JP2699305B2 - n倍速走査テレビジョン受像機 - Google Patents
n倍速走査テレビジョン受像機Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ディジタル回路を用いて映像信号を倍速度
変換し、倍密度走査を行うテレビジョン受像機に係り、
特に入力信号として標準信号と倍速信号の2系統の入力
がある場合に好適なテレビジョン受像機に関する。 〔従来の技術〕 我が国の標準テレビジョン放送方式は、インターレー
ス走査方式を採用している。これは、2枚の粗い画面
(フィールド)で1枚の画面(フレーム)を構成する方
式で、画面全体をみれば1/60秒ごとに繰り返されるので
大面積フリッカはあまり目立たない。しかし、走査線構
造が気になったり垂直方向に輝度が大きく変化している
部分は、1/30秒ごとのラインフリッカが生じたりして、
これらが画質劣化の要因となっている。そこでこれらの
妨害による画質劣化を軽減する方法として、1フィール
ドの走査線数を通常のn倍にして画面を表示する装置が
知られている。一般にnは2であるのでn=2として以
下説明する。 従来、この装置に使用される同期発生回路としては第
6図に示すような回路が知られている。第6図において
42は通常水平同期信号入力端子、43は倍速水平同期発生
回路、44は倍速水平同期信号入力端子、45は倍速水平偏
向回路、46は倍速水平出力である。 次に動作について説明する。まず、通常水平同期が入
力された場合、倍速水平同期発生回路43は、通常の水平
同期の1/2の周期をもつ倍速水平同期を発生する。発生
した倍速水平同期は、倍速水平偏向回路45へ入力されて
倍速で水平走査を行うよう倍速水平出力信号46を出力さ
せる。入力信号として倍速RGB信号を考えると、この信
号と共に倍速水平同期信号が入力されるが、この倍速水
平同期44が入力された場合には、スイッチを切り換える
ことで直接倍速水平偏向回路45に入力されて、倍速水平
出力信号46を出力する。 ここで、倍速水平同期発生回路43と倍速水平偏向回路
45について説明する。第7図において、(a)は倍速水
平同期発生回路43を、(b)は倍速水平偏向回路45を示
しており、47は位相比較器、48はローパスフィルタ(LP
F)、49は電圧制御発振器(VCO)、50は2分周器、51は
フライバックトランスである。図示したように、倍速水
平同期発生回路43は通常水平同期42を入力し、倍速水平
同期信号44を出力する位相同期回路であり、倍速水平偏
向回路45は、倍速水平同期44を入力し、倍速水平出力46
を出力する位相同期回路である。 したがって、入力信号として倍速水平同期が入力され
た場合には、通常のテレビジョン受像機と同様に倍速水
平同期が直接に偏向回路へ入力され水平走査が行われる
が、通常水平同期が入力された場合には、倍速水平同期
発生回路と、倍速水平偏向回路の2段の位相同期回路が
縦続に接続された形で水平走査が行われる。なお、この
種の装置として関連するものには、特開昭57−152279号
公報が挙げられる。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来技術は、入力信号が倍速水平同期の場合に
は、通常のテレビジョン受像機とは、水平走査の周波数
が2倍になっただけで、回路構成は変わらないので特に
問題はない。しかし、通常の水平同期が入力された場合
には、倍速水平同期が入力された時の回路構成に、さら
に倍速水平同期発生回路という位相同期回路が加わるた
め、通常のテレビ信号のように同期が安定した信号の場
合にはよいが、ノイズが含まれた信号やVTR等のスキュ
ーの含まれた信号が入力された場合、その位相誤差応答
が劣化するという問題があった。 ここで、上記位相誤差応答について説明する。第8図
において、(a)は通常のテレビジョン受像機の画面
を、(b)は従来例と同様の回路構成の倍密度走査テレ
ビジョン受像機の画面を示している。スキュー等は、実
際には垂直ブランキング内に発生しているため画面上に
は現れないが、応答が悪いと画面上部にまで現れたり、
VTR等の特殊再生時などには画面上にもみられる。 今、わかりやすいように信号として、画面中央付近で
急に水平同期の位相が変わっている信号が入力されてい
る時の画面が映っている、(a)では、水平偏向回路で
の位相誤差応答がそのまま画面に現れるが、(b)では
破線で示したようにさらに倍速水平同期発生回路での位
相誤差応答が加わったものが画面上に現れる。つまり
(b)においては位相同期回路が縦続に2段に接続され
ていることになるので、1段目得の位相同期回路が入力
に追従し、その出力に2段目の位相同期回路が追従した
時の出力が画面上に現れることになる。したがって、
(b)の方が(a)に対して位相誤差応答が悪くなって
しまう。また、位相同期回路が2段もあるため、回路も
調整も2倍必要であった。 本発明の目的は、入力信号として通常の水平同期が入
力された場合にも倍速水平同期が入力された場合も、同
様の追従性を有し、通常の水平同期が入力された時の位
相誤差応答を改善することにある。またそれにより、回
路および調整等の簡略化を行うことを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的は、入力する通常の第1の映像信号の1水平
期間にわたる信号を記憶し、記憶した時の速度のn倍
(nは2以上の整数)で読み出すメモリ回路を用いて、
第1の映像信号を1/nの水平期間を有する第2の映像信
号に変換する信号変換手段と、該第2の映像信号を表示
するためのn倍の水平走査周波数を有する水平偏向処理
部とを有するテレビジョン受像機において、 前記水平偏向処理部は、 一方の入力端子に、前記第1の映像信号に関連した同
期信号が基準として入力される位相比較器と、該位相比
較器の出力に接続されたローパスフィルタと、該フィル
タの出力によって発振周波数が制御される電圧制御発振
器と、該発振器の出力を分周することにより前記第1の
映像信号の水平周期の1/nの水平周期を有する水平ドラ
イブパルスを出力する第1の分周手段と、該分周手段の
出力により駆動される水平ドライブ回路およびフライバ
ックトランスと、該フライバックトランスの戻りパルス
を分周することにより前記第1の映像信号の周期と同一
周期のパルスを得る第2の分周手段と、を含み 前記第2の分周手段の出力を、前記位相比較器の他方
の入力端子に入力して、水平偏向処理部における遅延時
間変動を吸収するようにすることにより達成される。 〔作用〕 本発明によれば、入力信号として第1の映像信号(標
準信号)と第2の映像信号(倍速信号)を切り換える場
合においても、水平同期の位相同期回路が1段で構成で
きるため、同じ位相誤差応答が得られ、第1の映像信号
(標準信号)が入力されたときには、位相誤差応答が大
幅に改善され、かつ水平偏向処理部における遅延時間変
動を吸収できてその分高画質化が図れる。 〔実施例〕 以下、本発明の第1の実施例を第1図により説明す
る。第1図において、1は通常映像信号入力端子、2は
通常RGB信号入力端子、3は倍速RGB信号入力端子、4は
復調回路、5は同期分離回路、6は水平同期2分周回
路、7は倍速変換回路、8は映像出力回路、9は倍速水
平AFC回路、10は垂直偏向回路、11はブラウン管であ
る。 次に全体の動作について説明する。入力された通常映
像信号1は、復調回路4により復調され、通常RGB信号
2と切り換えられる。切り換えられた信号は倍速変換回
路7へ入力され水平走査周期が通常の1/2の倍速信号に
変換される。ここで、倍速変換された信号と倍速RGB信
号3とが切り換えられて映像出力回路8へ入力され、ブ
ラウン管11を駆動する。一方、同期信号は、同期分離回
路追5で分離された同期と通常RGB信号2の同期が切り
換えられ、さらに水平同期2分周回路6によって通常の
水平同期周波数と同じになった倍速RBG信号3の同期が
切り換えられて、水平同期は倍速水平AFC回路9へ、垂
直同期は垂直偏向回路10へ入力され、偏向信号は偏向ヨ
ークへ供給される。また、倍速水平AFC回路9からは入
力する水平同期に同期したクロックを発生し、倍速変換
回路7等に出力している。 以下倍速水平AFC回路9と倍速変換回路7の動作につ
いて詳しく説明する。 まず、倍速水平AFC回路9とその周辺部品について、
第2図にその詳細な構成を示す。第2図において、30は
通常水平同期信号入力端子、31は倍速水平同期信号入力
端子、32はスイッチ、13は位相比較器、14はLPF、15はV
CO、16は8fscクロック、17は4fscクロック、18は910分
周回路、19は2分周回路、20は波形成形回路、21は倍速
水平ドライブ回路、22は倍速水平出力回路、23は水平偏
向ヨーク、24はフライバックトランス、25は高圧制限回
路である。なお4fscクロック17は、910分周回路18の中
の2分周回路を利用して8fscクロック16より作成してい
る。 まず、通常の映像信号を入力した場合の動作について
説明する。位相比較器13に入力される通常水平同期12
と、フライバックトランス24の出力を2分周回路19で分
周した出力と、の位相差に応じた電圧がLPF14を通してV
CO15に入力される。ここでVCO15は、色副搬送果周波数
(fsc)の8倍の周波数のクロック、8fscクロック16を
発生する。このクロックを2分周することで4fscクロッ
クが得られる。 なおクロックについては後述するが、倍速変換回路7
のA/D変換器にサンプリングクロックおよびラインメモ
リの書き込み、読み出しクロックに用いられる。 また、水平同期周波数(fH)とfscとの関係は (455/2)fH=fsc より、倍速の水平同期は、 2fH=(1/910)8fsc となることから8fscクロック16を910分周することで倍
速水平同期が得られる。 さらに2分周回路19により2分周することで通常の水
平同期良が得られ、位相比較器13に入力することで、位
相同期回路が構成される。910分周回路18から出力され
る倍速の水平同期は、波形成形回路20により成形成形さ
れ、倍速水平ドライブ回路21に入力され倍速水平出力回
路22を駆動し、水平偏向ヨーク23に供給される。また、
倍速水平出力回路22の出力は、フライバックトランス24
へ入力され、昇圧整流されて、各回路に必要な電源電圧
を発生させている。フライバックトランス24で発生した
フライバックパルスは高圧制限回路25に入力されれ、電
源回路等の故障により、フライバックパルスが大きくな
り、高圧が異常に上昇した場合には、発振を停止させ、
水平偏向を行わないようになっている。 次に、倍速の映像信号を入力した場合の動作について
述べる。倍速の映像信号を入力した場合には、スイッチ
32は図示したのと反対側に閉じ、倍速の水平同期信号を
分周回路6にて2分周した出力を位相比較器13へ送る。
この出力は、周波数が通常の映像信号と全く同一となる
ため、これ以外の他の部分の動作は前述と同様である。 なお垂直偏向回路10については、垂直同期の周期が倍
速信号においても、通常信号においても約1/60秒で同じ
であるので通常テレビジョン受像機の垂直偏向回路と同
じ回路である。 次に、倍速変換回路7について説明する、ここで、倍
速変換回路7の映像入力信号は、通常の輝度信号と色差
信号であり、倍速の輝度信号と色差信号の形で出力され
る。 倍速変換回路7について第3図および第4図にその具
体的構成を示す。第3図において、26は輝度信号または
色差信号である映像信号入力端子、27はA/D変換器、28
はラインメモリ、29はD/A変換器である。第4図はライ
ンメモリにおける動作を示す図である。映像信号26は、
A/D変換器27に入力されて、4fscクロック17でサンプリ
ングされてラインメモリ28に入力される。ラインメモリ
に書き込むクロックも4fscクロックであるがデータの読
み出しは2倍の8fscクロック16で行う。このデータをD/
A変換器29でD/A変換することで、通常の1/2の周期の倍
速映像信号が得られる。第4図にこのラインメモリの動
作を示すが、図のように、ラインメモリ1と2を交互に
書き込み、読み出しを切り換えることで連続して倍速映
像信号を得ている。 このように、倍速変換された映像信号は、通常のテレ
ビジョン受像機の2倍の帯域を持つ映像増幅・出力回路
8よりブラウン管11に出力され、倍速AFC回路9によっ
て作られた倍速水平出力信号で走査される。 ここで、倍速AFC回路9における他の実施例を第5図
を用いて説明する。第5図において、30は通常の水平同
期入力端子、31は倍速水平同期入力端子、32は同期切り
換えスイッチa、33は切り換えスイッチbである。ここ
で動作について説明するが、入力信号として通常の信号
が選択された時には、切り換えスイッチa32により、位
相比較器13に通常水平同期が入力され、前記の実施例と
同様の動作を行うので、ここでは、倍速の水平同期が入
力された場合について説明する。 まず位相比較器13には、切り換えスイッチa32により
選択された倍速水平同期が入力される。そこで、切り換
えスイッチb33によって分周回路19を通らない信号と位
相比較され、位相差に応じた電圧がLPF14を通したVCO15
に入力される。VCO15では8fscクロックを発生し、これ
を910分周回路18で分周することで倍速水平同期が得ら
れ、波形成形回路20を通して位相比較器13に入力され、
位相同期回路を構成するわけである、本発明では、第5
図には図示を省略したが、第2図で、フライバックトラ
ンス24と2分周回路19を結ぶ線で示したのと同様に、フ
ライバックパルスを分周することなく直接切り換えスイ
ッチb33を介して位相比較器13に入力することにより、
位相同期回路を構成することになる。このように、位相
比較器13の入力が通常水平同期の場合には、切り換えス
イッチb33を2分周回路19を通すように切り換え、倍速
水平同期が入力された場合には、2分周回路19を通さな
いように切り換えて、1つの位相同期回路で常に倍速水
平走査を行っている。 以上の実施例ではn=2の場合について述べたが、n
が他の値の場合についても同様である。 以上のように、本発明では、入力信号として、通常の
水平同期が入力されても倍速の水平同期が入力されても
1つの位相同期回路によって倍速の水平同期を発生し、
倍速の水平走査を行うことができるので入力信号とし
て、通常の水平同期が入力されても位相誤差応答は、倍
速水平同期入力時と同じであり、従来の方式に比べると
大幅な改善が可能となる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、入力信号として、標準信号と倍速信
号を切り換える場合においても、水平同期の位相同期回
路が1段で構成することができるため、同じ位相誤差応
答が得られ、通常信号が入力された時には、位相誤差応
答が大幅に改善されるという効果がある。 また、位相同期回路が1つであるので、回路構成およ
び調整等が簡略化できるという効果もある。更に水平偏
向回路における遅延時間変動を吸収できて高画質化を図
れるという利点もある。
変換し、倍密度走査を行うテレビジョン受像機に係り、
特に入力信号として標準信号と倍速信号の2系統の入力
がある場合に好適なテレビジョン受像機に関する。 〔従来の技術〕 我が国の標準テレビジョン放送方式は、インターレー
ス走査方式を採用している。これは、2枚の粗い画面
(フィールド)で1枚の画面(フレーム)を構成する方
式で、画面全体をみれば1/60秒ごとに繰り返されるので
大面積フリッカはあまり目立たない。しかし、走査線構
造が気になったり垂直方向に輝度が大きく変化している
部分は、1/30秒ごとのラインフリッカが生じたりして、
これらが画質劣化の要因となっている。そこでこれらの
妨害による画質劣化を軽減する方法として、1フィール
ドの走査線数を通常のn倍にして画面を表示する装置が
知られている。一般にnは2であるのでn=2として以
下説明する。 従来、この装置に使用される同期発生回路としては第
6図に示すような回路が知られている。第6図において
42は通常水平同期信号入力端子、43は倍速水平同期発生
回路、44は倍速水平同期信号入力端子、45は倍速水平偏
向回路、46は倍速水平出力である。 次に動作について説明する。まず、通常水平同期が入
力された場合、倍速水平同期発生回路43は、通常の水平
同期の1/2の周期をもつ倍速水平同期を発生する。発生
した倍速水平同期は、倍速水平偏向回路45へ入力されて
倍速で水平走査を行うよう倍速水平出力信号46を出力さ
せる。入力信号として倍速RGB信号を考えると、この信
号と共に倍速水平同期信号が入力されるが、この倍速水
平同期44が入力された場合には、スイッチを切り換える
ことで直接倍速水平偏向回路45に入力されて、倍速水平
出力信号46を出力する。 ここで、倍速水平同期発生回路43と倍速水平偏向回路
45について説明する。第7図において、(a)は倍速水
平同期発生回路43を、(b)は倍速水平偏向回路45を示
しており、47は位相比較器、48はローパスフィルタ(LP
F)、49は電圧制御発振器(VCO)、50は2分周器、51は
フライバックトランスである。図示したように、倍速水
平同期発生回路43は通常水平同期42を入力し、倍速水平
同期信号44を出力する位相同期回路であり、倍速水平偏
向回路45は、倍速水平同期44を入力し、倍速水平出力46
を出力する位相同期回路である。 したがって、入力信号として倍速水平同期が入力され
た場合には、通常のテレビジョン受像機と同様に倍速水
平同期が直接に偏向回路へ入力され水平走査が行われる
が、通常水平同期が入力された場合には、倍速水平同期
発生回路と、倍速水平偏向回路の2段の位相同期回路が
縦続に接続された形で水平走査が行われる。なお、この
種の装置として関連するものには、特開昭57−152279号
公報が挙げられる。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来技術は、入力信号が倍速水平同期の場合に
は、通常のテレビジョン受像機とは、水平走査の周波数
が2倍になっただけで、回路構成は変わらないので特に
問題はない。しかし、通常の水平同期が入力された場合
には、倍速水平同期が入力された時の回路構成に、さら
に倍速水平同期発生回路という位相同期回路が加わるた
め、通常のテレビ信号のように同期が安定した信号の場
合にはよいが、ノイズが含まれた信号やVTR等のスキュ
ーの含まれた信号が入力された場合、その位相誤差応答
が劣化するという問題があった。 ここで、上記位相誤差応答について説明する。第8図
において、(a)は通常のテレビジョン受像機の画面
を、(b)は従来例と同様の回路構成の倍密度走査テレ
ビジョン受像機の画面を示している。スキュー等は、実
際には垂直ブランキング内に発生しているため画面上に
は現れないが、応答が悪いと画面上部にまで現れたり、
VTR等の特殊再生時などには画面上にもみられる。 今、わかりやすいように信号として、画面中央付近で
急に水平同期の位相が変わっている信号が入力されてい
る時の画面が映っている、(a)では、水平偏向回路で
の位相誤差応答がそのまま画面に現れるが、(b)では
破線で示したようにさらに倍速水平同期発生回路での位
相誤差応答が加わったものが画面上に現れる。つまり
(b)においては位相同期回路が縦続に2段に接続され
ていることになるので、1段目得の位相同期回路が入力
に追従し、その出力に2段目の位相同期回路が追従した
時の出力が画面上に現れることになる。したがって、
(b)の方が(a)に対して位相誤差応答が悪くなって
しまう。また、位相同期回路が2段もあるため、回路も
調整も2倍必要であった。 本発明の目的は、入力信号として通常の水平同期が入
力された場合にも倍速水平同期が入力された場合も、同
様の追従性を有し、通常の水平同期が入力された時の位
相誤差応答を改善することにある。またそれにより、回
路および調整等の簡略化を行うことを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的は、入力する通常の第1の映像信号の1水平
期間にわたる信号を記憶し、記憶した時の速度のn倍
(nは2以上の整数)で読み出すメモリ回路を用いて、
第1の映像信号を1/nの水平期間を有する第2の映像信
号に変換する信号変換手段と、該第2の映像信号を表示
するためのn倍の水平走査周波数を有する水平偏向処理
部とを有するテレビジョン受像機において、 前記水平偏向処理部は、 一方の入力端子に、前記第1の映像信号に関連した同
期信号が基準として入力される位相比較器と、該位相比
較器の出力に接続されたローパスフィルタと、該フィル
タの出力によって発振周波数が制御される電圧制御発振
器と、該発振器の出力を分周することにより前記第1の
映像信号の水平周期の1/nの水平周期を有する水平ドラ
イブパルスを出力する第1の分周手段と、該分周手段の
出力により駆動される水平ドライブ回路およびフライバ
ックトランスと、該フライバックトランスの戻りパルス
を分周することにより前記第1の映像信号の周期と同一
周期のパルスを得る第2の分周手段と、を含み 前記第2の分周手段の出力を、前記位相比較器の他方
の入力端子に入力して、水平偏向処理部における遅延時
間変動を吸収するようにすることにより達成される。 〔作用〕 本発明によれば、入力信号として第1の映像信号(標
準信号)と第2の映像信号(倍速信号)を切り換える場
合においても、水平同期の位相同期回路が1段で構成で
きるため、同じ位相誤差応答が得られ、第1の映像信号
(標準信号)が入力されたときには、位相誤差応答が大
幅に改善され、かつ水平偏向処理部における遅延時間変
動を吸収できてその分高画質化が図れる。 〔実施例〕 以下、本発明の第1の実施例を第1図により説明す
る。第1図において、1は通常映像信号入力端子、2は
通常RGB信号入力端子、3は倍速RGB信号入力端子、4は
復調回路、5は同期分離回路、6は水平同期2分周回
路、7は倍速変換回路、8は映像出力回路、9は倍速水
平AFC回路、10は垂直偏向回路、11はブラウン管であ
る。 次に全体の動作について説明する。入力された通常映
像信号1は、復調回路4により復調され、通常RGB信号
2と切り換えられる。切り換えられた信号は倍速変換回
路7へ入力され水平走査周期が通常の1/2の倍速信号に
変換される。ここで、倍速変換された信号と倍速RGB信
号3とが切り換えられて映像出力回路8へ入力され、ブ
ラウン管11を駆動する。一方、同期信号は、同期分離回
路追5で分離された同期と通常RGB信号2の同期が切り
換えられ、さらに水平同期2分周回路6によって通常の
水平同期周波数と同じになった倍速RBG信号3の同期が
切り換えられて、水平同期は倍速水平AFC回路9へ、垂
直同期は垂直偏向回路10へ入力され、偏向信号は偏向ヨ
ークへ供給される。また、倍速水平AFC回路9からは入
力する水平同期に同期したクロックを発生し、倍速変換
回路7等に出力している。 以下倍速水平AFC回路9と倍速変換回路7の動作につ
いて詳しく説明する。 まず、倍速水平AFC回路9とその周辺部品について、
第2図にその詳細な構成を示す。第2図において、30は
通常水平同期信号入力端子、31は倍速水平同期信号入力
端子、32はスイッチ、13は位相比較器、14はLPF、15はV
CO、16は8fscクロック、17は4fscクロック、18は910分
周回路、19は2分周回路、20は波形成形回路、21は倍速
水平ドライブ回路、22は倍速水平出力回路、23は水平偏
向ヨーク、24はフライバックトランス、25は高圧制限回
路である。なお4fscクロック17は、910分周回路18の中
の2分周回路を利用して8fscクロック16より作成してい
る。 まず、通常の映像信号を入力した場合の動作について
説明する。位相比較器13に入力される通常水平同期12
と、フライバックトランス24の出力を2分周回路19で分
周した出力と、の位相差に応じた電圧がLPF14を通してV
CO15に入力される。ここでVCO15は、色副搬送果周波数
(fsc)の8倍の周波数のクロック、8fscクロック16を
発生する。このクロックを2分周することで4fscクロッ
クが得られる。 なおクロックについては後述するが、倍速変換回路7
のA/D変換器にサンプリングクロックおよびラインメモ
リの書き込み、読み出しクロックに用いられる。 また、水平同期周波数(fH)とfscとの関係は (455/2)fH=fsc より、倍速の水平同期は、 2fH=(1/910)8fsc となることから8fscクロック16を910分周することで倍
速水平同期が得られる。 さらに2分周回路19により2分周することで通常の水
平同期良が得られ、位相比較器13に入力することで、位
相同期回路が構成される。910分周回路18から出力され
る倍速の水平同期は、波形成形回路20により成形成形さ
れ、倍速水平ドライブ回路21に入力され倍速水平出力回
路22を駆動し、水平偏向ヨーク23に供給される。また、
倍速水平出力回路22の出力は、フライバックトランス24
へ入力され、昇圧整流されて、各回路に必要な電源電圧
を発生させている。フライバックトランス24で発生した
フライバックパルスは高圧制限回路25に入力されれ、電
源回路等の故障により、フライバックパルスが大きくな
り、高圧が異常に上昇した場合には、発振を停止させ、
水平偏向を行わないようになっている。 次に、倍速の映像信号を入力した場合の動作について
述べる。倍速の映像信号を入力した場合には、スイッチ
32は図示したのと反対側に閉じ、倍速の水平同期信号を
分周回路6にて2分周した出力を位相比較器13へ送る。
この出力は、周波数が通常の映像信号と全く同一となる
ため、これ以外の他の部分の動作は前述と同様である。 なお垂直偏向回路10については、垂直同期の周期が倍
速信号においても、通常信号においても約1/60秒で同じ
であるので通常テレビジョン受像機の垂直偏向回路と同
じ回路である。 次に、倍速変換回路7について説明する、ここで、倍
速変換回路7の映像入力信号は、通常の輝度信号と色差
信号であり、倍速の輝度信号と色差信号の形で出力され
る。 倍速変換回路7について第3図および第4図にその具
体的構成を示す。第3図において、26は輝度信号または
色差信号である映像信号入力端子、27はA/D変換器、28
はラインメモリ、29はD/A変換器である。第4図はライ
ンメモリにおける動作を示す図である。映像信号26は、
A/D変換器27に入力されて、4fscクロック17でサンプリ
ングされてラインメモリ28に入力される。ラインメモリ
に書き込むクロックも4fscクロックであるがデータの読
み出しは2倍の8fscクロック16で行う。このデータをD/
A変換器29でD/A変換することで、通常の1/2の周期の倍
速映像信号が得られる。第4図にこのラインメモリの動
作を示すが、図のように、ラインメモリ1と2を交互に
書き込み、読み出しを切り換えることで連続して倍速映
像信号を得ている。 このように、倍速変換された映像信号は、通常のテレ
ビジョン受像機の2倍の帯域を持つ映像増幅・出力回路
8よりブラウン管11に出力され、倍速AFC回路9によっ
て作られた倍速水平出力信号で走査される。 ここで、倍速AFC回路9における他の実施例を第5図
を用いて説明する。第5図において、30は通常の水平同
期入力端子、31は倍速水平同期入力端子、32は同期切り
換えスイッチa、33は切り換えスイッチbである。ここ
で動作について説明するが、入力信号として通常の信号
が選択された時には、切り換えスイッチa32により、位
相比較器13に通常水平同期が入力され、前記の実施例と
同様の動作を行うので、ここでは、倍速の水平同期が入
力された場合について説明する。 まず位相比較器13には、切り換えスイッチa32により
選択された倍速水平同期が入力される。そこで、切り換
えスイッチb33によって分周回路19を通らない信号と位
相比較され、位相差に応じた電圧がLPF14を通したVCO15
に入力される。VCO15では8fscクロックを発生し、これ
を910分周回路18で分周することで倍速水平同期が得ら
れ、波形成形回路20を通して位相比較器13に入力され、
位相同期回路を構成するわけである、本発明では、第5
図には図示を省略したが、第2図で、フライバックトラ
ンス24と2分周回路19を結ぶ線で示したのと同様に、フ
ライバックパルスを分周することなく直接切り換えスイ
ッチb33を介して位相比較器13に入力することにより、
位相同期回路を構成することになる。このように、位相
比較器13の入力が通常水平同期の場合には、切り換えス
イッチb33を2分周回路19を通すように切り換え、倍速
水平同期が入力された場合には、2分周回路19を通さな
いように切り換えて、1つの位相同期回路で常に倍速水
平走査を行っている。 以上の実施例ではn=2の場合について述べたが、n
が他の値の場合についても同様である。 以上のように、本発明では、入力信号として、通常の
水平同期が入力されても倍速の水平同期が入力されても
1つの位相同期回路によって倍速の水平同期を発生し、
倍速の水平走査を行うことができるので入力信号とし
て、通常の水平同期が入力されても位相誤差応答は、倍
速水平同期入力時と同じであり、従来の方式に比べると
大幅な改善が可能となる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、入力信号として、標準信号と倍速信
号を切り換える場合においても、水平同期の位相同期回
路が1段で構成することができるため、同じ位相誤差応
答が得られ、通常信号が入力された時には、位相誤差応
答が大幅に改善されるという効果がある。 また、位相同期回路が1つであるので、回路構成およ
び調整等が簡略化できるという効果もある。更に水平偏
向回路における遅延時間変動を吸収できて高画質化を図
れるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
倍速水平AFC回路にブロック図、第3図は倍速変換回路
のブロック図、第4図は倍速変換回路におけるラインメ
モリの動作を示したタイミングチャート、第5図は他の
実施例として倍速水平AFC回路のブロック図、第6図は
従来例を示すブロック図、第7図は第6図をさらに詳し
く示すブロック図、第8は位相誤差応答を比較したテレ
ビ画面を示す説明図である。 符号の説明 1……通常映像信号入力端子、2……通常RGB信号入力
端子、3……倍速RGB信号入力端子、4……復調回路、
5……同期分離回路、6……水平同期分周回路、7……
倍速変換回路、8……映像出力回路、9……倍速AFC回
路、10……垂直偏向回路、13……位相比較器、14……LP
F、15……VCO、16……8fscクロック、17……4fscクロッ
ク、18……910分周回路、19……2分周回路、20……倍
速水平同期発生回路、21……水平ドライブ回路、22……
倍速水平出力回路、23……水平偏向ヨーク、24……フラ
イバックトランス、25……高圧制限回路。
倍速水平AFC回路にブロック図、第3図は倍速変換回路
のブロック図、第4図は倍速変換回路におけるラインメ
モリの動作を示したタイミングチャート、第5図は他の
実施例として倍速水平AFC回路のブロック図、第6図は
従来例を示すブロック図、第7図は第6図をさらに詳し
く示すブロック図、第8は位相誤差応答を比較したテレ
ビ画面を示す説明図である。 符号の説明 1……通常映像信号入力端子、2……通常RGB信号入力
端子、3……倍速RGB信号入力端子、4……復調回路、
5……同期分離回路、6……水平同期分周回路、7……
倍速変換回路、8……映像出力回路、9……倍速AFC回
路、10……垂直偏向回路、13……位相比較器、14……LP
F、15……VCO、16……8fscクロック、17……4fscクロッ
ク、18……910分周回路、19……2分周回路、20……倍
速水平同期発生回路、21……水平ドライブ回路、22……
倍速水平出力回路、23……水平偏向ヨーク、24……フラ
イバックトランス、25……高圧制限回路。
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フロントページの続き
(72)発明者 村田 敏則
横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社
日立製作所家電研究所内
(72)発明者 栗田 俊之
横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社
日立製作所家電研究所内
(72)発明者 荒井 郁也
横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社
日立製作所家電研究所内
(72)発明者 中川 一三夫
横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社
日立製作所家電研究所内
(56)参考文献 特開 昭57−65069(JP,A)
特開 昭58−154970(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.入力する通常の第1の映像信号の1水平期間にわた
る信号を記憶し、記憶した時の速度のn倍(nは2以上
の整数)で読み出すメモリ回路を用いて、第1の映像信
号を1/nの水平期間を有する第2の映像信号に変換する
信号変換手段と、該第2の映像信号を表示するためのn
倍の水平走査周波数を有する水平偏向処理部とを有する
テレビジョン受像機において、 前記水平偏向処理部は、 一方の入力端子に、前記第1の映像信号に関連した同期
信号が基準として入力される位相比較器と、該位相比較
器の出力に接続されたローパスフィルタと、該フィルタ
の出力によって発振周波数が制御される電圧制御発振器
と、該発振器の出力を分周することにより前記第1の映
像信号の水平周期の1/nの水平周期を有する水平ドライ
ブパルスを出力する第1の分周手段と、該分周手段の出
力により駆動される水平ドライブ回路およびフライバッ
クトランスと、該フライバックトランスの戻りパルスを
分周することにより前記第1の映像信号の周期と同一周
期のパルスを得る第2の分周手段と、を含み 前記第2の分周手段の出力を前記位相比較器の他方の入
力端子に入力して水平偏向処理部における遅延時間変動
を吸収することを特徴とするn倍速走査テレビジョン受
像機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62024585A JP2699305B2 (ja) | 1987-02-06 | 1987-02-06 | n倍速走査テレビジョン受像機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62024585A JP2699305B2 (ja) | 1987-02-06 | 1987-02-06 | n倍速走査テレビジョン受像機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63193783A JPS63193783A (ja) | 1988-08-11 |
JP2699305B2 true JP2699305B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=12142233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62024585A Expired - Fee Related JP2699305B2 (ja) | 1987-02-06 | 1987-02-06 | n倍速走査テレビジョン受像機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699305B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5765069A (en) * | 1980-10-09 | 1982-04-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Television receiver |
JPS58154970A (ja) * | 1982-03-10 | 1983-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | テレビジヨン受像機 |
-
1987
- 1987-02-06 JP JP62024585A patent/JP2699305B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63193783A (ja) | 1988-08-11 |
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