択一的に切り換える電磁
弁314を制御するためのものである。そして、ステップS
M9において制御値が出力される。 前記ステップSM8のCVTの変速制御においては、第13図
の制御機能ブロック線図に示す機能を備えたステップが
実行されるようになっている。すなわち、入力軸26の回
転速度を検出する入力軸回転センサ344は入力軸26の回
転速度Ninを偏差計算手段358へ供給する。スロットル弁
開度センサ340はスロットル弁開度θthを検出し、目標
回転速度決定手段354および切換基準値設定手段356へ供
給する。目標回転速度決定手段354はスロットル弁開度
θthが表す要求出力がエンジンの最小燃費率曲線上で発
生するように予め求められた関係からスロットル弁開度
θth、車速Vおよび副変速機14のレンジに基づいてCVT1
2の入力軸26の目標回転速度Nin 0を決定し、偏差計算手
段358に供給する。偏差計算手段358は目標回転速度Nin 0
と入力軸26の実際の回転速度Ninとの偏差Δnin(=Nin 0
−Nin)を算出して電磁弁制御手段360へ供給する。一
方、切換基準値設定手段356は、電磁弁144および148を
切り換えるための基準値n1乃至n8を予め求められた関係
からスロットル弁開度θthに基づいて決定し、電磁弁制
御手段360へ供給する。ここで、各基準値は、n1>n3>n
2>n5>n4>n7>n6>n8であり、またn1、n3、n2、n5は
正の値、n4、n7、n6、n8は負の値である。なお、切換基
準値n1乃至n8は一定値であっても良い。 電磁弁制御手段360は、実際の車速Vが予め定められ
た一定の値V0以下か否かを判断し、V0以下であれば第1
電磁弁144および第2電磁弁148を励磁(オン)状態とし
てCVT12の変速比γの変化速度を抑制するが、V0以下で
ない場合、すなわち通常の走行速度である場合には、切
換基準値n1乃至n8と偏差Δninとを比較して、第1電磁
弁144のソレノイドSOL1および第2電磁弁148のソレノイ
ドSOL2を励磁するための駆動信号を出力する。この電磁
弁制御手段360の機能に対応する制御作動は第1図のフ
ローチャートによって示される。すなわち、ステップSS
1において実際の車速Vが予め定められた一定の値V0以
下か否かが判断され、この判断が肯定された場合にはス
テップSS2が実行されて第1電磁弁144および第2電磁弁
148が共に励磁状態とされるが、否定された場合にはス
テップSS3のCVT変速制御サブルーチンが実行される。こ
のCVT変速制御サブルーチンは第14図に示すように実行
され、これにより第15図に示すようにCVT12の変速比γ
が偏差Δninが解消される方向に制御され且つ変速比γ
の変化速度が偏差Δninと関連して制御される。また、
車両の急制動時には、図示しない急制動時の変速比制御
ルーチンにより急速なダウンシフトとされてCVT12の変
速比γがその最大値γmaxへ変化させられるようになっ
ている。なお、第16図は第14図のフラグFの各内容を示
す図である。また、上記予め定められた一定の値V0は、
変速比γがその最大値でない状態で車両が再発進したと
きに第14図に示す変速制御サブルーチンが実行されて
も、伝動ベルト40のすべりが生じない値、たとえば前記
偏差Δninがn2よりも小さい状態となって遅いダウンシ
フトとなる車速、或いは偏差Δninがn5またはn4よりも
小さくなって遅いアップシフトとなる車速が選択され
る。このような車速は、通常、車速センサ342にて採取
可能な最小値、たとえば3km/h程度の値である。 このように、本適用例によれば、上記のように車速V
が予め定められた一定の値V0以下となると、第1電磁弁
144および148が共にオン状態とされてCVT12が遅いダウ
ンシフト状態とされるので、車両の急制動操作によりCV
T12の変速比γがその最大値に到達する前にCVT12の回転
が停止させられても、車両の再発進時において車速Vが
一定の値V0となるまで変速比γの急速な変化が抑制され
て、伝動ベルト40のすべりおよびそれに起因する耐久性
の低下および騒音の発生が解消されるのである。 すなわち、例として、第17図のタイミングチャートに
示すように、車両の急制動操作が行われると図示しない
急制動時の変速比制御ルーチンにより急速なダウンシフ
トとなり、変速比γが速やかに増加させられる。この状
態では、CVT12が回転していて、入力側の油圧シリンダ5
0内の作動油が第2スプール弁146および第1スプール弁
142を通してドレンへ排出されているにも拘わらず、ベ
ルトが移動している(可動回転体46が移動している)た
め入力側の油圧シリンダ50内には油圧P1が発生させられ
る。すなわち、油圧シリンダ50内油圧PcがP1となる。 通常の制動では第18図および第20図の破線に沿って車
速が低下し変速比がγmaxとなってから停止するが、急
制動であると1点鎖線に沿って車速が低下するので、変
速比γが最大値に到達する前に車輪の回転が停止する場
合がある。本適用例では、このような場合でも第17図の
A点に示すように車輪が停止前に車速Vが予め定められ
た一定の値V0以下となったことが判断されるので、それ
までオフ状態であった第2電磁弁148がオン状態へ切り
換えられて遅いダウンシフト状態とされる。このため、
車輪が停止するとともにCVT12の回転が停止しても、油
圧シリンダ50からの作動油の排出が抑制されているた
め、油圧シリンダ50内の油圧Pcがそれほど低下しない。 したがって、その後の再発進操作時には油圧シリンダ
50内の油圧Pcが比較的維持されているので、伝動ベルト
40のすべりが解消されるのである。車両の再発進により
車速Vが前記一定値V0を超えると、第17図のB点に示す
ように、第2電磁弁148がオフ状態となって急速なダウ
ンシフト状態とされ、変速比γが増加させられる。これ
により変速比γが最大値に到達すると、入力側可変プー
リ36のV溝幅が最大とされて油圧シリンダ50内の作動油
圧が略大気圧となる。第17図のC区間はこの状態を示
す。 因に、車速VがV0以下となったときに油圧シリンダ50
から流出する作動油を抑制しない形式の従来の場合に
は、第17図の1点鎖線に示すようになる。すなわち、第
1電磁弁144がオンであり且つ第2電磁弁148がオフであ
る状態が急制動およびそれに続く再発進操作の間維持さ
れるので、CVT12の変速比γが未だその最大値γmaxに到
達しない状態でCVT12の回転が停止すると、入力側の油
圧シリンダ50内からの作動油の排出により、油圧シリン
ダ50内の油圧Pcがそれまで維持されていたP1から大気圧
に近いP2となりベルト張力が低下する。この時ベルト回
転が停止しているため変速比γも殆ど増加しない。した
がって、アクセルペダルが操作されて車両の再発進が行
われた当初は、第17図のDに示すように伝導ベルト40の
回転に起因する一時的油圧上昇はあるが、全体として油
圧の発生遅れにより油圧シリンダ50内の油圧Pcが未だ大
気圧に近いP2となっていて伝動ベルト40の張力が不足し
ているので、エンジン8からの動力が伝達されることに
より伝動ベルト40のすべりが発生することが避けられな
かったのである。なお、急制動によるCVT12の回転停止
は、車両の停止のみならず車輪のロックでも発生する。 以上、本発明の一適用例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。 たとえば、前述の適用例では、車速Vが一定値V0以下
となったときに遅いダウンシフトとされることにより、
入力側の油圧シリンダ50内の作動油の流出が抑制される
ようになっているが、作動油の流出を停止させるように
しても差支えないのである。 また、前述の適用例の入力側油圧シリンダ50は、その
中の作動油の排出により入力側可変プーリ36のV溝幅を
拡大するように構成されているが、作動油の供給により
V溝幅を拡大するように構成されていてもよいのであ
る。このような場合には、車速Vが一定値V0以下となる
作動油の供給が抑制される。 また、前述の適用例では、再発進に際して、車速Vが
一定値V0を超えたときに入力側の油圧シリンダ50内の作
動油の流出が制限されるように構成されているが、第19
図に示すように、一定値V0と異なる値V1が用いられても
よいのである。このとき、V0、V1はCVT12が回転停止す
る直前或いは停止時の可及的に低い車速に決定される。
このようにすれば、急制動時においてCVT12の変速比γ
をその最大値γmaxにできるだけ接近させることができ
る。 また、前述の適用例では、V0は一定値が用いられてい
るが、他の変数の関数であっても差支えない。 なお、上述したのはあくまでも本発明の一適用例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された装置の作動の要部を説明す
るフローチャートである。第2図は本発明が適用された
車両の動力伝達装置を示す骨子図である。第3図は第2
図の装置における副変速機のレンジと摩擦係合装置との
関係を示す図である。第4図乃至第6図は第2図の装置
を作動させるための油圧制御装置を詳細に示す回路図で
ある。第7図は第6図の変速比検出弁を詳しく示す断面
図である。第8図および第9図は第4図乃至第6図の第
1ライン油圧の特性を示すグラフである。第10図は第4
図乃至第6図の第2ライン油圧の特性を示すグラフであ
る。第11図は第2図の装置に設けられた回路を示すブロ
ック線図である。第12図は第2図の装置の作動を説明す
るフローチャートである。第13図は第12図のフローチャ
ートのCVTの変速制御のステップにおける機能を説明す
る機能ブロック線図である。第14図は第1図の変速制御
サブルーチンを詳しく示す図である。第15図はCVTの作
動を偏差との関連において説明する図である。第16図は
第14図に示す作動において第1電磁弁および第2電磁弁
の作動を場合別けして示す図表である。第17図は、車速
V、変速比γ、入力側油圧シリンダ内の油圧、第1電磁
弁、第2電磁弁の変化を、第1図に示す作動と関連して
示すタイムチャートである。第18図は、車両の制動時に
おける車速およびCVT入力軸回転速度を変速比との関連
において示すグラフである。第19図は本発明の他の適用
例を示す第1図に相当する図である。第20図は車両の制
動状態における車速と変速比との関係を示すグラフであ
る。 12:CVT(ベルト式無段変速機) 26:入力軸、34:出力軸 36:入力側可変プーリ 38:出力側可変プーリ 40:伝動ベルト 50:油圧シリンダ 138:変速方向切換弁装置 140:変速速度切換弁装置 γ:変速比 V:車速
るフローチャートである。第2図は本発明が適用された
車両の動力伝達装置を示す骨子図である。第3図は第2
図の装置における副変速機のレンジと摩擦係合装置との
関係を示す図である。第4図乃至第6図は第2図の装置
を作動させるための油圧制御装置を詳細に示す回路図で
ある。第7図は第6図の変速比検出弁を詳しく示す断面
図である。第8図および第9図は第4図乃至第6図の第
1ライン油圧の特性を示すグラフである。第10図は第4
図乃至第6図の第2ライン油圧の特性を示すグラフであ
る。第11図は第2図の装置に設けられた回路を示すブロ
ック線図である。第12図は第2図の装置の作動を説明す
るフローチャートである。第13図は第12図のフローチャ
ートのCVTの変速制御のステップにおける機能を説明す
る機能ブロック線図である。第14図は第1図の変速制御
サブルーチンを詳しく示す図である。第15図はCVTの作
動を偏差との関連において説明する図である。第16図は
第14図に示す作動において第1電磁弁および第2電磁弁
の作動を場合別けして示す図表である。第17図は、車速
V、変速比γ、入力側油圧シリンダ内の油圧、第1電磁
弁、第2電磁弁の変化を、第1図に示す作動と関連して
示すタイムチャートである。第18図は、車両の制動時に
おける車速およびCVT入力軸回転速度を変速比との関連
において示すグラフである。第19図は本発明の他の適用
例を示す第1図に相当する図である。第20図は車両の制
動状態における車速と変速比との関係を示すグラフであ
る。 12:CVT(ベルト式無段変速機) 26:入力軸、34:出力軸 36:入力側可変プーリ 38:出力側可変プーリ 40:伝動ベルト 50:油圧シリンダ 138:変速方向切換弁装置 140:変速速度切換弁装置 γ:変速比 V:車速
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.入力軸および出力軸と、該入力軸および出力軸にそ
れぞれ設けられた有効径が可変の入力側可変プーリおよ
び出力側可変プーリと、該入力側可変プーリおよび出力
側可変プーリのV溝に巻き掛けられた伝動ベルトと、変
速比を変更するために前記入力側可変プーリのV溝幅を
変更する油圧シリンダに作動油を供給し或いは該油圧シ
リンダから作動油を排出させることにより変速方向を切
り換える変速方向切換弁装置と該油圧シリンダの作動油
の供給流量或いは排出流量を切り換えて変速速度を切り
換える変速速度切換弁装置とを有する車両用ベルト式無
段変速機において、車両が停止する場合には変速比が最
大値に向かって速やかに変化するように前記変速速度切
換弁装置を制御する形式の変速比制御方法であって、 車速が所定の値よりも低いときは、前記変速比を変更す
るための油圧シリンダからの作動油の排出或いは該油圧
シリンダへの作動油の供給を抑制して前記変速比が緩や
かに変化するように前記変速速度切換弁を切り換えるこ
とを特徴とする車両用ベルト式無段変速機の変速比制御
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61220173A JP2699328B2 (ja) | 1986-09-18 | 1986-09-18 | 車両用ベルト式無段変速機の変速比制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61220173A JP2699328B2 (ja) | 1986-09-18 | 1986-09-18 | 車両用ベルト式無段変速機の変速比制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6374736A JPS6374736A (ja) | 1988-04-05 |
JP2699328B2 true JP2699328B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=16747028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61220173A Expired - Lifetime JP2699328B2 (ja) | 1986-09-18 | 1986-09-18 | 車両用ベルト式無段変速機の変速比制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699328B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004068003A1 (ja) * | 2003-01-29 | 2004-08-12 | Honda Motor Co., Ltd. | 無段変速機の故障判定装置および発進クラッチの故障判定装置 |
JP2007255625A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Jatco Ltd | ベルト式無段変速機の油圧制御装置 |
JP4344379B2 (ja) | 2006-12-06 | 2009-10-14 | ジヤトコ株式会社 | 無段変速機の制御装置 |
US9133930B2 (en) | 2012-03-28 | 2015-09-15 | Jatco Ltd | Continuously variable transmission and its hydraulic pressure control method |
-
1986
- 1986-09-18 JP JP61220173A patent/JP2699328B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6374736A (ja) | 1988-04-05 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |