JP2652535B2 - アンチスキツド制御装置 - Google Patents
アンチスキツド制御装置Info
- Publication number
- JP2652535B2 JP2652535B2 JP62002508A JP250887A JP2652535B2 JP 2652535 B2 JP2652535 B2 JP 2652535B2 JP 62002508 A JP62002508 A JP 62002508A JP 250887 A JP250887 A JP 250887A JP 2652535 B2 JP2652535 B2 JP 2652535B2
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- Japan
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- vehicle speed
- speed
- acceleration sensor
- skid control
- deceleration
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明は車輪速から車体速を推定する方法では不正確
になる急制動時の車体速を、加速度センサの出力から推
定した車体速で補おうとするものである。
になる急制動時の車体速を、加速度センサの出力から推
定した車体速で補おうとするものである。
本発明は車体速を推定演算するアンチスキッド制御装
置に関する。
置に関する。
急制動時に車輪がロックしてスリップしないようにブ
レーキ油圧を最適制御するアンチスキッド制御装置で
は、車輪速と車体速の差からスリップ率を算出するた
め、車体速の演算が不可欠である。この車体速を推定す
る演算方法には2つある。
レーキ油圧を最適制御するアンチスキッド制御装置で
は、車輪速と車体速の差からスリップ率を算出するた
め、車体速の演算が不可欠である。この車体速を推定す
る演算方法には2つある。
1つは車輪速センサの出力から直接演算される車輪速
(Vw)を基に車体速(V0)を推定する方法である。一般
に前後4輪の車輪速を検出する車両では、そのうちの最
高速の車輪速を使用し、第5図のように制動時に車輪速
が実線のように低下したら、それに伴い車体速も破線の
ように低下していると推定する。車輪速の脈動はアンチ
スキッド制御の結果、ブレーキ油圧が変動したことに対
応する。
(Vw)を基に車体速(V0)を推定する方法である。一般
に前後4輪の車輪速を検出する車両では、そのうちの最
高速の車輪速を使用し、第5図のように制動時に車輪速
が実線のように低下したら、それに伴い車体速も破線の
ように低下していると推定する。車輪速の脈動はアンチ
スキッド制御の結果、ブレーキ油圧が変動したことに対
応する。
他の1つは加速度センサの出力を積分することで車体
速を求める方法である。
速を求める方法である。
ところで、車輪速から車体速を推定演算する方法で
は、車輪と路面との間にスリップが無ければ車輪速=車
体速という扱いが可能であるが、急ブレーキ時のように
スリップが発生すると車輪速(Vw)は急激に低下するの
で、これに基づく推定車体速(V0)は実際の車体速より
小さくなる傾向がある。この結果、スリップ率S=(V0
‐Vw)/Vwが見掛け上小さくなると、アンチスキッド制
御の開始(油圧減少)が遅くなるため、従来は推定車体
速(V0)が低下方向に取り得る減速度に一定の限界を設
けている。第6図はこの説明図で、車輪速が急激に落ち
込んでも推定車体速は一定の勾配で低下している。
は、車輪と路面との間にスリップが無ければ車輪速=車
体速という扱いが可能であるが、急ブレーキ時のように
スリップが発生すると車輪速(Vw)は急激に低下するの
で、これに基づく推定車体速(V0)は実際の車体速より
小さくなる傾向がある。この結果、スリップ率S=(V0
‐Vw)/Vwが見掛け上小さくなると、アンチスキッド制
御の開始(油圧減少)が遅くなるため、従来は推定車体
速(V0)が低下方向に取り得る減速度に一定の限界を設
けている。第6図はこの説明図で、車輪速が急激に落ち
込んでも推定車体速は一定の勾配で低下している。
しかしながら、この限界減速度は一般に車輪との摩擦
係数(μ)が比較的大きい路面(例えばコンクリート路
面)での制動時に得られる減速度(1G程度)を基準に設
定されるため、これよりμの小さい(滑り易い)路面で
は実際の車体減速度が上述した限界減速度より小さいの
で、第7図のように推定車体速が実際の車体速より小さ
くなり、再びスリップ率Sを見掛け上小さくする問題を
生ずる。とは言え、この点を解決するために限界減速度
を低μ路のものに設定すると、高μ路では推定車体速が
高過ぎてブレーキ油圧増圧のタイミングが遅れ、ブレー
キが過度にゆるめられた制御となり危険である。
係数(μ)が比較的大きい路面(例えばコンクリート路
面)での制動時に得られる減速度(1G程度)を基準に設
定されるため、これよりμの小さい(滑り易い)路面で
は実際の車体減速度が上述した限界減速度より小さいの
で、第7図のように推定車体速が実際の車体速より小さ
くなり、再びスリップ率Sを見掛け上小さくする問題を
生ずる。とは言え、この点を解決するために限界減速度
を低μ路のものに設定すると、高μ路では推定車体速が
高過ぎてブレーキ油圧増圧のタイミングが遅れ、ブレー
キが過度にゆるめられた制御となり危険である。
一方、加速度センサを用いる車体速の演算方法では、
センサ信号に垂直方向の振動や水平方向の誤差、ノイズ
等があるため、これを積分すると誤差も積算される。ま
た、センサ信号は一般にアナログ信号であるため、マイ
クロコンピュータを用いたディジタル方式ではA/Dコン
バータ等の高価なインターフェイスが必要であり、また
アナログ方式では積分器が必要となるので取り扱いが難
しい。
センサ信号に垂直方向の振動や水平方向の誤差、ノイズ
等があるため、これを積分すると誤差も積算される。ま
た、センサ信号は一般にアナログ信号であるため、マイ
クロコンピュータを用いたディジタル方式ではA/Dコン
バータ等の高価なインターフェイスが必要であり、また
アナログ方式では積分器が必要となるので取り扱いが難
しい。
本発明は加速度センサ方式を改良し、更に車輪速セン
サ方式と組合せることで、両方式の欠点のない車体速演
算を可能とするものである。
サ方式と組合せることで、両方式の欠点のない車体速演
算を可能とするものである。
本発明は、車輪速と車体速からスリップ率を算出して
ブレーキ油圧を制御するアンチスキッド制御装置におい
て、車体減速度を検出する加速度センサと、該加速度セ
ンサの出力を複数レベルに区分し、該区分された加速度
レベルに応じて減速割合を選択し、該選択された減速割
合で推定車体速を演算する推定車体速演算手段と、アン
チスキッド制御中は、前記車輪速と該推定車体速のいず
れか大きい値を各時点の車体速として使用する車体速選
択手段とを備えたことを特徴とするものである。
ブレーキ油圧を制御するアンチスキッド制御装置におい
て、車体減速度を検出する加速度センサと、該加速度セ
ンサの出力を複数レベルに区分し、該区分された加速度
レベルに応じて減速割合を選択し、該選択された減速割
合で推定車体速を演算する推定車体速演算手段と、アン
チスキッド制御中は、前記車輪速と該推定車体速のいず
れか大きい値を各時点の車体速として使用する車体速選
択手段とを備えたことを特徴とするものである。
第1図は本発明の原理説明図である。本発明の推定車
体速(破線)は車輪速(実線)の変化に対応して→A→
B→C→と変化している。このうちA→Cは加速度セン
サの信号から推定した車体速と車輪速のいづれか大きい
一方を選択し、C点以降は車輪速を選び、増圧により再
び一定減速度を越えるまでは車輪速より車体速を推定す
る。
体速(破線)は車輪速(実線)の変化に対応して→A→
B→C→と変化している。このうちA→Cは加速度セン
サの信号から推定した車体速と車輪速のいづれか大きい
一方を選択し、C点以降は車輪速を選び、増圧により再
び一定減速度を越えるまでは車輪速より車体速を推定す
る。
加速度センサの信号から推定した車体速は路面μの違
いを反映する。つまり、高μ路で車輪速が急低下すれば
従来の推定車体速(1点鎖線)と同様に変化し、また低
μ路で車輪速が急低下すれば破線のように高い値で変化
する(従来の車輪速センサ方式ではいずれの場合も1点
鎖線のようになる)。
いを反映する。つまり、高μ路で車輪速が急低下すれば
従来の推定車体速(1点鎖線)と同様に変化し、また低
μ路で車輪速が急低下すれば破線のように高い値で変化
する(従来の車輪速センサ方式ではいずれの場合も1点
鎖線のようになる)。
反面、加速度センサの信号にはその処理に問題がある
ので、本発明ではセンサ信号のレベルによって推定車体
速の減速度を異ならせるようにする。第2図は加速度セ
ンサの特性図で、第3図は該センサの出力電圧を入力と
するコンパレータの入出力特性図である。このコンパレ
ータはガウス関数的な入出力特性を有し、その出力は処
理部への入力となる。第3図に示されるように加速度セ
ンサからのコンパレータ入力(減速度)は連続的に変化
するが、処理部へのコンパレータ出力としてはG1,G2,
G3,……という不連続な値しかとり得ない。このように
すると、加速度センサ信号の微小な変化は推定車体速
(近似的になる)に反映しなくなるので、ノイズ等の影
響を受けにくくなる。また処理部でも高精度に処理しな
くても良いので負担が軽減される。
ので、本発明ではセンサ信号のレベルによって推定車体
速の減速度を異ならせるようにする。第2図は加速度セ
ンサの特性図で、第3図は該センサの出力電圧を入力と
するコンパレータの入出力特性図である。このコンパレ
ータはガウス関数的な入出力特性を有し、その出力は処
理部への入力となる。第3図に示されるように加速度セ
ンサからのコンパレータ入力(減速度)は連続的に変化
するが、処理部へのコンパレータ出力としてはG1,G2,
G3,……という不連続な値しかとり得ない。このように
すると、加速度センサ信号の微小な変化は推定車体速
(近似的になる)に反映しなくなるので、ノイズ等の影
響を受けにくくなる。また処理部でも高精度に処理しな
くても良いので負担が軽減される。
第4図は本発明の一実施例を示すブロック図で、1は
車輪速センサ、2はその出力をディジタル波形に変換す
る波形処理部、3は車体の減速度を検出する加速度セン
サ、4はその出力からノイズ成分を除去するフィルタ処
理部、5は第3図の特性を有するコンパレータ、6はア
ンチスキッド制御用のディジタル処理部、7はマスタ・
シリンダM/Cからホイール・シリンダW/Cへ伝わる油圧を
制御するモジュレータである。
車輪速センサ、2はその出力をディジタル波形に変換す
る波形処理部、3は車体の減速度を検出する加速度セン
サ、4はその出力からノイズ成分を除去するフィルタ処
理部、5は第3図の特性を有するコンパレータ、6はア
ンチスキッド制御用のディジタル処理部、7はマスタ・
シリンダM/Cからホイール・シリンダW/Cへ伝わる油圧を
制御するモジュレータである。
処理部6は車輪速センサ1の出力から車輪速を演算す
るが、これから単に車体速を推定演算するという従来の
方法はとらない。何故ならば、第1図のA点以前とC点
以降は車輪速が実際の車体速に近く、またその間(A→
C)は加速度センサ3による推定車体速が使えるからで
ある。
るが、これから単に車体速を推定演算するという従来の
方法はとらない。何故ならば、第1図のA点以前とC点
以降は車輪速が実際の車体速に近く、またその間(A→
C)は加速度センサ3による推定車体速が使えるからで
ある。
第1図の推定車体速は区間A→Bと区間B→Cに分か
れている。前者の減速度G2は後者の減速度G1より大き
い。更に低μ路面では車体減速度はより小さくなり、G2
区間は無くなりG1だけとなる。本例では滑り易い路面を
例に取り説明したが、高μ路面ではG3、路面によっては
G3とG2の組み合せとなる。
れている。前者の減速度G2は後者の減速度G1より大き
い。更に低μ路面では車体減速度はより小さくなり、G2
区間は無くなりG1だけとなる。本例では滑り易い路面を
例に取り説明したが、高μ路面ではG3、路面によっては
G3とG2の組み合せとなる。
ディジタル処理部6に対し、加速度センサ3の出力で
なく、コンパレータ5の出力を入力することで高精度の
A/Dコンバータが不要になる。
なく、コンパレータ5の出力を入力することで高精度の
A/Dコンバータが不要になる。
以上述べたように本発明によれば、制動時の車体速の
推定演算を精度良く行うことができるので、アンチスキ
ッド制御の応答性を高め、また制御精度を向上させるこ
とができる。
推定演算を精度良く行うことができるので、アンチスキ
ッド制御の応答性を高め、また制御精度を向上させるこ
とができる。
しかも、加速度センサ出力に基づき推定車体速を演算
する場合は、加速度センサの出力レベルを複数レベルに
区分し、その区分された加速度レベル毎に推定車体速の
減速割合を選択するようにしているため、ノイズ等の影
響を受けにくくなりより精度良く車体速を演算できる。
する場合は、加速度センサの出力レベルを複数レベルに
区分し、その区分された加速度レベル毎に推定車体速の
減速割合を選択するようにしているため、ノイズ等の影
響を受けにくくなりより精度良く車体速を演算できる。
第1図は本発明の原理説明図、 第2図は加速度センサの特性図、 第3図はコンパレータの入出力特性図、 第4図は本発明の一実施例を示すブロック図、 第5図は車輪速から車体速を推定する方法の説明図、 第6図は第5図の部分拡大図、 第7図は推定車体速と実際の車体速との関係を示す説明
図である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】車輪速と車体速からスリップ率を算出して
ブレーキ油圧を制御するアンチスキッド制御装置におい
て、 車体減速度を検出する加速度センサ(3)と、 該加速度センサ(3)の出力を複数レベルに区分し、該
区分された加速度レベルに応じて減速割合を選択し、該
選択された減速割合で推定車体速を演算する推定車体速
演算手段と、 アンチスキッド制御中は前記車輪速と該推定車体速のい
ずれか大きい値を各時点の車体速として使用する車体速
選択手段とを備えたことを特徴とするアンチスキッド制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62002508A JP2652535B2 (ja) | 1987-01-08 | 1987-01-08 | アンチスキツド制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62002508A JP2652535B2 (ja) | 1987-01-08 | 1987-01-08 | アンチスキツド制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63170159A JPS63170159A (ja) | 1988-07-14 |
JP2652535B2 true JP2652535B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=11531308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62002508A Expired - Fee Related JP2652535B2 (ja) | 1987-01-08 | 1987-01-08 | アンチスキツド制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652535B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007062262A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Glory Ltd | 印鑑装置 |
DE102008009882A1 (de) * | 2008-02-19 | 2009-08-20 | Wabco Gmbh | Feststellbremse für ein Fahrzeug und Verfahren zum Betrieb der Feststellbremse |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5614498B2 (ja) * | 1974-04-23 | 1981-04-04 | ||
JPS6019005Y2 (ja) * | 1977-11-22 | 1985-06-08 | 曙ブレーキ工業株式会社 | アンチスキツド制御装置 |
JPS5711149A (en) * | 1980-06-26 | 1982-01-20 | Mitsubishi Electric Corp | Antiskid equipment |
JPS6189156A (ja) * | 1984-10-09 | 1986-05-07 | Nissan Motor Co Ltd | アンチスキツド制御装置 |
JPH07122642B2 (ja) * | 1985-04-11 | 1995-12-25 | 富士通テン株式会社 | スリツプ率検出装置 |
-
1987
- 1987-01-08 JP JP62002508A patent/JP2652535B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63170159A (ja) | 1988-07-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |