JP2656847B2 - 情報再生装置 - Google Patents
情報再生装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学的情報記録媒体に多重干渉効果を利用し
て記録された情報を再生する情報再生装置に関する。
て記録された情報を再生する情報再生装置に関する。
[従来の技術] 近年、光ディスク、光カード、光テープなどの光メモ
リと呼ばれる光学的情報記録媒体や、それを使用した記
録再生装置の発展には目覚しいものがある。このような
記録再生装置は、光メモリが高密度記録という特長を有
するため、ビット当りのコストが磁気ディスクなどに比
較して安く、また高い転送レートが得られるなどの利点
がある。そのため、更に光メモリの高密度化を行うべ
く、研究開発が盛んである。
リと呼ばれる光学的情報記録媒体や、それを使用した記
録再生装置の発展には目覚しいものがある。このような
記録再生装置は、光メモリが高密度記録という特長を有
するため、ビット当りのコストが磁気ディスクなどに比
較して安く、また高い転送レートが得られるなどの利点
がある。そのため、更に光メモリの高密度化を行うべ
く、研究開発が盛んである。
光メモリの高密度化を目指すには、例えば最小ビット
サイズの微小化、情報記録の多値化、情報の多重記録な
どがあり、それぞれ種々の方式が提案されている。その
うち、従来公知の多値化技術に関しては、染料系媒体や
相変化型媒体の連続的な反射率変化を利用した技術の提
案がほとんどである。これらの提案は、基本的には、今
までの2値情報に対応していた、コントラストの良い2
つの異なる反射率のレベルの中間値をさらに細分化する
ものである。そのため、原理的にSNRを犠牲にした多値
化であり、エラレートの劣化を招くものであった。
サイズの微小化、情報記録の多値化、情報の多重記録な
どがあり、それぞれ種々の方式が提案されている。その
うち、従来公知の多値化技術に関しては、染料系媒体や
相変化型媒体の連続的な反射率変化を利用した技術の提
案がほとんどである。これらの提案は、基本的には、今
までの2値情報に対応していた、コントラストの良い2
つの異なる反射率のレベルの中間値をさらに細分化する
ものである。そのため、原理的にSNRを犠牲にした多値
化であり、エラレートの劣化を招くものであった。
この反射率変化を利用した方式では、最も単純には、
基板の複素屈折率N1、媒体の複素屈折率N2とすると、反
射率Rは次式で表わされる。
基板の複素屈折率N1、媒体の複素屈折率N2とすると、反
射率Rは次式で表わされる。
但しnm(m=1,2)は屈折率、Km(m=1,2)は減衰係
数でNm=nm−iKmである。例えば、TeOx系の相変化媒体
の場合、アモルファス状態のとき、N2=3.5−0.8i、結
晶状態ではN2=3.9−1.3iであるから、N1=1.6とすると
反射率の変化ΔRは6%と小さい。さらに、このΔRを
細分化するのであるが、記録に要する光エネルギに対す
るΔRの変化は、非線形であるので等分化が難しい上、
記録に必要な光エネルギの制御も容易ではない。
数でNm=nm−iKmである。例えば、TeOx系の相変化媒体
の場合、アモルファス状態のとき、N2=3.5−0.8i、結
晶状態ではN2=3.9−1.3iであるから、N1=1.6とすると
反射率の変化ΔRは6%と小さい。さらに、このΔRを
細分化するのであるが、記録に要する光エネルギに対す
るΔRの変化は、非線形であるので等分化が難しい上、
記録に必要な光エネルギの制御も容易ではない。
これに対して、多値化を目的としたわけではないが、
SNRを上げる手法として、特公昭63−26463号に示される
が如く、高反射率の金属ミラーを媒体裏面に設け、薄膜
の多重干渉効果により、2つの状態間での反射率の差を
広げ、コントラストを向上させる方法が提案されてい
る。この特公昭63−26463号には、特に吸収係数の変化
による反射率変化の増大について提案されているが、こ
の方法により前記の多値化の問題点、非線形性と光エネ
ルギ制御の難しさが解決できるわけではない。むしろ多
値化に適用しようとすると、吸収スペクトルの変化と多
重干渉効果を組み合わせることにより、反射率の変化の
非線形性が増大する可能性が大きい。つまり、このよう
な2値に対応した2つの反射率の差を増大し、コントラ
ストを改善し、2値データとしてのSNRを向上できるか
らといって、必ずしも多値化に適した特性が得られるわ
けではない。
SNRを上げる手法として、特公昭63−26463号に示される
が如く、高反射率の金属ミラーを媒体裏面に設け、薄膜
の多重干渉効果により、2つの状態間での反射率の差を
広げ、コントラストを向上させる方法が提案されてい
る。この特公昭63−26463号には、特に吸収係数の変化
による反射率変化の増大について提案されているが、こ
の方法により前記の多値化の問題点、非線形性と光エネ
ルギ制御の難しさが解決できるわけではない。むしろ多
値化に適用しようとすると、吸収スペクトルの変化と多
重干渉効果を組み合わせることにより、反射率の変化の
非線形性が増大する可能性が大きい。つまり、このよう
な2値に対応した2つの反射率の差を増大し、コントラ
ストを改善し、2値データとしてのSNRを向上できるか
らといって、必ずしも多値化に適した特性が得られるわ
けではない。
デジタルメモリにおいては、媒体レベルでの多値化レ
ベル数をLとすると、2進数のデータを記録する際の情
報の記録bit数Mは、次式で表わされる。
ベル数をLとすると、2進数のデータを記録する際の情
報の記録bit数Mは、次式で表わされる。
M=log2L 例えば、前記反射率変化による多値化において、媒体
で8レベルの多値(L=8)を実現しても、記録できる
情報量は3bit(M=3)なので、記録密度は3倍にしか
上がらない。デジタルメモリからのデータを受けとるコ
ンピュータ等の機器の信号処理、またメモリ内の変復調
等の処理系を考えると、多値化の効果が顕著となるの
は、8bitの多値化からであろうから、媒体としては256
レベルの多値化を確保する必要がある。
で8レベルの多値(L=8)を実現しても、記録できる
情報量は3bit(M=3)なので、記録密度は3倍にしか
上がらない。デジタルメモリからのデータを受けとるコ
ンピュータ等の機器の信号処理、またメモリ内の変復調
等の処理系を考えると、多値化の効果が顕著となるの
は、8bitの多値化からであろうから、媒体としては256
レベルの多値化を確保する必要がある。
このような光強度に対する反射率を用いて多値化を行
う場合、全く理想的に、0から100%の反射率がリニア
に変化するものとして等分化したとしても、256レベル
の多値を行なうと、1レベルあたり0.390%の変化とな
り、媒体の製造技術、光源強度の安定化技術、検出技術
等を考えると、実用化は非常に難しいものであることが
わかる。
う場合、全く理想的に、0から100%の反射率がリニア
に変化するものとして等分化したとしても、256レベル
の多値を行なうと、1レベルあたり0.390%の変化とな
り、媒体の製造技術、光源強度の安定化技術、検出技術
等を考えると、実用化は非常に難しいものであることが
わかる。
また、特公昭63−26463号と同じ、光吸収スペクトル
を用いた、フォトケミカルホールバーニング(以下PH
B)効果を利用した多重記録方式も提案されている。こ
の多重記録方式は、原理的には多重記録により、多値記
録が可能となるはずである。しかしながら、PHB方式は
現状では、極低温における原理確認実験が終了した段階
であり、技術的に狭帯域の吸収スペクトルを多数有する
媒体を室温で安定に実現することは難しい。さらに、情
報の記録、再生、消去といったメモリとしての一連の基
本動作を行なう場合、光源は狭い各吸収スペクトル巾よ
り十分狭いスペクトル巾を有する必要がある。また、波
長の掃引を同時に行う必要があること、しかも波長の絶
対値制御が必要であること等、媒体そのものの不安定性
以外にも解決すべき点が多いのが現状である。
を用いた、フォトケミカルホールバーニング(以下PH
B)効果を利用した多重記録方式も提案されている。こ
の多重記録方式は、原理的には多重記録により、多値記
録が可能となるはずである。しかしながら、PHB方式は
現状では、極低温における原理確認実験が終了した段階
であり、技術的に狭帯域の吸収スペクトルを多数有する
媒体を室温で安定に実現することは難しい。さらに、情
報の記録、再生、消去といったメモリとしての一連の基
本動作を行なう場合、光源は狭い各吸収スペクトル巾よ
り十分狭いスペクトル巾を有する必要がある。また、波
長の掃引を同時に行う必要があること、しかも波長の絶
対値制御が必要であること等、媒体そのものの不安定性
以外にも解決すべき点が多いのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 前述したように、従来の多値化技術としては、多くの
問題点が残されており、特にSNRが低いことや、多値化
度が低いことなどの問題があった。また、多値化度を高
めるための提案もなされているが、数多く課題が残され
ているというのが実情であった。
問題点が残されており、特にSNRが低いことや、多値化
度が低いことなどの問題があった。また、多値化度を高
めるための提案もなされているが、数多く課題が残され
ているというのが実情であった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、そ
の目的は高いSNRと高い多値度を実現でき、また高い信
頼性で情報を再生できるようにした情報再生装置を提供
することにある。
の目的は高いSNRと高い多値度を実現でき、また高い信
頼性で情報を再生できるようにした情報再生装置を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、各々で反射された光が多重
干渉を起すように、所定間隔で互いに平行に配置された
第1及び第2の反射層と、これらの反射層の間に設けら
れ、その屈折率の変化として情報が記録された媒体層か
ら成る光学的情報記録媒体に、波長が変化する再生用光
束を照射し、前記媒体からの反射光または透過光から多
重干渉を起す波長を検知することで、記録情報を判別す
る装置において、前記媒体からの反射光または透過光の
波長を分散する波長分散素子を設け、かつこの分散素子
の分散方向に対向して前記分散素子で分散された光のス
ペクトルを検知し、記録情報に対応した波長を検知する
アレイ状センサを設けたことを特徴とする情報再生装置
が提供される。
干渉を起すように、所定間隔で互いに平行に配置された
第1及び第2の反射層と、これらの反射層の間に設けら
れ、その屈折率の変化として情報が記録された媒体層か
ら成る光学的情報記録媒体に、波長が変化する再生用光
束を照射し、前記媒体からの反射光または透過光から多
重干渉を起す波長を検知することで、記録情報を判別す
る装置において、前記媒体からの反射光または透過光の
波長を分散する波長分散素子を設け、かつこの分散素子
の分散方向に対向して前記分散素子で分散された光のス
ペクトルを検知し、記録情報に対応した波長を検知する
アレイ状センサを設けたことを特徴とする情報再生装置
が提供される。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら
詳細に説明する。第1図は本発明の情報再生装置の一実
施例を示す構成図である。
詳細に説明する。第1図は本発明の情報再生装置の一実
施例を示す構成図である。
第1図において、1は光学的多量干渉効果を利用して
多値情報を記録する記録媒体である。この記録媒体1の
具体的構成については、詳しく後述する。2は情報記録
用の第1の光源である半導体レーザ、3はその半導体レ
ーザ2のレーザ光を平行光とするコリメータレンズであ
る。4は情報再生用の第2の光源である半導体レーザ、
5はその半導体レーザ4のレーザ光を平行光とするコリ
メータレンズである。また、6,7はビームスプリッタ、
8はピックアップレンズ、9は分散プリズム、10はセン
サレンズ、39は1次元CCDである。分散プリズム9は記
録媒体からの反射光を分散するものであり、1次元CCD3
9はその分散方向に対向して配置されている。
多値情報を記録する記録媒体である。この記録媒体1の
具体的構成については、詳しく後述する。2は情報記録
用の第1の光源である半導体レーザ、3はその半導体レ
ーザ2のレーザ光を平行光とするコリメータレンズであ
る。4は情報再生用の第2の光源である半導体レーザ、
5はその半導体レーザ4のレーザ光を平行光とするコリ
メータレンズである。また、6,7はビームスプリッタ、
8はピックアップレンズ、9は分散プリズム、10はセン
サレンズ、39は1次元CCDである。分散プリズム9は記
録媒体からの反射光を分散するものであり、1次元CCD3
9はその分散方向に対向して配置されている。
各コリメータレンズ3,5で平行光に変換された光は、
ビームスプリッタ6で合成される。また媒体1は、不図
示のモータによって駆動され、上記光源から発した光束
でこの媒体が走査されるように構成されている。
ビームスプリッタ6で合成される。また媒体1は、不図
示のモータによって駆動され、上記光源から発した光束
でこの媒体が走査されるように構成されている。
記録用の半導体レーザ2は、比較的高出力のレーザで
あり、記録レーザ駆動回路31によって駆動される。端子
30からは、多数のビット(例えば8ビット)の2値信号
で表されるワードが次々に入力される。入力されたワー
ドは変調回路32において、予め定められたテーブルに従
って、対応した信号レベルに変換される。例えば、1ワ
ードが8ビットから成る場合には、256通りのワードが
存在することになり、各々のワードに対応して256通り
のレベルに変調された記録信号が変調回路から出力され
る。この記録信号は、記録レーザ駆動回路31に入力さ
れ、半導体レーザ2からは、その信号レベルに応じた強
度の記録用光束が出射される。
あり、記録レーザ駆動回路31によって駆動される。端子
30からは、多数のビット(例えば8ビット)の2値信号
で表されるワードが次々に入力される。入力されたワー
ドは変調回路32において、予め定められたテーブルに従
って、対応した信号レベルに変換される。例えば、1ワ
ードが8ビットから成る場合には、256通りのワードが
存在することになり、各々のワードに対応して256通り
のレベルに変調された記録信号が変調回路から出力され
る。この記録信号は、記録レーザ駆動回路31に入力さ
れ、半導体レーザ2からは、その信号レベルに応じた強
度の記録用光束が出射される。
前記記録用光束は、コリメータレンズ3で平行化さ
れ、ビームスプリッタ6および7を透過してピックアッ
プレンズ8で媒体1の媒体層上に微小スポットとして結
像される。媒体層は、この記録光束の照射によって加熱
され、屈折率の変化した微小記録領域の連続として信号
が記録される。ここで、各微小記録領域は、照射された
光束の強度に対応した屈折率を示す。即ち、1つの記録
領域に1つのワードが記録されたことになる。前記変調
回路32からの信号の出力は、クロック信号発生回路33か
ら出力されるクロック信号に基づいて、一定周期で行な
われる。従って、記録媒体1上には、光束の走査方向
に、一定のピッチで微小記録領域が形成される。
れ、ビームスプリッタ6および7を透過してピックアッ
プレンズ8で媒体1の媒体層上に微小スポットとして結
像される。媒体層は、この記録光束の照射によって加熱
され、屈折率の変化した微小記録領域の連続として信号
が記録される。ここで、各微小記録領域は、照射された
光束の強度に対応した屈折率を示す。即ち、1つの記録
領域に1つのワードが記録されたことになる。前記変調
回路32からの信号の出力は、クロック信号発生回路33か
ら出力されるクロック信号に基づいて、一定周期で行な
われる。従って、記録媒体1上には、光束の走査方向
に、一定のピッチで微小記録領域が形成される。
一方、再生用の半導体レーザ4としては、比較的低出
力のレーザが用いられる。この半導体レーザ4は、再生
レーザ駆動回路34によって駆動される。再生レーザ駆動
回路34は、クロック信号発生回路33から入力されるクロ
ック信号に同期させて、半導体レーザ4から発する再生
用光束の波長を一定周期で掃引させる。このような波長
の掃引は、例えば、通常のDHレーザを用いて、このレー
ザに注入される電流量を変化させることによって行なう
ことが出来る。また、特開昭63−32985号等で提案され
ているタンデム電極型の波長可変半導体レーザを用いれ
ば、更に広範囲で高速な掃引が可能である。クロック信
号発生回路33は、例えば、媒体に予め記録された同期マ
ークの検出によって、媒体上の微小記録領域とクロック
信号との同期をとっている。そして、このクロック信号
に基づいて、半導体レーザ4は、微小記録領域内で少な
くとも一度の波長の掃引を行なうように制御される。
力のレーザが用いられる。この半導体レーザ4は、再生
レーザ駆動回路34によって駆動される。再生レーザ駆動
回路34は、クロック信号発生回路33から入力されるクロ
ック信号に同期させて、半導体レーザ4から発する再生
用光束の波長を一定周期で掃引させる。このような波長
の掃引は、例えば、通常のDHレーザを用いて、このレー
ザに注入される電流量を変化させることによって行なう
ことが出来る。また、特開昭63−32985号等で提案され
ているタンデム電極型の波長可変半導体レーザを用いれ
ば、更に広範囲で高速な掃引が可能である。クロック信
号発生回路33は、例えば、媒体に予め記録された同期マ
ークの検出によって、媒体上の微小記録領域とクロック
信号との同期をとっている。そして、このクロック信号
に基づいて、半導体レーザ4は、微小記録領域内で少な
くとも一度の波長の掃引を行なうように制御される。
半導体レーザ4から発した再生用光束は、ビームスプ
リッタ6で反射され、ビームスプリッタ7を透過して、
ピックアップレンズ8で媒体1の媒体層上に微小スポッ
トとして結像される。媒体1で反射され、記録された情
報に応じて変調された光は、ビームスプリッタ7でレー
ザからの入射光と分離される。そして、分散プリズム9
で分散され、センサレンズ10で集光されて、1次元CCD3
9で受光される。
リッタ6で反射され、ビームスプリッタ7を透過して、
ピックアップレンズ8で媒体1の媒体層上に微小スポッ
トとして結像される。媒体1で反射され、記録された情
報に応じて変調された光は、ビームスプリッタ7でレー
ザからの入射光と分離される。そして、分散プリズム9
で分散され、センサレンズ10で集光されて、1次元CCD3
9で受光される。
1次元CCD39の出力はピーク検知回路35に入力され、
ここで検出信号のピークが検知される。そして、時計回
路36は、クロック信号発生回路33から入力されるクロッ
ク信号に基づき、再生用光束の波長の掃引の開始時点か
らピークの検知時点までの時間をカウントする。後述す
るように、本発明は、媒体1の媒体層の屈折率変化とし
て記録された情報を、光学的多重干渉効果を用いて、干
渉が起る波長の変化に変換して検出するものである。そ
して、第1図の装置では、波長を一定のレートで掃引さ
せている為、上記の波長の変化は、掃引開始からの時間
として現われる。従って、情報再生回路37は、計時回路
36で計時された時間から、媒体1に記録された情報を再
生し端子38より出力する。本実施例においては、受光系
として分光器系で構成することにより、波長掃引波形に
変動があっても、波長は空間的に展開分離されているの
で、後述するようにジッターの発生を防止するものであ
る。
ここで検出信号のピークが検知される。そして、時計回
路36は、クロック信号発生回路33から入力されるクロッ
ク信号に基づき、再生用光束の波長の掃引の開始時点か
らピークの検知時点までの時間をカウントする。後述す
るように、本発明は、媒体1の媒体層の屈折率変化とし
て記録された情報を、光学的多重干渉効果を用いて、干
渉が起る波長の変化に変換して検出するものである。そ
して、第1図の装置では、波長を一定のレートで掃引さ
せている為、上記の波長の変化は、掃引開始からの時間
として現われる。従って、情報再生回路37は、計時回路
36で計時された時間から、媒体1に記録された情報を再
生し端子38より出力する。本実施例においては、受光系
として分光器系で構成することにより、波長掃引波形に
変動があっても、波長は空間的に展開分離されているの
で、後述するようにジッターの発生を防止するものであ
る。
なお、上記記録用光束および再生用光束は、図示しな
いが、オートフォーカス、オートトラッキング制御によ
り、光スポットの焦点位置は3次元的に制御される。ま
た、前述の両方の半導体レーザとも、必要に応じて楕円
分布の光出力をビーム整形プリズムなどで真円分布に近
いものに変換することも可能である。
いが、オートフォーカス、オートトラッキング制御によ
り、光スポットの焦点位置は3次元的に制御される。ま
た、前述の両方の半導体レーザとも、必要に応じて楕円
分布の光出力をビーム整形プリズムなどで真円分布に近
いものに変換することも可能である。
次に記録媒体1の具体的構成について説明する。第2
図に記録媒体1の断面構造を示す。
図に記録媒体1の断面構造を示す。
記録媒体1は、表、裏とも、記録、再生を行える両面
構造の媒体である。11a,11bは透明ポリカーボネートの
基板であり、各基板上に反射層と媒体層が交互が形成さ
れている。まず、基板11a,11b上に、それぞれ第1の反
射層12a,12bが形成されその表面に熱により屈折率が変
化する媒体層13a,13bが形成されている。また、各媒体
層13a,13b上に第2の反射層14a,14bが形成され、これら
が接着層15により貼着されている。各層は所定間隔で互
いに平行に形成され、後述するように多重干渉を起すよ
うになっている。
構造の媒体である。11a,11bは透明ポリカーボネートの
基板であり、各基板上に反射層と媒体層が交互が形成さ
れている。まず、基板11a,11b上に、それぞれ第1の反
射層12a,12bが形成されその表面に熱により屈折率が変
化する媒体層13a,13bが形成されている。また、各媒体
層13a,13b上に第2の反射層14a,14bが形成され、これら
が接着層15により貼着されている。各層は所定間隔で互
いに平行に形成され、後述するように多重干渉を起すよ
うになっている。
媒体層13a,13bとしては、TeOx,InSeTlCo,GeTeSbTl、G
eTeSeなどの無機系媒体や、アントラキノン誘電体、ジ
オキサジン化合物、トリフェノジチアジン化合物などの
有機系媒体が好適である。また、多層膜反射層12a,12b
及び14a,14bとしては、屈折率が高い層と低い層を交互
に、波長の1/4に相当する光路長厚で積み重ねることに
より成膜されている。各反射層の材質としては、SiO2,S
i3N4,MgF4,Al2O3等の誘電体が用いられる。このような
記録媒体1を作成するには、まず両面の各基板11a,11b
上に、スパッタ法や塗布法によりそれぞれ第1の反射
層、媒体層、第2の反射層を順次成膜する。そして、各
基板11a,11bを第2の反射層同志を対向させて接着剤
(接着層15)で接着することにより、両面記録用の記録
媒体が完成する。
eTeSeなどの無機系媒体や、アントラキノン誘電体、ジ
オキサジン化合物、トリフェノジチアジン化合物などの
有機系媒体が好適である。また、多層膜反射層12a,12b
及び14a,14bとしては、屈折率が高い層と低い層を交互
に、波長の1/4に相当する光路長厚で積み重ねることに
より成膜されている。各反射層の材質としては、SiO2,S
i3N4,MgF4,Al2O3等の誘電体が用いられる。このような
記録媒体1を作成するには、まず両面の各基板11a,11b
上に、スパッタ法や塗布法によりそれぞれ第1の反射
層、媒体層、第2の反射層を順次成膜する。そして、各
基板11a,11bを第2の反射層同志を対向させて接着剤
(接着層15)で接着することにより、両面記録用の記録
媒体が完成する。
また、本実施例の記録媒体1では、第1の反射層と第
2の反射層に挟まれた媒体層という構成により、いわゆ
るファブリーペローエタロンを実現している。つまり後
述するように入射した光は、2つの反射層の間で繰返し
反射し、多重干渉効果が生じる。本発明は、この多重干
渉効果を有効に利用し、情報の多値記録を行うものであ
る。
2の反射層に挟まれた媒体層という構成により、いわゆ
るファブリーペローエタロンを実現している。つまり後
述するように入射した光は、2つの反射層の間で繰返し
反射し、多重干渉効果が生じる。本発明は、この多重干
渉効果を有効に利用し、情報の多値記録を行うものであ
る。
この記録媒体1に、通常の光ヘッドと同じようにピッ
クアップレンズにより、レーザ光を微小スポットに絞っ
て照射し、エタロン部からの反射光から情報を再生す
る。説明を簡単にするために、2つの反射層12a,14aの
両側は空気で、両反射率ともRと仮定すると、エタロン
からの反射率REは(1)式で表わされる。
クアップレンズにより、レーザ光を微小スポットに絞っ
て照射し、エタロン部からの反射光から情報を再生す
る。説明を簡単にするために、2つの反射層12a,14aの
両側は空気で、両反射率ともRと仮定すると、エタロン
からの反射率REは(1)式で表わされる。
ここで、Fはいわゆるフィネスに対応し、干渉縞の鮮
鋭度を表わすもので(2)式で得られる。
鋭度を表わすもので(2)式で得られる。
また、Ψは次の(3)式で表わされる位相差である。
但し、nMは媒体層13aの屈折率、λは光の波長であ
る。
る。
ここで、反射率REを位相差Ψの関数で表わすと、第3
図に示すようになる。第3図ではmを整数として、
(4)式を満たすところで、鋭く暗い干渉縞が現われ
る。
図に示すようになる。第3図ではmを整数として、
(4)式を満たすところで、鋭く暗い干渉縞が現われ
る。
Ψ=2πm …(4) 位相差Ψの変化は、(3)式より一般に(5)で表わ
される。
される。
この新しい多値記録方式は、多値に対応した情報を、
屈折率変化ΔnMに直して、位相差変化ΔΨとして媒体に
記録する。そして再生においては、光の波長を掃引する
ことによって、ΔnMにより生じた位相差ΔΨをちょうど
キャンセルする位相差を与えるΔλに対応する波長で、
(4)式の条件が回復する。すなわち、波長を時間的に
掃引すると、記録した情報の値に対応した位相差にマッ
チした波長において、鋭い干渉縞が現われ、時間波形と
して、第3図に対応したパルスが得られる。このパルス
の時間軸上の位置Δtが、多値情報を与える。屈折率、
波長、時間の対応は、波長掃引がリニアであるとき、
(6)式で表わされる。
屈折率変化ΔnMに直して、位相差変化ΔΨとして媒体に
記録する。そして再生においては、光の波長を掃引する
ことによって、ΔnMにより生じた位相差ΔΨをちょうど
キャンセルする位相差を与えるΔλに対応する波長で、
(4)式の条件が回復する。すなわち、波長を時間的に
掃引すると、記録した情報の値に対応した位相差にマッ
チした波長において、鋭い干渉縞が現われ、時間波形と
して、第3図に対応したパルスが得られる。このパルス
の時間軸上の位置Δtが、多値情報を与える。屈折率、
波長、時間の対応は、波長掃引がリニアであるとき、
(6)式で表わされる。
記録を行うには、(5)式で表わされる位相差の変化
ΔΨを、レーザによる加熱で生じるΔnMをコントロール
することにより与える。再生は、その位相差変化をキャ
ンセルする波長変化を持った光を入射し、鋭く暗い縞を
検出する。つまり、前述のように波長を掃引し、媒体の
反射光強度に表われるパルスを検出すれば、その時の波
長が、前記位相差に対応した波長である。
ΔΨを、レーザによる加熱で生じるΔnMをコントロール
することにより与える。再生は、その位相差変化をキャ
ンセルする波長変化を持った光を入射し、鋭く暗い縞を
検出する。つまり、前述のように波長を掃引し、媒体の
反射光強度に表われるパルスを検出すれば、その時の波
長が、前記位相差に対応した波長である。
しかし、再生時の波長掃引にふらつきがあると、即ち
波長掃引波形が不安定であると、(6)式の第2等号は
成立しなくなるので、検出されるパルスの時間は正確に
多値に対応しなくなる。波長掃引波形は、(6)式を成
立させるものとして鋸歯状波が最適であるが、その傾き
のバラツキ、各ピーク波長のバラツキ、傾きの非直線性
等が再生信号のジッターとなり、エラーレートを劣化さ
せることになる。この問題点を解決するには、例えば精
密な波長制御を行えばよいが、波長の検出系、制御系な
どの回路構成が複雑かつ大がかりになるため、光ヘッド
に採用することは困難である。本発明においては、第1
図で説明したように受光系を分散プリズム9、1次元CC
D39などで構成することで、簡単に再生信号のジッター
の問題を解決するようにしたものである。
波長掃引波形が不安定であると、(6)式の第2等号は
成立しなくなるので、検出されるパルスの時間は正確に
多値に対応しなくなる。波長掃引波形は、(6)式を成
立させるものとして鋸歯状波が最適であるが、その傾き
のバラツキ、各ピーク波長のバラツキ、傾きの非直線性
等が再生信号のジッターとなり、エラーレートを劣化さ
せることになる。この問題点を解決するには、例えば精
密な波長制御を行えばよいが、波長の検出系、制御系な
どの回路構成が複雑かつ大がかりになるため、光ヘッド
に採用することは困難である。本発明においては、第1
図で説明したように受光系を分散プリズム9、1次元CC
D39などで構成することで、簡単に再生信号のジッター
の問題を解決するようにしたものである。
そこで、第1図の実施例の具体的な動作を第4図を参
照して説明する。同図(a)は記録媒体1のトラック方
向における微小記録領域(以下、セルと呼ぶ)の配列状
態を示した図である。この例では、セルCi、(i=1,2
…)はトラック方向に一列に配列され、かつ空間的ある
いは時間的に等ピッチで配列されている。ここで言うセ
ルは、コンパクトディスクでいうピット、光磁気ディス
クでいうドメインに相当し、従来のマーク間記録やマー
ク長記録とは根本的に異なる。即ち、固有の位置に多値
化された情報を記録でき、各セルの間隔や長さは記録さ
れる情報とは無関係である。
照して説明する。同図(a)は記録媒体1のトラック方
向における微小記録領域(以下、セルと呼ぶ)の配列状
態を示した図である。この例では、セルCi、(i=1,2
…)はトラック方向に一列に配列され、かつ空間的ある
いは時間的に等ピッチで配列されている。ここで言うセ
ルは、コンパクトディスクでいうピット、光磁気ディス
クでいうドメインに相当し、従来のマーク間記録やマー
ク長記録とは根本的に異なる。即ち、固有の位置に多値
化された情報を記録でき、各セルの間隔や長さは記録さ
れる情報とは無関係である。
第4図(b)は再生用半導体レーザ4の波長掃引波形
を表わし、横軸は時間、縦軸は波長である。同図では、
破線で示す理想的な掃引波形18に対し、波形掃引波形17
は傾きの変化や、非直線的うねり、平行シフトなどの変
動のある波形として示している。また、波長掃引波形17
として鋸歯状波を用いているが、これは最も簡便な掃引
波であること、時間と波長の関係がリニアであるので、
単位時間当りの波長密度が一定となり、分光器で分散さ
せた場合に、均一に近い分布が可能になることによる。
波長の有効掃引範囲は、λ1≦λ≦λ2としており、波
長の最長、最大値付近は使用しないで、多少のマージン
をとっている。
を表わし、横軸は時間、縦軸は波長である。同図では、
破線で示す理想的な掃引波形18に対し、波形掃引波形17
は傾きの変化や、非直線的うねり、平行シフトなどの変
動のある波形として示している。また、波長掃引波形17
として鋸歯状波を用いているが、これは最も簡便な掃引
波であること、時間と波長の関係がリニアであるので、
単位時間当りの波長密度が一定となり、分光器で分散さ
せた場合に、均一に近い分布が可能になることによる。
波長の有効掃引範囲は、λ1≦λ≦λ2としており、波
長の最長、最大値付近は使用しないで、多少のマージン
をとっている。
第4図(c)は同図(a)のセルを同図(b)の波長
掃引波形17及び18で読出したときの記録媒体1からの反
射光強度の時間変化を示したもので、横軸は時間、縦軸
は反射光強度である。図中19は波長掃引波形17で読出し
たときの反射光強度、20は理想的な掃引波形18で読出し
たときの反射光強度である。このような反射光強度の変
化はパルス状であり、記録された位相差ΔΨをキャンセ
ルする波長で発生する(t=ti)。なお、このパルスは
第3図で示した干渉縞に相当する。この場合、セルC3,C
4,C5の読出時に、波長掃引波形17のように波長変動が生
じると、光パルスの現われる時間がt3′,t4′,t5′とし
て示すように、本来現われる時間からずれてしまいジッ
ターとなる。
掃引波形17及び18で読出したときの記録媒体1からの反
射光強度の時間変化を示したもので、横軸は時間、縦軸
は反射光強度である。図中19は波長掃引波形17で読出し
たときの反射光強度、20は理想的な掃引波形18で読出し
たときの反射光強度である。このような反射光強度の変
化はパルス状であり、記録された位相差ΔΨをキャンセ
ルする波長で発生する(t=ti)。なお、このパルスは
第3図で示した干渉縞に相当する。この場合、セルC3,C
4,C5の読出時に、波長掃引波形17のように波長変動が生
じると、光パルスの現われる時間がt3′,t4′,t5′とし
て示すように、本来現われる時間からずれてしまいジッ
ターとなる。
第4図(d)は1次元CCD39の駆動の一例を示す図で
あり、露光時間texpを1つのセルCiに対する走査時間
より小さくし、セル間のクロストークを低減している。
第4図(e)は1次元CCD39の出力波形22を示す図で、
横軸は時間、縦軸は電圧である。ここで、分散プリズム
9に入射した光は、それぞれの時間における波長で分散
を受ける角度が異なり、その角度をθ(λ)センサレン
ズ10の焦点距離をfとすると、結像面、即ち1次元CCD3
9上の位置xは、 x=fθ(λ) …(7) で表わされる。波長変化Δλによる角度変化Δθ(λ)
が小さいときは、Δθ(λ)∝Δλと考えてよいから、 Δx∝fΔλ …(8) となり、波長の掃引に伴い1次元CCD39上を光スポット
が走査することになる。この走査が第4図(a)に示し
たセルCi毎に繰返される。記録媒体1上のセルCiの再生
スポットによる走査は、機械的な媒体と光スポット(光
軸)の相対移動であり、1次元CCD39上の光スポットの
走査は純分光学的に行われる。そのため、原理的に両走
査にはクロストークはなく、ジッターの原因にはならな
い。
あり、露光時間texpを1つのセルCiに対する走査時間
より小さくし、セル間のクロストークを低減している。
第4図(e)は1次元CCD39の出力波形22を示す図で、
横軸は時間、縦軸は電圧である。ここで、分散プリズム
9に入射した光は、それぞれの時間における波長で分散
を受ける角度が異なり、その角度をθ(λ)センサレン
ズ10の焦点距離をfとすると、結像面、即ち1次元CCD3
9上の位置xは、 x=fθ(λ) …(7) で表わされる。波長変化Δλによる角度変化Δθ(λ)
が小さいときは、Δθ(λ)∝Δλと考えてよいから、 Δx∝fΔλ …(8) となり、波長の掃引に伴い1次元CCD39上を光スポット
が走査することになる。この走査が第4図(a)に示し
たセルCi毎に繰返される。記録媒体1上のセルCiの再生
スポットによる走査は、機械的な媒体と光スポット(光
軸)の相対移動であり、1次元CCD39上の光スポットの
走査は純分光学的に行われる。そのため、原理的に両走
査にはクロストークはなく、ジッターの原因にはならな
い。
詳述すると、(7),(8)式の関係により、波長と
1次元CCD39上の空間位置、つまり1次元CCD39のアレイ
センサのビット数が一義的に固定されるから、掃引波形
17のような波長変動により反射光強度19の干渉縞パルス
の時間位置が変動しても、1次元CCD39上の波長の位置
は変動しないので、出力波形22として示す如く、1次元
CCD39の出力は変動せず、ジッターを排除した信号が得
られる。第4図(f)は同図(e)の1次元CCD39の出
力から干渉縞に相当する波長の位置を表わすパルス波形
23を求めたもので、各パルスの幅が各々のセルの多値情
報を表わす。
1次元CCD39上の空間位置、つまり1次元CCD39のアレイ
センサのビット数が一義的に固定されるから、掃引波形
17のような波長変動により反射光強度19の干渉縞パルス
の時間位置が変動しても、1次元CCD39上の波長の位置
は変動しないので、出力波形22として示す如く、1次元
CCD39の出力は変動せず、ジッターを排除した信号が得
られる。第4図(f)は同図(e)の1次元CCD39の出
力から干渉縞に相当する波長の位置を表わすパルス波形
23を求めたもので、各パルスの幅が各々のセルの多値情
報を表わす。
次に、本発明の他の実施例について説明する。前記実
施例では、光源の波長を掃引することで、干渉縞を発生
する波長を検出したが、この実施例にあっては波長掃引
をせずに、それに相当するスペクトル幅を持つ再生用光
源を用いている。従って、波長掃引が不要であるため、
本実施例は装置の構成を簡単化できる。再生用光源とし
ては、第1図に示した再生用半導体レーザ4の代わり
に、LED(発光ダイオード)もしくは白色光源を使用し
ている。但し、所望のスペクトル幅を得るには、十分に
大きなスペクトル幅を持つ光源であることが必要であ
り、光源とビームスプリッタ6との間に所望のスペクト
ルを透過するバンドパスフィルタを配置してもよい。こ
の構成では、光源としては何等波長を変調する必要はな
く、DC駆動でよい。このような再生用光源を用いた場
合、記録媒体1からの反射光は前記実施例と同様に、分
散プリズム9で分散され、そのスペクトルはセンサレン
ズ10により1次元CCD39上に展開される。
施例では、光源の波長を掃引することで、干渉縞を発生
する波長を検出したが、この実施例にあっては波長掃引
をせずに、それに相当するスペクトル幅を持つ再生用光
源を用いている。従って、波長掃引が不要であるため、
本実施例は装置の構成を簡単化できる。再生用光源とし
ては、第1図に示した再生用半導体レーザ4の代わり
に、LED(発光ダイオード)もしくは白色光源を使用し
ている。但し、所望のスペクトル幅を得るには、十分に
大きなスペクトル幅を持つ光源であることが必要であ
り、光源とビームスプリッタ6との間に所望のスペクト
ルを透過するバンドパスフィルタを配置してもよい。こ
の構成では、光源としては何等波長を変調する必要はな
く、DC駆動でよい。このような再生用光源を用いた場
合、記録媒体1からの反射光は前記実施例と同様に、分
散プリズム9で分散され、そのスペクトルはセンサレン
ズ10により1次元CCD39上に展開される。
第5図はこの実施例の情報再生動作を示したタイムチ
ャートで、同図(a)は光源のスペクトル24である。な
お、横軸は時間、縦軸は光強度である。第5図(b)は
1次元CCD39の出力波形25の一例であり、横軸は時間、
縦軸は電圧である。分散プリズム9と1次元CCD39の配
置を調整することにより、必要な波長域λ1≦λ≦λ2
以外の光は1次元CCD39に入射しないようになってい
る。また、前記実施例も同様であるが、1次元CCD39の
素子数は多値度に合わせ、256レベルなら最低256bitあ
ればよい。この場合、余裕をもって1波長、つまり1レ
ベルNbitで空間的サンプリングをすれば、更に精度を向
上することが可能である。但し、分散プリズム9とセン
サレンズ10により決定する分解能を超える分解能は得ら
れない。このようにして出力波形25には、1次元CCD39
の露光時間texp内に選択されたスペクトル分布が現われ
る。そして、記録された位相差をキャンセルする波長
で、第3図に示した干渉縞が存在するので、それに相当
するパルスが生じる。第5図(c)は同図(b)の出力
波形から干渉縞に相当する波長の位置を表わすパルス波
形26を求めたものであり、前記実施例と同様に各パルス
幅が各々のセルの多値情報を表わす。従って、このパル
ス幅を計時することによって、多値情報を再生すること
ができる。
ャートで、同図(a)は光源のスペクトル24である。な
お、横軸は時間、縦軸は光強度である。第5図(b)は
1次元CCD39の出力波形25の一例であり、横軸は時間、
縦軸は電圧である。分散プリズム9と1次元CCD39の配
置を調整することにより、必要な波長域λ1≦λ≦λ2
以外の光は1次元CCD39に入射しないようになってい
る。また、前記実施例も同様であるが、1次元CCD39の
素子数は多値度に合わせ、256レベルなら最低256bitあ
ればよい。この場合、余裕をもって1波長、つまり1レ
ベルNbitで空間的サンプリングをすれば、更に精度を向
上することが可能である。但し、分散プリズム9とセン
サレンズ10により決定する分解能を超える分解能は得ら
れない。このようにして出力波形25には、1次元CCD39
の露光時間texp内に選択されたスペクトル分布が現われ
る。そして、記録された位相差をキャンセルする波長
で、第3図に示した干渉縞が存在するので、それに相当
するパルスが生じる。第5図(c)は同図(b)の出力
波形から干渉縞に相当する波長の位置を表わすパルス波
形26を求めたものであり、前記実施例と同様に各パルス
幅が各々のセルの多値情報を表わす。従って、このパル
ス幅を計時することによって、多値情報を再生すること
ができる。
本実施例では、前記実施例に比べ通常は光源の空間的
コヒーレンス、時間的コヒーレンスが悪くなるため、媒
体上の光スポットが大きくなる。そのため、空間分解能
が落ちることや、干渉縞のピジビリティが劣化する可能
性があるが、光源の波長を掃引する必要がないので、装
置の構成を大幅に簡単化することができる。
コヒーレンス、時間的コヒーレンスが悪くなるため、媒
体上の光スポットが大きくなる。そのため、空間分解能
が落ちることや、干渉縞のピジビリティが劣化する可能
性があるが、光源の波長を掃引する必要がないので、装
置の構成を大幅に簡単化することができる。
なお、以上の実施例では、分散光学系として、分散プ
リズム、センサレンズ、1次元CCDの例を示したが、も
ちろんこれに限定されるものではない。例えば、分散プ
リズムの代りに、格子を用いることもできるし、その場
合にはある次数の回折効率を向上するように位相型格子
であってもよいし、反射型の格子を使ってもよい。ま
た、分散プリズムそのものに結像性能をもたせること
で、装置の簡略化、小型化を実現することも可能で凹面
格子やグレーティングレンズ、ホログラム等を採用する
ことも可能である。また、センサとして、1次元CCDの
例を示したが、これに限定されるわけではなく、アレイ
状の分割フォトダイオード、2次元のセンサアレイであ
ってももちろんよい。なお、記録媒体として実施例では
反射型のものを示したが、透過型のものであってもよ
い。
リズム、センサレンズ、1次元CCDの例を示したが、も
ちろんこれに限定されるものではない。例えば、分散プ
リズムの代りに、格子を用いることもできるし、その場
合にはある次数の回折効率を向上するように位相型格子
であってもよいし、反射型の格子を使ってもよい。ま
た、分散プリズムそのものに結像性能をもたせること
で、装置の簡略化、小型化を実現することも可能で凹面
格子やグレーティングレンズ、ホログラム等を採用する
ことも可能である。また、センサとして、1次元CCDの
例を示したが、これに限定されるわけではなく、アレイ
状の分割フォトダイオード、2次元のセンサアレイであ
ってももちろんよい。なお、記録媒体として実施例では
反射型のものを示したが、透過型のものであってもよ
い。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、記録媒体からの
反射光を波長分散素子で分散し、この分散光をアレイ状
センサで受光するようにしたので、再生用光束の波長変
動に左右されずに情報の再生を行える効果がある。即
ち、再生用光束の波長がふらついて不安定であったり、
非直線的なうねりが生じたり、あるいは平行にシフトす
るなどの変動が生じた場合であっても、アレイ状センサ
上の波長は変動せず、ジッターのない信号を得ることが
できる。従って、高いSNR及び高い多値度が得られるば
かりでなく、再生用光束の波長変動に関係なく、高い信
頼性で情報を再生できる効果がある。
反射光を波長分散素子で分散し、この分散光をアレイ状
センサで受光するようにしたので、再生用光束の波長変
動に左右されずに情報の再生を行える効果がある。即
ち、再生用光束の波長がふらついて不安定であったり、
非直線的なうねりが生じたり、あるいは平行にシフトす
るなどの変動が生じた場合であっても、アレイ状センサ
上の波長は変動せず、ジッターのない信号を得ることが
できる。従って、高いSNR及び高い多値度が得られるば
かりでなく、再生用光束の波長変動に関係なく、高い信
頼性で情報を再生できる効果がある。
第1図は本発明の情報再生装置の一実施例を示す構成
図、第2図は本発明に用いる記録媒体を示す断面図、第
3図はその記録媒体の光学的多重干渉効果を示す特性
図、第4図は前記実施例の情報再生動作を示すタイムチ
ャート、第5図は他の実施例の情報再生動作を示すタイ
ムチャートである。 1:記録媒体 2:記録用の半導体レーザ 3,5:コリメータレンズ 4:再生用の半導体レーザ 6,7:ビームスプリッタ 8:ピックアップレンズ 9:分散プリズム、10:センサレンズ 11a,11b:基板、12a,12b:第1の反射層 13a,13b:媒体層、14a,14b:第2の反射層 15:接着層 31:記録レーザ駆動回路 32:変調回路 33:クロック信号発生回路 34:再生レーザ駆動回路 35:ピーク検知回路 36:計時回路、37:情報再生回路 39:1次元CCD
図、第2図は本発明に用いる記録媒体を示す断面図、第
3図はその記録媒体の光学的多重干渉効果を示す特性
図、第4図は前記実施例の情報再生動作を示すタイムチ
ャート、第5図は他の実施例の情報再生動作を示すタイ
ムチャートである。 1:記録媒体 2:記録用の半導体レーザ 3,5:コリメータレンズ 4:再生用の半導体レーザ 6,7:ビームスプリッタ 8:ピックアップレンズ 9:分散プリズム、10:センサレンズ 11a,11b:基板、12a,12b:第1の反射層 13a,13b:媒体層、14a,14b:第2の反射層 15:接着層 31:記録レーザ駆動回路 32:変調回路 33:クロック信号発生回路 34:再生レーザ駆動回路 35:ピーク検知回路 36:計時回路、37:情報再生回路 39:1次元CCD
フロントページの続き (72)発明者 山口 英司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 松村 進 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】各々で反射された光が多重干渉を起すよう
に、所定間隔で互いに平行に配置された第1及び第2の
反射層と、これらの反射層の間に設けられ、その屈折率
の変化として情報が記録された媒体層から成る光学的情
報記録媒体に、波長が変化する再生用光束を照射し、前
記媒体からの反射光または透過光から多重干渉を起す波
長を検知することで、記録情報を判別する装置におい
て、 前記媒体からの反射光または透過光の波長を分散する波
長分散素子を設け、かつこの分散素子の分散方向に対向
して前記分散素子で分散された光のスペクトルを検知
し、記録情報に対応した波長を検知するアレイ状センサ
を設けたことを特徴とする情報再生装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2192871A JP2656847B2 (ja) | 1990-07-23 | 1990-07-23 | 情報再生装置 |
DE69127398T DE69127398T2 (de) | 1990-05-22 | 1991-05-21 | Verfahren und Gerät zur Aufzeichnung und Wiedergabe von Informationen in Zellen, die eine vielfache Interferenz gebrauchen |
EP91304608A EP0458604B1 (en) | 1990-05-22 | 1991-05-21 | Method and apparatus for recording and reproducing information in cells using multiple interference |
US08/303,150 US5786117A (en) | 1990-05-22 | 1994-09-08 | Medium and related method and apparatus for recording and reproducing information in cells using multiple interference |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2192871A JP2656847B2 (ja) | 1990-07-23 | 1990-07-23 | 情報再生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0479029A JPH0479029A (ja) | 1992-03-12 |
JP2656847B2 true JP2656847B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=16298362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2192871A Expired - Fee Related JP2656847B2 (ja) | 1990-05-22 | 1990-07-23 | 情報再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2656847B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3006645B2 (ja) * | 1992-12-25 | 2000-02-07 | 日本ビクター株式会社 | 光ディスク装置 |
-
1990
- 1990-07-23 JP JP2192871A patent/JP2656847B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0479029A (ja) | 1992-03-12 |
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