JP2694342B2 - Ctスキャン用造影剤 - Google Patents
Ctスキャン用造影剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はCTスキャン用造影剤に関する。特に造影剤を
投与し肝の網内系の貧食作用を利用する方法によるCTス
キャン用造影剤に関する。
投与し肝の網内系の貧食作用を利用する方法によるCTス
キャン用造影剤に関する。
CT(コンピュータ断層撮影法、computed tomograph
y)スキャンはX線診断用装置の一種であり、人体を横
断する一平面に対して種々の角度からX線をあて、それ
をコンピューターを用いて再構成し、画像化するもので
ある。CTスキャンで得られる結果は客観性、再現性に優
れていることから、生体内の諸器官の画像診断を行うの
に重要な位置を占めている。しかしながら、臓器によ
り、また疾患の性質により疾患部位をCTスキャンで診断
することが難しいことがある。
y)スキャンはX線診断用装置の一種であり、人体を横
断する一平面に対して種々の角度からX線をあて、それ
をコンピューターを用いて再構成し、画像化するもので
ある。CTスキャンで得られる結果は客観性、再現性に優
れていることから、生体内の諸器官の画像診断を行うの
に重要な位置を占めている。しかしながら、臓器によ
り、また疾患の性質により疾患部位をCTスキャンで診断
することが難しいことがある。
例えば、肝腫瘍の中には、単純CTスキャンあるいは水
溶性造影剤による造影CTスキャンにおいても正常肝組織
との吸収値の差が少なく、発見が困難なものがある。特
に2cm以下の肝腫瘍を診断することは極めてまれであ
る。CTスキャンによって肝腫瘍に対する診断能を高める
方法として水溶性造影剤急速静注によるDinamic CT、肝
動脈ないしは上腸間膜動脈内注入によるAngio CTなどが
行われ、CTスキャンで肝腫瘍を正確に描出するよう試み
られている。しかしながら、これらの方法は侵襲が多く
肝腫瘍のスクリーニング検査として用いることはできな
い。
溶性造影剤による造影CTスキャンにおいても正常肝組織
との吸収値の差が少なく、発見が困難なものがある。特
に2cm以下の肝腫瘍を診断することは極めてまれであ
る。CTスキャンによって肝腫瘍に対する診断能を高める
方法として水溶性造影剤急速静注によるDinamic CT、肝
動脈ないしは上腸間膜動脈内注入によるAngio CTなどが
行われ、CTスキャンで肝腫瘍を正確に描出するよう試み
られている。しかしながら、これらの方法は侵襲が多く
肝腫瘍のスクリーニング検査として用いることはできな
い。
また、別の方法として、組織親和性の造影剤の開発が
試みられている。この方法はX線吸収値の高いコロイド
を経静脈内に投与し肝の網内系の貧食作用を利用するも
ので、油性造影剤のエマルジョン、水溶性造影剤を含む
リポゾーム、硫酸バリウムの細結晶、パーフロロオクチ
ルブロミドが現在まで報告されている。これらのうちで
副作用が少なく、良好な造影能を持ち、排泄が速いとい
う造影剤としての必要不可欠の条件を満たしうるのは油
性造影剤のエメルジョンであると考えられている。米国
においては油性造影剤のエマルジョンを用いて既に臨床
検査が始まっているが、EOE-13と呼ばれるこの種の造影
剤は粒子の安定性が悪く試験使用に止まっている。
試みられている。この方法はX線吸収値の高いコロイド
を経静脈内に投与し肝の網内系の貧食作用を利用するも
ので、油性造影剤のエマルジョン、水溶性造影剤を含む
リポゾーム、硫酸バリウムの細結晶、パーフロロオクチ
ルブロミドが現在まで報告されている。これらのうちで
副作用が少なく、良好な造影能を持ち、排泄が速いとい
う造影剤としての必要不可欠の条件を満たしうるのは油
性造影剤のエメルジョンであると考えられている。米国
においては油性造影剤のエマルジョンを用いて既に臨床
検査が始まっているが、EOE-13と呼ばれるこの種の造影
剤は粒子の安定性が悪く試験使用に止まっている。
本発明者はこの油性エマルジョンに着目し、リピオド
ールのエマルジョンを用い、正常な肝実質の造影を試み
た(日本医学放射線学会雑誌第44巻第7号第988〜991
頁、1984年)。この造影剤では肝臓、脾臓の選択的造影
には成功したが、エマルジョンの安定性が悪く、粒子が
互いに凝集融合するために粒子径が増大するという問題
点、さらには乳化剤の毒性などに問題点があるために臨
床使用に到ることができなかった。
ールのエマルジョンを用い、正常な肝実質の造影を試み
た(日本医学放射線学会雑誌第44巻第7号第988〜991
頁、1984年)。この造影剤では肝臓、脾臓の選択的造影
には成功したが、エマルジョンの安定性が悪く、粒子が
互いに凝集融合するために粒子径が増大するという問題
点、さらには乳化剤の毒性などに問題点があるために臨
床使用に到ることができなかった。
また、造影にあたっては、充分な臓器造影を得るため
に必要充分なヨードを含む造影剤が投与されるが、副作
用を軽減させる目的から、一定のエマルジョン粒子あた
りに含まれるヨード量を増加させて造影剤の投与量を減
量させる必要がある。
に必要充分なヨードを含む造影剤が投与されるが、副作
用を軽減させる目的から、一定のエマルジョン粒子あた
りに含まれるヨード量を増加させて造影剤の投与量を減
量させる必要がある。
従って、本発明の目的は毒性の低いCTスキャン用造影
剤、特に肝臓や脾臓の造影に適した造影剤を提供するこ
とである。
剤、特に肝臓や脾臓の造影に適した造影剤を提供するこ
とである。
本発明の他の目的は、エマルジョンの安定性の高いCT
スキャン用造影剤を提供することである。
スキャン用造影剤を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、エマルジョン粒子中によ
り多量のヨードを含むCTスキャン用造影剤を提供するこ
とである。
り多量のヨードを含むCTスキャン用造影剤を提供するこ
とである。
本発明のさらに他の目的は、2cm以下の腫瘍、就中肝
腫瘍をも診断できるCTスキャン用造影剤を提供すること
である。
腫瘍をも診断できるCTスキャン用造影剤を提供すること
である。
即ち、本発明は陽性の水溶性非イオン性造影剤および
陽性の油性造影剤からなるエマルジョンよりなることを
特徴とするCTスキャン用陽性造影剤を提供するものであ
る。
陽性の油性造影剤からなるエマルジョンよりなることを
特徴とするCTスキャン用陽性造影剤を提供するものであ
る。
本発明で使用する水溶性の非イオン性造影剤(以下非
イオン性造影剤ともいう)は、非イオン性の界面活性作
用を有し、水溶性で、かつその分子中にヨウ素原子を含
み造影作用を有するものであれば特に制限はなく、たと
えばヨード化ベンゼン核に親水性原子団を結合させて水
溶性とした非イオン性化合物を主成分とする造影剤が好
ましいものとして例示される。かかる非イオン性造影剤
としては、具体的にはイオパミドール、イオヘキソー
ル、イオシミド、イオプロミド、イオトロランなどが例
示され、好ましくはイオパミドール、イオヘキソール、
イオトロランが例示される。
イオン性造影剤ともいう)は、非イオン性の界面活性作
用を有し、水溶性で、かつその分子中にヨウ素原子を含
み造影作用を有するものであれば特に制限はなく、たと
えばヨード化ベンゼン核に親水性原子団を結合させて水
溶性とした非イオン性化合物を主成分とする造影剤が好
ましいものとして例示される。かかる非イオン性造影剤
としては、具体的にはイオパミドール、イオヘキソー
ル、イオシミド、イオプロミド、イオトロランなどが例
示され、好ましくはイオパミドール、イオヘキソール、
イオトロランが例示される。
非イオン性造影剤が粉末である場合、適当な溶媒(例
えば注射用蒸留水、生理的電解室水溶液)で溶解したも
のが本発明では使用される。なお、非イオン性造影剤の
水溶液中のヨード含量は200〜400mgI/ml程度の濃度であ
ることが好ましい。
えば注射用蒸留水、生理的電解室水溶液)で溶解したも
のが本発明では使用される。なお、非イオン性造影剤の
水溶液中のヨード含量は200〜400mgI/ml程度の濃度であ
ることが好ましい。
油性造影剤は油性で、かつその分子中にヨウ素原子を
含み造影作用を有するものであれば特に制限はなく、た
とえば不飽和脂肪酸をヨードで飽和脂肪酸としたものが
挙げられる。好ましくは植物油または植物油脂肪酸エス
テルにヨードを導入したものであり、植物油としては薬
理学的に許容されるもの、たとえばケシ油、ゴマ油等が
挙げられる。また植物油脂肪酸エステルのエステル残基
としてはアルキル(好ましくは、炭素数1〜4の低級ア
ルキル)が挙げられる。油性造影剤の具体テ例としては
ヨード化ケシ油、ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル
等が挙げられる。油性造影剤はやや粘性がある液体であ
るが、本発明にそのまま供することができる。また粘度
が高い場合など必要に応じて生理学的に許容される植物
油(例えばケシ油、ゴマ油)等に溶解したものを使用し
てもよい。油性造影剤のヨード化の程度はヨード含量が
20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%、特に好ましく
は約40重量%である。
含み造影作用を有するものであれば特に制限はなく、た
とえば不飽和脂肪酸をヨードで飽和脂肪酸としたものが
挙げられる。好ましくは植物油または植物油脂肪酸エス
テルにヨードを導入したものであり、植物油としては薬
理学的に許容されるもの、たとえばケシ油、ゴマ油等が
挙げられる。また植物油脂肪酸エステルのエステル残基
としてはアルキル(好ましくは、炭素数1〜4の低級ア
ルキル)が挙げられる。油性造影剤の具体テ例としては
ヨード化ケシ油、ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル
等が挙げられる。油性造影剤はやや粘性がある液体であ
るが、本発明にそのまま供することができる。また粘度
が高い場合など必要に応じて生理学的に許容される植物
油(例えばケシ油、ゴマ油)等に溶解したものを使用し
てもよい。油性造影剤のヨード化の程度はヨード含量が
20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%、特に好ましく
は約40重量%である。
油性造影剤と非イオン性造影剤の比重はエマルジョン
の作製時あるいは保存時の安定性から近似することが好
ましい。
の作製時あるいは保存時の安定性から近似することが好
ましい。
本発明の造影剤は水溶性の非イオン性造影剤および油
性造影剤からなるエマルジョンであり、当該非イオン性
造影剤が界面活性剤として油性造影剤の表面に吸着され
た態様である。
性造影剤からなるエマルジョンであり、当該非イオン性
造影剤が界面活性剤として油性造影剤の表面に吸着され
た態様である。
本発明の造影剤における当該非イオン性造影剤と油性
造影剤との配合比は、通常油性造影剤1容量部に対して
当該非イオン性造影剤1〜5容量部程度、好ましくは2
〜4容量部である。この配合比を外れる場合には、エマ
ルジョンの安定性が悪くなる傾向があり、また油性造影
剤と非イオン性造影剤が容易に分離する傾向にあるので
好ましくない。また下記の如き安定化剤を添加する場合
にはエマルジョンの安定性は上記配合比には何ら影響さ
れず、油性造影剤1容量部に対して0.5〜5.0容量部程度
の範囲であっても極めて良好であるが、エマルジョン粒
子中のヨード含量からみれば2〜4容量部であることが
好ましい。
造影剤との配合比は、通常油性造影剤1容量部に対して
当該非イオン性造影剤1〜5容量部程度、好ましくは2
〜4容量部である。この配合比を外れる場合には、エマ
ルジョンの安定性が悪くなる傾向があり、また油性造影
剤と非イオン性造影剤が容易に分離する傾向にあるので
好ましくない。また下記の如き安定化剤を添加する場合
にはエマルジョンの安定性は上記配合比には何ら影響さ
れず、油性造影剤1容量部に対して0.5〜5.0容量部程度
の範囲であっても極めて良好であるが、エマルジョン粒
子中のヨード含量からみれば2〜4容量部であることが
好ましい。
本発明の造影剤にはエマルジョンの安定化剤を添加す
ることが好ましく、エマルジョンの安定性が格段に向上
する。安定化剤としてはゼラチン加水分解物再重合体、
レシチン(例えば、大豆レシチン)、ポリオキシエチレ
ングリコール等が挙げられる。その添加量は、好ましく
はエマルジョン1mlに対して10mg程度である。
ることが好ましく、エマルジョンの安定性が格段に向上
する。安定化剤としてはゼラチン加水分解物再重合体、
レシチン(例えば、大豆レシチン)、ポリオキシエチレ
ングリコール等が挙げられる。その添加量は、好ましく
はエマルジョン1mlに対して10mg程度である。
エマルジョン化する方法としては、たとえば次のよう
な方法が例示される。即ち、油性造影剤に当該非イオン
性造影剤の水溶液を加えて混合溶液とし、超音波ホモジ
ナイザー、加圧噴射式ホモジナイザー、コロイドミル等
通常エマルジョン化に用いられる装置を使用する方法が
例示される。
な方法が例示される。即ち、油性造影剤に当該非イオン
性造影剤の水溶液を加えて混合溶液とし、超音波ホモジ
ナイザー、加圧噴射式ホモジナイザー、コロイドミル等
通常エマルジョン化に用いられる装置を使用する方法が
例示される。
エマルジョンの粒子径は6μm以下、好ましくは3μ
m以下である。この粒子径が6μm以上であると、その
粒子によって肺動脈毛細血管部位で梗塞を生起すること
や粒子が肺に取り込まれて肝臓、脾臓等の造影が得られ
ない懸念があるからである。
m以下である。この粒子径が6μm以上であると、その
粒子によって肺動脈毛細血管部位で梗塞を生起すること
や粒子が肺に取り込まれて肝臓、脾臓等の造影が得られ
ない懸念があるからである。
得られたエマルジョンの比重は1.25〜1.3の範囲であ
ることが好ましく、1.25より低い場合あるいは1.3より
高い場合には長期保存によりエマルジョンと分散溶媒が
分離し、エマルジョン粒子の沈降あるいは浮上等の弊害
が生じることがある。
ることが好ましく、1.25より低い場合あるいは1.3より
高い場合には長期保存によりエマルジョンと分散溶媒が
分離し、エマルジョン粒子の沈降あるいは浮上等の弊害
が生じることがある。
本発明の造影剤は特に肝造影剤として好ましいもので
あり、肝造影剤とする場合には肝の網内系の貧食作用を
利用して肝細胞に造影剤を取り込ませ、正常肝組織のみ
を造影し、肝腫瘍を造影欠損部としてとらえることが可
能な造影剤である。特に、従来発見が難しいとされる小
さい初期の腫瘍を発見するのに有用である。また本発明
の造影剤は脾臓用の造影剤としても極めて優れたもので
ある。
あり、肝造影剤とする場合には肝の網内系の貧食作用を
利用して肝細胞に造影剤を取り込ませ、正常肝組織のみ
を造影し、肝腫瘍を造影欠損部としてとらえることが可
能な造影剤である。特に、従来発見が難しいとされる小
さい初期の腫瘍を発見するのに有用である。また本発明
の造影剤は脾臓用の造影剤としても極めて優れたもので
ある。
本発明の造影剤は非イオン性造影剤を界面活性剤およ
びエマルジョン基剤として用いたことにより、強い界面
活性作用によるエマルジョンの安定化、油性造影剤粒子
表面に非イオン性造影剤が吸着したことによる粒子中の
ヨード含量の増加を図ることができる。従って、臨床に
際し、本発明造影剤は油性造影剤の量の減少化ができ、
患者の負担の軽減あるいは副作用の軽減が図れる。また
ヨード含量の増加により肝臓の正常組織のヨード取り込
み量が増加し、X線吸収値の高い鮮明な肝臓の陰影を得
ることができる。
びエマルジョン基剤として用いたことにより、強い界面
活性作用によるエマルジョンの安定化、油性造影剤粒子
表面に非イオン性造影剤が吸着したことによる粒子中の
ヨード含量の増加を図ることができる。従って、臨床に
際し、本発明造影剤は油性造影剤の量の減少化ができ、
患者の負担の軽減あるいは副作用の軽減が図れる。また
ヨード含量の増加により肝臓の正常組織のヨード取り込
み量が増加し、X線吸収値の高い鮮明な肝臓の陰影を得
ることができる。
また、本発明の造影剤はその毒性が低く、エマルジョ
ンの安定性にも優れている。
ンの安定性にも優れている。
造影剤をたとえば肝造影剤とする場合には、肝臓のCT
スキャン検査施工前15〜60分の間に静脈内投与を行い、
通常の肝臓CTスキャンを行う。この際従来用いられた水
溶性造影剤の多量投与を行う必要は全くない。
スキャン検査施工前15〜60分の間に静脈内投与を行い、
通常の肝臓CTスキャンを行う。この際従来用いられた水
溶性造影剤の多量投与を行う必要は全くない。
以下に実験例を掲げて本発明を説明するが、実験例で
は次のものを使用した。
は次のものを使用した。
ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(以下ケシ油エス
テルという)……ヨード含量38w/w%、480mgI/ml、比重
1.275-1.290(商品名:リピオドール ウルトラ フル
イド、ラボラトワール・ゲルベ社製) イオパミドール水溶液……イオパミドールを注射用蒸留
水に溶解して、612.4mg/ml、300mgI/mlとなるように調
製した水溶液 イオセキソール水溶液……イオセキソールを注射用蒸留
水に溶解して、647.1mg/ml、300mgI/mlとなるように調
製した水溶液 イオトロラン水溶液……イオトロランを注射用蒸留水に
溶解して、512.59mg/ml、240mgI/mlとなるように調製し
た水溶液 ヘマセル(商品名、ヘキスト社製)……電解質液500ml
にゼラチン加水分解物の再重合体を17.5含有する電解質
液 実験例1(エマルジョンの安定性) イオパミドール、イオヘキソール、イオトロランの3
種類の非イオン性造影剤1mlにケシ油エステル1mlを各々
加え、それぞれエマルジョン化を行った(後記実施例2
と同様の操作による)。この各エマルジョンに5mlの蒸
留水を加え、毎分2000回転、30分間の遠心分離を行った
後、室温にて1ヶ月放置した。別に比較のために、同じ
遠心分離用スピッツにケシ油エスエルを0.05〜1.00ml分
解し、蒸留水を加えて遠心分離した20本のスケールを作
製した。放置後凝集融合したケシ油エステル量を、これ
らのスケールと比較することにより、そのケシ油エステ
ルの量を測定した。
テルという)……ヨード含量38w/w%、480mgI/ml、比重
1.275-1.290(商品名:リピオドール ウルトラ フル
イド、ラボラトワール・ゲルベ社製) イオパミドール水溶液……イオパミドールを注射用蒸留
水に溶解して、612.4mg/ml、300mgI/mlとなるように調
製した水溶液 イオセキソール水溶液……イオセキソールを注射用蒸留
水に溶解して、647.1mg/ml、300mgI/mlとなるように調
製した水溶液 イオトロラン水溶液……イオトロランを注射用蒸留水に
溶解して、512.59mg/ml、240mgI/mlとなるように調製し
た水溶液 ヘマセル(商品名、ヘキスト社製)……電解質液500ml
にゼラチン加水分解物の再重合体を17.5含有する電解質
液 実験例1(エマルジョンの安定性) イオパミドール、イオヘキソール、イオトロランの3
種類の非イオン性造影剤1mlにケシ油エステル1mlを各々
加え、それぞれエマルジョン化を行った(後記実施例2
と同様の操作による)。この各エマルジョンに5mlの蒸
留水を加え、毎分2000回転、30分間の遠心分離を行った
後、室温にて1ヶ月放置した。別に比較のために、同じ
遠心分離用スピッツにケシ油エスエルを0.05〜1.00ml分
解し、蒸留水を加えて遠心分離した20本のスケールを作
製した。放置後凝集融合したケシ油エステル量を、これ
らのスケールと比較することにより、そのケシ油エステ
ルの量を測定した。
室温放置後、エマルジョン作製時のケシ油エステル量
に対してイオパミドールおよびイオヘキソールでは約10
%のケシ油エステルが凝集融合し、イオトロランではほ
とんど凝集融合が見られなかった。
に対してイオパミドールおよびイオヘキソールでは約10
%のケシ油エステルが凝集融合し、イオトロランではほ
とんど凝集融合が見られなかった。
次に5mlの蒸留水の代わりにヘマセル2mlに蒸留水3ml
を加えたエマルジョンを同様に遠心分離し、3ヶ月後に
観察した。イオパミロンでは全く油層の出現は認めず、
沈澱したエマルジョンの量に対してイオヘキソールでは
約5%程度の油層の出現を認め、イオトロランでは僅か
に油滴の出現を認めた。
を加えたエマルジョンを同様に遠心分離し、3ヶ月後に
観察した。イオパミロンでは全く油層の出現は認めず、
沈澱したエマルジョンの量に対してイオヘキソールでは
約5%程度の油層の出現を認め、イオトロランでは僅か
に油滴の出現を認めた。
実験例2(各種混合比による本発明造影剤の安定性) ケシ油エスエルを総て0.5mlとし、イオパミドール水
溶液を2.5mlから0.25mlに変化され、エマルジョン化
(実施例2と同様の操作による)を行い、これに再び蒸
留水を加え総量6mlとした。これを毎分2000回転、30分
間の遠心分離を行った。これにより一部のケシ油エステ
ルの粒子は凝集し油の状態に戻り、この油槽の量を測定
した。
溶液を2.5mlから0.25mlに変化され、エマルジョン化
(実施例2と同様の操作による)を行い、これに再び蒸
留水を加え総量6mlとした。これを毎分2000回転、30分
間の遠心分離を行った。これにより一部のケシ油エステ
ルの粒子は凝集し油の状態に戻り、この油槽の量を測定
した。
凝集したケシ油エステルの量が最も少なかったのはケ
シ油エステル:イオパミドール水溶液の比率が1:3.5〜
2.5で、90%以上のケシ油エステルが凝集していないエ
マルジョン粒子としてエマルジョンの中で浮遊してい
る。なお1:5.0〜1.0の比率ではエマルジョンはO/Wの形
態を示したが、1:0.5ではW/Oの形態であった。
シ油エステル:イオパミドール水溶液の比率が1:3.5〜
2.5で、90%以上のケシ油エステルが凝集していないエ
マルジョン粒子としてエマルジョンの中で浮遊してい
る。なお1:5.0〜1.0の比率ではエマルジョンはO/Wの形
態を示したが、1:0.5ではW/Oの形態であった。
次に再蒸留水の代わりに安定化剤としてヘマセルを加
え総量6mlに希釈したものを同様に遠心分離したが、ケ
シ油エステル層の出現は全く認められなかった。
え総量6mlに希釈したものを同様に遠心分離したが、ケ
シ油エステル層の出現は全く認められなかった。
本発明造影剤の油性造影剤と非イオン性造影剤との配
合比は安定化剤を添加しない場合には1:3.5〜2.5の範囲
が特に好ましい。安定化剤を添加した場合、エマルジョ
ンはこの配合比には何ら影響されず、2000回転、30分間
の遠心分離を行ってもエマルジョン粒子の凝集が見られ
ないことから充分な安定性を示すものと考えられる。従
って、本発明造影剤は安定化剤を添加することにより、
(後述の実験例3で示すエマルジョン粒子中のヨード含
量を考慮しないならば)添加しない場合の配合比にとら
われず配合することが可能であり、実験例1から明かな
ように安定化剤を加えたほうがエマルジョンの安定性が
著しく向上する。
合比は安定化剤を添加しない場合には1:3.5〜2.5の範囲
が特に好ましい。安定化剤を添加した場合、エマルジョ
ンはこの配合比には何ら影響されず、2000回転、30分間
の遠心分離を行ってもエマルジョン粒子の凝集が見られ
ないことから充分な安定性を示すものと考えられる。従
って、本発明造影剤は安定化剤を添加することにより、
(後述の実験例3で示すエマルジョン粒子中のヨード含
量を考慮しないならば)添加しない場合の配合比にとら
われず配合することが可能であり、実験例1から明かな
ように安定化剤を加えたほうがエマルジョンの安定性が
著しく向上する。
実験例3(非イオン性造影剤のケシ油エステル粒子への
吸着量の測定) イオパミドール水溶液を全て1mlとし、ケシ油エステ
ルを0.25mlから1.5mlに変化させてエマルジョンを作製
した(実施例2と同様の操作による)。得られたエマル
ジョンに99mlの蒸留水を加え分散媒であるイオパミドー
ル水溶液を100倍に希釈し、マイクロフィルター0.22μ
mによりケシ油エステル粒子を濾過した。濾過液は無色
透明で光学顕微鏡下ではエマルジョン粒子を全く含まな
かった。濾過液のヨード含量の測定はIPC発光分光分析
装置を用いて行った。
吸着量の測定) イオパミドール水溶液を全て1mlとし、ケシ油エステ
ルを0.25mlから1.5mlに変化させてエマルジョンを作製
した(実施例2と同様の操作による)。得られたエマル
ジョンに99mlの蒸留水を加え分散媒であるイオパミドー
ル水溶液を100倍に希釈し、マイクロフィルター0.22μ
mによりケシ油エステル粒子を濾過した。濾過液は無色
透明で光学顕微鏡下ではエマルジョン粒子を全く含まな
かった。濾過液のヨード含量の測定はIPC発光分光分析
装置を用いて行った。
イオパミドールの吸着量はケシ油エステルとイオパミ
ドール水溶液の比率が1:3で最大量に達し、1mlのケシ油
エステル(480mgI/ml)に200mgIのイオパミドールを吸
着させることができ、エマルジョン粒子のヨード含量を
ケシ油エステル単独に比して約42%増加させることがで
きた。これらの結果から最も最適のケシ油エステルとイ
オパミドール水溶液の理想的な配合比は、1:3である。
ドール水溶液の比率が1:3で最大量に達し、1mlのケシ油
エステル(480mgI/ml)に200mgIのイオパミドールを吸
着させることができ、エマルジョン粒子のヨード含量を
ケシ油エステル単独に比して約42%増加させることがで
きた。これらの結果から最も最適のケシ油エステルとイ
オパミドール水溶液の理想的な配合比は、1:3である。
ヨード含量の観点からみても油性造影剤と非イオン性
造影剤との好ましい配合比は1:2〜4の範囲であり、こ
の範囲はエマルジョン粒子の安定性の観点からみても好
ましい範囲である。
造影剤との好ましい配合比は1:2〜4の範囲であり、こ
の範囲はエマルジョン粒子の安定性の観点からみても好
ましい範囲である。
実験例4(臓器内に選択的に取り込まれた造影剤の量
の検討) 実験に用いた家兎は計17羽である。家兎に投与した造
影剤の組成は実施例2(後述)で作製した造影剤と同じ
ものである。ケシ油エステル1mlに対してイオパミドー
ル水溶液3ml、ヘマセル2mlを使用し、1ml中、ケシ油エ
ステル当量にして80mgIを含み、エマルジョン粒子とし
て114mgIを含み、作製した造影剤30mgI/kgから90mgI/kg
を12羽の家兎の耳静脈から注入し、1時間後に臭化パン
クロニウム(商品名ミオブロック)1mgを耳静脈から注
入して心停止させ、直ちにCTスキャンを行った。残りの
5羽は正常肝組織の吸収値を測定するために造影剤を注
入せずにCTスキャンを行った。
の検討) 実験に用いた家兎は計17羽である。家兎に投与した造
影剤の組成は実施例2(後述)で作製した造影剤と同じ
ものである。ケシ油エステル1mlに対してイオパミドー
ル水溶液3ml、ヘマセル2mlを使用し、1ml中、ケシ油エ
ステル当量にして80mgIを含み、エマルジョン粒子とし
て114mgIを含み、作製した造影剤30mgI/kgから90mgI/kg
を12羽の家兎の耳静脈から注入し、1時間後に臭化パン
クロニウム(商品名ミオブロック)1mgを耳静脈から注
入して心停止させ、直ちにCTスキャンを行った。残りの
5羽は正常肝組織の吸収値を測定するために造影剤を注
入せずにCTスキャンを行った。
使用したCTスキャナーは、GE CT/T8800,9000型でCTス
キャンは全て一定の撮影条件(管電圧120kV,管電流100m
A,5mm幅)で行った。CTスキャン部位は下肺野から脾臓
下縁まで、および膀胱部である。吸着値の測定はRIO bo
x,4平方mmを肝、下大静脈で10ヶ所以上測定し、その平
均値を求めた。
キャンは全て一定の撮影条件(管電圧120kV,管電流100m
A,5mm幅)で行った。CTスキャン部位は下肺野から脾臓
下縁まで、および膀胱部である。吸着値の測定はRIO bo
x,4平方mmを肝、下大静脈で10ヶ所以上測定し、その平
均値を求めた。
本発明造影剤は肝実質に取り込まれるヨード量が多い
ことが明らかになった。即ち、肝臓値から血管値をひい
た数値が得られた正常肝組織内の造影剤量の程度を示
し、この数値が大きいほど肝実質に取り込まれる量が多
く、肝臓のCTスキャンに都合がよいものである。本発明
造影剤がケシ油エステル単独のエマルジョンに比較して
肝実質に取り込まれる量が多いことをさらに理解を容易
にするために第1図に血管値と肝臓値をグラフに示し、
各種造影剤投与による家兎肝のCTスキャン結果の写真を
第2〜7図に提供した 本発明造影剤では静脈内投与からCTスキャンまでの時
間は総て1時間である。それぞれの肝と下大静脈の平均
吸収値の差は、コントロールで16HU、30mgI/kg42HU、60
mgI/kg68HU、90mgI/kg70HUであった。一方ケシ油エステ
ル単独のエマルジョンでは静脈内投与からCTスキャンま
での時間は4時間あるいは24時間で、それぞれの肝と下
大静脈の平均吸収値の差は、コントロールで16HU、30mg
I/kg28HU、60mgI/kg34HU、90mgI/kg32HU(24時間では12
0mgI/kg20HU)であった。
ことが明らかになった。即ち、肝臓値から血管値をひい
た数値が得られた正常肝組織内の造影剤量の程度を示
し、この数値が大きいほど肝実質に取り込まれる量が多
く、肝臓のCTスキャンに都合がよいものである。本発明
造影剤がケシ油エステル単独のエマルジョンに比較して
肝実質に取り込まれる量が多いことをさらに理解を容易
にするために第1図に血管値と肝臓値をグラフに示し、
各種造影剤投与による家兎肝のCTスキャン結果の写真を
第2〜7図に提供した 本発明造影剤では静脈内投与からCTスキャンまでの時
間は総て1時間である。それぞれの肝と下大静脈の平均
吸収値の差は、コントロールで16HU、30mgI/kg42HU、60
mgI/kg68HU、90mgI/kg70HUであった。一方ケシ油エステ
ル単独のエマルジョンでは静脈内投与からCTスキャンま
での時間は4時間あるいは24時間で、それぞれの肝と下
大静脈の平均吸収値の差は、コントロールで16HU、30mg
I/kg28HU、60mgI/kg34HU、90mgI/kg32HU(24時間では12
0mgI/kg20HU)であった。
肝と下大静脈の平均吸収値の差はCTスキャンの映像写
真の結果からも明らかであった。第2図はコントロー
ル、即ち造影剤無投与時に肝臓のX線造影を行い、その
CTスキャンの結果の写真である。第3図は本発明造影剤
30mgI/kgを、第4図は本発明造影剤60mgI/kgを、第5図
は本発明造影剤90mgI/kgを、第6図はケシ油エステル単
独のエマルジョン60mgI/kgを、および第7図はケシ油エ
ステル単独のエマルジョン120mgI/kgを投与した家兎の
肝臓のX線造影を行い、そのCTスキャンの結果の写真で
ある。第4図および第5図は、特に本発明造影剤が正常
肝の組織内に吸収されて明部として、血管系では造影剤
が少ないため暗部として肝臓の陰影を、ケシ油エステル
単独のエマルジョンに比してはっきりと映し出してい
る。特に注目すべきことは細い血管系をはっきりと映し
出していることである。即ち、これらの写真から本発明
造影剤が、少なくとも家兎の血管系の太さ(大きさ)に
相当し造影剤を取り込まない組織(即ち、貧食作用を有
しない異常肝組織)が存在すれば、この組織部を陰影と
して映し出すことが可能であることを明らかにしている
ものである。従って、本発明造影剤は初期の異常肝組織
の早期発見にも有用である。
真の結果からも明らかであった。第2図はコントロー
ル、即ち造影剤無投与時に肝臓のX線造影を行い、その
CTスキャンの結果の写真である。第3図は本発明造影剤
30mgI/kgを、第4図は本発明造影剤60mgI/kgを、第5図
は本発明造影剤90mgI/kgを、第6図はケシ油エステル単
独のエマルジョン60mgI/kgを、および第7図はケシ油エ
ステル単独のエマルジョン120mgI/kgを投与した家兎の
肝臓のX線造影を行い、そのCTスキャンの結果の写真で
ある。第4図および第5図は、特に本発明造影剤が正常
肝の組織内に吸収されて明部として、血管系では造影剤
が少ないため暗部として肝臓の陰影を、ケシ油エステル
単独のエマルジョンに比してはっきりと映し出してい
る。特に注目すべきことは細い血管系をはっきりと映し
出していることである。即ち、これらの写真から本発明
造影剤が、少なくとも家兎の血管系の太さ(大きさ)に
相当し造影剤を取り込まない組織(即ち、貧食作用を有
しない異常肝組織)が存在すれば、この組織部を陰影と
して映し出すことが可能であることを明らかにしている
ものである。従って、本発明造影剤は初期の異常肝組織
の早期発見にも有用である。
本実験例から明らかなように、脾臓も貧食作用を有す
ることから肝臓と同様に本発明造影剤により造影されう
る。
ることから肝臓と同様に本発明造影剤により造影されう
る。
17羽の全例の肺のスキャンを行ったが、肺梗塞と考え
られる像は得られなかった。造影剤を注入した12羽のう
ち呼吸停止させるまでの間に異常が見られた家兎は認め
なかった。
られる像は得られなかった。造影剤を注入した12羽のう
ち呼吸停止させるまでの間に異常が見られた家兎は認め
なかった。
またケシ油エスエル、イオパミドールともに組織毒性
は極めて低いものであり、この造影剤の毒性の極めて低
いものである。安定化剤として用いたヘマセルは代用血
漿として臨床使用されいるものであり、毒性には問題は
ない。家兎での実験で造影剤の投与後副作用と思われる
障害は家兎には認めることはできなかった。
は極めて低いものであり、この造影剤の毒性の極めて低
いものである。安定化剤として用いたヘマセルは代用血
漿として臨床使用されいるものであり、毒性には問題は
ない。家兎での実験で造影剤の投与後副作用と思われる
障害は家兎には認めることはできなかった。
この種の造影剤の最大の問題として肺動脈塞栓が挙げ
られるが、粒子径6μm以下であれば肺動脈塞栓を起こ
すことは無いというVermessらの報告、および上記に示
した実験例でも肺動脈塞栓を起こした家兎は1例も認め
ず、造影剤に因る肺動脈塞栓の問題はなかった。
られるが、粒子径6μm以下であれば肺動脈塞栓を起こ
すことは無いというVermessらの報告、および上記に示
した実験例でも肺動脈塞栓を起こした家兎は1例も認め
ず、造影剤に因る肺動脈塞栓の問題はなかった。
実施例1 ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(ヨード含量38
w/w%、480mgI/ml、比重1.275-1.290)を1容量部、お
よびイオパミドールを注射用蒸留水に溶解して、755.2m
g/ml、370mgI/mlとなるように調製した水溶液3容量部
とを加え混合液とし、加圧噴射式装置を用いてエマルジ
ョン化を行った。家兎に投与する直前に生理食塩水を加
えて2倍希釈し、よく振盪した。使用直前に顕微鏡下で
エマルジョン粒子径を測定したが、すべて6μm以下で
あり、平均3μmであった。
w/w%、480mgI/ml、比重1.275-1.290)を1容量部、お
よびイオパミドールを注射用蒸留水に溶解して、755.2m
g/ml、370mgI/mlとなるように調製した水溶液3容量部
とを加え混合液とし、加圧噴射式装置を用いてエマルジ
ョン化を行った。家兎に投与する直前に生理食塩水を加
えて2倍希釈し、よく振盪した。使用直前に顕微鏡下で
エマルジョン粒子径を測定したが、すべて6μm以下で
あり、平均3μmであった。
実施例2 ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(ヨード含量38
w/w%、480mgI/ml、比重1.275-1.290を1容量部、およ
びイオパミドール粉末を注射用蒸留水に溶解して、612.
4mg/ml、300mgI/mlとなるように調製した水溶液3容量
部とを加え混合液とし、直ちにエマルジョン化を行っ
た。エマルジョンの方法は両液を分取した2本の注射筒
をステンレス製の微細孔加工ジョイントで結合して、双
方の注射筒を押すことにより微細孔を100回以上通過さ
せる方法を採った。得られたエマルジョンに安定化剤と
してゼラチン加水分解物の再重合体1.75w/v%含有する
電解質液2容量部を加えた。家兎に投与する直前に生理
食塩水を加えて希釈し、よく振盪した。使用直前に光学
顕微鏡下でエマルジョン粒子径を測定したが、すべて6
μm以下であり、平均3μmであった。またこのエマル
ジョンを室温放置し、1ヶ月後に光学顕微鏡を用い検鏡
したが、エマルジョン粒子は全て6μm以下で粒子の融
合は見られなかった。
w/w%、480mgI/ml、比重1.275-1.290を1容量部、およ
びイオパミドール粉末を注射用蒸留水に溶解して、612.
4mg/ml、300mgI/mlとなるように調製した水溶液3容量
部とを加え混合液とし、直ちにエマルジョン化を行っ
た。エマルジョンの方法は両液を分取した2本の注射筒
をステンレス製の微細孔加工ジョイントで結合して、双
方の注射筒を押すことにより微細孔を100回以上通過さ
せる方法を採った。得られたエマルジョンに安定化剤と
してゼラチン加水分解物の再重合体1.75w/v%含有する
電解質液2容量部を加えた。家兎に投与する直前に生理
食塩水を加えて希釈し、よく振盪した。使用直前に光学
顕微鏡下でエマルジョン粒子径を測定したが、すべて6
μm以下であり、平均3μmであった。またこのエマル
ジョンを室温放置し、1ヶ月後に光学顕微鏡を用い検鏡
したが、エマルジョン粒子は全て6μm以下で粒子の融
合は見られなかった。
第1図は本発明造影剤投与1時間後およびケシ油エステ
ル単独によるエマルジョン投与4時間(あるいは24時
間)後の、肝臓および血管内に選択的に取り込まれた造
影剤の量を示すグラフである。 第2図はコントロール、即ち造影剤無投与時に肝臓の
X線造影を行い、そのCTスキャンの結果を示す写真であ
る。第3図は本発明造影剤30mgI/kgを、第4図は本発明
造影相60mgI/kgを、第5図は本発明造影相90mgI/kgを、
第6図はケシ油エステル単独のエマルジョン60mgI/kg
を、および第7図はケシ油エステル単独のエマルジョン
120mgI/kgを投与した家兎の肝臓のX線造影を行い、そ
のCTスキャンの結果の写真である。
ル単独によるエマルジョン投与4時間(あるいは24時
間)後の、肝臓および血管内に選択的に取り込まれた造
影剤の量を示すグラフである。 第2図はコントロール、即ち造影剤無投与時に肝臓の
X線造影を行い、そのCTスキャンの結果を示す写真であ
る。第3図は本発明造影剤30mgI/kgを、第4図は本発明
造影相60mgI/kgを、第5図は本発明造影相90mgI/kgを、
第6図はケシ油エステル単独のエマルジョン60mgI/kg
を、および第7図はケシ油エステル単独のエマルジョン
120mgI/kgを投与した家兎の肝臓のX線造影を行い、そ
のCTスキャンの結果の写真である。
Claims (1)
- 【請求項1】陽性の水溶性非イオン性造影剤および陽性
の油性造影剤からなるエマルジョンよりなることを特徴
とするスキャン用陽性造影剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63039104A JP2694342B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | Ctスキャン用造影剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63039104A JP2694342B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | Ctスキャン用造影剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01213233A JPH01213233A (ja) | 1989-08-28 |
JP2694342B2 true JP2694342B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=12543763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63039104A Expired - Lifetime JP2694342B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | Ctスキャン用造影剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2694342B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA3128858A1 (en) * | 2019-02-13 | 2020-08-20 | Universite De Geneve | Ct contrast agent for detection of cachexia |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58167524A (ja) * | 1982-03-26 | 1983-10-03 | Green Cross Corp:The | X線診断用陰性造影剤 |
DE3785849T2 (de) * | 1987-06-11 | 1993-08-26 | Kabi Pharmacia Ab | Jod enthaltende emulsion. |
-
1988
- 1988-02-22 JP JP63039104A patent/JP2694342B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01213233A (ja) | 1989-08-28 |
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