JP2674991B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/063—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents with coaxially-mounted members having continuously-changing circumferential spacing between them
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C21/00—Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
- F01C21/02—Arrangements of bearings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
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- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
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- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明はケーシング内に圧縮機構部が収納され、ガス
圧縮を行なうスクロール圧縮機に係り、特に、圧縮機の
外径寸法を小さくして小形化をはかる自転防止機構を有
するスクロール圧縮機に関する。 〔従来の技術〕 スクロール圧縮機は、端板に渦巻状のラップを直立す
る固定スクロール部材及び旋回スクロール部材を、ラッ
プを互いに内側にして噛合せ、旋回スクロール部材を自
転することなく、固定スクロール部材に対し旋回運動さ
せ、固定スクロール部材には端板の中心部に開口する吐
出口と、外周部に開口する吸入口を設け、吸入口よりガ
スを吸入し、両スクロール部材にて形成される密閉空間
を中心に移動させ、容積を減少してガスを圧縮し、吐出
口より圧縮ガスを吐出する。このスクロール圧縮機にお
ける自転防止機構としてのオルダム継手は特開昭53−35
840号等にて一般的な公知技術である。また旋回スクロ
ール背面に圧力を付与して旋回スクロール部材を固定ス
クロール部材に軸方向に押圧し密着させる方式が特公昭
57−23793号にて示されている。しかし乍ら背圧のシー
ルとスラスト力の受けのために旋回スクロール端板に圧
縮作用を寄与しない張出部を設けており、圧縮機の半径
寸法を小さくするという点については配慮されていなか
った。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来技術の自転防止機構は圧縮機全体の小径化に
ついては配慮がされておらず、上述のように、旋回スク
ロール部材に作用させる背圧のシールとスラスト力の受
け部のために旋回スクロール端板に圧縮作用に寄与しな
い張り出し部を設けており、圧縮機全体の径方向寸法が
大きくなるという問題があった。 本発明の目的は、旋回スクロール部材を背圧室の圧力
により固定スクロール部材に押圧して圧縮室を密封する
方式のスクロール圧縮機において、旋回スクロール端板
に圧縮作用に寄与しない張り出し部を設けることを不要
にし、圧縮機全体の径方向寸法を小さくする自転防止機
構を有するスクロール圧縮機を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的は、固定スクロール部材と旋回スクロール部
材を噛合せ、両スクロール部材の外周部に吸入室、固定
スクロール部材端板の中央部に吐出口を設け、旋回スク
ロール部材に自転防止機構を係合してなる圧縮機部と、
旋回スクロール部材を駆動するクランク軸および上記各
部分を支持するフレームを主構成部分としてケーシング
内に収納し、旋回スクロール部材端板背面の背圧室に圧
力を付与して固定スクロール部材に押圧し圧縮室の密封
を行うスクロール圧縮機において、前記自転防止機構は
オルダムリングで構成され、かつこのオルダムリングの
環状部の上面には旋回スクロール部材の端板背面に接触
し該端板とオルダムリングの前記環状部の上面との間を
シールする環状のシール部を有し、該オルダムリングの
前記環状部の下面にもフレームの平面部と接触しフレー
ムとオルダムリングの前記環状部の下面との間をシール
する環状のシール部を設けて、前記背圧室と吸入室とを
このオルダムリングでシールする、ことによって達成さ
れる。 〔作 用〕 自転防止機構をオルダムリングで構成し、このオルダ
ムリングの環状部の上面には旋回スクロール部材の端板
背面に接触し該端板との間をシールする環状のシール部
を有し、オルダムリングの前記環状部の下面にもフレー
ムの平面部と接触しフレームとの間をシールする環状の
シール部を設けて、背圧室と吸入室とをこのオルダムリ
ングでシールするように構成しているので、フレームの
壁で背圧室をシールすることなく密閉された背圧室を形
成することができる。この結果、旋回スクロール部材の
端板径を圧縮機の形成に必要な最小径まで小さくするこ
とができ、旋回スクロール部材を背圧室の圧力により固
定スクロール部材に押圧して圧縮室を密封する方式のス
クロール圧縮機の構造の簡単さを損なうことなく、圧縮
機全体の径方向寸法を小さくすることができる。 〔実施例〕 以下本発明の一実施例を第１図乃至第３図を参照して
説明する。第１図は、本発明の自転防止機構を組込んだ
スクロール圧縮機の断面図を示す。ケーシング１内には
固定スクロール部材２と旋回スクロール部材３を互いに
合せた圧縮機部、自転防止機構としてのオルダムリング
４、フレーム５及びクランク軸６、軸受７、８からなる
駆動部が収納され、ケーシング外側にはクランク軸６に
連設されたクラッチ９が配設されている。 固定スクロール部材２は、円板状の端板2aと、これに
直立しインボリウト曲線あるいはこれに近似の曲線に形
成されたラップ2bとからなり、その中心部に吐出孔を穿
設し、外周部は吸入室11が形成されている。旋回スクロ
ール部材３は円板状の端板3aと、これに直立し固定スク
ロールのラップと同一形状に形成されたラップ3bと、鏡
板の反ラップ面に形成されたボス部3cとからなってい
る。フレーム５は中央部に軸受７を配設し、この軸受
と、ケーシングの端板12の中央部に配設した軸受８にて
クランク軸６が支承され、クランク軸６先端の偏心軸6a
は、上記ボス部3cに旋回運動が可能なように挿入されて
いる。旋回スクロール部材３の端板3aの背面部には、上
記軸受７およびバランスウェイト13等を収納する空室が
形成され、この空室は、旋回スクロール端板3aの背面と
フレーム５との間に係合されるシール部を有する自転防
止機構（オルダムリング）４により、上記吸入室11とシ
ールされて密閉された背圧室14が形成されている。旋回
スクロールの端板3aには、上記背圧室14と圧縮室15の適
当な圧力になる部分を連通する小孔16が貫通し、背圧室
14内は吐出圧と吸入圧の間の中間圧力に保持され、旋回
スクロール部材３を固定スクロール部材２に押しつけて
圧縮室15の密封を行なう。また、固定スクロール部材２
の吐出口10の外側にはケーシング１にて吐出室17が形成
され、ケーシング１に接続された吐出管18に連通し、ま
た吸入室11に連通する吸入管19が接続されている。 上記構造のスクロール圧縮機は、クラッチ９を連結し
たクランク軸６の回転により、偏心軸6aが偏心回転する
ことにより、圧縮室15は次第に中心に移動して容積が減
少する。低温低圧の冷媒ガス吸入管19から吸入室11に入
り、上記のように圧縮されて圧力を高め中央の吐出孔10
から吐出室17に吐出され、この高温、高圧の冷媒ガスは
吐出室18から外部へ吐出される。 フレーム５には直径方向にキー5aが設けられており、
これに自転防止機構の部品であるオルダムリング４のキ
ー溝4aが嵌合されている。また90度離れた位置のキー溝
4bには旋回スクロール部材３の背面に設けられた直径方
向のキー3dが嵌合されている。上記構造のオルダムリン
グ４は、第２図の図面上において、左右に動き、旋回ス
クロール３およびキー3dは上下に動く、したがって旋回
スクロールは自転を防止された状態で面内に任意に移動
でき、軸受にクランク軸の偏心軸が嵌合された状態でク
ランク軸が回転すると、旋回スクロールは自転せずに旋
回運動をすることになる。ところで、オルダムリング４
の上面には旋回スクロール３の端板の背面との接触によ
りシールする面4cが設けられ、下面にはリング状に溝が
設けられ、この溝にシール材4dが嵌合されている。シー
ル材4dは弾性的材料でできており、フレーム５の上面と
の接触によりガスをシールする。 第３図はオルダムリングのシール作用を説明する説明
図である。オルダムリング４の一面はテーパ4eを有し、
その端面には平坦なシール面4cを有している。反対側の
面には環状の溝4fを有し、この溝に角形断面で環状に形
成されたシール材4dが嵌合されている。圧力は半径r1以
内が旋回スクロールの背圧室14の背圧Pbになっている。
半径r2からr3までは、オルダムリング４の図示方向上側
が吸入圧力Ps、下側が背圧Pbになっている。したがって
オルダムリング４は差圧により図の上側に押しつけら
れ、シール面4cが旋回スクロール３の背面に密着し、背
圧Pbと吸入圧力Psをシールする。一方、溝4f内の圧力Pb
により、シール材4dは下方へ押され、下面がフレーム５
の上面に密着するので、やはり背圧Pbと吸入圧力Psはシ
ールされる。すなわちオルダムリング４の内側の背圧Pb
のガスと外側の吸入圧力Psのガスはシールされて洩れ込
みが防止される。 第４図はオルダムリングの他の実施例を示す。この実
施例が第２図の実施例と相異するところは、旋回スクロ
ール部材３背面の直径方向のキー23dおよびこのキーが
嵌合されるオルダムリング14のキー溝14bの形状が異な
る構造である。 オルダムキー23dが旋回スクロールの軸受ボス3cの外
幅と同幅かもしくは広い幅になっており、軸受ボス3cの
移動方向に障害になる構造部分がないので、スクロール
部材の端面の径やオルダムリングの径を小さくできる利
点がある。またキー23dとキー溝14bの接触面積も大きく
とれるので、面圧も小さくでき、耐久性の面でも有利で
ある。シールの作用は第２図の実施例と全く同様であ
る。 第５図は更に他の実施例を示し、シール方法が異なる
オルダムリングの構造を示す。第２図、第４図の実施例
ではオルダムリングのシール面のうち一面は平坦な面で
シールしていたが、第５図の実施例はオルダムリング24
の両面にリング状のシール材34dを配してシールする構
造になっている。使用形態は第２図に示した実施例と全
く同様である。 尚本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、
自転防止機構が、旋回スクロール部材背面に形成される
背圧室のシール機構を兼ね備えるものであれば、その変
形例は可能であり、本発明はそれらの変形例をも包含す
るものである。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、自転防止機構を
オルダムリングで構成し、このオルダムリングの環状部
の上面には旋回スクロール部材の端板背面に接触し該端
板との間をシールする環状のシール部を有し、オルダム
リングの前記環状部の下面にもフレームの平面部と接触
しフレームとの間をシールする環状のシール部を設け
て、背圧室と吸入室とをこのオルダムリングでシールす
るように構成しているので、フレームの壁で背圧室をシ
ールする必要がなくなり、旋回スクロール部材の端板径
を圧縮機の形成に必要な最小径まで小さくすることがで
きる。この結果、旋回スクロール部材を背圧室の圧力に
より固定スクロール部材に押圧して圧縮機を密封する方
式のスクロール圧縮機の構造の簡単さを損なうことな
く、圧縮機全体の径方向寸法を小さくすることができる
効果がある。 また、本発明によれば、自転防止機構であるオルダム
リングにシール部を設けたので、別にシール部材を設け
なくてよくなり、その分オルダムリングを大径化でき
る。この結果、オルダム継手を構成するオルダムキー相
互間の距離を長くとることができるから、オルダムキー
にかかる荷重を低減することができる効果もある。
圧縮を行なうスクロール圧縮機に係り、特に、圧縮機の
外径寸法を小さくして小形化をはかる自転防止機構を有
するスクロール圧縮機に関する。 〔従来の技術〕 スクロール圧縮機は、端板に渦巻状のラップを直立す
る固定スクロール部材及び旋回スクロール部材を、ラッ
プを互いに内側にして噛合せ、旋回スクロール部材を自
転することなく、固定スクロール部材に対し旋回運動さ
せ、固定スクロール部材には端板の中心部に開口する吐
出口と、外周部に開口する吸入口を設け、吸入口よりガ
スを吸入し、両スクロール部材にて形成される密閉空間
を中心に移動させ、容積を減少してガスを圧縮し、吐出
口より圧縮ガスを吐出する。このスクロール圧縮機にお
ける自転防止機構としてのオルダム継手は特開昭53−35
840号等にて一般的な公知技術である。また旋回スクロ
ール背面に圧力を付与して旋回スクロール部材を固定ス
クロール部材に軸方向に押圧し密着させる方式が特公昭
57−23793号にて示されている。しかし乍ら背圧のシー
ルとスラスト力の受けのために旋回スクロール端板に圧
縮作用を寄与しない張出部を設けており、圧縮機の半径
寸法を小さくするという点については配慮されていなか
った。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来技術の自転防止機構は圧縮機全体の小径化に
ついては配慮がされておらず、上述のように、旋回スク
ロール部材に作用させる背圧のシールとスラスト力の受
け部のために旋回スクロール端板に圧縮作用に寄与しな
い張り出し部を設けており、圧縮機全体の径方向寸法が
大きくなるという問題があった。 本発明の目的は、旋回スクロール部材を背圧室の圧力
により固定スクロール部材に押圧して圧縮室を密封する
方式のスクロール圧縮機において、旋回スクロール端板
に圧縮作用に寄与しない張り出し部を設けることを不要
にし、圧縮機全体の径方向寸法を小さくする自転防止機
構を有するスクロール圧縮機を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的は、固定スクロール部材と旋回スクロール部
材を噛合せ、両スクロール部材の外周部に吸入室、固定
スクロール部材端板の中央部に吐出口を設け、旋回スク
ロール部材に自転防止機構を係合してなる圧縮機部と、
旋回スクロール部材を駆動するクランク軸および上記各
部分を支持するフレームを主構成部分としてケーシング
内に収納し、旋回スクロール部材端板背面の背圧室に圧
力を付与して固定スクロール部材に押圧し圧縮室の密封
を行うスクロール圧縮機において、前記自転防止機構は
オルダムリングで構成され、かつこのオルダムリングの
環状部の上面には旋回スクロール部材の端板背面に接触
し該端板とオルダムリングの前記環状部の上面との間を
シールする環状のシール部を有し、該オルダムリングの
前記環状部の下面にもフレームの平面部と接触しフレー
ムとオルダムリングの前記環状部の下面との間をシール
する環状のシール部を設けて、前記背圧室と吸入室とを
このオルダムリングでシールする、ことによって達成さ
れる。 〔作 用〕 自転防止機構をオルダムリングで構成し、このオルダ
ムリングの環状部の上面には旋回スクロール部材の端板
背面に接触し該端板との間をシールする環状のシール部
を有し、オルダムリングの前記環状部の下面にもフレー
ムの平面部と接触しフレームとの間をシールする環状の
シール部を設けて、背圧室と吸入室とをこのオルダムリ
ングでシールするように構成しているので、フレームの
壁で背圧室をシールすることなく密閉された背圧室を形
成することができる。この結果、旋回スクロール部材の
端板径を圧縮機の形成に必要な最小径まで小さくするこ
とができ、旋回スクロール部材を背圧室の圧力により固
定スクロール部材に押圧して圧縮室を密封する方式のス
クロール圧縮機の構造の簡単さを損なうことなく、圧縮
機全体の径方向寸法を小さくすることができる。 〔実施例〕 以下本発明の一実施例を第１図乃至第３図を参照して
説明する。第１図は、本発明の自転防止機構を組込んだ
スクロール圧縮機の断面図を示す。ケーシング１内には
固定スクロール部材２と旋回スクロール部材３を互いに
合せた圧縮機部、自転防止機構としてのオルダムリング
４、フレーム５及びクランク軸６、軸受７、８からなる
駆動部が収納され、ケーシング外側にはクランク軸６に
連設されたクラッチ９が配設されている。 固定スクロール部材２は、円板状の端板2aと、これに
直立しインボリウト曲線あるいはこれに近似の曲線に形
成されたラップ2bとからなり、その中心部に吐出孔を穿
設し、外周部は吸入室11が形成されている。旋回スクロ
ール部材３は円板状の端板3aと、これに直立し固定スク
ロールのラップと同一形状に形成されたラップ3bと、鏡
板の反ラップ面に形成されたボス部3cとからなってい
る。フレーム５は中央部に軸受７を配設し、この軸受
と、ケーシングの端板12の中央部に配設した軸受８にて
クランク軸６が支承され、クランク軸６先端の偏心軸6a
は、上記ボス部3cに旋回運動が可能なように挿入されて
いる。旋回スクロール部材３の端板3aの背面部には、上
記軸受７およびバランスウェイト13等を収納する空室が
形成され、この空室は、旋回スクロール端板3aの背面と
フレーム５との間に係合されるシール部を有する自転防
止機構（オルダムリング）４により、上記吸入室11とシ
ールされて密閉された背圧室14が形成されている。旋回
スクロールの端板3aには、上記背圧室14と圧縮室15の適
当な圧力になる部分を連通する小孔16が貫通し、背圧室
14内は吐出圧と吸入圧の間の中間圧力に保持され、旋回
スクロール部材３を固定スクロール部材２に押しつけて
圧縮室15の密封を行なう。また、固定スクロール部材２
の吐出口10の外側にはケーシング１にて吐出室17が形成
され、ケーシング１に接続された吐出管18に連通し、ま
た吸入室11に連通する吸入管19が接続されている。 上記構造のスクロール圧縮機は、クラッチ９を連結し
たクランク軸６の回転により、偏心軸6aが偏心回転する
ことにより、圧縮室15は次第に中心に移動して容積が減
少する。低温低圧の冷媒ガス吸入管19から吸入室11に入
り、上記のように圧縮されて圧力を高め中央の吐出孔10
から吐出室17に吐出され、この高温、高圧の冷媒ガスは
吐出室18から外部へ吐出される。 フレーム５には直径方向にキー5aが設けられており、
これに自転防止機構の部品であるオルダムリング４のキ
ー溝4aが嵌合されている。また90度離れた位置のキー溝
4bには旋回スクロール部材３の背面に設けられた直径方
向のキー3dが嵌合されている。上記構造のオルダムリン
グ４は、第２図の図面上において、左右に動き、旋回ス
クロール３およびキー3dは上下に動く、したがって旋回
スクロールは自転を防止された状態で面内に任意に移動
でき、軸受にクランク軸の偏心軸が嵌合された状態でク
ランク軸が回転すると、旋回スクロールは自転せずに旋
回運動をすることになる。ところで、オルダムリング４
の上面には旋回スクロール３の端板の背面との接触によ
りシールする面4cが設けられ、下面にはリング状に溝が
設けられ、この溝にシール材4dが嵌合されている。シー
ル材4dは弾性的材料でできており、フレーム５の上面と
の接触によりガスをシールする。 第３図はオルダムリングのシール作用を説明する説明
図である。オルダムリング４の一面はテーパ4eを有し、
その端面には平坦なシール面4cを有している。反対側の
面には環状の溝4fを有し、この溝に角形断面で環状に形
成されたシール材4dが嵌合されている。圧力は半径r1以
内が旋回スクロールの背圧室14の背圧Pbになっている。
半径r2からr3までは、オルダムリング４の図示方向上側
が吸入圧力Ps、下側が背圧Pbになっている。したがって
オルダムリング４は差圧により図の上側に押しつけら
れ、シール面4cが旋回スクロール３の背面に密着し、背
圧Pbと吸入圧力Psをシールする。一方、溝4f内の圧力Pb
により、シール材4dは下方へ押され、下面がフレーム５
の上面に密着するので、やはり背圧Pbと吸入圧力Psはシ
ールされる。すなわちオルダムリング４の内側の背圧Pb
のガスと外側の吸入圧力Psのガスはシールされて洩れ込
みが防止される。 第４図はオルダムリングの他の実施例を示す。この実
施例が第２図の実施例と相異するところは、旋回スクロ
ール部材３背面の直径方向のキー23dおよびこのキーが
嵌合されるオルダムリング14のキー溝14bの形状が異な
る構造である。 オルダムキー23dが旋回スクロールの軸受ボス3cの外
幅と同幅かもしくは広い幅になっており、軸受ボス3cの
移動方向に障害になる構造部分がないので、スクロール
部材の端面の径やオルダムリングの径を小さくできる利
点がある。またキー23dとキー溝14bの接触面積も大きく
とれるので、面圧も小さくでき、耐久性の面でも有利で
ある。シールの作用は第２図の実施例と全く同様であ
る。 第５図は更に他の実施例を示し、シール方法が異なる
オルダムリングの構造を示す。第２図、第４図の実施例
ではオルダムリングのシール面のうち一面は平坦な面で
シールしていたが、第５図の実施例はオルダムリング24
の両面にリング状のシール材34dを配してシールする構
造になっている。使用形態は第２図に示した実施例と全
く同様である。 尚本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、
自転防止機構が、旋回スクロール部材背面に形成される
背圧室のシール機構を兼ね備えるものであれば、その変
形例は可能であり、本発明はそれらの変形例をも包含す
るものである。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、自転防止機構を
オルダムリングで構成し、このオルダムリングの環状部
の上面には旋回スクロール部材の端板背面に接触し該端
板との間をシールする環状のシール部を有し、オルダム
リングの前記環状部の下面にもフレームの平面部と接触
しフレームとの間をシールする環状のシール部を設け
て、背圧室と吸入室とをこのオルダムリングでシールす
るように構成しているので、フレームの壁で背圧室をシ
ールする必要がなくなり、旋回スクロール部材の端板径
を圧縮機の形成に必要な最小径まで小さくすることがで
きる。この結果、旋回スクロール部材を背圧室の圧力に
より固定スクロール部材に押圧して圧縮機を密封する方
式のスクロール圧縮機の構造の簡単さを損なうことな
く、圧縮機全体の径方向寸法を小さくすることができる
効果がある。 また、本発明によれば、自転防止機構であるオルダム
リングにシール部を設けたので、別にシール部材を設け
なくてよくなり、その分オルダムリングを大径化でき
る。この結果、オルダム継手を構成するオルダムキー相
互間の距離を長くとることができるから、オルダムキー
にかかる荷重を低減することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の一実施例を示すスクロール圧縮機の継
断面図、第２図は第１図の自転防止機構の部分構造図
で、（ａ）図は縦断面図、（ｂ）図は（ａ）図のII−II
線矢視横断面図、第３図は自転防止機構の作動説明図を
示す。第４図は本発明の他の実施例を示す自転防止機構
の部分構造図で、（ａ）図は縦断面図、（ｂ）図は
（ａ）図のIV−IV線矢視横断面図、第５図は更に他の実
例例を示し、自転防止機構のオルダムリングの構造図で
（ａ）は断面図、（ｂ）図は平面図を示す。 １……ケーシング、２……固定スクロール部材、３……
旋回スクロール部材、4,14,24……オルダムリング、５
……フレーム、11……吸入室、14……背圧室
断面図、第２図は第１図の自転防止機構の部分構造図
で、（ａ）図は縦断面図、（ｂ）図は（ａ）図のII−II
線矢視横断面図、第３図は自転防止機構の作動説明図を
示す。第４図は本発明の他の実施例を示す自転防止機構
の部分構造図で、（ａ）図は縦断面図、（ｂ）図は
（ａ）図のIV−IV線矢視横断面図、第５図は更に他の実
例例を示し、自転防止機構のオルダムリングの構造図で
（ａ）は断面図、（ｂ）図は平面図を示す。 １……ケーシング、２……固定スクロール部材、３……
旋回スクロール部材、4,14,24……オルダムリング、５
……フレーム、11……吸入室、14……背圧室
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(72)発明者 千秋 隆雄
清水市村松390番地 株式会社日立製作
所機械研究所内
(72)発明者 岡本 譲治
清水市村松390番地 株式会社日立製作
所清水工場内
(72)発明者 村山 朗
清水市村松390番地 株式会社日立製作
所清水工場内
(56)参考文献 特開 昭61−169686（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．固定スクロール部材と旋回スクロール部材を噛合
せ、両スクロール部材の外周部に吸入室、固定スクロー
ル部材端板の中央部に吐出口を設け、旋回スクロール部
材に自転防止機構を係合してなる圧縮機部と、旋回スク
ロール部材を駆動するクランク軸および上記各部分を支
持するフレームを主構成部分としてケーシング内に収納
し、旋回スクロール部材端板背面の背圧室に圧力を付与
して固定スクロール部材に押圧し圧縮室の密封を行うス
クロール圧縮機において、前記自転防止機構はオルダム
リングで構成され、かつこのオルダムリングの環状部の
上面には旋回スクロール部材の端板背面に接触し該端板
とオルダムリングの前記環状部の上面との間をシールす
る環状のシール部を有し、該オルダムリングの前記環状
部の下面にもフレームの平面部と接触しフレームとオル
ダムリングの前記環状部の下面との間をシールする環状
のシール部を設けて、前記背圧室と吸入室とをこのオル
ダムリングでシールしたことを特徴とするスクロール圧
縮機。 ２．前記オルダムリングが、シール部の少なくとも一方
に環状のシール材を装着してなる特許請求範囲の第１項
記載のスクロール圧縮機。 ３．前記オルダムリングが、シール部の少なくとも一方
の周縁が傾斜状に形成されている特許請求範囲の第１項
記載のスクロール圧縮機。 ４．前記自転防止機構は、旋回スクロール部材端板背面
に形成したオルダムキーを幅広に形成した特許請求範囲
の第１項記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61274041A JP2674991B2 (ja) | 1986-11-19 | 1986-11-19 | スクロール圧縮機 |
| KR1019870011912A KR920007282B1 (ko) | 1986-11-19 | 1987-10-26 | 스크롤 압축기의 선회스크롤 자전방지기구 |
| US07/119,486 US4810176A (en) | 1986-11-19 | 1987-11-12 | Anti-rotation mechanism for use with orbiting scroll member of scroll compressor |
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP61274041A JP2674991B2 (ja) | 1986-11-19 | 1986-11-19 | スクロール圧縮機 |
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|---|---|
| JPS63129182A JPS63129182A (ja) | 1988-06-01 |
| JP2674991B2 true JP2674991B2 (ja) | 1997-11-12 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
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-
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-
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- 1987-11-13 DE DE19873738686 patent/DE3738686A1/de active Granted
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